JPH05183225A - レーザ共振器 - Google Patents
レーザ共振器Info
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- JPH05183225A JPH05183225A JP34684991A JP34684991A JPH05183225A JP H05183225 A JPH05183225 A JP H05183225A JP 34684991 A JP34684991 A JP 34684991A JP 34684991 A JP34684991 A JP 34684991A JP H05183225 A JPH05183225 A JP H05183225A
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- laser
- laser beam
- axis
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザビームの断面形状の軸対称性を向上さ
せたレーザ共振器を提供すること。 【構成】 レーザ媒質12を挟んでレーザ媒質12を励
起するための一対の電極18、19を設け、これら電極
18、19間をレーザビームが通過する方向にレーザビ
ームを取り出す半透明凹面鏡10とレーザビームを全反
射する凹面鏡11とを備えたレーザ共振器において、凹
面鏡11から半透明凹面鏡10へ至るレーザビームがレ
ーザ媒質12を介して複数段に折り返すようにレーザ媒
質12の外部に反射鏡13〜15(21〜26)を配置
すると共に、その反射鏡13〜15(21〜26)によ
り折り返されたレーザビームの光軸L1 、L2 (L10〜
L 12)が所定の角度で捩じられ、レーザビームの断面
形状の軸対称性を向上したことを特徴としている。
せたレーザ共振器を提供すること。 【構成】 レーザ媒質12を挟んでレーザ媒質12を励
起するための一対の電極18、19を設け、これら電極
18、19間をレーザビームが通過する方向にレーザビ
ームを取り出す半透明凹面鏡10とレーザビームを全反
射する凹面鏡11とを備えたレーザ共振器において、凹
面鏡11から半透明凹面鏡10へ至るレーザビームがレ
ーザ媒質12を介して複数段に折り返すようにレーザ媒
質12の外部に反射鏡13〜15(21〜26)を配置
すると共に、その反射鏡13〜15(21〜26)によ
り折り返されたレーザビームの光軸L1 、L2 (L10〜
L 12)が所定の角度で捩じられ、レーザビームの断面
形状の軸対称性を向上したことを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ共振器に係わ
り、特にレーザ加工に用いるレーザ共振器に関する。
り、特にレーザ加工に用いるレーザ共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光応用技術の発展に伴い、種々の
レーザ共振器が開発されている。この種のレーザ共振器
のレーザ媒質に用いられるものとして例えばYAG等の
固体や、He、Ne、Ar等の気体があり、レーザ共振
器から出射されたレーザビームを金属の溶接、切断等の
加工に用いている。
レーザ共振器が開発されている。この種のレーザ共振器
のレーザ媒質に用いられるものとして例えばYAG等の
固体や、He、Ne、Ar等の気体があり、レーザ共振
器から出射されたレーザビームを金属の溶接、切断等の
加工に用いている。
【0003】図6は、従来の気体レーザビームを発生す
る3軸直交型のレーザ共振器の模式図である。
る3軸直交型のレーザ共振器の模式図である。
【0004】同図において、レーザ共振器は、レーザ媒
質1と、レーザ媒質1内に励起光を発生させるための陰
極2及び陽極3と、陰極2及び陽極3の間にレーザビー
ムを取り出すための凹面鏡4、半透明凹面鏡5とで構成
されている。
質1と、レーザ媒質1内に励起光を発生させるための陰
極2及び陽極3と、陰極2及び陽極3の間にレーザビー
ムを取り出すための凹面鏡4、半透明凹面鏡5とで構成
されている。
【0005】レーザ媒質1中で発生した励起光は、凹面
鏡4と半透明凹面鏡5との間を往復すると一部が半透明
反射鏡5を透過して矢印A方向に出射する。こうして得
られたレーザビームは金属等に照射されて溶接や切断等
の加工に用いられる。
鏡4と半透明凹面鏡5との間を往復すると一部が半透明
反射鏡5を透過して矢印A方向に出射する。こうして得
られたレーザビームは金属等に照射されて溶接や切断等
の加工に用いられる。
【0006】ここで、レーザ媒質1内の屈折率がレーザ
ビーム光軸と直交する面で一定の理想的なレーザ媒質を
有するレーザ共振器の場合には、出射されるレーザビー
ムの断面の形状は真円である。
ビーム光軸と直交する面で一定の理想的なレーザ媒質を
有するレーザ共振器の場合には、出射されるレーザビー
ムの断面の形状は真円である。
【0007】また、前述の気体レーザの共振器は、励起
により発生する熱でレーザ媒質1が高温となるので、レ
ーザ媒質1を冷却する必要がある。
により発生する熱でレーザ媒質1が高温となるので、レ
ーザ媒質1を冷却する必要がある。
【0008】そこでレーザ媒質1は通常熱交換器(図示
せず)を介して循環させることにより電極を通過する前
に冷却される。
せず)を介して循環させることにより電極を通過する前
に冷却される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、陰極2及び
陽極3間を通過するレーザ媒質は、陰極2及び陽極3側
では高温となり、中央部では低温となり図7に示すよう
な温度分布が生じる。
陽極3間を通過するレーザ媒質は、陰極2及び陽極3側
では高温となり、中央部では低温となり図7に示すよう
な温度分布が生じる。
【0010】ここで、図7はレーザ媒質中の温度分布を
示す図であり、縦軸が温度Tを示し、横軸がx軸方向の
位置を示す。
示す図であり、縦軸が温度Tを示し、横軸がx軸方向の
位置を示す。
【0011】同図に示すようにレーザ媒質1の中央から
陰極2及び陽極3側に向かって温度Tが増加し、下に凸
の特性曲線を形成しているのがわかる。温度と密度とは
反比例の関係にあり、密度と屈折率とは比例の関係にあ
る。このためレーザ媒質1の屈折率はこの温度特性とは
逆の特性を有することになる。
陰極2及び陽極3側に向かって温度Tが増加し、下に凸
の特性曲線を形成しているのがわかる。温度と密度とは
反比例の関係にあり、密度と屈折率とは比例の関係にあ
る。このためレーザ媒質1の屈折率はこの温度特性とは
逆の特性を有することになる。
【0012】図8はレーザ媒質の屈折率分布を示す図で
あり、縦軸が屈折率ηを示し、横軸がx軸方向の位置を
示す。
あり、縦軸が屈折率ηを示し、横軸がx軸方向の位置を
示す。
【0013】同図に示すようにレーザ媒質1の中央から
x軸方向である陰極2及び陽極3側に向かって屈折率η
が減少しており、上に凸の屈折率分布を描いているのが
わかる。
x軸方向である陰極2及び陽極3側に向かって屈折率η
が減少しており、上に凸の屈折率分布を描いているのが
わかる。
【0014】一方、y軸方向に関しては温度分布は一定
となっているので屈折率分布もy軸方向に関しては一定
となる。これにより、レーザ媒質1はレーザ光軸に対し
て等価的にシリンドリカルレンズの機能を有することに
なるので、レーザ共振器から出射されるレーザビーム
は、広がり角が異なり(y軸方向よりx軸方向の方が広
がり角が大になる)軸対称性が低下する。つまり、レー
ザビームの断面の形状はx軸方向に長軸を有し、y軸方
向に短軸を有する楕円になってしまう。
となっているので屈折率分布もy軸方向に関しては一定
となる。これにより、レーザ媒質1はレーザ光軸に対し
て等価的にシリンドリカルレンズの機能を有することに
なるので、レーザ共振器から出射されるレーザビーム
は、広がり角が異なり(y軸方向よりx軸方向の方が広
がり角が大になる)軸対称性が低下する。つまり、レー
ザビームの断面の形状はx軸方向に長軸を有し、y軸方
向に短軸を有する楕円になってしまう。
【0015】レーザ加工を行うときはレーザビームを絞
って行われるが、焦点でのそのビームのスポット断面の
形状は真円にはならず楕円のままである。このようなレ
ーザ共振器から出射されたビームで2次元的に溶接や切
断等を行うと、レーザビームのスポットの移動する方向
により加工が充分に行われず不都合が生じる。
って行われるが、焦点でのそのビームのスポット断面の
形状は真円にはならず楕円のままである。このようなレ
ーザ共振器から出射されたビームで2次元的に溶接や切
断等を行うと、レーザビームのスポットの移動する方向
により加工が充分に行われず不都合が生じる。
【0016】ここで、図9は従来のレーザ共振器による
金属の切断状態を示す図である。
金属の切断状態を示す図である。
【0017】同図に示すように、断面の形状が楕円のレ
ーザビームを用いて金属を切断するとき.x軸方向にレ
ーザビームのスポットを移動させた場合(図9(a))
とx軸と垂直な方向にレーザビームのスポットを移動さ
せた場合(図9(b))とでは切断幅が異なるだけでな
く、切断可能な処理速度が異なる(x軸方向に比べてy
軸方向の切断速度が遅くなる)ので、同一速度でレーザ
ビームを光軸と垂直な方向に移動した場合、x軸方向へ
は切断されるもののy軸方向へは切断されないことがあ
り、作業能率や切断精度が低下してしまう。
ーザビームを用いて金属を切断するとき.x軸方向にレ
ーザビームのスポットを移動させた場合(図9(a))
とx軸と垂直な方向にレーザビームのスポットを移動さ
せた場合(図9(b))とでは切断幅が異なるだけでな
く、切断可能な処理速度が異なる(x軸方向に比べてy
軸方向の切断速度が遅くなる)ので、同一速度でレーザ
ビームを光軸と垂直な方向に移動した場合、x軸方向へ
は切断されるもののy軸方向へは切断されないことがあ
り、作業能率や切断精度が低下してしまう。
【0018】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、レーザビームの軸対称性を向上させたレーザ共振器
を提供することにある。
し、レーザビームの軸対称性を向上させたレーザ共振器
を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、レーザ媒質を挟んでレーザ媒質を励起する
ための一対の電極を設け、これら電極間をレーザビーム
が通過する方向にレーザビーム取り出し部とレーザビー
ム全反射部とを設けたレーザ共振器において、上記レー
ザビーム全反射部からレーザビーム取り出し部へ至るレ
ーザビームが、レーザ媒質を介して複数段に折り返すよ
うにレーザ媒質の外部に光折り返し部を配置すると共
に、その光折り返し部に折り返されたレーザビームの光
軸が所定の角度で捩じられるように光軸捩じり手段を設
けたものである。
に本発明は、レーザ媒質を挟んでレーザ媒質を励起する
ための一対の電極を設け、これら電極間をレーザビーム
が通過する方向にレーザビーム取り出し部とレーザビー
ム全反射部とを設けたレーザ共振器において、上記レー
ザビーム全反射部からレーザビーム取り出し部へ至るレ
ーザビームが、レーザ媒質を介して複数段に折り返すよ
うにレーザ媒質の外部に光折り返し部を配置すると共
に、その光折り返し部に折り返されたレーザビームの光
軸が所定の角度で捩じられるように光軸捩じり手段を設
けたものである。
【0020】
【作用】レーザビーム全反射部からレーザビーム取り出
し部へ至るレーザビームが、レーザ媒質を介して複数段
に折り返されると共に、折り返されたレーザビームの光
軸が所定の角度で捩じられることにより、レーザ媒質内
に温度分布があっても、レーザビームがレーザ媒質から
折り返される毎にその光軸の回りに捩じられ、取り出さ
れるレーザビームは楕円形状のものが所定の角度で回転
されて重畳されるのでレーザビームの軸対称性が向上す
る。
し部へ至るレーザビームが、レーザ媒質を介して複数段
に折り返されると共に、折り返されたレーザビームの光
軸が所定の角度で捩じられることにより、レーザ媒質内
に温度分布があっても、レーザビームがレーザ媒質から
折り返される毎にその光軸の回りに捩じられ、取り出さ
れるレーザビームは楕円形状のものが所定の角度で回転
されて重畳されるのでレーザビームの軸対称性が向上す
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
て詳述する。
【0022】図2は本実施例のレーザ共振器を正面から
見た模式図である。尚、図中にx軸、y軸及びz軸が記
載されている。このうちx軸は紙面に垂直となってお
り、y軸はレーザ媒質としてのレーザガスの流れ方向、
z軸はレーザビームの光軸方向となっている。
見た模式図である。尚、図中にx軸、y軸及びz軸が記
載されている。このうちx軸は紙面に垂直となってお
り、y軸はレーザ媒質としてのレーザガスの流れ方向、
z軸はレーザビームの光軸方向となっている。
【0023】同図においてレーザ媒質12は、レーザガ
スの循環路16内に形成されており、この循環路16の
上流には熱交換器17が設けられている。循環路16内
のレーザガスは、熱交換器17を介して循環され、かつ
冷却されるようになっている。このレーザガスは矢印B
方向に流れる。
スの循環路16内に形成されており、この循環路16の
上流には熱交換器17が設けられている。循環路16内
のレーザガスは、熱交換器17を介して循環され、かつ
冷却されるようになっている。このレーザガスは矢印B
方向に流れる。
【0024】循環路16の平行な部分の一方の側面(図
の右側)には平板状の電極(陽極)18が設けられて接
地されており、循環路16の他方の側面(図の左側)に
は二つの励起用の棒状電極(陰極)19が設けられ、電
流制限用の抵抗器Rを介して端子20が設けられてい
る。端子20には負の高電圧(−HV)が印加され、電
極18、19間のレーザ媒質12を励起するようになっ
ている。これらの電極18、19の間を図1に示した光
軸L1 、L2 が通過するようにz軸方向の循環路16の
外側には半透明凹面鏡10と凹面鏡11とが配置されて
いる。励起によりレーザ媒質12は高温となっているが
電極18、19間に再度循環される際レーザガスは冷却
されるのでレーザ媒質12の全体の温度は一定である。
しかしレーザ媒質12は電極18、19の中央より電極
18、19に近い側が高温となっており、前述のように
x軸方向に温度分布(屈折率分布)が生じている。
の右側)には平板状の電極(陽極)18が設けられて接
地されており、循環路16の他方の側面(図の左側)に
は二つの励起用の棒状電極(陰極)19が設けられ、電
流制限用の抵抗器Rを介して端子20が設けられてい
る。端子20には負の高電圧(−HV)が印加され、電
極18、19間のレーザ媒質12を励起するようになっ
ている。これらの電極18、19の間を図1に示した光
軸L1 、L2 が通過するようにz軸方向の循環路16の
外側には半透明凹面鏡10と凹面鏡11とが配置されて
いる。励起によりレーザ媒質12は高温となっているが
電極18、19間に再度循環される際レーザガスは冷却
されるのでレーザ媒質12の全体の温度は一定である。
しかしレーザ媒質12は電極18、19の中央より電極
18、19に近い側が高温となっており、前述のように
x軸方向に温度分布(屈折率分布)が生じている。
【0025】次に図1(a)は、図2に示したレーザ共
振器のx軸方向からの側面模式図であり、図1(b)は
背面模式図である。
振器のx軸方向からの側面模式図であり、図1(b)は
背面模式図である。
【0026】同図(a)において、レーザ共振器は、レ
ーザビームを取り出す半透明凹面鏡10と、レーザビー
ムを全反射する凹面鏡11と、一対の電極と、両電極で
挟まれたレーザ媒質12と、レーザビームを折り返すと
共に、光軸を捩じる3枚の平坦な反射鏡13、14、1
5からなる光折り返し部100 とで構成されている。
ーザビームを取り出す半透明凹面鏡10と、レーザビー
ムを全反射する凹面鏡11と、一対の電極と、両電極で
挟まれたレーザ媒質12と、レーザビームを折り返すと
共に、光軸を捩じる3枚の平坦な反射鏡13、14、1
5からなる光折り返し部100 とで構成されている。
【0027】半透明凹面鏡10は、半透明凹面鏡10の
光軸がレーザビームの光軸L1 (z軸方向)と一致する
ようにレーザ媒質12の前面(図の左側)に配置され、
凹面鏡11は、凹面鏡11の光軸がレーザビームの光軸
L2 (光軸L1 と互いにyz平面に平行)と一致するよ
うにレーザ媒質12の前面に配置されている。
光軸がレーザビームの光軸L1 (z軸方向)と一致する
ようにレーザ媒質12の前面(図の左側)に配置され、
凹面鏡11は、凹面鏡11の光軸がレーザビームの光軸
L2 (光軸L1 と互いにyz平面に平行)と一致するよ
うにレーザ媒質12の前面に配置されている。
【0028】反射鏡13、14及び15はレーザ媒質1
2の後面(図の右側)に配置されている。
2の後面(図の右側)に配置されている。
【0029】反射鏡14は、光軸L1 、L2 を含む平面
に平行かつ所定の距離dだけ離隔されると共に、その光
軸O2 が光軸L1 、L2 の中間に位置するように配置さ
れている。
に平行かつ所定の距離dだけ離隔されると共に、その光
軸O2 が光軸L1 、L2 の中間に位置するように配置さ
れている。
【0030】反射鏡13,14,15は、光軸L1 (L
2 )からのレーザビームがこれらの3枚の鏡で反射され
ることにより光軸が90°捩じられてL2 (L1 )に入
射するように配置されている。
2 )からのレーザビームがこれらの3枚の鏡で反射され
ることにより光軸が90°捩じられてL2 (L1 )に入
射するように配置されている。
【0031】次に本実施例の作用を述べる。
【0032】図2において、端子20に電圧(−HV)
が印加されると、電極18、19間で放電が起り励起光
が発生する。まず励起光により光軸L1 、L2 上には、
伝播することにより断面の形状となる楕円状のレーザビ
ームが発生する。この楕円はx軸方向に長軸を有しy軸
方向に短軸を有している(図3(a))。尚、図3はレ
ーザビームの断面の形状を説明するための説明図であ
る。
が印加されると、電極18、19間で放電が起り励起光
が発生する。まず励起光により光軸L1 、L2 上には、
伝播することにより断面の形状となる楕円状のレーザビ
ームが発生する。この楕円はx軸方向に長軸を有しy軸
方向に短軸を有している(図3(a))。尚、図3はレ
ーザビームの断面の形状を説明するための説明図であ
る。
【0033】まず、光軸L1 上のレーザビームは、レー
ザ媒質12を通過した後、反射鏡13でその光軸O3 を
中心に反射すると共に、その光軸O3 の回りに45度の
角度で捩じられて反射鏡14に入射し、反射鏡14に入
射したレーザビームは光軸O2 を中心に反射し、反射鏡
15の光軸O1 を中心に反射すると共に、その光軸O1
の回りに45度の角度で捩じられ、再度レーザ媒質12
の光軸L2 に入射する。これにより、光軸L2 上のレー
ザビーム(図3(a))が、光軸L2 の回りに都合90
度の角度で捩じられ(図3(b))、光軸L1 上に重畳
されることになる(図3(c))。
ザ媒質12を通過した後、反射鏡13でその光軸O3 を
中心に反射すると共に、その光軸O3 の回りに45度の
角度で捩じられて反射鏡14に入射し、反射鏡14に入
射したレーザビームは光軸O2 を中心に反射し、反射鏡
15の光軸O1 を中心に反射すると共に、その光軸O1
の回りに45度の角度で捩じられ、再度レーザ媒質12
の光軸L2 に入射する。これにより、光軸L2 上のレー
ザビーム(図3(a))が、光軸L2 の回りに都合90
度の角度で捩じられ(図3(b))、光軸L1 上に重畳
されることになる(図3(c))。
【0034】一方、光軸L2 上のレーザビームは、レー
ザ媒質12を通過した後、反射鏡15の光軸O1 を中心
に反射すると共に、その光軸O1 の回りに45度の角度
で捩じられ、反射鏡14に入射し、反射鏡14に入射し
たレーザビームは光軸O2 を中心に反射し、反射鏡13
の光軸O3 を中心に反射すると共に、その光軸の回りに
45度の角度で捩じられ、再度レーザ媒質12の光軸L
1 上に入射する。これにより、光軸L2 上のレーザビー
ム(図3(a))が、光軸L2 の回りに都合90度の角
度で捩じられ(図3(b))、光軸L1 上に重畳される
ことになる(図3(c))。
ザ媒質12を通過した後、反射鏡15の光軸O1 を中心
に反射すると共に、その光軸O1 の回りに45度の角度
で捩じられ、反射鏡14に入射し、反射鏡14に入射し
たレーザビームは光軸O2 を中心に反射し、反射鏡13
の光軸O3 を中心に反射すると共に、その光軸の回りに
45度の角度で捩じられ、再度レーザ媒質12の光軸L
1 上に入射する。これにより、光軸L2 上のレーザビー
ム(図3(a))が、光軸L2 の回りに都合90度の角
度で捩じられ(図3(b))、光軸L1 上に重畳される
ことになる(図3(c))。
【0035】これらのレーザビームは、光軸L
1 (L2 )の回りに90度の角度で捩じられると共に、
レーザ媒質12を介して半透明凹面鏡10と凹面鏡11
との間を往復する。その結果、図3(c)に示すように
x軸に長軸を有する楕円状レーザビームとy軸に長軸を
有する楕円状レーザビームとが重畳したレーザビームを
矢印C方向へ取り出すことができると共に、レーザビー
ムの断面の形状の軸対称性が向上し、レーザ加工の作業
能率、加工精度が向上する。
1 (L2 )の回りに90度の角度で捩じられると共に、
レーザ媒質12を介して半透明凹面鏡10と凹面鏡11
との間を往復する。その結果、図3(c)に示すように
x軸に長軸を有する楕円状レーザビームとy軸に長軸を
有する楕円状レーザビームとが重畳したレーザビームを
矢印C方向へ取り出すことができると共に、レーザビー
ムの断面の形状の軸対称性が向上し、レーザ加工の作業
能率、加工精度が向上する。
【0036】図4は本発明の他の実施例の模式図であ
り、図5はレーザビームの断面の形状を説明する説明図
である。
り、図5はレーザビームの断面の形状を説明する説明図
である。
【0037】図1に示した実施例との相違点は、反射鏡
21〜26をレーザ媒質の前面及び後面に1組ずつ配置
してレーザビームをその光軸の回りに60度又は120
度の角度で捩じると共に、3段に折り返す折り返し部20
0a,200b を有している点である。
21〜26をレーザ媒質の前面及び後面に1組ずつ配置
してレーザビームをその光軸の回りに60度又は120
度の角度で捩じると共に、3段に折り返す折り返し部20
0a,200b を有している点である。
【0038】図4において、レーザ共振器の後面(図の
右側)に凹面鏡11と、平坦な反射鏡21、22、23
が並べて配置され、レーザ共振器の前面(図の左側)に
半透明凹面鏡10と、平坦な反射鏡24、25、26が
並べて配置されている。
右側)に凹面鏡11と、平坦な反射鏡21、22、23
が並べて配置され、レーザ共振器の前面(図の左側)に
半透明凹面鏡10と、平坦な反射鏡24、25、26が
並べて配置されている。
【0039】光軸L12上のレーザビームはレーザ媒質1
2を通過した後、反射鏡26の光軸O26を中心に反射さ
れると共に、光軸の回りに30度(又は60度)の角度
で捩じられ、反射鏡25の光軸O25を中心に反射され、
反射鏡24の光軸O24を中心に反射されると共に、光軸
の回りにさらに30度(又は60度)の角度で捩じられ
た後レーザ媒質12の1光軸L11上に入射する。
2を通過した後、反射鏡26の光軸O26を中心に反射さ
れると共に、光軸の回りに30度(又は60度)の角度
で捩じられ、反射鏡25の光軸O25を中心に反射され、
反射鏡24の光軸O24を中心に反射されると共に、光軸
の回りにさらに30度(又は60度)の角度で捩じられ
た後レーザ媒質12の1光軸L11上に入射する。
【0040】光軸L11上のレーザビームは、反射鏡23
の光軸O23を中心に反射されると共に、光軸の回りにさ
らに30度(又は60度)の角度で捩じられ、反射鏡2
2の光軸O22を中心に反射され、反射鏡21の光軸O21
を中心に反射されると共に、光軸の回りにさらに30度
(又は60度)の角度で捩じられた後レーザ媒質12の
光軸L10上に入射する。
の光軸O23を中心に反射されると共に、光軸の回りにさ
らに30度(又は60度)の角度で捩じられ、反射鏡2
2の光軸O22を中心に反射され、反射鏡21の光軸O21
を中心に反射されると共に、光軸の回りにさらに30度
(又は60度)の角度で捩じられた後レーザ媒質12の
光軸L10上に入射する。
【0041】これにより光軸L12上のレーザビームは
(図5(a))、光軸L11上では、光軸L12の回りに6
0度(又は120度)の角度で捩じられ(図5
(b))、光軸L10上では、光軸L12の回りに120度
(又は240度)の角度で捩じられることになり(図5
(c))、各光軸L10、L11、L12上のレーザビームが
半透明凹面鏡10と凹面鏡11との間を往復する間に重
畳され(図5(d))、軸対称性が向上され、半透明凹
面鏡10から矢印D方向へ出射される。
(図5(a))、光軸L11上では、光軸L12の回りに6
0度(又は120度)の角度で捩じられ(図5
(b))、光軸L10上では、光軸L12の回りに120度
(又は240度)の角度で捩じられることになり(図5
(c))、各光軸L10、L11、L12上のレーザビームが
半透明凹面鏡10と凹面鏡11との間を往復する間に重
畳され(図5(d))、軸対称性が向上され、半透明凹
面鏡10から矢印D方向へ出射される。
【0042】このように本実施例によれば、凹面鏡11
から半透明凹面鏡10へ至るレーザビームが、レーザ媒
質12を介して反射鏡13〜15(21〜26)により
複数段に折り返されると共に、折り返されたレーザビー
ムの光軸L1 、L2 (L10〜L12)が所定の角度で捩じ
られることにより、レーザ媒質12の温度分布により発
生するレーザビームの形状の軸対称性が悪くても、レー
ザビームがレーザ媒質12から取り出される毎にレーザ
ビームが折り曲げられると共に、光軸の回りに捩じられ
て重畳されるのでレーザビームの断面の形状の軸対称性
が向上する。
から半透明凹面鏡10へ至るレーザビームが、レーザ媒
質12を介して反射鏡13〜15(21〜26)により
複数段に折り返されると共に、折り返されたレーザビー
ムの光軸L1 、L2 (L10〜L12)が所定の角度で捩じ
られることにより、レーザ媒質12の温度分布により発
生するレーザビームの形状の軸対称性が悪くても、レー
ザビームがレーザ媒質12から取り出される毎にレーザ
ビームが折り曲げられると共に、光軸の回りに捩じられ
て重畳されるのでレーザビームの断面の形状の軸対称性
が向上する。
【0043】尚、本実施例においては、反射鏡13〜1
5(21〜26)を用いてレーザビームを折り返した
が、これに限定されずプリズムを用いて構成してもよ
い。
5(21〜26)を用いてレーザビームを折り返した
が、これに限定されずプリズムを用いて構成してもよ
い。
【0044】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、レーザビ
ーム全反射部からレーザビーム取り出し部へ至るレーザ
ビームが、レーザ媒質を介して複数段に折り返されると
共に、折り返されたレーザビームの光軸が所定の角度で
捩じられるので、取り出されるレーザビームは各段のビ
ームが所定角度捩じられた形状となり軸対称性が向上す
る。
ーム全反射部からレーザビーム取り出し部へ至るレーザ
ビームが、レーザ媒質を介して複数段に折り返されると
共に、折り返されたレーザビームの光軸が所定の角度で
捩じられるので、取り出されるレーザビームは各段のビ
ームが所定角度捩じられた形状となり軸対称性が向上す
る。
【図1】図1(a)は、本発明のレーザ共振器の一実施
例の側面模式図であり、図1(b)はその背面模式図で
ある。
例の側面模式図であり、図1(b)はその背面模式図で
ある。
【図2】図1に示したレーザ共振器を正面から見た模式
図である。
図である。
【図3】レーザビームの断面の形状を説明する説明図で
ある。
ある。
【図4】本発明の他の実施例の模式図である。
【図5】レーザビームの断面の形状を説明する説明図で
ある。
ある。
【図6】従来の気体レーザビームを発生する3軸直交型
のレーザ共振器の模式図である。
のレーザ共振器の模式図である。
【図7】レーザ媒質中の温度分布を示す図である。
【図8】レーザ媒質の屈折率分布を示す図である。
【図9】従来のレーザ共振器による金属の切断状態を示
す図である。
す図である。
10 半透明凹面鏡 11 凹面鏡 12 レーザ媒質 13〜15 反射鏡 18、19 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松坂 文夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 平山 昌利 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザ媒質を挟んでレーザ媒質を励起す
るための一対の電極を設け、これら電極間をレーザビー
ムが通過する方向にレーザビーム取り出し部とレーザビ
ーム全反射部とを設けたレーザ共振器において、上記レ
ーザビーム全反射部からレーザビーム取り出し部へ至る
レーザビームが、レーザ媒質を介して複数段に折り返す
ようにレーザ媒質の外部に光折り返し部を配置すると共
に、その光折り返し部に折り返されたレーザビームの光
軸が所定の角度で捩じられるように光軸捩じり手段を設
けたことを特徴とするレーザ共振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34684991A JPH05183225A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | レーザ共振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34684991A JPH05183225A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | レーザ共振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05183225A true JPH05183225A (ja) | 1993-07-23 |
Family
ID=18386226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34684991A Pending JPH05183225A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | レーザ共振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05183225A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001009994A1 (fr) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Dispositif orthogonal de laser a gaz |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP34684991A patent/JPH05183225A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001009994A1 (fr) * | 1999-07-30 | 2001-02-08 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Dispositif orthogonal de laser a gaz |
US6904075B1 (en) * | 1999-07-30 | 2005-06-07 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Orthogonal gas laser device |
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