JPH05176580A - モータの制御装置 - Google Patents

モータの制御装置

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JPH05176580A
JPH05176580A JP4101403A JP10140392A JPH05176580A JP H05176580 A JPH05176580 A JP H05176580A JP 4101403 A JP4101403 A JP 4101403A JP 10140392 A JP10140392 A JP 10140392A JP H05176580 A JPH05176580 A JP H05176580A
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謙二 久保
Dauadei Rashiedo
ラシェド・ダウアディ
Masahiro Tobiyo
飛世  正博
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Abstract

(57)【要約】 【構成】状態推定器8により、トルク電流検出値It と
モータ速度検出値ωM とトルク電流指令値Iref とか
ら,軸ねじれトルク推定値Tshと機械負荷側速度推定値
ωL と負荷トルク推定値Td を演算。これら3つの推定
値とモータ速度検出値ωM とトルク電流検出値Itと速
度指令値ωrefよりトルク電流指令値Iref を演算し、
それを高域遮断フィルタに入力した結果を新たなトルク
電流指令値Iref とする。ここで制御ゲインk1〜k4
i 、および高域遮断フィルタの特性を、速度制御系の
伝達関数G(jω)がモデル化誤差から演算したゲイン特
性lm(ω)に対して、数34を満足するよう設定する。 【効果】トルク制御系の遅れに対して、応答特性に優れ
た軸ねじり振動抑制制御を達成し、高次振動モードやパ
ラメ−タ変動にロバストな制御系を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械負荷を駆動するモー
タの制御装置に関し、特に機械系の軸振動を抑制して応
答の良好な指令値追従特性や外乱抑圧性能を達成するモ
ータの制御装置に関する。また、複数の駆動モ−タを協
調して速度制御するのに好適なモ−タ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】機械負荷を駆動しその速度や位置を指令
値に従って制御するモータの制御装置では、指令値への
追従特性の高応答化と負荷外乱に対する回復特性の向上
の2つが大きな課題である。これらの高応答化に伴い機
械負荷の機械振動が問題になる。この機械振動は制御装
置としての性能を劣化させるだけでなく、モータ駆動系
を構成する機械系の破損を招く。このため応答の良好な
モータ制御装置を実現する上で機械振動の抑制が不可欠
である。
【0003】従来、モータ駆動系の機械振動を抑制しつ
つ指令値への応答を向上し、かつ負荷外乱への回復特性
に優れるモータの制御装置として、特公昭63−1839号公
報記載の方式が知られている。この制御装置ではモータ
を含めた駆動系をモータ側と機械負荷側との2つの慣性
モーメントに分け、それらがねじり剛性を持ったばねで
結合された駆動系と見做して速度制御系を構成する。こ
のときモータ側速度はモータに取り付けた検出器により
検出できるが、バネのねじりトルクと機械負荷側の速度
は直接検出できない。また、機械負荷に作用する負荷ト
ルクにも検出できない。そこで、ねじりトルクと機械負
荷側の速度、および負荷トルクとを模擬する状態推定器
を構成し、これらの推定値とモータの速度検出値を用い
てモータの発生トルクを制御することで機械負荷側の振
動を抑制し、更に、負荷トルクによる速度変動も抑制し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ト
ルク制御系のトルク制御応答は速度制御系の応答に比べ
て十分小さいとして軸ねじり振動抑制制御系を構成す
る。しかし、大容量のモータ駆動ではトルク制御応答を
高くできない傾向にある。またトルク制御応答を高くす
ると高周波領域でのノイズの影響が大きくなるため高応
答化にも限界がある。このため、応答のよい軸ねじり振
動抑制制御を達成するのが難しかった。
【0005】また上記従来技術では、機械負荷駆動系の
高次振動モードや駆動系のパラメータ変動などが制御特
性に与える影響などについて考慮されておらず、これら
の影響で軸ねじり振動抑制制御が不安定になる場合があ
った。
【0006】更に上記従来技術では、機械負荷駆動系の
軸ねじりトルクと機械負荷側の速度、および負荷トルク
との推定値を用いて振動抑制するが、速度指令応答に関
しては通常の比例積分補償が用いられている。このた
め、機械振動抑制と指令応答特性とを両立させることが
難しかった。
【0007】本発明の目的は、安定で応答の良好な軸ね
じり振動抑制制御を達成し、かつ指令値追従性に優れた
制御性能を持つモータ制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、モータの出力軸に取り付けられた機械負荷を駆動す
るモータの速度を制御するもので、モータにパワーを供
給するパワー変換器、モータ電流を検出する手段,その
出力を用いてモータのトルク電流を検出するトルク電流
検出手段,その出力を用いてモータの発生トルクを制御
するトルク制御手段,モータの速度検出手段とを備え、
トルク制御手段へのトルク指令値とモータのトルク電流
検出手段とモータの速度検出手段との出力とから、機械
負荷側の速度、モータと機械負荷側との軸ねじりトル
ク、および機械負荷側に加わる負荷トルクとを推定する
状態推定手段を設け、モータの速度指令値、モータの速
度検出値、状態推定手段の出力である機械負荷側速度の
推定値、軸ねじりトルクの推定値、負荷トルクの推定値
とを用いてトルク指令値を演算し、その出力を更にモー
タのトルク電流検出値を用いて補償した結果を、トルク
制御手段へのトルク指令値としたものである。
【0009】また、軸ねじり振動抑制の制御則を構成す
るのに用いる簡易モデルと、機械系の高次振動モードや
パラメータ変動の大きさなどを考慮した詳細モデルとを
求め、これら2つのモデルの差を演算し、その大きさか
ら制御ゲインの設定限界を決定するようにしたものであ
る。更に、モデル化誤差の大きい周波数領域でゲインの
低下する直列補償器を制御系に直列に挿入するようにし
たものである。
【0010】更に、少なくても1個の実根と所望のゼロ
点とを持つ前置補償器を用いて速度指令値を補償する手
段を設けるようにしたものである。
【0011】
【作用】上記状態推定手段では、トルク制御手段へのト
ルク指令値とモータのトルク電流検出値およびモータの
速度検出値とから、機械負荷側の速度、モータと機械負
荷側との軸ねじりトルクおよび機械負荷側に加わる負荷
トルクとを推定する。これら3つの推定値とモータの速
度指令値およびモータの速度検出値に加えて、モータの
トルク電流検出値をフィ−ドバックして駆動系の軸ねじ
り振動を抑制するためのトルク指令値を演算する。トル
ク指令値演算に用いられるトルク電流検出値はトルク制
御手段の応答遅れを補償する働きをする。このため、ト
ルク制御応答が十分小さくないモ−タ駆動系の場合で
も、駆動系の持つ軸ねじり振動極を減衰の良好な位置に
配置できる。このときフィ−ドバックされるトルク電流
検出値は、モ−タ速度検出値、機械負荷側速度の推定
値、軸ねじりトルクの推定値、負荷トルクの推定値のフ
ィ−ドバックによる軸ねじり振動抑制制御特性を補助的
に改善する働きをする。このため、モ−タのトルク制御
手段におけるトルク電流検出値のフィ−ドバック制御の
場合に比べて十分小さい制御ゲインでよく、モ−タのト
ルク制御性能を劣化させないよう選択できる。更に、ト
ルク電流検出値を速度制御系にフィ−ドバックすること
で、トルク制御手段6のみでは十分に抑制できないトル
クリプルを低減できる。
【0012】また、モデル化誤差関数のゲイン特性を求
め、これに基づいて制御ゲインおよび制御系に直列に挿
入する直列補償器を設定することで、高次振動モードや
パラメータ変動にロバスト(頑健)な制御系を構築でき
る。
【0013】更に、速度指令値を補償する前置補償器の
持つ1個の実根は、制御系の速度指令値からトルク指令
値までの特性に含まれるゼロ点を相殺し、前置補償器の
ゼロ点は速度応答を早める働きをする。これらにより、
オ−バ−シュ−トを大きくすることなく指令応答を高速
化できる。また、これら前置補償器は速度制御系の閉ル
ープ特性に影響を与えないので、軸振動抑制特性を損な
うことなく指令値応答を改善できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。モータ1の出力軸にトルク伝達機構201を介して
機械負荷2が結合されている。モータ1は3相かご形誘
導モータで、3相電圧形パルス幅変調(以下PWMと略
称)インバータの構成をしたパワー変換器3により駆動
される。3相のモータ電流は電流検出器4により検出さ
れ、モータのトルク制御に用いられる。トルク制御器6
はかご形誘導モータの発生トルクが速度制御器9で演算
されるトルク指令値に対し応答よく追従するよう、電圧
形PWMインバータ3の出力電圧を制御する。
【0015】このような誘導モータの発生トルクを高応
答に制御する方法としてベクトル制御の手法が知られて
いる。誘導モータのベクトル制御では、モータに流れる
3相電流をベクトル量として取り扱い、この電流を回転
磁界に直交する成分と同相な成分とに分解して制御す
る。このうち、回転磁界に直交する成分はトルク電流成
分、回転磁界に同相な成分は励磁電流成分とそれぞれ呼
ばれる。トルク制御器6は、励磁電流成分Im を所定の
値に制御する制御器と、トルク電流成分It をトルク電
流指令値Iref に応じて応答よく制御する制御器とから
構成される。これにより、誘導モータのトルク制御が可
能となる。ここで、モータ電流の成分分解には回転磁界
の情報が必要なため、トルク検出器5ではモータ電流の
検出値と共にモータの速度検出値を用いてトルク電流成
分It を検出する。このようにベクトル制御された誘導
モータは、トルク電流成分に比例して駆動トルクを発生
すると見做せる。
【0016】一方、モータの回転子には速度検出器とし
てインクリメンタルエンコーダ7が直結されており、モ
ータの回転に応じて、A相,B相のパルス検出信号が得
られる。このパルス信号を用いて、モータ速度演算器7
01によりモータ回転方向を符号として持つモータ速度
ωM が検出される。
【0017】モータの速度制御器9,10では、モータ
のトルク電流検出値It とモータの速度検出値ωM およ
び速度指令値ωref とを用いて、トルク制御器6に対す
るトルク電流指令値Iref を演算する。このとき、速度
制御演算は以下のように実行される。まず、モータへの
トルク電流指令値Iref 、トルク電流検出値It および
モータの速度検出値ωM とを用いて、状態推定器8によ
り負荷トルク、軸ねじりトルク、機械負荷側速度の各推
定値Tde ,Tshe ,ωLe をそれぞれ得る。これら推定
値およびトルク電流検出値It 、モータ速度検出値
ωM 、および速度指令値ωref とから、数5のようにモ
ータへのトルク電流指令値Iref を演算する。
【0018】
【数5】
【0019】ここで、sはラプラス演算子で1/sで積
分演算を表す。すなわち、モータ速度指令値ωref と機
械負荷側速度の推定値ωLeとの偏差を加算器901で演
算し、その結果を積分器902で積分する。ここで、そ
の積分ゲインをki とする。この結果から、モータ速度
検出値ωM と制御ゲインk2 とを乗算器904でかけた
結果と、機械負荷側速度の推定値ωLeと制御ゲインk3
とを乗算器905でかけた結果と、軸ねじれトルクの推
定値Tshe と制御ゲインk4 とを乗算器906でかけた
結果とをそれぞれ加算器907で減算する。その結果に
対して負荷トルクの推定値Tdeと制御ゲインkd とを乗
算器908でかけた結果を加算器909で加算するする
ことで、トルク指令値Ir1を演算する。次に、加算器1
002において、トルク指令値Ir1からトルク電流検出
値It と制御ゲインk1 とを乗算器1001でかけた結
果を減算することで、モータのトルク制御器6に対する
トルク電流指令値Iref を演算する。ここで、負荷トル
ク推定値Tdeに対する制御ゲインkd は、トルク電流検
出値It に対する制御ゲインk1 と軸ねじりトルクの推
定値Tshe に対する制御ゲインk4 に対して、数6の関
係を満たすよう決定する。
【0020】
【数6】
【0021】次に、機械負荷側速度の推定値ωLe,軸ね
じれトルクの推定値Tshe ,負荷トルクの推定値Tde
演算する状態推定器8を以下のように構成する。まず状
態推定器を構成するため、モータによる機械負荷駆動系
の駆動特性を図2のようにモデル化する。一般に、モー
タによる機械負荷駆動系の特性は、複数の慣性モーメン
トとバネとが直列に結合した多質量系として表せる。図
2(a)はその特性を3つの慣性モーメントと2つのバネ
で(3質量系モデル)、図2(b)は2つの慣性モーメン
トと1つのバネで(2質量系モデル)それぞれ近似した
ものを示す。より詳細な振動特性を表すモデルを用いた
ほうが、低次から高次までの振動モードを抑制して高応
答な軸振動抑制制御を達成できる。しかし、それだけ制
御演算が複雑となり、また駆動系のパラメータが変動し
たときの特性劣化が大きい。モータ駆動系における軸ね
じり振動抑制制御の主目的は、モータ側と機械負荷側と
の基本振動モードを抑制して機械負荷の振動を抑制する
ことにある。この基本振動モードを模擬するには図2
(b)に示す2質量系モデルで十分なことから、これを用
いて状態推定器および軸振動抑制アルゴリズムを構成す
る。さて、実際の駆動系では、高次の振動モードやパラ
メータ変動などの影響により2質量系モデルからのずれ
が生じる。本発明の方法では、このずれをモデル化誤差
として定量的に取り扱う。
【0022】図2(b)の2質量系モデルにおいて、トル
ク電流指令値Iref に対するトルク電流It ,モータ速
度ωM ,機械負荷側速度ωL の関係を表すブロック線図
は図3のようになる。ここで、Te はトルク制御器の応
答時定数、Kt はモータのトルク定数、TM はモータの
発生トルク、J1 はモータ側慣性モーメント値、J2
機械負荷側慣性モーメント値、Kはバネのねじり剛性、
cはその粘性であり、Tshが軸ねじりトルクを、Td
負荷トルクをそれぞれ表す。このうち、トルク電流
t 、モータ速度ωM は検出できる状態量であるのに対
し、機械負荷側速度ωL ,軸ねじれトルクTsh,負荷ト
ルクTd が状態推定器8により推定したい状態量であ
る。
【0023】これら状態量を推定するため、駆動系の状
態方程式を数7で記述する。
【0024】
【数7】
【0025】ここで、Xは状態変数ベクトル、Yは出力
変数ベクトル、uは入力変数であり、負荷トルクTd
ステップ状に変化するとして、この条件式を仮定した。
なお、X,Y,uは数8に示す変数で構成されている。
【0026】
【数8】
【0027】ここで、行列の右肩のTは転置を表す。ま
た、数7の状態方程式において、A,B,G,Cの各係
数行列は数9のように与えられる。
【0028】
【数9】
【0029】これに対して外乱トルクTd を状態変数に
含めた拡大系を構成し、その状態変数ベクトルをXa
する。すなわち、Xa を数10で表す。
【0030】
【数10】
【0031】そのときの状態方程式は数11となる。
【0032】
【数11】
【0033】ここで各係数行列Aa ,Ba ,Ca は数1
2となる。
【0034】
【数12】
【0035】この状態方程式において、状態変数It
ωM ,ωL ,Tsh,Td のうち、モータのトルク電流I
t ,モータ速度ωM が検出可能なことから、検出できな
い機械負荷側速度ωL ,軸ねじりトルクTsh,負荷トル
クTd の3変数のみを推定する最小次元オブザーバを構
成する。このような最小次元オブザーバは、例えば、岩
井ほか著:「オブザーバ」、コロナ社、pp.36−5
4、(1988) に記載の方法により構成できる。ま
ず、状態変数ベクトルXa を、検出可能な状態変数ベク
トルx1 と、推定したい状態変数ベクトルx2 とに分離
する。
【0036】
【数13】
【0037】数13において、状態変数ベクトルx1
出力変数ベクトルYに一致する。このとき状態方程式は
数14のように表せる。
【0038】
【数14】
【0039】これより、状態変数ベクトルx2 を推定す
る最小次元オブザーバは数15のように構成できる。
【0040】
【数15】
【0041】ここで、Zはオブザーバ変数ベクトル、A
r ,Br ,Gr は最小次元オブザーバの係数行列であ
り、Kr がオブザーバゲイン行列である。また、Ar
r ,Gr は数16のように与えられる。
【0042】
【数16】
【0043】さて数15によれば、係数行列Br がゼロ
のとき、最小次元オブザーバはモータ駆動系への入力u
(すなわち、トルク電流指令値Iref )の影響を受けな
いで状態推定できる。いま、係数行列B1 ,B2 は数1
7で与えられる。
【0044】
【数17】
【0045】これより、数18の条件を満たすオブザー
バゲインKr は数19のように求まる。
【0046】
【数18】
【0047】
【数19】
【0048】数18,数19の関係を数16に代入して
整理すると、図4のブロック線図が得られる。図4に示
すように、本実施例ではトルク電流It ,モータ速度検
出値ωM とを入力として、負荷トルク,機械負荷側速度
および軸ねじりトルクの推定値、Tde,ωLe,Tshe
それぞれ演算する。トルク電流指令値Iref からの伝達
係数行列Br がゼロのため、トルク電流指令値Iref
用いずに状態推定できる。
【0049】さて、トルク電流It およびモータ速度検
出値ωM を入力とし、負荷トルク推定値Tde、機械負荷
側速度の推定値ωLeおよび軸ねじりトルクの推定値T
she を出力とする状態推定器は以下のように構成され
る。図4において、KTe,J1e,J2e,Ke ,ce は、
モータ駆動系を簡易モデル(2質量系モデル)でモデル
化したときの定数で、それぞれモータトルク定数,モー
タ側慣性モーメント,機械負荷側慣性モーメント,ねじ
り剛性および粘性を表す。また、kr1,kr2,kr3はオブ
ザーバゲインで、状態推定器単体での推定特性が所望の
応答になるように設定する。また、sはラプラス演算子
であり、1/sで積分演算を表す。
【0050】まず、モータトルク電流検出値It は乗算
器801で定数KTe倍され、その結果からデータv1
加算器802で減算しデータv2 を得る。データv2
積分器803により積分ゲイン1/J1eで積分され、オ
ブザーバ変数z3 を得る。つぎに加算器804によりモ
ータ速度検出値ωM からオブザーバ変数z3 を減算し、
その出力とオブザーバゲインkr3とを乗算器805でか
けた結果として、負荷トルクの推定値Tde を得る。
【0051】一方、モータ速度検出値ωM は、加算器8
06で機械負荷側速度の推定値ωLeだけ減算されデータ
3 となる。データv3 は加算器807で、データv2
にゲインkr2/J1eを乗算器808でかけた結果だけ減
算され、その出力を積分器809において積分ゲインK
e で積分して、オブザーバ変数z2 を得る。つぎに、加
算器810において、オブザーバ変数z2 と、モータ速
度検出値ωM にオブザーバゲインkr2を乗算器811で
かけた結果とを加算して、軸ねじりトルクの推定値T
she を得る。
【0052】また、データv3 は乗算器812で定数C
e と掛け算され、その結果と軸ねじりトルクの推定値T
she とを加算器813で加算して、データv1 を得る。
更に、加算器814において、データv1 から、データ
2 にゲインkr1/J1eを乗算器815でかけた結果と
負荷トルク推定値Tdeとをそれぞれ減算する。その出力
を積分器816において積分ゲイン1/J2eで積分して
オブザーバ変数z1 を得る。このオブザーバ変数z
1 に、乗算器818においてモータ速度検出値ωM とオ
ブザーバゲインkr1とをかけた結果を加算器817で加
算して、機械負荷側速度の推定値ωLeを得る。
【0053】このように本実施例による状態推定器は、
モータのトルク電流検出値It と速度検出値ωM とを入
力にして、8個の加算器と7個の係数乗算器および3個
の積分器により、負荷トルクの推定値Tdeと機械負荷側
速度の推定値ωLeおよび軸ねじりトルクの推定値Tshe
とを演算する。このような演算手段は、演算増幅器を用
いたアナログ回路や、積分演算を積和演算に変換して実
行するディジタル演算などにより容易に実現できる。
【0054】さて、本実施例の方法では、図1における
制御ゲインki ,k1 ,k2 ,k3 ,k4 ,kd と、図
4におけるオブザーバゲインkr1,kr2,kr3の9個が
調整可能な制御パラメータである。本発明では、これら
のパラメータを設定するため、詳細モデルと簡易モデル
の二つのモデルを用いる。図3のブロック線図に示すよ
うに、簡易モデルではモータのトルク電流指令値Iref
に対して一次遅れ特性(時定数Te )でトルク電流It
が流れ、これに比例して(比例係数はモータのトルク定
数Kt )モータの発生トルクTM が得られる。この発生
トルクTM により、モータ側がJ1 ,機械負荷側がJ2
の慣性モーメント値を持ち、モータ側と機械負荷側とが
軸ねじり剛性K,粘性cのバネで結合されたと見做した
モータ駆動系が駆動される。このように2質量系でモデ
ル化した簡易モデルにより、モータのトルク電流指令値
ref に対して、モータ側速度ωM ,軸ねじれトルクT
sh、および機械負荷側速度ωL が決定されるとする。こ
のとき無視した高次の振動モードの影響はモデル化誤差
として取り扱う。また、実際のモータ駆動系では、慣性
モーメントや軸ねじり剛性などの駆動系定数が変化する
場合がある。簡易モデルではこれらの変動が無いものと
してモデル化する。なお、定数変動の影響は高次の振動
モードの場合と同様にモデル化誤差として取り扱う。
【0055】一方、詳細モデルではモータと機械負荷間
に表れる基本振動モード以外の高次の振動モードや、モ
ータと速度検出器間の振動特性を含めてモデルを作成す
る。いま、モータと速度検出器との間に振動特性がある
場合には、実際のモータ速度に速度検出器の取付け軸の
持つ振動特性が重畳された特性として、速度検出値が得
られる。このため、詳細モデルでは速度検出器の取付け
軸の振動特性を含めてモデル化する。更に、慣性モーメ
ントや軸ねじり剛性などの駆動系定数も変化すると見做
す。
【0056】次に、簡易モデルと詳細モデルとの誤差を
表す関数を以下のように導出する。トルク指令値に対す
るモータ速度検出値および機械負荷側速度検出値の伝達
関数を簡易モデルに対して演算したものをそれぞれGn1
(s),Gn2(s)とし、詳細モデルに対して演算したもの
をそれぞれGa1(s),Ga2(s)とする(ここでsはラプ
ラス演算子)。これを用いてモデル化誤差関数L
1(s),L2(s)を数1,数2のように演算する。
【0057】L1(s),L2(s)において、s=jω(こ
こでj=√(−1)、ωは角周波数)と置き、更に詳細モ
デル側の慣性モーメントや剛性などが所定の範囲でパラ
メータ変動したとき、数3の関係を満たすゲイン特性l
m(ω)を決定する。
【0058】このように演算されたゲイン特性lm(ω)
は、トルク電流指令値からモータ速度検出値への伝達特
性とトルク電流指令値から機械負荷側速度への伝達特性
の各モデル化誤差の、各角周波数ωにおける最大振幅値
より大きな値を表す。通常、このゲイン特性lm(ω)は
角周波数ωの関数として表され、各角周波数でのゲイン
特性lm(ω)の大きさが、それに対応した角周波数にお
けるモデル化誤差関数の振幅より大きくなるよう設定さ
れる。このゲイン特性lm(ω)は、駆動系にモデル化誤
差やパラメータ変動があっても安定な(すなわちロバス
トな)制御系を構成するのに用いられる。
【0059】まず、制御対象の駆動特性を簡易モデルで
近似し、その速度制御系を図1のように構成したときの
制御系の一巡伝達関数をG(jω)とする。いま、簡易モ
デルで近似した速度制御系開ループの極は数20に示す
ように、p1 ,p2 ,p3 ,p4 ,p5 の5個となる。
【0060】
【数20】
【0061】これに対して、図1における各制御ゲイン
1 ,k2 ,k3 ,k4 ,ki を選択して、これらの極
が減衰特性の良好な位置に配置されるよう設定する。す
なわち、制御系開ループの5個の極のうち、p1
2 ,p4 ,p5 の4個の極が数21のs1 ,s2 ,s
3 ,s4 になるよう設定する。
【0062】
【数21】
【0063】ここで、減衰特性の良好な極配置として4
次のベッセル形フィルタの極配置を用いた。なお、ωc
は制御系の応答の速さを表すバンド幅であり、これを大
きく設定することで速度制御系を高応答化できる。
【0064】また、減衰特性の良好な極配置として、数
22に示すような4次のバターワース形フィルタの極配
置を用いることもできる。
【0065】
【数22】
【0066】なお、数21,数22の極配置において、
5番目の極s5 はトルク電流制御系の応答を示す開ルー
プ系の極p3 =−1/Te から大きく変化しないように
設定する。
【0067】以上のように極配置する制御ゲインk1
2 ,k3 ,k4 ,ki における制御系閉ループの一巡
伝達関数G(jω)は次のように求まる。まず、新たに
状態量zi を導入する。このzi は、図1における積分
補償器902の出力をゲインki で割った値であり、速
度指令値ωref が一定の条件で数23の関係が成り立
つ。
【0068】
【数23】
【0069】この状態量zi を追加したときの状態変数
ベクトルをXi とすると、制御系の伝達特性は数24,
数25により演算される。
【0070】
【数24】
【0071】
【数25】
【0072】制御ゲインベクトルKcを数26と置いた
ときの制御系の一巡伝達関数G(jω)は数27のように
導出できる。
【0073】
【数26】
【0074】
【数27】
【0075】このようにして演算された制御系の一巡伝
達関数G(jω)が、数4の関係を満足するよう制御ゲ
インk,k1 ,k2 ,k3 ,k4 ,kd を決定す
る。
【0076】ここで、lm(ω)がモデル化誤差関数の最
大振幅値から演算したゲイン特性である。また、速度制
御系の一巡伝達関数G(jω)は、駆動系を簡易モデルと
見做したとき、状態推定器で推定する軸ねじれトルクT
sh,機械負荷側速度ωL 、および負荷トルクTd が実際
値に対して遅れなく推定できるとして導出する。
【0077】最後に、これら検出できない状態量を推定
する状態推定器のオブザーバゲインkr1 ,kr2 ,k
r3 を設定する。
【0078】以上詳述したように本実施例によれば、第
2の速度制御器10においてトルク電流検出値をフィー
ドバックしてトルク指令値を決定するので、トルク制御
応答遅れの大きな駆動系に対しても、安定で応答のよい
軸ねじり振動抑制制御を実現できる。
【0079】また、モデル化誤差関数から導出したゲイ
ン特性を用いてロバスト性を満たす条件での制御ゲイン
を設計できるため、駆動系に含まれる高次振動モードや
パラメータ変動の影響に対して常に安定な制御系を構築
できるという利点がある。
【0080】更に、検出できない状態量を推定する状態
推定器において、入力に対する伝達項がゼロになるよう
オブザーバを構成することにより、状態推定遅れの影響
のない状態推定器を構成できるため、状態推定器の出力
を用いて制御する場合でも実際に検出して制御する場合
に対して特性劣化のない制御系を構成できる、という利
点がある。
【0081】本実施例の軸ねじり振動抑制制御の効果を
図5(a),(b)に示す。図5(a)が軸ねじり振動抑制
制御のない場合の速度ステップ応答のシミュレーション
結果で、駆動モータと負荷側の速度とがねじれながら応
答している。これに対して、図5(b)は本発明による
軸ねじり振動抑制制御を用いた場合の特性で、トルク制
御系の応答遅れや高次振動モードがあるにも係らず、安
定で応答の良好な振動抑制制御を達成している。
【0082】次に、本発明による第2の実施例を図6を
用いて説明する。図6はモータ速度制御装置のブロック
線図を表し、図1と同じ記号あるいは番号は同じものを
表す。図1に示す第1の実施例と異なるところは、第2
の速度制御器10において、直列補償器1003がトル
ク電流指令値Iref を指令する部分に直列に挿入されて
いる点である。すなわち、加算器1002において、第
1の速度制御器9で演算されたトルク指令値からトルク
電流検出値It と制御ゲインk1 とを乗算器1001で
乗算した結果を減算し、その結果(Ir1)を直列補償器
1003に入力し、その結果をトルク制御手段6に対す
るトルク電流指令値Iref とする。なお、図1に示す第
1の実施例においてトルク電流指令値Iref から状態推
定器8への伝達項はゼロに設定できるため、図6のブロ
ック線図では除いて記述している。また、直列補償器と
しては1次遅れフィルタを用いた。その伝達特性G
f(s)は数28のように表せる。
【0083】
【数28】
【0084】ここで、Tf は一次遅れフィルタの時定数
であり、このフィルタは1/Tf 以上の角周波数で出力
の振幅を減衰させる特性を持つ。また、sはラプラス演
算子である。いま、第1の実施例で詳述したモデル化誤
差関数は、駆動系の高次の振動モードの影響により、特
に高周波数領域でその振幅が大きくなる。モデル化誤差
関数から導出したゲイン特性lm(ω)も同様な特性を示
す。そこで、ゲイン特性lm(ω)が大きくなる周波数領
域で減衰特性が良好になるよう時定数Tf を選択した一
次遅れフィルタ形の直列補償器1003を用いる。これ
により、簡易モデルおよび詳細モデルにおいて、フィー
ドバック制御演算の出力Ir1に対するモータ側速度検出
値、および機械負荷側速度検出値の伝達特性の高周波領
域でのゲインを低下できる。このため、簡易モデルと詳
細モデルとの誤差に対応したゲイン特性lm(ω)の高周
波領域での振幅を小さくできる。この結果、数4を満た
す制御系の一巡伝達関数G(jω)として、よりバンド幅
の広い制御ゲインを設定できる。また本実施例では、高
周波領域でゲインの低下する高域遮断フィルタとして一
次遅れ特性のものを用いたが、モデル化誤差関数の大き
くなる特定の周波数でゲインを減衰させるノッチフィル
タや、一次遅れフィルタとノッチフィルタとを組み合わ
せたものでも同様の効果がある。
【0085】このとき、一次遅れフィルタの持つ指令に
対する出力値の特性はトルク制御手段の持つトルク制御
遅れより顕著となる。このため、第2の速度制御手段に
おけるトルク電流検出値It のフィードバック(制御ゲ
インk1 )は、直列補償器である一次遅れフィルタの特
性を補償するよう設定される。このため、挿入した一次
遅れフィルタによる軸ねじり振動抑制特性の劣化はな
い。このように、直列補償器を挿入し、更にトルク電流
It のフィードバックを適切に選択することにより、安
定で応答の良好な軸ねじり振動抑制制御を達成できる。
また、トルク電流It を用いることで、トルク電流検出
値に含まれるトルクリプルを抑制できる。以上詳述した
ように、本実施例によればトルク電流指令側に直列に高
周波領域でゲイン低下する直列補償器を挿入すること
で、モデル化しにくい高次の振動モードがあっても、応
答がよく安定性に優れた軸ねじり振動抑制を達成でき
る。また、簡易モデルに基づいた状態フィードバック制
御則と高域遮断フィルタによるモデル化誤差関数の振幅
低減とを組み合わせることで、より詳細なモデルを用い
て次数の高い制御系を構成する場合に比べて構成が簡単
で調整の容易な制御則を導けるという利点がある。この
とき、トルク電流検出値をフィードバックすることで、
制御系に直列に挿入した一次遅れフィルタによる制御特
性の劣化はない。次に、本発明による第3の実施例を図
7により説明する。図7はモータ速度制御装置のブロッ
ク線図を表し、図6と同じ記号あるいは番号は同じもの
を表す。図6に示す第2の実施例と異なるところは、ト
ルク電流It を制御ゲインk1 でフィードバックする制
御ループが省かれている点である。すなわち、第1の速
度制御手段9で演算されたトルク指令値Ir1は第2の速
度制御手段10において一次遅れフィルタ1003に入
力され、その出力をトルク制御手段6に対するトルク指
令値Iref とする。このとき、一次遅れフィルタの伝達
特性は数29のように選択される。
【0086】
【数29】
【0087】このとき、一次遅れフィルタの係数kf
よび時定数Tf’は第2の実施例におけるトルク電流の
フィードバックゲインk1 、一次遅れフィルタの時定数
f に対して数30の関係を持つよう設定される。
【0088】
【数30】
【0089】すなわち、図6に示す第2の実施例におい
て、トルク電流It をフィードバックして制御するトル
ク制御手段の応答時定数Tf が十分小さいとして、一次
遅れフィルタに対してトルク電流It をフィードバック
したときの特性を等価変換したものとなる。本実施例の
ようにトルク制御手段の応答特性に対して、時定数の大
きな一次遅れフィルタを直列に挿入する場合には、本実
施例のように等価変換することで、より簡単な方法で特
性の良好な軸ねじり振動抑制制御を達成できる。また、
速度制御手段での演算においてトルク電流検出値It
フィードバック制御しないため、トルク電流検出値に含
まれる検出ノイズの影響を受けにくいという利点があ
る。
【0090】次に、本発明による第4の実施例を図8を
用いて説明する。図8はモータ速度制御装置のブロック
線図を表し、図6と同じ記号あるいは番号は同じものを
表す。図6の第2の実施例と異なる点は、速度制御系に
速度指令値ωref からの比例補償成分を追加したところ
にある。すなわち、速度指令値ωref を比例補償演算部
912に入力し、その出力を加算演算部907に対し付
加的に加算する。比例補償演算部の比例ゲインをkff
すると、kffは数31のように設定される。
【0091】
【数31】
【0092】この速度指令値に対する比例補償により、
速度指令値に対する追従特性を向上できる。すなわち、
ステップ状に変化する速度指令だけでなく、ランプ状に
変化する速度指令に対しても追従偏差ゼロで制御でき
る。
【0093】以上述べたように、本実施例によれば、高
次振動モードやパラメータ変動に対するロバスト性を保
ったままで、速度指令値に対する追従性に優れた軸ねじ
り振動抑制制御を達成できる。
【0094】次に本発明の第5の実施例を図9により説
明する。この実施例は図8に示す第4の実施例の制御演
算ブロック線図を等価変換したものに相当し、同じ制御
機能を達成する。図9において、速度指令値ωref と機
械負荷側速度推定値ωLeとの偏差を加算器901で演算
し、その結果を比例積分演算部913に入力し比例積分
補償を実行する。ここで積分ゲインはki 、比例ゲイン
はk3 とする。次に、速度指令値ωref と速度検出値ω
M との偏差を加算器914により演算し、係数乗算器9
04において前記結果に比例ゲインk2 を乗算する。比
例積分演算部913と係数乗算器904の出力は加算器
915で加算される。これらの演算は速度指令値や速度
検出値および機械負荷側速度推定値を用いた演算であ
り、速度に関する演算である。
【0095】一方、軸ねじりトルク推定値Tshe に係数
乗算器906で制御ゲインk4 を乗算した結果から、負
荷トルク推定値Tdeに係数乗算器908でゲインkd
乗算した結果を加算器916で減算する。その結果を加
算器918において前記加算器915の出力から減算す
ることで、第1の速度制御手段9の演算結果を得る。こ
の結果を第2の実施例と同様に第2の速度制御手段10
においてトルク電流検出値It および直列補償器で補償
することにより、トルク制御手段に対するトルク指令値
ref を演算する。これらの演算は、トルク電流検出
値,軸ねじりトルク推定値および負荷トルク推定値を用
いたトルクあるいは電流に関する演算である。
【0096】以上述べたように本実施例によれば、速度
に関する制御演算とトルク(あるいは電流)に関する制
御演算とを分離して制御系を構成できるので、制御系の
調整が容易になるという利点がある。また図8の実施例
と比較すると、速度指令値に対する比例補償演算を、本
実施例では指令値とフィードバック値との偏差の比例積
分補償および比例補償として実行できるので、制御ゲイ
ンの調整が容易という利点を持つ。
【0097】次に本発明による第6の実施例を図10に
示す。図10はモータの速度制御装置のブロック線図を
表し、図9と同じ記号あるいは番号は同じものを表す。
【0098】この実施例を図9に示す第5の実施例と比
較するとモータ速度検出値ωM のフィードバックと機械
負荷側速度推定値ωLeのフィードバックとを入れ替えた
点が異なる。すなわち図10において、速度指令値ω
ref と速度検出値ωM との偏差を加算器901で演算
し、その結果を比例積分演算部913に入力し比例積分
補償を実行する。このとき積分ゲインをki 、比例ゲイ
ンをk2 とする。次に、速度指令値ωref と機械負荷側
速度推定値ωLeとの偏差を加算器914で演算し、係数
乗算器904において前記結果に比例ゲインk3 を乗算
する。更に比例積分演算部913と係数乗算器904の
出力を加算器915で加算する。また、その他の演算は
図9に示す第5の実施例と同じである。すなわち、第5
の実施例では速度指令値ωref と機械負荷側速度推定値
ωLeとの偏差を積分演算するのに対し、本実施例では速
度指令値ωref と速度検出値ωM との偏差を積分演算す
る。しかし、各制御ゲインは両者で同じに設定できるた
め特性の違いはない。本実施例では主制御ループを速度
指令値ωref と速度検出値ωM との偏差の比例積分演算
により実行するので、従来の速度制御系との整合性がよ
く制御ゲインの調整を容易に実行できるという利点があ
る。
【0099】次に本発明による第7の実施例を図11に
示す。図11はモータの速度制御装置のブロック線図を
表し、図6と同じ記号あるいは番号は同じものを表す。
図6の第2の実施例と異なる点は、状態推定器として統
計的な雑音の影響を考慮したカルマンフィルタ11を用
いているところにある。カルマンフィルタ11はモータ
のトルク電流指令値Iref ,トルク電流検出値It ,モ
ータの速度検出値ωM を入力とし、トルク電流推定値I
te,モータ速度推定値ωMe,負荷トルク推定値Tde,軸
ねじれトルク推定値Tshe ,機械負荷側速度推定値ωLe
を出力とする。本実施例では、これら5つの推定値をフ
ィードバックして制御演算を実行する。その他の構成は
図6に示す第2の実施例と同じである。
【0100】カルマンフィルタによる状態推定は以下の
ように実行される。まず、駆動系の状態方程式を数32
のように表す。
【0101】
【数32】
【0102】ここで、w(t)は駆動系に等価的に加わる
と仮定した白色雑音、v(t)はトルク電流と速度の検出
値に重畳される観測雑音である。また、Xa(t)はIt,
ωM,ωL ,Tsh,Td を要素とする状態変数ベクト
ル、Y(t)が検出できる出力変数ベクトルで、It ,ω
M がその要素である。また、Aa ,Ba ,Ca は数12
で表される係数行列である。
【0103】このとき、カルマンフィルタは数33に示
すように演算される。
【0104】
【数33】
【0105】ここで、Xaeはカルマンフィルタにより推
定された状態変数ベクトル、Kf はカルマンフィルタゲ
インである。なお、Xaeは推定したい状態変数であるI
te,ωMe,ωLe,Tshe ,Tdeを要素とする。さて、本
実施例ではカルマンフィルタゲインKf をループ・トラ
ンスファー・リカバリィの手法を用いて設定する。この
手法については、アイ・イー・イー・イー、トランザク
ション オン オートマティク コントロール、エーシ
ー26、1(1981年)第4頁から第16頁(IEEE T
rans. Automatic Control、AC−26、No.1、
(1981)pp.4−16)に詳述されている。ま
ず、駆動系に等価的に加わると仮定した白色雑音w(t)
の強さを表す行列をQ0 、パラメータをqとしたとき、
数34で表せる行列Qを仮定する。なお、Bは数9に示
した行列である。
【0106】
【数34】
【0107】このようにして導入した行列Qを用いて、
カルマンフィルタゲインKf を数35により決定する。
【0108】
【数35】
【0109】ここで、Pが正実な分散行列で数35の第
1式の解を与える。なお、R0 はトルク電流と速度の検
出値に重畳されるとした観測雑音v(t)の強さを表す行
列、Aa ,Ca は数12で与えられる駆動系の定数行列
である。カルマンフィルタゲインKf は数35の第1式
を解いて求めた分散行列Pを用いて、数35の第2式よ
り演算される。パラメータqの大きさによってループ・
トランスファー・リカバリィの度合いを調節できる。す
なわち、パラメータqを大きくすることにより、推定す
べき状態変数の実際値と推定値との誤差を小さくでき、
過渡特性の良好な軸ねじり振動抑制制御を達成できる。
更に、カルマンフィルタは駆動系や検出値に含まれる統
計的な雑音を考慮して状態推定するので、これら雑音の
影響を受けにくい状態推定が可能となる。
【0110】以上述べたように、本実施例によれば、雑
音の影響を受けにくく、またパラメータqを大きくする
ことで推定誤差の影響の少ない状態推定を達成できると
いう特徴がある。これら状態推定値をフィードバックし
て制御することで、雑音に対して安定で応答に優れた軸
ねじり振動抑制制御を達成できる。
【0111】次に本発明による第8の実施例を図12に
示す。図12はモータの速度制御装置のブロック線図を
表し、図10と同じ記号あるいは番号は同じものを表
す。この実施例では前置補償器12を設け、速度指令値
ωref を前置補償器12に入力した結果を新たな速度指
令値ωffとして制御演算を実行する。このとき、前置補
償器の伝達特性Ff(s)を数36のように設定する。
【0112】
【数36】
【0113】ここで、sはラプラス演算子、Tf1
f2,ζf ,Tfnは前置補償器の伝達特性を表す係数で
ある。伝達特性の分母は1/Tf1および1/Tf2の2つ
の実根を持つ位相遅れ特性を、分子はζf ,Tfnで特性
の決まる2次の位相進み特性をそれぞれ表す。本発明で
は分母の2つの実根のうち一方(1/Tf1)を、制御系に
おける速度指令値からトルク指令値への伝達関数のゼロ
点近傍に一致するよう選択する。すなわち、図12に示
す実施例において数37の関係を満足するようTf1を設
定する。
【0114】
【数37】
【0115】ここで、ki ,k2 ,k3 はモータ速度検
出値および機械負荷側速度推定値のフィードバック制御
ゲインであり、ki /(k2 +k3 )の値は主に制御系
閉ループ系の極配置に依存する。このため、同じ値に極
配置されたモータ制御系では、数37を満たす遅れ補償
要素の実根(1/Tf1)を各モータ制御系で同じに設定
できる。この実根は制御系の持つゼロ点を相殺するのに
用いられ、これにより制御系のオーバーシュートを抑制
する。
【0116】一方、前置補償器の分子は指令値応答を改
善するのに用いられる。位相進み補償要素のゼロ点は、
制御系の応答特性が所定のバンド幅を満足するよう設定
する。このとき、前置補償器の分子は制御系の応答特性
を2次系で近似し、その逆システムを表すように分子の
特性を設定する。また、前置補償系を安定化するため、
前置補償系の分母に第1の実根より大きい値の実根とな
るよう設定する。このとき、第1の実根は制御系の前置
補償要素に含まれるゼロ点を相殺することで、制御系の
オーバーシュートを抑制し、分子の位相進み特性により
指令値応答特性を改善できる。
【0117】本実施例における前置補償器の各係数はモ
ータ制御系のフィードバック制御により決定する特性に
応じて設定できる。このため、複数のモータを揃速性よ
く制御する場合などには、各モータ駆動系で同じ値の前
置補償器を用いることができる。これにより、ランプ状
の速度指令値などに対して速度指令応答を揃えることが
できるという利点もある。
【0118】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
トルク電流検出値を併用して軸ねじり振動を抑制するた
めのトルク電流指令値を演算するので、トルク制御応答
遅れの大きい駆動系に対しても良好な軸ねじり振動抑制
制御を達成できる。また、速度制御演算にトルク電流検
出値をフィードバックすることで、トルク電流検出値に
含まれるトルクリプル成分を抑制できる。
【0119】更に、駆動系の持つ高次振動モードなどの
影響をモデル化誤差として定量的に表して制御ゲインを
決定するので、ロバストで安定性に優れた軸ねじり振動
抑制制御を実現できる。
【0120】更に、状態フィードバック制御による軸ね
じり振動抑制にフィードフォワード補償を併用すること
で、ステップ状の速度指令値だけでなくランプ状に変化
する速度指令値に対しても追従特性の良好な制御性能を
達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図。
【図2】機械負荷駆動系の特性を示す説明図。
【図3】駆動系の簡易モデルの構成を示すブロック線
図。
【図4】図1の状態推定器8の構成を示すブロック線
図。
【図5】本発明の効果を示すシミュレーション結果。
【図6】本発明の第2の実施例を示す構成図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す構成図。
【図8】本発明の第4の実施例を示す構成図。
【図9】本発明の第5の実施例を示す構成図。
【図10】本発明の第6の実施例を示す構成図。
【図11】本発明の第7の実施例を示す構成図。
【図12】本発明の第8の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1…モータ、2…機械負荷、3…パワー変換器、4…電
流検出器、5…トルク検出器、6…トルク制御器、7…
速度検出器、8…状態推定器、9,10…速度制御器、
201…トルク伝達機構、701…速度演算器。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ1の出力軸に機械負荷2が取り付け
    られ、前記機械負荷を駆動するモータの速度あるいは位
    置を制御するもので、前記モータ1にパワーを供給する
    パワー変換器3、モータの電流検出手段4、前記電流検
    出手段4の出力を用いてモータのトルク電流を検出する
    トルク電流検出手段5、前記トルク電流検出手段5の出
    力を用いてモータの発生トルクを制御するトルク制御手
    段6、およびモータの速度検出手段7とを備え、前記ト
    ルク制御手段6へのトルク指令値と前記モータのトルク
    検出手段5と前記モータの速度検出手段7との出力とか
    ら、機械負荷側の速度、モータと機械負荷側との軸ねじ
    りトルク、および機械負荷側に加わる負荷トルクとを推
    定する状態推定手段8を設け、モータの速度指令値、モ
    ータの速度検出値、状態推定手段の出力である機械負荷
    側速度の推定値、軸ねじりトルクの推定値、負荷トルク
    の推定値とを用いて第1のトルク指令値を演算する第1
    の速度制御手段9を設けたものにおいて、前記第1のト
    ルク指令値とモータのトルク電流検出値とから第2のト
    ルク指令値を演算する第2の速度制御手段10を設け、
    前記第2のトルク指令値をトルク制御手段6へのトルク
    指令値として制御することを特徴とするモータの制御装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1において、第1の速度制御手段9
    で演算された第1のトルク指令値とモータのトルク電流
    検出値とからトルク指令値を演算し、その結果を直列補
    償器に入力した結果を第2のトルク指令値として演算す
    る第2の速度制御手段を設け、前記第2のトルク指令値
    をトルク制御手段6へのトルク指令値として制御するこ
    とを特徴とするモータの制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、第1の速度制御手段9
    で演算された第1のトルク指令値を直列補償器に入力し
    た結果を第2のトルク指令値として演算する第2の速度
    制御手段を設け、前記第2のトルク指令値をトルク制御
    手段6へのトルク指令値として制御することを特徴とす
    るモータの制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2,3において、モ−タの速度
    指令値を補償する前置補償器12を設け、その前置補償
    器12を少なくとも1個の実根を持つ位相遅れ補償要素
    と所望のゼロ点を持つ位相進み補償要素とから構成し、
    前記位相遅れ補償要素の実根をモ−タ速度制御手段9に
    おける速度指令値からトルク指令値への伝達特性のゼロ
    点近傍に設定して、前記前置補償器12の出力を新たな
    速度指令値として制御を実行することを特徴とするモ−
    タの制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、複数のモ−タを駆動す
    る速度制御装置で、各モ−タの速度制御系で同じ伝達特
    性の前置補償器を用いることを特徴とするモ−タの制御
    装置
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4において、トルク制
    御手段6におけるトルク指令に対するモータ発生トルク
    の特性を所定の伝達特性でモデル化し、モータ発生トル
    クに対するモータ側速度および機械負荷側速度の特性を
    表すモデルとして、2つの慣性モーメントが所定のねじ
    り剛性と粘性とを持つバネで結合された簡易モデルと、
    前記簡易モデルに対してモータ機械系の持つ高次振動モ
    ードおよび速度検出手段7の速度検出特性を含めてモデ
    ル化した詳細モデルとを求め、トルク指令値に対するモ
    ータ速度検出値および機械負荷側速度検出値の伝達関数
    を簡易モデルに対して演算したものをそれぞれG
    n1(s),Gn2(s)とし、詳細モデルに対して演算したも
    のをそれぞれGa1(s),Ga2(s)としたとき、下記の数
    1,数2で演算されるモデル化誤差関数L1(s),L
    2(s)を求め(ここでsはラプラス演算子、s=jω
    (ここでjは虚数単位、ωは角周波数)と置き、更に簡
    易モデルに対して詳細モデルが所定の値だけパラメータ
    変動したときに数3を満たすゲイン特性lm (ω)を決定
    し、駆動特性を簡易モデルと見做したときの速度制御系
    の一巡伝達関数G(jω)が数4を満たすように速度制御
    手段9での制御則を決定することを特徴とするモータの
    制御装置。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】
  7. 【請求項7】請求項2,3,4,5,6において、トル
    ク制御手段6へのトルク指令値を補償する直列補償器
    を、数1、数2で与えられる2つのモデル化誤差関数の
    大きさ|L1(jω)|、および|L2(jω)|が大きくな
    る周波数領域でゲインの低下する特性となるよう設定す
    ることを特徴とするモータの制御装置。
  8. 【請求項8】請求項1,4,5,6において、トルク制
    御手段6におけるトルク指令値に対するモータ発生トル
    クの伝達特性を応答時定数Te の1次遅れ特性で近似し
    たとき、前記トルク制御手段6の応答時定数Te を大き
    くすることで、2つのモデル化誤差関数の大きさ|L
    1(jω)|、および|L2(jω)|が大きくなる周波数領
    域でトルク指令値に対するモータ発生トルクのゲインを
    低下させ、特定の周波数領域でゲインの低下する直列補
    償器を用いることなくトルク制御手段6へのトルク指令
    値を演算することを特徴とするモータの制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1,2,3,4、において、最小次
    元形状態オブザーバにより機械負荷側の速度、モータと
    機械負荷側との軸ねじりトルク、および機械負荷側に加
    わる負荷トルクとを推定する状態推定手段8を構成し、
    前記状態推定手段8において、モータトルク指令に対す
    る伝達項がゼロになるようオブザーバゲインを設定する
    ことを特徴とするモータの制御装置。
  10. 【請求項10】請求項1,2,3,4において、カルマ
    ンフィルタにより機械負荷側の速度、モータと機械負荷
    側との軸ねじりトルク、および機械負荷側に加わる負荷
    トルクとを推定する状態推定手段8を構成し、カルマン
    フィルタゲインをループ・トランスファ・リカバリィの
    手法で設定することを特徴とするモータの制御装置。
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