JPH05177382A - C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ - Google Patents
C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤInfo
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- JPH05177382A JPH05177382A JP34370191A JP34370191A JPH05177382A JP H05177382 A JPH05177382 A JP H05177382A JP 34370191 A JP34370191 A JP 34370191A JP 34370191 A JP34370191 A JP 34370191A JP H05177382 A JPH05177382 A JP H05177382A
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- Japan
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- wire
- welding
- drawability
- arc welding
- gas shielded
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/24—Selection of soldering or welding materials proper
- B23K35/30—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
- B23K35/3053—Fe as the principal constituent
- B23K35/3073—Fe as the principal constituent with Mn as next major constituent
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metal Extraction Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は伸線性に優れ、生産効率を高めたガ
スシールドアーク溶接用ソリッドワイヤを提供する。 【構成】 絞り率:65%以上、線径:4.5〜6.5
mmの熱延鋼線であって、重量%でC:0.02〜0.1
2%、Si:0.50〜1.20%、Mn:1.30〜
2.00%、S:0.005〜0.030%、O:0.
0030〜0.0150%を含有し、かつN:0.01
0%以下、Cr+Ni:0.35%以下とし、残部Fe
および不可避不純物からなることを特徴とするC−Si
−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
スシールドアーク溶接用ソリッドワイヤを提供する。 【構成】 絞り率:65%以上、線径:4.5〜6.5
mmの熱延鋼線であって、重量%でC:0.02〜0.1
2%、Si:0.50〜1.20%、Mn:1.30〜
2.00%、S:0.005〜0.030%、O:0.
0030〜0.0150%を含有し、かつN:0.01
0%以下、Cr+Ni:0.35%以下とし、残部Fe
および不可避不純物からなることを特徴とするC−Si
−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は伸線性に優れ、生産効率
を高めたC−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソ
リッドワイヤ(以下ソリッドワイヤと言う)に関するも
のである。
を高めたC−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソ
リッドワイヤ(以下ソリッドワイヤと言う)に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近溶接の自動化、省力化および無人化
が推進され、その全自動溶接および半自動溶接の技術革
新と進歩は著しく、これに使用されるソリッドワイヤの
需要は年々増加する一途にあるとともに、その適用ワイ
ヤ径も0.6〜2.0mmφと幅広く要求されているのが
実情である。
が推進され、その全自動溶接および半自動溶接の技術革
新と進歩は著しく、これに使用されるソリッドワイヤの
需要は年々増加する一途にあるとともに、その適用ワイ
ヤ径も0.6〜2.0mmφと幅広く要求されているのが
実情である。
【0003】このような状況下において、ソリッドワイ
ヤを経済的にかつ効率よく生産し、安定した品質を確保
し、市場に支障なく提供することが必要である。ところ
が現有設備の能力を最大限に活用し、500m/min
以上の高速の伸線速度で従来のソリッドワイヤを、目標
とする0.6〜2.0mmのワイヤ線径に伸線加工する
と、断線が多く発生して生産効率が悪く、かつワイヤ表
面のCuめっきの色調や溶接作業性等の製品の品質も好
ましくなく問題で、特にその傾向は1.0mm以下のワイ
ヤ線径を得る場合に顕著であった。
ヤを経済的にかつ効率よく生産し、安定した品質を確保
し、市場に支障なく提供することが必要である。ところ
が現有設備の能力を最大限に活用し、500m/min
以上の高速の伸線速度で従来のソリッドワイヤを、目標
とする0.6〜2.0mmのワイヤ線径に伸線加工する
と、断線が多く発生して生産効率が悪く、かつワイヤ表
面のCuめっきの色調や溶接作業性等の製品の品質も好
ましくなく問題で、特にその傾向は1.0mm以下のワイ
ヤ線径を得る場合に顕著であった。
【0004】この解決策として、ダイス形状、各ダ
イス間毎の減面率、潤滑剤などの適正要件を種々調査
検討したが、問題点を解決するには至らなかった。ま
た、線材の伸線加工技術として特開昭55−77924
号公報、特開昭60−49811号公報および特開平2
−59112号公報に線材表面、設備およびダイス形状
と潤滑剤との相関で断線対策が種々の手段で講じられ、
提案されている。
イス間毎の減面率、潤滑剤などの適正要件を種々調査
検討したが、問題点を解決するには至らなかった。ま
た、線材の伸線加工技術として特開昭55−77924
号公報、特開昭60−49811号公報および特開平2
−59112号公報に線材表面、設備およびダイス形状
と潤滑剤との相関で断線対策が種々の手段で講じられ、
提案されている。
【0005】さらに特公昭58−46400号公報には
平均抗張力が60kgf/mm2 以下の熱間圧延原線を用
い、熱処理なしで小さい減面率で数多くのダイスを通
し、低速で伸線加工し、ワイヤ平均抗張力を120〜1
70kgf/mm2 にした送給性の良好なワイヤの製造方法
が記述されている。また本発明者らは先に特願平3−8
8903号にて、原線のS、Oを制限することにより、
その効果を得ているが、特に伸線加工率の高いワイヤ細
線径側での伸線性が、十分でないことが明らかとなっ
た。
平均抗張力が60kgf/mm2 以下の熱間圧延原線を用
い、熱処理なしで小さい減面率で数多くのダイスを通
し、低速で伸線加工し、ワイヤ平均抗張力を120〜1
70kgf/mm2 にした送給性の良好なワイヤの製造方法
が記述されている。また本発明者らは先に特願平3−8
8903号にて、原線のS、Oを制限することにより、
その効果を得ているが、特に伸線加工率の高いワイヤ細
線径側での伸線性が、十分でないことが明らかとなっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
55−77924号公報、特開昭60−49811号公
報および特開平2−59112号公報に記載のものは、
決定的な解決手段ではなく満足する結果が得られない。
また、特公昭58−46400号公報に記載のものは、
ゆっくりと伸線加工するので能率が悪い上に、高価なダ
イヤモンドダイスを数多く使用するなど製造コストが高
く、生産効率と経済性の面において好ましくない。
55−77924号公報、特開昭60−49811号公
報および特開平2−59112号公報に記載のものは、
決定的な解決手段ではなく満足する結果が得られない。
また、特公昭58−46400号公報に記載のものは、
ゆっくりと伸線加工するので能率が悪い上に、高価なダ
イヤモンドダイスを数多く使用するなど製造コストが高
く、生産効率と経済性の面において好ましくない。
【0007】本発明はこのような実状に鑑みて、従来技
術では期待し得なかったソリッドワイヤの生産性の向上
をソリッドワイヤの特定成分と特性を種々追求すること
により飛躍的に向上させたものである。即ち、本発明は
500m/min以上の高速で目標とする0.6〜2.
0mmのワイヤ線径に伸線加工しても断線の発生がなく、
伸線性が良好で品質的にも安定したソリッドワイヤを提
供することを目的とする。
術では期待し得なかったソリッドワイヤの生産性の向上
をソリッドワイヤの特定成分と特性を種々追求すること
により飛躍的に向上させたものである。即ち、本発明は
500m/min以上の高速で目標とする0.6〜2.
0mmのワイヤ線径に伸線加工しても断線の発生がなく、
伸線性が良好で品質的にも安定したソリッドワイヤを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、絞り率:65%以上、線径:4.5〜6.5mmの
熱延鋼線であって、重量%でC:0.02〜0.12
%、Si:0.50〜1.20%、Mn:1.30〜
2.00%、S:0.005〜0.030%、O:0.
0030〜0.0150%を含有し、かつN:0.01
0%以下、Cr+Ni:0.35%以下とし、残部Fe
および不可避不純物からなることを特徴とするC−Si
−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤにあ
る。
ろは、絞り率:65%以上、線径:4.5〜6.5mmの
熱延鋼線であって、重量%でC:0.02〜0.12
%、Si:0.50〜1.20%、Mn:1.30〜
2.00%、S:0.005〜0.030%、O:0.
0030〜0.0150%を含有し、かつN:0.01
0%以下、Cr+Ni:0.35%以下とし、残部Fe
および不可避不純物からなることを特徴とするC−Si
−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤにあ
る。
【0009】なお、本発明において、C−Si−Mn系
の溶接用熱延鋼線材とは、JISZ 3312に規定さ
れるYGW11〜22および24用の熱延鋼線材を言
う。また絞り率は、引張試験で破断した試験片の最小断
面積をa、元の断面積をAとすると、下記式 絞り(%)=(A−a)/A×100 であらわされる。
の溶接用熱延鋼線材とは、JISZ 3312に規定さ
れるYGW11〜22および24用の熱延鋼線材を言
う。また絞り率は、引張試験で破断した試験片の最小断
面積をa、元の断面積をAとすると、下記式 絞り(%)=(A−a)/A×100 であらわされる。
【0010】
【作用】本発明者らはソリッドワイヤを経済的に効率よ
く生産するためにソリッドワイヤの組成および特性と伸
線過程での断線および品質との関係について種々調査検
討したところ、ソリッドワイヤ中の〔S〕、〔O〕、
〔N〕および〔Cr+Ni〕量を所定範囲に限定し、か
つ熱延鋼線の絞り率を所定範囲に限定すれば、この熱延
鋼線を用いて線径4.5〜6.5mmから製品ワイヤ径
0.6〜2.0mmまで高速で伸線加工しても断線がなく
優れた伸線性が得られ、生産効率が向上することを、ま
た製造中間工程で製品ワイヤの錆発生防止、通電性向上
を目的としてワイヤ表面に実施するCuめっきの色調が
良好で、さらには溶接作業性が改善でき、安定した製品
品質を確保できることを究明した。
く生産するためにソリッドワイヤの組成および特性と伸
線過程での断線および品質との関係について種々調査検
討したところ、ソリッドワイヤ中の〔S〕、〔O〕、
〔N〕および〔Cr+Ni〕量を所定範囲に限定し、か
つ熱延鋼線の絞り率を所定範囲に限定すれば、この熱延
鋼線を用いて線径4.5〜6.5mmから製品ワイヤ径
0.6〜2.0mmまで高速で伸線加工しても断線がなく
優れた伸線性が得られ、生産効率が向上することを、ま
た製造中間工程で製品ワイヤの錆発生防止、通電性向上
を目的としてワイヤ表面に実施するCuめっきの色調が
良好で、さらには溶接作業性が改善でき、安定した製品
品質を確保できることを究明した。
【0011】熱延鋼線の特性としての絞り率を65%以
上としたのは、図1に示すように500m/min以上
の高速で伸線加工(ダイス数:16、各減面率15〜2
0%)しても断線せず、優れた伸線性を備えていること
による。絞り率が65%未満では上記高速での伸線加工
に対応できず、断線の発生が著しく高くなる。熱延鋼線
径を4.5〜6.5mmに規定したのは、現有設備で定め
られた各ダイス間毎の減面率により製品サイズ0.6〜
2.0mmまで伸線するとき良好な生産効率が得られるこ
とによる。
上としたのは、図1に示すように500m/min以上
の高速で伸線加工(ダイス数:16、各減面率15〜2
0%)しても断線せず、優れた伸線性を備えていること
による。絞り率が65%未満では上記高速での伸線加工
に対応できず、断線の発生が著しく高くなる。熱延鋼線
径を4.5〜6.5mmに規定したのは、現有設備で定め
られた各ダイス間毎の減面率により製品サイズ0.6〜
2.0mmまで伸線するとき良好な生産効率が得られるこ
とによる。
【0012】次にソリッドワイヤのS、O、N、Cr+
Niの含有量を限定したのはこれら元素の含有量が熱延
鋼線の絞り率と製品ワイヤ線径への伸線性を左右し、そ
の影響が大きいこと、およびワイヤ表面に施こすめっき
の色調、製品ワイヤの溶接作業性の良否に影響を与える
こと等による。すなわち、〔S〕量は絞り率とめっき色
調に与える影響が強く、その量が0.005wt%未満
では、ワイヤ表面のCuめっき色調が劣化して好ましく
ない。一方、図2に示すように0.030wt%を超え
ると絞り率が65%未満となって伸線性が著しく低下
し、伸線加工中の断線が顕著となる。この理由によりS
の含有量を0.005〜0.030wt%に限定した。
Niの含有量を限定したのはこれら元素の含有量が熱延
鋼線の絞り率と製品ワイヤ線径への伸線性を左右し、そ
の影響が大きいこと、およびワイヤ表面に施こすめっき
の色調、製品ワイヤの溶接作業性の良否に影響を与える
こと等による。すなわち、〔S〕量は絞り率とめっき色
調に与える影響が強く、その量が0.005wt%未満
では、ワイヤ表面のCuめっき色調が劣化して好ましく
ない。一方、図2に示すように0.030wt%を超え
ると絞り率が65%未満となって伸線性が著しく低下
し、伸線加工中の断線が顕著となる。この理由によりS
の含有量を0.005〜0.030wt%に限定した。
【0013】〔O〕量は絞り率と溶接作業性に与える影
響が強く、その量が0.0030wt%未満では溶接作
業性、特に低電流側での溶滴が大きくなり、良好なアー
ク安定性が得られなくなるので好ましくない。一方、図
3に示すように0.0150wt%を超えると絞り率が
65%未満となって伸線性が低下し、伸線加工中の断線
が顕著となるとともに溶接作業性、特にスパッタ発生量
が多くなり品質上好ましくない。この理由によりOの含
有量を0.0030〜0.0150wt%に限定した。
響が強く、その量が0.0030wt%未満では溶接作
業性、特に低電流側での溶滴が大きくなり、良好なアー
ク安定性が得られなくなるので好ましくない。一方、図
3に示すように0.0150wt%を超えると絞り率が
65%未満となって伸線性が低下し、伸線加工中の断線
が顕著となるとともに溶接作業性、特にスパッタ発生量
が多くなり品質上好ましくない。この理由によりOの含
有量を0.0030〜0.0150wt%に限定した。
【0014】〔N〕量は図4に示すように0.010w
t%を超えると製品ワイヤ(C0.06〜0.09%、
Si0.60〜0.95%、Mn1.40〜1.90
%、P<0.020%、S0.006〜0.026%、
O0.0050〜0.0140%、Cr+Ni0.06
〜0.30%)線径に対する伸線性が低下し、特に細線
径側での伸線加工中の断線が顕著になるとともにワイヤ
の引張り強さが高くなり、スプールへの整列巻性および
パックへの装填性が著しく低下し、仕上製品作業性に与
える影響が顕著になる。
t%を超えると製品ワイヤ(C0.06〜0.09%、
Si0.60〜0.95%、Mn1.40〜1.90
%、P<0.020%、S0.006〜0.026%、
O0.0050〜0.0140%、Cr+Ni0.06
〜0.30%)線径に対する伸線性が低下し、特に細線
径側での伸線加工中の断線が顕著になるとともにワイヤ
の引張り強さが高くなり、スプールへの整列巻性および
パックへの装填性が著しく低下し、仕上製品作業性に与
える影響が顕著になる。
【0015】〔Cr+Ni〕量は図5に示すように0.
35wt%を超えると〔N〕と同様に製品ワイヤ(C
0.04〜0.08%、Si0.70〜0.90%、M
n1.30〜1.70%、P<0.020%、S0.0
07〜0.028%、O0.0035〜0.0145
%、N0.0020〜0.0090%)線径に対する伸
線性が低下し、特に細線径側での伸線加工中の断線が顕
著になる。また高電流側での溶接作業性が劣化するなど
適用電流範囲が狭くなり好ましくない。
35wt%を超えると〔N〕と同様に製品ワイヤ(C
0.04〜0.08%、Si0.70〜0.90%、M
n1.30〜1.70%、P<0.020%、S0.0
07〜0.028%、O0.0035〜0.0145
%、N0.0020〜0.0090%)線径に対する伸
線性が低下し、特に細線径側での伸線加工中の断線が顕
著になる。また高電流側での溶接作業性が劣化するなど
適用電流範囲が狭くなり好ましくない。
【0016】なお、本発明者らは本発明のソリッドワイ
ヤを用いればソリッドワイヤ製造過程における中間焼鈍
の有無に関係なく良好な伸線性と品質が確保できること
を確認している。
ヤを用いればソリッドワイヤ製造過程における中間焼鈍
の有無に関係なく良好な伸線性と品質が確保できること
を確認している。
【0017】
【実施例】表1に熱間圧延して線径5.5mmφの熱延鋼
線とした比較材と本発明材の成分組成と絞り率を示す。
この比較材と本発明材によりソリッドワイヤを製造し、
伸線性、めっき色調および溶接作業性を詳細に調査し
た。その調査結果を一括して表2に示す。
線とした比較材と本発明材の成分組成と絞り率を示す。
この比較材と本発明材によりソリッドワイヤを製造し、
伸線性、めっき色調および溶接作業性を詳細に調査し
た。その調査結果を一括して表2に示す。
【0018】この調査におけるソリッドワイヤの製造順
序は、表1に示す5.5mmφの熱延鋼線をメカニカルデ
スケーリングにて熱延スケールを除去した後、酸洗、一
次伸線、伸線酸洗、水洗、銅めっき、水洗、乾燥、仕上
伸線、整列巻工程を経て線径0.8mmφのソリッドワイ
ヤに製作した。伸線性の良い、悪いの判定基準は、5.
5mmφから0.8mmφに伸線加工するに際し、22のダ
イス構成にて各ダイス間毎の減面率が15〜20%にな
るように設定し、伸線速度600m/minで伸線加工
した時の断線の有無、ワイヤ表面性状および伸線後のダ
イス荒れ状態を観察し、断線がなく、ワイヤ表面性状が
よく、ダイス荒れのない場合を良い(○)とした。断線
が1回でも発生した時やワイヤ表面キズ、ダイス荒れが
発生した時は悪い(×)と判定した。
序は、表1に示す5.5mmφの熱延鋼線をメカニカルデ
スケーリングにて熱延スケールを除去した後、酸洗、一
次伸線、伸線酸洗、水洗、銅めっき、水洗、乾燥、仕上
伸線、整列巻工程を経て線径0.8mmφのソリッドワイ
ヤに製作した。伸線性の良い、悪いの判定基準は、5.
5mmφから0.8mmφに伸線加工するに際し、22のダ
イス構成にて各ダイス間毎の減面率が15〜20%にな
るように設定し、伸線速度600m/minで伸線加工
した時の断線の有無、ワイヤ表面性状および伸線後のダ
イス荒れ状態を観察し、断線がなく、ワイヤ表面性状が
よく、ダイス荒れのない場合を良い(○)とした。断線
が1回でも発生した時やワイヤ表面キズ、ダイス荒れが
発生した時は悪い(×)と判定した。
【0019】めっき色調の良い、悪いの判定基準は、め
っき直後と0.8mmφでの色調を詳細に調査観察し、均
一にめっきされ、色調むらのないものを良い(○)とし
た。溶接作業性の良い、悪いの判定基準は、製造後のソ
リッドワイヤを用いて120A×18V×20cm/mi
n、140A×20V×25cm/minおよび180A
×23V×30cm/minの溶接条件(溶接電流×溶接
電圧×溶接速度)にて立向と下向溶接を行い、アーク状
態、溶摘移行性、スパッタ発生量、ビード外観を調査
し、いづれの項目とも優れている場合を良い(○)とし
た。
っき直後と0.8mmφでの色調を詳細に調査観察し、均
一にめっきされ、色調むらのないものを良い(○)とし
た。溶接作業性の良い、悪いの判定基準は、製造後のソ
リッドワイヤを用いて120A×18V×20cm/mi
n、140A×20V×25cm/minおよび180A
×23V×30cm/minの溶接条件(溶接電流×溶接
電圧×溶接速度)にて立向と下向溶接を行い、アーク状
態、溶摘移行性、スパッタ発生量、ビード外観を調査
し、いづれの項目とも優れている場合を良い(○)とし
た。
【0020】表2においてまずNo.1〜No.8は比
較材であって、No.1は〔O〕量が0.0155wt
%で絞り率も61%と本発明の要件を満たしていないた
め伸線性と溶接作業性を満足しない。 No.2は〔S〕量が0.033wt%で絞り率も45
%と本発明の要件を満たしていないため伸線性を満足し
ない。
較材であって、No.1は〔O〕量が0.0155wt
%で絞り率も61%と本発明の要件を満たしていないた
め伸線性と溶接作業性を満足しない。 No.2は〔S〕量が0.033wt%で絞り率も45
%と本発明の要件を満たしていないため伸線性を満足し
ない。
【0021】No.3は〔S〕量が0.003wt%と
本発明の下限外にあるため、めっきむらの発生が多く、
めっき色調を満足しない。 No.4は〔O〕量が0.0026wt%と本発明の下
限外にあるため、溶摘粒が大きく、アークが不安定とな
り溶接作業性が劣り満足しない。 No.5は〔Cr+Ni〕量が0.38wt%と本発明
の上限外にあるため、製品ワイヤの細線径側の伸線性と
高電流側での溶接作業性が劣化し、適用電流範囲が狭く
なり満足しない。
本発明の下限外にあるため、めっきむらの発生が多く、
めっき色調を満足しない。 No.4は〔O〕量が0.0026wt%と本発明の下
限外にあるため、溶摘粒が大きく、アークが不安定とな
り溶接作業性が劣り満足しない。 No.5は〔Cr+Ni〕量が0.38wt%と本発明
の上限外にあるため、製品ワイヤの細線径側の伸線性と
高電流側での溶接作業性が劣化し、適用電流範囲が狭く
なり満足しない。
【0022】No.6は〔N〕量が0.0120wt%
と本発明の上限外にあるため、製品ワイヤの細線径側の
伸線性劣化と製品ワイヤのスプール整列巻性およびパッ
クへの装填性が劣化し、仕上製品作業性が好ましくな
い。 No.7は〔S〕量、〔O〕量、絞り率ともに本発明範
囲外にあり、断線の発生が多く、伸線性と溶接作業性を
満足しない。
と本発明の上限外にあるため、製品ワイヤの細線径側の
伸線性劣化と製品ワイヤのスプール整列巻性およびパッ
クへの装填性が劣化し、仕上製品作業性が好ましくな
い。 No.7は〔S〕量、〔O〕量、絞り率ともに本発明範
囲外にあり、断線の発生が多く、伸線性と溶接作業性を
満足しない。
【0023】No.8は〔Cr+Ni〕量、〔N〕量が
本発明範囲外にあり、製品ワイヤの細線径側の伸線性と
溶接作業性、スプール整列巻性およびパックへの装填性
を満足しない。これに対しNo.9〜No.18は本発
明材であって、伸線性、めっき色調、溶接作業性、仕上
製品作業性の全ての調査において良好な成績が得られ
た。
本発明範囲外にあり、製品ワイヤの細線径側の伸線性と
溶接作業性、スプール整列巻性およびパックへの装填性
を満足しない。これに対しNo.9〜No.18は本発
明材であって、伸線性、めっき色調、溶接作業性、仕上
製品作業性の全ての調査において良好な成績が得られ
た。
【0024】また本発明材のNo.17とNo.18は
別途720℃での中間焼鈍を実施し、伸線性、めっき色
調、溶接作業性と仕上製品作業性を前記と同様に調査試
験し、良好な成績が得られることを確認している。さら
に本発明材のNo.17とNo.18は熱延線径6.3
5mmφから製品ワイヤ線径0.6mmと1.2mmへと伸線
加工し、前記全ての調査項目を満足することを見極わめ
ている。
別途720℃での中間焼鈍を実施し、伸線性、めっき色
調、溶接作業性と仕上製品作業性を前記と同様に調査試
験し、良好な成績が得られることを確認している。さら
に本発明材のNo.17とNo.18は熱延線径6.3
5mmφから製品ワイヤ線径0.6mmと1.2mmへと伸線
加工し、前記全ての調査項目を満足することを見極わめ
ている。
【0025】なお、溶着金属の確性試験においても本発
明材は優れた結果であった。
明材は優れた結果であった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスシー
ルドアーク溶接用ソリッドワイヤによれば、熱延鋼線径
4.5〜6.5mmから製品ソリッドワイヤ径0.6〜
2.0mmまで伸線加工する時、伸線速度が500m/m
in以上の高速度で伸線加工しても断線の発生は皆無
で、生産効率よく、製品品質に優れたソリッドワイヤの
製造が可能になり、市場の旺盛な需要に充分に対応で
き、安定した品質のソリッドワイヤの供給に寄与でき
る。
ルドアーク溶接用ソリッドワイヤによれば、熱延鋼線径
4.5〜6.5mmから製品ソリッドワイヤ径0.6〜
2.0mmまで伸線加工する時、伸線速度が500m/m
in以上の高速度で伸線加工しても断線の発生は皆無
で、生産効率よく、製品品質に優れたソリッドワイヤの
製造が可能になり、市場の旺盛な需要に充分に対応で
き、安定した品質のソリッドワイヤの供給に寄与でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱延鋼線の絞り率と伸線性(断線の発生状況)
との関係を示した図である。
との関係を示した図である。
【図2】〔S〕含有量と熱延鋼線の絞り率との関係を示
した図である。
した図である。
【図3】〔O〕含有量と熱延鋼線の絞り率との関係を示
した図である。
した図である。
【図4】〔N〕含有量と製品ワイヤ線径別の伸線性を示
した図である。
した図である。
【図5】〔Cr+Ni〕含有量と製品ワイヤ線径別の伸
線性を示した図である。
線性を示した図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 絞り率:65%以上、線径:4.5〜
6.5mmの熱延鋼線であって、重量%でC:0.02〜
0.12%、Si:0.50〜1.20%、Mn:1.
30〜2.00%、S:0.005〜0.030%、
O:0.0030〜0.0150%を含有し、かつN:
0.010%以下、Cr+Ni:0.35%以下とし、
残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴とする
C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワ
イヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34370191A JPH05177382A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34370191A JPH05177382A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05177382A true JPH05177382A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18363586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34370191A Pending JPH05177382A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | C−Si−Mn系ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05177382A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8365581B2 (en) | 2005-10-12 | 2013-02-05 | Airbus Operations Gmbh | Valve for a leak detector |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP34370191A patent/JPH05177382A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8365581B2 (en) | 2005-10-12 | 2013-02-05 | Airbus Operations Gmbh | Valve for a leak detector |
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