JPH0517475A - 新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン誘導体及びそれを含有する抗気管支喘息薬 - Google Patents

新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン誘導体及びそれを含有する抗気管支喘息薬

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JPH0517475A
JPH0517475A JP3193705A JP19370591A JPH0517475A JP H0517475 A JPH0517475 A JP H0517475A JP 3193705 A JP3193705 A JP 3193705A JP 19370591 A JP19370591 A JP 19370591A JP H0517475 A JPH0517475 A JP H0517475A
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dihydro
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naphthyridine
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JP3193705A
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Chikako Shimizu
千賀子 清水
Yasuhiro Unnaka
恭裕 雲中
Shuichi Kikuchi
修一 菊池
Takemasa Hase
岳真 長谷
Toshio Kurihara
利夫 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sapporo Breweries Ltd
Original Assignee
Sapporo Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同じものでも異なっているもので
も良く、水素原子もしくは低級アルキル基を示す。)で
表される新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジ
ン−2(1H)−オン誘導体またはその医薬的に許容さ
れる塩並びに該誘導体またはその医薬的に許容される塩
を有効成分として含有する抗気管支喘息薬。 【効果】 本発明の3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチ
リジン−2(1H)−オン誘導体は、文献未収載の新規
化合物である。この化合物またはその医薬的に許容され
る塩は、P1 レセプター拮抗作用による気管支拡張作用
を持ち、しかも安全性が高いので、人または動物の抗喘
息薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式(I)
【化2】 (式中、R1 ,R2 は同じものでも異なっているもので
も良く、水素原子、もしくは低級アルキル基を示す。)
で表される新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリ
ジン−2(1H)−オン誘導体またはその医薬的に許容
される塩並びにそれを含有する抗気管支喘息薬に関し、
詳しくはP1 (アドレナリン)受容体拮抗作用を有する
新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン誘導体またはその医薬的に許容される塩
並びにそれを有効成分として含有する抗気管支喘息薬に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
喘息薬としては、予防にのみ用いられるクロモグリク酸
ナトリウムの他にホスホジエステラーゼ(PDE)阻害
を持つテオフィリン,アミノフィリンの如きメチルキサ
ンチン誘導体骨格及びアドレナリンβ2 受容体刺激薬で
あるサンブタモール,テルブタリンなどが知られてい
る。
【0003】しかし、これらの化合物のうちメチルキサ
ンチン誘導体のPDE阻害効果と気管支拡張効果には相
関性がある反面、PDEを阻害するより遥かに低い血中
濃度で治療効果を示す点や、同じPDE阻害剤でもパパ
ベリンのように抗喘息効果や中枢興奮効果がない薬物が
存在するなど矛盾点が多く指摘され、作用機序としてP
DE阻害説が疑問視されている。一方、メチルキサンチ
ン誘導体は治療用量でP1 (アデノシン)レセプターと
拮抗し、その結合力と強い相関性が認められるなど前述
の矛盾点を裏付ける結果が最近数多く報告されてきてお
り、現在ではPDE阻害ではなく、アデノシン拮抗によ
って、気管支拡張作用が発現するというアデノシン拮抗
説が有力になりつつある。
【0004】それに伴ってP1 (アデノシン)レセプタ
ー拮抗作用が新しい抗喘息薬の指標になりつつあり、特
異的にP1 (アデノシン)レセプターに拮抗し、従来の
抗喘息薬に見られるような動悸,不安,胃腸障害などの
副作用を軽減した医薬品の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな状況に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、これまでの気
管支拡張薬とは全く構造の異なるある種の3,4−ジヒ
ドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン誘導体
に、従来知られている化合物よりも優れたアデノシン拮
抗作用と気管支拡張作用を見出して本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、下記の一般式(I)
【化3】 (式中、R1 ,R2 は同じものでも異なっているもので
も良く、水素原子もしくは低級アルキル基を示す。)で
表される3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン誘導体またはその医薬的に許容される塩
並びにそれを有効成分として含有する抗気管支喘息薬を
提供するものである。
【0007】上記本発明の化合物は文献未収載の新規な
化合物である。一般式Iで表される本発明の化合物の定
義における低級アルキル基とは、炭素数1乃至4の直鎖
あるいは分岐状のアルキル基、例えばメチル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基,イソプロピル基などを挙げ
ることができる。
【0008】本発明の化合物の具体例としては、例えば
以下に示す化合物を挙げることが出来る。
【0009】1−アミノ−3,4−ジヒドロ−1,8−
ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(メチルアミ
ノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン、1−(ジメチルアミノ)−3,4−ジ
ヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1
−(エチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフ
チリジン−2(1H)−オン、1−(ジエチルアミノ)
−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1
H)−オン、1−(プロピルアミノ)−3,4−ジヒド
ロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−
(ジプロピルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナ
フチリジン−2(1H)−オン、1−(イソプロピルア
ミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン、1−(ジイソプロピルアミノ)−3,
4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オ
ン、1−(ブチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8
−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(ジブチルア
ミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン、1−(イソブチルアミノ)−3,4−
ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、
1−(ジイソブチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,
8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(sec−ブチ
ルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン
−2(1H)−オン、1−(tert−ブチルアミノ)−
3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)
−オン、1−(ペンチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−
1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(ジペ
ンチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリ
ジン−2(1H)−オン、1−(ヘキシルアミノ)−
3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)
−オン、1−(ジヘキシルアミノ)−3,4−ジヒドロ
−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(ヘ
プチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリ
ジン−2(1H)−オン、1−(ジヘプチルアミノ)−
3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)
−オン、1−(オクチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−
1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン、1−(ジオ
クチルアミノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリ
ジン−2(1H)−オン
【0010】本発明の化合物の製造方法としては種々の
方法が考えられるが、代表的な方法を以下に示す。
【0011】
【化4】 (式中、Rは低級アルキル基を示し、好ましくはエチル
基または2,2,2−トリフルオロエチル基である。ま
た、R' は低級アルキル基を示し、好ましくはメチル基
またはエチル基である。)
【0012】まず、一般式(II)で表されるアルデヒド
(例えば、ジャーナル オブ ヘテロサイクリック ケ
ミストリー、第9巻、第1号、165−166、197
2年に開示されている2−クロロニコチンアルデヒド)
を2−[ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)ホス
ホノ]酢酸エステルあるいは(ジエチルホスホノ)酢酸
エステルと所定の塩基性条件下に反応させる(ホルナー
・エモンズ反応)と、一般式(III)で表されるα,β不
飽和カルボン酸エステルが得られる。
【0013】本反応は種々の反応溶媒、例えばジエチル
エーテル,テトラヒドロフラン,1,2−ジメトキシエ
タン,ジオキサン,N,N−ジメチルホルメアミド,ベ
ンゼン,トルエン,キシレンなどを用いて行うことがで
きるが、好ましくは1,2−ジメトキシエタン,テトラ
ヒドロフランが用いられる。また、この際の塩基として
は、水素化ナトリウム,水素化カリウム,カリウムビス
(トリメチルシリル)アミドなどが好ましく用いられ
る。また、反応補助剤としてクラウンエーテル類の添加
が好ましい場合もある。反応温度は−78゜C乃至室温
であるが、好ましくは−78゜C乃至氷冷である。反応
温度は15分乃至60分である。
【0014】
【化5】 その後、一般式(III)で表される化合物とヒドラジン1
水和物を還流条件下、縮合させることによって化合物
(IV)が得られる。
【0015】本反応に用いる溶媒としては、トルエン,
ベンゼン,キシレンなどの炭化水素系の溶媒が適当であ
るが、沸点温度が高い溶媒が望ましい。反応時間は5時
間乃至15時間が適当である。
【0016】
【化6】 (式中、R,R1 ,R2 は前述と同じ意味を持つ。)化
合物(IV)はテトラヒドロフランまたはN,N−ジメチ
ルホルムアミドなどを溶媒に溶解して用い、これをアル
キルハライド類と反応させることにより、化合物(V)
を得ることができる。この際に用いる塩基としては水素
化ナトリウム,水素化カリウム,水酸化ナトリウム,炭
酸カリウムなどが好適である。また、反応温度は40゜
C乃至溶媒沸点が望ましい。
【0017】
【化7】 化合物(V)をテトラヒドロフランまたはトルエン溶媒
中、L−セレクトライドでナフチリジン骨格の3,4位
を選択的に還元し、目的物である化合物(I)を得るこ
とができる。このときの反応温度は−20℃乃至0℃が
望ましい。また、反応時間は10分乃至30分が適当で
ある。
【0018】次に、本発明のP1 プリンレセプター拮抗
作用,気管支拡張作用について説明するが、ここに例示
しない本発明の化合物についても同様の効果が認められ
た。
【0019】P1 レセプター拮抗作用 Journal of Pharmacology and Experimental Therapeut
ics 第224巻、第1号、40−45頁、1983年の
文献に示されているように、ラット輸精管を用い、in v
itroで2−クロロアデノシン(P1 アゴニスト)で阻害
された輸精管単収縮の試験薬による回復度を指標にして
1 アンタゴニスト活性を測定した。その結果、本発明
の化合物(後述する実施例6の化合物)にテオフィリン
とほぼ同程度のP1 アンタゴニスト活性が認められた。
【0020】気管支拡張作用 Arch. Int. Pharmacodyn. Therapie、第111巻、第4
号、392−400頁、1957年の文献記載の方法で
気管支拡張作用を検討した。その結果、モルモットの気
管支平滑筋を用いたin vitro実験で、本発明の化合物
(後述する実施例6の化合物)にテオフィリンより強い
気管支拡張作用が認められた
【0021】次に、本発明の化合物の急性毒性と安定性
を下記試験により確認した。 急性毒性試験 本発明の化合物(後述する実施例6の化合物)をマウス
に300mg/kg単回投与し、3日間観察した結果、死亡
例は認められなかった。
【0022】安定性試験 本発明の化合物は試験前と後では、変化を認めなかっ
た。この結果から本発明にかかる化合物は非常に安定で
あることが分かる。本発明の化合物は、前述のように、
1 レセプター拮抗作用を持ち、また気管支拡張作用も
持つ。従って、本発明の化合物は抗喘息薬として喘息の
治療に有用である。
【0023】本発明の化合物を上記の疾患の治療を目的
として投与する場合、散剤,顆粒剤,カプセル剤,シロ
ップ剤などとして経口的に投与しても良いし、また座
剤,注射剤,点滴剤などとして非経口的に投与しても良
い。また、本発明の化合物の投与量は、症状の程度,患
者の年齢,潰瘍の種類,既往歴などによって著しく異な
るが、通常成人一日あたり約0.01〜200mg/kg、
好ましくは0.1〜10mg/kgの割合で、一日1〜数回
に分けて投与する。
【0024】製剤化の際は、通常の製剤担体を用い、当
該技術分野における常法に従って製造できる。すなわ
ち、経口的固形製剤を製造する場合は、主薬に賦形剤お
よび必要に応じて結合剤,崩壊剤,滑沢剤,着色剤,矯
味剤,矯臭剤などを加えた後、常法に従って錠剤,被覆
製剤,顆粒剤,散剤,カプセル剤などとする。ここで賦
形剤としては、例えば乳糖,コーンスターチ,白糖,ブ
ドウ糖,ソルビット,結晶セルロース,二酸化ケイ素な
どが用いられる。また、結合剤としては、例えばポリビ
ニルアルコール,ポリビニルエーテル,エチルセルロー
ス,メチルセルロース,アラビアゴム,トラガント,ゼ
ラチン,シェラック,ヒドロキシプロピルスターチ,ポ
リビニルピロリドンなどが用いられる。崩壊剤として
は、例えば澱粉,寒天,ゼラチン末,結晶セルロース,
炭酸カルシウム,炭酸水素ナトリウム,クエン酸カルシ
ウム,デキストリン,ペクチンなどが用いられる。矯
味,矯臭剤としては、例えばココア末,ハッカ油,龍
脳,桂皮末などが用いられる。
【0025】これらの錠剤,顆粒剤に糖衣,ゼラチン
衣,その他必要により適宜コーティングを施すことは何
等差し支えない。なお、非経口投与のための注射剤を調
製する場合には、必要に応じて主薬にpH調整剤,緩衝
剤,安定化剤,可溶化剤などを添加し、常法により皮
下,筋肉内,静脈内用注射液とする。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を記述するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
実施例中の 1H−NMR,13C−NMR及びMS(EI
またはCI)はそれぞれプロトン核磁気共鳴スペクト
ル,カーボン核磁気共鳴スペクトル,質量分析スペクト
ル(EI法),質量分析スペクトル(CI法)を表す。
【0027】実施例1 乾燥アルゴン雰囲気下、ドライアイス−アセトン浴中で
トリエチルホスホノアセテート(1.04g ,4.66
mol )の乾燥1,2−ジクロロエタン(20ml)溶液に
油性水素化ナトリウム(203mg,4.66mmol)をヘ
キサンで洗浄したものを加え、15分間撹拌した。続い
て、2−クロロニコチンアルデヒド(600mg,4.2
4mmol)の乾燥1,2−ジメトキシエタン(2ml)溶液
を20分かけて滴下し、1時間反応させた。反応液を室
温に戻した後、飽和塩化アンモニム水溶液10mlを注ぎ
塩化メチレンを用いて3回抽出を行った。
【0028】抽出有機層を集めた後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノ
ール=50:1)で精製し、目的とする(E)−3−
(2−クロロ−3−ピリジル)プロペン酸エチルを得
た。
【0029】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 1.35(3H, t, J=7.3Hz), 4.29(2H, q, J
=7.3Hz), 6.48(1H, d, J=15.9Hz), 7.32(1H, dd, J=4.
3, 7.8Hz), 7.95(1H, d, J=15.9Hz), 7.98(1H, dd, J=
1.4, 7.8Hz), 8.38(1H, dd, J=1.4, 4.3Hz)13 C-NMR(CDCl3): 22.0, 52.0, 121.7, 125.1, 127.6, 1
35.8, 139.5, 142.5, 148.2, 150.1, 166.5 MS(EI): 212(M + )
【0030】実施例2 実施例1で得た化合物630mg(2.98mmol)をトル
エン30mlに溶解させた後、ヒドラジン1水和物2.9
8g(59.8mmol)を加え、15時間還流させた。反
応液を減圧濃縮した後、残渣をジイソプロピルエーテ
ル:エタノール(10:1)で再結晶を行い目的物であ
る1−アミノ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オ
ンを得た。
【0031】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 6.21(2H, s), 6.86(1H, d, J=9.8Hz),
7.24(1H, dd, J=2.9, 7.8Hz), 7.66(1H, d, J=9.8Hz),
7.96(1H, dd, J=1.4, 7.8Hz), 8.68(1H, dd, J=1.4, 2.
9Hz)13 C-NMR(CDCl3): 114.98, 118.57, 123.6, 136.3, 138.
8, 149.9, 150.5,164.0MS(EI): 161(M + )
【0032】実施例3 実施例2で得た化合物100mg(0.62mmol)を乾燥テ
トラヒドロフラン10mlに懸濁させ、氷冷下撹拌しなが
ら油性水素化ナトリウム(41mg,0.93mmol)をヘキ
サンで洗浄したものを加え、15分間撹拌した。この懸
濁液にヨウ化メチル212mg(1.49mmol)を滴下し、
2時間還流させた。反応液に水を加え、クロロホルムで
抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
クロロホルム)で精製し1−(N,N−ジメチルアミ
ノ)−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン(78
mg,66.4%)を得た。
【0033】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 3.17(6H, s), 6.72(1H, d, J=9.2Hz),
7.20(1H, dd, J=4.9, 7.6Hz), 7.60(1H, d, J=9.2Hz),
7.87(1H, dd, J=1.4, 7.6Hz), 8.73(1H, dd, J=1.4, 4.
9Hz)13 C-NMR(CDCl3): 43.0, 116.0, 118.3, 124.3, 136.4,
137.1, 150.3, 150.7, 162.7 MS(CI): 190(M+H)+
【0034】実施例4 実施例2で得た化合物100mg(0.62mmol),油性水
素化ナトリウム82mg(1.86mmol)およびヨウ化エチ
ル290mg(1.86mmol)を用い、実施例3と同様に反
応させ、1−(N,N−ジエチルアミノ)−1,8−ナ
フチリジン−2(1H)−オン(97mg,71.9%)
を得た。
【0035】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 0.94(6H, t, J=7.3Hz), 3.36(2H, q, J
=7.3Hz), 3.78(2H, q, J=7.3Hz), 6.71(1H, d, J=9.4H
z), 7.19(1H, dd, J=4.3, 7.3Hz), 7.64(1H, d, J=9.4H
z), 7.87(1H, dd, J=1.9, 7.3Hz), 8.69(1H, dd, J=1.
9, 4.3Hz)13 C-NMR(CDCl3): 12.3, 48.3, 115.9, 118.5, 124.2, 1
36.6, 137.6, 150.5, 153.2, 163.8 MS(CI): 218(M+H)+
【0036】実施例5 実施例3で得た化合物100mg(0.53mmol)の乾燥テ
トラヒドロフラン(5ml)溶液に0゜Cでアルゴン雰囲
気下、L−セレクトライド(249ml)を加え10分間
撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで3回抽出
して硫酸マグネシウムで乾燥させた。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)
で精製し、1−(N,N−ジメチルアミノ)−3,4−
ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2(1H)−オン
(75mg, 75%)を得た。
【0037】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 2.64 〜2.68(2H, m), 2.83 〜2.89(2H,
m), 3.06(6H, s), 6.95(1H, dd, J=5.1, 7.6Hz), 7.45
(1H, d, J=7.6Hz), 8.36(1H, d, J=5.1Hz)13 C-NMR(CDCl3): 23.9, 32.8, 43.6, 118.8, 121.2, 13
5.6, 146.8, 152.7, 170.3 MS(CI): 192(M+H)+
【0038】実施例6 実施例4で得た化合物(100mg,0.46mmol)とL−
セレクトライド(105mg,0.55mmol)を実施例5と
同様の方法で反応させ、1−(N,N−ジエチルアミ
ノ)−3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジン−2
(1H)−オン(82mg,81%)を得た。
【0039】この化合物の物性を以下に示す。1 H-NMR(CDCl3): 0.96(6H, t, J=7.6Hz), 2.64 〜2.69(2
H, m), 2.82 〜2.87(2H,m), 3.24(2H, q, J=7.6Hz), 3.
43(2H, q, J=7.6Hz), 6.88(1H, dd, J=4.9, 7.3Hz), 7.
40(1H, d, J=7.3Hz), 8.26(1H, d, J=4.9Hz)13 C-NMR(CDCl3): 12.4, 24.3, 32.8, 48.5, 118.6, 12
1.0, 135.5, 146.6, 154.5, 170.9 MS(CI): 220(M+H)+
【0040】
【発明の効果】本発明の3,4−ジヒドロ−1,8−ナ
フチリジン−2(1H)−オン誘導体は、文献未収載の
新規化合物である。この化合物は、P1 レセプター拮抗
作用による気管支拡張作用を持ち、しかも安全性が高い
ので、人または動物の抗喘息薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷 岳真 静岡県焼津市岡当目10番地 サツポロビー ル株式会社医薬開発研究所内 (72)発明者 栗原 利夫 静岡県焼津市岡当目10番地 サツポロビー ル株式会社医薬開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同じものでも異なっているもので
    も良く、水素原子もしくは低級アルキル基を示す。)で
    表される新規な3,4−ジヒドロ−1,8−ナフチリジ
    ン−2(1H)−オン誘導体またはその医薬的に許容さ
    れる塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の誘導体またはその医薬
    的に許容される塩を有効成分として含有する抗気管支喘
    息薬。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0702003A2 (de) 1994-08-19 1996-03-20 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von 2-Halogenpyridinaldehyden und neue 2-Halogenpyridinaldehyde
WO2003018580A1 (fr) * 2001-08-23 2003-03-06 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Dérivés de naphthyridine

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