JPH051853U - 燃料噴射ノズル - Google Patents
燃料噴射ノズルInfo
- Publication number
- JPH051853U JPH051853U JP5001891U JP5001891U JPH051853U JP H051853 U JPH051853 U JP H051853U JP 5001891 U JP5001891 U JP 5001891U JP 5001891 U JP5001891 U JP 5001891U JP H051853 U JPH051853 U JP H051853U
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- needle valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 噴射期間及び予混合燃焼の割合を制御し、N
OX 及びスモークを低減させる。 【構成】 供給される燃料の圧力によりリフトされて所
定の燃料噴射を行う針弁11の上部に、そのリフトを液
圧により抑制するダンパ室12を有したシリンダ機構1
3を設ける。ダンパ室12に、液圧を適宜逃がすための
オリフィス14を形成する。オリフィス14に弁部材2
6を係合させて、モーター34により作動されるレバー
31を取り付ける。このレバー31を適宜回転させるコ
ントローラ35により、針弁11のリフト速度及び噴射
期間が最適値になるように、オリフィス14の開口径を
エンジン負荷・回転に応じて連続的に絞る。
OX 及びスモークを低減させる。 【構成】 供給される燃料の圧力によりリフトされて所
定の燃料噴射を行う針弁11の上部に、そのリフトを液
圧により抑制するダンパ室12を有したシリンダ機構1
3を設ける。ダンパ室12に、液圧を適宜逃がすための
オリフィス14を形成する。オリフィス14に弁部材2
6を係合させて、モーター34により作動されるレバー
31を取り付ける。このレバー31を適宜回転させるコ
ントローラ35により、針弁11のリフト速度及び噴射
期間が最適値になるように、オリフィス14の開口径を
エンジン負荷・回転に応じて連続的に絞る。
Description
【0001】
本考案は、燃料噴射ノズルに関するものである。
【0002】
一般に燃料噴射ノズルは、燃料ポンプから供給された燃料を所定のタイミング で燃焼室に噴射するようになっている。
【0003】 図5に示すように、従来この種の燃料噴射ノズルは、下端部に噴孔1を有した ノズル部2と、ノズル部2を適宜保持するノズルホルダ部3とで構成されている 。ノズルホルダ部3には燃料ポンプ(図示せず)から圧送されてくる燃料を針弁 4を経由して噴孔1まで導く燃料通路5が形成され、所定圧力の燃料が供給され たときに、針弁4がスプリング6の付勢力に打ち勝ってリフトされて、噴孔1か ら燃料を噴射するようになっている。また針弁4の周囲からリークされた燃料は 、逃し通路7によりタンク(図示せず)へ戻されるようになっている。
【0004】
ところで排ガス、燃費等のバランスを考慮すると、噴射期間はエンジン回転・ 負荷によらず一定(クランク角30度前後)にすることが理想である。噴射期間を 短くすることは、燃費、スモークには良好な結果を示すが、NOX が大幅に悪化 する。例えば図6に示すように、噴射期間の短い場合(A)と噴射期間が長い場 合(B)とでは、前者(A)の方が予混合量(図中斜線部分)が多く、初期燃焼 のピークが高くなり、高温のためNOX が増大する。逆に噴射期間を長くすると (B)、オーバースワールや熱効率の悪化を招きスモークの悪化、燃費の悪化と なる。従って両者を両立させるためには、噴射期間を一定にコントロールすると よい。また特にNOX の低減のためには、予混合燃焼の割合を制御することがポ イントとなる。しかしながら従来の噴射システムでは、高速、高回転領域では噴 射期間が長く、低速或いは低負荷領域では噴射期間が短くなる傾向があり、また 予混合燃焼の割合を制御するものはなかった。
【0005】 そこで本考案は、上記事情に鑑み、噴射期間及び予混合燃焼の割合を制御でき る燃料噴射ノズルを提供すべく創案されたものである。
【0006】 なお本考案に対比すべき従来技術として、ニードル弁の背方にピストンを設け てその背面側に油圧室を形成し、油圧源との連通部にエンジン運転条件に応じて 開閉される電磁弁を設けた構成が提案がされている(「ディーゼルエンジンの燃 料噴射ノズル」,特開昭59−226268号公報)。但しこの提案では電磁弁 の開閉により針弁のリフト量を大小のいずれか調整するものであり、噴射期間を ある程度コントロールできるものの、予混合量低減には不充分であると考えられ る。
【0007】
本考案は、供給される燃料の圧力によりリフトされて所定の燃料噴射を行う針 弁の上部に、そのリフトを液圧により抑制するダンパ室を有したシリンダ機構を 設け、上記ダンパ室に、液圧を適宜逃がすためのオリフィスを形成すると共に、 上記針弁のリフト速度が最適値になるように、上記オリフィスの開口径をエンジ ン負荷・回転に応じて連続的に絞る弁手段を設けたものである。
【0008】
上記構成によって、弁手段は、エンジン負荷・回転に応じてオリフィスの開口 径を変えることにより、ダンパ室における抑制作用を調節し、噴射立ち上がりの リフト速度を制御する。
【0009】
以下、本考案の実施例を添付図面に従って説明する。
【0010】 図1は、本考案に係わる燃料噴射ノズルの一実施例を示したものである。この 燃料噴射ノズルは、針弁11の上部にそのリフトを液圧により抑制するダンパ室 12を有したシリンダ機構13が設けられ、ダンパ室12に液圧を適宜逃がすた めのオリフィス14が形成されていると共に、針弁11のリフト速度を適宜コン トロールするための弁手段15が設けられて構成されている。
【0011】 シリンダ機構13は、ノズルホルダ16内に設けられ、針弁11の頭部に接続 したロッド17の延長端に設けられたピストン18と、ピストン18を上下に摺 動自在に収容するシリンダ19とにより主として構成されている。ダンパ室14 は、ピストン18により仕切られた上方室として区画され、その上部壁20とピ ストン18上端との間には圧縮スプリング21が設けられている。またシリンダ 19のさらに上部には、ノズルホルダ16の側部に燃料逃し口22を開口させた リーク室23が区画され、このリーク室23とシリンダ19の下方室24とがリ ーク通路25により連通されている。そしてオリフィス14は、所定の開口径を 以てシリンダ19の上部壁20に形成され、ダンパ室12とリーク室23とを連 通させている。
【0012】 弁手段15は、オリフィス14に係合する弁部材26と、弁部材26を作動さ せるための駆動制御装置27とで構成されている。弁部材15は、ノズルホルダ 16の上端に保持された円柱部28と、先端が尖ってオリフィス14に挿入され る円錐部29とで成る。そして円柱部28の周囲にはノズルホルダ16上端に螺 合するためのネジ30が刻設されていると共に、その天端には弁部材26と直角 な方向に伸びたレバー31が取り付けられている。すなわちレバー31が弁部材 26の軸心回りに揺動されたときに、ねじピッチに従って弁部材26が上下に微 小移動するようになっている。
【0013】 駆動制御装置27は、レバー31にリンク32及び出力部材33を介して連結 されたモーター34と、モーター34に作動信号を出力するコントローラ35と で成り、モーター34の回転角度を検出するための角度センサー36が備えられ ている。コントローラ35には公知の検出器(図示せず)が接続され、検出した エンジン回転及び負荷が入力されるようになっていると共に、図2に示すような 制御マップが演算処理部(図示せず)に組み込まれている。この制御マップは、 エンジン回転・負荷毎に、図3に示すような噴射期間とレバー開度(オリフィス 径)との関係より最適レバー開度が求められて成るものである。すなわち、モー ター34はこのマップに従ってコントロールされることになる。本実施例にあっ ては、オリフィス径「大」から「小」まで五段階の領域に区分して図示したが、 実際はより細かく区分して設定してもよい。
【0014】 そして、図1に示したように、ノズル37には針弁リフトセンサー38が取り 付けられており、コントローラ35に結線されている。すなわち針弁11の角部 の移動を検知することで、噴射期間を最適にするようにモータ34の回転角度を フィードバック制御するようになっている。
【0015】 次に本実施例の作用を説明する。
【0016】 針弁11は、燃料ポンプから圧送された燃料の圧力によりスプリング6の付勢 力に打ち勝って上昇され、噴孔1を開にして燃焼室(図示せず)に燃料を噴射さ せる。この際、針弁11のリフト速度は、ダンパ室12により抑制され、そのオ リフィス14の開口径に従って調節される。すなわちエンジン負荷・回転が小の 領域では、コントローラ35の指令によりモーター34が角度小で回転し、弁部 材26の先端がオリフィス14から僅かに離間した位置に保持される。これでオ リフィス径は本来の開口径よりも相当小さくなって、リフト速度は小さくなる。 またエンジン負荷・回転が大の領域になると、モーター34は角度大で回転し、 オリフィス径が大になり、リフト速度は大きくなる。
【0017】 このように、針弁11の上部にダンパ室12を有したシリンダ機構13を設け 、ダンパ室12にオリフィス14を形成すると共に、オリフィス14を連続的に 絞る弁手段15を設けて、針弁11のリフト速度が最適値になるように開口径を 調節するようにしたので、噴射期間及び予混合燃焼の割合を所望の値にすること ができる。言い換えると、針弁11のリフト量をコントロールするだけでは、部 分負荷の予混合量低減を図ることはできるものの、高負荷では難しかったが、本 考案では予混合量低減を全領域で実現できるものである。すなわち図6に示すよ うに、着火遅れ期間Dにおける予混合量(図中斜線部分)が従来のものよりも適 切に削減され、NOX の低減が達成される。そして針弁リフト速度の調節により 噴射期間(E)が最適な一定の値に制御されることで、燃費,スモークの改善を 両立させることができる。
【0018】 また本実施例にあっては、レバー31により上下する弁部材26でオリフィス 径を絞るようにしたので、一つのアクチュエーター(モーター34及びリンク3 2)で多数のノズルを制御することができる。
【0019】 なお本実施例では弁手段としてネジで相対的に上下する弁部材を示したが、オ リフィスを適宜絞るものであれば、どのようなものでも構わない。
【0020】
以上要するに本考案によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0021】 燃料圧力によりリフトされて燃料噴射を行う針弁の上部に、そのリフトを抑制 するダンパ室を有したシリンダ機構を設け、液圧を適宜逃がすためのオリフィス を形成すると共に、針弁のリフト速度が最適値になるように、オリフィスの開口 径をエンジン負荷・回転に応じて連続的に絞る弁手段を設けたので、噴射期間及 び予混合燃焼の割合を制御でき、NOX 及びスモークの低減が達成される。
【図1】本考案に係わる燃料噴射ノズルの一実施例を示
した側断面図である。
した側断面図である。
【図2】図1のコントローラに組み入れられた制御マッ
プである。
プである。
【図3】図2の決定過程を説明するためのオリフィス径
と噴射期間との関係図である。
と噴射期間との関係図である。
【図4】本考案の作用効果を説明するための針弁リフト
の時間変化図である。
の時間変化図である。
【図5】従来の燃料噴射ノズルを示した側断面図であ
る。
る。
【図6】従来技術の課題を説明するための噴射率及び熱
発生の時間変化図である。
発生の時間変化図である。
11 針弁 12 ダンパ室 13 シリンダ機構 14 オリフィス 15 弁手段
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 供給される燃料の圧力によりリフトされ
て所定の燃料噴射を行う針弁の上部に、そのリフトを液
圧により抑制するダンパ室を有したシリンダ機構を設
け、上記ダンパ室に、液圧を適宜逃がすためのオリフィ
スを形成すると共に、上記針弁のリフト速度が最適値に
なるように、上記オリフィスの開口径をエンジン負荷・
回転に応じて連続的に絞る弁手段を設けたことを特徴と
する燃料噴射ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5001891U JPH051853U (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 燃料噴射ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5001891U JPH051853U (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 燃料噴射ノズル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051853U true JPH051853U (ja) | 1993-01-14 |
Family
ID=12847260
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5001891U Pending JPH051853U (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 燃料噴射ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH051853U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5323670U (ja) * | 1976-08-04 | 1978-02-28 | ||
JP2010223203A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Isuzu Motors Ltd | 燃料噴射装置 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP5001891U patent/JPH051853U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5323670U (ja) * | 1976-08-04 | 1978-02-28 | ||
JP2010223203A (ja) * | 2009-03-25 | 2010-10-07 | Isuzu Motors Ltd | 燃料噴射装置 |
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