JPH05178756A - 肝疾患の予防・治療薬 - Google Patents

肝疾患の予防・治療薬

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JPH05178756A
JPH05178756A JP3345189A JP34518991A JPH05178756A JP H05178756 A JPH05178756 A JP H05178756A JP 3345189 A JP3345189 A JP 3345189A JP 34518991 A JP34518991 A JP 34518991A JP H05178756 A JPH05178756 A JP H05178756A
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hepatopathies
interleukin
administration
liver
cells
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JP3345189A
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English (en)
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Nobutaka Ida
亘隆 井田
Susumu Okamoto
岡本  将
Kiyoshi Okano
清 岡野
Yuichiro Sato
雄一郎 佐藤
Masanobu Naruto
昌信 成戸
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 インターロイキン6および/またはインター
ロイキン11を有効成分とする肝疾患の予防・治療薬。 【効果】 インターロイキン6またはインターロイキン
11は、各種の肝障害により上昇したGOT値およびG
PT値を低下させる作用が優れているため、肝機能保護
剤、肝疾患の予防・治療薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な肝疾患の予防・治
療薬に関する。
【0002】
【従来の技術】生体がホメオスターシス(恒常性)を維
持する上で、肝臓の果す役割は極めて大きく、主に物質
代謝によりその目的が達成されている。肝の物質代謝に
は糖質代謝、脂質代謝、タンパク代謝、肝汁酸代謝、ビ
リルビン代謝、ビタミン代謝、ホルモン代謝、薬物代謝
などがあり、これらの過程に関与する酵素は判明してい
るものだけでも1000以上に達する(肝疾患ハンドブ
ック、亀田治男著、メジカルフレンド社、1982)。
このように肝は生体における物質代謝の中心であり、そ
の機能低下や廃絶は重篤な、あるいは致死的結果をもた
らす。肝機能異常は様々な原因で誘発される。例えば、
ウイルス、細菌、寄生虫などによる感染、自己免疫疾患
によるもの、アルコール性のもの、薬物、毒物など化学
物質によるもの、悪性新生物の存在、増殖などに基づく
ものなど様々である。同様にその病態は原因および病勢
の進行状況などの臨床所見、診断により急性肝炎、慢性
肝炎、劇症肝炎、脂肪肝、肝硬変、肝癌などに分類され
る。
【0003】肝疾患診断法としては肝シンチスキャニン
グ、腹部CT、腹腔動脈造影法、腹腔鏡検査、肝生検な
ど高価な機器、高度なテクニックが駆使されている。し
かしながら、第一次的に肝機能異常を検知する手段とし
ての臨床生化学的パラメーター測定の意義は極めて高
い。血清学的肝機能パラメーターには様々なものがあ
り、例えば、血清トランスアミナーゼ、血清アルカリホ
スファターゼ、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ、
ロイシンアミノペプチダーゼ、乳酸脱水素酵素、コリン
エステラーゼ活性などはその代表例である。とりわけG
OT(glutamic oxaloacetic transaminase )とGPT
(glutamic pyruvic transaminase )は肝細胞中に含有
されており、肝細胞の変性、壊死に伴なって血流中に遊
出し、他酵素に比べ鋭敏に変動するので肝疾患の発現、
回復のモニター酵素として臨床上広く利用されている
(肝疾患ハンドブック、亀田治男著、メジカルフレンド
社、1982)。
【0004】肝疾患に対する薬物療法としては、例え
ば、糖質、総合アミノ酸、血清濃縮アルブミンなど栄養
素の輸液、メチオニン、コリンなどの脂向因子、グルク
ロン酸、SH化合物などの解毒薬、各種ビタミン類、オ
ロト酸、AICA、ヌクレオチドなどの核酸前駆物質、
ACTH、副腎皮質ステロイドなどのホルモン、グルタ
ミン酸、アスパラギン酸などアンモニア代謝関連物質、
各種利胆薬、利尿薬などが古くから処方されている。こ
れらは肝疾患の原因、症状に応じ、単独あるいは併用し
て用いられているが、必ずしも満足のゆく成績が得られ
ている訳でない。近年、リンホカイン、サイトカインと
称せられるペプチド性ホルモンの肝疾患への応用が注目
されて来ており、例えば、慢性B型肝炎に対するインタ
ーフェロンの効果(Greenberg,H.B. et al., N. Engl.
J. Med., 295, 517-522,1976, Hess,G. et al., Immun
obiology, 172, 255-261, 1986 )あるいはC型(非A
非B型)慢性肝炎に対するインターフェロン適用の可能
性(Hoofnagle,J.H. et al.,N. Engl. J. Med., 315, 1
575-1578, 1986, Di Bisceglie,A.M. et al., N. Eng
l. J. Med., 321, 1506-1510, 1986 )が報告され、ウ
イルス性肝炎治療薬としての期待が高まっている。同様
にin vitroで肝細胞の分裂増殖を促進させる分子量84
kdのHGF(Hepatocyte Growth Factor)と名付けら
れたタンパク質の発見と構造決定が試され(市原 明、
Biomedica., 6, 1151-1155, 1991)、肝再生促進を通じ
ての治療薬としての応用が期待されている。
【0005】一方、インターロイキン6(以下、IL−
6と略す)は、インタ−フェロンβ2 (Zilberstein,A.
et.at., EMBO J. 5,2529-2537,1986)、B細胞分化因子
(BSF−2):(Hirano,T. et.al.,Nature,324,73-76,
1986) 、26−KDaプロテイン(Hageman,G.et.al.,E
ur.J.Biochem., 159,625-632, 1986)、ハイブリド−マ
/プラズマサイト−マ増殖因子(VanDamme,J.et.al.,
J.Exp.Med., 165,914-919,1987 )、肝細胞刺激因子
(HSF):(Andus,T.et.al.,FEBS Lett.,221,18-22,
1987;Gauldie,J.et.al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84,7
251-7255,1987 )、など、別々に研究されてきた生理活
性物質が同一分子であることが分かり、その生理活性の
多様性からIL−6と呼ぶことが提唱され、その名称が
定着している。IL−6は上記したように、その発見に
伴う生理作用の他に最近、in vitroにおいて巨核球の成
熟を促進し(例えば、Ishibashi, T. ら、Proc. Natl.
Acad.Sci. USA,86, 5953-57, 1989 )、in vivo に投与
すると血小板が増加することが報告されている(例え
ば、Asano, S. ら、Blood, 75, 1602-1605, 1990)。
【0006】IL−6の生物活性としては、このほかに
血中ACTH濃度の上昇(Naitoh,Y., Biochem. Biophy
s. Res. Commun., 155, 1459, 1988)、下垂体からの各
種ホルモン(PRL、GH、LH、FSH)産生の促進
(Spangeol,B., Endocrinology, 125, 575, 1989)、膵
臓からのインシュリン産生亢進(Sandler,S., Endocrin
ology, 126, 1228, 1990)、神経系細胞の分化促進、生
存維持作用(Satoh,T., Mol. Cell. Biol., 8, 3546, 1
988 )など多岐に亘っているが、これらの知見が直ちに
IL−6に対し産業的に意義のある物質、すなわち医薬
としての地位を与えている訳ではなく、合理的、科学的
証明がそのためには必要である。
【0007】同様にIL−6の肝に対する作用の意義に
ついては不明確である。すなわちIL−6は、肝細胞刺
激因子として(Andus,T., FEBS Letter, 221, 18, 198
7)、フィブリノーゲン、α1 −アシドグリコプロテイ
ン、α2 −マクログロブリンなど急性期タンパクの産生
促進因子として(Geiger,T., Eur. J.Immunol., 18, 71
7, 1988, Heinrich,P., Biochem. J., 265, 621, 1990
)、肝グルコース新生促進因子として(Ritchie,D., A
m. J. Physiol., 258, E57, 1990 )の報告はあるもの
の、これらの作用は生体にとり有用な反応であるか、不
利な反応であるか不明確であり、一方で、心房内粘液腫
(Hirano,T., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 84, 228-
231, 1987 )やキャッスルマン症候群(Yoshizaki,K.,
Blood, 74,1360-1367, 1989 )に伴って大量の血中IL
−6が同定されるなど、マイナスのイメージが通念とし
て存在している。肝への作用も、細菌感染などと随伴す
る炎症時に発現するのと同様な急性期タンパク産生亢進
からマイナスイメージが強い。
【0008】一方、インターロイキン11(以下、IL
−11と略す)は、当初ストローマ細胞や線維芽細胞が
産生する増血因子として発見されたサイトカインである
(Paul. S. R. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
87, 7512-7516, 1990)。IL−11については、その生
理活性についてはまだ詳しく解明されていない面があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本来
生体内で作用を有する生理活性物質から、優れた肝疾患
の予防・治療薬を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的は以下の本発明
により完成される。
【0011】すなわち、本発明はIL−6および/また
はIL−11を有効成分とする肝機能保護、改善、肝疾
患予防および肝疾患治療に関する。さらに詳しく述べれ
ば、本発明は各種肝機能不全、肝疾患の原因となる生物
学的、化学的、物理学的要因のうちから、代表として選
択した抗がん剤を投与し、誘発した肝疾患動物にIL−
6および/またはIL−11を投与し、臨床生化学的に
肝疾患、肝機能異常状態の検知に確固たる地位を占めて
いるGOT、GPT値を指標として、IL−6および/
またはIL−11の肝機能保護、改善、肝疾患予防、肝
疾患治療効果を証明し、初めて完成された。
【0012】肝細胞のマーカー酵素であるGOT、GP
Tの血中への放出は直接的、間接的であることを問わ
ず、唯一肝細胞の変性、破壊によりもたらされる。本発
明では、肝障害モデル動物において異常レベルに達した
GOT、GPT値が、IL−6および/またはIL−1
1の投与によって、正常レベル方向へとシフトあるいは
正常レベルにとどめる作用があることを示した。
【0013】本発明では肝機能異常モデル作製方法とし
て、医療現場で現在問題視されている抗がん剤を用いた
理由は、本発明の完成が直ちに抗がん剤使用時のがん患
者の肝毒性軽減、あるいは目的、症状に応じて抗がん剤
増量という実用上の利便性が直ちに期待できるからであ
る。従って、本発明の適用は癌治療分野にのみに限定さ
れるものでないことは明らかであり、特に前述のGO
T、GPT酵素活性測定の臨床的意義からも明らかであ
り、肝細胞変性、破壊を伴いうる全ての肝機能不全、肝
疾患状態あるいはこれらのステージに達しうる状況に予
防的、治療的に応用できる。
【0014】本発明で使用するIL−6にはとくに制限
はなく、既知の方法で得られるIL−6が好適に使用さ
れる。例えばIL−6産生細胞を培養して得られたも
の、あるいは遺伝子組換え法により得られた組換え型I
L−6でも良い。より好ましくは、IL−6産生ヒト細
胞を培養して得られるものが使用される。
【0015】培養ヒト細胞から取得したIL−6は、ヒ
ト以外の種由来の不純物の混入を避けることができ、得
られるIL−6は本来生体内で働くIL−6に近いもの
となるため好ましい。すなわち糖鎖および微細修飾を含
んだ構造がヒト生体内IL−6に近いものとなるため
に、ヒトに医薬として投与したときに抗体産生を相対的
に排除することができるため好ましい。したがって、ヒ
ト培養細胞が産生するIL−6は生体内でのより効率的
な有効性を期待することができる。
【0016】本発明の培養ヒト細胞が産生するIL−6
とは、ヒト由来の細胞を培養することによって得られる
IL−6を意味し、さらに特定すれば、正常細胞すなわ
ち、癌化(極端な形質転換)していない、あるいは癌細
胞由来でない付着性ヒト細胞を培養することによって得
られるIL−6が好ましい。これらの条件によって得ら
れるIL−6は通常糖鎖の付加した構造を有する。癌細
胞由来でない正常ヒト細胞としては、特に線維芽細胞、
内皮細胞、ストロ−マ細胞などが生体内でのIL−6の
源の一つと考えられており、その一部は正常細胞に近い
形で培養できるので特に好適に用いられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。
【0017】上記の正常ヒト細胞のうち、特に好適な細
胞は付着性であるので、一般的な細胞培養条件にて培養
できる。一般的な培養フラスコ、ロ−ラ−ボトル、マイ
クロキャリア(微粒子)を用いる培養法などが好適に用
いられるがこれに限定されるものではない。こうしてヒ
ト細胞の培養によって得られた培養液から通常の精製法
により、ほぼ純粋なIL−6を得ることができる。これ
ら培養および精製法については実施例でその一例を示す
が勿論これに限定されるものではない。
【0018】一方、組換え型IL−6は、既知の方法に
より製造することができる。一例として、大腸菌を宿主
とした例を実施例として示したが、これ以外でも広く知
られた遺伝子操作法を用いることによって製造すること
ができる。たとえば、枯草菌などの原核細胞、酵母、ハ
ムスター細胞・マウス細胞・サル細胞・ヒト細胞などの
動物細胞、昆虫細胞、昆虫体に、IL−6遺伝子をその
宿主で機能するプロモーターなどの下流に連結してDN
Aもしくはウイルスなどの形態で導入することによって
も調製することができる。
【0019】本発明で使用するIL−11にはとくに制
限はなく、既知の方法で得られるIL−11が好適に使
用される。例えばIL−11産生細胞を培養して得られ
たもの、あるいは遺伝子組換え法により得られた組換え
型IL−11でも良い。
【0020】組換え型IL−11は、既知の方法により
製造することができる。一例として、大腸菌を宿主とし
た例を実施例として示したが、これ以外でも広く知られ
た遺伝子操作法を用いることによって製造することがで
きる。たとえば、枯草菌などの原核細胞、酵母、ハムス
ター細胞・マウス細胞・サル細胞・ヒト細胞などの動物
細胞、昆虫細胞、昆虫体に、IL−11遺伝子をその宿
主で機能するプロモーターなどの下流に連結してDNA
もしくはウイルスなどの形態で導入することによっても
調製することができる。
【0021】一方、培養ヒト細胞から取得したIL−1
1は、ヒト以外の種由来の不純物の混入を避けることが
でき、得られるIL−11は本来生体内で働くIL−1
1に近いものとなるため好ましい。すなわち糖鎖および
微細修飾を含んだ構造がヒト生体内IL−11に近いも
のとなるために、ヒトに医薬として投与したときに抗体
産生を相対的に排除することができるため好ましい。し
たがって、ヒト培養細胞が産生するIL−11は生体内
でのより効率的な有効性を期待することができる。
【0022】本発明の培養ヒト細胞が産生するIL−1
1とは、ヒト由来の細胞を培養することによって得られ
るIL−11を意味し、さらに特定すれば、正常細胞す
なわち、癌化(極端な形質転換)していない、あるいは
癌細胞由来でない付着性ヒト細胞を培養することによっ
て得られるIL−11が好ましい。これらの条件によっ
て得られるIL−11は通常糖鎖の付加した構造を有す
る。癌細胞由来でない正常ヒト細胞としては、特に線維
芽細胞、内皮細胞、ストロ−マ細胞などが生体内でのI
L−11の源の一つと考えられており、その一部は正常
細胞に近い形で培養できるので特に好適に用いられる
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0023】上記の正常ヒト細胞のうち、特に好適な細
胞は付着性であるので、一般的な細胞培養条件にて培養
できる。一般的な培養フラスコ、ロ−ラ−ボトル、マイ
クロキャリア(微粒子)を用いる培養法などが好適に用
いられるがこれに限定されるものではない。こうしてヒ
ト細胞の培養によって得られた培養液から通常の精製法
により、ほぼ純粋なIL−11を得ることができる。
【0024】本発明の予防・治療薬は、前述した方法で
製造されるヒトIL−6および/またはIL−11を主
成分として含有する。他の成分としては、一般的な医薬
品添加物が選ばれる。もちろん添加物が無くとも本発明
の目的は達成される。一般的には主として安定化のため
に添加物が加えられる。そのような医薬品添加物として
は、局法に記載された、医薬品添加物として使えるタン
パク質および/または糖類の中から選ばれる。特に好適
にはヒト血清アルブミン(HSA)、ゼラチン、マンニ
ト−ル、ソルビト−ル、ラクト−ス、トレハロースなど
の中から適宜あるいは組み合わせて選ばれるが、もちろ
んこれらに限定するものではない。
【0025】本発明の目的である肝機能保護、改善、肝
疾患予防、肝治療効果を具体的に達成するためには、こ
うして得られたIL−6および/またはIL−11を主
成分とする組成物を生体に投与する。投与対象としては
特に限定するものではないが、癌化学療法に伴う肝障害
予防、軽減、治療を必要とする生体、その他肝障害を直
接的、間接的に誘発しうる疾病の存在あるいは治療の投
与を必要とする生体、肝障害を誘発するあるいはさせう
る各種外科的あるいは物理学的処置を必要とする生体、
アルコール、毒物など化学物質による肝障害誘発あるい
はその恐れのある生体、ウイルス、細菌等感染因子、自
己免疫疾患、悪性新生物など生物学的原因に基づく各種
肝障害を生起したあるいはその恐れのある生体を挙げる
ことができる。本発明が適用できるこのような肝疾患の
具体的形態としては、ウイルス性肝炎、細菌・寄生虫感
染性肝炎、自己免疫疾患による肝障害、アルコール性肝
障害、薬物、毒物による肝障害、肝癌、あるいは肝臓移
植、外科手術、心筋梗塞などに伴う虚血性の肝障害など
が挙げられる。しかし、もちろん、ここに記した病態に
限定されるものではなく、また余病の有無、併発状況に
も拘束されるものではない。
【0026】これら病態に本発明を応用するに当たって
はここの病態に応じた本発明の化合物の投与方法が選択
されなければならないが、そのことが本発明の範囲を限
定するものではない。投与方法としては一般的な注射、
すなわち静脈注射、皮下注射、筋肉内注射、点滴静脈内
注入、局所注入などのうち適当な一つが選ばれれる。経
口、経皮、経肺、経腸などのような経粘膜投与法あるい
は経皮投与法も場合により好適に実施される。
【0027】有効投与量としては、1日につき体重1K
g当たり0.0001から300μgの範囲で選ばれ
る。好適には体重1Kg当たり0.001−10μgの
範囲で選ばれる。前述の投与量は症状によっても異な
り、これらの値に限定されるものでは勿論ない。
【0028】投与回数としては通常1日1ないし2回、
もしくは2ないし数日に1回の範囲で選ばれるがこれに
限定されるものではない。投与する時期としては、本発
明の結果からも明らかなように生体がすでに肝障害状態
にあるとき、あるいはその恐れがあるときにそれぞれ独
自に、あるいはその両方の状態を通じて可能であるが、
特に限定されるものではない。すなわち、肝は沈黙の臓
器と称せされるがごとく、前障害状態を仲々検知し難い
現状と本発明の実施例が明確に示した事実より、IL−
6および/またはIL−11が治療的応用はもとより、
予防的に用いられることの意義は極めて大きい。
【0029】
【実施例】以下に本発明を実施例によって、より詳細
に、より具体的に説明するが、もちろんこれによって本
発明が制限されるものではない。
【0030】なお、IL−6の活性評価法は以下の方法
により行なった。生物活性の評価法: 株細胞7TD1(IL−6依存ハイ
ブリド−マ細胞(J. vanSnick et al., European J. Im
munol., 18, 193-197(1988))を用いて、それに適当量
のIL−6を添加することにより、7TD1の細胞増殖
をMTT法により測定し、別途標準IL−6の段階希釈
サンプルについての増殖活性との比較により、IL−6
の生物活性評価を行った。標準IL−6としては、下記
に示す東レ株式会社ヒトIL−6ELISAキットに添
付されているのと同じものを使用した。
【0031】IL−11の活性評価法は、前記文献(Pa
ul. S. R. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87,
7512-7516, 1990)に記載の方法に従い、T1165細胞
を用いて行なった。
【0032】ELISA(酵素免疫評価法)法:抗IL
−6抗体(N.Ida et al.、Biochem.Biophys.Res.Commun.,
165,728-734,(1989)) を用いたELISA法で測定し
た。東レ株式会社製造、ト−レ・フジバイオニクス販
売、ヒトIL−6ELISAキットを用いてIL−6の
評価を行なった。
【0033】実施例1 大腸菌由来IL−6の調製:既知文献(T. Hirano ら、
Nature,vol.324,73(1986))と
同じ遺伝子配列を持つIL−6cDNAを骨格とするI
L−6発現ベクタ−を下記の方法で作成した。
【0034】甲状腺癌由来細胞株NIM−1細胞(通山
薫ら、日本血液学会雑誌、53巻、805(1990)
を培養して通常の方法で調製したmRNAから、逆転写
酵素で合成したcDNA混合物から下記2本のDNAオ
リゴマ− CCGATCGATGCCAGTACCCCCAGGA および GCCACGGATCCTACATTTGCCGAAG をプライマ−としてPCR反応を行った。得られた増幅
DNAを制限酵素ClaIとBamHIで消化した後、
得られたDNA断片を大腸菌発現ベクタ−pKM6(Tan
aka et al., J. Interferon Res., 6,429-35(1986)) の
ClaI部位とBglII部位の間に挿入して、発現I
L−6ベクタ−pKMIL−6を得た。このpKMIL
−6を大腸菌HB101に導入し、組換え体を得た。こ
の組換え体を下記のように培養して大腸菌組換え型IL
−6を調製した。
【0035】ヒトインターロイキン−6発現プラスミド
を保持する大腸菌HB101/pKMIL−6を、30
L容ジャーを用いて培養した。30Lの増殖用培地(リ
ン酸1カリウム0.3%、リン酸2ナトリウム0.6
%、塩化ナトリウム0.5%、塩化アンモニウム0.1
%、グルコース0.5%、カザミノ酸0.5%、硫酸マ
グネシウム1mM、硫酸第1鉄3μM、ビタミンB1 6
μg/ml、アンピシリン50μg/ml)を30L容
ジャーに仕込み、上記組換え体を植菌した。ジャーは、
攪拌数300rpm、通気量1VVM、25℃の条件で
運転した。トリプトファンオペロンの誘導物質であるイ
ンドールアクリル酸を加え、グルコースとカザミノ酸を
添加しながら60時間培養した。培養菌体を10,00
0×g20分間の遠心分離操作により集めた。菌体は、
約895g得られた。集めた菌体を1mMEDTA、1
00mMNaClを含む50mMトリス塩酸バッファー
pH8.0にOD550nm が20となるように懸濁した。
菌体をマントンゴーリンにより破砕し、遠心分離を行
い、破砕抽出物を回収した。抽出液中の蛋白量は235
g、インターロイキン−6は495mgであった。ここ
でIL−6の量は、前記のELISA法で測定した(以
下同じ)。
【0036】抽出液をシリカカラム5.5Lに吸着さ
せ、酸性溶液で溶出した。IL−6は462mg回収し
た。溶出液に硫酸アンモニウムを終濃度1.33M添加
して、遠心により、不溶性不純物を除去した。次にブチ
ルカラム(ブチルトヨパール東ソー社製)200mlに
吸着させ、低塩中性溶液で溶出した。SDS−PAGE
純度検定法により純度84%のIL−6を237mg得
た。溶出したIL−6をそのままヘパリンカラム(AF
ヘパリントヨパール 東ソー社製)80mlに吸着させ
た。中性塩バッファーで溶出した。純度91%のIL−
6を114mg得た。溶出液をさらにブチルカラム(ブ
チルトヨパール 東ソー社製)200mlで再度精製し
て、IL−6を66mg得た。上記で調製したIL−6
の純度は逆相HPLC法で95%以上であった。上記I
L−6は前述の評価法で活性を持ったIL−6であるこ
とを確認した。
【0037】実施例2 ヒト細胞由来IL−6の調製:本発明のIL−6は一例
として次の方法で調整された。2Lのガラス製培養槽に
1Lの5%のNCSを含むイーグルMEM培地中で、細
胞数が106 /mlになるようにヒト線維芽細胞をビーズ
培養した(ビーズ:“サイトデックス1”、(ファルマ
シア社)、37℃)。その後、培地を少量のカルボキシ
メチルセルロースを含む無血清イーグルMEM培地1L
に交換し、プライミングとして10万単位/Lのヒト天
然型インターフェロンβを添加した。翌日さらにポリ
I:ポリC50mg/L、シクロヘキシミド10mg/L添
加した。その4時間後、アクチノマイシンDを4mg/L
投入し、そして、さらに1時間後、産生培地として少量
のメチルセルロースを含むイーグルMEM培地に置換
し、スーパーインダクション処理を行なった。その後2
日間そのまま培養を続けた(37℃)。
【0038】撹拌を停止し、マイクロキャリアを沈降さ
せた後、上清および産生培地での洗液をろ過し、1Lを
別の撹拌装置付き容器に移した。この産生液に滅菌した
“ブル−セファロ−スCL−6BFF”(ファルマシア
社)を投入し、15℃,4日間撹拌しながらバッチ吸着
させた。撹拌停止後、ブル−担体を沈降させ上清を別の
容器に移した。シリカ担体は、リン酸ナトリウム緩衝液
中で高圧蒸気滅菌(121℃、30分)したのち、4m
lずつ2本のカラムに充填して直列に接続させた。これ
に、ブル−担体の素通り上清を流速20ml/hrで流
した。全量流した後、2本のカラムを別々に精製した。
それぞれリン酸ナトリウム緩衝液25mlを流した後、
20mM塩酸を流してインターロイキン−6含有画分1
0mlを回収した。この塩酸回収液にさらに硫酸アンモ
ニウムを1.33Mになるように添加し、4℃、1晩ゆ
るやかに撹拌した。沈殿物を3000rpm,30分遠
心分離(4℃)、除去した。
【0039】分離した上清を疎水性クロマトグラフィ−
用担体であるブチルトヨパ−ル650M”1ml(東ソ
−社)を充填したカラムに流し、吸着させた。このカラ
ムを1.33Mの硫酸アンモニウムを含む20mM塩
酸、1.33Mの硫酸アンモニウムを含む50mMリン
酸ナトリウム緩衝液で洗浄した後、50mMリン酸ナト
リウム緩衝液で回収した。その後、逆相系のクロマトグ
ラフィ−であるODSカラム(C18)(YMC−Pac
k ODS A−312 S−5 120A,YMC
社)を装着した高速液体クロマトグラフィ−(島津LC
−4A)を用いて、0.1%トリフロロ酢酸を含有する
水と0.1%トリフロロ酢酸を含有するアセトニトリル
でグラジエント溶出させヒト天然型インターロイキン−
6ピ−クを分取した。こうして得られたヒト天然型イン
ターロイキン−6を“セファデックスG−25”(ファ
ルマシア社)で5mMギ酸を溶媒としてゲルろ過しアセ
トニトリルを含まないインターロイキン−6溶液を得
た。
【0040】上記で調製したIL−6の純度は逆相HP
LC法で95%以上であった。上記IL−6は前記に示
す評価法で活性を持ったIL−6であることを確認し
た。
【0041】実施例3 一群6匹のC57BL/6マウスにシスプラチン(以下
CDDPと略する)9.7mg/kgを腹腔内に1回投
与した後、翌日からIL−6を280μg/kg/da
yを1日1回の割合で連日皮下投与した。対照群にはI
L−6の代りに生理食塩水を同容量投与した。1群6匹
として設定し、経時的に各群のマウスを屠殺して血漿を
採取した。血漿GOTを測定した結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】CDDP投与による肝GOT値の上昇は4
日目ですでに認められ、15日目まで続いた。一方、C
DDP投与のIL−6投与を併用した群では、いずれの
測定日においてもGOT値は低く維持され、シスプラチ
ン非投与マウスに生理食塩水を単に投与し続けたマウス
群とほぼ同値を示し、シスプラチン誘発肝毒性軽減、肝
保護を示す予防効果は明確に認められた。表中の各値は
n=6の平均値±標準誤差を示し、有意差検定は、St
udent´s T−test法で行った。*印は、p
<0.005を表し、**印は、p<0.01を表す。
(以下、同じ)
【0044】実施例4 実施例3で示したように、CDDP誘発肝障害はCDD
P投与4日目にすでに発現している。IL−6に一旦上
昇したGOT値を低下させる作用があるか否かを検討し
たのが表2の成績である。すなわち、IL−6投与開始
はCDDP投与後7日目から連日皮下投与(280μg
/kg/day)で行った。実験開始後9日目(IL−
6投与後2日目)、15日目(同8日目)の血漿GOT
値は対照群に対し明らかな低下を示し、IL−6には一
旦上昇したGOT値を下げる作用、すなわち治療効果が
あることが確認された。
【0045】
【表2】
【0046】実施例5 GOT(glutamic oxaloacetic trans aminase)は肝障
害を検知する有用な血液生化学的マーカーであるが、肝
疾患以外、例えば新疾患などにおいてもその値が上昇す
ることが知られている。そこで、より肝特異性が高いG
PT(glutamicpyruvic transaminase)値を指標として
測定を行った。
【0047】C57BL/6マウス(一群6匹)にCD
DP9.7mg/kgを腹腔内に単回投与後、翌日から
IL−6 280μg/kg/dayを連日皮下投与
し、経時的に血漿GPT値を測定した。結果は表3に示
したとおり、CDDP投与4日後にはGPT値の上昇が
観察された。一方、CDDP投与に引続きIL−6を投
与した群では4日目では差はないものの、9日目、15
日目では明らかなGPT値の低下が認められた。
【0048】
【表3】
【0049】実施例6 CDDP投与(9.7mg/kg、腹腔内、単回)後、
7日目からIL−6投与(280μg/kg/day、
皮下、連日)を開始し、治療効果の有無を調べた。マウ
スはC57BL/6で一群6匹構成とした。結果は表4
に示したごとく、9日目(IL−6投与後2日目)、1
5日目(同8日目)測定で明らかなGPT値減少作用が
見られ、治療効果が認められた。
【0050】
【表4】
【0051】実施例7 一群6匹のC57BL/6マウスにマイトマイシンC
(以下MMCと略する)2mg/kgを単回腹腔内に投
与し、翌日から連日1日1回280μg/kg/day
のIL−6を皮下投与し、7日目に採血した血漿のGP
T値を測定した。実験開始前のGPT値は24.8±
1.4units /リットルであり、MMC非投与で生理食
塩水のみ皮下投与した群の7日目のGPT値は23.0
±1.5units /リットルと全く同値であった。一方、
MMC投与と生理食塩水投与を併用した群の7日目のG
PT値は35.3±3.5units /リットルと明らかな
高値を示し、MMCの肝障害作用が現われた。しかしな
がらMMC投与とIL−6投与を併用した群の7日目の
GPT値は21.8±3.0units /リットルと明らか
なGPT値正常化作用が観察された。
【0052】実施例8 IL−11の調製:ヒト甲状腺癌由来細胞株NIM−1
(通山薫ら、日本血液学会誌、53(5)、805(1
990))より調製したmRNA 1μgから、cDN
A合成キットを(ベーリンガー社)を用いて、2本鎖c
DNAを合成した。手法はcDNA合成キット指定の方
法に従った。
【0053】次に、IL−11cDNAを取得するため
に次のDNAオリゴマー2本を合成した。 IL−11N CCGAATTCGGACATGAACTGTGTT IL−11C CCGAATTCGTCACAGCCGAGTCTT
【0054】PCRは、DNAサーマルフイクラーPJ10
00(パーキンエルマー・シータス社)を用いて熱変性9
4℃1分間、アニーリング50℃2分間、鎖伸長反応7
2℃3分間の条件で40サイクル行った。サンプルは下
記のように調製したものを5本用い、実験のバラツキ
(PCRでの読み誤り)の影響を抑えた。 H2 O 78.5μリットル 10×反応バッファー 10 μリットル 10mM dNTP 混液 2 μリットル プライマーIL−11N(50 μM) 2 μリットル プライマーIL−11C(50 μM) 2 μリットル cDNA 5 μリットル AmplitagTM(宝酒造) 0.5μリットル (全量 100 μリットル) (10×反応バッファー:100mMトリス・塩酸塩(pH
8.3) 、500mM kCl 15mM MgCl2 、0.1%ゼラチン)
【0055】増幅したDNAはフェノール/クロロホル
ム処理(2回)、クロロホルム処理し、エタノール沈殿
により回収した。DNAは制限酵素EcoRI で切断し、約
0.6kbのフラグメントを1%低融点アガロース電気
泳動により分離し、精製した。このDNAフラグメント
は、ベクターpSRα(Y. Takebe ら、Mol. Cell. Bio
l., 8, 466-472(1988))をEcoRI で切断後、BAP(Bac
terial Alkaline Phosphatase)処理により脱リン酸化し
たものと、ライゲーションし(ライゲーションキット使
用、宝酒造)大腸菌HB101 コンピテントセル(宝酒造)
にトランスフォーメーションした。
【0056】得られたクローン5個のDNAを取得し、
接続部分の配列解析を行って、目的とするIL−11発
現プラスミドpSRIL−11を得た。このDNA:p
SRIL−11をDEAE−デキストラン法でCOS−
1細胞に導入して、FCS血清5%入り培地で2日間培
養した後、無血清培地で細胞を洗い、無血清培地を加え
て24時間培養した。この培養上清を0.22μmのフ
ィルターで濾過したものを、薬理実験に使用した。
【0057】実施例9 一群6匹のC57BL/6マウスにCDDP907mg
/kgを腹腔内に一回投与し(第0日目)、翌日(第1
日目)からIL−11(実施例8で得た溶液)を1日1
回1匹当たり100μlの容量を連日皮下投与した(A
群)。CDDP投与後の対照群には、IL−11の代わ
りにベクターのみをCOS細胞にトランスフェクション
して得た溶液100μlを投与した(B群)。さらに、
別途CDDPを投与しない群に対照溶液を連日100μ
l投与した群を設けた(C群)。各群については実施例
3にならって、9日目に屠殺して採血し、血漿GOTと
GPTを測定した。
【0058】その結果、A群のGOT値は、57.0±
7.2、GPT値は19.5±2.1、B群のGOT値
は78.1±9.5、GPT値は26.3±2.8、C
群のGOT値は54.4±6.9、GPT値は20.1
±2.7であった。
【0059】
【発明の効果】IL−6またはIL−11は、各種の肝
障害により上昇したGOT値およびGPT値を低下させ
る作用が優れているため、肝機能保護剤、肝疾患の予防
・治療薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 雄一郎 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所内 (72)発明者 成戸 昌信 神奈川県鎌倉市手広1111番地 東レ株式会 社基礎研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インターロイキン6および/またはイン
    ターロイキン11を有効成分とする肝疾患の予防・治療
    薬。
JP3345189A 1991-12-26 1991-12-26 肝疾患の予防・治療薬 Pending JPH05178756A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999037322A1 (en) * 1998-01-23 1999-07-29 Genetics Institute, Inc. Method of using il-11 to enhance cell mediated immunity for treating various viral and parasitic infections and cancer
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