JPH05177134A - 空気清浄化物の製造方法 - Google Patents
空気清浄化物の製造方法Info
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- JPH05177134A JPH05177134A JP3358117A JP35811791A JPH05177134A JP H05177134 A JPH05177134 A JP H05177134A JP 3358117 A JP3358117 A JP 3358117A JP 35811791 A JP35811791 A JP 35811791A JP H05177134 A JPH05177134 A JP H05177134A
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- Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、NH 3やH 2S等に代表される悪
臭ガス類を含有する汚染空気を浄化する空気清浄化物の
製造方法を提供する。 【構成】 金属または金属合金からなる多孔体を、多塩
基酸、金属の2価もしくは3価またはその両方のイオ
ン、塩基、および硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄
塩を添加した水溶液に接触させた後、前記多孔体とその
溶液を反応、乾燥させる。上記金属はFe、Ni、M
n、Co、Cu、Znである。上記多塩基酸の水溶液は
アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、タン
ニン酸、没食子酸の水溶液である。上記金属の2価また
は3価のイオンは硫酸鉄、硫酸マンガン、塩化鉄、塩化
マンガンである。上記塩基は水酸化カルシウム、水酸化
カリウム等である。上記硫黄陰イオンを放出する水溶性
の硫黄塩が硫化ナトリウム、硫化カリウムである。上記
硫黄塩の添加量が水溶液の0.1〜10重量%である。
臭ガス類を含有する汚染空気を浄化する空気清浄化物の
製造方法を提供する。 【構成】 金属または金属合金からなる多孔体を、多塩
基酸、金属の2価もしくは3価またはその両方のイオ
ン、塩基、および硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄
塩を添加した水溶液に接触させた後、前記多孔体とその
溶液を反応、乾燥させる。上記金属はFe、Ni、M
n、Co、Cu、Znである。上記多塩基酸の水溶液は
アスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、タン
ニン酸、没食子酸の水溶液である。上記金属の2価また
は3価のイオンは硫酸鉄、硫酸マンガン、塩化鉄、塩化
マンガンである。上記塩基は水酸化カルシウム、水酸化
カリウム等である。上記硫黄陰イオンを放出する水溶性
の硫黄塩が硫化ナトリウム、硫化カリウムである。上記
硫黄塩の添加量が水溶液の0.1〜10重量%である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はNH 3やH 2S等に代表
される悪臭ガス類を含有する汚染空気を浄化する空気清
浄化物およびその製造方法に関する。
される悪臭ガス類を含有する汚染空気を浄化する空気清
浄化物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中の悪臭ガスの処理法としては、た
とえば活性炭を用いる吸着法、他の香料を用いるマスキ
ング法、臭気を化学反応させる化学的除去方法等で除
去、あるいは不快感の軽減が行なわれている。しかし、
活性炭を用いる吸着法は脱臭性能が短期間で劣化すると
いう問題がある。他の香料を用いるマスキング法では香
料が新たな不快感を与えることがあり、根本的な解決策
とならない。化学反応させる化学的方法では、例えばオ
ゾンにより悪臭ガスを酸化分解する方法等があるが、過
剰なオゾンが人体に有害であるために新たな害を引き起
こす。即ち、悪臭ガスとちょうど反応してくれる化学物
質の量を制御することが困難なために不要な化学物質を
発生させることがある。
とえば活性炭を用いる吸着法、他の香料を用いるマスキ
ング法、臭気を化学反応させる化学的除去方法等で除
去、あるいは不快感の軽減が行なわれている。しかし、
活性炭を用いる吸着法は脱臭性能が短期間で劣化すると
いう問題がある。他の香料を用いるマスキング法では香
料が新たな不快感を与えることがあり、根本的な解決策
とならない。化学反応させる化学的方法では、例えばオ
ゾンにより悪臭ガスを酸化分解する方法等があるが、過
剰なオゾンが人体に有害であるために新たな害を引き起
こす。即ち、悪臭ガスとちょうど反応してくれる化学物
質の量を制御することが困難なために不要な化学物質を
発生させることがある。
【0003】それらの問題を解決する技術として繊維学
会誌(繊維と工業)Vol.42(1986).No.
12、P18〜26には第1鉄化合物とアスコルビン酸
とを水溶液状態で反応させて得られる錯体化合物が窒素
化合物系臭気ガスに対して脱臭力を有することが述べら
れている。
会誌(繊維と工業)Vol.42(1986).No.
12、P18〜26には第1鉄化合物とアスコルビン酸
とを水溶液状態で反応させて得られる錯体化合物が窒素
化合物系臭気ガスに対して脱臭力を有することが述べら
れている。
【0004】しかし、本発明者等の知見では、この錯体
化合物は硫黄化合物系の臭気ガスに対する脱臭力が弱い
という問題点がある。またこの錯体化合物は脱臭力が比
較的短期間で劣化するという問題点もあった。本発明者
等は、鉄、マンガン等の金属にアスコルビン酸等を接触
させてできる反応生成物を未反応の鉄、マンガン等と共
存させた組成物を発明し、先に特開平3−188939
号で提案した。この組成物は安価に製造できるし、空気
清浄力の劣化が極めて小さく、従来技術の問題点を解決
するものであった。
化合物は硫黄化合物系の臭気ガスに対する脱臭力が弱い
という問題点がある。またこの錯体化合物は脱臭力が比
較的短期間で劣化するという問題点もあった。本発明者
等は、鉄、マンガン等の金属にアスコルビン酸等を接触
させてできる反応生成物を未反応の鉄、マンガン等と共
存させた組成物を発明し、先に特開平3−188939
号で提案した。この組成物は安価に製造できるし、空気
清浄力の劣化が極めて小さく、従来技術の問題点を解決
するものであった。
【0005】さらに本発明者等は特開平3−18893
9号の組成物をさらに広範囲に研究して、さらに簡潔な
工程で新たな空気清浄力を有する材料の提供を課題とし
た特願平3−120473号を提案している。すなわち
2価または3価またはその両方の鉄イオンを含む水溶液
に鉄または鉄合金を接触させて酸化雰囲気に放置して反
応させた後、その生成物に硫化水素を吸着させることを
特徴とする空気清浄力を有する組成物を製造する方法で
ある。
9号の組成物をさらに広範囲に研究して、さらに簡潔な
工程で新たな空気清浄力を有する材料の提供を課題とし
た特願平3−120473号を提案している。すなわち
2価または3価またはその両方の鉄イオンを含む水溶液
に鉄または鉄合金を接触させて酸化雰囲気に放置して反
応させた後、その生成物に硫化水素を吸着させることを
特徴とする空気清浄力を有する組成物を製造する方法で
ある。
【0006】また事前に硫黄含有金属を使用して酸の水
溶液と空気中で反応させることにより、同様の効果を得
られることを見いだし、特願平3−16815号で提案
している。また本発明者等は特願平3−160753号
で、弱い酸に硫化金属を添加して硫化水素を小量発生せ
しめることにより上記特願平3−120473号で行な
う硫化水素の吸着処理を省いた発明も提案した。
溶液と空気中で反応させることにより、同様の効果を得
られることを見いだし、特願平3−16815号で提案
している。また本発明者等は特願平3−160753号
で、弱い酸に硫化金属を添加して硫化水素を小量発生せ
しめることにより上記特願平3−120473号で行な
う硫化水素の吸着処理を省いた発明も提案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記一連
の空気清浄化組成物において、硫化物を担持させること
により脱臭性能を高め、かつ性能を延長する技術を確立
したが、さらに製造過程において硫化水素の発生を伴う
ことなく簡潔な工程で空気清浄化組成物を製造する方法
の提供を課題としている。
の空気清浄化組成物において、硫化物を担持させること
により脱臭性能を高め、かつ性能を延長する技術を確立
したが、さらに製造過程において硫化水素の発生を伴う
ことなく簡潔な工程で空気清浄化組成物を製造する方法
の提供を課題としている。
【0008】また、脱CH3 SH(メチルメルカプタ
ン)速度の改善、および脱CH3 SH性能を長期間にわ
たって発揮する脱臭剤としての上記一連の空気清浄化組
成物に優れるとも劣らない空気清浄化組成物の製造方法
を提供するものである。
ン)速度の改善、および脱CH3 SH性能を長期間にわ
たって発揮する脱臭剤としての上記一連の空気清浄化組
成物に優れるとも劣らない空気清浄化組成物の製造方法
を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであって、金属または金属合金からなる多孔体
を、多塩基酸、金属の2価もしくは3価またはその両方
のイオン、塩基、および硫黄陰イオンを放出する水溶性
の硫黄塩を添加した水溶液に接触させた後、前記多孔体
とその溶液を反応、乾燥させることを特徴とする空気清
浄化物の製造方法である。
するものであって、金属または金属合金からなる多孔体
を、多塩基酸、金属の2価もしくは3価またはその両方
のイオン、塩基、および硫黄陰イオンを放出する水溶性
の硫黄塩を添加した水溶液に接触させた後、前記多孔体
とその溶液を反応、乾燥させることを特徴とする空気清
浄化物の製造方法である。
【0010】またここにおいて、上記金属または金属合
金がFe、Ni、Mn、Co、Cu、Znから選ばれた
金属あるいは2以上の金属の合金であることを特徴とす
る。
金がFe、Ni、Mn、Co、Cu、Znから選ばれた
金属あるいは2以上の金属の合金であることを特徴とす
る。
【0011】またさらに、上記多塩基酸の水溶液がアス
コルビン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、タンニン
酸、没食子酸から選ばれた1または2以上の酸の水溶液
であることも特徴とする。
コルビン酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、タンニン
酸、没食子酸から選ばれた1または2以上の酸の水溶液
であることも特徴とする。
【0012】またさらに、上記金属の2価もしくは3価
またはその両方のイオンが硫酸鉄、硫酸マンガン、塩化
鉄、塩化マンガンから選ばれた1または2以上の金属塩
であることも特徴とする。
またはその両方のイオンが硫酸鉄、硫酸マンガン、塩化
鉄、塩化マンガンから選ばれた1または2以上の金属塩
であることも特徴とする。
【0013】またさらに、上記塩基が水酸化カルシウム
等のアルカリ土類金属水酸化物、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属水酸化物のうちの少なくとも1種であること
も特徴とする。
等のアルカリ土類金属水酸化物、水酸化カリウム等のア
ルカリ金属水酸化物のうちの少なくとも1種であること
も特徴とする。
【0014】またさらに、上記硫黄陰イオンを放出する
水溶性の硫黄塩が硫化ナトリウム、硫化カリウムの少な
くとも1であること、また上記硫黄塩の添加量が水溶液
の0.1〜10重量%の範囲であることも特徴とする。
水溶性の硫黄塩が硫化ナトリウム、硫化カリウムの少な
くとも1であること、また上記硫黄塩の添加量が水溶液
の0.1〜10重量%の範囲であることも特徴とする。
【0015】
【作用】本発明者等の研究によれば、NH3 や(CH
3 )3 N(トリメチルアミン)等の窒素系ガスは酸と金
属の反応生成物である金属錯体に非常に良く吸着するが
H2 Sガスの吸着力が弱い。その一つの解決方法は、本
発明者等が特願昭63−273195号に記述している
ような固体塩基を配する方法である。固体塩基を配する
ことにより多孔体表面にオキシ水酸化物(たとえばFe
OOH)が生成され、硫化水素が吸収分解される。
3 )3 N(トリメチルアミン)等の窒素系ガスは酸と金
属の反応生成物である金属錯体に非常に良く吸着するが
H2 Sガスの吸着力が弱い。その一つの解決方法は、本
発明者等が特願昭63−273195号に記述している
ような固体塩基を配する方法である。固体塩基を配する
ことにより多孔体表面にオキシ水酸化物(たとえばFe
OOH)が生成され、硫化水素が吸収分解される。
【0016】しかし、これだけではCH3 SHの吸収分
解性能はかなり改善されるがなお吸収速度が遅い欠点が
ある。この問題を本発明者等は特願平3−120473
号で解決した。すなわち水溶液のpHを調整することに
より生成したオキシ水酸化鉄を安定化し、それにH2 S
を吸着させることにより脱NH3 、脱(CH3 )3 N、
脱H2 S性能を維持しながら、さらに脱CH3 SH脱臭
性能を飛躍的に向上させた。
解性能はかなり改善されるがなお吸収速度が遅い欠点が
ある。この問題を本発明者等は特願平3−120473
号で解決した。すなわち水溶液のpHを調整することに
より生成したオキシ水酸化鉄を安定化し、それにH2 S
を吸着させることにより脱NH3 、脱(CH3 )3 N、
脱H2 S性能を維持しながら、さらに脱CH3 SH脱臭
性能を飛躍的に向上させた。
【0017】本発明は上記H2 Sの吸着に代えて上記水
溶液に硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄塩を添加す
ることにより、先に提案した空気清浄化物の脱CH3 S
H性能と同等もしくはそれ以上の性能を発揮する空気清
浄化物の製造方法を確立した。
溶液に硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄塩を添加す
ることにより、先に提案した空気清浄化物の脱CH3 S
H性能と同等もしくはそれ以上の性能を発揮する空気清
浄化物の製造方法を確立した。
【0018】すなわち、上記水溶液に硫黄陰イオンを放
出する水溶性の硫黄塩を添加すると、水溶液中で硫黄
塩、具体的にはたとえば硫化ナトリウム、硫化カリウム
がアルカリ金属陽イオンと硫黄の陰イオンに速やかに解
離し、その硫黄陰イオンが接触する多孔体全面に均等に
分布し、鉄その他の金属表面に一様に分布した状態で担
持されている。
出する水溶性の硫黄塩を添加すると、水溶液中で硫黄
塩、具体的にはたとえば硫化ナトリウム、硫化カリウム
がアルカリ金属陽イオンと硫黄の陰イオンに速やかに解
離し、その硫黄陰イオンが接触する多孔体全面に均等に
分布し、鉄その他の金属表面に一様に分布した状態で担
持されている。
【0019】そこで乾燥と同時に電子を放出して硫化金
属になりさらにS分子に変化する。このS分子あるいは
金属と空気とで反応して形成されたSラジカルがCH3
SHのSと反応しCH3 SH分子を吸着分解する。ま
た、本発明方法では多孔体中に硫黄イオンが非常に細か
く均一に付着し硫黄分子になっているので、CH3 SH
の反応サイトは事実上無限に存在し、したがってCH3
SHの吸収速度ならびに吸収能力は非常に優れることに
なる。
属になりさらにS分子に変化する。このS分子あるいは
金属と空気とで反応して形成されたSラジカルがCH3
SHのSと反応しCH3 SH分子を吸着分解する。ま
た、本発明方法では多孔体中に硫黄イオンが非常に細か
く均一に付着し硫黄分子になっているので、CH3 SH
の反応サイトは事実上無限に存在し、したがってCH3
SHの吸収速度ならびに吸収能力は非常に優れることに
なる。
【0020】上記硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄
塩の添加量は水溶液の水溶液の0.1〜10重量%の範
囲である。少なすぎると形成した脱臭素材である多孔体
中のSイオンが少なくCH3 SHの吸着容量が少ない。
多過ぎた場合、アルカリ金属の硫黄塩の水溶液中の解離
が大きく溶液が強アルカリ性になりアンモニアの脱臭性
能を悪化させる。
塩の添加量は水溶液の水溶液の0.1〜10重量%の範
囲である。少なすぎると形成した脱臭素材である多孔体
中のSイオンが少なくCH3 SHの吸着容量が少ない。
多過ぎた場合、アルカリ金属の硫黄塩の水溶液中の解離
が大きく溶液が強アルカリ性になりアンモニアの脱臭性
能を悪化させる。
【0021】上記の他の本発明の材料成分であるが、金
属または金属合金からなる多孔体に用いられる金属とし
ては鉄が代表的なものであるが、Ni、Mn、Co、C
u、Zn等の金属やこれらの合金も用いられうる。また
これらの金属と反応させることにより金属錯体を構成さ
せるため多塩基酸を水溶液として用いる。これはアスコ
ルビン酸が代表的なものであるが、クエン酸、酒石酸、
グルコン酸、タンニン酸、没食子酸等も用いられうる
し、当然これらの2以上の混合物でもよい。
属または金属合金からなる多孔体に用いられる金属とし
ては鉄が代表的なものであるが、Ni、Mn、Co、C
u、Zn等の金属やこれらの合金も用いられうる。また
これらの金属と反応させることにより金属錯体を構成さ
せるため多塩基酸を水溶液として用いる。これはアスコ
ルビン酸が代表的なものであるが、クエン酸、酒石酸、
グルコン酸、タンニン酸、没食子酸等も用いられうる
し、当然これらの2以上の混合物でもよい。
【0022】また上記水溶液に硫酸鉄、硫酸マンガン、
塩化鉄、塩化マンガン等の金属の2価もしくは3価また
はその両方のイオンを含ませると、浸漬後乾燥させるこ
とにより硫化物の吸着能が優れたこれら鉄等の金属の酸
化物ないし水酸化物が金属多孔体上に形成される。
塩化鉄、塩化マンガン等の金属の2価もしくは3価また
はその両方のイオンを含ませると、浸漬後乾燥させるこ
とにより硫化物の吸着能が優れたこれら鉄等の金属の酸
化物ないし水酸化物が金属多孔体上に形成される。
【0023】また水酸化カルシウム等のアルカリ土類金
属水酸化物、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物
のうちの少なくとも1種等の塩基を上記水溶液に添加す
ることにより、前記鉄等の酸化物ないし水酸化物の組織
を極めて微細なものとすることができる。これによって
表面積の増加により優れた吸着能力を発揮させることが
できる。
属水酸化物、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物
のうちの少なくとも1種等の塩基を上記水溶液に添加す
ることにより、前記鉄等の酸化物ないし水酸化物の組織
を極めて微細なものとすることができる。これによって
表面積の増加により優れた吸着能力を発揮させることが
できる。
【0024】
【実施例】目の粗さが20PPIのウレタンフォームに
10μmアンダーの微細銑鉄粉末を塗着して非酸化雰囲
気で1150℃×2時間焼成し鉄多孔体を製造した。1
個のサイズは約160mm×80mm×10mmで、重
量は約120gであった。その鉄多孔体を塩酸で酸洗し
た後、硫酸第1鉄0.3モル、L−アスコルビン酸0.
15モル、Ca(OH)2 0.4モルを適宜組合せ混合
して製造した水溶液1リットルに、さらに硫化カリウム
を水溶液の1重量%添加溶解した後、浸漬し、大気中で
約2週間乾燥させた。
10μmアンダーの微細銑鉄粉末を塗着して非酸化雰囲
気で1150℃×2時間焼成し鉄多孔体を製造した。1
個のサイズは約160mm×80mm×10mmで、重
量は約120gであった。その鉄多孔体を塩酸で酸洗し
た後、硫酸第1鉄0.3モル、L−アスコルビン酸0.
15モル、Ca(OH)2 0.4モルを適宜組合せ混合
して製造した水溶液1リットルに、さらに硫化カリウム
を水溶液の1重量%添加溶解した後、浸漬し、大気中で
約2週間乾燥させた。
【0025】比較材Aとして硫化カリウムを添加しない
水溶液で処理したものを用いた。また比較材Bとして、
硫化カリウムを添加しない水溶液に浸漬した後乾燥した
乾燥材に多孔体試験材当たり320ccの硫化水素を4
時間かけて含ませた多孔体を用いた。
水溶液で処理したものを用いた。また比較材Bとして、
硫化カリウムを添加しない水溶液に浸漬した後乾燥した
乾燥材に多孔体試験材当たり320ccの硫化水素を4
時間かけて含ませた多孔体を用いた。
【0026】それらの脱臭性能を脱臭試験装置を使って
NH3 、H2 S、CH3 SHの除去性能を評価した。脱
臭試験装置は図1に示すように40リットルの密閉容器
1に400リットル/分の送風能力を持つ循環ファン2
が設置されている。図中3が試料とするフィルター状の
空気清浄化物、4がガス導入口、5がガスサンプル採取
口でガスは矢印6の方向に循環させる。
NH3 、H2 S、CH3 SHの除去性能を評価した。脱
臭試験装置は図1に示すように40リットルの密閉容器
1に400リットル/分の送風能力を持つ循環ファン2
が設置されている。図中3が試料とするフィルター状の
空気清浄化物、4がガス導入口、5がガスサンプル採取
口でガスは矢印6の方向に循環させる。
【0027】初期値はNH3は30ppm 、H2 Sは1
0ppm、CH3 SHは50ppmに設定して各5分後
〜30分後の残存濃度を測定し除去率を脱臭率として求
めた。その結果を表1に示した。脱CH3 SH性能は硫
化カリウムの水溶液中への添加により大幅に改善され、
また硫化水素を含ませた材料Bと同等である。他の臭気
の脱臭はその影響を受けていないかむしろ良好になる。
0ppm、CH3 SHは50ppmに設定して各5分後
〜30分後の残存濃度を測定し除去率を脱臭率として求
めた。その結果を表1に示した。脱CH3 SH性能は硫
化カリウムの水溶液中への添加により大幅に改善され、
また硫化水素を含ませた材料Bと同等である。他の臭気
の脱臭はその影響を受けていないかむしろ良好になる。
【0028】
【表1】
【0029】またその後の繰り返し脱CH3 SH試験で
5分後の脱臭率が70%以下になる吸着容量を求めたと
ころ本発明のものは117600ppm・l以上のとこ
ろ、比較材Aは2800ppm・l以下、比較材Bは7
2800ppm・lであった。無処理の比較材Aは比較
的早く吸収能力が無くなるが、硫化水素処理の比較材B
は非常な効果がみられる。しかし本発明の方法で製造し
た脱臭剤は比較材Bよりもさらに吸収能が優れているこ
とは明らかである。
5分後の脱臭率が70%以下になる吸着容量を求めたと
ころ本発明のものは117600ppm・l以上のとこ
ろ、比較材Aは2800ppm・l以下、比較材Bは7
2800ppm・lであった。無処理の比較材Aは比較
的早く吸収能力が無くなるが、硫化水素処理の比較材B
は非常な効果がみられる。しかし本発明の方法で製造し
た脱臭剤は比較材Bよりもさらに吸収能が優れているこ
とは明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明により、CH3 SHの初期脱臭性
能が高く吸着容量も非常に優れ、かつ硫化水素処理に要
する設備投資が省略でき、硫化水素の危険性もなく非常
に簡易で安く量産化が可能となり、その工業的効果は大
きい。
能が高く吸着容量も非常に優れ、かつ硫化水素処理に要
する設備投資が省略でき、硫化水素の危険性もなく非常
に簡易で安く量産化が可能となり、その工業的効果は大
きい。
【図1】脱臭性能を評価する試験装置の構造を示す説明
図
図
Claims (7)
- 【請求項1】 金属または金属合金からなる多孔体を、
多塩基酸、金属の2価もしくは3価またはその両方のイ
オン、塩基、および硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫
黄塩を添加した水溶液に接触させた後、前記多孔体とそ
の溶液を反応、乾燥させることを特徴とする空気清浄化
物の製造方法。 - 【請求項2】 金属または金属合金がFe、Ni、M
n、Co、Cu、Znから選ばれた金属あるいは2以上
の金属の合金であることを特徴とする請求項1記載の空
気清浄化物の製造方法。 - 【請求項3】 多塩基酸の水溶液がアスコルビン酸、ク
エン酸、酒石酸、グルコン酸、タンニン酸、没食子酸か
ら選ばれた1または2以上の酸の水溶液であることを特
徴とする請求項1または2記載の空気清浄化物の製造方
法。 - 【請求項4】 金属の2価もしくは3価またはその両方
のイオンが硫酸鉄、硫酸マンガン、塩化鉄、塩化マンガ
ンから選ばれた1または2以上の金属塩であることを特
徴とする請求項1ないし3記載の空気清浄化物の製造方
法。 - 【請求項5】 塩基がアルカリ土類金属水酸化物、アル
カリ金属水酸化物のうちの少なくとも1種であることを
特徴とする請求項1ないし4記載の空気清浄化物の製造
方法。 - 【請求項6】 硫黄陰イオンを放出する水溶性の硫黄塩
が硫化ナトリウム、硫化カリウムの少なくとも1である
ことを特徴とする請求項1ないし5記載の空気清浄化物
の製造方法。 - 【請求項7】 硫黄塩の添加量が水溶液の0.1〜10
重量%の範囲であることを特徴とする請求項1ないし6
記載の空気清浄化物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3358117A JPH05177134A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気清浄化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3358117A JPH05177134A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気清浄化物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05177134A true JPH05177134A (ja) | 1993-07-20 |
Family
ID=18457634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3358117A Withdrawn JPH05177134A (ja) | 1991-12-27 | 1991-12-27 | 空気清浄化物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05177134A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001098656A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 高気密高断熱建築物の建築構造 |
-
1991
- 1991-12-27 JP JP3358117A patent/JPH05177134A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001098656A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-10 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 高気密高断熱建築物の建築構造 |
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