JPH05185080A - 生物膜ろ過装置 - Google Patents

生物膜ろ過装置

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JPH05185080A
JPH05185080A JP283692A JP283692A JPH05185080A JP H05185080 A JPH05185080 A JP H05185080A JP 283692 A JP283692 A JP 283692A JP 283692 A JP283692 A JP 283692A JP H05185080 A JPH05185080 A JP H05185080A
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JP
Japan
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oxygen
water
treated
tank
supplied
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Application number
JP283692A
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English (en)
Inventor
Hideo Tsuge
日出夫 柘植
Kenji Ishimaru
賢二 石丸
Hachiu Madono
八宇 真殿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINKO TECHNO KK
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
SHINKO TECHNO KK
Kobe Steel Ltd
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Publication date
Application filed by SHINKO TECHNO KK, Kobe Steel Ltd filed Critical SHINKO TECHNO KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ろ過層を好気的雰囲気に保持し,且つ上記ろ
過層の微生物の生息面積を増加させることにより被処理
水の生物処理を効率良く行うことのできる生物膜ろ過装
置の提供。 【構成】 生物膜ろ過装置1では,微生物が付着したろ
過材3a が充填されたタンク2への給水前に,圧力スイ
ング吸着装置9からの高濃度の酸素が酸素吸収塔11に
給水された被処理水に予め直接供給される。これによっ
て,タンク2の微生物に必要な酸素量の一部が賄われ
る。従って,散気管4からタンク2内に散気される酸素
含有ガスの量を少なくすることができる。これにより,
上記ろ過層3を好気的雰囲気に保持できるのはもとよ
り,小径のろ過材3a を支障なく用いることが可能で,
微生物の生息面積を増加させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,微生物が付着したろ過
材をタンク内に充填してろ過層を形成し,上記タンクへ
の給水前の被処理水に酸素を予め供給する第1の酸素供
給手段を備え,被処理水を上記ろ過層を通過させて上記
微生物にて生物処理しつつ上記ろ過材にてろ過すること
により,被処理水を浄化する生物膜ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の生物膜ろ過装置として
は,例えば特開昭53−85948号公報に開示された
ものがある。上記開示の生物膜ろ過装置1a を図4に示
す。同図において,被処理水は曝気槽に入り,曝気用空
気を吹き込むことによって活性汚泥法により処理され,
次いで沈澱池にて汚泥が分離された後,オゾン反応塔に
送られる。ここではオゾナイザにより生成されたオゾン
が上記オゾン反応塔内に吹き込まれて,上記被処理水は
オゾンによる強力な酸化作用により上記被処理水中に含
まれる高分子化合物の低分子化が行われる。ところで,
上記被処理水中には,未使用のオゾンが溶解しているた
め,この溶解したオゾンがそのまま後続の活性炭塔に持
ち込まれると,当該活性炭塔に充填された活性炭(ろ過
材)の表面に生息している微生物を死滅させることがあ
る。そこで,上記被処理水は上記活性炭塔へ送り込まれ
る前処理として,予め曝気塔に送り込まれる。上記曝気
塔に送られた被処理水は,塔底部から吹き込まれた空気
で曝気されて,オゾンが追い出された後,活性炭塔に送
られる。ここで上記活性炭による吸着作用の他に活性炭
の表面に生息した微生物による接触酸化によってもCO
D,BOD各成分が分解されて減少し,処理水として塔
外に排出される。このような生物膜ろ過装置1a では,
上記微生物によっては分解しにくい高分子化合物等のC
OD成分を,上記オゾンにより微生物が分解し易いCO
D成分に変化させることができるもので,最終的に水質
の良い処理水を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の生物膜ろ過
装置1a では,難分解性のCOD成分を易分解性のCO
D成分に分解変化させることを目的としてオゾン反応塔
にてオゾンを吹き込むが,オゾン発生用の原料ガス中の
酸素濃度が高い場合は,上記原料ガス中の酸素濃度に応
じて上記被処理水中の溶存酸素濃度も上昇する。しかし
ながら,上記被処理水は同時に溶け込んだオゾンを除去
するために曝気塔にて,酸素と窒素との混合気体たる空
気により曝気されるため,上記した如く被処理水の溶存
酸素濃度が高められた場合であっても,その溶存酸素濃
度が低下する。そして,この被処理水が上記活性炭塔に
送られる。尚,上記従来の生物膜ろ過装置1a では,活
性炭塔の充填層の活性炭による吸着処理を主な機能とし
ており,上記活性炭表面の微生物による生物処理は補助
的な処理となっている。即ち,上記した如く曝気塔にお
いて曝気された被処理水中の溶存酸素濃度は約6ppm 程
度であって,しかも上記活性炭塔への酸素含有ガスの散
気が行われていないため,上記充填層は嫌気性の雰囲気
になりやすい。上記充填層が嫌気性の雰囲気になれば,
上記被処理水の生物処理は主として嫌気性菌によるもの
となり,好気性雰囲気中で繁殖する好気性菌による生物
処理と比べると,有機物の分解速度が比較的遅いため,
上記有機物の除去率が悪い。また,上記したような嫌気
性雰囲気内ではアンモニア成分の硝化を行うことができ
ない。一般的に,上記充填層を好気性雰囲気にするため
には,上記充填層の下部から,例えば空気等の酸素含有
ガスを吹き込む方法が採られる。この場合,上記酸素含
有ガスの吹き込み量は,上記充填層を好気性雰囲気にす
るために最小限必要な量とするのが理想的である。とこ
ろで,このような酸素含有ガスを吹き込む方法におい
て,上記好気性雰囲気での生物処理による処理効率の向
上を図るためには,小径のろ過材を用いることにより上
記微生物の生息面積を増加させることが考えられる。し
かしながら,ろ過材の粒径が小さくなるほど上記吹き込
まれた酸素含有ガスにより上記充填層の活性炭が局部的
に流動しやすくなり,これによって処理水の水質が悪化
するという不都合がある。従って,本発明の目的とする
ところは,上記微生物の生息する充填層を好気性雰囲気
にするとともに,上記微生物の生息面積を増加させるこ
とにより,上記生物処理をより効率良く行うことができ
る生物膜ろ過装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明が採用する主たる手段は,その要旨とすると
ころが,微生物が付着したろ過材をタンク内に充填して
ろ過層を形成し,上記タンクへの給水前の被処理水に酸
素を予め供給する第1の酸素供給手段を備え,被処理水
を上記ろ過層を通過させて上記微生物にて生物処理しつ
つ上記ろ過材にてろ過することにより,被処理水を浄化
する生物膜ろ過装置において,上記第1の酸素供給手段
が上記タンクへの給水前の被処理水に酸素を直接供給す
るものであるとともに,上記第1の酸素供給手段により
酸素が溶け込んだ被処理水を上記タンクに給水する被処
理水給水手段と,上記タンクに設けられ上記ろ過層に気
体状の酸素を供給する第2の酸素供給手段とを具備して
なる点に係る生物膜ろ過装置として構成されている。上
記主たる手段において,上記第1の酸素供給手段により
上記被処理水に供給される酸素が,高濃度の酸素であっ
ても良い。また,上記第2の酸素供給手段により上記ろ
過材に供給される酸素を,高濃度の気体状の酸素とする
こともできる。そして,上記主たる手段において,上記
第1の酸素供給手段により上記被処理水に直接供給され
た後の余剰の気体状の酸素を上記第2の酸素供給手段に
供給する点に係る構成とすることも可能である。また,
上記主たる手段において,上記タンクから排出される浄
化後の処理水の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検
出手段と,上記検出された上記処理水の溶存酸素濃度に
応じて上記被処理水に供給される上記第1の酸素供給手
段からの酸素量及び/若しくは上記第2の酸素供給手段
からの気体状の酸素量を制御する制御手段とを備えた点
に係る構成としてもよい。
【0005】
【作用】本発明に係る生物膜ろ過装置においては,微生
物が付着したろ過材が充填されたタンクへの給水前の被
処理水に,第1の酸素供給手段が酸素を直接供給する。
続いて,被処理水給水手段が上記第1の酸素供給手段に
より酸素が溶け込んだ溶存酸素濃度の高い処理水を上記
タンクに給水する。これにより,好気性雰囲気内で生息
する微生物に必要な酸素量の一部が賄われる。これによ
って,上記第2の酸素供給手段により上記タンク内のろ
過層に供給される気体状の酸素の量は比較的少なくて済
む。従って,例えば小径のろ過材を用いてろ過層が形成
された場合でも,上記気体状の酸素により上記ろ過層の
局部的な浮動を生じたりすることがない。尚,上記第1
の酸素供給手段からの酸素を高濃度にしたり,あるいは
上記第2の酸素供給手段からの酸素を高濃度の気体状の
酸素とすると,当該気体状の酸素の供給量をより少なく
することができる。従って,上記した如くの生物処理効
率の向上をより一層図ることができる。又,上記第1の
酸素供給手段により上記被処理水に直接供給された後の
余剰の酸素が上記第2の酸素供給手段の気体状の酸素と
して供給される構成であれば,上記余剰の酸素を有効に
利用することができる。そして,上記浄化後の処理水の
検出された溶存酸素濃度が,例えば上記タンクのろ過層
が好気性雰囲気とされるに足る最小限の範囲内になるよ
うに,上記制御手段が上記検出された溶存酸素濃度に応
じて,上記被処理水に供給される上記第1の酸素供給手
段からの酸素量及び/若しくは上記第2の酸素供給手段
からの気体状の酸素量を制御する。従って,この場合上
記被処理水に供給される酸素の量を最小必要量に抑える
ことができる。
【0006】
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明を具体化し
た実施例につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以
下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発
明の技術的範囲を限定する性格のものでない。ここに,
図1は本発明の一実施例に係る生物膜ろ過装置を示す概
略構成図,図2は上記生物膜ろ過装置のタンクとして種
々の形式のタンクを適用した場合を示す説明図,図3は
本発明の別の実施例に係る生物膜ろ過装置を示す概略構
成図である。本実施例に係る生物膜ろ過装置1では,図
1に示す構成において,被処理水の浄化処理に際し,図
外の制御装置により,弁21〜23,26〜30,33
が開状態に設定されると共に,弁24,25,31,3
2,34,35が閉状態に設定される。そこで,コンプ
レッサ8の駆動により送り出された空気はその一部が,
空気を原料として高濃度の酸素含有ガスを製造する圧力
スイング吸着装置9に供給される。そして,上記圧力ス
イング吸着装置9により製造された高濃度の酸素含有ガ
スは,弁23,28,30,29,26を経て酸素吸収
塔11に送り込まれる。一方,原水槽14に貯留された
被処理水は,原水ポンプ(図外)若しくは自然流下によ
り,給水管15から上記酸素吸収塔11の上部に給水さ
れる。一方,上記酸素吸収塔11内で散気管38から散
気された高濃度(例えば90容量%)の酸素含有ガス
は,上記酸素吸収塔11内を流下する被処理水と向流で
気液接触し,上記被処理水の溶存酸素濃度を,常温常圧
における空気中の酸素の飽和量(例えば7ppm 程度)よ
りも極めて高い過飽和の約30ppm 以上とする。このよ
うに溶存酸素濃度の高い被処理水は,弁33,バイパス
水管13,給水管5を経て,タンク2の下部に給水され
る。上記タンク2では,微生物が表面に付着した例えば
アンスラサイトよりなるろ過材3a をタンク内に充填し
たろ過層3が形成されている。そして,上記タンク2の
軸芯位置に立設されたエアリフト管18により上記ろ過
層3の最下部のろ過材3a が,上記エアリフト管18の
下部から供給されたエアリフト用空気の作用にて,上記
エアリフト管18内を上昇しつつ上記ろ過材3a の表面
に付着していた汚濁物が当該表面から遊離されて洗浄さ
れた後,上記ろ過層3の上部に戻される。上記ろ過材3
a から遊離された汚濁物は,上記タンク2の上部に接続
された洗浄排水管19から洗浄排水と共にタンク外に排
出される。そして,上記タンク2の下部には,コンプレ
ッサ8または圧力スイング吸着装置9に酸素供給配管7
を介して連結された散気管4が配備されている。また,
上記タンク2の上部には,ろ過層3内を上昇して通過中
に浄化された処理水をタンク外に排出する排出管6が設
けられている。即ち,上記タンク2は,ろ過材3a の循
環によりろ過層3が移動する移動床型であって,上記被
処理水がタンク内を上向きに流通する上向流型の生物膜
ろ過タンクである。
【0007】ここで,上記タンク2における通水速度
は,空塔速度LVとして30〜200m/dが望まし
い。また,上記ろ過材3a の粒径は0.3〜8mmの範囲
内で,処理目的に応じて選択することが可能であって,
粒径が小さなろ過材ほど,上記微生物の生息面積が大き
くなることから,被処理水の生物処理にとっても有利と
なる。しかしながら,上記粒径が極端に小さすぎると,
ろ過層3の目詰まりを起こしやすく,本例のように移動
床の場合はエアリフトによる洗浄のための揚砂量が多く
なるが,固定床の場合は逆洗の頻度が多くなることか
ら,例えば下水二次処理水を処理対象とする場合,上記
粒径は0.5〜4mm程度が好ましい。そこで,上記酸素
吸収塔11において,タンク2への給水前に高濃度の酸
素が直接供給された被処理水が,上記タンク2の下部か
ら給水されると,上記被処理水がろ過層3のろ過材3a
管を通過する際に,上記被処理水中の汚濁物がろ過され
て捕捉される。同時に,上記被処理水中の有機物は,ろ
過材3a の表面の微生物の作用によって,被処理水自身
に溶け込んだ酸素と上記散気管4から供給された酸素含
有ガス中の酸素等を用いて接触酸化分解される。これに
よって,上記有機物に係るBOD成分濃度が低下され,
浄化された処理水として上記排水管6からタンク外へ排
出される。上記したように,本実施例装置では,タンク
2への給水前の被処理水に高濃度の酸素が直接供給さ
れ,この被処理水が,上記タンク2に給水され,加えて
散気管4から酸素含有ガスが散気されるので,上記タン
ク2のろ過層3を好気的雰囲気に保持することができ
る。これによって,上記被処理水の微生物による生物処
理を嫌気性雰囲気の場合よりも効率良く行うことができ
る。また,上記タンク2への給水前の被処理水の溶存酸
素濃度が比較的低い場合でも,上記散気管4からの酸素
含有ガスによって,上記ろ過層3が好気的な雰囲気に保
持される。
【0008】一方,より粒径の小さなろ過材3a を用い
て,上記微生物の生息面積を大きくすることにより,上
記好気性雰囲気における生物処理を効率良く行おうとす
る場合でも,上記好気的雰囲気を保持するために必要な
酸素の多くを被処理水に溶け込んだ酸素により賄うこと
ができるので,上記散気管4からの酸素含有ガス量は極
めて少なくて済む。従って,上記ろ過材3a の粒径を小
さくした場合であっても,上記散気管4からの酸素含有
ガスの吹き込みによっては,上記ろ過層3のろ過材3a
が局部的に浮動することがない。そのため,上記小径の
ろ過材3a を使用することにより更に上記生物処理を効
率良く行うことができる。尚,当該実施例装置では,粒
径1mm以下のろ過材3a を用いても浮動することがな
い。一方,上記したように,上記ろ過層3に必要な酸素
量は被処理水中のBOD成分を捕食しうる微生物の生息
量により決まる。また,上記ろ過層3の充填容量及びろ
過材3a の粒径が一定であれば,上記必要な酸素量は一
定であるので,上記散気管4からタンク2に吹き込まれ
る酸素含有ガスの酸素濃度を高くすれば,この酸素含有
ガスの吹き込み量を更に少なくすることができる。例え
ば,上記したような各弁の開閉状態において,弁27,
31の弁開度を調整することにより,圧力スイング吸着
装置9からの高濃度の酸素含有ガスとコンプレッサ8か
ら酸素含有ガス(空気)とを必要に応じて適当な比率で
混合した酸素含有ガス又は上記圧力スイング吸着装置9
からの酸素含有ガスのみを上記散気管4に給気すれば良
い。
【0009】ところで,生物膜ろ過タンクにおける被処
理水の流れ方向としては,タンク上部から給水し,タン
ク下部より排水する下向流とタンク下部から給水し上部
から排水する上向流がある。上記下向流型の生物膜ろ過
タンクの利点は,例えばタンク内下部の散気管からの酸
素含有ガスと被処理水との気液接触による酸素供給効率
が良いことである。逆に,上向流型の生物膜ろ過タンク
の場合は,上記気液接触による酸素供給効率は落ちる。
しかしながら,本実施例装置のようにろ過材3 a の微生
物に供給される酸素のほとんどがタンク2に給水された
被処理水中の溶存酸素により賄われ,上記散気管4から
の酸素含有ガスの量が極めて少ない場合,上記被処理水
の流れ方向は上向・下向流を問わず,酸素供給効率にほ
とんど影響することがない。上記実施例では,上向流型
のタンク2が採用され,好気性雰囲気において微生物に
よる生物処理が効率良く行われる。しかも,上記微生物
の酸素供給源として,給水管5からの被処理水及び散気
管4からの酸素含有ガスが,上記充填層3に対して上記
被処理水の入側から供給されるので,酸素を多く必要と
する充填層3の入側において溶存酸素の濃度が高く,多
くの酸素を必要としない充填層3の出側において溶存酸
素濃度が低くなるといった理想的な好気性雰囲気を上記
充填層3に形成することができる。尚,上記酸素吸収塔
11において被処理水に直接供給される酸素としては,
コンプレッサ8からの空気を弁32,29,26を介し
て酸素吸収塔11に吹き込んでも良い。これによって
も,タンク2に給水される被処理水の溶存酸素濃度は上
昇する。上記したように,本実施例装置は生物膜ろ過タ
ンクに供給される被処理水に予め酸素を直接供給するの
で,上記ろ過層を好気的にし易くなり,上記ろ過層に吹
き込まれる酸素含有ガスの吹き込み量が少なくて済む。
従って,図2に示すように,生物ろ過タンクとしては,
上記実施例に用いたタンク2以外に,移動床下向流生物
膜ろ過タンク2a は無論のこと,固定床下向流生物膜ろ
過タンク2b 又は固定床上向流生物膜ろ過タンク2c
用いた場合でも,それぞれのろ過層が局部的に浮動する
ことがない。
【0010】一方,コンプレッサ8からの空気若しくは
圧力スイング吸着装置9からの高酸素濃度の酸素含有ガ
スを原料として無声放電によりオゾンを発生させるオゾ
ナイザ10を利用することもできる。この場合,散気管
38からのオゾンの役割は,主として酸素吸収塔11に
吸収された被処理水に含まれる有機物を酸化させること
である。特に,ろ過材3a の微生物が分解し難い有機物
も上記微生物が分解し易い物質に変化させられる。この
場合,弁34,35が開放されて,酸素吸収塔11から
の被処理水が滞留槽12に導かれ,5〜10分間程度の
適当な時間,上記滞留槽12内を滞留する。これによっ
て,被処理水中のオゾンは上記被処理水中の溶存物質と
反応して除去され,被処理水中のオゾン濃度が後続の生
物処理に悪影響を及ぼさない許容値以下になる。そし
て,上記散気管38からオゾンとともに酸素吸収塔11
に送り込まれた酸素は上記被処理水に直接供給され,こ
の後の被処理水は,弁35,給水管5を介してタンク2
に導かれる。尚,上記オゾナイザ10の原料としての酸
素含有ガス中の酸素濃度が高いほど,上記被処理水中の
酸素溶存濃度は高くなる。そして,上記被処理水の酸化
処理後のオゾンガスは,酸素吸収塔11又は滞留槽12
の上部から消泡塔16を経て排オゾン分解塔17により
分解されて無害化された後,排ガスとして放出される。
但し,上記したように,酸素吸収塔11において使用し
た後の上記コンプレッサ8又は圧力スイング吸着装置9
からの各酸素含有ガスも同様に酸素吸収塔11の頂部の
排気管44から弁43を通して系外に放出される。尚,
上記滞留槽12における被処理水の流れ方向は下向・上
向流を問わず,いずれでも良い。また,上記酸素吸収塔
11からの被処理水を滞留槽12に全量通水させる必要
はなく,酸素吸収塔11に吹き込まれるオゾンの濃度や
被処理水の水質に応じて上記バイパス水管13を併用し
ても良い。酸素吸収塔11を流出後の被処理水のオゾン
濃度によっては上記滞留槽12を使用することなく全量
上記バイパス水管13を通水させても良い。即ち,上記
コンプレッサ8,圧力スイング吸着装置9,オゾナイザ
10,酸素吸収塔11及び弁22〜32の開閉状態の組
合せよりなる構成が,本発明にいう上記タンクへの給水
前の被処理水に酸素を予め供給する第1の酸素供給手段
であって,当該第1の酸素供給手段が上記タンクへの給
水前の被処理水に酸素を直接供給するものである。ま
た,上記給水管5が本発明にいう上記第1の酸素供給手
段により酸素が溶け込んだ被処理水を上記タンクに給水
する被処理水給水手段である。更に,上記コンプレッサ
8,圧力スイング吸着装置9に酸素供給配管7を介して
連結された散気管4が,本発明にいう上記タンクに設け
られ,上記ろ過槽に気体状の酸素を供給する第2の酸素
供給手段である。
【0011】ここで,別の実施例となる生物ろ過装置1
b を図3に示す。この生物膜ろ過装置1b では,固定床
式のタンク2b の下部に接続された排水管6a に,上記
タンク2b のろ過層において浄化された処理水中の溶存
酸素濃度を検出する溶存酸素メータ41(溶存酸素濃度
検出手段の一例)が設けられ,更に図1に示した弁30
及び31に代えて,弁開度制御可能の電磁弁30a ,3
a が設けられている。そこで,上記処理水中の溶存酸
素濃度が,予め設定され上記ろ過層全体を最小限好気性
雰囲気にすることのできる所定値(例えば0.5〜2.
0mg/l )となるように,制御部40(制御手段の一
例)が上記溶存酸素メータ41からの検出信号に応じ
て,例えば上記電磁弁30a 及び電磁弁31a の弁開度
をそれぞれ制御する。これにより,上記タンク2b の被
処理水には,ろ過層の好気性の微生物が生息するために
必要な最小限の量の酸素が,上記散気管38及び散気管
4から供給される。従って,上記被処理水に余分な量の
酸素を供給することがなく,圧力スイング吸着装置9及
びコンプレッサ8の動力費等の運転コストの低減化を図
ることができる。尚,上記した例では,電磁弁30a
び電磁弁31a の双方を制御するようにしたが,圧力ス
イング吸着装置9からの酸素含有ガス中の酸素濃度によ
って,或いはろ過層のろ過材が局部的に浮動しないガス
量の範囲で,上記電磁弁30 a 又は電磁弁31a のいず
れか一方を上記溶存酸素メータ41からの検出信号に応
じて制御するようにしてもよい。
【0012】他方,上記生物膜ろ過装置1b では,上記
酸素吸収塔11の排気管44と上記酸素供給配管7とを
弁42及び連結管45を用いて接続した構成が採られて
いる。この構成において,上記電磁弁31a 及び弁43
の開度を全閉として他方の電磁弁30a のみにより酸素
吸収塔11への酸素含有ガスの供給量を制御し,酸素吸
収塔11中で被処理水に直接供給された後に上記排気管
44から排出される酸素含有ガスを,弁42,連結管4
5及び酸素供給配管7を通してタンク2b の散気管4か
ら供給される気体状の酸素源とすることもできる。それ
により,上記酸素吸収塔11からの余剰の酸素含有ガス
を無駄なく利用することができ,当該装置の運転コスト
の一層の低減化を図ることができる。尚,上記連結管4
5からの酸素含有ガス量がろ過層に局部的な浮動等の支
障をきたす量を超えるような場合は,圧力スイング吸着
装置9からの酸素含有ガスの酸素濃度を高くするか或い
は上記した余剰の酸素含有ガスの一部を排気管44の弁
43を開放して系外に放出することにより,上記ろ過層
における支障を回避することができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記したように構成されてい
る。それにより,上記ろ過層の微生物による生物処理に
必要な酸素量の一部が,第1の酸素供給手段によって上
記被処理水に直接溶け込んだ酸素により賄われ,第2の
酸素供給手段からの気体状の酸素により残りの酸素量が
賄われる。従って,ろ過層を好気性雰囲気に保持するこ
とができるのはもとより,上記第2の酸素供給手段から
の気体状の酸素の供給量が少なくて済む。これにより,
例えば上記ろ過層に比較的小径のろ過材を使用したとし
ても,このろ過材が局部的に流動したりすることがな
い。そのため,上記ろ過材に付着した微生物の生息面積
を大きくすることができる。従って,上記好気性雰囲気
における被処理水の生物処理を効率良く行うことができ
る。又,第1の酸素供給手段により高濃度の酸素が被処
理水に直接供給される場合や第2の酸素供給手段からの
酸素が高濃度の気体状の酸素である場合には,上記第2
の酸素供給手段からの気体状の酸素の供給量をより一層
少なくすることができる。従って,これらの場合にはよ
り小径のろ過材を支障なく用いることができる。更に,
上記被処理水に直接供給された後の余剰の気体状の酸素
を有効に利用することができるとともに,タンクのろ過
層を好気性雰囲気に保持するに足る量に制御された酸素
を被処理水に供給することが可能になる。これらによっ
て,運転コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る生物膜ろ過装置を示
す概略構成図。
【図2】 上記生物膜ろ過装置のタンクとして種々の形
式のタンクを適用した場合を示す説明図。
【図3】 本発明の別の実施例に係る生物膜ろ過装置を
示す概略構成図。
【図4】 本発明の背景の一例となる従来の生物膜ろ過
装置を示す概略説明図。
【符号の説明】
1,1a ,1b …生物膜ろ過装置 2〜2c …タンク 3a …ろ過材 3…ろ過層 4…散気管 5…給水管 6,6a …排水管 7…酸素供給配管 8…コンプレッサ 9…圧力スイング吸着装置 10…オゾナイザ 11…酸素吸収塔 22〜32…弁 30a ,31a …電磁弁 40…制御部 41…溶存酸素メータ 45…連結管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微生物が付着したろ過材をタンク内に充
    填してろ過層を形成し,上記タンクへの給水前の被処理
    水に酸素を予め供給する第1の酸素供給手段を備え,被
    処理水を上記ろ過層を通過させて上記微生物にて生物処
    理しつつ上記ろ過材にてろ過することにより,被処理水
    を浄化する生物膜ろ過装置において,上記第1の酸素供
    給手段が上記タンクへの給水前の被処理水に酸素を直接
    供給するものであるとともに,上記第1の酸素供給手段
    により酸素が溶け込んだ被処理水を上記タンクに給水す
    る被処理水給水手段と,上記タンクに設けられ上記ろ過
    層に気体状の酸素を供給する第2の酸素供給手段とを具
    備してなることを特徴とする生物膜ろ過装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の酸素供給手段により上記被処
    理水に供給される酸素が,高濃度の酸素である請求項1
    記載の生物膜ろ過装置。
  3. 【請求項3】 上記第2の酸素供給手段により上記ろ過
    層に供給される酸素が,高濃度の気体状の酸素である請
    求項1記載の生物膜ろ過装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の酸素供給手段により上記被処
    理水に直接供給された後の余剰の気体状の酸素を上記第
    2の酸素供給手段に供給する請求項1記載の生物膜ろ過
    装置。
  5. 【請求項5】 上記タンクから排出される浄化後の処理
    水の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検出手段と,
    上記検出された上記処理水の溶存酸素濃度に応じて上記
    被処理水に供給される上記第1の酸素供給手段からの酸
    素量及び/若しくは上記第2の酸素供給手段からの気体
    状の酸素量を制御する制御手段とを備えた請求項1記載
    の生物膜ろ過装置。
JP283692A 1992-01-10 1992-01-10 生物膜ろ過装置 Pending JPH05185080A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004505752A (ja) * 2000-08-04 2004-02-26 シアロックス インコーポレイテッド 廃水の酸素化装置及び方法
JP2004261698A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Ebara Corp 海水及び汽水の浄化方法とその装置

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