JPH0517594B2 - - Google Patents

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JPH0517594B2
JPH0517594B2 JP62073422A JP7342287A JPH0517594B2 JP H0517594 B2 JPH0517594 B2 JP H0517594B2 JP 62073422 A JP62073422 A JP 62073422A JP 7342287 A JP7342287 A JP 7342287A JP H0517594 B2 JPH0517594 B2 JP H0517594B2
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Tomotoshi Ishida
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Hitachi Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械設計作業に用いるCAD
(computer aided design)装置に関する。具体
的には機械または部品等の形状(以下、単に機械
形状または形状と称する)を表わす点,線,面,
立体,寸法等の形状データからなる設計データに
基づいて、その設計データに含まれる公差を考慮
した関連形状を表示する機能、すなわち実際に製
作され得る部品等の形状幅を考慮して、関連部品
等の組立状態における相互関係を表示する機能を
備えたCAD装置に関する。
〔従来の技術〕
機械形状を表現する点,線,面を陰極線管
(CRT)またはその他の表示媒体で表示する用途
は数多くある。このような表示装置の入力は、点
は座標値で特定し、線は端点と線の方程式とで特
定し、面は面を囲む線と面の方程式とで特定し、
立体は立体を囲む面とその面の方程式とで特定
し、寸法は基準寸法,上の寸法許容差,下の寸法
許容差の値と、寸法の方向と、寸法を規定する両
端の点,線,面によつて特定するのが普通であ
る。
また、一般的な表示装置は、2次元的に一平面
上に表示を行うので、表示装置には、3次元の入
力データを2次元平面上に投影する機能をもつ表
示装置と、2次元平面上に投影した2次元の形状
データに変換した入力のみを受付ける表示装置が
存在する。
どちらの表示装置を用いても、投影したデータ
を直接的に表示すれば、機械の点は、上の寸法許
容差や下の寸法許容差(以下、適宜公差と称す
る)考慮しない大きさの点として、また機械の線
は、公差を考慮しない大きさの点、または太さと
長さの線として、また機械の面は、公差を考慮し
ない太さと長さの線、またはそのような線で囲む
面として表示される。また寸法は、公差を考慮し
ない太さおよび長さの寸法線または寸法補助線お
よび基準寸法,上の寸法許容差,下の寸法許容差
を表わす数値により表示されるようになつてい
る。
そして、基準寸法の値は、図形的に寸法線の長
さとして表示していた。そして、複数の各部基準
寸法を加減することにより、基準寸法で製作した
ときの機械に係る任意の2つの図形要素の間隔を
求め、その間隔を図形要素の位置座標の差として
図形表示していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、従来は、公差の値は図形的には表示さ
れないばかりでなく、公差の集積結果も図形的に
は何ら表示されなかつた。
また、一般に、複数の数値を比較検討すると
き、人間工学的には数字による表現よりも、数値
に対応する長さの図形で表現する方が好ましい。
例えば、棒グラフや円グラフが用いられるのは、
このためである。機械形状の表示装置において
も、基準寸法のみならず、公差および公差の集積
結果をも形状要素の長さとして表示する方が好ま
しい。しかし、従来このような機能を有していな
かつたため、組立てに支障があるか否かの判断を
含めた設計作業が煩雑で、能率が悪いという問題
があつた。
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決する
こと、いい換えれば基準寸法と公差からなる設計
データに基づいて公差を考慮した関連形状を表示
する能力、すなわち実際に製作され得る部品等の
形状幅を考慮して、関連部品等の組立状態におけ
る相互関係を表示する機能を有したものとし、設
計の作業性と能率を向上させることができる
CAD装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、与えられ
る2以上の部品からなる機械の設計寸法に基づい
て、予め設定された基準点からの各部品の組立状
態における外形位置を演算し、該演算結果に基づ
いて、前記機械の組立状態を図形表示する表示装
置を備えてなり、述記各部品の公差を含めて前記
基準点からの部品の外形位置座標の最大値と最小
値を演算する手段と、該演算結果に基づいて、組
立状態における各部品相互が係合する部分の外形
位置が存在する可能性のある領域を演算する手段
と、該演算結果の領域を前記図形表示に合わせて
表示させる手段と、を有してなるCAD装置とし
たことにある。
〔作用〕 このような構成することにより、公差を含めた
部品の外形位置が、その存在する可能性のある領
域として図形表示されることになる。したがつ
て、設計者は表示図形を視ることにより、上記領
域が他の関連する部品の同領域との重なり状態を
容易に判断することができ、これによつて設計の
合理性を直ちに検討することができることにな
る。
〔実施例〕
実施例 1 第1図に本発明の一実施例のCAD装置を示す。
図示のように、入力媒体1と、データ処理装置2
と、表示端末装置3とから構成されている。入力
媒体1は、磁気テープまたは磁気デイスクである
ことが好ましいが、特定の用途にとつて便利な他
の任意の媒体であつてもよい。処理装置2は、電
子計算機であることが好ましいが、表示しようと
するデータを処理するためにだけ使われる特殊装
置であつてもよい。本発明の好ましい実施例で
は、表示端末装置3は、線を個別のベクトルとし
て表示する機能、および領域を特定の色に塗り潰
す機能を有する。例えばCRTなどの表示装置で
あることが好ましい。しかし、これは例えば作図
装置のような他の任意の適当な表示媒体であつて
もよい。
本実施例を説明するにあたり、具体的な機械と
して、第2図A,B,C,Dに示す形状のものに
適用した場合を例にして説明する。なお、同図D
は、組立てた状態の斜視図を示し、同図A〜C
は、各部品10,30,50の斜視図を示す。第
2図図示部品の各部設計データは、第3図A〜C
に示す内容となつており、入力媒体1を介して入
力される。
第3図のデータは、第2図A,B,C,Dに示
す3つの部品10,30,50で構成される機械
の組立状態の形状を、平面に投影した結果とし
て、2次元的に表示するようにしたものである。
なお、このデータ構成は、本発明を実施例するデ
ータ構造として特に好ましい構成であるが、本発
明は必ずしもこの構成に限定されるものではな
い。
また、第3図のデータでは、形状は外形を表わ
す直線の組によつて特定され、各直線は両端の点
によつて特定されている。例えば、直線15は両
端点11と12によつて特定されている。各点は
点の座標値によつて特定されている。例えば、点
11は座標20,10によつて特定されている。
また、いくつかの直線の間隔は、基準寸法,上の
寸法許容差,下の寸法許容差という寸法値によつ
て特定されている。例えば、直線15と直線17
の間隔は寸法19によつて特定されており、寸法
値は200 -0.1である。なお、第3図a〜cの点,直
線,寸法の欄の数値,符号は、第2図の各部
(点,直線,寸法)に付した符号に対応され、x,
yは基準差標(図示基準点p)からの座標寸法を
表わす。
第6図に本実施例の処理手順のフローチヤート
を示す。
まず、第3図に示した形式の入力データが、列
理装置2に読み込まれる(100)。そして、直線と
端点,点と座標値,寸法と直線の3つの表形式で
保存される。
次に、x,y各座標ごとに基準座標を設定し、
この表形式のデータから、各点の位置座標を寸法
の式として生成する(200)。第3図のデータから
は、例えばx=20,y=0が予め定められた基準
座標であるので、第7図に示すデータが生成され
る。この結果、例えば点13のx座標は、寸法81
と寸法19の和となり、点13のy座標は、寸法71
と寸法83と寸法20の和となる。基準座標は固定し
た位置、例えば原点位置とすることもできるが、
この装置の利用者が予め用意した基準座標のデー
タを用いることもできる。
次に、公差を考慮して、各部の位置座標値の最
大値と最小値を生成する(300)。第7図のデータ
からは、第8図に示すデータが生成される。例え
ば点13のy座標の最大値は、寸法71,寸法83,
寸法20がいずれも最大となる時に生じる35+0.2
となり、最大値は、寸法71,寸法83,寸法20がい
ずれも最小となる時に生じる35−0.2となつてい
る。
次に、直線と点の表と、点の位置座標の最大値
と最小値から、各直線の存在する可能性のある領
域を表現する直線と点のデータを作成する
(400)。例えば、直線37の存在する可能性のあ
る領域は、第9図右上から左下へのハツチングの
部分37Aであり、直線38の存在する可能性の
ある領域は、第9図左上から右下へのハツチング
の部分38Aである。各直線は、元の直線と垂直
な方向へは端点の座標値の最大値と最小値の間の
領域とし、元の直線の方向へは各端点ごとの座標
値の最大値と最小値の平均の間の領域とする。そ
こで、この長方形領域を囲む4辺と4点、および
元の直線の方向で長方形の中央を通り、元の直線
と平行な長方形の辺と同じ長さの直線のデータ
を、両端点で限定する形式で生成する。例えば、
直線37および直線38の存在する可能性のある
領域を表現する直線および点としては、第10図
A,Bに示すデータとして生成される。この際、
領域37A,38Aの幅は、長さに比較して非常
に狭いので、実寸法または単純な拡大,縮小で表
示した場合、領域は見にくい。そこで、本実施例
では、幅のみを10倍に拡大して直線と点のデータ
を作成している。
最後に、かかる直線分を表示し、その直線分で
囲まれる領域37A,38Aを、あらかじめ指定
した色で塗り潰すことによつて、形状を明瞭に表
示する(500)。
第11図A〜Cは、各点の位置座標を表現する
寸法の式を生成する処理(200)を、さらに詳し
く示す図である。以下では、数式表現のx座標を
数式x座標とよび、これと区別するため、数値表
現のx座標を数値x座標とよぶ。y座標について
も同様とする。
この処理の大きな流れは、まず、入力された点
のデータから、予め定めたxの基準座標上の点を
1つ選び(210)、この点pは、基準座標上に位置
するので、この点の数式x座標値を数式表現の0
とし(220)、その点を基点に各点の数式表現のx
座標値を生成し(230)、y座標についても同様の
処理(250,260,270)を行うことである。基準
座標は、固定した位置として予め決めておくこと
もできるが、適宜、必要に応じてこの装置の利用
者が指示できる方法を用意してあることが望まし
い。
処理230は、点pを端点とするすべての直線分
lについて、231の処理を行うことによつて実施
される。
処理231は、点pの数値x座標値と直線lのp
でない端点の数値x座標値が等しい、すなわち直
線lがy座標軸と平行で、しかも直線lのRでな
い端点の数式x座標がまた設定されていない場合
のみ(232)、233および234の処理を行うことによ
つて実施される。
処理233は、直線lのpでない端点の数式x座
標にpの数式x座標値と同一の値を代入すること
によつて実施される。
処理234は、直線lを端とするすべての寸法、
すなわち直線lと他の直線の間を規定している寸
法dについて、235,236,237,241の処理を順に
行うことによつて実施される。
処理235は、さきの寸法dが限定している直線
のうち、lでない直線をl′とすることによつて実
施される。
処理236は、直線l′の任意の1端点p′とすること
によつて実施される。
処理237は、点pの数値x座標値と点p′の数値
x座標値を比較して、前者が後者以外の場合、
238の処理を行い、そうでない場合、239の処理を
行うことによつて実施される。処理238は、点
p′の数式x座標として(点pの数式x座標値+
d)を代入することによつて実施され、処理239
は、点pの数式x座標として(点pの数式座標値
−d)を代入することによつて実施される。
処理241は、点p′を点Pとみなし、直線l′を直線
lとみなして、231の処理を行うことによつて実
施される。すなわち、いわゆる再帰的処理を行う
ことによつて実施される。
第12図は、各位置座標の最大値および最小値
を生成する処理(300)を、さらに詳しく示した
図である。
この処理は、すべての点p(310)の各座標
(x,y)について(320)、各数式座標値の最大
値と最小値を生成する処理である330,340,350,
360を行うことによつて実施される。
処理330は、数式座標値を、寸法を変数とする
多変数関数式とみなす処理として実施される。
処理340は、多変数関数式を構成している各寸
法についいて(340)、偏微分を行い関数の傾きf
1′を求め(341)、f1′の正負によつて(342)、
LiおよびSiに寸法の最大値または最小値を代入す
る処理として実施される。ここでいう寸法の最大
値とは、基準寸法の値と上の寸法許容差の和であ
り、寸法の最小値とは、基準寸法の値と下の寸法
許容差の和である。
処理350は、Liに設定した値を関数式に代入し、
数式座標の最大値を求める処理として実施され
る。
処理360は、Siに設定した値を関数式に代入し、
数式座標の最大値を求める処理として実施され
る。
第13図は、各直線の存在する可能性のある領
域を表現する直線と点のデータを生成する処理
(400)を、さらに詳しく示した図である。この処
理は、410および420を処理することによつて実施
される。
処理410は、直線の存在する可能性のある領域
の幅が形状全体と比較して非常に狭いので、幅の
みを拡大して表示するための拡大率をkとする処
理として実施される。
処理420は、入力データ中のすべての直線lに
ついて、処理430,440,450,460を、順に行うこ
とによつて実施される。
処理430は、直線lの両端点をp1およびp2
とする処理として実施される。
処理440は、 X1nioに、点p1のx座標の最小値を、 x1naxに、点p1のx座標の最大値を、 y1nioに、接点p1のy座標の最小値を、 y1naxに、接点p1のy座標の最大値を、 y2nioに、接点p2のx座標の最小値を、 y2naxに、接点p2のx座標の最大値を、 y2nioに、接点p2のy座標の最小値を、 y2naxに、接点p2のy座標の最大値を、 それぞれ代入することによつて実施される。
処理450は、 x1neaoに、X1nioとx1naxの平均値を、 y1neaoに、y1nioとy1naxの平均値を、 x2neaoに、x2nioとx2naxの平均値を、 y2neaoに、y2nioとy2naxの平均値を、 それぞれ代入することによつて実施される。
処理460は、p1の数式x座標とp2の数式x
座標を比較して、等しい、すなわち直線lがy座
標軸に平行ならば、461と462の処理を行い、そう
でないなら、463と464の処理を行うことによつて
実施される。
処理461は、 新たなx1nioとして、(x1nio−X1neao)×k+
x1neaoを、 新たなx1naxとして、(x1nax−x1neao)×k+
x1neaoを、 新たなx2nioとして、(x2nio−x2neao)×k+
x2neaoを、 新たなx2naxとして、(x2nax−x2neao)×k+
x2neaoを、 それぞれ代入することによつて実施される。
処理462は、5直線 (x1nio,y1neao)−(x2nio,y2neao) (x1nax,y1neao)−(x2nax,y2neao) (x1neao,y1neao)−(x2neao,y2neao) (x1nio,y1neao)−(x1nax,y1neao) (x2nio,y2neao)−(x2nax,y2neao) およびこの5直線の端点となる6点を限定する
データを生成することによつて実施される。
処理463は、 新たなy1nioとして、(y1nio−Y1neao)×k+
y1neaoを、 新たなy1naxとして、(y1nax−y1neao)×k+
y1neaoを、 新たなy2nioとして、(y2nio−y2neao)×k+
12neaoを、 新たなy2naxとして、(y2nax−y2neao)×k+
y2neaoを、 それぞれ代入することによつて実施される。
処理464は、5直線 (x1neao,y1nio)−(x2neao,x2nio) (x1neao,y1nax)−(x2neao,y2nax) (x1neao,y1neao)−(x2neao,y2neao) (x1neao,y1nio)−(x1neao,y1nax) (x2neao,y2nio)−(x2neao,y21nax) およびこの5直線の端点となる6点を限定する
データを生成することによつてて実施される。
第14図は、各直線の存在する可能性のある領
域を表現する直線およびそれらの直線で囲む領域
を表示する処理(500)を、さらに詳しく示した
図である。この処理は、510および540を処理する
ことによつて実施される。
処理510は、第13図で生成した各直線の存在
する可能性のある領域を表現する直線をすべて表
示するまで、520および530の処理をすることによ
つて実施される。
処理520は、存在可能性領域を表現する直線を
5本ずつ組で表示することによつて実施される。
5本とは、入力データ中の直線1本を表現する1
組であり、例えば、第9図の領域38Aを囲む4
本の直線と、中心線1本からなる。
処理530は、処理520で表示された5本の直線で
囲まれる領域を予め定められた色で塗り潰す処理
である。処理520では、5本の直線によつて2つ
の長方形領域を発生させるので、ここの処理で
は、この2つの長方形領域を両方とも塗り潰す。
処理540は、入力データ中の各寸法dについて
(540)、寸法線,寸法補助線,寸法値を表示する
(550)ことによつて実施される。
このように処理された結果、本実施例によれ
ば、第2図Dに示す機械形状は、第4図に示した
ように表示される。つまり、同図に示すように、
部品の外部を示す各直線が、上の寸法許容差およ
よび下の寸法許容差およびその集積結果に比例関
係のある長さの辺を持つ長方形(ハツチング部
分)およびこの長方形の対向する2辺と平行で、
同じ長さで2辺の中央を通る線分とによつて表示
される。なお、これらの直線のうち、基準座標上
の直線は加工組立後の位置する可能性のある領域
の幅が0なので、1辺の長さが0の長方形とな
り、実際には1直線として表示される。
したがつて、本実施例によれば、設計者は、部
品30の面37の表示された長方形部分と、部品
50の面63の表示された長方形部分に重なる部
分がないことを確認するだけで、設計寸法の合理
性を容易に確認できるという効果がある。
すなわち、通常機械の製作にあたつては、加工
上の制約から、部品を限密に基準寸法に一致させ
て作ることはできない。このため、設計時には、
製作指示として、加工上の制限を決める意味で、
基準寸法とともに上の寸法許容差および下の寸法
許容差を設定している。このような制約のもとで
部品を加工すると、加工後の実寸法は、許容域内
のある値となるが、加工前には許容域中のどのよ
うな値になるかは予想できない。このため、設計
者は実寸法が許容域中のどのような値になつても
機械が正常に機能するように、上の寸法許容差お
び下の寸法許容差を決めている。しかし、機械が
正常に機能するためには、組立状態での寸法の検
討が不可欠であるため、設計者には、各部品を設
計寸法の許容域内に加工するときの組立状態の各
部の寸法を、計算,予測して、部品設計寸法の合
理性を検討することが要求されるのである。
この点、上述したように、本実施例によれば、
極めた容易に設計寸法の合理性を判断できるので
ある。
これに対し、従来は公差を考慮しない基準寸法
のみに対応させた第5図の表示状態とされ、上の
寸法許容差および下の寸法許容差およびその集積
結果に関係する長さについては、図形による表示
がなされていないことから、例えば第2図に示す
機械の寸法の合理性の検討では、部品50の凹部
に他の2部品10,30が入るため、各部品1
0,30,50の各寸法が許容域内のどのような
値になつても、凹部の幅が他の2部品10,30
の幅の和以上となることを確認する必要がある。
したがつて、従来は、第5図に表示されたデータ
から、以下のような面倒な計算を行い、求めた結
果の範囲で、すべて正となることを確認しなけれ
ばならず、極めて煩雑なものとなるのである。
(40+0,3 +0.1)−{(200 -0.1)+(200 -0.1)} =(40+0.3 +0.1)−(400 -0.2) =(40+0.3 +0.1)+(−40+0.2 0) =(0+0.5 +0.1)>0 なお、存在可能性領域の表示は、ハツチングの
代わりに、形状を表現する線と異なる色で塗り潰
すこと、形状を表現する線を表示せず、存在可能
性領域のみを面ごとに異なる色で塗り潰すこと、
数値による表示とともに表示すること等が可能で
ある。
実施例 2 次に、第1図に示す入力媒体1と、データ処理
装置2と、表示端末装置3とが構成してなる実施
例2を説明する。本実施例は、第15図に示す2
つの部品5,6で構成された機械を、第16図
A,Bおよび第17図のように表示させた例であ
る。第17図,第16図Aの左上のピン6Aおよ
び穴5Aの部分を拡大表示したものであり、右上
から左下へのハツチング部分が穴5Aの形状、左
上から右下へのハツチング部分がピン6Aの形状
を表現する線の存在可能性領域である。この図を
見ると、2つの領域に重なり部分があり、ピン6
Aを穴5Aに挿入できない可能性があることがわ
かる。
第15図の形状に、第18図A,Bのように寸
法が指定してあるとき、この形状を表現する入力
データの例として、第19図A,Bに示すデータ
となる。このデータは、3次元空間内の点をxyz
座標として与えたとき、その点が部品内に含まれ
るか含まれないかを判定できる形式の立体表現の
データと、寸法のデータである。
データ処理装置2は、まずこのデータから、2
次元の表示装置3に表示するために、基準座標を
元に2次元に投影した線のデータを作成する。こ
のデータ、例えば原点を基準にして平面図を表示
する場合には、下記の8本の線のデータである。
x2+y2−f2/4=0 … (x−h/2)2+y2−k2/4=0 … (x−h COS i/2)2+(y−h SIN i/
2)2−k2/4=0 … (x−h COS j/2)2+(y−h SIN j/
2)2−k2/4=0 … (x−q)2+(y−r)2−l2/4=0 … (x−m/2−q)2+(y−r)2−p2/4… (x−m COS n/2−q)2+(y−m SIN
n/2−r)2 −p2/4=0 … (x−m COS o/2−q)2+(y−m SIN
o/2−r)2 −p2/4=0 … これらは、寸法値(a〜r)を用いた式で表現
されている。
従来は、これらの線a〜rの寸法を、基準寸法
に固定して表示していたが、本実施例では、各寸
法が最大値と最小値の間の範囲に分布するとき、
存在する可能性のある領域を生成して表示する。
なお、この存在可能性領域を生成する2種類の方
法を用意している。
第1の方法は、式の形から直接的に領域を生成
する方法であり、例えば、式は半径部分のみに
寸法の分布が存在するから、次式を生成する。
fnio 2/4≦x2+y2≦fnax 2/4 … 第2の方法では、任意の点(x,y)を与える
ときに、その点が領域内に含まれるか含まれない
かを判定する形式で表現する方法であり、例え
ば、式からは次の手順で求める。
与えられたx,yに対して、次式を満たす
h,kが存在するかどうかを判定すれば良い。
s(x,y)=(x−h/2)2+k2/4 … sは連続的だから、次式を満たすかどうかの
判定と同値である。また、次式が成立する。
snio(x,y)≦0≦snax(x,y) … これらのことから、x≦hneao/2の場合は、 ∂/∂hs≧0であり、snax,snioは次式となる。
snax=(x−hnax/2)2+y2−knio/4 snio=(xhnio/2)2+y2−knax/4 … また、x≧hneao/2の場合は、∂/∂hs≦0であ り、snax,snioは次式となる。
snax=(x−hnax/2)2+y2−knio/4 snio=(x−hnio/2)2+y2−knax/4 … このように、生成された存在可能性領域が表示
装置に表示される。第1の方法で生成された領域
は、境界線の描画および境界内の塗り潰しで表示
され、第2の方法で生成された領域は、表示領域
中のいくつかの点で領域内外を判定し、領域内の
場合のみ点を表示するという方法で表示される。
上述したように、本実施例によれば、前記実施
例1と同一の効果を奏することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、基準寸
法と公差からなる設計データに基づいて公差を考
慮した関連形状を表示する機能、すなわち実際に
製作され得る部品等に形状幅を考慮して、関連部
品等の組立状態における相互関係を表示する機能
を有したもとすることができ、これにより設定し
た寸法公差の影響を図形情報として把握でき、設
計の作業性と能率を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例装置の構成図、第2
図A〜Dは一実施例を説明するための機械部品の
外形を示す斜視図、第3図A〜Cは入力設計デー
タの一例を示す図、第4図は実施例による表示図
形の一例を示す図、第5図は従来例による表示図
形の一例を示す図、第6図は実施例の処理手順を
示すフローチヤート図、第7図と第8図は処理途
中のデータ例を示す図、第9図は実施例の図形表
示例を説明する図、第10図A,Bは処理途中の
データ例を示す図、第11図A〜C,第12図,
第13図,第14図は第6図フローチヤートの詳
細を示すフローチヤート図、第15図は他の実施
例を説明するための機械部品の外形を示す斜視
図、第16図A,Bは第15図に係る機械の表示
図形の一例を示す図、第17図は第16図Aの部
分拡大図、第18図は第15図の機械の設計寸法
の指定例を示す図、第19図A,Bは第15図の
機械に係る入力設計データの一例を示す図であ
る。 1……入力媒体、2データ処理装置、3……表
示端末装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 与えられる2以上の部品からなる機械の設計
    寸法に基づいて、予め設定された基準点からの各
    部品の組立状態における外形位置を演算し、該演
    算結果に基づいて前記機械の組立状態を図形表示
    する表示装置を備えてなり、前記各部品の公差を
    含めて前記基準点からの部品の外形位置座標の最
    大値と最小値を演算する手段と、該演算結果に基
    づいて組立状態における各部品相互が係合する部
    分の外形位置が存在する可能性のある領域を演算
    する手段と、該演算結果の領域を前記図形表示に
    合わせて表示させる手段と、を有してなることを
    特徴とするCAD装置。
JP62073422A 1987-03-27 1987-03-27 Cad装置 Granted JPS63239557A (ja)

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