JPH06204591A - 固体レーザ装置 - Google Patents
固体レーザ装置Info
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- JPH06204591A JPH06204591A JP25736993A JP25736993A JPH06204591A JP H06204591 A JPH06204591 A JP H06204591A JP 25736993 A JP25736993 A JP 25736993A JP 25736993 A JP25736993 A JP 25736993A JP H06204591 A JPH06204591 A JP H06204591A
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Abstract
おけるビーム径dとの積θdを小さくして、高いエネル
ギー密度のレーザ光を得て加工性能を向上させる。 【構成】θdを小さくするために用いる微小ピンホール
を有する出力ミラーのホール径を大きくした場合に未発
振領域の形成による効率の低下を、中央部を低反射率面
を有する透過部にすることにより防止し、安定に発振で
きる出力の範囲を、レーザ媒質と出力ミラー間にビーム
エキスパンダを介在させることにより広くする。また出
力側に円柱導光路を用いてスラブレーザにおける集光ス
ポットを円形にし、円錐状導光路を用いることにより出
力レーザ光の光ファイバへの入光を容易にする。あるい
は、ホールミラーを用いるスラブレーザで二つに分離さ
れるビームは、それぞれのθdが非常に小さいことも利
用できる。
Description
ラーの間に固体レーザ媒質が配置された固体レーザ装置
に関する。
は、小形で使いやすいことから、主にレーザ加工分野で
多くの使用実績がある。また最近では計測、医学等の諸
分野にも広く浸透するようになった。固体レーザの応用
に当たって重要なことは、いかに集光性の高い、高品質
の光が得るかということである。レーザ光の品質の尺度
として一般にθdが用いられる、ここでθはビーム広が
り角、dはビームウエストにおけるビーム径である。レ
ンズによりレーザ光が変換されてもθdは保存される。
すなわち、レーザ光を凸レンズで集光した際の集光角を
θ1 、集光点のビームウエスト径をd1 とすると、θd
=θ1 d1 が成り立つ。したがって、θ1 を同じにとっ
た場合、θdが小さいとd1 が小さくなり、レーザ光を
小さなスポットに集光できることになる。レーザ光を小
さく絞ることが出来れば、高いエネルギー密度が得られ
て加工性能が向上する。またレーザ光を光ファイバで伝
送する場合も直径の小さなものが使用できる。ファイバ
径が小さければ出射光を小さなスポットに集光すること
ができる。
法としては、 (a) 共振器長を大きくする (b) 共振器内にビームエキスパンダを挿入する (c) 不安定共振器を用いる (d) 固体レーザにおいて、板 (スラブ) 状のレーザ媒質
を用いる (e) 出力ミラーに設けたピンホールからレーザ光を出力
する。 等がある
距離fのレンズ21をはさんでa1 の距離をおく曲率半径
R1 の全反射ミラー22と、a2 の距離をおく曲率半径R
2 の出力ミラー23とが対向配置されている光共振器の安
定性は、共振器パラメータ g1 =1−a2 /f−a0 /R1 g2 =1−a1 /f−a0 /R2 で表すことができる。ここで a0 =a1 +a2 −a1 a2 /f である。g1 、g2 を用いると、レーザ光が共振器内に
閉じこめられる条件は 0<g1 g2 <1 ───────(1) となる。また、g1 、g2 が変化するとθ、dも変化す
る。
いる装置では、温度がロッド中央部で高く、周辺部ほど
低くなる。そのためレーザ媒質が一種の凸レンズ (熱レ
ンズ) として作用することから、図2と同等の共振器構
成となる。熱レンズの焦点距離fは入力エネルギーによ
って変化するため、レーザ出力によって共振器パラメー
タg1 、g2 が変化する。g1 、g2 が変化するとθd
が変化するばかりでなく、場合によっては式(1) の安定
条件が満たされなくなり発振が困難になる。
共振器長を大きくすると、a1 、a 2 が大きくなる。そ
のためfのわずかの変化でもg1 、g2 が大きく変化す
るようになり、特定の条件でしか目標の性能が得られな
くなる。(b) のビームエキスパンダを用いる方法は、共
振器長を大きくするのと同等であるから、(a) の方式と
同様、目標の性能が得られる条件が限定されてしまう。
(c) の不安定共振器を用いる方法は、θdを小さくする
上で非常に有力な手段であるが、熱レンズ効果が大きい
場合は、(a) 、(b) と同様、限られた条件以外では高い
性能が得られない。(d) は熱レンズ効果そのものを低減
する方法であり、(a) 、(b) 、(c) とは根本的に異な
る。しかしこの場合は、スラブ幅方向θdが大きいとい
う問題がある。またビームが矩形でθdも方向によって
異なることから、円形スポットに集光することが難し
い。そのためレーザ切断の場合に、ビームの移動方向に
よって切断幅が異なるといった不都合が生じる。
ける方法は、主にゲインの小さいガスレーザに古くから
用いられており、C.K.N.Patel et al 、Appl.Phys.Let
t、Vol.4 、No.1(1964)P18 にその例が開示されてい
る。またD.E.McCumber、The BellSystem Technical Jou
rnal、Vol.44(1965)P333では、出力ミラーに穴がある場
合の詳しい共振モード解析がなされている。穴 (ホー
ル) のある出力ミラーを用いる方式は通常の部分透過ミ
ラーを用いた場合とθはほぼ等しいため、dが小さくな
る分だけθdを小さくすることができる。この場合、出
力ミラーの透過率は、ピンポールの面積がビーム断面積
に占める割合で与えられる。ところがこのことはピンホ
ールの直径が小さいときのみ有効で、ピンホール径が大
きくなるにしたがって、実効透過率をこのように見積も
るやり方は成り立たなくなる。これは図3に示すよう
に、レーザ媒質25に対して全反射ミラー2と反対側の出
力ミラー24の穴径が大きくなると、レーザ媒質25の中央
部付近ではレーザ発振が起きなくなるためである。した
がって、実効透過率は上記の値より小さくなることにな
る。このため、最適透過率が大きいレーザでは目的の透
過率を得ることが困難となり、高い効率が得られない。
また発振しない部分ができること自体が効率低下の要因
となる。以上のほか、固体レーザに共通するものとし
て、光ファイバへの入光に関する課題がある。上述のよ
うに、集光スポット径を光ファイバ径より小さくする条
件は、θdをある目的の値より小さくすることで満たさ
れる。しかしたとえこの条件が満たされたとしても、通
常用いられる直径1mm以下の光ファイバにレーザ光を入
射する場合、集光スポットをファイバ入射端に一致させ
るためには微妙な調節が必要で、そのための調節機構も
複雑になるという問題がある。
の上記の欠点を解決して、広い運転条件でθdの小さい
高ビーム品質のレーザ発振が可能な固体レーザを提供す
ることにある。本発明の第二の目的は、従来のスラブレ
ーザの上記の欠点を解決して、円形集光ビームを得るこ
とにある。本発明の第三の目的は、従来の固体レーザの
上記の欠点を解決して、光ファイバに容易に入光できる
固体レーザを提供することにある。
するために、第一の本発明は、互いに対向して位置する
全反射ミラーおよび出力ミラーの間に固体レーザ媒質が
配置される固体レーザ装置において、出力ミラーの中央
部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反射率
の表面を有し、レーザ媒質と出力ミラーの間にレーザ媒
質の方向に向かってレーザ光が拡大されるビームエキス
パンダが介在したものとする。また第二の本発明は、互
いに対向して位置する全反射ミラーおよび出力ミラーの
間に固体レーザ媒質が配置されるものにおいて、出力ミ
ラーの中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分
が高反射率の表面を有し、レーザ媒質と出力ミラーの間
に出力ミラーの方向に向かってレーザ光が拡大されるビ
ームエキスパンダが介在したものとする。
めに、第三の本発明は、互いに対向して位置する全反射
ミラーおよび出力ミラーの間に、対向した一対の側面が
光学研磨された平板状の固体レーザ媒質が配置され、レ
ーザ光がレーザ媒質の対向する光学研磨面で交互に全反
射を繰り返して進むようにした固体レーザ装置におい
て、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、そも
以外の部分が高反射率の表面を有し、出力ミラーの出力
側に、その直径が概ね出力ミラーの低反射率領域の最短
横断寸法と等しい円柱導光路が配設されたものとする。
めに、第四の本発明は、互いに対向して位置する全反射
ミラーおよび出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置さ
れる固体レーザ装置において、出力ミラーの中央部の所
定の円形領域が低反射率、それ以外の部分が高反射率の
表面を有し、出力ミラーの出力側に、その光入射面の直
径が概ね出力ミラーの低反射率領域の最短横断寸法と等
しく、出力ミラーより遠ざかるにつれて直径の小さくな
る円錐状導光路が配設されたものとする。
の本発明は、互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにした固体レーザ装置において、出
力ミラーの中央部を低反射率、それ以外の部分の部分を
高反射率とするとともに、発振レーザ光のビームウエス
トを出力ミラー上に形成させ、共振器外に配置した補正
光学系により、二つに分離して出力されるレーザ光ビー
ムを平行に揃えるものとする。補正光学系が、屋根の稜
線で分離された出力レーザ光ビームを含む面に対して垂
直にするように配置した屋根状プリズムであるか、分離
された出力レーザ光ビームの一方を反転させて戻し、出
力ミラーの高反射率領域で再び反射させる直角プリズム
であるか、あるいは分離された出力レーザ光ビームの一
方を反転させて戻し、出力ミラーの高反射率領域で再び
反射させるコーナーキューブであることが有効である。
また、第六の本発明は、互いに対向して位置する全反射
ミラーおよび出力ミラーの間に、対向した一対の側面が
光学研磨された平板状の固体レーザ媒質が配置され、レ
ーザ光がレーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互
に全反射を繰り返して進むようにした固体レーザ装置に
おいて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、
それ以外の部分が高反射率の表面を有し、発振レーザ光
のビームウエストを出力ミラー上に形成させ、二つに分
離する出力レーザ光ビームのうち一方を反射させて出力
ミラーの低反射率領域から再び共振器内に注入するもの
とする。出力レーザ光ビームの一方を直角プリズムある
いはコーナーキューブで反射させることが良い。
に、第七の本発明は、互いに対向して位置する全反射ミ
ラーおよび出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光
学研磨された平板状の固体レーザ媒質が配置され、レー
ザ光がレーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に
全反射を繰り返して進むようにした固体レーザ装置にお
いて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、そ
れ以外の部分が高反射率の表面を有し、発振レーザ光の
ビームウエストを出力ミラー上に形成させ、かつ発振レ
ーザ光を直線偏光とする手段と、二つに分離された出力
レーザ光ビームをお互いの偏光面が直交する光に変換す
る手段と、偏光面変換後の二つのビームを重ねる手段と
を有するものとする。また、第八の本発明は、互いに対
向して位置する全反射ミラーおよび出力ミラーの間に、
対向した一対の側面が光学研磨された平板状の固体レー
ザ媒質が配置され、レーザ光がレーザ媒質の前記の対向
する光学研磨面で交互に全反射を繰り返して進むように
した固体レーザ装置ににおいて、発振レーザ光を直線偏
光とする手段と、出力レーザ光を平板幅方向に空間的に
二つに分割する手段と、分割した出力レーザ光ビームを
お互いの偏光面が直交する光に変換する手段と、偏光面
変換後の二つのビームを重ねる手段とを有する。
ほかに、第九の本発明は、互いに対向して位置する全反
射ミラーおよび出力ミラーの間に円柱状の固体レーザ媒
質が配置された固体レーザ装置において、出力ミラーの
中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反
射率の表面を有し、発振レーザ光のビームウエストを出
力ミラー上に形成させ、円錐状に拡がりつつ伝播する出
力レーザ光を円筒状ビームに変換する手段を有するもの
とする。そして、円錐レンズにより出力レーザ光を円筒
状ビームに変換することが有効である。第十の本発明
は、互いに対向して位置する全反射ミラーおよび出力ミ
ラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨された平板
状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレーザ媒質
の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を繰り返し
て進むようにした固体レーザ装置において、出力ミラー
の中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高
反射率の表面を有し、発振レーザ光のビームウエストを
出力ミラー上に形成させ、二つに分離する出力レーザ光
を別々の光ファイバに入光するものとする。第十一の本
発明は、互いに対向して位置する全反射ミラーおよび出
力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨された
平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレーザ
媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を繰り
返して進むようにした固体レーザ装置において、出力レ
ーザ光を平板幅方向に空間的に二つに分割し、分割した
レーザ光を別々の光ファイバに入光するものとする。第
十二の本発明は、互いに対向して位置する全反射ミラー
および出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置される固
体レーザ装置において、出力ミラーの中央部の所定の領
域が低反射率、それ以外の部分が高反射率の表面を有
し、共振器内のビーム径が出力ミラー上で最大になる共
振器構成とするものとする。出力ミラーの低反射率領域
は円形であるか、もしくは固体レーザ媒質が平板状の場
合は条状であることが良い。
ーの実効透過率が低下する問題を、本発明者は、穴の部
分に僅かに反射率を持たせることにより解決できると考
えた。具体的には、実際の穴を用いるのではなく、穴に
相当する部分を高透過率とし、その他の部分を高反射率
とするようなコーティングを施すことでこのようなミラ
ーを容易に製作することができる。穴の部分が僅かに反
射率を持つと、共振器内を往復するレーザ光が穴に当た
ったあとも僅かに残るため、レーザ媒質の全体を占める
モードが常に形成されて、未発振領域の形成による効率
低下を防止することができる。さらに本発明者は、この
方式にビームエキスパンダを組み合わせることにより、
レーザの性能を格段に向上できると考えた。
ラーの方向に向かってビームを縮小するように配置する
ものである。共振器内ビームエキスパンダにより、出力
ミラー直前でビーム径を縮小することにより、穴径を小
さくしてなおかつ実効透過率を高くすることが可能であ
る。ビームエキスパンダをこのように配置する方法は、
上記従来技術の(b) に相当し、ビームエキスパンダの拡
大倍率を大きくするほど安定発振領域が狭められる。し
かし本発明によれば、ホールミラーでθdを小さくでき
る分だけ拡大率を小さく設定できるため、安定領域が広
くなり、広い運転条件で目標の性能を達成することが可
能となる。
を、出力ミラーの方向に向かってビームを拡大するよう
に配置する方法である。既に説明した通り、θdはレン
ズの前後で変化しないため、このような配置でビームを
拡大すると出力されるレーザ光のθは小さくなる。もち
ろんdは大きくなるため、通常の出力ミラーではθdを
小さくすることはできない。しかし本発明によりホール
ミラーを用いることによって、θdの小さなレーザ光を
出力することができる。ビームエキスパンダをこのよう
な配置は上記従来技術(b) とは逆である。従って、安定
領域を拡大しなおかつθdを小さくすることができるこ
とになる。
ズとの距離によって使い分けるのがよい。図4に示すよ
うに、ビーム径d1 の第一のビームウエスト26から距離
L1の所に焦点距離fの凸レンズ21を置いて光を集光
し、レンズから距離L2 の所に径d2 の第二のビームウ
エスト27を形成する場合、次式が成り立つ。 1/d2 2 =1/d1 2 ( 1−L1 /f) 2 − (1/fθ) 2 ────(2) ここでθはレンズの左側におけるビーム広がり角であ
る。一般に広く用いられる出力ミラーを平面ミラーとす
る共振器構成では第一のビームウエストは出力ミラー上
に形成される。
離を離して置く場合で、L1 が大きく式(2) の第2項が
無視できる場合を考える。この場合、 d2 ≒d1 /〔1−( L1 /f) 〕 ─────── (3) となるため、d2 を小さくするためにはd1 が小さけれ
ばよい。したがってこの場合は第一発明が適している。
く場合で、特にL1 がfに近い場合は式(2) の第1項が
無視できて、 d2 ≒fθ────────(4) となり第二発明が適することになる。式(3) が成り立つ
場合は、θは直接d2 に影響しない。しかしθが大きい
と集光レンズに到達するレーザ光のビーム径が大きくな
るため、大口径のレンズが必要になることと、集光角が
大きくなる点で都合が悪い。すなわちこの場合でもθも
同様に小さい方が望ましいことには変わりがない。これ
に対し、式(4) が成り立つ場合はd2 はθのみで決まる
が、d1 が大きければ、この場合も大口径レンズが必要
になる。すなわちいずれの集光方式もθdを小さくする
ことが重要である点では同様であるが、レンズの配置に
よって2方式を使い分けることが望ましい。
レーザにおいて、出力ミラーに密着して、透過部とほぼ
直径が等しい円柱導光路を配設することにより、レーザ
光が円柱側面で全反射を繰り返すうちに均一化され、導
光路出力光は円形ビームとなる。またθdも均一化され
るため、集光ビーム断面も円形になる。第四発明は、ホ
ールミラーを用いる固体レーザにおいて、出力ミラーに
密着して底面の直径が透過部のほぼ等しい円錐導光路を
配設し、導光路出口に光ファイバを接続するものであ
る。円錐導光路は、例えば、I.K.IlevらによりOptical
and Quantum Electronics 、Vol.23(1991)P101に開示さ
れている。この発明によれば、ホールミラーから出力さ
れたレーザ光は円錐側面で全反射を繰り返しながら目的
の径まで集光され、光ファイバに入光される。この場
合、集光されるにしたがってθは大きくなるが、θdは
保存されるため、ホールミラー出射時点で目的のθdが
保証されていればファイバ入光が可能になる。通常の大
口径レーザ光を円錐導光路のみでファイバ径まで集光す
るためには、導光路が大形になり、事実上採用が困難で
あるが、ホールミラーを用いることにより、小形円錐導
光路が使用できて、この方式によるファイバ入光が可能
になる。
ールミラーを用いるスラブレーザにおいて、ビームウエ
ストを出力ミラー上に形成させる共振器構成では、出力
レーザ光が二つのビームに分離することを利用する。こ
のような共振器構成は、ホールミラーを平面、全反射ミ
ラーを凹面とすることにより可能である。図5は、発明
者がこの形式の、透過部の直径φ6mmのホールミラーを
用いたスラブレーザで測定した出力レーザ光の透視野像
(FFP) である。この結果は出力光が二つに分離し、また
全体のθは36mradと大きいのに対し、それぞれのビーム
のθは7mrad以下と非常に小さいことを示している。
ラー共振器と凸レンズ21の列との比較で説明できる。ホ
ールミラーを用いた場合、傾きの大きな光線だけが透過
する。そして、出力ミラーの実効透過率は、共振器内の
ビーム断面積とホール部の面積との比で概略決定され
る。それ故、実効透過率は中心部で発振する低次モード
に対しては大きく、高次モードほど小さいことになる。
したがって、ホールミラー共振器においては、ほとんど
最高次のモードのみが発振することになる。
幅にわたって振動して進む光線に相当する。図6から明
らかなように、この光線は中心を横切る時その傾きが最
大になる。つまりホールミラー共振器においては、スラ
ブで規制される領域全体を巡る光線が、傾きが最大にな
る時にホール部に命中し外部に取り出される。すなわ
ち、ホールミラーはdを規制するだけでなく、特定の傾
きの光線を選択して出力する機能も果たしていることに
なる。
adであり、θd=36×6=216mm mradとなる。しかし、
本来輝度の尺度 (輝度∝1/θd) としてのθdを考え
る場合、θは発散する光が占める角度であるから、中央
の欠損部分は除外して考えるべきである。すなわち実効
θd=7×2×6=84mm mrad となる。しかし、出力ミ
ラーの近くに集光レンズを置く場合は、式(4) で決まる
集光径は全体のθで決まるから、出力光の中央部分に欠
損があることの利点は生かされない。一方、集光レンズ
を離して、式(3) が適用される領域で光を集光する場合
も、出力光が二つに分離すると集光レンズを出力ミラー
から十分離すことができないため、集光スポット径を小
さく出来ない。
分離して進む光71、72を図7(b) に示すようにルーフプ
リズム13で平行に補正すると、全体のθを最小7mradと
することができて、dは最小12mmとなる。これによりθ
dは最小84mm mrad となり、上記の実効θdと一致す
る。第六発明は、分離する出力光の一方をコーナーキュ
ーブ等で折り返し、出力ミラーホール部から再び共振器
内に注入するものである。これによりdは最小6mmとな
るため、θdを最小42mm mrad とすることができる。
振器において、レーザ光を直線偏光として発振させた上
で、2本に分離したビームの一方の偏光面を90°回転さ
せて両者を重ねる。これにより、θdは第六発明と同様
42mm mrad となる。第八発明では、ホールミラーを用い
ない通常のスラブレーザにおいて、レーザ光を直線偏光
で発振させ、出力レーザ光をスラブ幅方向に二つに分離
して、分離した光の一方の偏光面を90°回転させるなど
した後、一方を他方に重ね合わせる。これによりθdを
出力光のθdの1/2にすることができる。
レーザに適用したものである。ロッド型レーザでホール
ミラーを用いると、スラブレーザにおいて出力光が2本
に分離するのと同じ原理により、レーザ光は中心部が欠
落した円錐状の光として出力される。そこで第五発明と
同様の考え方により、この円錐状の光を円錐レンズ (ア
キシコン) 等で円筒状の光に変換して全体の拡がり角を
小さくする。
に入光する際適用される。上述のごとくホールミラーを
用いたスラブレーザにおいては、出力光が二つに分離し
てそれぞれのθdが非常に小さい。したがって、これら
を別の光ファイバに入光することによって、入光条件に
余裕ができて調整も容易になる。また、より細径の光フ
ァイバを用いることができる。
ァイバに入光する際適用される。スラブレーザはスラブ
幅方向のθdは大きいが、スラブ厚み方向のθdは小さ
い。そこで出力ミラーの近傍で、レーザ光ビームをスラ
ブ幅方向に、空間的に複数のビームに分割することによ
ってdを1/〔分割数〕に縮小し、縦横ともθdの小さ
なレーザ光を得ることができる。同様にレーザ光ビーム
を出力ミラーから離れた地点で分割するとθを縮小する
ことができる。すなわち本発明によれば、ビーム分割の
地点によらず、θdが元の1/〔分割数〕の複数のレー
ザ光ビームを得ることができる。これらの光をそれぞれ
別の光ファイバに入光することにより入光条件に余裕が
できて調整も容易になる。また、より細径の光ファイバ
を用いることができる。
ームウエストを形成させる方式と異なり、共振器内のレ
ーザ光の径が大きくなる位置にホールミラーを置く。こ
の方法は、図6のホールミラー共振器の凹面ミラー2側
をホールミラーとする場合に相当する。ホール部を通過
する光の傾きは、ビームウエストから離れるほど小さく
なるため、この配置では全体のビーム拡がり角は、ビー
ムウエスト上にホールミラーを置く場合より小さくな
る。したがってこの方式は、ビームを分離する目的に適
さないが、ホールミラーからの出力光をそのまま用いる
場合は使いやすい方式である。
た図を引用して本発明の実施例について説明する。図1
は第一発明をスラブ型Nd:YAGレーザに適用した実
施例である。スラブレーザは、スラブ厚み方向のθdは
非常に小さいため、ここではスラブ幅方向のθdのみを
改善する目的で本発明を適用した。図中、Nd:YAG
スラブ11の一側に全反射ミラー2、他側に出力ミラーと
して中央部に低反射率の透過部31を有するホールミラー
3が配置され、スラブ11と出力ミラー3の間に凸円筒レ
ンズ41、凹円筒レンズ51を介在させてスラブの方向に向
かってレーザ光を拡大するビームエキスパンダを形成し
ている。ホールミラー3はガラス基体の表面の周辺部32
にコーティングにより高反射面を形成し、残った中央部
を透過部31とする。透過部31の直径は実効透過率が最適
となるように、例えば6mmに決められた。スラブ11から
出て出力ミラー3に向かう光は、円筒レンズ41および51
で構成されるビームエキスパンダでビーム幅を縮小され
た後、ホールミラー3に達する。縮小後のレーザ光6の
断面の縦横がいずれも透過部31の直径より大きい場合
は、出力ミラー直後の出力レーザ光7の断面形状、すな
わち近視野像NFPは円形となる。しかしビーム断面方
向のθの分布が矩形であるため、出力ミラーから十分離
れた地点での断面形状、すなわち遠視野像FFPは矩形
となる。出力ミラー3に当たるレーザ光断面の縦横いず
れかが透過部31の直径より小さい場合は、NFPの一部
に矩形の平行部分が現れる。
れは図1と同様の構造を有しているが、出力ミラーに帯
状の透過部34を有するストライプミラー33を用いている
点が異なる。スラブレーザのスラブ厚み方向のθdは元
来小さいため、幅方向のθdのみを改善するだけで十分
な場合が多い。そこでこの例のように、スラブレーザに
おいては、ホールミラーの代わりにスラブ幅方向のビー
ム幅だけを制限するスラライプミラーを用いることがで
きる。このことは以下でスラブレーザに関するすべての
実施例に言えることである。
ーザに適用した例で、Nd:YAGロッド12とホールミ
ラー3の間に、ロッドに近い方に凹レンズ5、出力ミラ
ーに近い方に凸レンズ4を配置して、出力ミラー3の方
に向かってレーザ光6を拡大するビームエキスパンダを
形成している。この場合は、NFP、FFPのいずれも
円形である。この実施例のホールミラー3の透過部31の
直径は、例えば4〜5mmにした。
ーザ11を用いた実施例であり、ホールミラー3の背後に
ホールミラー3の透過部31の直径とほぼ等しい直径をも
つ円柱導光路8が配置されている。円柱導光路8には、
ここでは側面が光学的に十分に平坦なガラスロッドを用
いている。この実施例ではホールミラー3から出たレー
ザ光は円柱導光路8に入り、ほとんどの方向成分が側面
で数回全反射した後、終端から出力光7として取り出さ
れる。このようにして導光路内で光の方向が混合される
ため、出力光7のNFPとFFPはいずれも円形とな
る。したがって出力光をレンズで集光すると円形集光ビ
ームが得られる。また導光路8通過によりθdは保存さ
れるため、出力光7のθdは、導光路入射光のθdの最
大値を越えることはない。
ーザ12を用いた実施例であり、ホールミラー3の背後に
円錐導光路9が配置され、光伝送用光ファイバ10に連続
的につながっている。ホールミラー3から出たレーザ光
は、直接円錐導光路9に導入され、光ファイバ10内に導
かれる。この場合もθdは保存されるから、ファイバ10
端から出力される光7のθdはホールミラー出力光のθ
dに等しい。
ーザに、第二発明をスラブレーザに適用することももち
ろん可能である。また第三、第四発明の実施例に第一、
第二発明によるビームエキスパンダを追加することも可
能である。図12は、第五発明の第一の実施例である。こ
の実施例では、図7(b) に示したのと同様、二つに分離
した出力光ビーム7をルーフプリズム13で平行光に補正
している。しかし、図12の実施例では、全体のビーム拡
がり角に応じて図7に示したルーフプリズムの傾斜角β
を変更する必要がある。そのためβの異なる数種類のプ
リズム13を用意しておいて、必要に応じて最適なものを
選定するようなことが必要になる。また拡がり角が出力
に依存して変化するような場合は、特定の条件で最適な
ルーフプリズムを選定したとしても、運転条件が変化す
ると最適条件が満たされなくなって、補正後のθが大き
くなってしまう。図13は第五発明の第二の実施例はこの
問題を解決するものである。本発明者は、図7(a) に示
すように、分離する出力71、72が中心線と成す角度をα
1 、α2 とすると、α1 =α2となる点に着目した。発
振レーザ光の波面は出力ミラー面と平行になるというこ
とから帰結される。このことを利用すると、図13に示す
ように、直角プリズム14で分離ビームの一方72を折り返
し、ホールミラー3の高反射率部分で反射させることに
より、自動的に二つのビームを平行にすることができ
る。この方式によれば、ビーム拡がり角に応じてプリズ
ムを取り替えるようなことは不要となる。
この実施例では図13の直角プリズム14の代わりにコーナ
ーキューブ15を用いている。コーナーキューブ15は設置
角度によらず、光が必ず平行に折り返されるため、直角
プリズム14を用いるより調整が容易である。図15は、第
六発明の実施例である。この例では、二つに分離する光
の一方を、コーナーキューブ15で折り返し、ホールミラ
ー透過部31から再びレーザ共振器内に光を注入してい
る。この際、折り返した光の全てを共振器内に再注入す
ることはできないが、ホールミラー透過部31をはみ出し
て反射される光は、第五発明に関連して説明したよう
に、もう一方の光と平行に反射されるから、結局単一の
レーザ光ビームを得ることができて、θdは第五発明に
よる装置の約1/2とすることができる。この場合、図
13に示した第五発明の実施例のように、直角プリズム14
でレーザ光を折り返すことももちろん可能である。
施例では、Nd:YAGスラブ11のレーザ光入射端面
が、入射角をブリュースタ角とするようにカットされて
いる。ブリュースタ角入射では、S偏光成分 (偏光面は
紙面に平行) が入射面で損失を受けるのにたいし、P偏
光成分 (偏光面は紙面に垂直) は損失が零となる。した
がって出力レーザ光6は事実上P偏光成分のみの直線偏
光となる。この実施例では、2本に分離したレーザ光の
一方をλ/2板16に通して偏光面を90°回転し、折り返
しミラー17を経て偏光ビームスプリッタ18に入射する。
この偏光ビームスプリッタ16は、P偏光 (スプリッタに
対してはS偏光) を反射してS偏光 (スプリッタに対し
てはP偏光) を通過する。したがって、図に示すよう
に、二つのビームは重なって1本のレーザ光7となり、
このレーザ光7は楕円偏光となる。第七発明によれば、
第六発明と同程度のθdを得ることができる。
施例では、出力ミラーとして通常の部分透過ミラー35を
用い、図16に示した第七発明と同様の原理により、P偏
光レーザ光を出力する。図に示したように、出力ビーム
の概略1/2をプリズム14で分割して取り出す。取り出
されたビームは二つの折り返しミラー17で形成された迂
回路を通過し、その途中に挿入されたλ/2板16で偏光
面が90°回転する。二つのビームは、第七発明と同様の
原理により、1本のレーザ光7に合成されて、スラブ幅
方向のθdは元の1/2となる。
る。ロッド型固体レーザ12にホールミラー3を用いたこ
の発明では、出力光6は円錐状に広がる。全体の拡がり
角は大きいが、コーンの厚み方向の拡がりは小さいた
め、図(b) にA矢視側面図で示すアキシコン (円錐レン
ズ)19 によって円筒ビームに変換することにより、全体
の拡がりの小さなビームを得ることができ、図12に示し
た第五発明と同様の原理により、θdの小さなレーザ光
を得ることができる。
ミラー3を用いたスラブレーザにおいて、二つに分離す
る出力光6を、集光レンズ20で別々の光ファイバ10に入
光する。この実施例では、上述のようにそれぞれのビー
ムのθdは極めて小さいため、ファイバ入光条件に余裕
があり、入光の調整が容易である。図20は、第十一発明
の実施例である。この実施例では、出力ミラーとして通
常の部分透過ミラー35を用い、図17で用いた方法によ
り、θdが元の1/2の二つのビームを得ている。それ
ぞれのビームは集光レンズ20で別々の光ファイバ10に入
光させる。この実施例でも、ファイバ入光条件に余裕が
あり、入光の調整が容易である。
した例である。この実施例は上述のホールミラー方式と
異なり、全反射ミラー2として平面ミラー、ホールミラ
ー3として凹面ミラーを用いている。この実施例は、平
面ホールミラーを用いる方式より全体のビーム拡がり角
が小さくなるため、単一ビーム化を行わず、出力ビーム
をそのまま用いる目的に適した構成である。
施例と同様、ロッド型固体レーザにも適用することがで
きる。
ば、θdを小さくするための出力ミラーとしてのホール
ミラーの透過部を、穴ではなく僅かな反射率を持つ高透
過率部とすることにより、ホール径の大きい場合の固体
レーザでの未発振領域の形成による効率低下を防止する
ものである。
十二発明によれば、従来の固体レーザではθdを小さく
しようとすると安定に発振できる出力の範囲が狭められ
るという問題を解決し、広い出力範囲でθdの小さなレ
ーザ光を出力する固体レーザ装置を得ることができる。
第三発明によれば、従来のスラブレーザでは、FFPが
矩形になるため集光スポットを円形にすることが困難で
あるという問題を解決し、容易に円形集光断面が得られ
るスラブレーザ装置を得ることができる。
固体レーザでは光ファイバにレーザ光を注入するための
調整が難しく、調整機構も複雑になるという問題点を解
決して、光ファイバ入光が極めて容易な固体レーザ装置
を得ることができる。
態を示す断面図
結果を示す線図
分離する現象の説明図
しない場合と比較して(b) に示す説明図
図
視図
面図
面図
(a) は斜視図、(b) は(a) の矢視側面図
図
図
Claims (21)
- 【請求項1】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置されるものに
おいて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、
それ以外の部分が高反射率の表面を有し、レーザ媒質と
出力ミラーの間にレーザ媒質の方向に向かってレーザ光
が拡大されるビームエキスパンダが介在したことを特徴
とする固体レーザ装置。 - 【請求項2】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置されるものに
おいて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、
それ以外の部分が高反射率の表面を有し、レーザ媒質と
出力ミラーの間に出力ミラーの方向に向かってレーザ光
が拡大されるビームエキスパンダが介在したことを特徴
とする固体レーザ装置。 - 【請求項3】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力ミラーの
中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反
射率の表面を有し、出力ミラーの出力側に、その直径が
概ね出力ミラーの低反射率領域の最短横断寸法と等しい
円柱導光路が配設されたことを特徴とする固体レーザ装
置。 - 【請求項4】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置されるものに
おいて、出力ミラーの中央部の所定の円形領域が低反射
率、それ以外の部分が高反射率の表面を有し、出力ミラ
ーの出力側に、その光入射面の直径が概ね出力ミラーの
低反射率領域の最短横断寸法と等しく、出力ミラーより
遠ざかるにつれて直径の小さくなる円錐状導光路が配設
されたことを特徴とする固体レーザ装置。 - 【請求項5】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力ミラーの
中央部を低反射率、それ以外の部分の部分を高反射率と
するとともに、発振レーザ光のビームウエストを出力ミ
ラー上に形成させ、共振器外に配置した補正光学系によ
り、二つに分離して出力されるレーザ光ビームを平行に
揃えることを特徴とする固体レーザ装置。 - 【請求項6】補正光学系が、屋根の稜線を分離された出
力レーザ光ビームを含む面に対して垂直になるように配
置した屋根状プリズムである請求項5記載の固体レーザ
装置。 - 【請求項7】補正光学系が分離された出力レーザ光ビー
ムの一方を反転させて戻し、出力ミラーの高反射率領域
で再び反射させる直角プリズムである請求項5記載の固
体レーザ装置。 - 【請求項8】補正光学系が分離された出力レーザ光ビー
ムの一方を反転させて戻し、出力ミラーの高反射率領域
で再び反射させるコーナーキューブである請求項5記載
の固体レーザ装置。 - 【請求項9】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力ミラーの
中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反
射率の表面を有し、発振レーザ光のビームウエストを出
力ミラー上に形成させ、二つに分離する出力レーザ光ビ
ームのうち一方を反射させて出力ミラーの低反射率領域
から再び共振器内に注入することを特徴とする固体レー
ザ装置。 - 【請求項10】出力レーザ光ビームの一方を直角プリズム
で反射させる請求項9記載の固体レーザ装置。 - 【請求項11】出力レーザ光ビームの一方をコーナーキュ
ーブで反射させる請求項9記載の固体レーザ装置。 - 【請求項12】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力ミラーの
中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反
射率の表面を有し、発振レーザ光のビームウエストを出
力ミラー上に形成させ、かつ発振レーザ光を直線偏光と
する手段と、二つに分離された出力レーザ光ビームをお
互いの偏光面が直交する光に変換する手段と、偏光面変
換後の二つのビームを重ねる手段とを有することを特徴
とする固体レーザ装置。 - 【請求項13】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、発振レーザ光
を直線偏光とする手段と、出力レーザ光を平板幅方向に
空間的に二つに分割する手段と、分割した出力レーザ光
ビームをお互いの偏光面が直交する光に変換する手段
と、偏光面変換後の二つのビームを重ねる手段とを有す
ることを特徴とする固体レーザ装置。 - 【請求項14】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に円柱状の固体レーザ媒質が配置され
たものにおいて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低
反射率、それ以外の部分が高反射率の表面を有し、発振
レーザ光のビームウエストを出力ミラー上に形成させ、
円錐状に拡がりつつ伝播する出力レーザ光を円筒状ビー
ムに変換する手段を有することを特徴とする固体レーザ
装置。 - 【請求項15】円錐レンズにより出力レーザ光を円筒状ビ
ームに変換する請求項14記載の固体レーザ装置。 - 【請求項16】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力ミラーの
中央部の所定の領域が低反射率、それ以外の部分が高反
射率の表面を有し、発振レーザ光のビームウエストを出
力ミラー上に形成させ、二つに分離する出力レーザ光を
別々の光ファイバに入光することを特徴とする固体レー
ザ装置。 - 【請求項17】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に、対向した一対の側面が光学研磨さ
れた平板状の固体レーザ媒質が配置され、レーザ光がレ
ーザ媒質の前記の対向する光学研磨面で交互に全反射を
繰り返して進むようにしたものにおいて、出力レーザ光
を平板幅方向に空間的に二つに分割し、分割したレーザ
光を別々の光ファイバに入光することを特徴とする固体
レーザ装置。 - 【請求項18】互いに対向して位置する全反射ミラーおよ
び出力ミラーの間に固体レーザ媒質が配置されるものに
おいて、出力ミラーの中央部の所定の領域が低反射率、
それ以外の部分が高反射率の表面を有し、共振器内のビ
ーム径が出力ミラー上で最大になる共振器構成とするこ
とを特徴とする固体レーザ装置。 - 【請求項19】出力ミラーの低反射率領域が円形である請
求項1ないし12、14ないし16および18のいずれかに記載
の固体レーザ装置。 - 【請求項20】固体レーザ媒質が平板状であり、出力ミラ
ーの低反射率領域が条状である請求項1、2、4、18の
いずれかに記載の固体レーザ装置。 - 【請求項21】出力ミラーの低反射率領域が条状である請
求項3、5、6、7、8、9、10、11、12および16のい
ずれかに記載の固体レーザ装置。
Priority Applications (2)
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Cited By (6)
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WO2005078970A1 (ja) * | 2004-02-17 | 2005-08-25 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | 光伝送システム |
JP2006020093A (ja) * | 2004-07-01 | 2006-01-19 | Research Foundation For Opto-Science & Technology | パルス光伝送装置及びパルス光伝送調整方法 |
JP2006523428A (ja) * | 2003-04-02 | 2006-10-12 | サン・マイクロシステムズ・インコーポレイテッド | 対面した半導体チップ間の光通信 |
JP2008300885A (ja) * | 1998-11-12 | 2008-12-11 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体レーザ光出力装置および固体レーザロッド励起モジュール |
CN107069400A (zh) * | 2017-06-02 | 2017-08-18 | 哈尔滨镭致科技有限公司 | 百皮秒激光美容仪 |
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-
1993
- 1993-10-15 JP JP25736993A patent/JP3427442B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
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