JPH05177689A - ポリイミド前駆体成形物の製造法 - Google Patents

ポリイミド前駆体成形物の製造法

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JPH05177689A
JPH05177689A JP3324003A JP32400391A JPH05177689A JP H05177689 A JPH05177689 A JP H05177689A JP 3324003 A JP3324003 A JP 3324003A JP 32400391 A JP32400391 A JP 32400391A JP H05177689 A JPH05177689 A JP H05177689A
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JP
Japan
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polyimide precursor
solid
polyimide
molded item
weight
Prior art date
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Application number
JP3324003A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Kurita
三男 栗田
Kazutsune Kikuta
一恒 菊田
Keizo Oka
敬三 岡
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミ
ン成分とからなるポリイミド前駆体の低濃度溶液を貧溶
媒に入れて得られた固形物を、ポリイミド前駆体濃度50
〜70重量%の乾燥固形物とし、この乾燥固形物を80℃〜
130 ℃で押出し成形することを特徴とするポリイミド前
駆体成形物の製造法。 【効果】 通常の押出し法によりポリイミド前駆体の成
形物が提供される、その400 ℃熱処理物すなわちイミド
化物の物性は優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理することにより
耐熱性の優れたポリイミド成形体となるポリイミド前駆
体成形物の製造法に関する。更に詳しくは、ほとんどイ
ミド化されず、かつ室温にて流動しない自己保形性を有
するポリイミド前駆体形成物を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは優れた耐熱性、耐溶剤性、
機械特性、電気特性を有している。ポリイミドのフィル
ムの製造方法は、一般にポリアミド酸(ポリイミド前駆
体またはPAAという)の8〜30%前後の溶液を流延、
Tダイなどで流動性のある状態で支持体に塗布後、熱風
などで乾燥し、流動性のない自己保形性のあるPAAの
フィルムを得て、更にそれらを400 ℃前後まで加熱して
ポリイミドのフィルムを得る。例えば、ポリイミドフィ
ルムとしてはデュポン社製、商品名「カブトン」があ
る。しかし、これらポリイミドフィルムは溶液流延法に
より製造されるため生産性も悪く、コストも高い。一
方、生産性を解決するため、あらかじめ溶剤を完全に除
去し、ペレット化した熱可塑性ポリイミドを高温(例え
ば400 ℃)で溶融、押し出し後、冷却してフィルムを製
造する方法がある。(例えば、特開平3−42224 号公
報)
【0003】この熱可塑性ポリイミドフィルムは熱可塑
性であるためにポリイミド前駆体から硬化させる熱硬化
型ポリイミドと比較して耐熱性に問題があった。特開昭
63−243321号公報には、ポリイミド前駆体をポリアミド
酸エステルとして溶液重合して得た後、減圧濃縮または
単離したものを30〜80重量%に濃度を調整し、加熱溶
解、押出し後、冷却して成形物とし、それを高温(300
℃以上)加熱してポリイミド成形物を得る方法が提案さ
れている。しかしながら、この方法では前駆体濃縮物を
得るために芳香族テトラカルボン酸をエステル化する反
応が必要であるため工程が複雑になり、かつ高粘性で高
沸点(204 ℃)のN‐メチルピロリドンを溶剤としてい
るのでPAAを単に減圧濃縮することは長時間を要し、
生産性が悪い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点を解決することであり、通常ポリイ
ミド前駆体をエステル化などの反応することなしに、前
駆体そのものの成形物を得る工程の簡単な製造法を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について検討を重ねた結果、ポリイミド前駆体の低濃度
溶液を貧溶媒に入れて得られた固形物を押出成形するこ
とにより目的を達成することを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明のポリイミド前駆体成形
物の製造法は、芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジ
アミン成分とからなるポリイミド前駆体の低濃度溶液を
貧溶媒に入れて得られた固形物を、ポリイミド前駆体濃
度50〜70重量%の乾燥固形物とし、この乾燥固形物を80
℃〜130℃で押出し成形することを特徴とする。
【0006】本発明の製造法に用いるポリイミド前駆体
(c)は、次式で示す芳香族テトラカルボン酸二無水物
もしくはその誘導体(a)と芳香族ジアミン(b)との
ほぼ等モル反応で得ることができる。
【0007】
【化1】 [ここで、R1 およびR2 は芳香族基、nは粘度300
〜4000ポイズ(15%ジメチルアセトアミド溶液)
を示す繰り返し単位数である。]
【0008】上記芳香族テトラカルボン酸二無水物の具
体例としては、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′‐ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′‐ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,3,3′,4′‐ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7‐ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、1,2,5,6‐ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8‐ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2′‐ビス(3,4‐ジカルボ
キシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4‐ジカ
ルボキシフェニル)スルホン二無水物などが挙げられ
る。
【0009】また、芳香族ジアミンの具体例としては、
4,4′‐ジアミノフェニルエーテル、4,4′‐ジア
ミノジフェニルメタン、3,3′‐ジアミノジフェニル
メタン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジア
ミン、ベンチジン、3,3′‐ジメチルベンチジン、
3,3′ジメトキシベンチジン、4,4′‐ジアミノジ
フェニルスルホン、4,4′‐ジアミノジフェニルスル
フィド、4,4′‐ジアミノジフェニルプロパン、2,
2′‐ビス〔4‐(4アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパンなどが挙げられる。
【0010】本発明の製造法におけるポリイミド前駆体
低濃度溶液の濃度は、5〜50重量%、通常5〜30重量
%、好ましくは10〜20重量%である。50重量%をこ
えると常温で流動性を失い、ベタツキなどのないタック
フリーとなり好ましくない。該ポリイミド前駆体低濃度
溶液の調製は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香
族ジアミンとのほぼ等モル混合物を有機極性溶媒中で反
応温度80℃以下好ましくは5〜50℃、反応時間2〜10時
間程度で反応する。
【0011】使用する有機極性溶媒の具体例としては、
N‐メチル‐2‐ピロリドン、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサ
メチレンホスホルトリアミドなどが挙げられる。これら
有機極性溶媒にはクレゾール、フェノール、キシレノー
ルなどのフェノール類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン
などを混合することもできる。
【0012】本発明の製造法に用いる貧溶媒は、エタノ
ール、メタノール、アセトン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルエーテル、酢酸エチルまたはこれらの二
種以上の混合溶媒をあげることができる。その使用量
は、ポリイミド前駆体溶液1重量部に対して1〜30重量
%、あるいはポリイミド前駆体溶液の溶媒1モルに対し
て8〜20モル、好ましくは8〜15モルである。貧溶媒
は、上記の範囲をこえて使用してもよいが、後処理、経
済的な面から上記範囲が好ましい。
【0013】本発明の製造法におけるポリイミド前駆体
低濃度溶液を貧溶媒に入れて固形物を分離する方法は、
該溶液の溶媒が貧溶媒に溶出するようにするのが好まし
く、たとえば、貧溶媒をミキサーなどで強力にかくはん
しながらポリイミド前駆体低濃度溶液を徐々に投入しフ
レーク状または粉状の固形物とし、その後遠心分離器な
どで溶媒分を除き、フレーク状の固形物を取り出す。
【0014】このフレーク状固形物はポリイミド前駆体
の濃度が50〜70重量%となるように乾燥されるが、この
乾燥は前記のフレーク状固形物を好ましくは窒素雰囲気
中減圧下、240 分以内乾燥することにより行われる。乾
燥温度は使用する溶媒によって異なるが、通常130℃
以下、好ましくは50℃以下である。乾燥固形物のポリ
イミド前駆体濃度が50重量%未満では、粘着性があるの
で好ましくない。また、70重量%をこえると押出し工程
で130℃以上の高温を要するようになり、イミド化が
促進され吐出ムラがひどくなるので好ましくない。
【0015】本発明の製造法における押出し成形は、乾
燥固形物を80℃〜130 ℃で押出機によって行なう。通
常、押出機は単軸、または二軸スクリューの押出機を用
いるが、低温揮発成分を除去できるベント機能を有する
押出機が好ましい。押出機内での加熱滞留時間はイミド
化制御のために80℃〜130 ℃で、イミド化が殆ど進行し
ない5分以内の短い方が好ましい。80℃未満で5分以内
の短時間の押出し成形では、成形物は表面にムラがで
き、かつザラザラのサメ肌状態になる。また、130 ℃を
こえる温度で押出した場合は一部イミド化が進み、いわ
ゆるメヤニが付くなどにより表面状態も好ましくない。
【0016】
【実施例】以下、実施例、比較例によりさらに説明す
る。乾燥固形物のポリイミド前駆体濃度は次式で算出し
た。 ポリイミド前駆体成形物(フィルム)の成形性は、表面
のムラ、サメ肌とひっつきの<あり><なし>を目視で
決めた。ポリイミド前駆体成形物(フィルム)の保形性
は、常温時のフィルムの形状を観察して、その<有><
無>を判断した。物性は、ポリイミド前駆体成形物(フ
ィルム)をステンレス製の枠にはめ、四方を固定し、40
0 ℃で熱処理をしてポリイミドフィルムを得た。これを
サンプル幅10mm、厚さ約5.0 μmとし、東洋精機製R−
II型ストログラフにて温度25℃、引張速度50mm/分で測
定した。
【0017】(実施例1) 式
【化2】 で示される3,3′,4,4′‐ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物と、 式
【化3】 で示されるパラフェニレンジアミンとの等モル混合物の
15重量部を、溶媒のN,Nジメチルアセトアミド(DM
ACと略す)85重量部に混合し、温度10℃で8時間かく
はんして反応を行ない、溶液粘度500 ポイズ(25℃回転
粘度計での値)のポリアミド酸溶液(ポリイミド前駆体
溶液またはPAA溶液という)を得た。ヘンシェルミキ
サーに貧溶媒としてエタノール36.0重量部を入れて
かくはんしながら、上記のポリイミド前駆体溶液を10重
量部を投入し、30℃で30分間かくはんをつづけ、得ら
れた固形物を遠心分離により溶媒を除いて分離する。こ
の固形物を40℃、窒素雰囲気下で120 分間減圧下にお
き、エタノールを除去し乾燥した。得られた乾燥固形物
のポリイミド前駆体の濃度は55重量%であった。(表
1) この乾燥固形物を、幅100mm 、リップクリアランス0.5m
m のTダイスをセットした20mmφ押出機にて押出成形
し、フィルムとしてポリイミド前駆体成形物(PAA成
形物という)を得た。この時の温度はフレーク送り部80
℃、圧縮部100 ℃、押出部100 ℃、Tダイス100 ℃であ
った。このフィルムをステンレス製の枠にはめて四方を
固定し、400 ℃で熱処理をして、ポリイミドフィルムを
得た。成形物の評価を表2に示す。
【0018】(実施例2〜11)乾燥固形物のポリイミ
ド前駆体濃度、貧溶媒の種類、量を表1のようにかえる
外は、実施例1と同様に行なった。
【0019】(比較例1)エタノール36.0重量部を
N‐ヘキサン82.1重量部にかえる以外は、実施例1
と同様に行った。DMAcはn‐ヘキサン部に殆ど移行
せず、ベタベタのままに近いゲル状態で分散した。
【0020】(比較例2〜3)押出機の出口温度を表1
のようにかえる外は、実施例2と同様に行なった。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明の製造法は、ポリイミド前駆体を
エステル化などの反応することなしに、殆どポリイミド
化していないポリイミド前駆体、すなわちポリアミド酸
そのもののフィルムなどの成形物を簡単に得ることがで
きる。通常の押出し成形によって成形できるので工程が
簡単で生産性も良好である。また、得られたポリイミド
前駆体成形物の400 ℃熱処理物すなわちポリイミド化さ
れた成形物の物性は優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジ
    アミン成分とからなるポリイミド前駆体の低濃度溶液を
    貧溶媒に入れて得られた固形物を、ポリイミド前駆体濃
    度50〜70重量%の乾燥固形物とし、この乾燥固形物を80
    ℃〜130 ℃で押出し成形することを特徴とするポリイミ
    ド前駆体成形物の製造法。
JP3324003A 1991-11-08 1991-11-13 ポリイミド前駆体成形物の製造法 Pending JPH05177689A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/969,976 US5290497A (en) 1991-11-08 1992-11-02 Process for producing molded articles of polyimide precursor
EP92118873A EP0541055A1 (en) 1991-11-08 1992-11-04 Process for producing molded articles of polyimide precursor

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31958591 1991-11-08
JP3-319585 1991-11-08

Publications (1)

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JPH05177689A true JPH05177689A (ja) 1993-07-20

Family

ID=18111914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3324003A Pending JPH05177689A (ja) 1991-11-08 1991-11-13 ポリイミド前駆体成形物の製造法

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JP (1) JPH05177689A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589111A (en) * 1994-05-13 1996-12-31 Chisso Corporation Polyimide precursor composition for extrusion molding of polyimide, process for preparing it, and process for preparing molded articles of polyimide
JP2006299079A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Teijin Ltd ポリイミド前駆体成形物の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5589111A (en) * 1994-05-13 1996-12-31 Chisso Corporation Polyimide precursor composition for extrusion molding of polyimide, process for preparing it, and process for preparing molded articles of polyimide
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