JP3805844B2 - 無停電電力供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無停電電力供給装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、パーソナル・コンピュータ、ワークステーション、オフィス・コンピュータ等の情報処理装置や、通信回線、ローカル・エリア・ネットワーク等に接続して24時間連続運転する端末機器、ゲートウェイ、サーバ等に有用な、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
無停電電力供給装置、つまりUninterrputible Power Supply(以下、UPSとも呼ぶこととする)は、負荷に供給する電力の質、たとえば電圧、周波数、波形を、商用電力供給系統に停電、電圧低下、サージ等が生じた場合においても、一定に保つための装置であり、パーソナル・コンピュータ、ワークステーション、オフィス・コンピュータ等の情報処理装置や、通信回線、ローカル・エリア・ネットワーク等に接続して24時間連続運転する端末機器、ゲートウェイ、サーバ等における誤動作や動作不能を防止するために、工場やオフィス等においての需要が増加してきている。
【0003】
図1は、従来のUPSの回路構成の一例を示したものである。この図1において、(1)は商用交流入力端子、(2)はノイズ・フィルタ(F)、(3)は商用交流直送用配線、(4)は力率改善回路(PFC)、(5)はDC−DCコンバータ、(6)は直流端子、(7)は蓄電池、(8)はDC−ACインバータ、(9)は絶縁トランス(LF)、(10)は商用交流直送用配線(3)の出力とDC−ACインバータ(8)の出力との切替スイッチ、(11)は負荷、(12)は負荷用力率改善回路(PFC)、(13)は負荷用DC−DCコンバータである。
【0004】
この図1に例示した従来のUPSには、2通りの動作方式、すなわち瞬断許容方式と無瞬断常時給電方式とがある。
瞬断許容方式によるUPSでは、常時、商用交流を、商用交流入力端子(1)、ノイズ・フィルタ(2)、商用交流直送用配線(3)、および切替スイッチ(10)を通して直接負荷(11)に供給し、停電等の非常時にのみ、切替スイッチ(10)を切り換えて、蓄電池(7)からの電力を、DC−ACインバータ(8)を通して絶縁トランス(9)から取り出し、負荷(11)に給電する。
【0005】
もう一つの動作方式である無瞬断常時給電方式のUPSでは、切替スイッチ(10)を、常時、絶縁トランス(9)に接続させておき、ノイズ・フィルタ(2)、力率改善回路(12)、DC−DCコンバータ(5)、DC−ACインバータ(8)、絶縁トランス(9)を通し、商用電源から蓄電池(7)を介して交流電力を取り出し、負荷(11)に給電する。
【0006】
しかしながら、これらの動作方式を用いた従来のUPSには、それぞれ解決すべき問題点があった。
すなわち、瞬断許容方式では、停電等を検知して切替スイッチ(10)を切り換えるまでの時間、瞬時ではあるが、負荷(11)への電力供給が中断してしまうため、この瞬断時に電力を負荷(11)へ供給するためのエネルギーを、負荷用力率改善回路(12)または負荷用DC−DCコンバ−タ(13)に蓄えておかなければならないといった問題があった。
【0007】
また、無瞬断常時給電方式の場合は、上述のような瞬断許容方式の動作時における電力供給の瞬断が起こらないために負荷(11)にとっては安全であるものの、装置が、蓄電池(7)を充電するための力率改善回路(4)およびDC−DCコンバ−タ(5)の効率約80%と、DC−ACインバ−タ(8)の効率約80〜85%との積、つまり70%に満たない効率で運転されるため、非常に効率が悪く、電力の無駄使いとなっているといった問題があった。
【0008】
このような動作を行う従来のUPSは、たとえば1kVAの負荷に給電する場合、つまり1kWの出力を得る場合には、装置の効率を考慮すると、たとえば、約1.4kW出力の力率改善回路(4)と、約1.3kW出力のDC−DCコンバータ(5)と、約1.1kW出力のDC−ACインバ−タ(8)と、約1kVAの絶縁トランス(9)が必要である。よって、非常に大きな容積が必要となるため、大型で、たとえば10数kgの重量、絶縁トランス(9)が用いられていない場合でも数kgの重量と非常に重いものとなり、必然的にコストも増加してしまう。
【0009】
また、電源高調波対策用の回路として組み込まれる力率改善回路、つまりPFCとしては、ノイズ・フィルタ(2)の出力側に設置される力率改善回路(4)と、負荷用に設置される負荷用力率改善回路(11)とが必要であり、回路構成の単純化、装置の小型化を妨げる一要因となっている。
そこで、この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置を実現させることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するものとして、
直列に接続された第1の交流スイッチ(Sl)と第2の交流スイッチ(S2)と、直列に接続された第4の交流スイッチ(S4)と第3の交流スイッチ(S3)とを、交流入力の一端側と他端側との間にそれぞれ並列に接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点に高周波変圧器(16)の1次巻線の一端を接続し、
前記第4の交流スイッチ(S4)と前記第3の交流スイッチ(S3)との接続点に前記1次巻線の他端を接続し、
前記高周波変圧器(16)の2次巻線の一端には第5の交流スイッチ(S5)の一端を接続し、
この2次巻線の他端には第6の交流スイッチ(S6)の一端を接続し、
前記第5および前記第6の交流スイッチ(S5,S6)の他端同士をそれぞれ接続してフィルタ(19)を通って負荷(11)の一端側として、前記2次巻線の中点をフィルタ(19)の共通端子を通って負荷(11)の他端と接続して負荷の両端に交流電力を出力し、
更に前記高周波変圧器(16)の3次巻線の一端には第7のスイッチ(S7)の一端を接続し、
この3次巻線の他端には第8のスイッチ(S8)の一端を接続し、
前記第7および第8のスイッチ(S7,S8)の他端同士をそれぞれ接続してインダクタ(L3)を介して蓄電池(7)の一端と接続し、
前記3次巻線の中点を蓄電池(7)の他端と接続して蓄電池(7)の両端を直流回路で接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)、前記第3の交流スイッチ(S3)、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)と、前記第2の交流スイッチ(S2)、前記第4の交流スイッチ(S4)、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)と交互に入力周波数より高い周波数で動作させる制御手段(21)を設け、
交流入力側の線間に直列に接続された2つのコンデンサ(C2,C3)を設け、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点と前記1次巻線の一端との接続を切り離してこの接続点と、前記2つのコンデンサ(C2,C3)の接続点とのいずれかに前記1次巻線の一端の接続を切り替える入力切替のスイッチ(S0)を設け、
前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)は、それぞれ2つのMOSFET(Ql,Q2)を備え、これらのMOSFET(Q1,Q2)の被制御端子間にそれぞれの導通方向とは逆接続したダイオード(D1,D2)をそれぞれ設け、それぞれのMOSFET(Ql,Q2)の同一極の被制御端子同士を接続した構成とし、
前記制御手段(21)は、正常時には、前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第3の交流スイッチ(S3)とに対して前記入力周波数より高い周波数の第1の駆動パルスを供給し、前記第2の交流スイッチ(S2)と前記第4の交流スイッチ(S4)とに対して前記第1の駆動パルスとは逆相の第2の駆動パルスを供給し、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)に対して前記第1の駆動パルスを位相制御した第3および第5の駆動パルスを供給し、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)に対して前記第3の駆動パルスとは逆相の第4および第6の駆動パルスを供給し、前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)の制御入力端子には前記駆動パルスを入力することにより2つのMOSFET(Ql,Q2)の他の被制御端子間にて交流をオン・オフ可能とし、第7および第8のスイッチ(S7,S8)に対しては交流の半サイクル毎に変調パルスの位相を180゜反転して直流に変換し充電のための位相制御を行い、
前記制御手段(21)は、非常時には、負荷側のみに交流電力を供給する場合には前記第1から第4の交流スイッチ(S1〜S4)の駆動を停止し、第7および第8のスイッチ(S7,S8)を正弦波用パルスにより駆動し、フィルタ(19)を経由して負荷(11)に正弦波交流を供給することを特徴とする無停電電力供給装置(請求項1)を提供する。
【0011】
また、この発明は、上記の装置において、1次巻線側における商用交流入力電力の高周波交流電力への変調と、2次巻線側における高周波交流電力の交流出力電力への復調および高周波交流電力の平均化と、3次巻線側における高周波交流電力の直流電力への整流および直流電力の高周波交流電力への変換とを、それぞれ、交流スイッチを介して行うこと(請求項2)や、交流スイッチを介して負荷に供給される交流出力電力の電圧調整を行うこと(請求項3)や、非常時において、3次巻線に加えられる高周波交流電力が矩形波交流であって、3次巻線から2次巻線に誘起する矩形波交流の正負の高周波矩形パルスに対して、交流スイッチを介して、正パルスと負パルスとの平均値を平滑化し、正弦波出力を取り出すこと(請求項4)等を好ましい態様としている。
【0012】
さらにまた、この発明は、交流スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御すること(請求項5)等をもその好ましい態様としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の無停電電力供給装置は、上記の通り、高周波変圧器の1次巻線側における商用交流入力電力の高周波交流電力への変調と、2次巻線側における高周波高流電力の商用交流入力電力に近似あるいは相似する交流出力電力への復調とを行って、交流出力電力を負荷に供給し、一方で、高周波変圧器の3次巻線側における高周波交流電力の直流電力への整流を行って、この直流電力を用いて蓄電池への充電を行い、さらに、非常時には、3次巻線側における蓄電池からの直流電力の高周波交流電力への変換と、2次巻線側における高周波交流電力の平均化とを行って、正弦波の出力電力を負荷に供給する。
【0014】
このようなこの発明の無停電電力供給装置の実施の形態としては、たとえば図2に例示したものとすることができる。図2は、この発明の無停電電力供給装置、すなわちUPSの回路構成を例示したものである。
この図2において、(14)は商用交流入力電力から高周波交流電力への変調を行うAC−HFACコンバータ、(15)は高周波交流電力から商用交流入力電力に近似あるいは相似する交流出力電力への復調および出力電圧調整を行うHFAC−ACコンバータ、(16)は1次巻線n1と2次巻線n2と3次巻線n3とから成る高周波変圧器、(17)は高周波交流電力を直流電力に整流して蓄電池を充電し、非常時には直流電力を高周波交流電力に変換するDC−HFAC変換器である。高周波変圧器(16)は、たとえば数kHzないし数10kHzで動作するものとする。他の構成要素は、図1の従来のUPSにおける構成要素と同じである。
【0015】
この図2に示したこの発明の無停電電力供給装置では、商用交流入力電力は、商用交流入力端子(1)から入力され、ノイズ・フィルタ(2)を介して、AC−HFACコンバータ(14)により高周波交流電力に変調され、この高周波交流電力が高周波変圧器(16)の1次巻線n1に印加される。2次巻線n2には高周波交流電力が誘起され、この高周波交流電力はHFAC−ACコンバータ(15)により入力された商用交流入力電力に近似あるいは相似した交流出力電力に復調される。この復調時には、電圧振幅の調整も行われる。そして、このようにして取り出された交流出力電力が負荷(11)に供給される。
【0016】
一方、高周波変圧器(16)の3次巻線n3にも高周波交流電力が誘起されており、この高周波交流電力はDC−HFAC変換器(17)により直流電力に変換される。そして、この直流電力により蓄電池(7)が充電される。
さらに、停電等の非常時においては、蓄電池(7)からの直流電力がDC−HFAC変換器(17)により高周波交流電力に変換され、この高周波交流電力が3次巻線n3に加えられる。この高周波交流電力は2次巻線n2に誘起され、誘起された高周波交流電力はHFAC−AC(15)により平均化されて、安定な交流出力電力が負荷(11)に供給される。
【0017】
このようなこの発明の無停電電力供給装置は、図2に示したように、AC−HFACコンバータ(14)とHFAC−ACコンバータ(15)とにより商用交流入力電力AC−高調波交流電力HFAC−交流出力電力ACの変復調を行う、すなわち電子トランス一段を通るのみで絶縁と1次巻線n1および2次巻線n2の巻数比での電圧変換とを行うことができ、よって、所望の電圧を有する交流出力電力を容易に得ることができる。
【0018】
また、蓄電池(7)は通常自然放電を補う程度の補充電の状態におかれているので、蓄電池(7)の充電に必要な電力、つまり高周波変圧器(16)の3次巻線n3から取り出される電力は、負荷(11)へ供給される電力と比べると数%以下である。したがって、この数%以下の充電用電力のためのAC−HFACコンバータ(14)の出力容量増は非常に僅かなものであり、装置全体の効率や大きさ等に対しては何ら問題とならなず、従来のUPSよりも、非常に小型で軽量なUPSとすることができる。
【0019】
また、入力交流波形と出力交流波形とには殆ど差がないため、図1の従来のUPSにおける大型で重く高コストの絶縁トランス(9)を必要とせず、回路構成をより単純化することができ、より小型な装置とすることができる。
従来のUPSでは、たとえば図1に例示したように、大きい効率低下分を補うための出力電力容量を上回る電力容量の蓄電池充電器、つまり力率改善回路(4)およびDC−DCコンバータ(5)と、出力電力容量に見合うDC−ACインバータ(8)および絶縁トランス(9)とを、負荷(11)に直列接続して使用していたことが、装置の効率低下や大型化等の要因となっていた。そこで、この発明の無停電電力供給装置では、たとえば図2に示したように、蓄電池充電器としてのDC−HFAC変換器(17)を負荷(11)とは並列に接続することにより、装置の効率を改善することができ、優れた効率を得ることができる。
【0020】
さらにまた、この発明の無停電電力供給装置では、たとえば正逆双方向の半導体スイッチを用い、この正逆双方向半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、1次巻線側における変調と、2次巻線側における復調および平滑化と、3次巻線側における整流および直流交流変換とを、非常に容易に安定して行うことができ、さらには負荷に供給される出力交流電力の電圧の振幅をも容易に調整することができる。もちろん、半導体スイッチとしては、片方向半導体スイッチを用いてもよい。
【0021】
このように、この発明により、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置を実現させることができる。
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
図3は、この発明の一実施例である無停電電力供給装置の回路構成を例示したものである。
この図3に示したUPSでは、インダクタL1a、L1bとコンデンサC1とによりノイズ・フィルタ(2)が構成されており、コンデンサC2、C3と、半導体スイッチS1、S2、S3、S4と、入力切替スイッチS0とによりAC−HFACコンバータ(14)が構成されている。また、半導体スイッチS5および半導体スイッチS6とにより高周波交流電力HFACを交流出力電力ACに復調する同期整流器(18)が構成され、インダクタL2と平滑コンデンサC4とにより交流出力電力ACの高調波成分を平滑化する平滑フィルタ(19)が構成されており、同期整流器(18)と平滑フィルタ(19)とがHFAC−ACコンバータ(15)を構成している。高周波変圧器(16)は1次巻線n1と2次巻線n2と3次巻線n3とを有している。また、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側には、半導体スイッチS7、S8と抵抗RとコンデンサC5とにより構成されるDC−HFAC変換器(17)が設けられており、このDC−HFAC変換器(17)に、インダクタL3を介して、蓄電池(7)が接続されている。
【0023】
また、(21)はこのような各半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御する制御回路であり、たとえばこの制御回路(21)による半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、常時および非常時における電力の変復調、整流、交流−直流変換が行われ、さらには交流出力電力の電圧調整も行われる。
【0024】
次に、図3のUPSにおける回路接続について説明する。商用交流電源(20)からの商用交流入力電力が入力される入力端子の一端1aと他端1bは、それぞれ、ノイズ・フィルタ(2)の入力端子であるインダクタL1aの一端とコンデンサC1の一端、あるいはインダクタL1bの一端とコンデンサC1の他端に接続されるとともに、制御手段(21)に接続されている。ノイズ・フィルタ(2)の出力の一端であるインダクタL1aの他端は、AC−HFACコンバータ(14)の入力の一端であるコンデンサC2の一端と半導体スイッチS1および半導体スイッチS4の一端に接続され、ノイズ・フィルタ(2)の出力の他端であるインダクタL1bの他端は、AC−HFACコンバータ(14)の入力の他端であるコンデンサC3の一端と半導体スイッチS2および半導体スイッチS3の一端に接続されている。コンデンサC2およびC3の他端はそれぞれ、互いに接続されるとともに、切替スイッチS0のa接点へ接続されている。半導体スイッチS1の他端と半導体スイッチS2の他端はそれぞれ、互いに接続されるとともに、切替スイッチS0のb接点に接続されている。高周波変圧器(16)の1次巻線n1の一端は半導体スイッチS4の他端と半導体スイッチS3の他端とに接続され、1次巻線n1の他端は切替スイッチS0のコモンに接続されている。
【0025】
なお、入力切替スイッチS0は、交流入力電圧が100V系の時にはb接点側に接続されて、AC−HFACコンバータ(14)がブリッジ・コンバータとして動作するようにし、交流入力電圧が200V系の時にはa接点側に接続されて、AC−HFACコンバータ(14)がハーフ・ブリッジ・コンバータとして動作するようにしている。図3では、この入力切替スイッチS0はb接点側に接続されている。
【0026】
高周波変圧器(16)の2次巻線n2の一端および他端は、それぞれ、同期整流器(18)の入力の一端である半導体スイッチS5の一端、および同期整流器(18)の入力の他端である半導体スイッチS6の一端に接続されている。同期整流器(18)の出力の一端である半導体スイッチS5の他端および同期整流器(18)の出力の他端である半導体スイッチS6の他端は、それぞれ、お互いに接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の入力の一端であるインダクタL2の一端に接続されている。高周波変圧器(16)の2次巻線n2の中点は、平滑フィルタ(19)の入力の他端であるコンデンサC4の一端に接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の出力の一端を介して負荷に接続されている。インダクタL2の他端はコンデンサC4の他端に接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の出力の他端を介して負荷に接続されている。なお、同期整流器(18)の入力端および平滑フィルタ(19)の出力端はそれぞれ、HFAC−ACコンバータ(15)の入力端および出力端に相当する。
【0027】
高周波変圧器(16)の3次巻線n3の一端および他端は、それぞれ、DC−HFAC変換器(17)の入力の一端である半導体スイッチS7の一端およびDC−HFAC変換器(17)の入力の他端である半導体スイッチS8の一端に接続されている。半導体スイッチS7の他端および半導体スイッチS8の他端は、それぞれ、お互いに接続されるとともに、抵抗Rの一端に接続されている。高周波変圧器(16)の3次巻線n3の中点は、コンデンサC5の一端に接続されるとともに、DC−HFAC変換器(17)の出力の一端を介して、蓄電池(7)の−端子に接続されている。抵抗Rの他端とコンデンサC5の他端とは互いに接続されている。DC−HFAC変換器(17)の出力の他端はインダクタL3の一端に接続され、インダクタL3の他端は蓄電池(7)の+端子に接続されている。
【0028】
また、各半導体スイッチS1〜S8の制御端子A〜Hにはそれぞれ制御回路(21)の対応する制御出力A〜Hが接続されている。
このような半導体スイッチS1〜S8としては、たとえば図3中の部分拡大図に例示したように、MOSFETやIGBT等の単方向半導体スイッチが背面接続されて構成されている正逆双方向の交流スイッチとすることができ、このような構成により、入力と出力間の双方向への電力エネルギーの伝達が可能であり、交流の制御を行うことができ、変圧器と等価の性質を持つ。
【0029】
この図3の部分拡大図に例示した半導体スイッチでは、たとえばMOSFETが半導体素子として用いられており、半導体素子Q1、Q2の被制御端子の一極であるソースS同士が接続され、他極の被制御端子であるドレインD間に制御する交流電力が印加される。また、半導体素子Q1、Q2の被制御端子ドレインDおよびソースS間にはその導通方向、すなわちドレインDからソースSへの方向、とは逆方向にダイオードD1およびD2がそれぞれ接続されている。つまり、各FETのドレインD側にカソードが、ソースS側にアノードがそれぞれ接続されている。そして、各半導体素子Q1、Q2の制御端子であるゲートGに共通の制御信号が入力されることにより、交流を制御することができる。すなわち、たとえば各FETをオンにすると交流の半サイクルでは、半導体素子Q1のドレインD−ソースS−ダイオードD2、または/および半導体素子Q2のソースS−ドレインDという経路で電流が流れ、次の半サイクルでは、半導体素子Q2のドレインD−ソースS−ダイオードD1、または/および半導体素子Q1のソースS−ドレインDという経路で電流が流れる。なお、ダイオードD1、D2は必ずしも必要なものではなく、たとえば、耐圧や電流容量の条件により、半導体素子Q1、Q2による同期整流の特性を利用しても同様の効果を得ることが可能である。
【0030】
次に、この図3に例示したこの発明の無停電電力供給装置の動作について説明する。
まず常時における動作を説明する。商用交流電源(20)による商用交流入力電力ACが、商用交流入力端子(1)に入力されると、ノイズ・フィルタ(2)を介して、AC−HFACコンバータ(14)に印加される。
【0031】
このAC−HFACコンバータ(14)において、各半導体スイッチS1〜S4は、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とが交互にオン・オフ制御されており、このオン・オフ周期が入力交流電力の周波数に対し十分高い場合は、半導体スイッチS1−高周波変圧器(16)−半導体スイッチS3、あるいは半導体スイッチS4−高周波変圧器(16)−半導体スイッチS2という、高周波変圧器(16)に対して方向の異なる2つの経路で交互にスイッチされることになる。つまり、商用周波数でエンベロープ変調された高周波交流電力HFACに変調される。
【0032】
このように変調された高周波交流電力HFACは、高周波変圧器(16)の1次巻線n1に加えられて、2次巻線n2および3次巻線n3に誘起される。
高周波変圧器(16)の2次巻線n2側では、誘起された高周波交流電力HFACはHFAC−ACコンバータ(15)に入力される。
HFAC−ACコンバータ(15)では、まず同期整流器(18)に印加される。この同期整流器(18)においては、たとえば半導体スイッチS5は半導体スイッチS1、S3と同期して駆動し、半導体スイッチS6は半導体スイッチS2、S4と同期して駆動している。つまり、交流の半サイクルでは常に一方向にのみ電流を流すように駆動することとなる。従って、半導体スイッチS1、S3あるいは半導体スイッチS2、S4で高周波に変調された高周波交流電力HFACの波形は、一方の波形が反転することにより、再び合成されて商用交流入力電力の電圧と近似、あるいは相似の波形となるように同期整流される。この電圧は高周波変圧器(16)の1次巻線n1と2次巻線n2との巻線比によって任意に設定することができる。さらに、この同期整流電圧は、平滑フィルタ(19)により高周波成分が平滑されて、入力商用交流波形に追従した所望の電圧、電流の波形出力を有する交流出力電力に復調される。そして、このように同期整流および平滑化されて復調された交流出力電力が負荷(11)に安定して供給される。
【0033】
一方、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側では、誘起された高周波交流電力HFACは、蓄電池充電器としてのDC−HFAC変換器(17)に入力される。この高周波交流電力HFACは、後述するような制御回路(21)による駆動パルス位相調整変調が施された半導体スイッチS7、S8により直流電力DCに整流されて、この直流電力DCにより蓄電池(7)が充電される。
【0034】
次に非常時における動作を説明する。商用交流電源からの交流入力電力の供給が停止してしまうような停電などの非常事態が発生すると、たとえば制御回路(21)がその非常事態を検知し、蓄電池(7)からの直流電力DCが、DC−HFAC変換器(17)において、後述するような制御回路(21)による駆動パルス位相変調制が施された半導体スイッチS7、S8により高周波交流電力HFACに変換される。この高周波交流電力HFACは、三次巻線n3に加えられ、二次巻線n2に誘起され、さらにHFAC−AC(15)において半導体スイッチS5、S6により平均化されて、負荷(11)に安定して供給される。
【0035】
またさらに、常時および非常時に、たとえば、2次巻線n2側において、制御回路(21)により半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、負荷に供給される交流出力電力の電圧振幅の調整を容易に、且つ任意に行うことができる。
このような半導体スイッチの駆動パルス位相の変調または反転制御を行う制御回路(21)としては、たとえば図4に例示したようなものとすることができる。
【0036】
この図4において、CLKはクロック信号発生器、FF1〜FF3はフリップフロップ、OSM1〜OSM3は単安定マルチバイブレータ、Detは商用交流入力電圧の正負極性検出回路、OP1とOP2はオペアンプ、PC1〜PC8は光結合形スイッチ駆動回路、PRSはパルス極性反転回路である。また、図5は、図4の制御回路における駆動シーケンスを例示したものである。
【0037】
この図4に例示した制御回路では、まず、図3のUPSにおける高周波変圧器(16)の1次巻線n1側の半導体スイッチS1〜S4を駆動する時、たとえば図5に例示したように、クロック信号発生器CLKから発生した3角波のクロック信号は、オペアンプOP1において比較電圧VR1と比較され、波形P1が出力される。このオペアンプ出力P1はフリップフロップFF1と単安定マルチバイブレータOSM1とに加えられ、フリップフロップFF1からはP2および
【0038】
【0039】
が出力され、単安定マルチバイブレータOSM1からはP3および
【0040】
【0041】
が出力される。そして、
【0042】
【0043】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC1、PC3を介して半導体スイッチS1、P4を駆動制御し、
【0044】
【0045】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC2、PC4を介して半導体スイッチS2、S4を駆動制御する。なお、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とは、たとえば、1マイクロ秒前後の短絡保護時間t1を設けて駆動され、この短絡保護時間t1は単安定マルチバイブレータOSM1により設定される。
【0046】
また、高周波変圧器(16)の2次巻線n2側の半導体スイッチS5、S6を駆動する時は、たとえば、オペアンプOP1により3角波クロック信号と比較電圧VR1と比較されて出力されたP1がINV1に入力され、このINV1により
【0047】
【0048】
が作られ、フリップフロップFF2と単安定マルチバイブレータOSM2とに加えられる。フリップフロップFF2からはP4と
【0049】
【0050】
が出力され、単安定マルチバイブレータOSM2からはP5と
【0051】
【0052】
が出力される。そして、
【0053】
【0054】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC5を介して半導体スイッチS5が
駆動制御し、
【0055】
【0056】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC6を介して半導体スイッチS6を駆動制御する。この半導体スイッチS5、S6の駆動も、単安定マルチバイブレータOSM2により設定される短絡保護時間t1を設けて行われる。
そして、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8を駆動する時は、たとえば、3角波クロック信号と比較電圧VR2との比較により得られるオペアンプOP2の出力の否定がINV2により作られて、フリップフロップFF3および単安定マルチバイブレータOSM3とに加えられる。そして、フリップフロップFF3の出力とマルチバイブレータOSM3の出力との論理積により、パルス極性反転回路PRSを通し、光結合形スイッチ駆動回路PC7、PC8を介して半導体スイッチS7、S8を駆動制御する。なお、パルス極性判定回路PRSは、後述する商用交流入力電圧の正負極性検出回路Detの出力信号HCS、つまりハーフ・サイクル・シーケンスに従って動作する。
【0057】
この図4の制御回路では、図5から明らかなように、オペアンプOP1の出力波形P1のオン・オフ比、つまりデューティ比を、入力側の基準電圧VR1を3角波の最低値付近から最高値付近まで可変することにより、2%付近から98%付近まで変えることができることがわかる。したがって、半導体スイッチS1〜S4と半導体スイッチS5、S6との相対的な高周波駆動パルス位相を基準電圧R1の電圧値によって自由に変えることができる。
【0058】
ここで、このような制御回路によるこの発明の無停電電力供給装置における半導体スイッチの駆動パルス位相変調制御と、出力電圧調整との関係を説明する。
図6は、図3のUPSにおける半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示したものである。
【0059】
この図6に示したように、たとえば、制御回路(21)により、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とを交互にオン・オフ制御し、また、半導体スイッチS5およびS6を、それぞれ、半導体スイッチS1、S3の駆動パルス位相および半導体スイッチS2、S4の駆動パルス位相に対して45度遅らせて交互にオン・オフ制御すると、LCフィルタ(19)後の出力電圧V2が、最大振幅、つまり同期整流回路(18)後の電圧V1の約1/2となることがわかる。
【0060】
このような駆動パルス位相変調制御を、実際に、図4に示した制御回路を用いて、図3のUPSにおける各半導体スイッチS1〜S6に施し、各位相差に対応する出力電圧波形を得た。
図7は、各駆動パルス位相差に対応する各半導体スイッチの駆動パルス波形と出力電圧波形とを例示したものである。この図7においては、説明を簡易なものとするために、半導体スイッチS3、S5、S6の駆動パルス位相のみが示されている。上述のように、半導体スイッチS1は半導体スイッチS3と同相制御であり、半導体スイッチS2、S4は半導体スイッチS3と反転制御である。また、半導体スイッチS5は半導体スイッチS3に対する位相差で駆動パルス位相変調され、半導体スイッチS6は半導体スイッチS4、つまり半導体スイッチS3の反転、に対する位相差で駆動パルス位相変調されている。なお、入力交流電圧波形は、商用交流電源(20)において測定したものであり、出力交流電圧波形は、LCフィルタ(19)後において測定したものである。
【0061】
半導体スイッチS3と半導体スイッチS5との駆動パルス位相差が0度となるように制御回路により駆動パルス位相変調し、また半導体スイッチS4(半導体スイッチS3の逆相)と半導体スイッチS6との駆動パルス位相差が0度となるように駆動パルス位相変調した場合、出力電圧は、図7(a)に示したように、正位相で最大振幅となる。半導体スイッチS3と半導体スイッチS5との駆動パルス位相差および半導体スイッチS4と半導体スイッチS6との駆動パルス位相差が45度となるように駆動パルス位相変調した場合は、図7(b)に示したように、出力電圧は正位相で最大振幅の1/2となり、駆動パルス位相差が90度の場合は、図7(c)に示したように、出力電圧は零となる。さらに駆動パルス位相差を135度に変調すると、図7(d)に示したように、逆位相で最大振幅の1/2の出力電圧が得られ、そして、駆動パルス位相差を180度とすると、図7(e)に示したように、逆位相で最大振幅を有する出力電圧が得られる。
【0062】
したがって、図3のUPSにおいて、一次巻線n1側の半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相と、二次巻線n2側の半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相とを、上述のように、たとえば図4に示したような制御回路を用いて変調制御することにより、出力電圧の振幅および正負の位相を容易に、且つ任意に調整することができ、所望の電圧を有する交流出力電力を負荷に供給することができる。
【0063】
さらにまた、図7(a)と図7(e)とから明らかなように、位相差が0度と180度の場合、すなわち半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相が、それぞれ半導体スイッチS3、S4に対して完全に逆転すると、出力電圧の位相の正負が逆転することがわかる。つまり、入力交流波形の正の半サイクルと負の半サイクル毎に半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相を反転させることにより、図7(a)の出力波形と図7(e)の出力波形とが周波数の半サイクル毎に現れて、直流波形が得られることがわかる。
【0064】
したがって、このような駆動パルス位相の反転制御を、たとえば図4の制御回路により、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8に施し、図8に例示したように、半導体スイッチS7の駆動パルス位相と半導体スイッチS8の駆動パルス位相とを、図4の制御回路におけるパルス極性反転回路PRSを用いて商用交流入力周波数の半サイクル毎に180度反転させることにより、高周波変圧器(16)の3次巻線n3に誘起される高周波交流電力HFACを直流電力DCに容易に整流することができる。
【0065】
この半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相の反転制御は、たとえば、図4の制御回路における商用交流入力電圧の正負極性検出回路Detにより得られる商用交流入力周波数の正の半サイクルと負の半サイクルとを判別するハーフ・サイクル・シーケンスHCSの論理1・0に従って行うことができる。
実際に、図3のUPSにおいて、図4の制御回路により、上述のように、三次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相を、商用交流入力周波数に同期させて、Detによるハーフ・サイクル・シーケンスHCSの論理1・0に従ってパルス極性反転回路RPSにより180度反転させると、図9(a)に示したような電圧波形を有する商用交流入力電力を、図9(b)に示したような電圧波形を有する直流電力に整流させることができる。
【0066】
また、商用交流入力周波数の半サイクル内では、半導体スイッチS7、S8それぞれの駆動パルス位相を変調制御することもできる。したがって、この駆動パルス位相の変調制御と、上述のような駆動パルス位相の反転制御とを一緒に行い、半サイクル内において駆動パルス位相変調し、さらに半サイクル毎に駆動パルス位相反転することにより、電圧を調整しながら交流電力を整流させて、所望の電圧を有する直流電力を得ることができる。
【0067】
このように、図3のUPSでは、常時は、制御回路(21)として用いられる図4に例示したような制御回路により、上述のような駆動パルス位相の変調また反転制御が各半導体スイッチに施されて、電圧調整された交流出力電力が負荷(11)に供給され、それと同時に、蓄電池(7)に商用交流入力電力を整流して得られた直流電力が充電される。またこの半導体スイッチS7、S8の充電駆動時に、たとえば三次巻線n3に誘起される電圧が蓄電池(7)の電圧を越す時にのみ定電流駆動するように制御することにより、力率の良い蓄電池充電器とすることができる。
【0068】
一方、非常時には、図3のUPSでは、たとえば図4の制御回路が、停電などの非常事態を検知し、一次巻線n1側の回路の駆動、つまり半導体スイッチS1、S2、S3、およびS4の駆動を停止し、半導体スイッチS7、S8を三次巻線n3側のインバータ入力回路スイッチとして動作させ、蓄電池(7)のエネルギーを負荷(11)に供給する。この時、図10(a)の矩形波インバータ出力を発生させるために、たとえば時比率50%弱の駆動信号を半導体スイッチS7、S8に与え、また、半導体スイッチS5、6には、図10(b)に示したように、半導体スイッチS7、S8において発生する矩形波インバータ出力に対して出力電圧の平均値が正弦波状となる駆動パルス位相変調を行い、LCフィルタ(19)による平均化出力がほぼ正弦波となるように制御する。
【0069】
図11は、非常時における半導体スイッチS5、S6、S7、S8の駆動パルス位相を変調制御する制御回路を例示したものである。また、図12は、図11の制御回路の駆動シーケンスの一例を示したものである。
この図11において、Tは正弦波変調用トランス、S1とS2は停電時にのみ動作するスイッチ、OSCは50ないし60Hzの正弦波発振器、FF4はフリップフロップ、OSM4は単安定マルチバイブレータ、PC9とPC10は光結合形スイッチ駆動回路であり、その他の構成要素は図4における構成要素と同じである。
【0070】
この図11の制御回路では、たとえば、図12に示したように、クロック信号発生器から発生される3角波クロック信号<1>の中心値にオペアンプOP1の基準電圧VR1を合わせ、スイッチS1を開くと、オペアンプOP1の出力<3>は時比率50%の矩形波が得られ、スイッチS2が閉じた状態では、出力電圧は、図12における波形<11>のように、零となる。
【0071】
ここで、スイッチS1を閉じると、たとえば正弦波電圧<2>がオペアンプOP1に加わり、3角波クロック信号<1>との差電圧により出力<3>が生じる。
このオペアンプの出力<3>は、フリップフロップFF2および単安定マルチバイブレータOSM2に入力されて、図4の制御回路における動作と同様に、フリップフロップFF2の出力と単安定マルチバイブレータOSM2の出力との論理積が得られ、駆動シーケンス<5>および動作シーケンス<6>により、それぞれ、光結合形スイッチ駆動回路PC5、PC6を介して半導体スイッチS5、S6を駆動する。
【0072】
一方、半導体スイッチS7、S8はそれぞれ駆動シーケンス<7>、<8>により駆動される。この駆動シーケンス<7>、<8>は、図12に示したように、それぞれ、駆動シーケンス<5>、<6>に対して相対位相が正弦波電圧<2>に対応して正弦波位相変調される。
図3のUPSにおいて、高周波変圧器(16)の矩形波インバータ出力電圧は、駆動シーケンス<7>、<8>の駆動位相に従って、駆動シーケンス<7>または<8>と同一の波形となるが、同期整流器(18)において半導体スイッチS5、S6により同期整流された後の平滑フィルタ(19)の入力端子間の電圧波形は、図12における波形<9>のような上下非対称な矩形波となり、平滑フィルタ(19)の出力、つまり交流出力電圧は、ほぼ正弦波に近い波形<10>となる。
【0073】
なお、たとえば、正弦波電圧<2>の変調振幅を1/2に減らすと、平滑フィルタ(19)の出力波形も1/2になる。すなわち、正弦波変調用トランスTの変調振幅に比例させて、交流出力電圧を変えることができる。
したがって、図3のこの発明の無停電電力供給装置では、高周波変圧器(16)の3次巻線と、半導体スイッチの駆動パルス位相変調制御とにより、正常時の交流−交流変換および非常時の直流−交流変換において、ほぼ正弦波の出力電圧を自由に調整することできる。
【0074】
以上のような常時および非常時における動作を行う図3のこの発明の無停電電力供給装置を、たとえば周波数20〜30kHzにより1kWの交流電力を出力させる装置とすると、最大形状寸法6cmで重量約300g程度の、たとえばEI−60などの高周波変圧器(16)と、これよりさらに小型のコアのノイズ・フィルタ(2)およびLCフィルタ(19)と、そして非常に小型且つ軽量な半導体スイッチ、およびその駆動制御回路とにより構成することができ、さらに常時給電において、約80〜85%の効率を得ることができる。
【0075】
したがって、従来のUPSと比較すると、この発明のUPSは、優れた効率および力率を有し、小型、且つ軽量で、低コストなものであり、たとえば小容量のオンライン機器に組み込むことも可能となる。
(実施例2)
図13(a)(b)および図14(a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器の回路構成を例示したものである。
【0076】
この図13(a)(b)および図14(a)(b)において、INVはインバータ、CHGは蓄電池充電器であり、また、半導体スイッチS9〜S24として、図3のUPSのDC−HFAC変換器において用いられている双方向半導体スイッチS7、S8の代わりに、片方向の半導体スイッチが用いられている。
図13(a)のUPSのDC−HFAC変換器(17)では、片方向半導体スイッチS11、S12とインバータINVとによりプッシュ・プル矩形波インバータが構成されている。また、片方向半導体スイッチS9、S10と蓄電池充電器CHGとにより充電回路が構成され、片方向半導体スイッチS9、S10によ
り2相半波の充電制御が行われる。
【0077】
図13(b)は、比較的大容量のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS14〜S17とインバータINVとによりブリッジインバータが構成されており、このブリッジインバータの出力は巻線n3aに加えられる。一方、充電回路は片方向半導体スイッチS13とダイオードD1〜D4から成る高周波整流器と蓄電池充電器CHGとにより構成されており、巻線n3aおよび巻線n3bの電圧が高周波整流器において全波整流され、片方向半導体スイッチS13のスイッチング動作により、高力率な充電制御が行われる。
【0078】
図14(a)は、比較的小容量のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS19、S20とインバータINVとによりプッシュ・プルインバータが構成されている。また、片方向半導体スイッチS18とダイオードD5、D6から成る高周波整流器と蓄電池充電器CHGとにより充電回路が構成されており、片方向半導体スイッチS18のスイッチング動作により、力率の高い充電制御が行われる。なお、D7はフライホイール・ダイオードである。
【0079】
図14(b)は、比較的高電圧の蓄電池を用いる場合のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS21、S22とコンデンサC10、C11とインバータINVとによりハーフ・ブリッジインバータが構成されている。一方、ダイオードD8、D9とコンデンサC10、C11とにより倍電圧整流回路が構成され、さらにこの倍電圧整流回路と蓄電池充電器CHGと片方向半導体スイッチS23、24とにより充電回路が構成されており、高力率の充電制御のためのスイッチングが片方向半導体スイッチS23、S24により行われる。
【0080】
このように、この図13(a)(b)および図14(a)(b)に示したUPSでは、高周波変圧器(16)の充電時とインバータ駆動時の巻数比の制約を減らすことができ、DC−HFAC変換器(17)のインバータ駆動時と蓄電池充電時の三次巻線n3電圧の選択を容易にし、高周波変圧器(16)の使用率を適正に保つことができる。
【0081】
このような図13(a)(b)および図14(a)(b)のUPSも、効率および力率が高く、小型で軽量、低コストである。
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明によって、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の無停電電力供給装置の回路構成の一例を示した回路ブロック図である。
【図2】 この発明の無停電電力供給装置の回路構成を例示した回路ブロック図である。
【図3】 この発明の一実施例である無停電電力供給装置を例示した回路構成図である。
【図4】 半導体スイッチの駆動パルス位相を変調および反転制御する制御回路を例示した回路図である。
【図5】 図4の制御回路における駆動シーケンスの一例を示した図である。
【図6】 図3の無停電電力供給装置における半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示した図である。
【図7】 (a)(b)(c)(d)(e)は、各々、図3の無停電電力供給装置における駆動パルス位相差0度、45度、90度、135度、180度時の各半導体スイッチの駆動パルス波形と出力電圧波形とを例示した図である。
【図8】 図3の無停電電力供給装置における半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示した図である。
【図9】 (a)(b)は、各々、図3の無停電電力供給装置における商用交流入力電力の電圧波形および直流出力電力の電圧波形を例示した図である。
【図10】 (a)(b)は、各々、半導体スイッチS7、S8において発生する矩形波インバータ出力、およびその矩形波インバータ出力に対する半導体スイッチS5、S6における正弦波状の駆動パルス位相変調による出力電圧波形例示した図である。
【図11】 半導体スイッチの駆動パルス位相を変調および反転制御する制御回路を例示した回路図である。
【図12】 図10の制御回路における駆動シーケンスの一例を示した図である。
【図13】 (a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器を例示した回路構成図である。
【図14】 (a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器を例示した回路構成図である。
【符号の説明】
1 商用交流入力端子
2 ノイズ・フィルタ
3 商用交流直送用配線
4 力率改善回路
5 DC−DCコンバ−タ
6 直流端子
7 蓄電池
8 DC−ACインバータ
9 絶縁トランス
10 切替スイッチ
11 負荷
12 負荷用力率改善回路
13 負荷用DC−DCコンバータ
14 AC−HFACコンバータ
15 HFAC−ACコンバータ
16 高周波変圧器
17 DC−HFAC変換器
18 同期整流器
19 平滑フィルタ
20 商用交流電源
21 制御回路
【発明の属する技術分野】
この発明は、無停電電力供給装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、パーソナル・コンピュータ、ワークステーション、オフィス・コンピュータ等の情報処理装置や、通信回線、ローカル・エリア・ネットワーク等に接続して24時間連続運転する端末機器、ゲートウェイ、サーバ等に有用な、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
無停電電力供給装置、つまりUninterrputible Power Supply(以下、UPSとも呼ぶこととする)は、負荷に供給する電力の質、たとえば電圧、周波数、波形を、商用電力供給系統に停電、電圧低下、サージ等が生じた場合においても、一定に保つための装置であり、パーソナル・コンピュータ、ワークステーション、オフィス・コンピュータ等の情報処理装置や、通信回線、ローカル・エリア・ネットワーク等に接続して24時間連続運転する端末機器、ゲートウェイ、サーバ等における誤動作や動作不能を防止するために、工場やオフィス等においての需要が増加してきている。
【0003】
図1は、従来のUPSの回路構成の一例を示したものである。この図1において、(1)は商用交流入力端子、(2)はノイズ・フィルタ(F)、(3)は商用交流直送用配線、(4)は力率改善回路(PFC)、(5)はDC−DCコンバータ、(6)は直流端子、(7)は蓄電池、(8)はDC−ACインバータ、(9)は絶縁トランス(LF)、(10)は商用交流直送用配線(3)の出力とDC−ACインバータ(8)の出力との切替スイッチ、(11)は負荷、(12)は負荷用力率改善回路(PFC)、(13)は負荷用DC−DCコンバータである。
【0004】
この図1に例示した従来のUPSには、2通りの動作方式、すなわち瞬断許容方式と無瞬断常時給電方式とがある。
瞬断許容方式によるUPSでは、常時、商用交流を、商用交流入力端子(1)、ノイズ・フィルタ(2)、商用交流直送用配線(3)、および切替スイッチ(10)を通して直接負荷(11)に供給し、停電等の非常時にのみ、切替スイッチ(10)を切り換えて、蓄電池(7)からの電力を、DC−ACインバータ(8)を通して絶縁トランス(9)から取り出し、負荷(11)に給電する。
【0005】
もう一つの動作方式である無瞬断常時給電方式のUPSでは、切替スイッチ(10)を、常時、絶縁トランス(9)に接続させておき、ノイズ・フィルタ(2)、力率改善回路(12)、DC−DCコンバータ(5)、DC−ACインバータ(8)、絶縁トランス(9)を通し、商用電源から蓄電池(7)を介して交流電力を取り出し、負荷(11)に給電する。
【0006】
しかしながら、これらの動作方式を用いた従来のUPSには、それぞれ解決すべき問題点があった。
すなわち、瞬断許容方式では、停電等を検知して切替スイッチ(10)を切り換えるまでの時間、瞬時ではあるが、負荷(11)への電力供給が中断してしまうため、この瞬断時に電力を負荷(11)へ供給するためのエネルギーを、負荷用力率改善回路(12)または負荷用DC−DCコンバ−タ(13)に蓄えておかなければならないといった問題があった。
【0007】
また、無瞬断常時給電方式の場合は、上述のような瞬断許容方式の動作時における電力供給の瞬断が起こらないために負荷(11)にとっては安全であるものの、装置が、蓄電池(7)を充電するための力率改善回路(4)およびDC−DCコンバ−タ(5)の効率約80%と、DC−ACインバ−タ(8)の効率約80〜85%との積、つまり70%に満たない効率で運転されるため、非常に効率が悪く、電力の無駄使いとなっているといった問題があった。
【0008】
このような動作を行う従来のUPSは、たとえば1kVAの負荷に給電する場合、つまり1kWの出力を得る場合には、装置の効率を考慮すると、たとえば、約1.4kW出力の力率改善回路(4)と、約1.3kW出力のDC−DCコンバータ(5)と、約1.1kW出力のDC−ACインバ−タ(8)と、約1kVAの絶縁トランス(9)が必要である。よって、非常に大きな容積が必要となるため、大型で、たとえば10数kgの重量、絶縁トランス(9)が用いられていない場合でも数kgの重量と非常に重いものとなり、必然的にコストも増加してしまう。
【0009】
また、電源高調波対策用の回路として組み込まれる力率改善回路、つまりPFCとしては、ノイズ・フィルタ(2)の出力側に設置される力率改善回路(4)と、負荷用に設置される負荷用力率改善回路(11)とが必要であり、回路構成の単純化、装置の小型化を妨げる一要因となっている。
そこで、この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置を実現させることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決するものとして、
直列に接続された第1の交流スイッチ(Sl)と第2の交流スイッチ(S2)と、直列に接続された第4の交流スイッチ(S4)と第3の交流スイッチ(S3)とを、交流入力の一端側と他端側との間にそれぞれ並列に接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点に高周波変圧器(16)の1次巻線の一端を接続し、
前記第4の交流スイッチ(S4)と前記第3の交流スイッチ(S3)との接続点に前記1次巻線の他端を接続し、
前記高周波変圧器(16)の2次巻線の一端には第5の交流スイッチ(S5)の一端を接続し、
この2次巻線の他端には第6の交流スイッチ(S6)の一端を接続し、
前記第5および前記第6の交流スイッチ(S5,S6)の他端同士をそれぞれ接続してフィルタ(19)を通って負荷(11)の一端側として、前記2次巻線の中点をフィルタ(19)の共通端子を通って負荷(11)の他端と接続して負荷の両端に交流電力を出力し、
更に前記高周波変圧器(16)の3次巻線の一端には第7のスイッチ(S7)の一端を接続し、
この3次巻線の他端には第8のスイッチ(S8)の一端を接続し、
前記第7および第8のスイッチ(S7,S8)の他端同士をそれぞれ接続してインダクタ(L3)を介して蓄電池(7)の一端と接続し、
前記3次巻線の中点を蓄電池(7)の他端と接続して蓄電池(7)の両端を直流回路で接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)、前記第3の交流スイッチ(S3)、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)と、前記第2の交流スイッチ(S2)、前記第4の交流スイッチ(S4)、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)と交互に入力周波数より高い周波数で動作させる制御手段(21)を設け、
交流入力側の線間に直列に接続された2つのコンデンサ(C2,C3)を設け、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点と前記1次巻線の一端との接続を切り離してこの接続点と、前記2つのコンデンサ(C2,C3)の接続点とのいずれかに前記1次巻線の一端の接続を切り替える入力切替のスイッチ(S0)を設け、
前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)は、それぞれ2つのMOSFET(Ql,Q2)を備え、これらのMOSFET(Q1,Q2)の被制御端子間にそれぞれの導通方向とは逆接続したダイオード(D1,D2)をそれぞれ設け、それぞれのMOSFET(Ql,Q2)の同一極の被制御端子同士を接続した構成とし、
前記制御手段(21)は、正常時には、前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第3の交流スイッチ(S3)とに対して前記入力周波数より高い周波数の第1の駆動パルスを供給し、前記第2の交流スイッチ(S2)と前記第4の交流スイッチ(S4)とに対して前記第1の駆動パルスとは逆相の第2の駆動パルスを供給し、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)に対して前記第1の駆動パルスを位相制御した第3および第5の駆動パルスを供給し、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)に対して前記第3の駆動パルスとは逆相の第4および第6の駆動パルスを供給し、前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)の制御入力端子には前記駆動パルスを入力することにより2つのMOSFET(Ql,Q2)の他の被制御端子間にて交流をオン・オフ可能とし、第7および第8のスイッチ(S7,S8)に対しては交流の半サイクル毎に変調パルスの位相を180゜反転して直流に変換し充電のための位相制御を行い、
前記制御手段(21)は、非常時には、負荷側のみに交流電力を供給する場合には前記第1から第4の交流スイッチ(S1〜S4)の駆動を停止し、第7および第8のスイッチ(S7,S8)を正弦波用パルスにより駆動し、フィルタ(19)を経由して負荷(11)に正弦波交流を供給することを特徴とする無停電電力供給装置(請求項1)を提供する。
【0011】
また、この発明は、上記の装置において、1次巻線側における商用交流入力電力の高周波交流電力への変調と、2次巻線側における高周波交流電力の交流出力電力への復調および高周波交流電力の平均化と、3次巻線側における高周波交流電力の直流電力への整流および直流電力の高周波交流電力への変換とを、それぞれ、交流スイッチを介して行うこと(請求項2)や、交流スイッチを介して負荷に供給される交流出力電力の電圧調整を行うこと(請求項3)や、非常時において、3次巻線に加えられる高周波交流電力が矩形波交流であって、3次巻線から2次巻線に誘起する矩形波交流の正負の高周波矩形パルスに対して、交流スイッチを介して、正パルスと負パルスとの平均値を平滑化し、正弦波出力を取り出すこと(請求項4)等を好ましい態様としている。
【0012】
さらにまた、この発明は、交流スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御すること(請求項5)等をもその好ましい態様としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の無停電電力供給装置は、上記の通り、高周波変圧器の1次巻線側における商用交流入力電力の高周波交流電力への変調と、2次巻線側における高周波高流電力の商用交流入力電力に近似あるいは相似する交流出力電力への復調とを行って、交流出力電力を負荷に供給し、一方で、高周波変圧器の3次巻線側における高周波交流電力の直流電力への整流を行って、この直流電力を用いて蓄電池への充電を行い、さらに、非常時には、3次巻線側における蓄電池からの直流電力の高周波交流電力への変換と、2次巻線側における高周波交流電力の平均化とを行って、正弦波の出力電力を負荷に供給する。
【0014】
このようなこの発明の無停電電力供給装置の実施の形態としては、たとえば図2に例示したものとすることができる。図2は、この発明の無停電電力供給装置、すなわちUPSの回路構成を例示したものである。
この図2において、(14)は商用交流入力電力から高周波交流電力への変調を行うAC−HFACコンバータ、(15)は高周波交流電力から商用交流入力電力に近似あるいは相似する交流出力電力への復調および出力電圧調整を行うHFAC−ACコンバータ、(16)は1次巻線n1と2次巻線n2と3次巻線n3とから成る高周波変圧器、(17)は高周波交流電力を直流電力に整流して蓄電池を充電し、非常時には直流電力を高周波交流電力に変換するDC−HFAC変換器である。高周波変圧器(16)は、たとえば数kHzないし数10kHzで動作するものとする。他の構成要素は、図1の従来のUPSにおける構成要素と同じである。
【0015】
この図2に示したこの発明の無停電電力供給装置では、商用交流入力電力は、商用交流入力端子(1)から入力され、ノイズ・フィルタ(2)を介して、AC−HFACコンバータ(14)により高周波交流電力に変調され、この高周波交流電力が高周波変圧器(16)の1次巻線n1に印加される。2次巻線n2には高周波交流電力が誘起され、この高周波交流電力はHFAC−ACコンバータ(15)により入力された商用交流入力電力に近似あるいは相似した交流出力電力に復調される。この復調時には、電圧振幅の調整も行われる。そして、このようにして取り出された交流出力電力が負荷(11)に供給される。
【0016】
一方、高周波変圧器(16)の3次巻線n3にも高周波交流電力が誘起されており、この高周波交流電力はDC−HFAC変換器(17)により直流電力に変換される。そして、この直流電力により蓄電池(7)が充電される。
さらに、停電等の非常時においては、蓄電池(7)からの直流電力がDC−HFAC変換器(17)により高周波交流電力に変換され、この高周波交流電力が3次巻線n3に加えられる。この高周波交流電力は2次巻線n2に誘起され、誘起された高周波交流電力はHFAC−AC(15)により平均化されて、安定な交流出力電力が負荷(11)に供給される。
【0017】
このようなこの発明の無停電電力供給装置は、図2に示したように、AC−HFACコンバータ(14)とHFAC−ACコンバータ(15)とにより商用交流入力電力AC−高調波交流電力HFAC−交流出力電力ACの変復調を行う、すなわち電子トランス一段を通るのみで絶縁と1次巻線n1および2次巻線n2の巻数比での電圧変換とを行うことができ、よって、所望の電圧を有する交流出力電力を容易に得ることができる。
【0018】
また、蓄電池(7)は通常自然放電を補う程度の補充電の状態におかれているので、蓄電池(7)の充電に必要な電力、つまり高周波変圧器(16)の3次巻線n3から取り出される電力は、負荷(11)へ供給される電力と比べると数%以下である。したがって、この数%以下の充電用電力のためのAC−HFACコンバータ(14)の出力容量増は非常に僅かなものであり、装置全体の効率や大きさ等に対しては何ら問題とならなず、従来のUPSよりも、非常に小型で軽量なUPSとすることができる。
【0019】
また、入力交流波形と出力交流波形とには殆ど差がないため、図1の従来のUPSにおける大型で重く高コストの絶縁トランス(9)を必要とせず、回路構成をより単純化することができ、より小型な装置とすることができる。
従来のUPSでは、たとえば図1に例示したように、大きい効率低下分を補うための出力電力容量を上回る電力容量の蓄電池充電器、つまり力率改善回路(4)およびDC−DCコンバータ(5)と、出力電力容量に見合うDC−ACインバータ(8)および絶縁トランス(9)とを、負荷(11)に直列接続して使用していたことが、装置の効率低下や大型化等の要因となっていた。そこで、この発明の無停電電力供給装置では、たとえば図2に示したように、蓄電池充電器としてのDC−HFAC変換器(17)を負荷(11)とは並列に接続することにより、装置の効率を改善することができ、優れた効率を得ることができる。
【0020】
さらにまた、この発明の無停電電力供給装置では、たとえば正逆双方向の半導体スイッチを用い、この正逆双方向半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、1次巻線側における変調と、2次巻線側における復調および平滑化と、3次巻線側における整流および直流交流変換とを、非常に容易に安定して行うことができ、さらには負荷に供給される出力交流電力の電圧の振幅をも容易に調整することができる。もちろん、半導体スイッチとしては、片方向半導体スイッチを用いてもよい。
【0021】
このように、この発明により、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置を実現させることができる。
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
【0022】
【実施例】
(実施例1)
図3は、この発明の一実施例である無停電電力供給装置の回路構成を例示したものである。
この図3に示したUPSでは、インダクタL1a、L1bとコンデンサC1とによりノイズ・フィルタ(2)が構成されており、コンデンサC2、C3と、半導体スイッチS1、S2、S3、S4と、入力切替スイッチS0とによりAC−HFACコンバータ(14)が構成されている。また、半導体スイッチS5および半導体スイッチS6とにより高周波交流電力HFACを交流出力電力ACに復調する同期整流器(18)が構成され、インダクタL2と平滑コンデンサC4とにより交流出力電力ACの高調波成分を平滑化する平滑フィルタ(19)が構成されており、同期整流器(18)と平滑フィルタ(19)とがHFAC−ACコンバータ(15)を構成している。高周波変圧器(16)は1次巻線n1と2次巻線n2と3次巻線n3とを有している。また、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側には、半導体スイッチS7、S8と抵抗RとコンデンサC5とにより構成されるDC−HFAC変換器(17)が設けられており、このDC−HFAC変換器(17)に、インダクタL3を介して、蓄電池(7)が接続されている。
【0023】
また、(21)はこのような各半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御する制御回路であり、たとえばこの制御回路(21)による半導体スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、常時および非常時における電力の変復調、整流、交流−直流変換が行われ、さらには交流出力電力の電圧調整も行われる。
【0024】
次に、図3のUPSにおける回路接続について説明する。商用交流電源(20)からの商用交流入力電力が入力される入力端子の一端1aと他端1bは、それぞれ、ノイズ・フィルタ(2)の入力端子であるインダクタL1aの一端とコンデンサC1の一端、あるいはインダクタL1bの一端とコンデンサC1の他端に接続されるとともに、制御手段(21)に接続されている。ノイズ・フィルタ(2)の出力の一端であるインダクタL1aの他端は、AC−HFACコンバータ(14)の入力の一端であるコンデンサC2の一端と半導体スイッチS1および半導体スイッチS4の一端に接続され、ノイズ・フィルタ(2)の出力の他端であるインダクタL1bの他端は、AC−HFACコンバータ(14)の入力の他端であるコンデンサC3の一端と半導体スイッチS2および半導体スイッチS3の一端に接続されている。コンデンサC2およびC3の他端はそれぞれ、互いに接続されるとともに、切替スイッチS0のa接点へ接続されている。半導体スイッチS1の他端と半導体スイッチS2の他端はそれぞれ、互いに接続されるとともに、切替スイッチS0のb接点に接続されている。高周波変圧器(16)の1次巻線n1の一端は半導体スイッチS4の他端と半導体スイッチS3の他端とに接続され、1次巻線n1の他端は切替スイッチS0のコモンに接続されている。
【0025】
なお、入力切替スイッチS0は、交流入力電圧が100V系の時にはb接点側に接続されて、AC−HFACコンバータ(14)がブリッジ・コンバータとして動作するようにし、交流入力電圧が200V系の時にはa接点側に接続されて、AC−HFACコンバータ(14)がハーフ・ブリッジ・コンバータとして動作するようにしている。図3では、この入力切替スイッチS0はb接点側に接続されている。
【0026】
高周波変圧器(16)の2次巻線n2の一端および他端は、それぞれ、同期整流器(18)の入力の一端である半導体スイッチS5の一端、および同期整流器(18)の入力の他端である半導体スイッチS6の一端に接続されている。同期整流器(18)の出力の一端である半導体スイッチS5の他端および同期整流器(18)の出力の他端である半導体スイッチS6の他端は、それぞれ、お互いに接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の入力の一端であるインダクタL2の一端に接続されている。高周波変圧器(16)の2次巻線n2の中点は、平滑フィルタ(19)の入力の他端であるコンデンサC4の一端に接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の出力の一端を介して負荷に接続されている。インダクタL2の他端はコンデンサC4の他端に接続されるとともに、平滑フィルタ(19)の出力の他端を介して負荷に接続されている。なお、同期整流器(18)の入力端および平滑フィルタ(19)の出力端はそれぞれ、HFAC−ACコンバータ(15)の入力端および出力端に相当する。
【0027】
高周波変圧器(16)の3次巻線n3の一端および他端は、それぞれ、DC−HFAC変換器(17)の入力の一端である半導体スイッチS7の一端およびDC−HFAC変換器(17)の入力の他端である半導体スイッチS8の一端に接続されている。半導体スイッチS7の他端および半導体スイッチS8の他端は、それぞれ、お互いに接続されるとともに、抵抗Rの一端に接続されている。高周波変圧器(16)の3次巻線n3の中点は、コンデンサC5の一端に接続されるとともに、DC−HFAC変換器(17)の出力の一端を介して、蓄電池(7)の−端子に接続されている。抵抗Rの他端とコンデンサC5の他端とは互いに接続されている。DC−HFAC変換器(17)の出力の他端はインダクタL3の一端に接続され、インダクタL3の他端は蓄電池(7)の+端子に接続されている。
【0028】
また、各半導体スイッチS1〜S8の制御端子A〜Hにはそれぞれ制御回路(21)の対応する制御出力A〜Hが接続されている。
このような半導体スイッチS1〜S8としては、たとえば図3中の部分拡大図に例示したように、MOSFETやIGBT等の単方向半導体スイッチが背面接続されて構成されている正逆双方向の交流スイッチとすることができ、このような構成により、入力と出力間の双方向への電力エネルギーの伝達が可能であり、交流の制御を行うことができ、変圧器と等価の性質を持つ。
【0029】
この図3の部分拡大図に例示した半導体スイッチでは、たとえばMOSFETが半導体素子として用いられており、半導体素子Q1、Q2の被制御端子の一極であるソースS同士が接続され、他極の被制御端子であるドレインD間に制御する交流電力が印加される。また、半導体素子Q1、Q2の被制御端子ドレインDおよびソースS間にはその導通方向、すなわちドレインDからソースSへの方向、とは逆方向にダイオードD1およびD2がそれぞれ接続されている。つまり、各FETのドレインD側にカソードが、ソースS側にアノードがそれぞれ接続されている。そして、各半導体素子Q1、Q2の制御端子であるゲートGに共通の制御信号が入力されることにより、交流を制御することができる。すなわち、たとえば各FETをオンにすると交流の半サイクルでは、半導体素子Q1のドレインD−ソースS−ダイオードD2、または/および半導体素子Q2のソースS−ドレインDという経路で電流が流れ、次の半サイクルでは、半導体素子Q2のドレインD−ソースS−ダイオードD1、または/および半導体素子Q1のソースS−ドレインDという経路で電流が流れる。なお、ダイオードD1、D2は必ずしも必要なものではなく、たとえば、耐圧や電流容量の条件により、半導体素子Q1、Q2による同期整流の特性を利用しても同様の効果を得ることが可能である。
【0030】
次に、この図3に例示したこの発明の無停電電力供給装置の動作について説明する。
まず常時における動作を説明する。商用交流電源(20)による商用交流入力電力ACが、商用交流入力端子(1)に入力されると、ノイズ・フィルタ(2)を介して、AC−HFACコンバータ(14)に印加される。
【0031】
このAC−HFACコンバータ(14)において、各半導体スイッチS1〜S4は、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とが交互にオン・オフ制御されており、このオン・オフ周期が入力交流電力の周波数に対し十分高い場合は、半導体スイッチS1−高周波変圧器(16)−半導体スイッチS3、あるいは半導体スイッチS4−高周波変圧器(16)−半導体スイッチS2という、高周波変圧器(16)に対して方向の異なる2つの経路で交互にスイッチされることになる。つまり、商用周波数でエンベロープ変調された高周波交流電力HFACに変調される。
【0032】
このように変調された高周波交流電力HFACは、高周波変圧器(16)の1次巻線n1に加えられて、2次巻線n2および3次巻線n3に誘起される。
高周波変圧器(16)の2次巻線n2側では、誘起された高周波交流電力HFACはHFAC−ACコンバータ(15)に入力される。
HFAC−ACコンバータ(15)では、まず同期整流器(18)に印加される。この同期整流器(18)においては、たとえば半導体スイッチS5は半導体スイッチS1、S3と同期して駆動し、半導体スイッチS6は半導体スイッチS2、S4と同期して駆動している。つまり、交流の半サイクルでは常に一方向にのみ電流を流すように駆動することとなる。従って、半導体スイッチS1、S3あるいは半導体スイッチS2、S4で高周波に変調された高周波交流電力HFACの波形は、一方の波形が反転することにより、再び合成されて商用交流入力電力の電圧と近似、あるいは相似の波形となるように同期整流される。この電圧は高周波変圧器(16)の1次巻線n1と2次巻線n2との巻線比によって任意に設定することができる。さらに、この同期整流電圧は、平滑フィルタ(19)により高周波成分が平滑されて、入力商用交流波形に追従した所望の電圧、電流の波形出力を有する交流出力電力に復調される。そして、このように同期整流および平滑化されて復調された交流出力電力が負荷(11)に安定して供給される。
【0033】
一方、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側では、誘起された高周波交流電力HFACは、蓄電池充電器としてのDC−HFAC変換器(17)に入力される。この高周波交流電力HFACは、後述するような制御回路(21)による駆動パルス位相調整変調が施された半導体スイッチS7、S8により直流電力DCに整流されて、この直流電力DCにより蓄電池(7)が充電される。
【0034】
次に非常時における動作を説明する。商用交流電源からの交流入力電力の供給が停止してしまうような停電などの非常事態が発生すると、たとえば制御回路(21)がその非常事態を検知し、蓄電池(7)からの直流電力DCが、DC−HFAC変換器(17)において、後述するような制御回路(21)による駆動パルス位相変調制が施された半導体スイッチS7、S8により高周波交流電力HFACに変換される。この高周波交流電力HFACは、三次巻線n3に加えられ、二次巻線n2に誘起され、さらにHFAC−AC(15)において半導体スイッチS5、S6により平均化されて、負荷(11)に安定して供給される。
【0035】
またさらに、常時および非常時に、たとえば、2次巻線n2側において、制御回路(21)により半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相を変調または反転制御することにより、負荷に供給される交流出力電力の電圧振幅の調整を容易に、且つ任意に行うことができる。
このような半導体スイッチの駆動パルス位相の変調または反転制御を行う制御回路(21)としては、たとえば図4に例示したようなものとすることができる。
【0036】
この図4において、CLKはクロック信号発生器、FF1〜FF3はフリップフロップ、OSM1〜OSM3は単安定マルチバイブレータ、Detは商用交流入力電圧の正負極性検出回路、OP1とOP2はオペアンプ、PC1〜PC8は光結合形スイッチ駆動回路、PRSはパルス極性反転回路である。また、図5は、図4の制御回路における駆動シーケンスを例示したものである。
【0037】
この図4に例示した制御回路では、まず、図3のUPSにおける高周波変圧器(16)の1次巻線n1側の半導体スイッチS1〜S4を駆動する時、たとえば図5に例示したように、クロック信号発生器CLKから発生した3角波のクロック信号は、オペアンプOP1において比較電圧VR1と比較され、波形P1が出力される。このオペアンプ出力P1はフリップフロップFF1と単安定マルチバイブレータOSM1とに加えられ、フリップフロップFF1からはP2および
【0038】
【0039】
が出力され、単安定マルチバイブレータOSM1からはP3および
【0040】
【0041】
が出力される。そして、
【0042】
【0043】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC1、PC3を介して半導体スイッチS1、P4を駆動制御し、
【0044】
【0045】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC2、PC4を介して半導体スイッチS2、S4を駆動制御する。なお、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とは、たとえば、1マイクロ秒前後の短絡保護時間t1を設けて駆動され、この短絡保護時間t1は単安定マルチバイブレータOSM1により設定される。
【0046】
また、高周波変圧器(16)の2次巻線n2側の半導体スイッチS5、S6を駆動する時は、たとえば、オペアンプOP1により3角波クロック信号と比較電圧VR1と比較されて出力されたP1がINV1に入力され、このINV1により
【0047】
【0048】
が作られ、フリップフロップFF2と単安定マルチバイブレータOSM2とに加えられる。フリップフロップFF2からはP4と
【0049】
【0050】
が出力され、単安定マルチバイブレータOSM2からはP5と
【0051】
【0052】
が出力される。そして、
【0053】
【0054】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC5を介して半導体スイッチS5が
駆動制御し、
【0055】
【0056】
の出力により、光結合形スイッチ駆動回路PC6を介して半導体スイッチS6を駆動制御する。この半導体スイッチS5、S6の駆動も、単安定マルチバイブレータOSM2により設定される短絡保護時間t1を設けて行われる。
そして、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8を駆動する時は、たとえば、3角波クロック信号と比較電圧VR2との比較により得られるオペアンプOP2の出力の否定がINV2により作られて、フリップフロップFF3および単安定マルチバイブレータOSM3とに加えられる。そして、フリップフロップFF3の出力とマルチバイブレータOSM3の出力との論理積により、パルス極性反転回路PRSを通し、光結合形スイッチ駆動回路PC7、PC8を介して半導体スイッチS7、S8を駆動制御する。なお、パルス極性判定回路PRSは、後述する商用交流入力電圧の正負極性検出回路Detの出力信号HCS、つまりハーフ・サイクル・シーケンスに従って動作する。
【0057】
この図4の制御回路では、図5から明らかなように、オペアンプOP1の出力波形P1のオン・オフ比、つまりデューティ比を、入力側の基準電圧VR1を3角波の最低値付近から最高値付近まで可変することにより、2%付近から98%付近まで変えることができることがわかる。したがって、半導体スイッチS1〜S4と半導体スイッチS5、S6との相対的な高周波駆動パルス位相を基準電圧R1の電圧値によって自由に変えることができる。
【0058】
ここで、このような制御回路によるこの発明の無停電電力供給装置における半導体スイッチの駆動パルス位相変調制御と、出力電圧調整との関係を説明する。
図6は、図3のUPSにおける半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示したものである。
【0059】
この図6に示したように、たとえば、制御回路(21)により、半導体スイッチS1、S3と半導体スイッチS2、S4とを交互にオン・オフ制御し、また、半導体スイッチS5およびS6を、それぞれ、半導体スイッチS1、S3の駆動パルス位相および半導体スイッチS2、S4の駆動パルス位相に対して45度遅らせて交互にオン・オフ制御すると、LCフィルタ(19)後の出力電圧V2が、最大振幅、つまり同期整流回路(18)後の電圧V1の約1/2となることがわかる。
【0060】
このような駆動パルス位相変調制御を、実際に、図4に示した制御回路を用いて、図3のUPSにおける各半導体スイッチS1〜S6に施し、各位相差に対応する出力電圧波形を得た。
図7は、各駆動パルス位相差に対応する各半導体スイッチの駆動パルス波形と出力電圧波形とを例示したものである。この図7においては、説明を簡易なものとするために、半導体スイッチS3、S5、S6の駆動パルス位相のみが示されている。上述のように、半導体スイッチS1は半導体スイッチS3と同相制御であり、半導体スイッチS2、S4は半導体スイッチS3と反転制御である。また、半導体スイッチS5は半導体スイッチS3に対する位相差で駆動パルス位相変調され、半導体スイッチS6は半導体スイッチS4、つまり半導体スイッチS3の反転、に対する位相差で駆動パルス位相変調されている。なお、入力交流電圧波形は、商用交流電源(20)において測定したものであり、出力交流電圧波形は、LCフィルタ(19)後において測定したものである。
【0061】
半導体スイッチS3と半導体スイッチS5との駆動パルス位相差が0度となるように制御回路により駆動パルス位相変調し、また半導体スイッチS4(半導体スイッチS3の逆相)と半導体スイッチS6との駆動パルス位相差が0度となるように駆動パルス位相変調した場合、出力電圧は、図7(a)に示したように、正位相で最大振幅となる。半導体スイッチS3と半導体スイッチS5との駆動パルス位相差および半導体スイッチS4と半導体スイッチS6との駆動パルス位相差が45度となるように駆動パルス位相変調した場合は、図7(b)に示したように、出力電圧は正位相で最大振幅の1/2となり、駆動パルス位相差が90度の場合は、図7(c)に示したように、出力電圧は零となる。さらに駆動パルス位相差を135度に変調すると、図7(d)に示したように、逆位相で最大振幅の1/2の出力電圧が得られ、そして、駆動パルス位相差を180度とすると、図7(e)に示したように、逆位相で最大振幅を有する出力電圧が得られる。
【0062】
したがって、図3のUPSにおいて、一次巻線n1側の半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相と、二次巻線n2側の半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相とを、上述のように、たとえば図4に示したような制御回路を用いて変調制御することにより、出力電圧の振幅および正負の位相を容易に、且つ任意に調整することができ、所望の電圧を有する交流出力電力を負荷に供給することができる。
【0063】
さらにまた、図7(a)と図7(e)とから明らかなように、位相差が0度と180度の場合、すなわち半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相が、それぞれ半導体スイッチS3、S4に対して完全に逆転すると、出力電圧の位相の正負が逆転することがわかる。つまり、入力交流波形の正の半サイクルと負の半サイクル毎に半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相を反転させることにより、図7(a)の出力波形と図7(e)の出力波形とが周波数の半サイクル毎に現れて、直流波形が得られることがわかる。
【0064】
したがって、このような駆動パルス位相の反転制御を、たとえば図4の制御回路により、高周波変圧器(16)の3次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8に施し、図8に例示したように、半導体スイッチS7の駆動パルス位相と半導体スイッチS8の駆動パルス位相とを、図4の制御回路におけるパルス極性反転回路PRSを用いて商用交流入力周波数の半サイクル毎に180度反転させることにより、高周波変圧器(16)の3次巻線n3に誘起される高周波交流電力HFACを直流電力DCに容易に整流することができる。
【0065】
この半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相の反転制御は、たとえば、図4の制御回路における商用交流入力電圧の正負極性検出回路Detにより得られる商用交流入力周波数の正の半サイクルと負の半サイクルとを判別するハーフ・サイクル・シーケンスHCSの論理1・0に従って行うことができる。
実際に、図3のUPSにおいて、図4の制御回路により、上述のように、三次巻線n3側の半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相を、商用交流入力周波数に同期させて、Detによるハーフ・サイクル・シーケンスHCSの論理1・0に従ってパルス極性反転回路RPSにより180度反転させると、図9(a)に示したような電圧波形を有する商用交流入力電力を、図9(b)に示したような電圧波形を有する直流電力に整流させることができる。
【0066】
また、商用交流入力周波数の半サイクル内では、半導体スイッチS7、S8それぞれの駆動パルス位相を変調制御することもできる。したがって、この駆動パルス位相の変調制御と、上述のような駆動パルス位相の反転制御とを一緒に行い、半サイクル内において駆動パルス位相変調し、さらに半サイクル毎に駆動パルス位相反転することにより、電圧を調整しながら交流電力を整流させて、所望の電圧を有する直流電力を得ることができる。
【0067】
このように、図3のUPSでは、常時は、制御回路(21)として用いられる図4に例示したような制御回路により、上述のような駆動パルス位相の変調また反転制御が各半導体スイッチに施されて、電圧調整された交流出力電力が負荷(11)に供給され、それと同時に、蓄電池(7)に商用交流入力電力を整流して得られた直流電力が充電される。またこの半導体スイッチS7、S8の充電駆動時に、たとえば三次巻線n3に誘起される電圧が蓄電池(7)の電圧を越す時にのみ定電流駆動するように制御することにより、力率の良い蓄電池充電器とすることができる。
【0068】
一方、非常時には、図3のUPSでは、たとえば図4の制御回路が、停電などの非常事態を検知し、一次巻線n1側の回路の駆動、つまり半導体スイッチS1、S2、S3、およびS4の駆動を停止し、半導体スイッチS7、S8を三次巻線n3側のインバータ入力回路スイッチとして動作させ、蓄電池(7)のエネルギーを負荷(11)に供給する。この時、図10(a)の矩形波インバータ出力を発生させるために、たとえば時比率50%弱の駆動信号を半導体スイッチS7、S8に与え、また、半導体スイッチS5、6には、図10(b)に示したように、半導体スイッチS7、S8において発生する矩形波インバータ出力に対して出力電圧の平均値が正弦波状となる駆動パルス位相変調を行い、LCフィルタ(19)による平均化出力がほぼ正弦波となるように制御する。
【0069】
図11は、非常時における半導体スイッチS5、S6、S7、S8の駆動パルス位相を変調制御する制御回路を例示したものである。また、図12は、図11の制御回路の駆動シーケンスの一例を示したものである。
この図11において、Tは正弦波変調用トランス、S1とS2は停電時にのみ動作するスイッチ、OSCは50ないし60Hzの正弦波発振器、FF4はフリップフロップ、OSM4は単安定マルチバイブレータ、PC9とPC10は光結合形スイッチ駆動回路であり、その他の構成要素は図4における構成要素と同じである。
【0070】
この図11の制御回路では、たとえば、図12に示したように、クロック信号発生器から発生される3角波クロック信号<1>の中心値にオペアンプOP1の基準電圧VR1を合わせ、スイッチS1を開くと、オペアンプOP1の出力<3>は時比率50%の矩形波が得られ、スイッチS2が閉じた状態では、出力電圧は、図12における波形<11>のように、零となる。
【0071】
ここで、スイッチS1を閉じると、たとえば正弦波電圧<2>がオペアンプOP1に加わり、3角波クロック信号<1>との差電圧により出力<3>が生じる。
このオペアンプの出力<3>は、フリップフロップFF2および単安定マルチバイブレータOSM2に入力されて、図4の制御回路における動作と同様に、フリップフロップFF2の出力と単安定マルチバイブレータOSM2の出力との論理積が得られ、駆動シーケンス<5>および動作シーケンス<6>により、それぞれ、光結合形スイッチ駆動回路PC5、PC6を介して半導体スイッチS5、S6を駆動する。
【0072】
一方、半導体スイッチS7、S8はそれぞれ駆動シーケンス<7>、<8>により駆動される。この駆動シーケンス<7>、<8>は、図12に示したように、それぞれ、駆動シーケンス<5>、<6>に対して相対位相が正弦波電圧<2>に対応して正弦波位相変調される。
図3のUPSにおいて、高周波変圧器(16)の矩形波インバータ出力電圧は、駆動シーケンス<7>、<8>の駆動位相に従って、駆動シーケンス<7>または<8>と同一の波形となるが、同期整流器(18)において半導体スイッチS5、S6により同期整流された後の平滑フィルタ(19)の入力端子間の電圧波形は、図12における波形<9>のような上下非対称な矩形波となり、平滑フィルタ(19)の出力、つまり交流出力電圧は、ほぼ正弦波に近い波形<10>となる。
【0073】
なお、たとえば、正弦波電圧<2>の変調振幅を1/2に減らすと、平滑フィルタ(19)の出力波形も1/2になる。すなわち、正弦波変調用トランスTの変調振幅に比例させて、交流出力電圧を変えることができる。
したがって、図3のこの発明の無停電電力供給装置では、高周波変圧器(16)の3次巻線と、半導体スイッチの駆動パルス位相変調制御とにより、正常時の交流−交流変換および非常時の直流−交流変換において、ほぼ正弦波の出力電圧を自由に調整することできる。
【0074】
以上のような常時および非常時における動作を行う図3のこの発明の無停電電力供給装置を、たとえば周波数20〜30kHzにより1kWの交流電力を出力させる装置とすると、最大形状寸法6cmで重量約300g程度の、たとえばEI−60などの高周波変圧器(16)と、これよりさらに小型のコアのノイズ・フィルタ(2)およびLCフィルタ(19)と、そして非常に小型且つ軽量な半導体スイッチ、およびその駆動制御回路とにより構成することができ、さらに常時給電において、約80〜85%の効率を得ることができる。
【0075】
したがって、従来のUPSと比較すると、この発明のUPSは、優れた効率および力率を有し、小型、且つ軽量で、低コストなものであり、たとえば小容量のオンライン機器に組み込むことも可能となる。
(実施例2)
図13(a)(b)および図14(a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器の回路構成を例示したものである。
【0076】
この図13(a)(b)および図14(a)(b)において、INVはインバータ、CHGは蓄電池充電器であり、また、半導体スイッチS9〜S24として、図3のUPSのDC−HFAC変換器において用いられている双方向半導体スイッチS7、S8の代わりに、片方向の半導体スイッチが用いられている。
図13(a)のUPSのDC−HFAC変換器(17)では、片方向半導体スイッチS11、S12とインバータINVとによりプッシュ・プル矩形波インバータが構成されている。また、片方向半導体スイッチS9、S10と蓄電池充電器CHGとにより充電回路が構成され、片方向半導体スイッチS9、S10によ
り2相半波の充電制御が行われる。
【0077】
図13(b)は、比較的大容量のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS14〜S17とインバータINVとによりブリッジインバータが構成されており、このブリッジインバータの出力は巻線n3aに加えられる。一方、充電回路は片方向半導体スイッチS13とダイオードD1〜D4から成る高周波整流器と蓄電池充電器CHGとにより構成されており、巻線n3aおよび巻線n3bの電圧が高周波整流器において全波整流され、片方向半導体スイッチS13のスイッチング動作により、高力率な充電制御が行われる。
【0078】
図14(a)は、比較的小容量のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS19、S20とインバータINVとによりプッシュ・プルインバータが構成されている。また、片方向半導体スイッチS18とダイオードD5、D6から成る高周波整流器と蓄電池充電器CHGとにより充電回路が構成されており、片方向半導体スイッチS18のスイッチング動作により、力率の高い充電制御が行われる。なお、D7はフライホイール・ダイオードである。
【0079】
図14(b)は、比較的高電圧の蓄電池を用いる場合のUPSにおけるDC−HFAC変換器(17)の回路構成を例示したものであり、片方向半導体スイッチS21、S22とコンデンサC10、C11とインバータINVとによりハーフ・ブリッジインバータが構成されている。一方、ダイオードD8、D9とコンデンサC10、C11とにより倍電圧整流回路が構成され、さらにこの倍電圧整流回路と蓄電池充電器CHGと片方向半導体スイッチS23、24とにより充電回路が構成されており、高力率の充電制御のためのスイッチングが片方向半導体スイッチS23、S24により行われる。
【0080】
このように、この図13(a)(b)および図14(a)(b)に示したUPSでは、高周波変圧器(16)の充電時とインバータ駆動時の巻数比の制約を減らすことができ、DC−HFAC変換器(17)のインバータ駆動時と蓄電池充電時の三次巻線n3電圧の選択を容易にし、高周波変圧器(16)の使用率を適正に保つことができる。
【0081】
このような図13(a)(b)および図14(a)(b)のUPSも、効率および力率が高く、小型で軽量、低コストである。
もちろん、この発明は以上の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この発明によって、優れた効率および力率を有し、小型で軽量、低コストな無停電電力供給装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の無停電電力供給装置の回路構成の一例を示した回路ブロック図である。
【図2】 この発明の無停電電力供給装置の回路構成を例示した回路ブロック図である。
【図3】 この発明の一実施例である無停電電力供給装置を例示した回路構成図である。
【図4】 半導体スイッチの駆動パルス位相を変調および反転制御する制御回路を例示した回路図である。
【図5】 図4の制御回路における駆動シーケンスの一例を示した図である。
【図6】 図3の無停電電力供給装置における半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS5、S6の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示した図である。
【図7】 (a)(b)(c)(d)(e)は、各々、図3の無停電電力供給装置における駆動パルス位相差0度、45度、90度、135度、180度時の各半導体スイッチの駆動パルス波形と出力電圧波形とを例示した図である。
【図8】 図3の無停電電力供給装置における半導体スイッチS1、S2、S3、S4の駆動パルス位相および半導体スイッチS7、S8の駆動パルス位相と出力電圧との関係を例示した図である。
【図9】 (a)(b)は、各々、図3の無停電電力供給装置における商用交流入力電力の電圧波形および直流出力電力の電圧波形を例示した図である。
【図10】 (a)(b)は、各々、半導体スイッチS7、S8において発生する矩形波インバータ出力、およびその矩形波インバータ出力に対する半導体スイッチS5、S6における正弦波状の駆動パルス位相変調による出力電圧波形例示した図である。
【図11】 半導体スイッチの駆動パルス位相を変調および反転制御する制御回路を例示した回路図である。
【図12】 図10の制御回路における駆動シーケンスの一例を示した図である。
【図13】 (a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器を例示した回路構成図である。
【図14】 (a)(b)は、各々、この発明の別の実施例である無停電電力供給装置におけるDC−HFAC変換器を例示した回路構成図である。
【符号の説明】
1 商用交流入力端子
2 ノイズ・フィルタ
3 商用交流直送用配線
4 力率改善回路
5 DC−DCコンバ−タ
6 直流端子
7 蓄電池
8 DC−ACインバータ
9 絶縁トランス
10 切替スイッチ
11 負荷
12 負荷用力率改善回路
13 負荷用DC−DCコンバータ
14 AC−HFACコンバータ
15 HFAC−ACコンバータ
16 高周波変圧器
17 DC−HFAC変換器
18 同期整流器
19 平滑フィルタ
20 商用交流電源
21 制御回路
Claims (5)
- 直列に接続された第1の交流スイッチ(Sl)と第2の交流スイッチ(S2)と、直列に接続された第4の交流スイッチ(S4)と第3の交流スイッチ(S3)とを、交流入力の一端側と他端側との間にそれぞれ並列に接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点に高周波変圧器(16)の1次巻線の一端を接続し、
前記第4の交流スイッチ(S4)と前記第3の交流スイッチ(S3)との接続点に前記1次巻線の他端を接続し、
前記高周波変圧器(16)の2次巻線の一端には第5の交流スイッチ(S5)の一端を接続し、
この2次巻線の他端には第6の交流スイッチ(S6)の一端を接続し、
前記第5および前記第6の交流スイッチ(S5,S6)の他端同士をそれぞれ接続してフィルタ ( 19 ) を通って負荷(11)の一端側として、前記2次巻線の中点をフィルタ(19)の共通端子を通って負荷(11)の他端と接続して負荷の両端に交流電力を出力し、
更に前記高周波変圧器(16)の3次巻線の一端には第7のスイッチ(S7)の一端を接続し、
この3次巻線の他端には第8のスイッチ(S8)の一端を接続し、
前記第7および第8のスイッチ(S7,S8)の他端同士をそれぞれ接続してインダクタ(L3)を介して蓄電池(7)の一端と接続し、
前記3次巻線の中点を蓄電池(7)の他端と接続して蓄電池(7)の両端を直流回路で接続し、
前記第1の交流スイッチ(Sl)、前記第3の交流スイッチ(S3)、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)と、前記第2の交流スイッチ(S2)、前記第4の交流スイッチ(S4)、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)と交互に入力周波数より高い周波数で動作させる制御手段(21)を設け、
交流入力側の線間に直列に接続された2つのコンデンサ(C2,C3)を設け、
前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第2の交流スイッチ(S2)との接続点と前記1次巻線の一端との接続を切り離してこの接続点と、前記2つのコンデンサ(C2,C3)の接続点とのいずれかに前記1次巻線の一端の接続を切り替える入力切替のスイッチ(S0)を設け、
前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)は、それぞれ2つのMOSFET(Ql,Q2)を備え、これらのMOSFET(Q1,Q2)の被制御端子間にそれぞれの導通方向とは逆接続したダイオード(D1,D2)をそれぞれ設け、それぞれのMOSFET(Ql,Q2)の同一極の被制御端子同士を接続した構成とし、
前記制御手段(21)は、正常時には、前記第1の交流スイッチ(Sl)と前記第3の交流スイッチ(S3)とに対して前記入力周波数より高い周波数の第1の駆動パルスを供給し、前記第2の交流スイッチ(S2)と前記第4の交流スイッチ(S4)とに対して前記第1の駆動パルスとは逆相の第2の駆動パルスを供給し、前記第5の交流スイッチ(S5)および前記第7のスイッチ(S7)に対して前記第1の駆動パルスを位相制御した第3および第5の駆動パルスを供給し、前記第6の交流スイッチ(S6)および前記第8のスイッチ(S8)に対して前記第3の駆動パルスとは逆相の第4および第6の駆動パルスを供給し、前記第1から第6の交流スイッチ(S1〜S6)の制御入力端子には前記駆動パルスを入力することにより2つのMOSFET(Ql,Q2)の他の被制御端子間にて交流をオン・オフ可能とし、第7および第8のスイッチ(S7,S8)に対しては交流の半サイクル毎に変調パルスの位相を180゜反転して直流に変換し充電のための位相制御を行い、
前記制御手段(21)は、非常時には、負荷側のみに交流電力を供給する場合には前記第1から第4の交流スイッチ(S1〜S4)の駆動を停止し、第7および第8のスイッチ(S7,S8)を正弦波用パルスにより駆動し、フィルタ(19)を経由して負荷 ( 11 ) に正弦波交流を供給することを特徴とする無停電電力供給装置。 - 1次巻線側における商用交流入力電力の高周波交流電力への変調と、2次巻線側における高周波交流電力の交流出力電力への復調および高周波交流電力の平均化と、3次巻線側における高周波交流電力の直流電力への整流および直流電力の高周波交流電力への変換とを、それぞれ、交流スイッチを介して行うことを特徴とする請求項1の無停電電力供給装置。
- 交流スイッチを介して負荷に供給される交流出力電力の電圧調整を行う請求項1または2の無停電電力供給装置。
- 非常時において、3次巻線に加えられる高周波交流電力が矩形波交流であって、3次巻線から2次巻線に誘起する矩形波交流の正負の高周波矩形パルスに対して、交流スイッチを介して、正パルスと負パルスとの平均値を平滑化し、正弦波出力を取り出す請求項1ないし3のいずれかの無停電電力供給装置。
- 交流スイッチの駆動パルス位相を変調または反転制御することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかの無停電電力供給装置。
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