JPH05178990A - 有機導電性高分子 - Google Patents
有機導電性高分子Info
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- JPH05178990A JPH05178990A JP36135291A JP36135291A JPH05178990A JP H05178990 A JPH05178990 A JP H05178990A JP 36135291 A JP36135291 A JP 36135291A JP 36135291 A JP36135291 A JP 36135291A JP H05178990 A JPH05178990 A JP H05178990A
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- dicarboxylic acid
- oxadiazole
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- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 有機溶媒可溶で加工性に優れた有機導電性高
分子を提供する。 【構成】 式 【化1】 (式中Rは多環芳香族炭化水素残基を示す。)で表され
る繰り返し単位を有する有機溶剤可溶性のオキサジアゾ
ール系高分子重合体に電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤がドーピン
グされている有機導電性高分子。
分子を提供する。 【構成】 式 【化1】 (式中Rは多環芳香族炭化水素残基を示す。)で表され
る繰り返し単位を有する有機溶剤可溶性のオキサジアゾ
ール系高分子重合体に電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤がドーピン
グされている有機導電性高分子。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子材料および光学材料
等として有用な有機溶媒に可溶なオキサジアゾール系高
分子重合体からなる有機導電性高分子に関する。
等として有用な有機溶媒に可溶なオキサジアゾール系高
分子重合体からなる有機導電性高分子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子伝導性を有する有機高分子重
合体材料が注目を集め、バッテリーや種々の機能性デバ
イスとしての応用が検討されており、ポリピロールやポ
リアニリン等のように既に実用化されているものもあ
る。しかし、一部の導電性高分子重合体を除いて何れの
導電性高分子重合体も不溶不融であり、機械的強度に乏
しいとか成形加工性に劣る等の欠点を有しており、導電
性に優れ且つ成形加工性に優れた電子伝導性高分子重合
体の開発が強く望まれている。
合体材料が注目を集め、バッテリーや種々の機能性デバ
イスとしての応用が検討されており、ポリピロールやポ
リアニリン等のように既に実用化されているものもあ
る。しかし、一部の導電性高分子重合体を除いて何れの
導電性高分子重合体も不溶不融であり、機械的強度に乏
しいとか成形加工性に劣る等の欠点を有しており、導電
性に優れ且つ成形加工性に優れた電子伝導性高分子重合
体の開発が強く望まれている。
【0003】ところでポリ(1,4−フェニレン−2,
5−(1,3,4−オキサジアゾール))はドーピング
していない状態では絶縁体としての電気特性を示すが
(I.Schopov et al.;Makromo
lecular Chemie,Vol.179
(1),63(1978))、ポリマー溶液からの湿式
成形が可能であるので高分子重合体鎖に共役二重結合を
有する点に着目され、成形可能な導電性高分子重合体と
して検討された結果、電子供与性物質または電子受容性
物質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤をドーピ
ングすることにより導電性高分子重合体となることが見
い出されている(特開昭59−102928号公報、特
開昭60−44550号公報)。
5−(1,3,4−オキサジアゾール))はドーピング
していない状態では絶縁体としての電気特性を示すが
(I.Schopov et al.;Makromo
lecular Chemie,Vol.179
(1),63(1978))、ポリマー溶液からの湿式
成形が可能であるので高分子重合体鎖に共役二重結合を
有する点に着目され、成形可能な導電性高分子重合体と
して検討された結果、電子供与性物質または電子受容性
物質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤をドーピ
ングすることにより導電性高分子重合体となることが見
い出されている(特開昭59−102928号公報、特
開昭60−44550号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このポリ
(1,4−フェニレン−2,5−(1,3,4−オキサ
ジアゾール))は濃硫酸、発煙硫酸、有機スルホン酸、
トリフロロ酢酸、クロロスルホン酸等の強酸性溶媒にし
か溶解せず、しかも溶解しても溶液中で分解が起こるた
め安定な溶液として取り扱うことができないといった欠
点を有する。従って、現実にはポリ(1,4−フェニレ
ン−2,5−(1,3,4−オキサジアゾール)の成形
は困難であった。
(1,4−フェニレン−2,5−(1,3,4−オキサ
ジアゾール))は濃硫酸、発煙硫酸、有機スルホン酸、
トリフロロ酢酸、クロロスルホン酸等の強酸性溶媒にし
か溶解せず、しかも溶解しても溶液中で分解が起こるた
め安定な溶液として取り扱うことができないといった欠
点を有する。従って、現実にはポリ(1,4−フェニレ
ン−2,5−(1,3,4−オキサジアゾール)の成形
は困難であった。
【0005】一方、これとは別に導電性高分子重合体の
加工性の改良の手段として有機溶媒に可溶な前駆体を合
成し、脱離反応により共役系を形成させようという試み
もあるが、十分に共役系が発達し難いという問題が存在
する。さらに、有機溶媒または水系溶媒に可溶な電子伝
導性高分子重合体も合成されているが、分子量が小さか
ったり、モノマーが不安定であり取り扱いの容易でない
といった問題が存在する。
加工性の改良の手段として有機溶媒に可溶な前駆体を合
成し、脱離反応により共役系を形成させようという試み
もあるが、十分に共役系が発達し難いという問題が存在
する。さらに、有機溶媒または水系溶媒に可溶な電子伝
導性高分子重合体も合成されているが、分子量が小さか
ったり、モノマーが不安定であり取り扱いの容易でない
といった問題が存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる従来
技術の欠点を改良すべくオキサジアゾール系高分子重合
体に関して鋭意検討した結果、特定のオキサジアゾール
系高分子重合体が極性有機溶媒に可溶であり、該高分子
重合体に電子供与性物質、電子受容性物質、あるいは電
荷補償イオン性ドーピング剤をドーピングすることによ
り有機導電性高分子となることを見い出すことによって
本発明を完成するに至った。
技術の欠点を改良すべくオキサジアゾール系高分子重合
体に関して鋭意検討した結果、特定のオキサジアゾール
系高分子重合体が極性有機溶媒に可溶であり、該高分子
重合体に電子供与性物質、電子受容性物質、あるいは電
荷補償イオン性ドーピング剤をドーピングすることによ
り有機導電性高分子となることを見い出すことによって
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式
【化2】 (式中Rは多環芳香族炭化水素残基を示す。)で表され
る繰り返し単位を有する有機溶剤可溶性のオキサジアゾ
ール系高分子重合体に電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤がドーピン
グされてなることを特徴とする有機導電性高分子に関す
る。
る繰り返し単位を有する有機溶剤可溶性のオキサジアゾ
ール系高分子重合体に電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤がドーピン
グされてなることを特徴とする有機導電性高分子に関す
る。
【0008】以下に本発明をさらに説明する。本発明の
オキサジアゾール系高分子重合体は、ポリ(アリーレン
−2,5−(1,3,4−オキサジアゾール))であ
る。本発明におけるアリーレン基は何れも導電性高分子
重合体として作用する構造および結合形式、すなわち高
分子重合体鎖に沿ってπ共役系が発達するような構造お
よび結合形式を有しておればいずれのアリーレン基でも
よい。しかしながら、本発明の高分子重合体が有機溶媒
可溶性となる為にはアリーレン基が多環芳香族炭化水素
残基、好ましくはナフチレン基、さらに好ましくは2,
6−位で結合するナフチレン基であることが重要であ
る。
オキサジアゾール系高分子重合体は、ポリ(アリーレン
−2,5−(1,3,4−オキサジアゾール))であ
る。本発明におけるアリーレン基は何れも導電性高分子
重合体として作用する構造および結合形式、すなわち高
分子重合体鎖に沿ってπ共役系が発達するような構造お
よび結合形式を有しておればいずれのアリーレン基でも
よい。しかしながら、本発明の高分子重合体が有機溶媒
可溶性となる為にはアリーレン基が多環芳香族炭化水素
残基、好ましくはナフチレン基、さらに好ましくは2,
6−位で結合するナフチレン基であることが重要であ
る。
【0009】すなわち、本発明のオキサジアゾール系高
分子重合体の前記式中Rで表されるアリーレン基に少な
くとも2,6−ナフチレン基が含まれていることが望ま
しく、更には含まれる2,6−ナフチレン基の割合が3
0モル%以上(分子中のアリーレン基の合計に対し
て)、好ましくは45モル%以上であることが適当であ
る。2,6−ナフチレン基の割合が30モル%以上であ
る限り、他の多環芳香族炭化水素残基はもちろん、単環
芳香族炭化水素残基を含むこともできる。もちろん、他
の多環芳香族炭化水素残基や単環芳香族炭化水素残基も
また、高分子重合体鎖に沿ってπ共役系が発達するよう
な構造および結合形式を有している必要がある。このよ
うな他の多環芳香族炭化水素残基や単環芳香族炭化水素
残基の例としては、9,10−アントリレン、1,4−
アントリレン、1,6−ピレンジイル、3,9−フェナ
ントリレン、1,4−フェニレンなどが例示される。
分子重合体の前記式中Rで表されるアリーレン基に少な
くとも2,6−ナフチレン基が含まれていることが望ま
しく、更には含まれる2,6−ナフチレン基の割合が3
0モル%以上(分子中のアリーレン基の合計に対し
て)、好ましくは45モル%以上であることが適当であ
る。2,6−ナフチレン基の割合が30モル%以上であ
る限り、他の多環芳香族炭化水素残基はもちろん、単環
芳香族炭化水素残基を含むこともできる。もちろん、他
の多環芳香族炭化水素残基や単環芳香族炭化水素残基も
また、高分子重合体鎖に沿ってπ共役系が発達するよう
な構造および結合形式を有している必要がある。このよ
うな他の多環芳香族炭化水素残基や単環芳香族炭化水素
残基の例としては、9,10−アントリレン、1,4−
アントリレン、1,6−ピレンジイル、3,9−フェナ
ントリレン、1,4−フェニレンなどが例示される。
【0010】本発明によるオキサジアゾール系高分子重
合体はジメチルホルムアミド等の極性有機溶媒に可溶で
ある。極性有機溶媒の例としてはアルキルホルムアミ
ド、例えばジメチルホルムアミド(以下、DMFとい
う。)、アルキルアセトアミド、例えばジメチルアセト
アミド(以下、DMAcという。)、ジメチルスルホキ
シド(以下、DMSOという。)、炭素数2〜4のアル
コール、例えばエタノール(以下、EtOHとい
う。)、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール
(以下、IPAという。)、N−メチル−2−ピロリド
ン(以下、NMPという。)、ヘキサメチルホスホルア
ミド(以下、HMPAという。)、ヘキサメチルホスホ
リックトリアミド等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
合体はジメチルホルムアミド等の極性有機溶媒に可溶で
ある。極性有機溶媒の例としてはアルキルホルムアミ
ド、例えばジメチルホルムアミド(以下、DMFとい
う。)、アルキルアセトアミド、例えばジメチルアセト
アミド(以下、DMAcという。)、ジメチルスルホキ
シド(以下、DMSOという。)、炭素数2〜4のアル
コール、例えばエタノール(以下、EtOHとい
う。)、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール
(以下、IPAという。)、N−メチル−2−ピロリド
ン(以下、NMPという。)、ヘキサメチルホスホルア
ミド(以下、HMPAという。)、ヘキサメチルホスホ
リックトリアミド等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0011】これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混
合溶液として用いることができ、また溶液中に水分を含
んでいてもよい。溶液中に水分が存在する場合にはその
水分量は溶液に対して0.1〜30wt%、好ましくは
0.5〜20wt%である。本発明におけるオキサジア
ゾール系高分子重合体の製造方法は既知の合成方法の何
れでもよく、特に限定されるものではない。例えば、発
煙硫酸やポリリン酸、クロロスルホン酸等を重合溶媒兼
縮合剤として使用する方法や有機スルホン酸等を重合溶
媒、五酸化二リン等を縮合剤として使用する方法、芳香
族ジカルボン酸のジヒドラジドとジハライドを反応さ
せ、熱環化あるいは脱水環化して縮合環を形成させる方
法等が挙げられる。
合溶液として用いることができ、また溶液中に水分を含
んでいてもよい。溶液中に水分が存在する場合にはその
水分量は溶液に対して0.1〜30wt%、好ましくは
0.5〜20wt%である。本発明におけるオキサジア
ゾール系高分子重合体の製造方法は既知の合成方法の何
れでもよく、特に限定されるものではない。例えば、発
煙硫酸やポリリン酸、クロロスルホン酸等を重合溶媒兼
縮合剤として使用する方法や有機スルホン酸等を重合溶
媒、五酸化二リン等を縮合剤として使用する方法、芳香
族ジカルボン酸のジヒドラジドとジハライドを反応さ
せ、熱環化あるいは脱水環化して縮合環を形成させる方
法等が挙げられる。
【0012】たとえば、例示的な製造方法としては多環
芳香族ジカルボン酸と硫酸ヒドラジンとを重合溶媒兼縮
合剤としての発煙硫酸の存在下に反応させる方法があ
る。多環芳香族ジカルボン酸としては、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
1,7−ナフタレンジカルボン酸、9,10−アントラ
センジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン
酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−フェ
ナンスレンジカルボン酸、2,7−フェナンスレンジカ
ルボン酸、3,9−フェナンスレンジカルボン酸、1,
8−ピレンジカルボン酸、4,9−ピレンジカルボン
酸、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸、9−オ
キソ−9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸、2,
7−ビフェニレンジカルボン酸、(1,1′)−ビナフ
チル−5,5′−ジカルボン酸、クリセン−6,12−
ジカルボン酸などが例示される。
芳香族ジカルボン酸と硫酸ヒドラジンとを重合溶媒兼縮
合剤としての発煙硫酸の存在下に反応させる方法があ
る。多環芳香族ジカルボン酸としては、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、
1,7−ナフタレンジカルボン酸、9,10−アントラ
センジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン
酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−フェ
ナンスレンジカルボン酸、2,7−フェナンスレンジカ
ルボン酸、3,9−フェナンスレンジカルボン酸、1,
8−ピレンジカルボン酸、4,9−ピレンジカルボン
酸、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸、9−オ
キソ−9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸、2,
7−ビフェニレンジカルボン酸、(1,1′)−ビナフ
チル−5,5′−ジカルボン酸、クリセン−6,12−
ジカルボン酸などが例示される。
【0013】あるいは多環芳香族ジカルボン酸のジヒド
ラジドと、ジカルボン酸のジハライドとを反応させる方
法などでも本発明のオキサジアゾール系高分子重合体は
製造できる。多環芳香族ジカルボン酸のジヒドラジドと
しては、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジ
ド、1,5−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド、
1,7−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド、9,1
0−アントラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,4−
アントラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,5−アン
トラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,8−フェナン
スレンジカルボン酸ジヒドラジド、2,7−フェナンス
レンジカルボン酸ジヒドラジド、3,9−フェナンスレ
ンジカルボン酸ジヒドラジド、1,8−ピレンジカルボ
ン酸ジヒドラジド、4,9−ピレンジカルボン酸ジヒド
ラジド、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸ジヒ
ドラジド、9−オキソ−9H−フルオレン−2,7−ジ
カルボン酸ジヒドラジド、2,7−ビフェニレンジカル
ボン酸ジヒドラジド、(1,1′)−ビナフチル−5,
5′−ジカルボン酸ジヒドラジド、クリセン−6,12
−ジカルボン酸ジヒドラジドなどが例示される。また、
ジカルボン酸のジハライドとしては、1,6−ピレンジ
カルボン酸クロライド、1,5−ナフタレンジカルボン
酸クロライド、1,7−ナフタレンジカルボン酸クロラ
イド、9,10−アントラセンジカルボン酸クロライ
ド、1,4−アントラセンジカルボン酸クロライド、
1,5−アントラセンジカルボン酸クロライド、1,8
−フェナンスレンジカルボン酸クロライド、2,7−フ
ェナンスレンジカルボン酸クロライド、3,9−フェナ
ンスレンジカルボン酸クロライド、1,8−ピレンジカ
ルボン酸クロライド、4,9−ピレンジカルボン酸クロ
ライド、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸クロ
ライド、9−オキソ−9H−フルオレン−2,7−ジカ
ルボン酸クロライド、2,7−ビフェニレンジカルボン
酸クロライド、(1,1′)−ビナフチル−5,5′−
ジカルボン酸クロライド、クリセン−6,12−ジカル
ボン酸クロライドなどが例示される。
ラジドと、ジカルボン酸のジハライドとを反応させる方
法などでも本発明のオキサジアゾール系高分子重合体は
製造できる。多環芳香族ジカルボン酸のジヒドラジドと
しては、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジ
ド、1,5−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド、
1,7−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド、9,1
0−アントラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,4−
アントラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,5−アン
トラセンジカルボン酸ジヒドラジド、1,8−フェナン
スレンジカルボン酸ジヒドラジド、2,7−フェナンス
レンジカルボン酸ジヒドラジド、3,9−フェナンスレ
ンジカルボン酸ジヒドラジド、1,8−ピレンジカルボ
ン酸ジヒドラジド、4,9−ピレンジカルボン酸ジヒド
ラジド、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸ジヒ
ドラジド、9−オキソ−9H−フルオレン−2,7−ジ
カルボン酸ジヒドラジド、2,7−ビフェニレンジカル
ボン酸ジヒドラジド、(1,1′)−ビナフチル−5,
5′−ジカルボン酸ジヒドラジド、クリセン−6,12
−ジカルボン酸ジヒドラジドなどが例示される。また、
ジカルボン酸のジハライドとしては、1,6−ピレンジ
カルボン酸クロライド、1,5−ナフタレンジカルボン
酸クロライド、1,7−ナフタレンジカルボン酸クロラ
イド、9,10−アントラセンジカルボン酸クロライ
ド、1,4−アントラセンジカルボン酸クロライド、
1,5−アントラセンジカルボン酸クロライド、1,8
−フェナンスレンジカルボン酸クロライド、2,7−フ
ェナンスレンジカルボン酸クロライド、3,9−フェナ
ンスレンジカルボン酸クロライド、1,8−ピレンジカ
ルボン酸クロライド、4,9−ピレンジカルボン酸クロ
ライド、9H−フルオレン−2,7−ジカルボン酸クロ
ライド、9−オキソ−9H−フルオレン−2,7−ジカ
ルボン酸クロライド、2,7−ビフェニレンジカルボン
酸クロライド、(1,1′)−ビナフチル−5,5′−
ジカルボン酸クロライド、クリセン−6,12−ジカル
ボン酸クロライドなどが例示される。
【0014】なお、前述のように本発明のオキサジアゾ
ール系高分子重合体の式中Rで表されるアリーレン基に
は少なくとも2,6−ナフチレン基が含まれていること
が望ましく、更には含まれる2,6−ナフチレン基の割
合が30モル%以上(分子中のアリーレン基の合計に対
して)であることが好ましい。2,6−ナフチレン基の
割合が30モル%以上である限り、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒド
ラジド以外の他の多環芳香族ジカルボン酸または多環芳
香族ジヒドラジドはもちろん、テレフタル酸、テレフタ
ル酸ジヒドラジドなどの単環芳香族ジカルボン酸、単環
芳香族ジカルボン酸ジヒドラジドなどを混合して反応さ
せることができる。
ール系高分子重合体の式中Rで表されるアリーレン基に
は少なくとも2,6−ナフチレン基が含まれていること
が望ましく、更には含まれる2,6−ナフチレン基の割
合が30モル%以上(分子中のアリーレン基の合計に対
して)であることが好ましい。2,6−ナフチレン基の
割合が30モル%以上である限り、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒド
ラジド以外の他の多環芳香族ジカルボン酸または多環芳
香族ジヒドラジドはもちろん、テレフタル酸、テレフタ
ル酸ジヒドラジドなどの単環芳香族ジカルボン酸、単環
芳香族ジカルボン酸ジヒドラジドなどを混合して反応さ
せることができる。
【0015】上記の如くして製造されるオキサジアゾー
ル系高分子重合体のηinh(DMSO、30℃、0.
02g/dl)は、0.05〜20の範囲にある。本発
明におけるオキサジアゾール系高分子重合体中に重合時
に使用した酸性物質や不純物として金属またはイオン性
物質が残留することがあり、且つそれらが含まれること
で悪影響を及ぼす場合には該高分子重合体を適当な溶媒
に溶解し、イオン交換樹脂で処理する等の簡単な方法で
ポリマーの劣化を招くことなくポリマー中の不純物を取
り除くことができる。本発明のオキサジアゾール系高分
子重合体は、有機溶剤に可溶であるので、かかる精製手
段を施すことができ、その結果高導電性となり得る。
ル系高分子重合体のηinh(DMSO、30℃、0.
02g/dl)は、0.05〜20の範囲にある。本発
明におけるオキサジアゾール系高分子重合体中に重合時
に使用した酸性物質や不純物として金属またはイオン性
物質が残留することがあり、且つそれらが含まれること
で悪影響を及ぼす場合には該高分子重合体を適当な溶媒
に溶解し、イオン交換樹脂で処理する等の簡単な方法で
ポリマーの劣化を招くことなくポリマー中の不純物を取
り除くことができる。本発明のオキサジアゾール系高分
子重合体は、有機溶剤に可溶であるので、かかる精製手
段を施すことができ、その結果高導電性となり得る。
【0016】本発明におけるオキサジアゾール系高分子
重合体は、化学的あるいは電気化学的にドーピングする
ことができ、電子供与性物質としてはナトリウム、カリ
ウム、セシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が
挙げられ、電子受容性物質としてはCl2,Br2,I
2,ICl,IBr,SbF5,AsF5,PF5,パ
ーオキシスルフリルジフロライド等が挙げられる。ま
た、電荷補償イオン性ドーピング剤としてはテトラアル
キルアンモニウムイオンおよびその塩、例えばテトラア
ルキルアンモニウムの過塩素酸塩、テトラフルオロホウ
酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸塩等、あるいはテトラアルキルアンモニウムの
ハライド、ピリジニウムイオンおよびその塩等が挙げら
れる。
重合体は、化学的あるいは電気化学的にドーピングする
ことができ、電子供与性物質としてはナトリウム、カリ
ウム、セシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が
挙げられ、電子受容性物質としてはCl2,Br2,I
2,ICl,IBr,SbF5,AsF5,PF5,パ
ーオキシスルフリルジフロライド等が挙げられる。ま
た、電荷補償イオン性ドーピング剤としてはテトラアル
キルアンモニウムイオンおよびその塩、例えばテトラア
ルキルアンモニウムの過塩素酸塩、テトラフルオロホウ
酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、トリフルオロメタンス
ルホン酸塩等、あるいはテトラアルキルアンモニウムの
ハライド、ピリジニウムイオンおよびその塩等が挙げら
れる。
【0017】本発明の有機導電性高分子を得るための上
記電子供与性物質、電子受容性物質、あるいは電荷補償
イオン性ドーピング剤をドーピングする方法は公知の任
意の方法を採用することが出来る。
記電子供与性物質、電子受容性物質、あるいは電荷補償
イオン性ドーピング剤をドーピングする方法は公知の任
意の方法を採用することが出来る。
【0018】本発明のオキサジアゾール系高分子重合体
にドーピングする上記電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤のうちのい
ずれをドーピングするかは、本発明の有機導電性高分子
にいかなる電気特性を所望するかで適宜決めることが出
来る。また上記ドーパントのドーピング量も適宜決定さ
れるが、通常はオキサジアゾール繰り返し単位1モル当
り0.001〜1モルの割合でドーピングされる。ドー
ピング量が1モルを越えると導電性は飽和しほとんど増
加せず、逆に有機導電性高分子の機械的強度が低下し、
一方0.001モル未満のドーピング量では導電性が低
下するので好ましくない。0.001〜1モルの割合で
ドーピングされることにより得られる材料の導電性は一
般に10−1°〜10−1(Ω・cm)−1になる。
にドーピングする上記電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤のうちのい
ずれをドーピングするかは、本発明の有機導電性高分子
にいかなる電気特性を所望するかで適宜決めることが出
来る。また上記ドーパントのドーピング量も適宜決定さ
れるが、通常はオキサジアゾール繰り返し単位1モル当
り0.001〜1モルの割合でドーピングされる。ドー
ピング量が1モルを越えると導電性は飽和しほとんど増
加せず、逆に有機導電性高分子の機械的強度が低下し、
一方0.001モル未満のドーピング量では導電性が低
下するので好ましくない。0.001〜1モルの割合で
ドーピングされることにより得られる材料の導電性は一
般に10−1°〜10−1(Ω・cm)−1になる。
【0019】本発明のオキサジアゾール系高分子重合体
からなる有機導電性高分子は、公知の材料例えばn型シ
リコン、p型シリコンなどと組み合わせて電磁波干渉体
などの光学材料、静電防止体、太陽電池などの光電変換
素子などの電子材料、整流素子、赤外線吸収体などとし
て使用することが出来る。
からなる有機導電性高分子は、公知の材料例えばn型シ
リコン、p型シリコンなどと組み合わせて電磁波干渉体
などの光学材料、静電防止体、太陽電池などの光電変換
素子などの電子材料、整流素子、赤外線吸収体などとし
て使用することが出来る。
【0020】
【発明の効果】本発明のオキサジアゾール系高分子重合
体からなる有機導電性高分子は、導電性に優れ、且つ成
形加工性に優れた電子伝導性高分子である。
体からなる有機導電性高分子は、導電性に優れ、且つ成
形加工性に優れた電子伝導性高分子である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示し、具体的に本発明を説明
する。 実施例1.2,6−ナフタレンジカルボン酸14.8g
(0.0685mol)、硫酸ヒドラジン9.91g
(0.0754mol)を30%発煙硫酸195gに溶
解させ、85℃で2.5時間次いで120℃で3時間重
合反応を行ない、冷却後、重合溶液を水中に投入して生
成したポリマーを取り出した。
する。 実施例1.2,6−ナフタレンジカルボン酸14.8g
(0.0685mol)、硫酸ヒドラジン9.91g
(0.0754mol)を30%発煙硫酸195gに溶
解させ、85℃で2.5時間次いで120℃で3時間重
合反応を行ない、冷却後、重合溶液を水中に投入して生
成したポリマーを取り出した。
【0022】得られたポリマーをpH試験紙で酸性を示
さなくなるまで洗浄した後、80℃で減圧乾燥した。乾
燥したポリマーの重量を測定したところ、ほぼ理論量の
ポリマーが生成していることが分かった。ポリマーの構
造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:74.19%,H:3.12
%,N:14.38%,O:8.31%(理論値;C:
74.23%,H:3.01%,N:14.43%,
O:8.25%) IR(KBr法);1050,910cm−1(C=
N)
さなくなるまで洗浄した後、80℃で減圧乾燥した。乾
燥したポリマーの重量を測定したところ、ほぼ理論量の
ポリマーが生成していることが分かった。ポリマーの構
造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:74.19%,H:3.12
%,N:14.38%,O:8.31%(理論値;C:
74.23%,H:3.01%,N:14.43%,
O:8.25%) IR(KBr法);1050,910cm−1(C=
N)
【0023】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.8であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH,DMS
O,DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、3.2×10−2S/cm
であった。
ころ0.8であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH,DMS
O,DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、3.2×10−2S/cm
であった。
【0024】実施例2.2,6−ナフタレンジカルボン
酸6.11g(0.0283mol)、テレフタル酸
4.69g(0.0283mol)、硫酸ヒドラジン
8.08g(0.0622mol)、30%発煙硫酸2
70gを用いた他は実施例1と同様の方法にて重合を行
なった。乾燥したポリマーの重量を測定したところ、ほ
ぼ理論量のポリマーが生成していることが分かった。ポ
リマーの構造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:70.95%,H:3.02
%,N:16.51%,O:9.52%(理論値;C:
71.01%,H:2.96%,N:16.57%,
O:9.47%) IR(KBr法);1030,920cm−1(C=
N)。
酸6.11g(0.0283mol)、テレフタル酸
4.69g(0.0283mol)、硫酸ヒドラジン
8.08g(0.0622mol)、30%発煙硫酸2
70gを用いた他は実施例1と同様の方法にて重合を行
なった。乾燥したポリマーの重量を測定したところ、ほ
ぼ理論量のポリマーが生成していることが分かった。ポ
リマーの構造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:70.95%,H:3.02
%,N:16.51%,O:9.52%(理論値;C:
71.01%,H:2.96%,N:16.57%,
O:9.47%) IR(KBr法);1030,920cm−1(C=
N)。
【0025】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.9であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DMS
O、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、2.3×10−1S/cm
であった。
ころ0.9であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DMS
O、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、2.3×10−1S/cm
であった。
【0026】実施例3.2,6−ナフタレンジカルボン
酸8.58g(0.0397mol)、9,10−アン
トラセンジカルボン酸2.34g(0.0099mo
l)、硫酸ヒドラジン7.10g(0.0546mo
l)、30%発煙硫酸320gを用いた他は実施例1と
同様の方法にて重合を行なった。収量は8.02gで理
論収量に対する収率は79.3%であった。ポリマーの
構造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:74.36%,H:4.12
%,N:12.87%,O:8.52%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
酸8.58g(0.0397mol)、9,10−アン
トラセンジカルボン酸2.34g(0.0099mo
l)、硫酸ヒドラジン7.10g(0.0546mo
l)、30%発煙硫酸320gを用いた他は実施例1と
同様の方法にて重合を行なった。収量は8.02gで理
論収量に対する収率は79.3%であった。ポリマーの
構造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:74.36%,H:4.12
%,N:12.87%,O:8.52%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
【0027】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.45であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DM
SO、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶
解し均一の溶液となったこのポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、8.5×10−5S/cm
であった。
ころ0.45であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DM
SO、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶
解し均一の溶液となったこのポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、8.5×10−5S/cm
であった。
【0028】実施例4.2,6−ナフタレンジカルボン
酸4.31g(0.0199mol)、1,.−アント
ラセンジカルボン酸1.18g(0.005mol)、
硫酸ヒドラジン3.55g(0.0273mol)、3
0%発煙硫酸160gを用いた他は実施例1と同様の方
法にて重合を行なった。収量は3.75gであった。こ
れを少量の水を含んだDMFに溶解したところ、不溶分
があったのでこれをろ過し、可溶分を取り出して乾燥し
たところ、ポリマーは3.18g、理論収量に対する収
率は62.6%であった。ポリマーの構造確認はIR、
元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:73.45%,H:4.52
%,N:13.12%,O:8.91%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
酸4.31g(0.0199mol)、1,.−アント
ラセンジカルボン酸1.18g(0.005mol)、
硫酸ヒドラジン3.55g(0.0273mol)、3
0%発煙硫酸160gを用いた他は実施例1と同様の方
法にて重合を行なった。収量は3.75gであった。こ
れを少量の水を含んだDMFに溶解したところ、不溶分
があったのでこれをろ過し、可溶分を取り出して乾燥し
たところ、ポリマーは3.18g、理論収量に対する収
率は62.6%であった。ポリマーの構造確認はIR、
元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:73.45%,H:4.52
%,N:13.12%,O:8.91%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
【0029】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.4であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DMS
O、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、6.4×10−4S/cm
であった。
ころ0.4であった(DMSO、30℃、0.02g/
dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶解
し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DMS
O、DMFにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶解
し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャスト
フィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法によ
り導電率を測定したところ、6.4×10−4S/cm
であった。
【0030】実施例5.2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジヒドラジド2.44g(0.01mol)を塩化リ
チウムを10%溶解させたジメチルアセトアミド50m
lに加え、加熱して溶解させた後室温まで冷却し、1,
6−ピレンジカルボン酸クロライド3.27g(0.0
1mol)を攪拌しながら加えた。反応初期ではスラリ
ー状だが、反応が進行するにつれて溶解し始め、最後に
は均一な粘ちょう溶液になった。反応終了後、一部を水
に注加し、ポリマーを取り出した。得られたポリマーを
IR、元素分折により構造を確認した。 元素分析;測定値;C:70.48%,H:4.78
%,N:10.52%,O:14.22%(理論値;
C:72.29%,H:3.61%,N:11.24
%,O:12.85%) IR(KBr法);3350〜3150cm−1(N
H),1700,1650cm−1(アミド)
酸ジヒドラジド2.44g(0.01mol)を塩化リ
チウムを10%溶解させたジメチルアセトアミド50m
lに加え、加熱して溶解させた後室温まで冷却し、1,
6−ピレンジカルボン酸クロライド3.27g(0.0
1mol)を攪拌しながら加えた。反応初期ではスラリ
ー状だが、反応が進行するにつれて溶解し始め、最後に
は均一な粘ちょう溶液になった。反応終了後、一部を水
に注加し、ポリマーを取り出した。得られたポリマーを
IR、元素分折により構造を確認した。 元素分析;測定値;C:70.48%,H:4.78
%,N:10.52%,O:14.22%(理論値;
C:72.29%,H:3.61%,N:11.24
%,O:12.85%) IR(KBr法);3350〜3150cm−1(N
H),1700,1650cm−1(アミド)
【0031】この反応溶液をガラス板の上にキャスト
し、乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムを減圧
しながら加熱し、オキサジアゾール環を形成させた。オ
キサジアゾール環の形成はIRにより確認した。 元素分析;測定値;C:73.33%,H:4.17
%,N:14.13%,O:8.37%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);980cm−1(C=N)
し、乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムを減圧
しながら加熱し、オキサジアゾール環を形成させた。オ
キサジアゾール環の形成はIRにより確認した。 元素分析;測定値;C:73.33%,H:4.17
%,N:14.13%,O:8.37%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);980cm−1(C=N)
【0032】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.35であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でDMSO、DM
F、HMPAにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶
解し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャス
トフィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法に
より導電率を測定したところ、2.2×10−5S/c
mであった。
ころ0.35であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でDMSO、DM
F、HMPAにそれぞれ加えたところ、同様に完全に溶
解し均一の溶液となった。このポリマー溶液からキャス
トフィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法に
より導電率を測定したところ、2.2×10−5S/c
mであった。
【0033】実施例6.2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジヒドラジド2.44g(0.01mol)、3,9
−フェナントレンジカルボン酸クロライド3.03g
(0.01mol)、塩化リチウムを10%溶解させた
ジメチルアセトアミド50mlを用いた他は実施例5と
同様の方法にて合成を行なった。
酸ジヒドラジド2.44g(0.01mol)、3,9
−フェナントレンジカルボン酸クロライド3.03g
(0.01mol)、塩化リチウムを10%溶解させた
ジメチルアセトアミド50mlを用いた他は実施例5と
同様の方法にて合成を行なった。
【0034】得られたポリマーはIR、元素分析により
構造を確認した。 元素分析;測定値;C:69.39%,H:4.81
%,N:10.52%,O:15.28%(理論値;
C:70.89%,H:3.80%,N:11.81
%,O:13.50%) IR(KBr法);3350〜3150cm−1(N
H),1690,1655cm−1(アミド)
構造を確認した。 元素分析;測定値;C:69.39%,H:4.81
%,N:10.52%,O:15.28%(理論値;
C:70.89%,H:3.80%,N:11.81
%,O:13.50%) IR(KBr法);3350〜3150cm−1(N
H),1690,1655cm−1(アミド)
【0035】この反応溶液をガラス板の上にキャスト
し、乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムを減圧
しながら加熱し、オキサジアゾール環を形成させた。オ
キサジアゾール環の形成はIRにより確認した。 元素分析;測定値;C:73.45%,H:4.52
%,N:13.12%,O:8.91%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
し、乾燥してフィルムを得た。得られたフィルムを減圧
しながら加熱し、オキサジアゾール環を形成させた。オ
キサジアゾール環の形成はIRにより確認した。 元素分析;測定値;C:73.45%,H:4.52
%,N:13.12%,O:8.91%(理論値;C:
75.29%,H:3.14%,N:13.73%,
O:7.84%) IR(KBr法);970cm−1(C=N)
【0036】得られたポリマーのηinhを測定したと
ころ0.35であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DM
SO、DMF、HMPAにそれぞれ加えたところ、同様
に完全に溶解し均一の溶液となった。このポリマー溶液
からキャストフィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして
四端子法により導電率を測定したところ、2.2×10
−5S/cmであった。
ころ0.35であった(DMSO、30℃、0.02g
/dl)。このポリマーはDMF、DMSOに完全に溶
解し、更に水分を含んで膨潤した状態でEtOH、DM
SO、DMF、HMPAにそれぞれ加えたところ、同様
に完全に溶解し均一の溶液となった。このポリマー溶液
からキャストフィルムを作製し、ヨウ素ドーピングして
四端子法により導電率を測定したところ、2.2×10
−5S/cmであった。
【0037】比較例1.テレフタル酸10.45g
(0.0630mol)、硫酸ヒドラジン8.86g
(0.0693mol)、30%発煙硫酸293gを用
いた他は実施例1と同様の方法にて重合を行なった。乾
燥したポリマーの重量を測定したところ、ほぼ理論量の
ポリマーが生成していることが分かった。ポリマーの構
造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:66.23%,H:3.01
%,N:19.20%,O:11.40%(理論値;
C:66.67%,H:2.78%,N:19.44
%,O:11.11%) IR;1030,960cm−1
(0.0630mol)、硫酸ヒドラジン8.86g
(0.0693mol)、30%発煙硫酸293gを用
いた他は実施例1と同様の方法にて重合を行なった。乾
燥したポリマーの重量を測定したところ、ほぼ理論量の
ポリマーが生成していることが分かった。ポリマーの構
造確認はIR、元素分析により行なった。 元素分析;測定値;C:66.23%,H:3.01
%,N:19.20%,O:11.40%(理論値;
C:66.67%,H:2.78%,N:19.44
%,O:11.11%) IR;1030,960cm−1
【0038】ポリマーの濃硫酸溶液から10%トリエチ
ルアミン/エタノール溶液を凝固浴としてキャストフィ
ルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法により導
電率を測定したところ、1.7×10−1S/cmであ
った。この得られたポリマーをEtOH、DMSO、D
MF、NMP、HMPAにそれぞれ加えたところ、全く
溶解しなかった。
ルアミン/エタノール溶液を凝固浴としてキャストフィ
ルムを作製し、ヨウ素ドーピングして四端子法により導
電率を測定したところ、1.7×10−1S/cmであ
った。この得られたポリマーをEtOH、DMSO、D
MF、NMP、HMPAにそれぞれ加えたところ、全く
溶解しなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中Rは多環芳香族炭化水素残基を示す。)で表され
る繰り返し単位を有する有機溶剤可溶性のオキサジアゾ
ール系高分子重合体に電子供与性物質、電子受容性物
質、あるいは電荷補償イオン性ドーピング剤がドーピン
グされてなることを特徴とする有機導電性高分子。 - 【請求項2】多環芳香族炭化水素残基が2,6−ナフチ
レン基である請求項1記載の有機導電性高分子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36135291A JPH05178990A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 有機導電性高分子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36135291A JPH05178990A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 有機導電性高分子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05178990A true JPH05178990A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18473234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36135291A Pending JPH05178990A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 有機導電性高分子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05178990A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006115131A1 (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Hirose Engineering Co., Ltd. | 発光性重合体、発光性重合体の製造方法、及び発光素子 |
JP2015519464A (ja) * | 2012-06-15 | 2015-07-09 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | スルホン化したナフタレンポリオキサジアゾールポリマー |
JP2015525277A (ja) * | 2012-06-15 | 2015-09-03 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | スルホン化したポリオキサジアゾールポリマー物品 |
JP2016104850A (ja) * | 2014-10-16 | 2016-06-09 | 大阪ガスケミカル株式会社 | ピレン骨格を有する発光性重合体 |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP36135291A patent/JPH05178990A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006115131A1 (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Hirose Engineering Co., Ltd. | 発光性重合体、発光性重合体の製造方法、及び発光素子 |
JP2015519464A (ja) * | 2012-06-15 | 2015-07-09 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | スルホン化したナフタレンポリオキサジアゾールポリマー |
JP2015525277A (ja) * | 2012-06-15 | 2015-09-03 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | スルホン化したポリオキサジアゾールポリマー物品 |
JP2016104850A (ja) * | 2014-10-16 | 2016-06-09 | 大阪ガスケミカル株式会社 | ピレン骨格を有する発光性重合体 |
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