JPH05175541A - 半導体受光装置 - Google Patents
半導体受光装置Info
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- JPH05175541A JPH05175541A JP3355835A JP35583591A JPH05175541A JP H05175541 A JPH05175541 A JP H05175541A JP 3355835 A JP3355835 A JP 3355835A JP 35583591 A JP35583591 A JP 35583591A JP H05175541 A JPH05175541 A JP H05175541A
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- inp
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 InP−InGaAsP−InGaAs系S
AM型APDにおいて、GB積を向上させ、かつ製造歩
留を向上させる。 【構成】 キャリア濃度が高く、薄いn−InP増倍層
5,p+ −InP窓層32を順次エピ成長し、しかる
後、化学エッチングして受光部以外をエッチング除去し
て受光領域13を形成する。 【効果】 高いキャリア濃度によるGB積の向上と、エ
ピ成長による制御性の向上による歩留の向上の効果があ
る。
AM型APDにおいて、GB積を向上させ、かつ製造歩
留を向上させる。 【構成】 キャリア濃度が高く、薄いn−InP増倍層
5,p+ −InP窓層32を順次エピ成長し、しかる
後、化学エッチングして受光部以外をエッチング除去し
て受光領域13を形成する。 【効果】 高いキャリア濃度によるGB積の向上と、エ
ピ成長による制御性の向上による歩留の向上の効果があ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体受光装置、特に、
なだれ増幅機能を有するアバランシェフォトダイオード
(Avalanche Photo Diode;以下、APDと略す) に関す
るものである。
なだれ増幅機能を有するアバランシェフォトダイオード
(Avalanche Photo Diode;以下、APDと略す) に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のAPDの断面構造を示すも
のである。図5の構造はアイ・イー・イー・イー エレ
クトロン ディバイシィズ レターズ EDL−7巻
4号1986年4月(IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS,
VOL. EDL-7, No.4, APRIL 1986)から引用したもので、
受光領域と増倍領域とが分離された、SAM型(Separa
ted Absorption and Multiplication)と呼ばれるInG
aAs系APDである。
のである。図5の構造はアイ・イー・イー・イー エレ
クトロン ディバイシィズ レターズ EDL−7巻
4号1986年4月(IEEE ELECTRON DEVICE LETTERS,
VOL. EDL-7, No.4, APRIL 1986)から引用したもので、
受光領域と増倍領域とが分離された、SAM型(Separa
ted Absorption and Multiplication)と呼ばれるInG
aAs系APDである。
【0003】図中、1はn+ −InP基板、2は該In
P基板1上にエピ成長され、キャリア濃度が1〜10×
1016cm-3程度で、厚さが0.5〜1.0μmのn−I
nPバッファ層、3は該バッファ層2上に連続エピ成長
され、キャリア濃度が5×1015cm-3程度以下に制御さ
れ、厚さが4μmのn- −InGaAs光吸収層、4は
該光吸収層3上に連続エピ成長され、キャリア濃度が8
×1015cm-3程度制御され、厚さも0.1μm程度に制
御されたn−InGaAsPパイルアップ防止層、5は
該パイルアップ防止層4上に連続エピ成長され、キャリ
ア濃度が1.0〜1.3×1616cm-3に制御され、厚さ
も1.8〜2.0μmに制御されたn−InP増倍層、
6は該増倍層5上に連続エピ成長され、キャリア濃度が
2×1015cm-3に制御され、厚さが2μm程度のn- −
InPガードリング層、7は該ガードリング層6の主面
より部分的に、その拡散フロントが前記増倍層5へ接す
るように制御され、Zn,Cdなどのアクセプタ不純物
の拡散によって形成されたp+ −InP拡散領域、8は
同様に該ガードリング層6の主面より、前記拡散領域7
の周囲にリング状に形成され、少なくとも前記拡散領域
7の拡散深さよりも深くなるように形成され、かつPN
接合フロントが傾斜接合となるように形成され、例えば
Beのイオン注入などの方法で形成されたp+ −InP
ガードリング領域、9は前記ガードリング層6上に形成
された、例えばSiNなどの誘電体よりなる表面保護
膜、10は該表面保護膜9に形成され、前記拡散領域7
が露呈されたコンタクトホール、11は該コンタクトホ
ール10を介して前記拡散領域7と電気的に導通するア
ノード電極、12は前記InP基板1に形成されたカソ
ード電極、13は受光領域を示す。
P基板1上にエピ成長され、キャリア濃度が1〜10×
1016cm-3程度で、厚さが0.5〜1.0μmのn−I
nPバッファ層、3は該バッファ層2上に連続エピ成長
され、キャリア濃度が5×1015cm-3程度以下に制御さ
れ、厚さが4μmのn- −InGaAs光吸収層、4は
該光吸収層3上に連続エピ成長され、キャリア濃度が8
×1015cm-3程度制御され、厚さも0.1μm程度に制
御されたn−InGaAsPパイルアップ防止層、5は
該パイルアップ防止層4上に連続エピ成長され、キャリ
ア濃度が1.0〜1.3×1616cm-3に制御され、厚さ
も1.8〜2.0μmに制御されたn−InP増倍層、
6は該増倍層5上に連続エピ成長され、キャリア濃度が
2×1015cm-3に制御され、厚さが2μm程度のn- −
InPガードリング層、7は該ガードリング層6の主面
より部分的に、その拡散フロントが前記増倍層5へ接す
るように制御され、Zn,Cdなどのアクセプタ不純物
の拡散によって形成されたp+ −InP拡散領域、8は
同様に該ガードリング層6の主面より、前記拡散領域7
の周囲にリング状に形成され、少なくとも前記拡散領域
7の拡散深さよりも深くなるように形成され、かつPN
接合フロントが傾斜接合となるように形成され、例えば
Beのイオン注入などの方法で形成されたp+ −InP
ガードリング領域、9は前記ガードリング層6上に形成
された、例えばSiNなどの誘電体よりなる表面保護
膜、10は該表面保護膜9に形成され、前記拡散領域7
が露呈されたコンタクトホール、11は該コンタクトホ
ール10を介して前記拡散領域7と電気的に導通するア
ノード電極、12は前記InP基板1に形成されたカソ
ード電極、13は受光領域を示す。
【0004】次に動作について説明する。前記アノード
電極11にマイナス、カソード電極12にプラスの逆方
向バイアスを印加すると、拡散領域7と増倍層5との間
のPN接合に逆方向バイアスが印加され、主にキャリア
濃度の低い増倍層5の側に空乏層が形成され、さらにバ
イアスを大きくすると、空乏層はパイルアップ防止層4
を通過し、光吸収層3までのびる。さらに、バイアスを
大きくすると、光吸収層3に形成された空乏層の長さは
1〜3μm程度に達し、増倍層5,パイルアップ防止層
4,光吸収層3にそれぞれ形成された空乏層内のドナー
イオンによって生じた空間電荷により、電界が発生し、
特に拡散領域7と増倍層5との間のPN接合界面で最大
電界となる。
電極11にマイナス、カソード電極12にプラスの逆方
向バイアスを印加すると、拡散領域7と増倍層5との間
のPN接合に逆方向バイアスが印加され、主にキャリア
濃度の低い増倍層5の側に空乏層が形成され、さらにバ
イアスを大きくすると、空乏層はパイルアップ防止層4
を通過し、光吸収層3までのびる。さらに、バイアスを
大きくすると、光吸収層3に形成された空乏層の長さは
1〜3μm程度に達し、増倍層5,パイルアップ防止層
4,光吸収層3にそれぞれ形成された空乏層内のドナー
イオンによって生じた空間電荷により、電界が発生し、
特に拡散領域7と増倍層5との間のPN接合界面で最大
電界となる。
【0005】この様子を図6を用いて説明する。図6は
PN接合界面をゼロの位置にし、InP基板方向へ距離
xを取った時に生じている電界強度E(x) を示してい
る。増倍層5のキャリア濃度がパイルアップ防止層4,
光吸収層3のキャリア濃度よりも大きいため、電界強度
E(x) の傾きも大きい。さらにバイアスを大きくする
と、最大電界強度EBmaxは、ついになだれ増倍を生じさ
せる臨界電界強度EBava. へ達し、この領域でなだれ増
倍が生じる。一方、受光領域13より入射された波長、
約1.3μmの光はバンドギャップエネルギーの大きい
増倍層5,パイルアップ防止層4にはほとんど吸収され
ず、バンドギャップエネルギーが0.75eの光吸収層
3に達して初めて、光吸収が発生し、約1.5μmの距
離を通過して、そのほとんどが吸収される。光吸収によ
って生じたキャリアは、図6で示した内部電界で加速さ
れて、電子と正孔はそれぞれ反対方向に移動する。特に
正孔はパイルアップ防止層4を通り、増倍層5を通って
増倍され、拡散領域7へ達し、多数キャリアとなってア
ノード電極11から信号となって観測されるため、微弱
な光入力信号でも大きな光電流として観測されるといっ
た、自己増幅機能を持った受光装置であることがこの装
置の特徴である。
PN接合界面をゼロの位置にし、InP基板方向へ距離
xを取った時に生じている電界強度E(x) を示してい
る。増倍層5のキャリア濃度がパイルアップ防止層4,
光吸収層3のキャリア濃度よりも大きいため、電界強度
E(x) の傾きも大きい。さらにバイアスを大きくする
と、最大電界強度EBmaxは、ついになだれ増倍を生じさ
せる臨界電界強度EBava. へ達し、この領域でなだれ増
倍が生じる。一方、受光領域13より入射された波長、
約1.3μmの光はバンドギャップエネルギーの大きい
増倍層5,パイルアップ防止層4にはほとんど吸収され
ず、バンドギャップエネルギーが0.75eの光吸収層
3に達して初めて、光吸収が発生し、約1.5μmの距
離を通過して、そのほとんどが吸収される。光吸収によ
って生じたキャリアは、図6で示した内部電界で加速さ
れて、電子と正孔はそれぞれ反対方向に移動する。特に
正孔はパイルアップ防止層4を通り、増倍層5を通って
増倍され、拡散領域7へ達し、多数キャリアとなってア
ノード電極11から信号となって観測されるため、微弱
な光入力信号でも大きな光電流として観測されるといっ
た、自己増幅機能を持った受光装置であることがこの装
置の特徴である。
【0006】さらに、この装置の設計において重要な事
項について述べると、光吸収層3に約1.5μm程度の
空乏層を形成するためには図6に示したETmaxはキャリ
ア濃度をNT とすると、
項について述べると、光吸収層3に約1.5μm程度の
空乏層を形成するためには図6に示したETmaxはキャリ
ア濃度をNT とすると、
【0007】 ETmax=(eNT ×1.5μm)/ε0 εT * の条件が必要であり、また、EQmax,EBmaxについて
は、 EQmax=(eNQ WQ )/ε0 εQ * +ETmax EBmax=(eNB WB )/ε0 εB * +EQmax の条件が必要で、さらに、 EBmax≧EBava. が増倍のための必要条件となる。ここで、eは電子の電
荷、NQ ,NB はそれぞれパイルアップ防止層4,増倍
層5のキャリア濃度、WQ ,WB はそれぞれの厚さ、ε
Q * ,εB * はそれぞれの比誘電率、εT * は光吸収層
3の比誘電率である。
は、 EQmax=(eNQ WQ )/ε0 εQ * +ETmax EBmax=(eNB WB )/ε0 εB * +EQmax の条件が必要で、さらに、 EBmax≧EBava. が増倍のための必要条件となる。ここで、eは電子の電
荷、NQ ,NB はそれぞれパイルアップ防止層4,増倍
層5のキャリア濃度、WQ ,WB はそれぞれの厚さ、ε
Q * ,εB * はそれぞれの比誘電率、εT * は光吸収層
3の比誘電率である。
【0008】InP増倍層5とInGaAsPパイルア
ップ防止層4とInGaAs光吸収層3との界面はそれ
ぞれヘテロ接合であるため、価電子帯にはバンドの不連
続が形成されており、正孔がドリフトで移動する際に、
この不連続領域で、ある時定数の蓄積が生じ、応答速度
が悪くなるため、この部分での電界強度EQmax,ETm ax
はある程度以上大きくする必要があり、最低必要電界を
ップ防止層4とInGaAs光吸収層3との界面はそれ
ぞれヘテロ接合であるため、価電子帯にはバンドの不連
続が形成されており、正孔がドリフトで移動する際に、
この不連続領域で、ある時定数の蓄積が生じ、応答速度
が悪くなるため、この部分での電界強度EQmax,ETm ax
はある程度以上大きくする必要があり、最低必要電界を
【0009】
【数1】 とすると、
【0010】
【数2】
【0011】であるとされている。また、大きすぎる
と、特にバンドギャップエネルギーの小さい光吸収層3
のパイルアップ防止層4との界面近傍において、トンネ
ル電流成分が増加し、リーク電流が大きくなり、暗電流
増加,雑音の増加を招くとともに、この部分でのなだれ
増倍を生じるため、増倍領域が増倍層5以外の部分にも
生じることになり、増倍距離が等価的に分散され、増倍
時間が大きくなり、応答速度が悪くなる。この場合の最
大限界電界
と、特にバンドギャップエネルギーの小さい光吸収層3
のパイルアップ防止層4との界面近傍において、トンネ
ル電流成分が増加し、リーク電流が大きくなり、暗電流
増加,雑音の増加を招くとともに、この部分でのなだれ
増倍を生じるため、増倍領域が増倍層5以外の部分にも
生じることになり、増倍距離が等価的に分散され、増倍
時間が大きくなり、応答速度が悪くなる。この場合の最
大限界電界
【0012】
【数3】 は約2×10 V/cm とされている。
【0013】以上の理由で、EQmax,ETmaxは1.5〜
2.0×10 V/cm が最適であり、この電界強度を与え
るためには、増倍層5の最大電界強度EBmaxがなだれ電
界EBava. と等しい状態を想定して、
2.0×10 V/cm が最適であり、この電界強度を与え
るためには、増倍層5の最大電界強度EBmaxがなだれ電
界EBava. と等しい状態を想定して、
【0014】NB =1×1016cm-3 とすると、 EBmax=EBava. ≒4.7×10 V/cm であるから、増倍層5での電界の低下分ΔEは ΔE=EBmax−EQmax=2.7〜3.2×10 V/cm の範囲にする必要があり、NB とWB には下式で与えら
れる範囲が存在する。
れる範囲が存在する。
【0015】
【数4】
【0016】また、NB を大きくすると、EBava. を超
えたEBmaxの大きさが大きくなり、キャリアのイオン化
率の積分で与えられる増倍率はEBmaxに指数関数的に反
映されるため、一定増倍率を与えるEBmaxは大きく、E
Bava. を超えた増倍領域ΔWBava. は小さくなる。従っ
て、キャリアのなだれ増倍時間が小さくなるため、周波
数応答特性が良くなり、遮断周波数fc と増倍率Mとの
積で与えられるGB積は向上する。
えたEBmaxの大きさが大きくなり、キャリアのイオン化
率の積分で与えられる増倍率はEBmaxに指数関数的に反
映されるため、一定増倍率を与えるEBmaxは大きく、E
Bava. を超えた増倍領域ΔWBava. は小さくなる。従っ
て、キャリアのなだれ増倍時間が小さくなるため、周波
数応答特性が良くなり、遮断周波数fc と増倍率Mとの
積で与えられるGB積は向上する。
【0017】また、拡散領域7と増倍層5との間に形成
された主PN接合のキャリア濃度プロファイルは階段接
合と呼ばれる急峻なステップ形状を示し、一方、ガード
リング領域8と増倍層5との間に形成されたガードリン
グPN接合のキャリア濃度プロファイルは上述したよう
に傾斜接合と呼ばれるなだらかなステップ形状を示すよ
う形成してあり、同じ電圧が印加される状態における各
々のPN接合での最大電界強度は主PN接合よりもガー
ドリングPN接合の方が小さくなるため、拡散領域7の
パターンエッジ部の電界集中によるエッジブレークダウ
ンを防止し、主PN接合のみで効果的に増倍を生じさせ
る特徴がある。
された主PN接合のキャリア濃度プロファイルは階段接
合と呼ばれる急峻なステップ形状を示し、一方、ガード
リング領域8と増倍層5との間に形成されたガードリン
グPN接合のキャリア濃度プロファイルは上述したよう
に傾斜接合と呼ばれるなだらかなステップ形状を示すよ
う形成してあり、同じ電圧が印加される状態における各
々のPN接合での最大電界強度は主PN接合よりもガー
ドリングPN接合の方が小さくなるため、拡散領域7の
パターンエッジ部の電界集中によるエッジブレークダウ
ンを防止し、主PN接合のみで効果的に増倍を生じさせ
る特徴がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置は以上のように構成してあるため、GB積を向上す
るためには、増倍層5のキャリア濃度NB を大きくする
必要があるが、キャリア濃度NB を大きくすると、NB
WB 積の制約から増倍層5の厚さWB の許容範囲は小さ
くなる。NB が従来の1×1016cm-3の場合、WB は
1.84〜2.19μmで、0.35μmの範囲が許さ
れるのに対し、NB が、例えば5×1016cm-3の場合は
0.34〜0.44μmで、0.07μmの範囲しか許
されず、従来の装置では不純物拡散によってPN接合位
置が決定されるため、拡散深さの制御性や増倍層5,ガ
ードリング層6のエピ層厚さの制御性等から0.1μm
以下の制御は難しく、NB を大きくして高性能化を図る
ことが困難であるという問題点があった。
装置は以上のように構成してあるため、GB積を向上す
るためには、増倍層5のキャリア濃度NB を大きくする
必要があるが、キャリア濃度NB を大きくすると、NB
WB 積の制約から増倍層5の厚さWB の許容範囲は小さ
くなる。NB が従来の1×1016cm-3の場合、WB は
1.84〜2.19μmで、0.35μmの範囲が許さ
れるのに対し、NB が、例えば5×1016cm-3の場合は
0.34〜0.44μmで、0.07μmの範囲しか許
されず、従来の装置では不純物拡散によってPN接合位
置が決定されるため、拡散深さの制御性や増倍層5,ガ
ードリング層6のエピ層厚さの制御性等から0.1μm
以下の制御は難しく、NB を大きくして高性能化を図る
ことが困難であるという問題点があった。
【0019】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、増倍層のキャリア濃度NB を大
きくしてGB積を向上させることができ、かつ増倍層の
厚さWB の製造上のばらつきが小さく、高歩留となる半
導体受光装置の構造を提供することを目的とする。
ためになされたもので、増倍層のキャリア濃度NB を大
きくしてGB積を向上させることができ、かつ増倍層の
厚さWB の製造上のばらつきが小さく、高歩留となる半
導体受光装置の構造を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体受
光装置は、第1の導電型を有するInP基板、該InP
基板上に直接もしくは第1の導電型を有するInPバッ
ファ層を介してエピ成長された第1の導電型を有するI
nGaAs光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1
の導電型を有する単層もしくは複数よりなるInGaA
sPパイルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ
増倍機能を有する第1の導電型を有するInP増倍層、
該増倍層上に連続的にエピ成長された第2の導電型を有
するInPもしくはInGaAlAsからなる窓層、受
光領域を取り囲む形で前記窓層と少なくともInP増倍
層の一部の深さまでエッチングされた領域とを備えたも
のである。
光装置は、第1の導電型を有するInP基板、該InP
基板上に直接もしくは第1の導電型を有するInPバッ
ファ層を介してエピ成長された第1の導電型を有するI
nGaAs光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1
の導電型を有する単層もしくは複数よりなるInGaA
sPパイルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ
増倍機能を有する第1の導電型を有するInP増倍層、
該増倍層上に連続的にエピ成長された第2の導電型を有
するInPもしくはInGaAlAsからなる窓層、受
光領域を取り囲む形で前記窓層と少なくともInP増倍
層の一部の深さまでエッチングされた領域とを備えたも
のである。
【0021】また、この発明に係る半導体受光装置は、
第1の導電型を有するInP基板、該InP基板上に直
接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ層を介
してエピ成長された第1の導電型を有するInGaAs
光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導電型を
有する単層もしくは複数層よりなるInGaAsPパイ
ルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増倍機能
を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍層、該
第1のInP増倍層上に連続的にエピ成長された第1の
導電型を有するInGaAsPもしくはInGaAsも
しくはInGaAlAsもしくはInPと化学エッチン
グに対するエッチング速度が大きく異なりInPと格子
定数の合う材料からなるエッチングストッパ層、該エッ
チングストッパ層上に連続的にエピ成長されたなだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第2のInP増倍
層、該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長された
第2の導電型を有するInPもしくはInGaAlAs
からなる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と少な
くとも前記第2のInP増倍層までエッチングされ前記
エッチングストッパ層が露呈された領域とを備えたもの
である。
第1の導電型を有するInP基板、該InP基板上に直
接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ層を介
してエピ成長された第1の導電型を有するInGaAs
光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導電型を
有する単層もしくは複数層よりなるInGaAsPパイ
ルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増倍機能
を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍層、該
第1のInP増倍層上に連続的にエピ成長された第1の
導電型を有するInGaAsPもしくはInGaAsも
しくはInGaAlAsもしくはInPと化学エッチン
グに対するエッチング速度が大きく異なりInPと格子
定数の合う材料からなるエッチングストッパ層、該エッ
チングストッパ層上に連続的にエピ成長されたなだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第2のInP増倍
層、該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長された
第2の導電型を有するInPもしくはInGaAlAs
からなる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と少な
くとも前記第2のInP増倍層までエッチングされ前記
エッチングストッパ層が露呈された領域とを備えたもの
である。
【0022】また、この発明に係る半導体受光装置は、
第1の導電型を有するInP基板、該InP基板上に直
接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ層を介
してエピ成長された第1の導電型を有するInGaAs
光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導電型を
有する単層もしくは複数層からなるInGaAsPパイ
ルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増倍機能
を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍層、該
InP増倍層上に連続的にエピ成長された第1の導電型
を有するInGaAsもしくはInGaAsPもしくは
InGaAlAsもしくはInPと化学エッチングに対
するエッチング速度が大きく異なりInPと格子定数の
合う材料からなるエッチングストッパ層、該エッチング
ストッパ層上に連続的にエピ成長された、なだれ増倍機
能を有する第1の導電型を有する第2のInP増倍層、
該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長された第2
の導電型を有するInPもしくはInGaAlAsから
なる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と少なくと
も第2のInP増倍層までエッチングされ前記エッチン
グストッパ層が露呈された領域、該エッチングされた領
域に露呈した前記第2の導電型を有する窓層と前記第2
の増倍層との界面部に形成されたガードリング機能を有
する第2の導電型を有するガードリング領域とを備えた
ものである。
第1の導電型を有するInP基板、該InP基板上に直
接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ層を介
してエピ成長された第1の導電型を有するInGaAs
光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導電型を
有する単層もしくは複数層からなるInGaAsPパイ
ルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増倍機能
を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍層、該
InP増倍層上に連続的にエピ成長された第1の導電型
を有するInGaAsもしくはInGaAsPもしくは
InGaAlAsもしくはInPと化学エッチングに対
するエッチング速度が大きく異なりInPと格子定数の
合う材料からなるエッチングストッパ層、該エッチング
ストッパ層上に連続的にエピ成長された、なだれ増倍機
能を有する第1の導電型を有する第2のInP増倍層、
該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長された第2
の導電型を有するInPもしくはInGaAlAsから
なる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と少なくと
も第2のInP増倍層までエッチングされ前記エッチン
グストッパ層が露呈された領域、該エッチングされた領
域に露呈した前記第2の導電型を有する窓層と前記第2
の増倍層との界面部に形成されたガードリング機能を有
する第2の導電型を有するガードリング領域とを備えた
ものである。
【0023】また、さらにこの発明に係る半導体受光装
置は、第1の導電型を有するInP基板、該InP基板
上に直接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ
層を介してエピ成長された第1の導電型を有するInG
aAs光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導
電型を有する単層もしくは複数層からなるInGaAs
Pパイルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍
層、該第1のInP増倍層上に連続的にエピ成長された
第1の導電型を有するInGaAsPもしくはInGa
AsもしくはInGaAlAsもしくはInPと化学エ
ッチングに対するエッチング速度が大きく異なりInP
と格子定数の合う材料からなるエッチングストッパ層、
該エッチングストッパ層上に連続的にエピ成長されたな
だれ増倍機能を有する第1の導電型を有する第2のIn
P増倍層、該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長
された第2の導電型を有するInPもしくはInGaA
lAsからなる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層
と少なくとも前記第2のInP増倍層までエッチングさ
れ前記エッチングストッパ層が露呈された領域上にエピ
成長により埋め込まれた第1の導電型を有するInP埋
め込み層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と前記埋め
込み層の境界部のみに環状に少なくとも前記窓層よりも
深く形成された第2の導電型を有するガードリング領域
とを備えたものである。
置は、第1の導電型を有するInP基板、該InP基板
上に直接もしくは第1の導電型を有するInPバッファ
層を介してエピ成長された第1の導電型を有するInG
aAs光吸収層、該光吸収層上に直接もしくは第1の導
電型を有する単層もしくは複数層からなるInGaAs
Pパイルアップ防止層を介してエピ成長されたなだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍
層、該第1のInP増倍層上に連続的にエピ成長された
第1の導電型を有するInGaAsPもしくはInGa
AsもしくはInGaAlAsもしくはInPと化学エ
ッチングに対するエッチング速度が大きく異なりInP
と格子定数の合う材料からなるエッチングストッパ層、
該エッチングストッパ層上に連続的にエピ成長されたな
だれ増倍機能を有する第1の導電型を有する第2のIn
P増倍層、該第2のInP増倍層上に連続的にエピ成長
された第2の導電型を有するInPもしくはInGaA
lAsからなる窓層、受光領域を取り囲む形で前記窓層
と少なくとも前記第2のInP増倍層までエッチングさ
れ前記エッチングストッパ層が露呈された領域上にエピ
成長により埋め込まれた第1の導電型を有するInP埋
め込み層、受光領域を取り囲む形で前記窓層と前記埋め
込み層の境界部のみに環状に少なくとも前記窓層よりも
深く形成された第2の導電型を有するガードリング領域
とを備えたものである。
【0024】
【作用】この発明による半導体受光装置は、従来の拡散
領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによっ
て形成するため、エピ成長の段階で、増倍層は大きなキ
ャリア濃度NB を有するともに薄い膜厚WB を有するよ
う形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め決定
でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積が向
上し、歩留も向上する。
領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによっ
て形成するため、エピ成長の段階で、増倍層は大きなキ
ャリア濃度NB を有するともに薄い膜厚WB を有するよ
う形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め決定
でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積が向
上し、歩留も向上する。
【0025】また、この発明による半導体受光装置は、
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるよう、エッチングストッパ層を
設けたので、エピ成長の段階で、増倍層は大きなキャリ
ア濃度NB ,薄い膜厚WB を有するよう形成でき、NB
WB 積が所望の値になるよう予め決定でき、制御性良く
NB を大きくできるため、GB積が向上し、歩留も向上
する。また、エッチング自体の制御性も向上するため、
さらに歩留が向上する。
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるよう、エッチングストッパ層を
設けたので、エピ成長の段階で、増倍層は大きなキャリ
ア濃度NB ,薄い膜厚WB を有するよう形成でき、NB
WB 積が所望の値になるよう予め決定でき、制御性良く
NB を大きくできるため、GB積が向上し、歩留も向上
する。また、エッチング自体の制御性も向上するため、
さらに歩留が向上する。
【0026】また、この発明による半導体受光装置は、
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるよう、エッチングストッパ層を
設け、さらに表面に露出したPN接合部分が傾斜接合の
PN接合となるようにしたため、エピ成長の段階で、増
倍層は大きなキャリア濃度NB ,薄い膜厚WB を有する
ように形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め
決定でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積
が向上し、歩留も向上する。また、エッチング自体の制
御性も向上し、また、エッチングで露出したPN接合部
が傾斜接合であるためこの部分での電界集中によるエッ
ジブレークダウンが抑えられ、さらに歩留が向上する。
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるよう、エッチングストッパ層を
設け、さらに表面に露出したPN接合部分が傾斜接合の
PN接合となるようにしたため、エピ成長の段階で、増
倍層は大きなキャリア濃度NB ,薄い膜厚WB を有する
ように形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め
決定でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積
が向上し、歩留も向上する。また、エッチング自体の制
御性も向上し、また、エッチングで露出したPN接合部
が傾斜接合であるためこの部分での電界集中によるエッ
ジブレークダウンが抑えられ、さらに歩留が向上する。
【0027】また、この発明による半導体受光装置は、
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるようエッチングストッパ層を設
け、さらにエッチング部のみを選択的にエピ成長して埋
め込んだ後、表面に露出したPN接合部が傾斜接合とな
るよう、リング状のガードリング領域を少なくとも増倍
層に接する深さで形成したので、エピ成長の段階で、増
倍層は大きなキャリア濃度NB ,薄い膜厚WB を有する
よう形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め決
定でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積が
向上し、歩留も向上できる。また、エッチング自体の制
御性も向上し、さらにエッチング部をエピ層で選択的に
埋め込んだことにより、表面の平坦性が向上し、配線や
写真製版等の工程でプロセス上の制御性が向上する。ま
た、ガードリング領域が形成してあるため、エッジブレ
ークダウンが抑えられ、さらに歩留が向上する。
従来の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチ
ングによって形成し、化学エッチング時にエッチング自
身の制御性も向上できるようエッチングストッパ層を設
け、さらにエッチング部のみを選択的にエピ成長して埋
め込んだ後、表面に露出したPN接合部が傾斜接合とな
るよう、リング状のガードリング領域を少なくとも増倍
層に接する深さで形成したので、エピ成長の段階で、増
倍層は大きなキャリア濃度NB ,薄い膜厚WB を有する
よう形成でき、NB WB 積が所望の値になるよう予め決
定でき、制御性良くNB を大きくできるため、GB積が
向上し、歩留も向上できる。また、エッチング自体の制
御性も向上し、さらにエッチング部をエピ層で選択的に
埋め込んだことにより、表面の平坦性が向上し、配線や
写真製版等の工程でプロセス上の制御性が向上する。ま
た、ガードリング領域が形成してあるため、エッジブレ
ークダウンが抑えられ、さらに歩留が向上する。
【0028】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例による半導体受
光装置の構成を示しており、図において、図5と同一符
号は同一または相当部分を示しており、1はn+ −In
P基板、2は該InP基板1上にエピ成長され、キャリ
ア濃度が1〜10×1016cm-3程度で、厚さが0.5〜
1.0μmのn−InPバッファ層、3は該バッファ層
2上に連続エピ成長され、キャリア濃度が5×1015cm
-3程度以下に制御され、厚さが4μmのn- −InGa
As光吸収層、4は該光吸収層3上に連続エピ成長さ
れ、キャリア濃度が8×1015cm-3程度に制御され、厚
さも0.1μm程度に制御されたn−InGaAsPパ
イルアップ防止層、5は該パイルアップ防止層4上に連
続エピ成長された、従来と同様のn−InP増倍層であ
るが、キャリア濃度NB 、厚みWB は、
光装置の構成を示しており、図において、図5と同一符
号は同一または相当部分を示しており、1はn+ −In
P基板、2は該InP基板1上にエピ成長され、キャリ
ア濃度が1〜10×1016cm-3程度で、厚さが0.5〜
1.0μmのn−InPバッファ層、3は該バッファ層
2上に連続エピ成長され、キャリア濃度が5×1015cm
-3程度以下に制御され、厚さが4μmのn- −InGa
As光吸収層、4は該光吸収層3上に連続エピ成長さ
れ、キャリア濃度が8×1015cm-3程度に制御され、厚
さも0.1μm程度に制御されたn−InGaAsPパ
イルアップ防止層、5は該パイルアップ防止層4上に連
続エピ成長された、従来と同様のn−InP増倍層であ
るが、キャリア濃度NB 、厚みWB は、
【0029】 NB ×WB =1.84〜2.19×1012cm-2
【0030】を満たし、キャリア濃度NB が、例えば5
×1016cm-3程度以上に大きくできている。また、32
は該増倍層5上に連続的にエピ成長され、キャリア濃度
が1×1018cm-3以上のp型の導電型を有するp+ −I
nP窓層、50は該窓層32の主面から、少なくとも前
記増倍層5に達するように化学エッチングされた領域を
示し、エッチング後のエッチング面とパイルアップ防止
層4までのエッチング残り厚みt1 が0<t1 <WB な
る関係を満たすものである。9は従来と同様、表面に施
された表面保護膜、10は該表面保護膜9に形成され、
前記窓層32が露呈されたコンタクトホール、11は該
コンタクトホール10を介して前記窓層32と電気的に
導通するアノード電極、12は前記InP基板1に形成
されたカソード電極、13は受光領域を示す。
×1016cm-3程度以上に大きくできている。また、32
は該増倍層5上に連続的にエピ成長され、キャリア濃度
が1×1018cm-3以上のp型の導電型を有するp+ −I
nP窓層、50は該窓層32の主面から、少なくとも前
記増倍層5に達するように化学エッチングされた領域を
示し、エッチング後のエッチング面とパイルアップ防止
層4までのエッチング残り厚みt1 が0<t1 <WB な
る関係を満たすものである。9は従来と同様、表面に施
された表面保護膜、10は該表面保護膜9に形成され、
前記窓層32が露呈されたコンタクトホール、11は該
コンタクトホール10を介して前記窓層32と電気的に
導通するアノード電極、12は前記InP基板1に形成
されたカソード電極、13は受光領域を示す。
【0031】以下、動作について説明する。従来のもの
と全く同様に機能し、アノード電極11,カソード電極
12間に逆方向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5
でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入射した光によ
って光吸収層3に生じたキャリアのうち、正孔が増倍領
域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生じ、それらの
キャリアもまた、増倍されるというなだれ現象となっ
て、入射光の信号が増幅されて光電流の信号として観察
される。また、エッチングによって露呈したPN接合は
バンドギャップの広いInPに形成されたものであるこ
とと、表面は表面保護膜9で保護されていることから表
面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。
と全く同様に機能し、アノード電極11,カソード電極
12間に逆方向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5
でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入射した光によ
って光吸収層3に生じたキャリアのうち、正孔が増倍領
域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生じ、それらの
キャリアもまた、増倍されるというなだれ現象となっ
て、入射光の信号が増幅されて光電流の信号として観察
される。また、エッチングによって露呈したPN接合は
バンドギャップの広いInPに形成されたものであるこ
とと、表面は表面保護膜9で保護されていることから表
面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。
【0032】このような本実施例においては、エピ成長
の段階で、大きなキャリア濃度NB を有するともに薄い
膜厚WB を有するようInP増倍層5を形成し、NB W
B 積が所望の値になるよう予め決定しておき、その後、
連続エピ成長により窓層32を形成し、受光領域13を
取り囲む形で窓層32と少なくともInP増倍層5の一
部の深さまで化学エッチングして従来の拡散領域に相当
する領域を形成したので、エピ成長でNB WB を決定で
き、制御性良くNB を大きくでき、GB積を向上するこ
とができる。また増倍層5の厚さWB の製造上のばらつ
きも小さくでき、歩留も向上できる。
の段階で、大きなキャリア濃度NB を有するともに薄い
膜厚WB を有するようInP増倍層5を形成し、NB W
B 積が所望の値になるよう予め決定しておき、その後、
連続エピ成長により窓層32を形成し、受光領域13を
取り囲む形で窓層32と少なくともInP増倍層5の一
部の深さまで化学エッチングして従来の拡散領域に相当
する領域を形成したので、エピ成長でNB WB を決定で
き、制御性良くNB を大きくでき、GB積を向上するこ
とができる。また増倍層5の厚さWB の製造上のばらつ
きも小さくでき、歩留も向上できる。
【0033】なお、上記第1の実施例では、該窓層32
の主面から、少なくとも前記増倍層5に達するように化
学エッチングされた領域50において、エッチング後の
エッチング面とパイルアップ防止層4までのエッチング
残り厚みt1 が0<t1 <WB なる関係を満たすよう
に、例えばエッチング時間の制御などの方法でエッチン
グが実施していたが、さらに、エッチング制御性を向上
させるために、増倍層5中にエッチングストッパ層を設
けてもよい。即ち、図2は本発明の第2の実施例による
半導体受光装置の断面構成を示しており、図中、図1と
同一符号は同一または相当部分で、30は増倍層5の上
に連続的にエピ成長された、InPとのエッチングの選
択性のある、例えばInGaAsPよりなるエッチング
ストッパ層であり、厚さはエッチングの選択性を失わな
い最小の厚みを有する。31はエッチングストッパ層3
0上に連続エピ成長された第2のInP増倍層、32は
第2のInP増倍層31上に連続エピ成長されたp+ −
InP窓層、50は化学エッチングされてエッチングス
トッパ層30が露呈された領域、9は従来と同様、表面
保護膜である。増倍層5,第2の増倍層31の厚さの合
計値と各々のキャリア濃度は、第1の実施例として図1
に示したものの、増倍層5の厚さとキャリア濃度と同程
度であり、エッチングストッパ層30の厚さは数10〜
数100オングストローム程度と非常に薄く、この層で
の電界降下は無視できる。
の主面から、少なくとも前記増倍層5に達するように化
学エッチングされた領域50において、エッチング後の
エッチング面とパイルアップ防止層4までのエッチング
残り厚みt1 が0<t1 <WB なる関係を満たすよう
に、例えばエッチング時間の制御などの方法でエッチン
グが実施していたが、さらに、エッチング制御性を向上
させるために、増倍層5中にエッチングストッパ層を設
けてもよい。即ち、図2は本発明の第2の実施例による
半導体受光装置の断面構成を示しており、図中、図1と
同一符号は同一または相当部分で、30は増倍層5の上
に連続的にエピ成長された、InPとのエッチングの選
択性のある、例えばInGaAsPよりなるエッチング
ストッパ層であり、厚さはエッチングの選択性を失わな
い最小の厚みを有する。31はエッチングストッパ層3
0上に連続エピ成長された第2のInP増倍層、32は
第2のInP増倍層31上に連続エピ成長されたp+ −
InP窓層、50は化学エッチングされてエッチングス
トッパ層30が露呈された領域、9は従来と同様、表面
保護膜である。増倍層5,第2の増倍層31の厚さの合
計値と各々のキャリア濃度は、第1の実施例として図1
に示したものの、増倍層5の厚さとキャリア濃度と同程
度であり、エッチングストッパ層30の厚さは数10〜
数100オングストローム程度と非常に薄く、この層で
の電界降下は無視できる。
【0034】以下、図2に示した本発明の第2の実施例
の装置の動作について説明する。従来のものと全く同様
機能し、アノード電極11,カソード電極12間に逆方
向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5及び増倍層3
1でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入射した光に
よって光吸収層3に生じたキャリアのうち、正孔が増倍
領域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生じ、それら
のキャリアもまた増倍されるというなだれ現象となっ
て、入射光の信号が増幅されて光電流の信号として観察
される。また、エッチングによって露呈したPN接合は
バンドギャップの広いInPに形成されたものであるこ
とと、表面は表面保護膜9で保護されていることから表
面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。
の装置の動作について説明する。従来のものと全く同様
機能し、アノード電極11,カソード電極12間に逆方
向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5及び増倍層3
1でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入射した光に
よって光吸収層3に生じたキャリアのうち、正孔が増倍
領域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生じ、それら
のキャリアもまた増倍されるというなだれ現象となっ
て、入射光の信号が増幅されて光電流の信号として観察
される。また、エッチングによって露呈したPN接合は
バンドギャップの広いInPに形成されたものであるこ
とと、表面は表面保護膜9で保護されていることから表
面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。
【0035】このような本実施例においては、エピ成長
の段階で大きなキャリア濃度NB を有し、薄い膜厚WB
を有するよう増倍層を形成して、NB WB 積が所望の値
になるよう予め決定しておき、その後、従来の拡散領域
に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによって形
成し、さらに化学エッチング時にエッチング自身の制御
性も向上できるよう、増倍層内にエッチングストッパ層
を設けたので、エピ成長でNB WB を決定でき、制御性
良くNB を大きくでき、GB積を向上できる。また、エ
ッチング自体の制御性も向上でき、上記第1の実施例に
比しさらに歩留を向上できる。
の段階で大きなキャリア濃度NB を有し、薄い膜厚WB
を有するよう増倍層を形成して、NB WB 積が所望の値
になるよう予め決定しておき、その後、従来の拡散領域
に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによって形
成し、さらに化学エッチング時にエッチング自身の制御
性も向上できるよう、増倍層内にエッチングストッパ層
を設けたので、エピ成長でNB WB を決定でき、制御性
良くNB を大きくでき、GB積を向上できる。また、エ
ッチング自体の制御性も向上でき、上記第1の実施例に
比しさらに歩留を向上できる。
【0036】なお、上記第2の実施例では、化学エッチ
ングはp+ −InP窓層をエピ成長で形成した後、エッ
チングストッパ層30が露呈するまで行っていたが、化
学エッチングを行う前に、表面に露出した領域のPN接
合部分が傾斜接合になるように、ガードリング領域を設
けた後、化学エッチングを行うようにしてもよい。以
下、これを本発明の第3の実施例の半導体受光装置とし
て図3に示す。図3において、図2と同一符号は同一ま
たは相当部分を示し、34は従来のものと同じく、Be
等のイオン注入などの方法で、窓層32の主面より、少
なくとも深さが窓層32よりも深くなるように、接合が
傾斜接合になるように形成された、第2の導電型のガー
ドリング領域である。
ングはp+ −InP窓層をエピ成長で形成した後、エッ
チングストッパ層30が露呈するまで行っていたが、化
学エッチングを行う前に、表面に露出した領域のPN接
合部分が傾斜接合になるように、ガードリング領域を設
けた後、化学エッチングを行うようにしてもよい。以
下、これを本発明の第3の実施例の半導体受光装置とし
て図3に示す。図3において、図2と同一符号は同一ま
たは相当部分を示し、34は従来のものと同じく、Be
等のイオン注入などの方法で、窓層32の主面より、少
なくとも深さが窓層32よりも深くなるように、接合が
傾斜接合になるように形成された、第2の導電型のガー
ドリング領域である。
【0037】以下、動作について説明する。従来のもの
と全く同様機能し、アノード電極11,カソード電極1
2間に逆方向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5及
び増倍層31でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入
射した光によって光吸収層3に生じたキャリアのうち、
正孔が増倍領域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生
じ、それらのキャリアもまた増倍されるというなだれ現
象となって、入射光の信号が増幅されて光電流の信号と
して観察される。また、エッチングによって露呈したP
N接合はバンドギャップの広いInPに形成されたもの
であることと、表面は表面保護膜9で保護されているこ
とから表面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。さら
にガードリング領域34を設けてあるため、電界集中に
よるエッジブレークダウンも生じにくい。
と全く同様機能し、アノード電極11,カソード電極1
2間に逆方向バイアスを印加すれば、やがて増倍層5及
び増倍層31でなだれ増倍が生じ、受光領域13から入
射した光によって光吸収層3に生じたキャリアのうち、
正孔が増倍領域にドリフトし、さらに電子−正孔対を生
じ、それらのキャリアもまた増倍されるというなだれ現
象となって、入射光の信号が増幅されて光電流の信号と
して観察される。また、エッチングによって露呈したP
N接合はバンドギャップの広いInPに形成されたもの
であることと、表面は表面保護膜9で保護されているこ
とから表面リーク電流は小さく、暗電流も小さい。さら
にガードリング領域34を設けてあるため、電界集中に
よるエッジブレークダウンも生じにくい。
【0038】よってこのような本実施例においては、上
記実施例の効果に加え、ガードリング領域34を設け、
エッチングで露出したPN接合部を傾斜接合としている
ため、この部分での電界集中によるエッジブレークダウ
ンが抑えることができ、さらに歩留を向上できる。
記実施例の効果に加え、ガードリング領域34を設け、
エッチングで露出したPN接合部を傾斜接合としている
ため、この部分での電界集中によるエッジブレークダウ
ンが抑えることができ、さらに歩留を向上できる。
【0039】なお、上記第3の実施例では化学エッチン
グを行った後、表面保護膜9を形成したが、この化学エ
ッチング部分を選択的にエピ成長して埋め込むようにし
てもよい。以下、これを本発明の第4の実施例として図
4を用いて説明する。図中、図3と同一符号は同一また
は相当部分を示し、33はp+ −InP窓層32をエピ
成長して形成した後、化学エッチングによってエッチン
グストッパ層30が露呈するよう、エッチングを行った
領域にのみ選択的に設けられた、キャリア濃度が1×1
015cm-3程度の低いn- −InP埋め込み層、34はし
かる後に従来のものと同様な方法で形成された傾斜接合
を有するp+ −InPガードリング領域、9は表面に施
された表面保護層である。
グを行った後、表面保護膜9を形成したが、この化学エ
ッチング部分を選択的にエピ成長して埋め込むようにし
てもよい。以下、これを本発明の第4の実施例として図
4を用いて説明する。図中、図3と同一符号は同一また
は相当部分を示し、33はp+ −InP窓層32をエピ
成長して形成した後、化学エッチングによってエッチン
グストッパ層30が露呈するよう、エッチングを行った
領域にのみ選択的に設けられた、キャリア濃度が1×1
015cm-3程度の低いn- −InP埋め込み層、34はし
かる後に従来のものと同様な方法で形成された傾斜接合
を有するp+ −InPガードリング領域、9は表面に施
された表面保護層である。
【0040】以下、図4の装置の動作について説明す
る。従来のものと全く同様機能し、アノード電極11,
カソード電極12間に逆方向バイアスを印加すれば、や
がて増倍層5及び増倍層31でなだれ増倍が生じ、受光
領域13から入射した光によって光吸収層3に生じたキ
ャリアのうち、正孔が増倍領域にドリフトし、さらに電
子−正孔対を生じ、それらのキャリアもまた増倍される
というなだれ現象となって、入射光の信号が増幅されて
光電流の信号として観察される。また、埋め込み成長
後、表面に露呈したPN接合はバンドギャップの広いI
nPに形成されたものであることと、表面は表面保護膜
9で保護されていることから、表面リーク電流は小さ
く、暗電流も小さい。さらにガードリング領域34を設
けてあるため、電界集中によるエッジブレークダウンも
生じにくい。また、埋め込み層33を形成してあるた
め、表面の平坦性が向上し、配線のカバレッジや写真製
版時のパターン幅の安定性のようなプロセス上の制御性
も向上できる。
る。従来のものと全く同様機能し、アノード電極11,
カソード電極12間に逆方向バイアスを印加すれば、や
がて増倍層5及び増倍層31でなだれ増倍が生じ、受光
領域13から入射した光によって光吸収層3に生じたキ
ャリアのうち、正孔が増倍領域にドリフトし、さらに電
子−正孔対を生じ、それらのキャリアもまた増倍される
というなだれ現象となって、入射光の信号が増幅されて
光電流の信号として観察される。また、埋め込み成長
後、表面に露呈したPN接合はバンドギャップの広いI
nPに形成されたものであることと、表面は表面保護膜
9で保護されていることから、表面リーク電流は小さ
く、暗電流も小さい。さらにガードリング領域34を設
けてあるため、電界集中によるエッジブレークダウンも
生じにくい。また、埋め込み層33を形成してあるた
め、表面の平坦性が向上し、配線のカバレッジや写真製
版時のパターン幅の安定性のようなプロセス上の制御性
も向上できる。
【0041】このような本実施例においては、上記の実
施例の効果に加え、さらに、エッチング部をエピ層で選
択的に埋め込むようにしているため、表面の平坦性を向
上でき、配線や写真製版等の工程でプロセス上の制御性
を向上できる。また、ガードリング領域も形成してある
ため、エッジブレークダウンを抑えることができ、さら
に歩留を向上できる。
施例の効果に加え、さらに、エッチング部をエピ層で選
択的に埋め込むようにしているため、表面の平坦性を向
上でき、配線や写真製版等の工程でプロセス上の制御性
を向上できる。また、ガードリング領域も形成してある
ため、エッジブレークダウンを抑えることができ、さら
に歩留を向上できる。
【0042】なお、以上に示した第1ないし第4の実施
例においては、n+ −InP基板1上にn−InPバッ
ファ層2を介してエピタキシャル成長されたn- −In
GaAs光吸収層3を設けた例について示したが、光吸
収層3はInP基板1上に直接設けるようにしてもよ
い。
例においては、n+ −InP基板1上にn−InPバッ
ファ層2を介してエピタキシャル成長されたn- −In
GaAs光吸収層3を設けた例について示したが、光吸
収層3はInP基板1上に直接設けるようにしてもよ
い。
【0043】また、以上に示した第1ないし第4の実施
例においては、n- −InGaAs光吸収層3上に単層
からなるn−InGaAsPパイルアップ防止層4を介
してエピタキシャル成長されたn−InP増倍層5を設
けた例について示したが、n−InGaAsPパイルア
ップ防止層4は複数層からなるものであってよい。
例においては、n- −InGaAs光吸収層3上に単層
からなるn−InGaAsPパイルアップ防止層4を介
してエピタキシャル成長されたn−InP増倍層5を設
けた例について示したが、n−InGaAsPパイルア
ップ防止層4は複数層からなるものであってよい。
【0044】またさらには、n−InGaAsPパイル
アップ防止層4を省略してn- −InGaAs光吸収層
3上に直接n−InP増倍層5を設けるようにしてもよ
い。
アップ防止層4を省略してn- −InGaAs光吸収層
3上に直接n−InP増倍層5を設けるようにしてもよ
い。
【0045】また、以上に示した第2ないし第4の実施
例においては、n−InP増倍層5上に連続的にエピタ
キシャル成長したn−InGaAsPからなるエッチン
グストッパ層30を設けた例について示したが、このエ
ッチングストッパ層30はn−InGaAs、もしくは
n−InGaAlAs等、InPと化学エッチングに対
するエッチング速度が大きく異なり、かつ、InPと格
子定数の合う材料からなるものあれば何でもよい。
例においては、n−InP増倍層5上に連続的にエピタ
キシャル成長したn−InGaAsPからなるエッチン
グストッパ層30を設けた例について示したが、このエ
ッチングストッパ層30はn−InGaAs、もしくは
n−InGaAlAs等、InPと化学エッチングに対
するエッチング速度が大きく異なり、かつ、InPと格
子定数の合う材料からなるものあれば何でもよい。
【0046】また、以上に示した第1ないし第4の実施
例においては、窓層32をp+ −InPから構成した例
について示したが、これはp+ −InGaAlAsから
構成してもよい。
例においては、窓層32をp+ −InPから構成した例
について示したが、これはp+ −InGaAlAsから
構成してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、エピ
成長の段階で、大きなキャリア濃度NB を有するともに
薄い膜厚WB を有するよう増倍層を形成し、NB WB 積
が所望の値になるよう予め決定しておき、その後、従来
の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチング
によって形成するため、キャリア濃度NB の高い増倍層
をエピ成長で厚さWB の制御性良く形成することがで
き、GB積,歩留を向上できる効果がある。
成長の段階で、大きなキャリア濃度NB を有するともに
薄い膜厚WB を有するよう増倍層を形成し、NB WB 積
が所望の値になるよう予め決定しておき、その後、従来
の拡散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチング
によって形成するため、キャリア濃度NB の高い増倍層
をエピ成長で厚さWB の制御性良く形成することがで
き、GB積,歩留を向上できる効果がある。
【0048】また、この発明によれば、さらに増倍層中
にエッチングストッパ層を設けたので、化学エッチング
時にエッチングの制御性を向上でき、さらに歩留を向上
できる効果がある。
にエッチングストッパ層を設けたので、化学エッチング
時にエッチングの制御性を向上でき、さらに歩留を向上
できる効果がある。
【0049】また、この発明によれば、さらに従来の拡
散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによ
って形成した後、表面に露出したPN接合部分が傾斜接
合のPN接合となるようにしたため、エッチングで露出
したPN接合部分での電界集中によるエッジブレークダ
ウンを抑えることができ、さらに歩留を向上できる効果
がある。
散領域に相当する領域をエピ成長と化学エッチングによ
って形成した後、表面に露出したPN接合部分が傾斜接
合のPN接合となるようにしたため、エッチングで露出
したPN接合部分での電界集中によるエッジブレークダ
ウンを抑えることができ、さらに歩留を向上できる効果
がある。
【0050】また、この発明によれば、エピ成長の段階
で大きなキャリア濃度NB を有し、薄い膜厚WB を有す
る増倍層を形成して、NB WB 積が所望の値になるよう
予め決定したのち、拡散領域に相当する領域をエピ成長
と化学エッチングによって形成し、その後、さらにエッ
チング部のみを選択的にエピ成長して埋め込んだ後、表
面に露出したPN接合部が傾斜接合となるよう、リング
状のガードリング領域を少なくとも増倍層に接する深さ
で形成したので、上述のGB積の向上、エッジブレーク
ダウンの抑制による歩留の向上の効果に加え、さらにエ
ッチング部をエピ層で選択的に埋め込んだことにより、
表面の平坦性を向上でき、配線や写真製版等の工程でプ
ロセス上の制御性を向上できる効果がある。
で大きなキャリア濃度NB を有し、薄い膜厚WB を有す
る増倍層を形成して、NB WB 積が所望の値になるよう
予め決定したのち、拡散領域に相当する領域をエピ成長
と化学エッチングによって形成し、その後、さらにエッ
チング部のみを選択的にエピ成長して埋め込んだ後、表
面に露出したPN接合部が傾斜接合となるよう、リング
状のガードリング領域を少なくとも増倍層に接する深さ
で形成したので、上述のGB積の向上、エッジブレーク
ダウンの抑制による歩留の向上の効果に加え、さらにエ
ッチング部をエピ層で選択的に埋め込んだことにより、
表面の平坦性を向上でき、配線や写真製版等の工程でプ
ロセス上の制御性を向上できる効果がある。
【図1】本発明の第1の実施例による半導体受光装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による半導体受光装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例による半導体受光装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例による半導体受光装置を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図5】従来のAPDの断面図である。
【図6】PN接合からの位置と電界強度を示す図であ
る。
る。
1 n+ −InP基板 2 n−InPバッファ層 3 n- −InGaAs光吸収層 4 n−InGaAsPパイルアップ防止層 5 n−InP増倍層 6 n- −InPガードリング層 7 p+ −InP拡散領域 8 p+ −InPガードリング領域 9 表面保護膜 10 コンタクトホール 11 アノード電極 12 カソード電極 13 受光領域 30 InGaAsPエッチングストッパ層 31 n−InP増倍層 32 p+ −InP窓層 33 n- −InP埋め込み層 34 p+ −InPガードリング領域 50 化学エッチング領域
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の導電型を有するInP基板と、 該InP基板上に直接、もしくは第1の導電型を有する
InPバッファ層を介してエピタキシャル成長された第
1の導電型を有するInGaAs光吸収層と、 該光吸収層上に直接、もしくは第1の導電型を有する単
層、もしくは複数よりなるInGaAsPパイルアップ
防止層を介してエピタキシャル成長された、なだれ増倍
機能を有する第1の導電型を有するInP増倍層と、 該増倍層上に連続的にエピタキシャル成長された第2の
導電型を有するInP、もしくはInGaAlAsから
なる窓層と、 受光領域を取り囲む形で前記窓層と少なくともInP増
倍層の一部の深さまでエッチングされた領域とを備えた
ことを特徴とする半導体受光装置。 - 【請求項2】 第1の導電型を有するInP基板と、 該InP基板上に直接、もしくは第1の導電型を有する
InPバッファ層を介してエピタキシャル成長された第
1の導電型を有するInGaAs光吸収層と、 該光吸収層上に直接、もしくは第1の導電型を有する単
層、もしくは複数層よりなるInGaAsPパイルアッ
プ防止層を介してエピタキシャル成長された、なだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍
層と、 該第1のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第1の導電型を有するInGaAsP、もしくは
InGaAs、もしくはInGaAlAs、もしくはI
nPと化学エッチングに対するエッチング速度が大きく
異なりInPと格子定数の合う材料からなるエッチング
ストッパ層と、 該エッチングストッパ層上に連続的にエピタキシャル成
長された、なだれ増倍機能を有する第1の導電型を有す
る第2のInP増倍層と、 該第2のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第2の導電型を有するInP、もしくはInGa
AlAsからなる窓層と、 受光領域を取り囲む形で、前記窓層と少なくとも前記第
2のInP増倍層までエッチングされ、前記エッチング
ストッパ層が露呈された領域とを備えたことを特徴とす
る半導体受光装置。 - 【請求項3】 第1の導電型を有するInP基板と、 該InP基板上に直接、もしくは第1の導電型を有する
InPバッファ層を介してエピタキシャル成長された第
1の導電型を有するInGaAs光吸収層と、 該光吸収層上に直接、もしくは第1の導電型を有する単
層、もしくは複数層からなるInGaAsPパイルアッ
プ防止層を介してエピタキシャル成長された、なだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍
層と、 該第1のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第1の導電型を有するInGaAs、もしくはI
nGaAsP、もしくはInGaAlAs、もしくはI
nPと化学エッチングに対するエッチング速度が大きく
異なりInPと格子定数の合う材料からなるエッチング
ストッパ層と、 該エッチングストッパ層上に連続的にエピタキシャル成
長された、なだれ増倍機能を有する第1の導電型を有す
る第2のInP増倍層と、 該第2のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第2の導電型を有するInP、もしくはInGa
AlAsからなる窓層と、 受光領域を取り囲む形で、前記窓層と少なくとも第2の
InP増倍層までエッチングされ、前記エッチングスト
ッパ層が露呈された領域と、 該エッチングされた領域に露呈した、前記第2の導電型
を有する窓層と前記第2の増倍層との界面部に形成され
た、エッジブレークダウンの防止機能を有する第2の導
電型を有するガードリング領域とを備えたことを特徴と
する導体受光装置。 - 【請求項4】 第1の導電型を有するInP基板と、 該InP基板上に直接、もしくは第1の導電型を有する
InPバッファ層を介してエピタキシャル成長された第
1の導電型を有するInGaAs光吸収層と、 該光吸収層上に直接、もしくは第1の導電型を有する単
層、もしくは複数層からなるInGaAsPパイルアッ
プ防止層を介してエピタキシャル成長された、なだれ増
倍機能を有する第1の導電型を有する第1のInP増倍
層と、 該第1のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第1の導電型を有するInGaA sP、もしく
はInGaAs、もしくはInGaAlAs、もしくは
InPと化学エッチングに対するエッチング速度が大き
く異なりInPと格子定数の合う材料からなるエッチン
グストッパ層と、 該エッチングストッパ層上に連続的にエピタキシャル成
長された、なだれ増倍機能を有する第1の導電型を有す
る第2のInP増倍層と、 該第2のInP増倍層上に連続的にエピタキシャル成長
された第2の導電型を有するInP、もしくはInGa
AlAsからなる窓層と、 受光領域を取り囲む形で、前記窓層と、少なくとも前記
第2のInP増倍層までエッチングされ、前記エッチン
グストッパ層が露呈された領域上にエピタキシャル成長
により埋め込まれた第1の導電型を有するInP埋め込
み層と、 受光領域を取り囲み、窓層と前記埋め込み層の境界部の
みに環状に形成され、少なくとも前記窓層よりも深い、
エッジブレークダウンの防止機能を有する第2の導電型
を有するガードリング領域とを備えたことを特徴とする
半導体受光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355835A JPH05175541A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 半導体受光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3355835A JPH05175541A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 半導体受光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05175541A true JPH05175541A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18445984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3355835A Pending JPH05175541A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 半導体受光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05175541A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006295216A (ja) * | 1995-02-02 | 2006-10-26 | Sumitomo Electric Ind Ltd | pin型受光素子およびpin型受光素子の製造方法 |
WO2006123410A1 (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-23 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | アバランシェフォトダイオード |
JP2009164456A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Nec Corp | 半導体受光素子 |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP3355835A patent/JPH05175541A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006295216A (ja) * | 1995-02-02 | 2006-10-26 | Sumitomo Electric Ind Ltd | pin型受光素子およびpin型受光素子の製造方法 |
WO2006123410A1 (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-23 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | アバランシェフォトダイオード |
US8698268B2 (en) | 2005-05-18 | 2014-04-15 | Mitsubishi Electric Corporation | Avalanche photodiode and method for manufacturing the avalanche photodiode |
JP2009164456A (ja) * | 2008-01-09 | 2009-07-23 | Nec Corp | 半導体受光素子 |
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