JPH05179095A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
スチレン系樹脂組成物Info
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- JPH05179095A JPH05179095A JP35892591A JP35892591A JPH05179095A JP H05179095 A JPH05179095 A JP H05179095A JP 35892591 A JP35892591 A JP 35892591A JP 35892591 A JP35892591 A JP 35892591A JP H05179095 A JPH05179095 A JP H05179095A
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- vinyl acetate
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Abstract
つ成形時に成形機のスクリュー等の摩耗を起こすことが
なく良好な成形性を有するスチレン系樹脂組成物を提供
する。 【構成】ジエン系ゴム状重合体の含有量が15重量%以
下のスチレン系樹脂100重量部に、ポリジオルガノシ
ロキサンガムにエチレン酢酸ビニル共重合体がグラフト
したグラフト共重合体0.5〜30重量部を配合して成
る。
Description
に関するものであり、詳しくは、摺動性および耐衝撃性
に優れた成形品を与え且つ成形時に成形機のスクリュー
等の摩耗を起こすことがなく良好な成形性を有するスチ
レン系樹脂組成物に関するものである。
ニクス分野における技術革新はめざましく、オーディオ
関連機器を始め、オフィスオートメーション関連機器に
おいては、計量化ないしはコンパクト化と共にコストダ
ウンを図るべく、各種回転体、キーボード、歯車あるい
は軸受け等にプラスチックを適用する傾向が顕著になっ
ている。
(表面滑性)、耐衝撃性、耐摩耗性などの諸特性が要求
されるために、現在は、ポリアセタール等の高価なエン
ジニアリングプラスチックが用いられているが、需要の
拡大に伴い、将来的には、コストダウンを図ることが切
に望まれている。
一つであり、日用品、玩具、食品容器などに幅広く利用
されている。そして、スチレン系樹脂にポリオルガノシ
ロキサンを含有させることにより、その成形品の摺動性
および耐摩耗性を改良する技術は既に知られており、例
えば、特公昭52−43863号公報や特公昭63−1
5287号公報により、自己潤滑性を有するポリオルガ
ノシロキサンを含有させた組成物の製造方法が提案さ
れ、また、特開昭60−217254号公報により、ポ
リオルガノシロキサンを含有させたスチレン系樹脂組成
物が提案されている。
従来技術によるポリオルガノシロキサン含有スチレン系
樹脂組成物においては、その成形品の摺動性が未だ十分
ではないために、長期に及ぶ使用に耐えることが出来ず
に用途の制限を免れ得ない。しかも、組成物を成形する
際、樹脂に焼けが発生して製品の汚染や劣化などの好ま
しくない事態を招来したり、長時間の連続射出成形にお
いては、成形機のスクリューやシリンダーの摩耗を起こ
すという欠点がある。本発明は、従来のポリオルガノシ
ロキサン含有スチレン系樹脂組成物が有する欠点を克服
し、摺動性および耐衝撃性に優れた成形品を与え且つ成
形時に成形機のスクリュー等の摩耗を起こすことがなく
良好な成形性を有するスチレン系樹脂組成物の提供を目
的としてなされたものである。
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、スチレン系樹脂
にポリオルガノシロキサンガムを含む特定の共重合体を
含有せしめることにより、上記の目的を容易に達成し得
るとの知見を得、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明の要旨は、ジエン系ゴム状重合体の含有量が
15重量%以下のスチレン系樹脂100重量部に、ポリ
ジオルガノシロキサンガムにエチレン酢酸ビニル共重合
体がグラフトしたグラフト共重合体0.5〜30重量部
を配合して成ることを特徴とするスチレン系樹脂組成物
に存する。
成物において、1の原料は、ジエン系ゴム状重合体の含
有量が15重量%以下のスチレン系樹脂である。斯かる
スチレン系樹脂は、溶解したジエン系ゴム状重合体の存
在または非存在下に芳香族ビニル単量体を重合させる
か、または、芳香族ビニル単量体と共重合可能なビニル
系単量体とを共重合させることによって得られる。
えば、ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体
ゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−イソ
プレン共重合体ゴム等が挙げられる。これらのジエン系
ゴム状重合体は、単独で又は2種以上を組み合わせて用
いられる。上記の芳香族ビニル単量体としては、例え
ば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、ジメチルスチレン、α−メチ
ルスチレン、p−クロロスチレン等が挙げられる。
ビニル系単量体としては、例えば、アクリロニトリル、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、マレイミ
ド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等
が挙げられる。これらのビニル系単量体は、芳香族ビニ
ル単量体に対して30重量%、好ましくは10重量%以
下の割合で使用される。重合は、懸濁重合、乳化重合、
塊状重合、溶液重合等の公知の方法に従って行なうこと
が出来る。スチレン系樹脂の具体例としては、ポリスチ
レン樹脂(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(H
IPS)等が挙げられる。
ジオルガノシロキサンガムにエチレン酢酸ビニルがグラ
フトしたグラフト共重合体である。斯かるグラフト共重
合体は、ポリジオルガノシロキサンガムとエチレン酢酸
ビニル共重合体とを混練して得ることが出来る。上記の
混練方法としては、特に、特公昭56−1201号公報
にて提案された以下の混練方法が好適である。
て提案された混練方法は、10〜175重量部のポリジ
オルガノシロキサンと100重量部のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体とを170〜235℃の温度において10秒
-1より大きい剪断速度で且つキシレン還流中で不溶であ
る物質が混練物全体の少なくとも10重量%となるのに
十分な時間、機械的に混合し、その後、加工処理ができ
安定である均質混練物を回収することから成る。そし
て、この際、エチレン酢酸ビニルコ共重合体は、8〜3
5重量%の共重合された酢酸ビニルを含み、ポリオルガ
ノシロキサンガムは、0.020インチより大きいウイ
リアムス可塑度を持つトルエン可溶のガムであり、珪素
原子1個当りの有機基の比が約2.0であって、有機基
は、メチル基、フェニル基、ビニル基およびアリル基か
ら選ばれ、0.2〜1.5モル%以下までの珪素原子が
ビニル基またはアリル基を持ち且つ有機基の50%より
多くないものがフェニル基である。
スチレン系樹脂100重量部に上記のポリオルガノシロ
キサンガムを含む共重合体を0.5〜30重量部配合し
て成る。ポリオルガノシロキサンガムを含む共重合体の
配合量が上記範囲より少ない場合は、摺動性に優れた成
形品を与えるスチレン系樹脂組成物を得ることが出来
ず、また、上記範囲より多いい場合は、機械的物性の優
れた成形品を与えるスチレン系樹脂組成物を得ることが
出来ない。配合方法としては、ドライブレンド法であっ
ても押出機などの混練り機を用いた溶融混練り法であっ
てもよい。
に応じ、従来スチレン系樹脂組成物に慣用されている各
種添加剤、例えば、滑剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃
剤、光安定剤、着色剤、帯電防止剤などを添加してもよ
いし、更には、ガラス繊維などの繊維補強剤や無機充填
剤などのフィラーを充填させてもよい。
優れた表面滑性、摺動性、良成形性(成形品の焼け、成
形機のスクリュウ摩耗のないこと)を兼備するために、
その適用範囲は広く、各種弱電機器ハウジングを始め、
回転体、歯車、軸受け等のOA機器部品などの成形品を
得るために好適に使用することが出来る。具体的には、
成形品としては、カセットテープ或いはVTRにおける
カセットリール、パソコンにおけるキーボード、キート
ップ等が挙げられる。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下において
「部」及び「%」は、特に断わりのない限り、すべて重
量基準であるものとする。また、物性測定は、以下の方
法によって行なった。
K−7113に準拠 (2)曲げ強度、曲げモジュラス:JIS K−720
3に準拠 (3)アイゾット衝撃強度 :JIS K−711
0に準拠 (4)ビカット軟化点 :JIS K−720
6に準拠 (5)メルトフローレート :JIS K−721
0に準拠
0×150×2mm厚の平板)をテーバー摩耗試験機(東
洋精機製)を用い、摩耗輪はCS−10を使用し、荷重
1Kgの条件下、70rpm の回転速度で1000回転させ
て摩耗試験を行い、サンプル摩耗量(g)を表示した。 (7)静摩擦係数:射出成形にて作製した石鹸箱に類似
した成形品をヘイドン10型静摩擦試験機(新東科学
製)を用いてアルミ基盤との摩擦係数を測定した。
グ摩耗性:1オンス射出成形機にて5000ショットの
成形を行い、スクリュウチェックリングの摩耗程度を拡
大写真にて観察すると共にチェックリングの摩耗減量
(g)を測定した。すなわち、チェックリング摩耗テス
トは、新品のチェックリングに鉄筆で数ヵ所けがきを入
れてスクリュウにセットして成形を行ない、けがいた箇
所の成形前後の拡大写真(光学顕微鏡写真)を撮り、摩
耗程度を観察する。また、成形前後のチェックリング重
量から摩耗減量(g)を測定する。なお、摩耗程度の観
察評価は次の基準で行なった。 ○:表面に傷つきが認められなかった。 ×:表面に傷つきが認められた。
物性測定における成形品について焼け(成形品に黒スジ
及び変色の発生)の有無を肉眼観察し、次の基準で評価
した。 ○:黒スジ及び変色が認められなかった。 ×:黒スジ及び変色が認められた。
脂とシロキサンガムにエチレン酢酸ビニルがグラフトし
たグラフト共重合体とを表1に示す割合で押出機にて溶
融混練りしてスチレン系樹脂組成物のペレット化した。
なお、各実施例において、スチレン系樹脂組成物中のジ
メチルポリシロキサンを主成分とするシロキサンガムの
含有量は、実施例1:1.7%、実施例2:2.9%、
実施例3:7.8%、実施例4:13.8%であった。
上記の各ペレットの物性性測定の結果を表1に示す。
レットの物性測定の結果を表2に示す。 比較例1:実施例に使用したスチレン系樹脂 比較例2:実施例に使用したスチレン系樹脂にシリコー
ンオイル(ジメチルポリシロキサン:3万センチストー
クス)3部を押出機で溶融混練りして得た組成物 比較例3:ポリアセタール樹脂(POM)
よび耐衝撃性に優れた成形品を与え且つ成形時に成形機
のスクリュー等の摩耗を起こすことがなく良好な成形性
を有するスチレン系樹脂組成物が提供される。よって、
本発明の価値は大である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム状重合体の含有量が15重
量%以下のスチレン系樹脂100重量部に、ポリジオル
ガノシロキサンガムにエチレン酢酸ビニル共重合体がグ
ラフトしたグラフト共重合体0.5〜30重量部を配合
して成ることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03358925A JP3138039B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スチレン系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03358925A JP3138039B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スチレン系樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05179095A true JPH05179095A (ja) | 1993-07-20 |
JP3138039B2 JP3138039B2 (ja) | 2001-02-26 |
Family
ID=18461827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03358925A Expired - Lifetime JP3138039B2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | スチレン系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3138039B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006500449A (ja) * | 2002-09-26 | 2006-01-05 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 向上したメルトフロー及び相溶性を持つ熱可塑性組成物 |
JP2012158630A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Nippon A&L Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP03358925A patent/JP3138039B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006500449A (ja) * | 2002-09-26 | 2006-01-05 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | 向上したメルトフロー及び相溶性を持つ熱可塑性組成物 |
JP2012158630A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Nippon A&L Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3138039B2 (ja) | 2001-02-26 |
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