JPS62292165A - 脱臭剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 （産業上の利用分野） 本発明は脱臭剤に係り、特に家庭や事務所等で発生する
一般的な悪臭を除去するための化学的脱臭剤に関するも
のである。

（従来技術） 近年になって家屋等の気密性が高まると共に冷暖房設備
が普及し、一般家庭や事務所内等で発生する悪臭が問題
となるようになり、その除去のための種々の対策が採ら
れるようになった。

従来広く利用されている悪臭の除去方法にはマスキング
法と物理的吸着法とがある。

マスキング法は、本質的に悪臭物質を除去するものでは
なく、第２物質の存在によって悪臭を和らげたり、強い
香りによった悪臭をおおってしまったりする方法である
。

この方法はトイレの悪臭防止法を中心に広く実用化され
ているが、悪臭をマスクする第２物質の香りそのものの
好みに個人差が大きいことや効果の持続性の面で問題が
ある。

次に物理的吸着法は、活性炭、ゼオライト等の吸着剤を
用いて悪臭物質を物理的に吸着する方法で、冷蔵庫、車
の中などで広く用いられている。

この方法は家庭内等の一般的な悪臭成分であるアンモニ
アに対しての吸着力が低かったり、吸湿によって吸着力
が低下したり、或は吸着された物質の再放出が懸念され
たりする欠点がある。

前記した如〈従来の脱臭法には種々の欠点があって効果
的な脱臭を行うことが困難であり、最近は化学反応を利
用して悪臭物質を分解除去する化学的処理法が利用され
るようになった。

化学的処理法に於いては、一般的な悪臭成分であるアン
モニア、アミン、硫化水素等と化学的に反応してこれら
の物質を無臭物質に転化させる鉄（ＩＩ）化合物、過マ
ンガン酸カリウム、塩素化合物等の各種化学物質が利用
されていた。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、従来の化学物質による脱臭法は悪臭物質との反
応性が低く十分な分解を行えなかったり、或は反応速度
が遅く分解に時間がかかったり、安定性が乏しかったり
するといったような種々の欠点を有していて効果的に悪
臭物質を除去することが出来なかった。

本発明は、前記した如き現状に鑑み、悪臭物質の分解を
迅速且つ効果的に行うことが出来しかも安定な化学的な
脱臭剤の開発について鋭意検討を重ねた結果創案された
ものである。

（問題点を解決するための手段） すなわち本発明は酸性度の高い有機酸中に酸性金属塩を
配合したことを特徴とする脱臭剤である。

（作用） 本発明の脱臭剤は、酸性の金属塩の加水分解によって生
成した強酸と弱塩基が強酸性の有機酸と共存し各成分が
アンモニア、アミン、硫化水素等の塩基性又は酸性の悪
臭成分と反応して無臭化すると共に有機酸によって金属
塩の加水分解の促進と錯塩形成による反応の促進と安定
化が計られる。

（実施例） 実施例！ シュウ酸水溶液（３０ｗ／ｖ％）１１と塩化亜鉛水溶液
（１５ｗ／ｖ％）１１とを充分に攪拌混合した後、粒状
活性炭（日本カーボン、ＡＣＧ−ＡＭ）に含浸し、次い
で真空加熱乾燥（ｌ　ＯｍｍＨｇ、　　１００℃、４Ｈ
ｒ）を行い脱臭剤を活性炭に担持させた試料を得た。

前記試料の脱臭力を活性炭及びゼオライトと比較した結
果は次の表１に示す如（であった。

表１ ◎侵　Ｏ良　△可　×不可 ３一 実施例２ シュウ酸水溶液（３０ｗ／ｖ％）１１と硫酸亜鉛水溶液
（５ｗ／ｖ％）とを充分攪拌混合した溶液を和紙に吸収
させｔこ後実施例■と同様に真空加熱乾燥を行い脱臭紙
を形成した。

前記した如くして形成された脱臭紙の脱臭性能は実施例
１の脱臭剤を活性炭に担持させた場合と同様に極めてす
ぐれたものであった。

本発明の構成について更に詳細に説明すると、一般的な
悪臭物質にはアンモニア、アミンの如きアルカリ性成分
が多いことより先ず各種酸類による脱臭が試みられるが
この際無機酸は安全性刺激臭の発生等種々問題があるの
で無臭の有機酸の利用が好ましい。

有機酸としてマロン酸、シュウ酸、フタール酸、コハク
酸、マレイン酸等の二塩基酸類、アスパラギン酸、グリ
シン、アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸類、クエン
酸、グルコン酸、グリコール酸、リンゴ酸、サリチル酸
、酒石酸等のオキシ酸類等の脱臭効果について検討した
が、その結果によると有機酸の脱臭効果はその酸性度と
相関関係を有し、シュウ酸やマレイン酸の如き酸性度の
高い有機酸の脱臭効果が特にすぐれていた。

しかし前記したシュウ酸やマレイン酸の如き、酸性度の
高い有機酸の脱臭効果はアンモニア、アミン等のアルカ
リ性成分に対してはすぐれているものの硫化水素の如き
酸性成分に対する効果は乏しいので、次にアルカリ性成
分に対する脱臭効果を更に向上させると共に酸性成分に
対する脱臭効果の付与のため酸性の金属塩を配合した。

酸性の金属塩とは加水分解によって強酸と弱塩基とを生
成するＡｌ、Ｚｎｓ　Ｍｎ５Ｆｅ１Ｃｕ、Ｎｉ。

Ｇｏ、　Ｐｂ、　Ｓｎ等の２価以上の金属の硫酸、硝酸
、塩酸等の無機強酸の塩である。

これ等の塩は空気中の水分を吸って加水分解して硫酸、
硝酸塩酸等の強酸と前記した如き２価以上の金属の水酸
化物である弱塩基とを生成し、強酸は悪臭成分中のアン
モニア、アミン等のアルカリ性成分と反応し、弱塩基は
悪臭成分中の硫化水素の如き酸性成分と反応し無臭化を
計るのである。

前記した如き酸性の金属塩は総て悪臭に対する除去効果
を有しているものの脱臭剤として利用するためには化学
的安定性、毒性、経済性等も考慮する必要があり、この
点から酸性金属塩としてはＺｎ５Ｏ＋、Ｚ　ｎ（Ｎ　Ｏ
ｓ）ｔ、ＺｎＣ１ｔ等の亜鉛塩の利用が好ましい。

したがって本発明の構成としては酸性度の高い有機酸と
してシュウ酸又はマレイン酸を用い、これに亜鉛の硫酸
、硝酸又は塩酸塩を配合することが最も好ましい。

次に前記した有機酸と亜鉛塩の配合比と脱臭効果との関
係は次の表２に示す如くであった。

以下余白 表２ 前記表２に示される如く脱臭剤の脱臭効果はシュウ酸又
は塩化亜鉛を単独で用いた場合も一応の効果が認められ
るものの、これ等を併用するとその相乗効果によってア
ルカリ性のアンモニアに対しても酸性の硫化水素に対し
てもすぐれた効果が示される。

更にこの表から明らかなようにシュウ酸さ塩化亜鉛との
特定の配合比に於いては特にすぐれた脱臭効果を示すの
で塩化亜鉛の配合量が１０〜４０％となることが好まし
い。

最後に脱臭剤の利用形態としては特に制限はなく、所定
量の有機酸と酸性の金属塩を配合した水溶液、水溶液を
真空加熱乾燥して得た粉末、水溶液を活性炭、ゼオライ
ト、紙、布等の多孔質体に含浸させた後真空加熱乾燥を
行った吸着体等種々の利用形態が考えられる。

前記した利用形態の中で活性炭、ゼオライト等に脱臭剤
を吸着させた形態が家庭用の空気清浄機への応用に於い
て好ましいが、この場合は吸着量は活性炭或はゼオライ
トに対して１０〜２０ｗｔ％程度とすることが好ましい
。

これは、脱臭剤に対する担持体である活性炭或はゼオラ
イト等の本来の物理的吸着機能をも発揮させることによ
り極めてすぐれた脱臭効果を発揮させるためである。

（効果） ８一 本発明の脱臭剤は前記した如き構成及び作用を有するも
ので、その効果はアンモニア、アミンの如きアルカリ性
成分も硫化水素の如き酸性成分も共に効果的に脱臭する
性能を有し、更に化学的に安定で長期間にわたってその
性能を発揮する。

したがって本発明の脱臭剤を活性炭或はゼオライトに吸
着させると本発明の脱臭剤の化学的脱臭効果に加えてこ
れらの物理的脱臭効果も加わり家庭用空気清浄機用のす
ぐれた脱臭剤が提供される。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 酸性度の高い有機酸中に酸性金属塩を配合したことを特
   徴とする脱臭剤。