JP2550693B2 - 固体レーザ装置 - Google Patents
固体レーザ装置Info
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- JP2550693B2 JP2550693B2 JP1036917A JP3691789A JP2550693B2 JP 2550693 B2 JP2550693 B2 JP 2550693B2 JP 1036917 A JP1036917 A JP 1036917A JP 3691789 A JP3691789 A JP 3691789A JP 2550693 B2 JP2550693 B2 JP 2550693B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は固体レーザ装置に関するものであり、特
に、平板(スラブ)状のレーザ媒質を使用した固体レー
ザ装置に関するものである。
に、平板(スラブ)状のレーザ媒質を使用した固体レー
ザ装置に関するものである。
[従来の技術] 第4図は、例えば、特開昭60−254686号公報に示され
た従来の固体レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図で
あり、レーザ発振器の光学的な構成を示している。
た従来の固体レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図で
あり、レーザ発振器の光学的な構成を示している。
図において、(1)は光軸に沿って対面する一組の光
学的平滑面を有し、上記光軸に直交する断面がほぼ矩形
の平板型(以下、スラブ型という)のレーザ媒質、
(2)はレーザ媒質(1)の光軸方向の一方の端面側に
配設した全反射ミラー、(3)はレーザ媒質(1)の他
方の端面側に配設した部分反射ミラーである。そして、
上記両ミラー間で安定型共振系を構成している。(4)
はレーザ媒質(1)に励起光を供給する光源であるラン
プ、(5)及び(6)は反射箱を構成している反射鏡、
(7)はレーザの光軸、(8)は部分反射ミラー(3)
から出力されるレーザビームである。
学的平滑面を有し、上記光軸に直交する断面がほぼ矩形
の平板型(以下、スラブ型という)のレーザ媒質、
(2)はレーザ媒質(1)の光軸方向の一方の端面側に
配設した全反射ミラー、(3)はレーザ媒質(1)の他
方の端面側に配設した部分反射ミラーである。そして、
上記両ミラー間で安定型共振系を構成している。(4)
はレーザ媒質(1)に励起光を供給する光源であるラン
プ、(5)及び(6)は反射箱を構成している反射鏡、
(7)はレーザの光軸、(8)は部分反射ミラー(3)
から出力されるレーザビームである。
従来の固体レーザ装置は上記のように構成されてお
り、以下のように動作する。
り、以下のように動作する。
ランプ(4)の発光は反射鏡(5),(6)で反射さ
れてレーザ媒質(1)に吸収され、レーザ媒質(1)を
励起し、光の誘導放出が起こる。そして、レーザ媒質
(1)と全反射ミラー(2)及び部分反射ミラー(3)
で構成されている共振系で増幅され、レーザの光軸
(7)に沿ったレーザビーム(8)を得る。
れてレーザ媒質(1)に吸収され、レーザ媒質(1)を
励起し、光の誘導放出が起こる。そして、レーザ媒質
(1)と全反射ミラー(2)及び部分反射ミラー(3)
で構成されている共振系で増幅され、レーザの光軸
(7)に沿ったレーザビーム(8)を得る。
ここで、図中のベクトルS及びベクトルPは各々レー
ザの光軸(7)とレーザ媒質(1)の入射面で定義され
たものを図示したものである。ベクトルSとレーザの光
軸(7)とで構成される平面は、レーザ媒質(1)の幅
方向の面であり、これをS面と記載する。
ザの光軸(7)とレーザ媒質(1)の入射面で定義され
たものを図示したものである。ベクトルSとレーザの光
軸(7)とで構成される平面は、レーザ媒質(1)の幅
方向の面であり、これをS面と記載する。
一方、ベクトルPとレーザの光軸(7)とで構成され
る平面は、レーザ媒質(1)の厚み方向の面であり、こ
れをP面と記載する。このレーザ媒質(1)は形状がほ
ぼ矩形であり、S方向の幅はP方向の厚みに比べ、通
常、2〜3倍となっている。また、このレーザ媒質
(1)の光学的平滑面は常時冷却されており、レーザの
光軸(7)はジグザグに内部反射を繰返して通過する。
それ故、レーザ媒質(1)内の熱光学歪はP面内におい
て最終的に相殺され、大出力でも安定したレーザ出力を
得ることができる。
る平面は、レーザ媒質(1)の厚み方向の面であり、こ
れをP面と記載する。このレーザ媒質(1)は形状がほ
ぼ矩形であり、S方向の幅はP方向の厚みに比べ、通
常、2〜3倍となっている。また、このレーザ媒質
(1)の光学的平滑面は常時冷却されており、レーザの
光軸(7)はジグザグに内部反射を繰返して通過する。
それ故、レーザ媒質(1)内の熱光学歪はP面内におい
て最終的に相殺され、大出力でも安定したレーザ出力を
得ることができる。
[発明が解決しようとする課題] 上記のような従来の固体レーザ装置では、レーザビー
ム(8)のモードは、レーザ媒質(1)の断面形状を反
映して、矩形の高次モードとなっていた。例えば、1.06
μmレーザの場合、P平面内のモード次数は数十、S平
面内のモード次数は数百と、いずれも大きくなってい
た。そのため、ビームの発散角は数mrad〜数十mradと極
めて大きくなり、集束性がよくなかった。
ム(8)のモードは、レーザ媒質(1)の断面形状を反
映して、矩形の高次モードとなっていた。例えば、1.06
μmレーザの場合、P平面内のモード次数は数十、S平
面内のモード次数は数百と、いずれも大きくなってい
た。そのため、ビームの発散角は数mrad〜数十mradと極
めて大きくなり、集束性がよくなかった。
したがって、大出力のビームを安定に出力することは
可能であっても、微細なスポットに集光することはでき
ないため、精細なレーザ加工等の用途には適さなかっ
た。
可能であっても、微細なスポットに集光することはでき
ないため、精細なレーザ加工等の用途には適さなかっ
た。
そこで、この発明は高出力においても、集束性のよい
レーザビーム(8)を得ることができる固体レーザ装置
の提供を課題とするものである。
レーザビーム(8)を得ることができる固体レーザ装置
の提供を課題とするものである。
[課題を解決するための手段] この発明にかかる固体レーザ装置は、光路に対して一
組の対面する光学的平滑面を有する平板状のレーザ媒質
(1)を挟んで相互に対向する前記光路上の位置に全反
射ミラー(2)及び凹面ミラー(30)を各々配設し、前
記レーザ媒質(1)の幅方向に負枝不安定型共振手段を
形成し、前記レーザ媒質(1)の厚み方向に低次安定型
共振手段を形成したものである。
組の対面する光学的平滑面を有する平板状のレーザ媒質
(1)を挟んで相互に対向する前記光路上の位置に全反
射ミラー(2)及び凹面ミラー(30)を各々配設し、前
記レーザ媒質(1)の幅方向に負枝不安定型共振手段を
形成し、前記レーザ媒質(1)の厚み方向に低次安定型
共振手段を形成したものである。
[作用] この発明の固体レーザ装置においては、光路に対して
一組の対面する光学的平滑面を有する平板状のレーザ媒
質(1)の幅方向に形成した負枝不安定型共振手段と、
このレーザ媒質(1)の厚み方向に形成した低次安定型
共振手段とにより、レーザ媒質(1)の幅方向及び厚み
方向のいずれの方向においても、発散角の小さいレーザ
ビーム(8)が出力され、極めて集束性のよい高出力の
レーザビーム(8)を得ることができる。
一組の対面する光学的平滑面を有する平板状のレーザ媒
質(1)の幅方向に形成した負枝不安定型共振手段と、
このレーザ媒質(1)の厚み方向に形成した低次安定型
共振手段とにより、レーザ媒質(1)の幅方向及び厚み
方向のいずれの方向においても、発散角の小さいレーザ
ビーム(8)が出力され、極めて集束性のよい高出力の
レーザビーム(8)を得ることができる。
[実施例] 第1図の(a)はこの発明の一実施例である固体レー
ザ装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じ
く水平断面図である。図中、(1)、(2)、(4)、
(7)及び(8)は上記従来例の構成部分と同一または
相当する構成部分である。
ザ装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じ
く水平断面図である。図中、(1)、(2)、(4)、
(7)及び(8)は上記従来例の構成部分と同一または
相当する構成部分である。
図において、(30)は反S方向に切欠部(30a)を有
する凹面ミラーであり、共振系の出力ミラーの役割を担
っている。(31)はP面に対しては凸レンズでS面に対
しては平レンズとなっているシリンドカルレンズであ
り、凹面ミラー(30)のレーザ媒質(1)側に位置して
いる。そして、全反射ミラー(2)とシリンドリカルレ
ンズ(31)と凹面ミラー(30)とで、P面方向(レーザ
媒質(1)の厚み方向)には低次安定型共振手段を、S
面方向(レーザ媒質(1)の幅方向)には負枝(negati
ve branch)不安定型共振手段を構成している。なお、
全反射ミラー(2)及び凹面ミラー(30)は共に回転対
称の球面曲率を有するミラーであり、シリンドリカルレ
ンズ(31)は一次元レンズである。
する凹面ミラーであり、共振系の出力ミラーの役割を担
っている。(31)はP面に対しては凸レンズでS面に対
しては平レンズとなっているシリンドカルレンズであ
り、凹面ミラー(30)のレーザ媒質(1)側に位置して
いる。そして、全反射ミラー(2)とシリンドリカルレ
ンズ(31)と凹面ミラー(30)とで、P面方向(レーザ
媒質(1)の厚み方向)には低次安定型共振手段を、S
面方向(レーザ媒質(1)の幅方向)には負枝(negati
ve branch)不安定型共振手段を構成している。なお、
全反射ミラー(2)及び凹面ミラー(30)は共に回転対
称の球面曲率を有するミラーであり、シリンドリカルレ
ンズ(31)は一次元レンズである。
この実施例の固体レーザ装置は上記のように構成され
ている。ここで、レーザ媒質(1)のP面方向及びS面
方向の各共振手段について説明する。
ている。ここで、レーザ媒質(1)のP面方向及びS面
方向の各共振手段について説明する。
まず、P面方向の安定共振手段について述べる(第1
図(a)参照)。凹面ミラー(30)の曲率は、その前面
に配設されたシリンドリカルレンズ(31)の存在によっ
て全反射ミラー(2)方向から視ると実質的には平面に
近似している。このため、基本モードのビーム径は大き
くなり、0次(基本モード)等の次数の小さなレーザビ
ーム(8)となり、P面方向の発散角の小さな低次安定
型共振手段となっている。
図(a)参照)。凹面ミラー(30)の曲率は、その前面
に配設されたシリンドリカルレンズ(31)の存在によっ
て全反射ミラー(2)方向から視ると実質的には平面に
近似している。このため、基本モードのビーム径は大き
くなり、0次(基本モード)等の次数の小さなレーザビ
ーム(8)となり、P面方向の発散角の小さな低次安定
型共振手段となっている。
つぎに、S面方向の不安定型共振手段について述べる
(第1図(b)参照)。S面方向に対してシリンドリカ
ルレンズ(31)は平面であるから、波動光学的にはその
存在を無視し得る。そして、図のように、レーザの光軸
(7)の片側に位置する凹面ミラー(30)の切欠部(30
a)からレーザビーム(8)が外部に出力される。この
レーザビーム(8)はS面方向には水面波になるので、
レーザビーム(8)のS面方向の発散角度は小さい。
(第1図(b)参照)。S面方向に対してシリンドリカ
ルレンズ(31)は平面であるから、波動光学的にはその
存在を無視し得る。そして、図のように、レーザの光軸
(7)の片側に位置する凹面ミラー(30)の切欠部(30
a)からレーザビーム(8)が外部に出力される。この
レーザビーム(8)はS面方向には水面波になるので、
レーザビーム(8)のS面方向の発散角度は小さい。
上記のように、この実施例の固体レーザ装置では、光
路に対して一組の対面する光学的平滑面を有する平板状
のレーザ媒質(1)の幅方向(S面方向)に形成した負
枝不安定型共振手段と、このレーザ媒質(1)の厚み方
向(P面方向)に形成した低次安定型共振手段とを有し
ている。
路に対して一組の対面する光学的平滑面を有する平板状
のレーザ媒質(1)の幅方向(S面方向)に形成した負
枝不安定型共振手段と、このレーザ媒質(1)の厚み方
向(P面方向)に形成した低次安定型共振手段とを有し
ている。
したがって、レーザ媒質(1)の幅方向(S面方向)
及び厚み方向(S面方向)のいずれの方向においても、
発散角の小さいレーザビーム(8)が出力され、極めて
集束性のよい高出力のレーザビーム(8)を得ることが
できる。この結果、微細なスポットに集光することがで
き、精細なレーザ加工等の用途にも活用でき、使用範囲
が拡大する。
及び厚み方向(S面方向)のいずれの方向においても、
発散角の小さいレーザビーム(8)が出力され、極めて
集束性のよい高出力のレーザビーム(8)を得ることが
できる。この結果、微細なスポットに集光することがで
き、精細なレーザ加工等の用途にも活用でき、使用範囲
が拡大する。
ところで、上記実施例では共振系を構成する各ミラー
の曲率をS面方向とP面方向とで各々相違させるため
に、凹面ミラー(30)の前にシリンドリカルレンズ(3
1)を配する構造を採用している。しかし、回転対称球
面状の凹面ミラーの代りに一次元曲率面の出力ミラーを
採用してもよく、この場合には、直交する二方向に各々
曲率の異なる球面を形成し得るから、シリンドリカルレ
ンズ(31)を省くこともでき、構成が簡素化できる。
の曲率をS面方向とP面方向とで各々相違させるため
に、凹面ミラー(30)の前にシリンドリカルレンズ(3
1)を配する構造を採用している。しかし、回転対称球
面状の凹面ミラーの代りに一次元曲率面の出力ミラーを
採用してもよく、この場合には、直交する二方向に各々
曲率の異なる球面を形成し得るから、シリンドリカルレ
ンズ(31)を省くこともでき、構成が簡素化できる。
また、上記実施例の凹面ミラー(30)は実用的には別
の構成によって実現し得る。その実施例を第2図に示
す。第2図はこの発明の他の実施例である固体レーザ装
置の要部構成を示す垂直断面図である。図中、(1)、
(2)及び(8)は上記従来例及び実施例の構成部分と
同一または相当する構成部分であるから、ここでは重複
する説明を省略する。
の構成によって実現し得る。その実施例を第2図に示
す。第2図はこの発明の他の実施例である固体レーザ装
置の要部構成を示す垂直断面図である。図中、(1)、
(2)及び(8)は上記従来例及び実施例の構成部分と
同一または相当する構成部分であるから、ここでは重複
する説明を省略する。
第2図において、(301)は回転対称球面状の凹面ミ
ラーであり、上記実施例のような切欠部を有していな
い。(302)は凹面ミラー(301)とレーザ媒質(1)と
の中間部のS方向片側に位置している結合ミラーであ
る。そして、この凹面ミラー(301)と結合ミラー(30
2)とで上記実施例の凹面ミラー(30)に相当する機能
を有する。なお、この実施例では、シリンドリカルレン
ズ(31)は図示していない。
ラーであり、上記実施例のような切欠部を有していな
い。(302)は凹面ミラー(301)とレーザ媒質(1)と
の中間部のS方向片側に位置している結合ミラーであ
る。そして、この凹面ミラー(301)と結合ミラー(30
2)とで上記実施例の凹面ミラー(30)に相当する機能
を有する。なお、この実施例では、シリンドリカルレン
ズ(31)は図示していない。
したがって、この実施例の固体レーザ装置も、上記実
施例と同様に平板状のレーザ媒質(1)の幅方向(S方
向)に形成した負枝不安定型共振手段と、このレーザ媒
質(1)の厚み方向(P面方向)に形成した低次安定型
共振手段とを有している。そして、レーザ媒質(1)の
幅方向(S面方向)及び厚み方向(S面方向)のいずれ
の方向においても、発散角の小さいレーザビーム(8)
が出力され、極めて集束性のよい高出力のレーザビーム
(8)を得ることができる。この結果、微細なスポット
に集光することができ、精細なレーザ加工等の用途にも
活用でき、使用範囲が拡大する。
施例と同様に平板状のレーザ媒質(1)の幅方向(S方
向)に形成した負枝不安定型共振手段と、このレーザ媒
質(1)の厚み方向(P面方向)に形成した低次安定型
共振手段とを有している。そして、レーザ媒質(1)の
幅方向(S面方向)及び厚み方向(S面方向)のいずれ
の方向においても、発散角の小さいレーザビーム(8)
が出力され、極めて集束性のよい高出力のレーザビーム
(8)を得ることができる。この結果、微細なスポット
に集光することができ、精細なレーザ加工等の用途にも
活用でき、使用範囲が拡大する。
加えて、この実施例においては、凹面ミラー(301)
に切欠部を設ける必要がないので凹面ミラー(301)の
製作性がよい。また、結合ミラー(302)の配設方向に
応じてレーザビーム(8)の出力方向を任意に変更する
こともできる。
に切欠部を設ける必要がないので凹面ミラー(301)の
製作性がよい。また、結合ミラー(302)の配設方向に
応じてレーザビーム(8)の出力方向を任意に変更する
こともできる。
つぎに、この発明のさらに他の実施例について説明す
る。第3図の(a)はこの発明のさらに他の実施例であ
る固体レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図であり
(b)は同じく水平断面図である。図中、(1)、
(2)、(4)、(8)及び(30)は上記従来例及び各
実施例の構成部分と同一または相当する構成部分であ
る。
る。第3図の(a)はこの発明のさらに他の実施例であ
る固体レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図であり
(b)は同じく水平断面図である。図中、(1)、
(2)、(4)、(8)及び(30)は上記従来例及び各
実施例の構成部分と同一または相当する構成部分であ
る。
第3図において、(9)は熱レンズ化補正レンズであ
り、一次元の凹レンズである。そして、レーザビーム
(8)はレーザ媒質(1)内を光学的平滑面と平行に通
過するように設定されている。このため、第1図で示し
た実施例とは異なり、レーザ媒質(1)内のP面方向、
すなわち厚み方向にはランプ(4)の出力の増大に伴っ
て強い熱レンズ化が起こる。そこで、この実施例では熱
レンズ化補正レンズ(9)により、その熱レンズ化を阻
止している。
り、一次元の凹レンズである。そして、レーザビーム
(8)はレーザ媒質(1)内を光学的平滑面と平行に通
過するように設定されている。このため、第1図で示し
た実施例とは異なり、レーザ媒質(1)内のP面方向、
すなわち厚み方向にはランプ(4)の出力の増大に伴っ
て強い熱レンズ化が起こる。そこで、この実施例では熱
レンズ化補正レンズ(9)により、その熱レンズ化を阻
止している。
したがって、熱レンズ化補正レンズ(9)の焦点距離
を適当に調節することにより、ランプ(4)の所定の出
力において、P面内で低次の安定型共振手段となる。そ
して、S面内で負枝不安定型共振手段が形成される。こ
の結果、P面方向及びS面方向のいずれの面において
も、発散角の小さいレーザビーム(8)が出力され、集
束性のよい高出力のレーザビーム(8)を得ることがで
き、上記実施例と同様の効果を奏する。
を適当に調節することにより、ランプ(4)の所定の出
力において、P面内で低次の安定型共振手段となる。そ
して、S面内で負枝不安定型共振手段が形成される。こ
の結果、P面方向及びS面方向のいずれの面において
も、発散角の小さいレーザビーム(8)が出力され、集
束性のよい高出力のレーザビーム(8)を得ることがで
き、上記実施例と同様の効果を奏する。
ところで、上記の各実施例では発散角の小さい集束性
のよい高出力のレーザビーム(8)の出力手段について
各々独立で説明したが、これらを組合わせて同様の効果
を奏する固体レーザ装置を構成してもよい。
のよい高出力のレーザビーム(8)の出力手段について
各々独立で説明したが、これらを組合わせて同様の効果
を奏する固体レーザ装置を構成してもよい。
[発明の効果] 以上説明したとおり、この発明の固体レーザ装置は、
光路に対して一組の対面する光学的平滑面を有する平板
状のレーザ媒質の幅方向(S面方向)に形成した負枝不
安定型共振手段と、このレーザ媒質の厚み方向に形成し
た低次安定型共振手段とを有することにより、レーザ媒
質の幅方向(S面方向)及び厚み方向(S面方向)のい
ずれの面においても、発散角の小さいレーザビームが出
力され、極めて集束性のよい高出力のレーザビームを得
ることができるので、微細なスポットに集光することが
でき、精細なレーザ加工等の用途にも活用でき、使用範
囲が拡大する。
光路に対して一組の対面する光学的平滑面を有する平板
状のレーザ媒質の幅方向(S面方向)に形成した負枝不
安定型共振手段と、このレーザ媒質の厚み方向に形成し
た低次安定型共振手段とを有することにより、レーザ媒
質の幅方向(S面方向)及び厚み方向(S面方向)のい
ずれの面においても、発散角の小さいレーザビームが出
力され、極めて集束性のよい高出力のレーザビームを得
ることができるので、微細なスポットに集光することが
でき、精細なレーザ加工等の用途にも活用でき、使用範
囲が拡大する。
第1図の(a)はこの発明の一実施例である固体レーザ
装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じく
水平断面図、第2図はこの発明の他の実施例である固体
レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図、第3図の
(a)はこの発明のさらに他の実施例である固体レーザ
装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じく
水平断面図、第4図は従来の固体レーザ装置の要部構成
を示す垂直断面図である。 図において、 1:レーザ媒質 2:全反射ミラー 30:凹面ミラー 301:凹面ミラー である。 なお、図中、同一符号及び同一記号は同一または相当部
分を示すものである。
装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じく
水平断面図、第2図はこの発明の他の実施例である固体
レーザ装置の要部構成を示す垂直断面図、第3図の
(a)はこの発明のさらに他の実施例である固体レーザ
装置の要部構成を示す垂直断面図であり(b)は同じく
水平断面図、第4図は従来の固体レーザ装置の要部構成
を示す垂直断面図である。 図において、 1:レーザ媒質 2:全反射ミラー 30:凹面ミラー 301:凹面ミラー である。 なお、図中、同一符号及び同一記号は同一または相当部
分を示すものである。
Claims (1)
- 【請求項1】光路に対して一組の対面する光学的平滑面
を有する平板状のレーザ媒質を挟み、相互に対向する前
記光路上の位置に全反射ミラー及び凹面ミラーを各々配
設し、前記レーザ媒質の幅方向に形成した負枝不安定型
共振手段と、 前記レーザ媒質の厚み方向に形成した低次安定型共振手
段と を具備することを特徴とする固体レーザ装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1036917A JP2550693B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 固体レーザ装置 |
DE19904090197 DE4090197T1 (de) | 1989-02-16 | 1990-02-15 | Festkoerperlaservorrichtung |
DE4090197A DE4090197C2 (de) | 1989-02-16 | 1990-02-15 | Festkörperlaservorrichtung |
PCT/JP1990/000182 WO1990009690A1 (en) | 1989-02-16 | 1990-02-15 | Solid state laser |
US07/598,622 US5125001A (en) | 1989-02-16 | 1990-02-15 | Solid laser device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1036917A JP2550693B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 固体レーザ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02215174A JPH02215174A (ja) | 1990-08-28 |
JP2550693B2 true JP2550693B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=12483119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1036917A Expired - Fee Related JP2550693B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | 固体レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2550693B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6065601A (en) | 1998-07-23 | 2000-05-23 | Southpac Trust International, Inc. | Liner with natural grass tuft |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3729053A1 (de) * | 1987-08-31 | 1989-03-16 | Deutsche Forsch Luft Raumfahrt | Hochleistungs-bandleiterlaser |
-
1989
- 1989-02-16 JP JP1036917A patent/JP2550693B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH02215174A (ja) | 1990-08-28 |
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