JPH0518077U - 電気装置の筐体におけるプリント基板取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 筐体に上下２枚のプリント基板を取り付ける
に当り、構造並びに組立作業を簡単化して製作コストを
低廉化することを目的とする。 【構成】 下部ケ−スに設けた支柱と上部ケ−スに設け
た支持座とを突起と受部とにより係合したまま、突起に
より上部のプリント基板を位置規制した状態のもとに、
上下両ケ−スの結合に伴い支柱と支持座との対向両端面
間において挟持固定し、かつ下部のプリント基板につい
ては、前記支柱を共用した状態のもとに位置規制するよ
うにし、構造，組立を簡略化した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、筐体内にプリント配線板（この明細書においてはプリント基板とい う）を設けた通信機器その他の電気装置において、筐体に対するプリント基板の 取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の取付構造は、図５に例示するように、下部ケ−スＡと上部ケ− スＢとをねじＣ，Ｃにより締め付け固定した筐体内に少なくとも上下２枚のプリ ント基板ＤおよびＥを取り付けるに当り、下部ケ−スＡに比較的低い複数の取付 座Ｆ，Ｆと位置規制用の突起Ｇ，Ｇとを設けると共に、これに対し前記突起Ｇに 対応する係合部Ｈがある下部のプリント基板Ｄをその係合部Ｈにおいて前記突起 Ｇにより位置規制された状態のもとに前記取付座Ｆ，ＦにねじＩ，Ｉにより固定 し、かつ別に比較的高い複数の取付用支柱Ｊと位置規制用の突起Ｋとを設けると 共に、これに対し前記突起Ｋに対応する係合部Ｌがある上部のプリント基板Ｅを その係合部Ｌにおいて前記突起Ｋにより位置規制された状態のもとに前記取付用 支柱ＪにねじＭ，Ｍにより固定するようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術においては、各プリント基板毎に個別の位置規制用の突起を必 要とするばかりでなく、各プリント基板毎に個別の固定用のねじを必要とし、従 って構造が複雑であるほか組立作業が煩雑である等、要するに製作コストが高価 となる欠点がある。

【０００４】 そこで本考案の目的は、構造並びに組立作業を簡単化して製作コストを低廉化 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は上記目的を達成するため、下部ケ−スと上部ケ−スとからなる筐体内 に少なくとも上下２枚のプリント基板を取り付けるに当り、下部ケ−スに比較的 低い複数の取付座を設けるほか、比較的高い複数の位置規制用支柱を立設すると 共に、この支柱に対応するように上部ケ−スには複数の支持座を設け、かつこれ ら支柱と支持座とはその各先端部分において突起と受部とにより係合したまま対 向する両端面間に適度の間隙が保たれるようにし、これにより上下両ケ−スの結 合に伴い前記支柱と支持座との協働による複数の挟持型取付部を構成し、前記下 部ケ−スにおける取付座には前記支柱に対接する係合部が形成された下部のプリ ント基板をその係合部において前記支柱による位置規制のもとにねじにより固定 し、また前記挟持型取付部における突起に対応する係合部がある上部のプリント 基板を突起による位置規制のもとに上下両ケ−スの結合に伴い挟持状態に固定す るようにしたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

下部のプリント基板はその係合部において支柱の基部寄り部分により位置規制 された状態のもとに取付座にねじにより取り付けられ、また上部のプリント基板 はその係合部において挟持型取付部における突起により位置規制されたまま支柱 と支持座とに挟持された状態のもとに、上下両ケ−スの結合に伴い固定される。

【０００７】

【実施例】

以下、図１および図２に示す実施例について詳細に説明する。

【０００８】 本考案の適用対象としての筐体としては、例えば図１および図２に示すように 、上部が解放状態の浅型箱状の下部ケ−ス１と下部が解放状態の浅型箱状の上部 ケ−ス２とを、互いの開口部が吻合する状態のもとに対接したまま、ねじ３，３ により締め付け固定するようにし、かつ筐体内に少なくとも上下２枚のプリント 基板４および５を取り付けるようにした電気装置の筐体を採択する。

【０００９】 上記筐体に対する本考案の取付構造としては、下部ケ−ス１に比較的低い複数 の取付座６，６を設けるほか、比較的高い複数の位置規制用支柱７，７を立設す ると共に、この支柱７，７に対応する状態のもとに上部ケ−ス２には複数の支持 座８，８を設け、かつこれら支柱７と支持座８とはその各先端部分においてピン 状突起９と受部10とにより係合したまま、対向する両端面間に適度の間隙が保た れるようにし、これによりねじ３，３による上下両ケ−ス１，２の結合に伴い前 記支柱７と支持座８との協働による複数組の挟持型取付部11を構成し、前記下部 ケ−ス１における取付座６，６には前記支柱７に対接する係合部12,12 が形成さ れた下部のプリント基板４をその係合部12において前記支柱７による位置規制の もとにねじ13,13 により固定し、また前記挟持型取付部11における突起９に対応 する係合部14,14 がある上部のプリント基板５を突起９による位置規制のもとに 上下両ケ−ス１，２の結合に伴い支柱７と支持座８との各端面間に挟持状態に固 定するようにする。

【００１０】 前記プリント基板４，５に設ける係合部12,14 については、これらを図１，図 ２に示すような貫通孔とは異なり、図３に例示するように切欠でもよく、また挟 持型取付部11における突起９と受部10との関係については、図４のように逆関係 即ち突起９を支持座８に設けると共に受部10を支柱７に設けるようにしてもよい のである。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、下部ケ−スに立設した位置規制用支柱 と上部ケ−スに設けた支持座とを突起と受部とにより嵌合したまま対向する両端 面間に適度の間隙が保たれるようにして支柱と支持座との協働による挟持型取付 部を構成し、上下両ケ−スの結合に伴い上部のプリント基板を突起において位置 規制のもとに固定し、かつ下部のプリント基板については、前記支柱を共用した 状態のもとに位置規制するようにしたから、従来技術に比較して位置規制用部材 並びに取り付け用のねじを低減することができるほか、組立工数を簡略化するこ とができる等の実用上の効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例における本考案の取付構造を適用した
電気装置の筐体を示す縦断側面図である。

【図２】本考案の取付構造を適用した電気装置の筐体を
分解して示す縦断側面図である。

【図３】本考案の他の実施例における要部だけを示す横
断平面図である。

【図４】本考案の更に他の実施例における要部だけを示
す縦断側面図である。

【図５】従来の取付構造を適用した電気装置の筐体を示
す縦断側面図である。

【符号の説明】

１ 下部ケ−ス ２ 上部ケ−ス ３ ねじ ４ 下部のプリント基板 ５ 上部のプリント基板 ６ 取付座 ７ 支柱 ８ 支持座 ９ 突起 10 受部 11 取付座 12 係合部 13 ねじ 14 係合部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下部ケ−スと上部ケ−スとからなる筐体内
   に少なくとも上下２枚のプリント基板を取り付けるよう
   にした電気装置の筐体において、前記筐体内には下部ケ
   −スに比較的低い複数の取付座を設けるほか、比較的高
   い複数の位置規制用支柱を立設すると共に、この支柱に
   対応する状態のもとに上部ケ−スには複数の支持座を設
   け、かつこれら支柱と支持座とはその各先端部分におい
   て突起と受部とにより係合したまま対向する両端面間に
   適度の間隙が保たれるようにし、これにより上下両ケ−
   スの結合に伴い前記支柱と支持座との協働による複数組
   の挟持型取付部を構成し、前記下部ケ−スにおける取付
   座には前記支柱に対接する係合部が形成された下部のプ
   リント基板をその係合部において前記支柱による位置規
   制のもとにねじにより固定し、また前記挟持型取付部に
   おける突起に対応する係合部がある上部のプリント基板
   をその係合部において突起による位置規制のもとに上下
   両ケ−スの結合に伴い固定するようにしたことを特徴と
   する電気装置の筐体におけるプリント基板取付構造。