JPH0518354U

JPH0518354U - 椅子における肘掛け装置

Info

Publication number: JPH0518354U
Application number: JP6759591U
Authority: JP
Inventors: 憲治野瀬
Original assignee: 株式会社イトーキクレビオ
Priority date: 1991-08-26
Filing date: 1991-08-26
Publication date: 1993-03-09

Abstract

(57)【要約】【目的】椅子における肘掛け装置の構造を簡単にす
る。【構成】椅子における肘掛け支持体４における上面部
４ｂに、その前後長手方向に沿って、当該上面部４ｂの
幅方向略中央部位に、長手の挿入溝６を凹み形成する。
挿入溝６に、肘掛け支持体４の表面に露出するように、
適度に軟質の肘当て体５を着脱自在に装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、椅子における肘掛け装置の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の肘掛け装置は、特公昭４５−３８２１６号公報や実開昭４９−１０９８１３号公報に開示されているように、強度の必要な金属性等の肘掛け支持体と、該肘掛け支持体の上面（人の肘が当接する箇所）に軟質合成樹脂材、軟質発泡樹脂材、クッション材等を内蔵した肘当て体（肘掛けパッド）を装着する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記の場合、前記各先行技術に開示されているように、肘当て体の下面（肘掛け支持体と対面する部位）には、当該柔らかい肘当て体の形状を保持して支持すると共に肘掛け支持体への取付けの機能を備えた金属製板状のアダプターまたはソケット部材が必要となる。

【０００４】従って、部品としては、肘掛け支持体と、柔らかい肘当て体と、金属製板状のアダプターまたはソケット部材との３つが必要となる。しかも、肘当て体とアダプターまたはソケット部材とを互いに離れ不能に固着しなければならないから、例えば、軟質合成樹脂材にて肘当て体を成形するときに、同時にアダプターまたはソケット部材を成形型内に入れて、いわゆるインサート成形しなければならず、成形能率が悪く、且つ成形型も大型化するという問題がある。さらに、肘当て体の形状が成形時に決まってしまい、その形状を変更しようとすると、前記成形型から作り直す必要があり、製作費用が高くなるという問題もあった。

【０００５】また、肘当て体は使用により擦り切れたり、損傷する等して、交換の頻度が他の部品よりも大きいから、その交換の手間を簡便化する必要がある。本考案は、これらの問題を解決することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため本考案は、椅子における肘掛け支持体の上面部の幅方向略中央部位に、その前後長手方向に沿って長手の挿入溝を凹み形成し、該挿入溝には、肘掛け支持体の表面に露出するように、適度に軟質の肘当て体を着脱自在に装着した構成としたものである。

【０００７】

【実施例】

次に本考案を具体化した実施例について説明すると、符号２は椅子１における座体、符号３は背もたれ部、符号４は、少なくとも座体２の左右両側から立設してなる金属製または硬質合成樹脂製の肘掛け支持体を示す。図１の実施例における肘掛け支持体４は、側面視横向きＬ字型であり、座体２の側面に基部が取付いて立設する支柱部４ａと、該支柱部４ａの上端から後向きに延びる上面部４ｂとからなり、後述するように装着する肘当て体５は、前記上面部４ｂに凹み形成した前後長手の挿入溝６に着脱自在に装着する。

【０００８】肘掛け支持体４の第２実施例は図２及び図３に示し、側面視略ロ字型であり、これらの各実施例における前後長手の少なくとも上面部４ｂには挿入溝６が凹み形成されている。図３の実施例では挿入溝６は上面部４ｂから前支柱部４ａ（必要に応じて後支柱部４ａ）の上部寄り部位にわたって挿入溝６が凹み形成される。この各挿入溝６は、肘掛け支持体４における上面部４ｂの幅寸法（Ｗ１）より狭い幅寸法（Ｗ２）を有し、且つ幅方向略中央部位に、その長手方向に沿って長手に形成するものである。

【０００９】肘当て体５は、軟質乃至半硬質合成樹脂、例えばポリウレタンフォームラバー、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、軟質ポリエチレン、軟質塩化ビニル樹脂、珪素樹脂等からなり、図４（ａ）〜（ｄ）における一点鎖線部分で示すように、必要に応じて可撓性を有する軟質合成樹脂や不織布からなる表皮５ａを、少なくとも上面側に張設しても良い。この肘当て体５は押し出し成形等により帯状に形成し、必要に応じて所定長さに切断して使用する。また、前記挿入溝６の前後端部の縁形状（例えば凸湾曲状）に応じて所定の抜き型で打ち抜いたり、カッターで切断するようにしても良い。

【００１０】図４は、肘当て体５を肘掛け支持体４の挿入溝６に挿入した状態の４つの実施例を示す。図４（ａ）の実施例では、挿入溝６の左右両幅縁部に凹状の係合溝部７，７を形成し、この係合溝部７，７に嵌合するように帯状の肘当て体５の左右両長手縁部に突条８，８を一体的に形成して、肘当て体５を挿入溝６に押し込み装着すれば良い。

【００１１】図４（ｂ）の実施例では、肘当て体５を挿入溝６に挿入した後、肘掛け支持体４における上面部４ｂの下面側からねじ込んだ止めねじ９にて肘当て体５の離脱を防止するように構成したものである。図４（ｃ）の実施例は、肘当て体５の下面に、その長手方向に沿って適宜間隔で下向き突出させた鍔部付き係合ピン部１０（この係合ピン部も軟質または半硬質である）を、挿入溝６の底面に穿設した係止孔１１に押し込み係止させたものである。

【００１２】図４（ｄ）の実施例は、肘掛け支持体４の少なくとも上面部４ｂを金属板製で製作し、長手左右両縁部１２，１２を湾曲形成しさせて挿入溝６を一体的に形成したものであり、肘当て体５の左右両縁の突条１３，１３を前記長手左右両縁部１２，１２に係止させるように挿入溝６に押し込む。なお、これらの各実施例において、肘当て体５の下面または挿入溝６の底面に、感圧性接着剤を塗布しておけば、肘当て体５の挿入溝６からの離脱（剥がれ）が一層困難となり、不用意に肘当て体５が外れることがない。

【００１３】このように適度に軟質の肘当て体５を、肘掛け支持体４における前後長手の上面部４ｂに形成した挿入溝６に装着したので、従来の技術のように、金属板製等の固い支持片（アダプターまたはソケット部材）を必要とせず、肘当て体５は予め帯状に長く形成したものから、必要な長さに適宜切り取るだけで良く、従来のように成形金型も多種類準備する必要がないから、製作費用を大幅に低減できる。

【００１４】肘当て体５が擦り切れるなどして交換する場合にも、当該肘当て体５の取り外し、再装着作業も極めて容易となる。肘掛け支持体における上面部４ｂの上面形状と肘当て体５の上面形状とを略連続状に成形することも容易である。

【００１５】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案は、椅子における肘掛け支持体の上面部の幅方向略中央部位に、その前後長手方向に沿って長手の挿入溝を凹み形成し、該挿入溝には、肘掛け支持体の表面に露出するように、適度に軟質の肘当て体を着脱自在に装着した構成としたものであるから、肘掛け装置の構造が極めて簡単となり、しかも、肘当て体の交換、取付け作業も至極容易になるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】椅子の斜視図である。

【図２】肘掛け支持体の第２実施例の斜視図である。

【図３】肘掛け支持体及び肘当て体の第３実施例の斜視
図である。

【図４】（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は各々、肘掛
け支持体における上面部に対する肘当て体の装着状態を
示す要部断面図である。

【符号の説明】１椅子２座体３背もたれ部４肘掛け支持体４ａ支柱部４ｂ上面部５肘当て体６挿入溝７係合溝部８，１３突条９止めねじ１０係合ピン１１係止孔１２，１２左右縁部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】椅子における肘掛け支持体の上面部の幅
方向略中央部位に、その前後長手方向に沿って長手の挿
入溝を凹み形成し、該挿入溝には、肘掛け支持体の表面
に露出するように、適度に軟質の肘当て体を着脱自在に
装着したことを特徴とする椅子における肘掛け装置。