JPH05174438A - 光記録媒体 - Google Patents
光記録媒体Info
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- JPH05174438A JPH05174438A JP3338176A JP33817691A JPH05174438A JP H05174438 A JPH05174438 A JP H05174438A JP 3338176 A JP3338176 A JP 3338176A JP 33817691 A JP33817691 A JP 33817691A JP H05174438 A JPH05174438 A JP H05174438A
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- JP
- Japan
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- film
- crystal
- plane
- substrate
- reflection layer
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ディスクの回転速度の変化による記録感度
の変化が小さい技術を提供することである。 【構成】 光照射によって情報の記録及び/又は再生が
行われる基板上に記録層及び反射層が構成された光記録
媒体であって、前記反射層は、多結晶質の金属から構成
されてなり、かつ、その結晶面が基板面に平行に配向し
てなる光記録媒体。
の変化が小さい技術を提供することである。 【構成】 光照射によって情報の記録及び/又は再生が
行われる基板上に記録層及び反射層が構成された光記録
媒体であって、前記反射層は、多結晶質の金属から構成
されてなり、かつ、その結晶面が基板面に平行に配向し
てなる光記録媒体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光照射によって情報の
記録及び/又は再生が行われる光記録媒体に関するもの
である。
記録及び/又は再生が行われる光記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【発明の背景】高密度・大容量の情報記録媒体として光
磁気ディスクや相変化光ディスクが提案されて来てい
る。尚、光磁気ディスクは、希土類と遷移金属との非晶
質合金を蒸着手段やスパッタ手段で基板上に設けること
により記録層(磁性膜)を構成したものであり、相変化
光ディスクは、光学的特性(光透過率や反射率)が常温
では安定なTe系合金を蒸着手段やスパッタ手段で基板
上に設けることにより記録層を構成したものである。
磁気ディスクや相変化光ディスクが提案されて来てい
る。尚、光磁気ディスクは、希土類と遷移金属との非晶
質合金を蒸着手段やスパッタ手段で基板上に設けること
により記録層(磁性膜)を構成したものであり、相変化
光ディスクは、光学的特性(光透過率や反射率)が常温
では安定なTe系合金を蒸着手段やスパッタ手段で基板
上に設けることにより記録層を構成したものである。
【0003】そして、このような光記録媒体に対する情
報信号の書き込みは、相変化型光ディスクにおいては、
照射されるレーザー光の熱的エネルギーにより、記録膜
材料の結晶状態を変化させることによって書き込みが行
われるものであり、又、光磁気ディスクにおいては、磁
性膜をキュリー点以上に加熱して常磁性状態にし、冷却
過程で外部磁界方向に磁化させることを利用して情報の
書き込みが行われるものである。又、書き込まれた情報
を光ディスクから読み出すには、光ディスクに照射され
たレーザー光の反射率または反射光の偏光状態の変化に
より情報の読み出しが行われる。
報信号の書き込みは、相変化型光ディスクにおいては、
照射されるレーザー光の熱的エネルギーにより、記録膜
材料の結晶状態を変化させることによって書き込みが行
われるものであり、又、光磁気ディスクにおいては、磁
性膜をキュリー点以上に加熱して常磁性状態にし、冷却
過程で外部磁界方向に磁化させることを利用して情報の
書き込みが行われるものである。又、書き込まれた情報
を光ディスクから読み出すには、光ディスクに照射され
たレーザー光の反射率または反射光の偏光状態の変化に
より情報の読み出しが行われる。
【0004】ところで、光照射による記録層を加熱し、
記録層の磁化状態、結晶構造あるいは電子状態を変化さ
せることにより情報の書き込みが行われているものの、
反射率あるいは反射光の偏光状態の変化は一般には小さ
く、この為に記録層上に直接または誘電体層を介して金
属反射層を設けることにより増幅させる手段が採用され
ている。この金属反射層を設ける等の手段は、光磁気デ
ィスクにおいては、記録層上に誘電体膜を形成すること
によってカー効果を増加させたり、反射層に金属多結晶
質のものを用いることによってファラデー効果を有効に
利用し、そしてこれらの併用によりカー効果とファラデ
ー効果との相乗作用でC/Nを高めようとしているもの
であり、相変化光ディスクにおいては、結晶と非晶質で
の反射率の相違及び透過率の相違等によりC/Nを高め
ているのである。尚、このような技術思想を開示したも
のとして、金属反射膜としてアルミニウムを用いたもの
(特開昭58−83346号公報、特開昭59−132
434号公報)、金属反射膜としてアルミニウム系合金
を用いたもの(特開昭62−137743号公報)、金
属反射膜として銅を用いたもの(特開昭59−8150
号公報)、金属反射膜としてステンレスを用いたもの
(特開昭59−171054号公報)、金属反射膜とし
てテレルを用いたもの(特開昭62−52744号公
報)、金属反射膜として非晶質合金を用いたもの(特開
昭61−57053号公報)等が報告されている。
記録層の磁化状態、結晶構造あるいは電子状態を変化さ
せることにより情報の書き込みが行われているものの、
反射率あるいは反射光の偏光状態の変化は一般には小さ
く、この為に記録層上に直接または誘電体層を介して金
属反射層を設けることにより増幅させる手段が採用され
ている。この金属反射層を設ける等の手段は、光磁気デ
ィスクにおいては、記録層上に誘電体膜を形成すること
によってカー効果を増加させたり、反射層に金属多結晶
質のものを用いることによってファラデー効果を有効に
利用し、そしてこれらの併用によりカー効果とファラデ
ー効果との相乗作用でC/Nを高めようとしているもの
であり、相変化光ディスクにおいては、結晶と非晶質で
の反射率の相違及び透過率の相違等によりC/Nを高め
ているのである。尚、このような技術思想を開示したも
のとして、金属反射膜としてアルミニウムを用いたもの
(特開昭58−83346号公報、特開昭59−132
434号公報)、金属反射膜としてアルミニウム系合金
を用いたもの(特開昭62−137743号公報)、金
属反射膜として銅を用いたもの(特開昭59−8150
号公報)、金属反射膜としてステンレスを用いたもの
(特開昭59−171054号公報)、金属反射膜とし
てテレルを用いたもの(特開昭62−52744号公
報)、金属反射膜として非晶質合金を用いたもの(特開
昭61−57053号公報)等が報告されている。
【0005】しかしながら、このような提案にもかかわ
らず、C/Nが低かったり、エラーの増加が認められる
場合が有った。
らず、C/Nが低かったり、エラーの増加が認められる
場合が有った。
【0006】
【発明の開示】前記の問題点に対する検討が加えられて
行った結果、次のようなことが判明して来た。すなわ
ち、光ディスクに情報を書き込む場合、記録層を記録材
料の物性値であるキュリー温度、結晶化温度、融点など
のある特定の温度に加熱する必要が有り、記録層はレー
ザーパルスの照射によって加熱されるものである。この
際のレーザーパワーには最適値が有り、これが記録感度
と呼ばれている。この記録感度は、記録層のキュリー温
度、結晶化温度、融点、ディスクの反射率及び層構成に
よって異なるものであるが、それだけではなく、ディス
クの回転速度や記録ピットの大きさによっても変化す
る。すなわち、記録条件が固定されていると、記録層の
キュリー温度、結晶化温度、融点、ディスクの反射率及
び層構成によって記録感度を調整できるものの、ディス
クの回転速度や記録ピットの大きさが変化してしまう
と、その変化量次第でC/Nの低下やエラーが増加して
来たのである。
行った結果、次のようなことが判明して来た。すなわ
ち、光ディスクに情報を書き込む場合、記録層を記録材
料の物性値であるキュリー温度、結晶化温度、融点など
のある特定の温度に加熱する必要が有り、記録層はレー
ザーパルスの照射によって加熱されるものである。この
際のレーザーパワーには最適値が有り、これが記録感度
と呼ばれている。この記録感度は、記録層のキュリー温
度、結晶化温度、融点、ディスクの反射率及び層構成に
よって異なるものであるが、それだけではなく、ディス
クの回転速度や記録ピットの大きさによっても変化す
る。すなわち、記録条件が固定されていると、記録層の
キュリー温度、結晶化温度、融点、ディスクの反射率及
び層構成によって記録感度を調整できるものの、ディス
クの回転速度や記録ピットの大きさが変化してしまう
と、その変化量次第でC/Nの低下やエラーが増加して
来たのである。
【0007】このような知見に沿って本発明がなされた
ものであり、本発明の目的は、光ディスクの回転速度の
変化による記録感度の変化が小さい技術を提供すること
である。この本発明の目的は、光照射によって情報の記
録及び/又は再生が行われる基板上に記録層及び反射層
が構成された光記録媒体であって、前記反射層は、多結
晶質の金属から構成されてなり、かつ、その結晶面が基
板面に平行に配向してなることを特徴とする光記録媒体
によって達成される。
ものであり、本発明の目的は、光ディスクの回転速度の
変化による記録感度の変化が小さい技術を提供すること
である。この本発明の目的は、光照射によって情報の記
録及び/又は再生が行われる基板上に記録層及び反射層
が構成された光記録媒体であって、前記反射層は、多結
晶質の金属から構成されてなり、かつ、その結晶面が基
板面に平行に配向してなることを特徴とする光記録媒体
によって達成される。
【0008】尚、反射層は面心立方格子を有する結晶構
造のものであることが好ましく、そして反射層の結晶の
(111)面が基板面に平行に配向してなるものが好ま
しい。又、反射層は、アルミニウム又はアルミニウム合
金で構成されたものが好ましい。例えば、アルミニウム
又はアルミニウム合金を対向ターゲットスパッタ法によ
り成膜すると、面心立方格子の(111)面が基板面に
平行に配向した多結晶質のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金膜が構成される。
造のものであることが好ましく、そして反射層の結晶の
(111)面が基板面に平行に配向してなるものが好ま
しい。又、反射層は、アルミニウム又はアルミニウム合
金で構成されたものが好ましい。例えば、アルミニウム
又はアルミニウム合金を対向ターゲットスパッタ法によ
り成膜すると、面心立方格子の(111)面が基板面に
平行に配向した多結晶質のアルミニウム又はアルミニウ
ム合金膜が構成される。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。光
照射によって情報の記録及び/又は再生が行われる基板
上に記録層及び反射層が構成された光記録媒体におい
て、情報の記録は記録層を所定の温度まで加熱すること
によって行われるから、記録感度のディスク回転速度
(線速度)依存性を改善する為には、記録層を所定の温
度まで加熱するのに要する照射光の強度がディスク回転
速度によってあまり変化しないように記録層周辺の熱の
伝播を制御する必要がある。
照射によって情報の記録及び/又は再生が行われる基板
上に記録層及び反射層が構成された光記録媒体におい
て、情報の記録は記録層を所定の温度まで加熱すること
によって行われるから、記録感度のディスク回転速度
(線速度)依存性を改善する為には、記録層を所定の温
度まで加熱するのに要する照射光の強度がディスク回転
速度によってあまり変化しないように記録層周辺の熱の
伝播を制御する必要がある。
【0010】ところで、結晶の配向がない多結晶質ある
いは非晶質の反射膜が設けられてなる場合には、この反
射膜中における熱の伝播方向は、隣接する層(下地の誘
電体や記録層、あるいはオーバーコート層)との界面を
除いて、温度勾配とスカラー量的に与えられる熱伝導率
によって決まる。これに対して、反射層が、多結晶質の
金属から構成されてなり、かつ、その結晶面が基板面に
平行に配向してなる場合、特に面心立方格子の(11
1)面が基板面に平行に配向してなる場合、この反射膜
中における熱の伝播に異方性が起き、基板面に平行ある
いは垂直方向に促進され、光ディスクの回転速度の変化
による記録感度の変化が小さいものとなる。従って、光
記録媒体の反射層を、多結晶質の金属で構成し、かつ、
結晶面が基板面に平行に配向しているようにすれば、光
記録媒体の回転速度に変動があったとしても、記録感度
の変化が起きにくいものとなる。
いは非晶質の反射膜が設けられてなる場合には、この反
射膜中における熱の伝播方向は、隣接する層(下地の誘
電体や記録層、あるいはオーバーコート層)との界面を
除いて、温度勾配とスカラー量的に与えられる熱伝導率
によって決まる。これに対して、反射層が、多結晶質の
金属から構成されてなり、かつ、その結晶面が基板面に
平行に配向してなる場合、特に面心立方格子の(11
1)面が基板面に平行に配向してなる場合、この反射膜
中における熱の伝播に異方性が起き、基板面に平行ある
いは垂直方向に促進され、光ディスクの回転速度の変化
による記録感度の変化が小さいものとなる。従って、光
記録媒体の反射層を、多結晶質の金属で構成し、かつ、
結晶面が基板面に平行に配向しているようにすれば、光
記録媒体の回転速度に変動があったとしても、記録感度
の変化が起きにくいものとなる。
【0011】尚、例えば(111)面が基板面と平行な
方向以外の方向に配向した場合、膜面内における熱の伝
播が等方的でなくなり、その結果記録磁区形状が非対称
となったり、不均一になったりして、再生信号の特性を
低下させることになり、好ましくない。又、ある結晶面
が基板面と平行な方向に配向した膜であるものか否かは
次のようにして判定される。すなわち、基板とX線の入
射方向のなす角度をθとし、θ/2θ法でスキャンした
時、各結晶面による回折ピークが各結晶面の電子密度、
面間隔を反映した位置や強度をもって現れる。この現れ
た各ピークの強度比を、ASTMカードに記載された同
じ結晶型で組成の似通った粉末の回折強度比と比較し、
下記の〜のいずれかである場合には、ある特定の結
晶面が基板面と平行な方向に配向した膜であるものと判
定される。 ある特定の結晶面か、その面に平行な高次の面によ
る回折ピークしか現れない。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと異な
る。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと一致す
るが、最強ピークと他のピークの強度比が異なり、最強
ピークを示す結晶面とその面と平行な高次の面以外の結
晶面以外の結晶面によるピークの強度比がASTMカー
ドの値と比較して全て小さい。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと一致す
るが、最強ピークと他のピークの強度比が異なり、か
つ、最強ピークを除くある一つのピーク又はそのピーク
を示す結晶面と平行な高次の面によるピークの強度比が
ASTMカードの値の2倍以上になっている。
方向以外の方向に配向した場合、膜面内における熱の伝
播が等方的でなくなり、その結果記録磁区形状が非対称
となったり、不均一になったりして、再生信号の特性を
低下させることになり、好ましくない。又、ある結晶面
が基板面と平行な方向に配向した膜であるものか否かは
次のようにして判定される。すなわち、基板とX線の入
射方向のなす角度をθとし、θ/2θ法でスキャンした
時、各結晶面による回折ピークが各結晶面の電子密度、
面間隔を反映した位置や強度をもって現れる。この現れ
た各ピークの強度比を、ASTMカードに記載された同
じ結晶型で組成の似通った粉末の回折強度比と比較し、
下記の〜のいずれかである場合には、ある特定の結
晶面が基板面と平行な方向に配向した膜であるものと判
定される。 ある特定の結晶面か、その面に平行な高次の面によ
る回折ピークしか現れない。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと異な
る。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと一致す
るが、最強ピークと他のピークの強度比が異なり、最強
ピークを示す結晶面とその面と平行な高次の面以外の結
晶面以外の結晶面によるピークの強度比がASTMカー
ドの値と比較して全て小さい。 最強ピークを示す結晶面がASTMカードと一致す
るが、最強ピークと他のピークの強度比が異なり、か
つ、最強ピークを除くある一つのピーク又はそのピーク
を示す結晶面と平行な高次の面によるピークの強度比が
ASTMカードの値の2倍以上になっている。
【0012】次に、多結晶質の金属からなる反射層の結
晶面、例えば面心立方格子の(111)面を基板面に平
行に配向させる方法について述べる。多結晶薄膜の結晶
配向は、下地膜、成膜方法や条件によって異なる。作為
的に配向膜を作製する方法としては、ある面で切り出し
た単結晶基板上にエピタキシャル成長させる方法が有る
ものの、光ディスクの反射膜の下地は非晶質であること
が多く、このような方法を採用することは出来ない。と
ころが、対向ターゲットを用いたスパッタ手段が用いら
れると、特に低ガス圧、高電圧での対向ターゲットスパ
ッタリングによれば、基板上に飛来するスパッタ粒子は
他の方式による場合のものに比べて大きな運動エネルギ
ーを持っていると考えられ、その結果面心立方格子で最
も原子密度の高い(111)面が基板上に並び、そして
(111)面の配向膜が形成されて行く。従って、本発
明の実施に際しては、特に低ガス圧、高電圧での対向タ
ーゲットを用いたスパッタ手段が採用される。又、比較
的高い加速電圧でイオンビームスパッタリングを行うこ
とによっても、(111)面の配向膜が形成されると考
えられる。
晶面、例えば面心立方格子の(111)面を基板面に平
行に配向させる方法について述べる。多結晶薄膜の結晶
配向は、下地膜、成膜方法や条件によって異なる。作為
的に配向膜を作製する方法としては、ある面で切り出し
た単結晶基板上にエピタキシャル成長させる方法が有る
ものの、光ディスクの反射膜の下地は非晶質であること
が多く、このような方法を採用することは出来ない。と
ころが、対向ターゲットを用いたスパッタ手段が用いら
れると、特に低ガス圧、高電圧での対向ターゲットスパ
ッタリングによれば、基板上に飛来するスパッタ粒子は
他の方式による場合のものに比べて大きな運動エネルギ
ーを持っていると考えられ、その結果面心立方格子で最
も原子密度の高い(111)面が基板上に並び、そして
(111)面の配向膜が形成されて行く。従って、本発
明の実施に際しては、特に低ガス圧、高電圧での対向タ
ーゲットを用いたスパッタ手段が採用される。又、比較
的高い加速電圧でイオンビームスパッタリングを行うこ
とによっても、(111)面の配向膜が形成されると考
えられる。
【0013】以下、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0014】
〔実施例1〕直径130mmのプリフォーマット付きポ
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
【0015】その後、対向ターゲットスパッタ法により
Alを40nmの厚さ設けた。このAl反射膜の製膜条
件は、16cm×10cmのAlターゲット二枚を対向
配置し、Arガス流量20sccm、全圧1mTor
r、DC放電電流5.3A、時間4分22秒であり、基
板を自転及び公転させながら行った。尚、製膜されたA
l反射膜の特性を調べる為に、基板上に高周波反応スパ
ッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ堆積させ、そ
の後対向ターゲットスパッタ法によりAl膜を100n
mの厚さ設けたものを用意し、このもののX線回折パタ
ーンを調べた。その結果は図1に示す通りであり、(1
11)面と(222)面の回折ピークが認められるのみ
であり、Al多結晶質の面心立方格子における(11
1)面が基板面に平行に配向してなることが判る。
Alを40nmの厚さ設けた。このAl反射膜の製膜条
件は、16cm×10cmのAlターゲット二枚を対向
配置し、Arガス流量20sccm、全圧1mTor
r、DC放電電流5.3A、時間4分22秒であり、基
板を自転及び公転させながら行った。尚、製膜されたA
l反射膜の特性を調べる為に、基板上に高周波反応スパ
ッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ堆積させ、そ
の後対向ターゲットスパッタ法によりAl膜を100n
mの厚さ設けたものを用意し、このもののX線回折パタ
ーンを調べた。その結果は図1に示す通りであり、(1
11)面と(222)面の回折ピークが認められるのみ
であり、Al多結晶質の面心立方格子における(11
1)面が基板面に平行に配向してなることが判る。
【0016】その後、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。 〔実施例2〕直径130mmのプリフォーマット付きポ
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。 〔実施例2〕直径130mmのプリフォーマット付きポ
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
【0017】その後、対向ターゲットスパッタ法により
Al−3at%Ta(発光分析法による)を40nmの
厚さ設けた。このAl−Ta反射膜の製膜条件は、16
cm×10cmのAlターゲット上に1cm×1cm×
1mmのTa金属チップ4枚を置いて対向配置し、Ar
ガス流量20sccm、全圧1mTorr、DC放電電
流5.3A、時間3分38秒であり、基板を自転及び公
転させながら行った。
Al−3at%Ta(発光分析法による)を40nmの
厚さ設けた。このAl−Ta反射膜の製膜条件は、16
cm×10cmのAlターゲット上に1cm×1cm×
1mmのTa金属チップ4枚を置いて対向配置し、Ar
ガス流量20sccm、全圧1mTorr、DC放電電
流5.3A、時間3分38秒であり、基板を自転及び公
転させながら行った。
【0018】その後、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。尚、
本実施例におけるAl−3at%TaのX線回折パター
ンは、図1に示すのと同様であり、Al−3at%Ta
多結晶質の面心立方格子における(111)面が基板面
に平行に配向してなるものであった。
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。尚、
本実施例におけるAl−3at%TaのX線回折パター
ンは、図1に示すのと同様であり、Al−3at%Ta
多結晶質の面心立方格子における(111)面が基板面
に平行に配向してなるものであった。
【0019】〔実施例3〕実施例1において、Al製膜
時のガス圧を0.5、3.0又は5.0mTorrと
し、そしてDC放電電流を5.0又は4.0Aとして同
様に行い、光磁気ディスクを作成した。尚、本実施例に
おけるAl反射膜も多結晶質の面心立方格子における
(111)面が基板面に平行に配向してなるものであっ
た。
時のガス圧を0.5、3.0又は5.0mTorrと
し、そしてDC放電電流を5.0又は4.0Aとして同
様に行い、光磁気ディスクを作成した。尚、本実施例に
おけるAl反射膜も多結晶質の面心立方格子における
(111)面が基板面に平行に配向してなるものであっ
た。
【0020】〔実施例4〕実施例2において、Al−3
at%Taの反射膜を構成する代わりにAl−3at%
Tiの反射膜を構成し、同様にして光磁気ディスクを作
成した。尚、本実施例におけるAl−3at%TiのX
線回折パターンは、図1に示すのと同様であり、Al−
3at%Ti多結晶質の面心立方格子における(11
1)面が基板面に平行に配向してなるものであった。
at%Taの反射膜を構成する代わりにAl−3at%
Tiの反射膜を構成し、同様にして光磁気ディスクを作
成した。尚、本実施例におけるAl−3at%TiのX
線回折パターンは、図1に示すのと同様であり、Al−
3at%Ti多結晶質の面心立方格子における(11
1)面が基板面に平行に配向してなるものであった。
【0021】〔比較例1〕直径130mmのプリフォー
マット付きポリカーボネート基板面上に高周波反応スパ
ッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。
尚、窒化珪素膜の製膜条件は、直径6インチのSiター
ゲットを用い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流
量8sccm、全圧5mTorr、投入電力1.73k
Wであり、ポリカーボネート基板を自転及び公転させな
がら行った。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜
を22nmの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの
厚さ設けた。
マット付きポリカーボネート基板面上に高周波反応スパ
ッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。
尚、窒化珪素膜の製膜条件は、直径6インチのSiター
ゲットを用い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流
量8sccm、全圧5mTorr、投入電力1.73k
Wであり、ポリカーボネート基板を自転及び公転させな
がら行った。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜
を22nmの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの
厚さ設けた。
【0022】その後、平行マグネトロンスパッタ法によ
りAlを40nmの厚さ設けた。このAl反射膜の製膜
条件は、直径8インチのAlターゲットを用い、Arガ
ス流量100sccm、全圧1mTorr、投入電力D
C2kW、基板を自転及び公転させながら行った。尚、
製膜されたAl反射膜の特性を調べる為に、基板上に高
周波反応スパッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ
堆積させ、その後上記と同様にしてAl膜を100nm
の厚さ設けたものを用意し、このもののX線回折パター
ンを調べた。その結果は図2に示す通りであり、(11
1)面、(200)面、(220)面、(311)面及
び(222)面の回折ピークが認められる。
りAlを40nmの厚さ設けた。このAl反射膜の製膜
条件は、直径8インチのAlターゲットを用い、Arガ
ス流量100sccm、全圧1mTorr、投入電力D
C2kW、基板を自転及び公転させながら行った。尚、
製膜されたAl反射膜の特性を調べる為に、基板上に高
周波反応スパッタ法により窒化珪素を100nmの厚さ
堆積させ、その後上記と同様にしてAl膜を100nm
の厚さ設けたものを用意し、このもののX線回折パター
ンを調べた。その結果は図2に示す通りであり、(11
1)面、(200)面、(220)面、(311)面及
び(222)面の回折ピークが認められる。
【0023】その後、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。 〔比較例2〕直径130mmのプリフォーマット付きポ
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。 〔比較例2〕直径130mmのプリフォーマット付きポ
リカーボネート基板面上に高周波反応スパッタ法により
窒化珪素を100nmの厚さ堆積させた。尚、窒化珪素
膜の製膜条件は、直径6インチのSiターゲットを用
い、Arガス流量20sccm、N2 ガス流量8scc
m、全圧5mTorr、投入電力1.73kWであり、
ポリカーボネート基板を自転及び公転させながら行っ
た。その後、同様にしてTbFeCoの磁性膜を22n
mの厚さ設け、さらに窒化珪素膜を25nmの厚さ設け
た。
【0024】その後、平行マグネトロンスパッタ法によ
りAl−3at%Ta(発光分析法による)を40nm
の厚さ設けた。このAl−Ta反射膜の製膜条件は、直
径8インチのAl−3at%Taターゲットを用い、A
rガス流量100sccm、全圧1mTorr、投入電
力DC2kW、基板を自転及び公転させながら行った。
りAl−3at%Ta(発光分析法による)を40nm
の厚さ設けた。このAl−Ta反射膜の製膜条件は、直
径8インチのAl−3at%Taターゲットを用い、A
rガス流量100sccm、全圧1mTorr、投入電
力DC2kW、基板を自転及び公転させながら行った。
【0025】その後、紫外線硬化樹脂(大日本インキ化
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。尚、
本比較例におけるAl−3at%TaのX線回折パター
ンは、図2に示すのと同様であった。
学工業製SD301)を8μm厚の厚さ塗布し、紫外線
を照射して硬化させ、光磁気ディスクを作成した。尚、
本比較例におけるAl−3at%TaのX線回折パター
ンは、図2に示すのと同様であった。
【0026】
【特性】上記のようにして得られた光ディスクについ
て、光ディスクの回転速度(線速度)により記録感度が
どのように変わるかを調べた。すなわち、実施例1の光
ディスクと比較例1の光ディスクについて、記録感度の
線速度依存性を測定すると、図3に示す通りであり、こ
れより本発明の光ディスクは記録感度の変化が小さく、
回転速度が変わっても(再生装置が別タイプのものとな
っても)再生特性の低下が起きにくいことが窺える。
て、光ディスクの回転速度(線速度)により記録感度が
どのように変わるかを調べた。すなわち、実施例1の光
ディスクと比較例1の光ディスクについて、記録感度の
線速度依存性を測定すると、図3に示す通りであり、こ
れより本発明の光ディスクは記録感度の変化が小さく、
回転速度が変わっても(再生装置が別タイプのものとな
っても)再生特性の低下が起きにくいことが窺える。
【0027】又、実施例2の光ディスクと比較例2の光
ディスクについて、記録感度の線速度依存性を測定する
と、図4に示す通りであり、これより本発明の光ディス
クは記録感度の変化が小さく、回転速度が変わっても
(再生装置が別タイプのものとなっても)再生特性の低
下が起きにくいことが窺える。
ディスクについて、記録感度の線速度依存性を測定する
と、図4に示す通りであり、これより本発明の光ディス
クは記録感度の変化が小さく、回転速度が変わっても
(再生装置が別タイプのものとなっても)再生特性の低
下が起きにくいことが窺える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における反射膜のX線回折図である。
【図2】比較例の反射膜のX線回折図である。
【図3】記録感度の線速度依存性を示すグラフである。
【図4】記録感度の線速度依存性を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 光照射によって情報の記録及び/又は再
生が行われる基板上に記録層及び反射層が構成された光
記録媒体であって、前記反射層は、多結晶質の金属から
構成されてなり、かつ、その結晶面が基板面に平行に配
向してなることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項2】 反射層の結晶が面心立方格子を有するも
のであることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。 - 【請求項3】 反射層の結晶の(111)面が基板面に
平行に配向してなることを特徴とする請求項1または請
求項2記載の光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338176A JPH05174438A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3338176A JPH05174438A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05174438A true JPH05174438A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18315638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3338176A Pending JPH05174438A (ja) | 1991-12-20 | 1991-12-20 | 光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05174438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0762405A2 (en) * | 1995-08-25 | 1997-03-12 | Sony Corporation | Optical recording medium |
-
1991
- 1991-12-20 JP JP3338176A patent/JPH05174438A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0762405A2 (en) * | 1995-08-25 | 1997-03-12 | Sony Corporation | Optical recording medium |
EP0762405A3 (en) * | 1995-08-25 | 1997-11-12 | Sony Corporation | Optical recording medium |
US5907534A (en) * | 1995-08-25 | 1999-05-25 | Sony Corporation | Optical recording medium |
KR100463624B1 (ko) * | 1995-08-25 | 2005-04-06 | 소니 가부시끼 가이샤 | 광기록매체 |
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