JPH05176540A - 高電圧発生装置 - Google Patents

高電圧発生装置

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JPH05176540A
JPH05176540A JP3343488A JP34348891A JPH05176540A JP H05176540 A JPH05176540 A JP H05176540A JP 3343488 A JP3343488 A JP 3343488A JP 34348891 A JP34348891 A JP 34348891A JP H05176540 A JPH05176540 A JP H05176540A
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JP
Japan
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voltage
high voltage
mold
transformer
rectifier
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JP3343488A
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Akira Tsuchiya
明 土屋
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Toshiba Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/02Casings
    • H01F27/022Encapsulation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/02Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal
    • H02M7/04Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/06Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes without control electrode or semiconductor devices without control electrode
    • H02M7/10Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes without control electrode or semiconductor devices without control electrode arranged for operation in series, e.g. for multiplication of voltage
    • H02M7/103Containing passive elements (capacitively coupled) which are ordered in cascade on one source
    • H02M7/106With physical arrangement details

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Abstract

(57)【要約】 【目的】絶縁油を用いた装置に比べ、格段の小形化、軽
量化等を図る。 【構成】高電圧トランス101、高電圧整流器102、
フィラメント加熱用トランス103、高電圧ケーブル1
04の接続端の一部を、エポキシ樹脂などの固体絶縁物
10で箱状に固め、単一のブロック体を形成する。この
ブロック体の表面には、アース用の導電層15を金属蒸
着によって形成する。この高電圧発生装置1は、例えば
X線管の電源装置として使用できる。 【効果】小形化、軽量化のほか、運動する機器に搭載し
た場合でも安定した絶縁特性が得られ、またケーブルの
引出し方向も任意に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高電圧発生装置に係
り、とくに、低圧で与えられた交流電圧を昇圧した後、
整流して高圧の直流電圧を得る構造の高電圧発生装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高電圧発生装置としては、図5に
記載した回路構成のものが知られている。この図5記載
の装置は、医療用X線診断装置のX線管に高圧(例えば
150kV)の高圧電源を供給するものである。
【0003】図4に示す高電圧発生装置は、入力端子I
,INに接続された高電圧トランス101と、こ
の高電圧トランス101と3極の出力端子OUT, O
UT2 に接続された高電圧整流器102と、別の入力端子
IN〜IN及び出力端子OUTに接続されたフィ
ラメント加熱トランス103とを高電圧部品として備え
ている。これにより、入力端子IN,INに供給さ
れた低圧の交流電圧(例えば200V)が高圧の直流電
圧(例えば150kV)に変換され、出力端子OU
,OUTから3芯の高電圧ケーブル104、10
4を介してX線管105の陽極及びフィラメント間に供
給される。また、出力端子OUTから取り出される交
流電圧によってX線管105の2つの焦点用のフィラメ
ントが加熱される。なお、入力端子IN,INに供
給される交流電圧は、インバータにより高周波化するこ
ともあり、その場合、高電圧トランス101自体は小形
化され且つ軽量化が可能になる。
【0004】これらの高電圧部品は図5に示すように組
み立てられる。即ち、高電圧部品101〜103を支持
構造物107…107で支持させ、組み立てた後、その
組体全体を鉄製の容器108に収容する。そして、容器
108の内部を乾燥させた後、絶縁油109を容器10
8内に注ぎ、各部品間の絶縁を確保するものである。
【0005】しかし、絶縁油109中に粉塵や金属粉が
微量でも浮遊していると、それらの異物の対流に起因し
た絶縁耐圧が低下することがある。そこで、従来は絶縁
材料の板材から成るバリヤー(隔壁)110…110
を、図5に示すように部品間に配置し、これにより異物
の対流を抑制するようにしている。
【0006】また、出力端子OUT,OUTは実際
には図5に示すように高電圧ソケット111、111で
形成される。各高電圧ソケット111は高電圧電極部と
アース部を有するが、沿面放電の発生を回避するため、
それら高電圧電極部とアース部との間に所定の絶縁距離
を確保している。
【0007】なお、高電圧ソケット111、111や端
子台112…112(入力端子IN1 …INを形成)等
は図5に示すように、上蓋113に装備されている。図
5中、114…114は低電圧ケーブルである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の高電圧発生装置にあっては、バリヤーを形成す
ると、容器内部の構造が複雑化する。また、バリヤーを
設置したことにより、絶縁油のストレスが上がるので、
各高電圧部品間の距離は絶縁油の劣化を見込んで、十分
な安全率を採らざるを得ないから、高電圧部品間の空間
的間隔が大きい。同様に、高電圧ソケットも同様に十分
な安全率を考慮した絶縁距離が必要である。これらの理
由によって、従来の絶縁油によって耐圧を確保する構造
の高電圧発生装置は、装置全体が大形化・複雑化すると
いう問題があった。
【0009】また、インバータ方式の高電圧発生装置の
場合には、高周波化により高電圧トランス自体は小形、
軽量になるが、絶縁油自体の耐圧は変わらないので、一
定の耐圧を確保しようとすると、自ずと限界が生じる。
このため、装置全体は依然として、ある程度の形状、重
量が必要で、大きな設置スペースも必要となるなどの問
題があった。
【0010】さらに、従来の高電圧発生装置をX線CT
装置などの架台に搭載して使用する場合、架台の回転時
に生じる回転加速度に因って、シール部の絶縁油に対す
る気密度が問題になり、空気混入に因る耐圧不良を生じ
る恐れがあった。また、このように運動させる架台に取
り付ける場合、高電圧発生装置の重量が大きいため、支
持構造物の強度を上げなければならず、搭載対象のシス
テム全体も大形化、重量増になるという問題があった。
【0011】さらにまた、従来の絶縁油を使った構造の
ものでは、絶縁油を完全密封することは困難であったの
で、高電圧ケーブルの引き出し方向は通常、上向きにな
るように設計されていた。
【0012】この発明は上記従来の問題に鑑みなされた
もので、小形化、軽量化を図った高電圧発生装置を提供
することを、第1の目的とする。インバータ方式を採用
した場合でも、トランスの高周波化に因る小形、軽量化
のメリットを装置全体に存分に反映させることができる
高電圧発生装置を提供することを、第2の目的とする。
さらに、X線CT装置の架台のように、運動させる架台
に搭載して使用する場合でも、加速度に因る気密性の低
下の問題を生じない高電圧発生装置を提供することを、
第3の目的とする。さらに、高電圧ケーブルの引き出し
方向を任意に設定可能な高電圧発生装置を提供すること
を、第4の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜4記載の高電圧発生装置によれば、入力
した交流電圧を昇圧する変圧器と、この変圧器により昇
圧された交流電圧を整流する整流器とを高電圧部品とし
て有し、これらの高電圧部品を相互に所定距離離した状
態のまま固体絶縁物でモールドして、一つのブロック体
に形成すると共に、このブロック体の外側表面に接地用
の導電層を形成した。例えば、前記整流器からの直流出
力は、X線を発生させるX線管の電源となる。また例え
ば、前記高電圧部品としては、前記X線管のフィラメン
トを加熱する交流電源を供給するためのフィラメント加
熱用変圧器も含まれる。さらに、前記整流器の出力側に
は高電圧ケーブルが接続され、この高電圧ケーブルの整
流器側端部は、その一部が前記固体絶縁物に直接、埋設
された構造である。
【0014】
【作用】請求項1〜4記載の高電圧発生装置によれば、
入力した交流電圧は昇圧後、整流されて、高電圧の直流
電圧として取り出され、例えばX線管に供給される。こ
のとき、高電圧部品は固体絶縁物により、全体が一つの
ブロック体に固められているため、従来の絶縁油を絶縁
体とする場合に比べて、絶縁耐力自体が大きいから絶縁
距離が小さくて済み、また内部の支持構造物を固体絶縁
物が兼ねるから、同等の電気的特性を有する従来装置に
比べ、そのサイズ、重量を大幅に小形・軽量化できる。
また、回転する架台などに取り付けた場合でも、固体絶
縁物であるから、加速度に因る気密性の問題は生じな
い。一方、この高電圧発生装置がX線管用であれば、X
線管のフィラメント加熱用の変圧器も一緒にコンパクト
にブロック化される。さらに、高電圧ケーブルも一緒に
埋設された装置では、高電圧ケーブルの引き出し口が簡
素化され、一層の小形化及び軽量化が図られる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1〜図4に基
づき説明する。なお、この実施例における高電圧発生装
置は、前述した従来例と同様にX線管用の装置であり、
その回路構成は前述した図4に記載したものと同一であ
るとする(このため、同一の構成要素には同一符号を用
いる)。
【0016】図1は、全体を箱形で単一のブロック体に
形成した高電圧発生装置1を示す。この高電圧発生装置
1は、図4に示した高電圧部品、即ち高電圧トランス1
01、高電圧整流器102(2つのケースに分割されて
いる)、フィラメント加熱用トランス103(2つに分
割されている)を固体絶縁体10により箱状に一体に固
めたものである。図2には、各高電圧ケーブルの104
の引出し口が、ケーブルガイド及び補強を兼ねて、固体
絶縁体10を段状に形成した段部10Aで固められてい
る様子を示す。
【0017】ここで、上記高電圧発生装置1の製作工程
を図3を参照して説明する。まず、高電圧トランス10
1、高電圧整流器102(ここでは、倍電圧整流器)、
及びフィラメント加熱用トランス103に必要なアセン
ブリ部品、並びに、箱形の金型、固体絶縁体10を形成
するモールド注型材料(例えば、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂など)、硬化剤及び硬化促進剤を予め用意す
る。そして、図3の準備工程30a,30bでは、巻枠
に絶縁紙と巻線を、多重円筒巻きに巻いて高電圧トラン
ス101及びフィラメント加熱用トランス103とを単
独に製作する。これらの準備工程30a,30bでは、
絶縁紙として樹脂含浸紙を用いるので、絶縁紙を真空加
熱乾燥させてから組み立てる。また、並行して行われる
別の準備工程30cでは、高電圧整流器102が組み立
てられる。
【0018】次の製作工程31では、完成した高電圧ト
ランス101、フィラメント加熱用トランス103、高
電圧整流器102、及び、別途用意された金型を集め
て、型組を行う。この型組工程31では、各高電圧部品
101〜103を金型内で位置決めし、その位置を支持
する必要がある。このため、まず、各高電圧部品101
〜103を、必要最小限の絶縁耐圧距離を確保する位置
に、固体の支持体で位置決めする。各支持体はモールド
注型材料と同一材料で形成されている。このとき、各部
品101〜103の間は配線材と端子(外側に真鍮タッ
プが形成されている)により接続され、高電圧トランス
101の入力端子には低電圧ケーブル114、…、11
4(図1参照)が接続される一方、整流器103の出力
端子の各々には高電圧ケーブル104、104が接続さ
れる。各低電圧ケーブル114及び各高電圧ケーブル1
04は、所定位置に位置決めされると共に、高電圧ケー
ブル104、104は位置決めされた位置から各々、直
立させた状態で、金型の上方にそのまま引き出される。
これにより、各部品101〜103及び配線材が金型内
で立体的に固定・配置される。
【0019】上記型組工程31が終了すると、注型工程
32に移行し、真空状態にてモールド注型材料、硬化剤
及び硬化促進剤を金型内に含浸させる。このとき、高電
圧ケーブル104、104の端末に対しては、外装ビニ
ールシース及びシールド用綱編組を除いた部分が注型さ
れる。
【0020】次いで、硬化工程33では、金型全体を加
熱することにより、注型した各材料を硬化させる。この
硬化により、各支持体はモールド注型材料と同一材料で
形成してあるため、一体として硬化され、固体絶縁体1
0になる。次いで、分解工程34では、自然冷却後、金
型から硬化した箱形のブロック体を取り出す。このブロ
ック体内には、高電圧部品101〜103が固定された
状態で一体に組み込まれている(図1参照)。
【0021】さらに、仕上工程35では、整形や端子台
112…112などの取付けを行う。さらに、バンド締
めなどのコア組込み工程36、耐電圧評価などを行う電
気試験工程37に至る。その後、表面塗装工程38で
は、例えば鉛などの金属蒸着をブロック体の外表面に施
し、外装としての導電層15を形成する(図1参照)。
この導電層15はアースに接続される。
【0022】以上のようにして形成された高電圧発生装
置1によれば、回路中の入力端IN1 ,INから供給し
た低圧の交流電圧が巻線比に応じて昇圧され、その後、
整流されて、出力端OUT,OUTから高圧の直流
電圧として取り出すことがきる。
【0023】この高電圧発生装置1は、従来の手法によ
って製作された装置に対して、種々の利点を有する。
【0024】まず、十分な安全率を見込んだ場合でも装
置全体を著しく小形・軽量化できることである。その理
由は、以下のようである。第1に、固体絶縁物10を使
用しているため、従来の絶縁油よりも絶縁耐力が大き
い。この絶縁耐力が大きいことによって、各高電圧部品
101〜103間や外装15(導電層)との絶縁距離が
絶縁油に比べて小さく済む。第2に、ブロック体内は固
体絶縁体10で固められているため、従来の絶縁油で見
られた、浮遊粉塵の対流を抑制するバリヤーが不要にな
る。第3に、内部での高電圧部品の支持は固体絶縁物1
0が兼ねるから、従来のような内部の支持構造体が不要
になる。また、第4に、高電圧ソケットの代わりに、高
電圧ケーブル104、104を直接埋設して形成できる
ことにより、高電圧ソケットを使用するときの沿面距離
の確保が不要になる。このとき、各ケーブル104の埋
込み寸法はケーブル固定分だけを残した最小限に調節で
き、ブロック体の3辺の内の一つ辺の寸法を抑えること
ができる。さらに、第5に、従来構成のような鉄製容器
のアースの代わりに導電層15を形成し、重たい鉄製容
器を排除できる。これらの利点が総合的に結合されて、
高電圧発生装置1全体が従来構造に比べて格段に小形化
され、軽量化される。
【0025】さらに、上記小形・軽量化のメリットは、
インバータ方式を採用した装置にも反映させることがで
きる。従来は、インバータ方式による高周波化で、メイ
ンのトランスは小さく製造できるが、その小形・軽量化
の点で限界があった。しかし、この発明の利点とトラン
ス自体の小形・軽量化が融合して、インバータ方式の高
電圧発生装置が格段に軽く且つ小さく製作できる。
【0026】本発明者がこの発明を実施したところ、従
来の同等規模の高電圧発生装置に比べ、体積を約1/1
5と小さくでき、且つ、重量を約1/4〜1/5と減ら
すことができるという結果を得た。なお、このように固
体絶縁物でモールドした場合でも、管電圧波形などの電
気的特性や内部の熱的特性も、従来と何等変わらないこ
とが確認されている。
【0027】さらに、上記のように小形、軽量に製造で
きることで、種々の二次的効果が得られる。持ち運びが
容易になるほか、設置スペースが格段に減少するから、
高電圧を供給する対象機器にも一体に搭載することが可
能になる。この場合、対象機器の搭載部分の支持構造体
を従来のように特別に強固に形成する必要もなくなる。
これにより、X線CT装置のように架台が回転する構造
の装置にも一体に組み込み易くなる。
【0028】別の重要な利点は、X線CT装置の回転架
台の如く、運動する架台に搭載した場合でも、ブロック
体内は固体絶縁物10で固められているから、架台と一
緒に運動しても、従来見られた、空気混入に因る絶縁油
の耐圧低下のような問題が生じることもない。また、絶
縁油の温度に因る膨脹、収縮も無く、空蓋も不要とな
る。これにより、運動時や振動時及び温度上昇時に発生
する油漏れや耐圧不良なども無くなり、安定した耐圧特
性を発揮できる。
【0029】更に別の重要な利点は、高電圧ケーブル1
04、104の取り出し方向を任意に設計できることで
ある。従来のように絶縁油を使用した場合、ケーブルの
高電圧ソケットなどの取り付け部や天板と容器との密着
部のシールの強度限界及び劣化の問題があり、実際には
完全密封は困難であった。このため、高電圧ケーブルの
取り出し方向は通常、上方向であった。これに対して、
この発明を実施した装置では固体絶縁物10で固めてい
るから、そのような心配は無用であり、高電圧ケーブル
104、104の取り出しは横方向、下方向など、任意
に設計することができ、対象とする機器にも搭載し易く
なった。
【0030】さらに、上記実施例によれば、以下のよう
な種々の利点が得られる。最初に、装置の信頼性が向上
することが挙げられる。絶縁油を使用した場合、絶縁油
の劣化、油中の水分及び粉塵などに因る絶縁耐圧の低下
に起因して、絶縁放電が起こり、部品を損傷してしまう
恐れもあった。しかし、この発明を実施した装置は、そ
のような可能性は極めて少なくなり、絶縁耐圧に関する
信頼性が格段に高くなる。次に、絶縁油漏れの問題も解
消され、経時変化に因る絶縁油の交換が不要になるか
ら、保守が容易になる。次に、従来、オイルタンクとし
て使用していた鉄製容器も不要になり、また内部の構造
支持体が不要であるなど、部品点数が削減され、製造コ
ストも従来構造に比べて下がる。さらに、真空乾燥、真
空注油の工程が無くなり、製造効率も向上する。
【0031】ところで、インバータ方式の高電圧発生装
置を製造する場合、上記実施例に係る装置本体、即ちブ
ロック体の外周面を利用し、その外周面の一部に入力電
源部の回路ユニットや高周波インバータ部のスイッチン
グ回路の各ユニットを取り付けるようにすれば、インバ
ータ方式の装置全体をコンパクトな単体にまとめること
ができる。
【0032】なお、この発明は、上記実施例のように、
X線管の電源装置としての高電圧発生装置について実施
する場合に限定されず、例えばレーザ装置、イオン注入
装置、粒子加速器などの如く、他の用途に適用してもよ
い。また、この発明における高電圧ケーブルの整流器に
対する接続は、ケーブルを直接埋設する、上記実施例の
構造に限定されるものではなく、例えば、従来のように
高電圧ソケットも含めて一体にモールド化したり、高電
圧ケーブルが接続されたプラグをそのソケットに差し込
む構造でもよいし、また、高電圧コネクタをモールド化
したブロック体に取り付け、そのコネクタを介して接続
するようにしてもよい。さらに、ブロック体の形状も箱
形に限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項記載の発明
に係る高電圧発生装置は、入力した交流電圧を昇圧する
変圧器と、この変圧器により昇圧された交流電圧を整流
する整流器とを高電圧部品として有し、これらの高電圧
部品を相互に所定距離離した状態のまま固体絶縁物でモ
ールドし、一つのブロック体に形成すると共に、このブ
ロック体の外側表面に接地用の導電層を形成する構成と
し、例えば、X線管の電源装置として利用できるように
した。このため、従来のような絶縁油による絶縁体とは
異なり、固体絶縁物の絶縁耐圧が大きいこと、固体絶縁
体が内部の高電圧部品の支持も兼ねること等によって、
従来装置に比べ、装置全体を格段に小形化、軽量化でき
る。また、インバータ方式を採用した電源装置の場合で
も、高周波化に拠る変圧器の小形、軽量化のメリットを
遺憾無く発揮させることができる。さらに、X線CT装
置の架台のように運動する架台に搭載する場合でも、加
速度に因って絶縁耐力が低下するということもなく、安
定した絶縁特性が得られる。
【0034】一方、X線管の電源装置とする場合、高電
圧部品としてX線管のフィラメント加熱用の交流電源を
供給するフィラメント加熱用変圧器も一緒にモールド化
でき、装置全体を効率良く小形・軽量化できる。さら
に、整流器に接続する高電圧ケーブルを固体絶縁物に直
接、埋設する構造とすれば、高電圧ソケットなどの接続
器が不要になり、高電圧の引き出し部分を簡素化でき、
また高電圧ケーブルの引き出し方向も任意に設定できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る高電圧発生装置の一
部破断した斜視図。
【図2】高電圧ケーブルの引出し口の部分断面図。
【図3】モールド化の製作工程を示す工程流れ図。
【図4】発明の実施例及び従来例に係る高電圧発生装置
の要部回路図。
【図5】従来例に係る高電圧発生装置の一部破断した斜
視図。
【符号の説明】
1 高電圧発生装置 10 固体絶縁物 15 外装としての導電層 101 高電圧トランス 102 高電圧整流器 103 フィラメント加熱用トランス 104 高電圧ケーブル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した交流電圧を昇圧する変圧器と、
    この変圧器により昇圧された交流電圧を整流する整流器
    とを高電圧部品として有し、これらの高電圧部品を相互
    に所定距離離した状態のまま固体絶縁物でモールドし、
    一つのブロック体に形成すると共に、このブロック体の
    外側表面に接地用の導電層を形成したことを特徴とする
    高電圧発生装置。
  2. 【請求項2】 前記整流器からの直流出力は、X線を発
    生させるX線管の電源となる請求項1記載の高電圧発生
    装置。
  3. 【請求項3】 前記高電圧部品として、前記X線管のフ
    ィラメントを加熱する交流電源を供給するためのフィラ
    メント加熱用変圧器を付加した請求項2記載の高電圧発
    生装置。
  4. 【請求項4】 前記整流器の出力側には高電圧ケーブル
    が接続され、この高電圧ケーブルの整流器側端部は、そ
    の一部が前記固体絶縁物に直接、埋設された構造である
    請求項1記載の高電圧発生装置。
JP3343488A 1991-12-25 1991-12-25 高電圧発生装置 Pending JPH05176540A (ja)

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US (1) US5363286A (ja)
JP (1) JPH05176540A (ja)

Cited By (7)

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