JPH05183771A - 映像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カレントフィードバックパルスを表示画面外
に偏向する。 【構成】 サブ偏向駆動パルス発生回路１においてカレ
ントフィードバックパルスに対応するタイミングパルス
が生成され、このタイミングパルスがサブ偏向駆動回路
２に入力され、サブ偏向駆動回路２において偏向出力が
生成される。この偏向出力がサブ偏向ヨーク３に入力さ
れて、サブ偏向ヨーク３に偏向電流が流れる。これによ
り、電子ビーム６が偏向を受け、タイミングパルスが出
力されている期間には、偏向系９ｂにより電子ビーム６
が表示画面１０の外に偏向される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばハイビジョンに
代表されるワイドアスペクト（例えば１６：９）の横長
の映像を標準アスペクト（例えば４：３）の画面に表示
する場合に用いて好適な映像表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近になって、ハイビジョンに代表され
る画面のアスペクト比が１６：９の横長の映像ソースが
出始めた。それに伴って、従来の画面のアスペクト比が
４：３の映像表示装置も上記横長の映像ソースに対応す
る必要が出てきた。

【０００３】図４（ａ）は従来の４：３の画面に、４：
３のアスペクト比の画像を表示した場合を示している。
これに対して、図４（ｂ）は従来の４：３の画面に横長
（１６：９）の映像ソースを表示する場合に、画面の縦
サイズが圧縮されて表示された様子を示す。同図におい
て、画面の外枠４１内にはラスタ４２が表示され、上記
ラスタ４２内には映像４３が表示されている。また、図
４（ｂ）においては、ラスタ４２の上部にカレントフィ
ードバックパルスの期間の走査線４４が表示されてい
る。

【０００４】図５は、従来例の映像表示装置のブロック
図である。同図において、偏向駆動回路５１は偏向ヨー
ク５２に接続されて、上記偏向ヨーク５２はブラウン管
５４のネック部分５４ａに配置されている。そして、上
記偏向駆動回路５１と上記偏向ヨーク５２とは第１の偏
向系としての偏向系５６を構成している。一方、電子ビ
ーム５３は、上記ブラウン管５４内において偏向ヨーク
５２により偏向され、上記ブラウン管５４の前面部５４
ｂに到達している。また、上記前面部５４ｂ上には外枠
５５が取り付けられ、上記外枠５５内には見える範囲と
しての表示画面５６が設けられている。

【０００５】次に、その動作について説明する。偏向駆
動回路５１より偏向電流が出力され、偏向ヨーク５２に
入力される。電子ビーム５３は、上記偏向ヨーク５２に
流れる偏向電流に応じて偏向を受けて、ブラウン管５４
の前面部５４ｂ上を走査する。そして、外枠５５内の表
示画面５６においては、図４に示されたラスタ４２及び
映像４３が表示される。なお、横長の映像ソースに対応
して、画面の縦サイズが圧縮されて表示された場合に
は、垂直帰線期間に挿入されたカレントフィードバック
パルスが上記ブラウン管５４の表示画面５６内に表示さ
れる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来の映像表示装置に
おいては、図４（ｂ）に示すように、横長の映像ソース
に対応して、画面の縦サイズが圧縮されて表示された場
合には、垂直帰線期間に挿入されたカレントフィードバ
ックパルスが表示されるので、目障りである課題があっ
た。

【０００７】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、横長の映像ソースに対応して画面の縦サイ
ズが圧縮されて表示された場合にも、垂直帰線期間に挿
入されたカレントフィードバックパルスが表示されない
ようにすることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の映像表
示装置は、通常の第１の偏向系９ａとは別に、ブラウン
管７に縦サイズを圧縮して画像を表示する場合に駆動さ
れる第２の偏向系としての偏向系９ｂを備えることを特
徴とする。

【０００９】請求項２に記載の映像表示装置は、上記第
２の偏向系９ｂが、カレントフィードバックパルスに対
応したタイミングパルスを発生する偏向駆動パルス発生
手段としてのサブ偏向駆動パルス発生回路１と、サブ偏
向駆動パルス発生回路１より出力されるタイミングパル
スに対応して偏向出力を発生する偏向駆動手段としての
サブ偏向駆動回路２と、サブ偏向駆動回路２の上記偏向
出力により駆動される、ブラウン管７に設けられたサブ
偏向ヨーク３とを備えたことを特徴とする。

【００１０】

【作用】請求項１に記載の映像表示装置においては、通
常の第１の偏向系９ａとは別の第２の偏向系９ｂによっ
ても電子ビーム６が偏向を受け、ブラウン管７に、カレ
ントフィードバックパルスが表示されるのを防止するこ
とができる。

【００１１】請求項２に記載の映像表示装置において
は、サブ偏向駆動パルス発生回路１において、カレント
フィードバックパルスに対応したタイミングパルスが生
成され、このタイミングパルスがサブ偏向駆動回路２に
入力される。サブ偏向駆動回路２は、このタイミングパ
ルスに対応してサブ偏向ヨーク３を駆動し、サブ偏向ヨ
ーク３に偏向電流が流れる。

【００１２】以上のことにより、横長の映像ソースに対
応して、画面の縦サイズが圧縮されて表示された場合に
も、垂直帰線期間に挿入されたカレントフィードバック
パルスが表示されるのを簡単、かつ確実に防止すること
ができる。

【００１３】

【実施例】図１は、本発明の映像表示装置の一実施例の
構成を示すブロック図である。同図において、図示せぬ
回路より、水平および垂直同期信号がサブ偏向駆動パル
ス発生手段としてのサブ偏向駆動パルス発生回路１に入
力され、サブ偏向駆動パルス発生回路１は入力同期信号
に同期して、カレントフィードバックパルスのタイミン
グを検出し、そのタイミング信号をサブ偏向駆動手段と
してのサブ偏向駆動回路２に供給するようになされてい
る。サブ偏向駆動回路２はサブ偏向ヨーク３を駆動する
ようになされている。一方、偏向駆動回路４は偏向ヨー
ク５を駆動するようになされている。また、サブ偏向ヨ
ーク３及び偏向ヨーク５は、ブラウン管７のネック部７
ａ，７ｂに配置されている。

【００１４】そして、偏向駆動回路４と偏向ヨーク５と
は第１の偏向系９ａを構成し、サブ偏向駆動パルス発生
回路１、サブ偏向駆動回路２およびサブ偏向ヨーク３
は、第２の偏向系９ｂを構成している。また電子ビーム
６は、ブラウン管７内において偏向され、ブラウン管７
の前面部７ｃに到達している。前面部７ｃ上には外枠８
が取り付けられ、外枠８内には見える範囲としての表示
画面１０が設けられている。

【００１５】次に、その動作について説明する。サブ偏
向駆動パルス発生回路１においてパルスが生成され、上
記パルス出力がサブ偏向駆動回路２に入力され、上記サ
ブ偏向駆動回路２において偏向出力が生成される。上記
偏向出力がサブ偏向ヨーク３に入力されて、上記サブ偏
向ヨーク３に偏向電流が流れる。一方、偏向駆動回路４
は、図示せぬ回路から供給される水平および垂直同期信
号に同期して偏向出力を生成し、これを偏向ヨーク５に
入力する。これにより、偏向ヨーク５に偏向電流が流れ
る。そして、偏向ヨーク５に流れる偏向電流に応じて、
電子ビーム６が偏向を受け、ブラウン管７の前面部７ｃ
上を走査する。その結果、上記ブラウン管７の表示画面
１０にはラスタが表示される。

【００１６】ここで、表示画面１０に映像の縦サイズを
圧縮して横長の映像を表示する場合、サブ偏向駆動パル
ス発生回路１は入力される同期信号からカレントフィー
ドバックパルスのタイミングを検出し、そのタイミング
信号を発生する。このタイミングパルスがサブ偏向駆動
回路２に入力され、サブ偏向駆動回路２において偏向出
力が生成される。上記偏向出力はサブ偏向ヨーク３に入
力される。サブ偏向ヨーク３に流れる偏向電流に応じ
て、電子ビーム６は偏向を受けて、ブラウン管７の前面
部７ｃ上の電子ビーム６は表示画面１０の外（外枠８
内）に走査される。従って、横長の映像ソースに対応し
て、画面の縦サイズが圧縮されて表示された場合には、
垂直帰線期間に挿入されたカレントフィードバックパル
スが表示される（観察される）ことが防止される。

【００１７】図２はサブ偏向ヨーク３の作用を説明する
図で、（ａ）はブラウン管７の平面図で、（ｂ）はブラ
ウン管７の背面図を示している。ネック部７ａの中央部
Ｐにおいて、磁界μＢの方向、電子ビーム−Ｉの方向お
よび偏向力Ｆの方向は、それぞれ直交している。なお、
Ｂは磁束密度で、μは透磁率である。

【００１８】サブ偏向ヨーク３に流れる偏向電流により
磁界μＢが生成され、上記磁界μＢにより偏向力Ｆが電
子ビーム−Ｉに作用し、電子ビーム−Ｉが偏向される。
この時、電子ビーム−Ｉには偏向力Ｆが矢印の方向に作
用する。従って、横長の映像ソースに対応して、画面の
縦サイズが圧縮されて表示された場合には、垂直帰線期
間に挿入されたカレントフィードバックパルスが、上記
外枠８内の表示画面１０内には表示されない。

【００１９】図３は、図２において横長の映像ソースに
対応する場合に、画面の縦サイズが圧縮されて表示され
た様子を示す。同図において、ブラウン管７の前面部７
ｃ上の外枠８内にはラスタ３３が表示され、ラスタ３３
内には映像３４が表示されている。また、外枠８の背後
には、ブラウン管７の外周部が隠れている。さらに、外
枠８の背後には、垂直帰線期間に挿入されたカレントフ
ィードバックパルス３２が隠れている。同図に示すよう
に、垂直帰線期間に挿入されたカレントフィードバック
パルス３２は、外枠８の背後に隠れるので、表示画面１
０には表示されない。

【００２０】偏向系９ｂの特性を、偏向系９ａに持たせ
ることも理論的には可能である。しかしながら、そのよ
うにすると、垂直方向のソニアリティの実現が困難にな
る。また、従来装置からの設計変更が困難になる。従っ
て、実施例のように、従来の偏向系９ａと独立の偏向系
９ｂを付加するようにするのが好ましい。

【００２１】

【発明の効果】以上のように請求項１に記載の映像表示
装置によれば、電子ビームは、通常の第１の偏向系とは
別の第２の偏向系によっても偏向を受けるので、カレン
トフィードバックパルスが表示されることが防止され
る。

【００２２】請求項２に記載の映像表示装置によれば、
偏向駆動パルス発生手段によりカレントフィードバック
パルスのタイミングを検出するようにしたので、簡単な
構成で、確実にカレントフィードバックパルスの表示を
防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の映像表示装置の一実施例の構成を示す
ブロック図である。

【図２】サブ偏向ヨークの作用を説明する図で、（ａ）
はブラウン管の平面図を示し、（ｂ）はブラウン管の背
面図を示す。

【図３】図２において、横長の映像ソースに対応する場
合に、画面の縦サイズが圧縮されて表示された様子を示
す画面の図である。

【図４】従来の表示画面の図で、（ａ）は従来の画面に
対応するアスペクトの画像を表示した様子を示し、
（ｂ）は横長の映像ソースを画面の縦サイズを圧縮して
表示した様子を示す。

【図５】従来の映像表示装置の一例の構成を示すブロッ
ク図である。

【符号の説明】

１ サブ偏向駆動パルス発生回路（偏向駆動パルス発生
手段） ２ サブ偏向駆動回路（偏向駆動手段） ３ サブ偏向ヨーク ４ 偏向駆動回路（偏向駆動手段） ５ 偏向ヨーク５ ６ 電子ビーム ７ ブラウン管 ８ 外枠 ９ａ 第１の偏向系 ９ｂ 第２の偏向系

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子ビームを偏向して映像を表示するブ
   ラウン管と、 上記ブラウン管内の上記電子ビームを偏向する第１の偏
   向系とを備えた映像表示装置において、 上記第１の偏向系とは別に、上記ブラウン管に縦サイズ
   を圧縮して画像を表示する場合に駆動される第２の偏向
   系を備えることを特徴とする映像表示装置。
2. 【請求項２】 上記第２の偏向系は、 カレントフィードバックパルスに対応したタイミングパ
   ルスを発生する偏向駆動パルス発生手段と、 上記偏向駆動パルス発生手段より出力されるタイミング
   パルスに対応して偏向電流を発生する偏向電流発生手段
   と、 上記偏向電流発生手段の上記偏向電流により駆動される
   ブラウン管に設けられた偏向ヨークとを備えたことを特
   徴とする請求項１に記載の映像表示装置。