JPS6139723B2 - - Google Patents

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JPS6139723B2
JPS6139723B2 JP56078879A JP7887981A JPS6139723B2 JP S6139723 B2 JPS6139723 B2 JP S6139723B2 JP 56078879 A JP56078879 A JP 56078879A JP 7887981 A JP7887981 A JP 7887981A JP S6139723 B2 JPS6139723 B2 JP S6139723B2
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JP
Japan
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flyback transformer
magnetic
coil
magnetic core
magnetic path
Prior art date
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Application number
JP56078879A
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English (en)
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JPS5726416A (en
Inventor
Hideo Hishijo
Keiji Yokochi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP7887981A priority Critical patent/JPS5726416A/ja
Publication of JPS5726416A publication Critical patent/JPS5726416A/ja
Publication of JPS6139723B2 publication Critical patent/JPS6139723B2/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F38/00Adaptations of transformers or inductances for specific applications or functions
    • H01F38/42Flyback transformers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F5/00Coils
    • H01F5/02Coils wound on non-magnetic supports, e.g. formers
    • H01F2005/022Coils wound on non-magnetic supports, e.g. formers wound on formers with several winding chambers separated by flanges, e.g. for high voltage applications

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、フライバツクトランスの改良に関
するものであり、すなわち、EE型またはEI型磁
芯を用いた外鉄型の構造と絶縁構成の改善によ
り、磁芯の突き合せ部分および巻線からの漏洩磁
束を少なくして、磁気誘導に害されやすい他の部
品または回路をフライバツクトランスの近くに配
置しても誘導障害の影響をほとんど受けず、プリ
ント配線基板への取付も簡単な小型軽量で絶縁特
性がすぐれ、安全性および信頼性が高く、耐久性
のあるフライバツクトランスを得るためのフライ
バツクトランスの製造方法を提供するものであ
る。
最近、消費者保護および省資源化の要求の増大
につれて、テレビジヨン受像機においても、安全
性の強化、使用部品点数の削減および生産工数の
低減が要求され、その目的の一つとして、フライ
バツクトランスがプリント配線基板に取付けられ
る傾向にあり、十分な安全性と耐久性をそなえた
フライバツクトランスの小型軽量化とプリント配
線基板への取付が簡単で、取付面積が小さく、し
かも、フライバツクトランスの囲りに大きなスペ
ースをとらないで、そのそばに部品を配置して
も、その部品や回路に誘導障害を与えないことが
要求されている。
従来使用されているフライバツクトランスは、
テレビジヨン受像機の種類、大きさ、要求される
性能などによつて細部はいろいろ異なるが、ほと
んど第1図に示すような構成になつている。
すなわち、1,2はそれぞれ1次コイルおよび
2次コイル(高圧コイル)、3は先端に高圧整流
器に接続するための接続キヤツプ4を設けた高圧
引き出し線、5は前記1次コイル1および2次コ
イル2のそれぞれからの引き出し線、6はこの引
き出し線5を固定する端子板、7はこの端子板6
に設けた金属端子、8はコ型の磁芯、9はこの磁
芯8の磁気飽和をさけるためにその突き合せ面に
挿入したスペーサ、10はこの磁芯8の片側の面
に位置する金具、11は端子板6および金具10
と磁芯8の間に挿入したクツシヨン材、12,1
3はそれぞれ前記端子板6、磁芯8、スペーサ
9、金具10、クツシヨン材11を一体に固定す
るためのボルトとナツトである。
このような構造のフライバツクトランスは、2
次コイル2のコロナ保護輪の外周部と対向する磁
芯8との間の距離を、コロナ放電が生じないよう
に十分大きくとつているため、大きな磁芯を使用
しなければならず、小型軽量化ができないため、
フライバツクトランスが大きく重いので、プリン
ト配線基板への取付けは、端子板6の金属端子7
をプリント配線基板に設けた孔に挿入して半田付
するだけでは固定することができず、ボルト12
をプリント配線基板に設けた孔に挿入してナツト
13でプリント配線基板とフライバツクトランス
を一体化する必要があり、このようなナツトで締
付けるという手間がかかるし、フライバツクトラ
ンスが大きいだけでなく、磁芯8の磁気飽和をさ
けるためにその突き合せ面に非磁性体のスペーサ
9が挿入されており、この部分や磁芯8の1次コ
イル1や2次コイル2で覆われていない部分から
多くの漏洩磁束が出ており、この漏洩磁束により
誘導障害を受けやすい部品や回路は、このフライ
バツクトランスのそばに配置することができず、
この誘導障害をさけるために、これらの部品や回
路をフライバツクトランスからかなり離して取付
けるので、大きなスペースを必要とし、その分だ
け大きなプリント配線基板を使用しなければなら
ず、大巾なコスト高になるし、また、このような
フライバツクトランスを受像管に近づけると、特
に、カラーテレビジヨン受像機ではこの漏洩磁束
により電子ビームが曲げられ、画面のピユリテイ
がずれるので、フライバツクトランスを受像管よ
り離して配置しなければならず、プリント配線基
板の配置の都合や薄型および小型のカラーテレビ
ジヨン受像機で必要な距離が確保できない場合
は、フライバツクトランスの磁気シールドを行な
う必要があり、磁気シールド板とフライバツクト
ランスの高圧コイル(2次コイル)とは、コロナ
放電が発生しないように十分な間隔をとる必要が
あるため大きな場所を必要とするし、また、フラ
イバツクパルスによつて生じる磁芯8やボルト1
2の振動が、端子板6の金属端子7やボルト12
によつてフライバツクトランスが取付けられてい
るプリント配線基板に伝わり、このプリント配線
基板が振動することにより、このプリント配線基
板やこれに取付けられた部品や、さらにプリント
配線基板とシヤーシとの固定面等が耳ざわりな振
動音を発生したり、磁芯にチヤージされた電荷が
ボルトや他の部品に放電して画面上にノイズがあ
らわれる等の数々の障害が生ずる欠点があつた。
また、端子板6として電気絶縁特性の非常にす
ぐれた高価な材料のものを使用しないと、使用中
に塵埃が付着し、電位差の大きな金属端子7の間
にアークトラツキングが生じ、絶縁破壊を起すお
それもあつた。
以上は使用に際しての従来の欠点を述べたが、
フライバツクトランスを組立てるときにも次のよ
うな欠点がある。すなわち、一般に1次コイルお
よび2次コイルは絶縁材料の合浸を行ない、さら
に、2次コイルはコロナ保護輪を設けてあるが、
この絶縁材料を含浸し、コロナ保護輪を成形する
工程から組立が完了するまでの作業は非常に煩雑
で手間がかかり、多くの人手を要するし、コイル
に傷をつけたり、引き出し線5を断線させたりす
るし、引き出し線5がたるみやすく、複数本の線
が互いに接近しやすかつた。
また、左右のナツトを同じ割合で締付けること
が難かしく、締付けがアンバランスのために磁芯
8や端子板6やボルト12が振動音を出す等の欠
点があるし、また、磁芯は製造する際の成形圧力
のバラツキ(磁芯の密度のバラツキ)や焼成炉内
の温度分布やガス濃度のバラツキによる磁気特性
のバラツキによりインダクタンスがかなりバラツ
クため、フライバツクトランスの組立のときに磁
芯の特性に合せて、磁気飽和をさけるために磁芯
の突き合せ面に挿入するスペーサの厚さを変え
て、使用範囲の値になるようにしていたが、いろ
いろな厚さのスペーサを準備し、磁芯のロツド毎
にスペーサの厚さを決めなければならず、非常に
煩雑で手間がかかる等の欠点があつた。
この発明は、上記のような従来の欠点を解決し
たフライバツクトランスの製造方法を提供するも
ので、第2図以下についてその実施例を説明す
る。
第2図は1次コイルおよび比較的低いパルス電
圧を取り出すための補助コイルを巻回した低圧コ
イル組立体で、第3図に示すように、外部接続端
子15を周知の方法により軸方向に設け、各外部
接続端子15の間にスリツト16を設けた端子板
部分17と円筒形のコイル支持部18とが一体と
なつた難燃性のプラスチツク材料よりなるボビン
19を形成し、この円筒形のコイル支持部18
に、ポリウレタン樹脂などを焼付けた絶縁電線2
1を用いて周知の方法によりプラスチツクフイル
ム20で層間絶縁を行ないながら1次コイルおよ
び補助コイル等の低圧コイルを巻回し、巻終つた
外装部は層間絶縁に用いたプラスチツクフイルム
20を巻きつけたポリエステル粘着テープ(図示
せず)などの感圧接着剤をプラスチツクフイルム
に塗布した粘着テープで固定してある。なお、層
数および一層当りの巻数は、フライバツクトラン
スの電気的諸要求に従つて決定される。また、巻
線の始端、終端および途中のタツプより引き出さ
れるリード線22は端子板部分17に設けられた
スリツト16や端子板部分の表面に沿つて外部接
続端子15に半田23等で電気的、機械的に接続
している。
第4図は開放終端を持つた円筒形のプラスチツ
ク材料で作られたボビン25に巻回された環状の
高圧コイル(2次コイル)組立体24を示す。こ
の高圧コイルも周知の方法によりプラスチツクフ
イルム26で層間絶縁を行ないながら絶縁電線2
7を用いて巻回した多層巻である。層間絶縁に用
いるプラスチツクフイルムは表面を加工してマツ
ト状にしたものでもよい。また、層の数、一層当
りの巻数、巻巾、層間絶縁の厚さはフライバツク
トランスの電気的諸要求に従つて決定される。ま
た第4図に示すように出力端子28が設けられて
おり、この出力端子28はポリエステルフイルム
などに感圧接着剤を塗布した粘着テープ29によ
り高圧コイルの外周部に固着され、かつ、この出
力端子28には絶縁電線27の終端が接続され、
絶縁電線27の始端には引き出しリード線30が
接続されている。
第5図は、低圧コイル組立体14の巻線部分を
環状の高圧コイル(2次コイル)組立体24の中
央開口に嵌装し、低圧コイル(1次コイル)のほ
ぼ中央部において、適当な接着剤により、プラス
チツク材料で作られたボビン25を、低圧コイル
の外装部に巻回されたプラスチツクフイルム20
に固着した、フライバツクトランス線輪体31を
示す。この出力端子28には周知の方法で高圧整
流器に接続するための高圧リード線32が取付け
られている。
第6図は両外側の磁路片33aより円柱形の中
央磁路片33bがgだけ短いE型磁芯33と、両
外側の磁路片33a′と円柱形の中央部磁路片33
b′が同じ長さのE型磁芯33′を突き合せて組立
た状態を示す。なお、中央部磁路片に設けた空隙
gは磁芯の磁気飽和をさけるためのもので、その
大きさはフライバツクトランスの動作条件に従つ
て決定される。また、一般にフライバツクトラン
スにおいては、漏洩磁束のために中央部磁路片か
らはなれた磁路片ほど磁束が少なくなるので、各
部分の磁束密度がおよそ一定になるように両外側
の磁路片の断面積の和が中央部の磁路片の断面積
よりも少なくなるようにして少しでも重量が軽く
なるようにしている(この実施例では両外側の磁
路片の断面積の和は、中央部磁路片の断面積の約
94%である)。
第7図は、フライバツクトランス線輪体31を
磁芯33,33′に嵌装して組立て、金型に挿入
する場合、この磁芯33,33′により金型を傷
付けるのを防ぐために磁芯33,33′の外周部
と側面部に布粘着テープ37等を巻き付けた絶縁
処理前のフライバツクトランス34を示す。
すなわち、第8図に示すように、磁芯33,3
3′の中央部磁路片33b,33b′の研摩面に接
着剤35,35′を塗布し、接着剤35の上に空
隙gより薄いスペーサ36を置き、矢印Aの方向
からフライバツクトランス線輪体31のボビン1
9の開口部を中央部磁路片33bに挿入し、次に
矢印Bの方向から他方の磁芯33′の中央部磁路
片33b′をフライバツクトランス線輪体31のボ
ビン19の端子板部分17側の中央開口部に挿入
して閉磁路になるように両磁芯33,33′を突
き合せ、両磁芯33,33′およびフライバツク
トランス線輪体31を強固に固着する。その後、
第9図に示すように、フライバツクトランスの絶
縁処理を行なうために成形金型(図示せず)に挿
入する際に、磁芯33,33′により成形金型が
摩滅するのを防ぐために、布粘着テープ37(例
えば、住友スリーエム(株)の黒色アセテート布粘着
テープNo.11)等を用いて磁芯33,33′の外周
部および側面部を覆う。
このようにして組立てられた絶縁処理前のフラ
イバツクトランス34を、適当な温度に加熱され
た適当な大きさの成形金型(図示せず)の中に封
入し、成形金型の内部を10mmHg以下の減圧(真
空)状態にしておき、この成形金型の中に、不燃
性のシリコーンゴムやラバーライクな不飽和ポリ
エステルなどの高分子絶縁樹脂39(例えば、
KE―1204LTVシリコーンゴム、WP―2601ラバ
ーライクレジンと称して市販されているものな
ど)を、約10〜20Kg/cm2程度の圧力で射出注入す
る。射出注入する樹脂として、シリコーンゴム
KE―1204LTVを用い、成形金型の温度を140〜
150℃に保つておくと、2〜3分でこのシリコー
ンゴムの加硫が完了する。このようにして、高分
子絶縁樹脂39を、それぞれのコイルの層間絶縁
に用いた各層のプラスチツクフイルム20,26
の間や、各コイル絶縁電線21,27の間〓に浸
透させるとともに、さらに低圧コイル組立体14
や高圧コイル組立体24との間や、高圧コイル組
立体24と磁芯33,33′との間の間〓などを
一体にモールド成形し、第10図〜第12図に示
すように、外部接続端子15と布粘着テープ37
の一部(成形金型と接する部分)以外は、高分子
絶縁樹脂39で被覆されて絶縁処理されたフライ
バツクトランス38を完成する。40は高圧リー
ド線32の引き出し部分に上記高分子絶縁樹脂3
9で一体に形成した隆起部であつて、機械的強度
を高めるとともに、高分子絶縁樹脂39と高圧リ
ード線32との気密性をよくするために設けられ
ており、その形状および厚さは成形金型の寸法に
より任意に選定することができる。
なお、上記実施例は、第10図〜第12図に示
すように、外部接続端子15が取付けられている
端子板部分17が高分子絶縁樹脂39で被覆され
た場合について述べたが、この端子板付のボビン
19の成形材料として、耐アーク性、耐トラツキ
ング性のすぐれた難燃性の合成樹脂を用いれば、
上述の実施例のように被覆しなくてもよい。
また、この実施例では、第6図に示すような磁
芯を用いた場合について述べたが、従来多く用い
られている両外側磁路片の断面積の和と中央部磁
路片の断面積がほぼ等しいEE型磁芯やEI型磁芯
の中央部磁路片に磁気飽和を防ぐための空〓を設
けた磁芯を用いた場合も同様の効果が得られる。
また、中央部磁路片が円柱状のものを用いたもの
は、断面積が大きくとれるためで、断面積に余裕
のある場合は角柱状のものを用いても同様の効果
が得られる。
この発明は、以上説明したように、フライバツ
クトランス線輪体31を、磁気飽和を防ぐための
空〓を中央部磁路片に設けたEE型の磁芯33,
33′の中央部磁路片33b,33b′に嵌装し、
磁芯同志とフライバツクトランス線輪体を接着剤
で固定し、磁芯の外周部に磁芯の巾よりも少し広
い布粘着テープ37を巻き付けて磁芯の外周部と
側面部を覆つた絶縁処理前のフライバツクトラン
ス34を適当な大きさの成形金型の中に封入し、
成形金型内を減圧しておいて、不燃性で絶縁性の
すぐれた高分子絶縁樹脂を約10〜20Kg/cm2程度の
圧力で射出注入することにより、層間絶縁物であ
るプラスチツクフイルム20,26や低圧コイル
組立体14の絶縁電線21や高圧コイル組立体2
4の絶縁電線27の線間に高分子絶縁樹脂39を
浸透させるととともに、その際に同時に低圧コイ
ル組立体14や高圧コイル組立体24の側面や外
周部の外装絶縁や、高圧コイル組立体24と磁芯
33,33′との間〓や、外部接続端子15を取
付けた端子板部分17およびこの外部接続端子1
5に接続した低圧コイル組立体14のリード線2
2や高圧コイル組立体24の引き出しリード線3
0および出力端子28と、これに接続した高圧リ
ード線32の一部などを一体に絶縁成形し硬化し
てしまうので、各コイル内部の絶縁とコイル外周
部の外装絶縁が完全に一体となつて貫層絶縁とな
るので、コイルの層間絶縁物の端面と外装絶縁と
の間を走る沿面放電が防止でき、また、絶縁体中
に気泡が生じないので、この気泡によるコロナ放
電の誘発を防ぐことができるし、高圧コイル組立
体24と磁芯33,33′との間〓も単一の固体
誘電体で絶縁した構成になつているので、絶縁耐
力が大巾に向上し、高圧コイル組立体24と磁芯
33,33′との間隔を大巾に小さくすることが
可能であり、また、低圧コイル組立体14および
高圧コイル組立体24と磁芯33,33′との小
さい空間部を空気に比べて熱伝導のよい高分子絶
縁樹脂で充填することにより、放熱面積が大きく
なり、それだけ磁芯やコイルの温度上昇を低くで
きるし、高分子絶縁樹脂が不燃性であるのと、多
くの部分を磁芯で囲まれており、フライバツクト
ランスを耐火性の囲枠の中に配置する必要がない
ので、さらに温度上昇に余裕ができ、貫層絶縁や
単一の固体誘電体による絶縁構成に伴なう絶縁耐
力上昇の結果と相まつて、コイル寸法および磁芯
寸法を小さくすることができ、フライバツクトラ
ンスを小型軽量化することができる。また、第6
図に示すように、磁芯33,33′の各部分の磁
束密度がおよそ一定になるように両外側磁路片3
3aの断面積の和が中央部磁路片33bの断面積
よりも小さくなるようにした磁芯を採用すること
により、一層フライバツクトランスを軽量化する
ことができる。
また、フライバツクトランス線輪体31は、
EE型磁芯の中央部磁路片に嵌装されており、磁
束の帰路を形成する磁路がコイルのまわりにある
外鉄型のフライバツクトランスであるため磁気シ
ールド効果がよく、かつ、磁気飽和を防ぐための
空〓も中央部磁路片33b,33b′にのみ設けて
あるので、漏洩磁束が従来のものに比べて非常に
少なく、受像管の近くに配置しても、電子ビーム
が漏洩磁束によつて曲げられ、画面のピユリテイ
がずれる等の影響は全くなく、さらに、上記の如
くフライバツクトランス線輪体は磁芯の両脚に覆
われているため、シールド板を用いて磁気シール
ドする必要もなく、都合のよい場所にフライバツ
クトランスを配置することができる。従つて、非
常に簡単な構成で、小型でかつ軽量化されたフラ
イバツクトランスが得られる。特にフライバツク
トランス線輪体31から外部への磁気誘導が外側
磁路片33a,33a′の設けられた両面の方向で
完全にシールできるため、この両面の方向に特に
磁気誘導に害されやすい他の部品または回路を集
中的に配置して誘導障害を少なくできるという有
利性がある。
このように、この発明になるフライバツクトラ
ンスの製造の方法によればフライバツクトランス
がすこぶる製造しやすくなると共に、これにより
製造されたフライバツクトランスは以下に示すよ
うな効果がある。すなわち、漏洩磁束が少なく、
しかも小型軽量にできるため、取付場所の自由度
が大きく、プリント配線基板の回路配置上、一番
都合のよい箇所に取付けることが可能であり、フ
ライバツクトランスのそばのプリント配線基板上
のスペースをあけることなく、そのそばまで部品
を配置できるので、フライバツクトランスの小型
化と相まつて、従来のフライバツクトランスを用
いたときに比べ、プリント配線基板の面積を大巾
に小さくできる。また、その取付も特別の固定金
具を必要とせず、フライバツクトランスに有する
外部接続端子をプリント配線基板に差し込んで半
田付するだけで簡単に取付けることができるし、
ボルトや金具をを使つてフライバツクトランスの
磁芯を固定しないので磁芯とボルトや金具などと
の接触不完全による画面上の放電ノイズの発生が
ないし、ボルトや金具に生じる渦電流や漏洩磁束
によりフライバツクトランスのそばの金属類に生
じる渦電流等による損失もなく、それだけ能率も
向上する。
また、磁芯の外周面と側面部を布粘着テープで
覆つているので、絶縁処理前のフライバツクトラ
ンスを、絶縁処理を行なう成形金型に出し入れす
る際に、この成形金型がフライバツクトランスの
磁芯でこすられて、すりへることがないし、万一
磁芯33,33′が完全に接着されていないとき
でも、上記布粘着テープでこれらの磁芯が固定さ
れているので、磁芯の組立がはずれてしまう心配
はない。
また、従来のフライバツクトランスに比べ、高
圧コイルの周囲を磁芯で多く囲むので、従来より
もさらに耐燃性が向上するし、また、磁芯を製造
する際の成形圧力のバラツキ(磁芯の密度のバラ
ツキ)や焼成雰囲気のバラツキなどによつて生じ
る磁芯の寸法や磁気特性のバラツキによるインダ
クタンスのバラツキを、中央部磁路片に設けた空
〓の寸法を変えることによつて、調節し、インダ
クタンスを設計目標値にほぼ合わせることができ
るので、フライバツクトランスの組立工程では、
ただ磁芯33,33′を突き合せるだけで、イン
ダクタンスのバラツキが非常に少なく、高電圧出
力のバラツキの少ないフライバツクトランスが得
られるので、組立工程でインダクタンスを合わせ
るために空〓の間隔をいろいろ変えて調節する等
の煩雑で手間のかかる作業が不要となる。
さらに、外部接続端子が取付けてある端子板部
分を絶縁性のすぐれた高分子絶縁樹脂で覆うこと
により、端子板の材質に関係なく、外部接続端子
間の耐アーク性や耐トラツキング性も大巾に向上
させることができるし、各外部接続端子の間に設
けられたスリツトにも前記高分子絶縁樹脂が充填
されるので、外部接続端子が取付けてある端子板
部分の表面に沿つて、外部接続端子間で沿面放電
を起こす心配もないし、また、この高分子絶縁樹
脂としてシリコーンゴムや不飽和ポリエステル等
のラバーライクな絶縁樹脂を用いれば、フライバ
ツクトランスをプリント配線基板に取付けた場合
この絶縁樹脂がクツシヨンの役目をして、磁芯や
コイルの振動がプリント配線基板に伝わるのを防
ぎ、プリント配線基板上の各電気部品やプリント
配線基板が耳ざわりな振動音を発することもない
し、フライバツクトランス全体がラバーライクな
高分子絶縁樹脂で覆われているので、磁芯や各コ
イルの振動も吸収され、従来のフライバツクトラ
ンスのように耳ざわりな振動音を発することもな
いので振動音を防止するためにフライバツクトラ
ンスとプリント配線基板の間に挿入するクツシヨ
ン材やプリント配線基板とシヤーシとの取付部分
に挿入するブツシング等を必要としない。
さらに、従来のように、低圧コイルと高圧コイ
ルを組み合せたフライバツクトランス線輪体のみ
を成形金型に入れて、高分子絶縁樹脂を各コイル
の線間に浸透させるとともに、高圧コイルの外周
部にコロナ放電の保護輪を成形する場合のように
リード線の前処理や成形後のリード線の後処理
や、リード線やボビンに付着した高分子絶縁樹脂
を取り去る手間も必要としないので、大巾に手間
がはぶけるし、また、リード線22,30は高分
子絶縁樹脂層内に固定されるため、電位差の大き
なリード線が接近しても、コロナ放電の発生や絶
縁破壊のおそれがないし、成形作業や組立作業中
にリード線などを断線させてしまう心配もなく、
リード線や端子板部分が絶縁性のすぐれた樹脂で
覆われているので塵埃の付着による悪影響もな
い。
このように、EE型の磁芯またはEI型の磁芯を
用いた外鉄型の構造と、絶縁構成の改善とによ
り、漏洩磁束と高圧特性のバラツキが非常に少な
く、絶縁特性にすぐれ、信頼性が高く、しかも小
型軽量でプリント配線基板への取付も簡単で、製
造に際しても複雑な処理を行なわないので、製造
工程を大巾に簡略化でき、生産性の向上と材料費
の低減により、原価の低下に貢献するもので、工
業上大きな利益がある。
なお、コイルの層間絶縁を行なつたプラスチツ
クフイルムは、一般に可燃性であるが、コイルの
局部的発熱により、たとえ過熱しても不燃性の高
分子絶縁樹脂(テレビジヨン受像機が有する電力
程度では燃焼し続けない程度の不燃性の樹脂)と
磁芯により、完全に外気と遮断されているため発
火するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
第1図A,Bは従来のフライバツクトランスの
側面図および正面図である。第2図以下はこの発
明の実施例を示すものであり、第2図は低圧コイ
ル組立体の斜視図、第3図は低圧コイル組立体の
ボビンの斜視図、第4図は高圧コイル組立体の斜
視図、第5図はこれら低圧、高圧コイル組立体を
結合させてできたフライバツクトランス線輪体の
斜視図、第6図は磁芯の斜視図、第7図は磁芯と
フライバツクトランス線輪体とを結合させてでき
た絶縁処理前のフライバツクトランスの斜視図、
第8図は上記磁芯とフライバツクトランス線輪体
との結合を説明するための斜視図、第9図は上記
結合が行なわれた磁芯の外周部に布粘着テープを
巻き付ける説明の斜視図、第10図は絶縁処理し
て完成したフライバツクトランスの斜視図、第1
1図および第12図は第10図のフライバツクト
ランスのそれぞれ異なる位置の側断面図である。 14…低圧コイル組立体、15…外部接続端
子、16…スリツト、17…端子板部分、18…
コイル支持部、19…ボビン、21…電線、22
…リード線、24…高圧コイル組立体、25…ボ
ビン、27…電線、28…出力端子、30…リー
ド線、31…フライバツクトランス線輪体、32
…高圧リード線、33,33′…磁芯、33a,
33a′…両外側磁路片、33b,33b′…中央部
磁路片、34…絶縁処理前のフライバツクトラン
ス、36…スペーサ、37…布粘着テープ、38
…絶縁処理されたフライバツクトランス、39…
高分子絶縁樹脂。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 1次コイルおよび比較的低いパルス電圧を取
    出すための補助コイルを巻回した低圧コイル組立
    体に、これと同心的に高圧コイルとなる2次コイ
    ルを巻回した高圧コイル組立体を嵌装してフライ
    バツクトランス線輪体を形成し、このフライバツ
    クトランス線輪体をE型磁芯の中央磁路片に挿入
    し、また、磁気飽和をさけるための空隙部が中央
    磁路片に設けられるようE型またはI型磁芯を前
    記E型磁芯と閉磁路になるように突き合せて、磁
    芯同志および磁芯と前記フライバツクトランス線
    輪体の固定を行なうと共に、前記中央磁路片に設
    けられたフライバツクトランス線輪体を磁芯の両
    脚により覆つて磁気シールドし、かつ、この磁気
    シールドされたフライバツクトランス線輪体を成
    形金型に封入し、このフライバツクトランス線輪
    体の全てを不燃性の可撓性のある高分子絶縁樹脂
    により一体に絶縁成形するようにしたフライバツ
    クトランスの製造方法。
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