JPH0517145U - 断熱ピストン - Google Patents
断熱ピストンInfo
- Publication number
- JPH0517145U JPH0517145U JP7336391U JP7336391U JPH0517145U JP H0517145 U JPH0517145 U JP H0517145U JP 7336391 U JP7336391 U JP 7336391U JP 7336391 U JP7336391 U JP 7336391U JP H0517145 U JPH0517145 U JP H0517145U
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- piston
- skirt
- piston skirt
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、ピストンヘッドとピストンスカー
トの間のカーボンガスケットを通じて外部に放熱するこ
とを防止する断熱ピストンを提供する。 【構成】 この断熱ピストンは、金属製ピストンスカー
ト2とセラミック製ピストンヘッド1との間に配置した
カーボンガスケット4の受け部分とピストンリング溝6
の形成部分を、ピストンスカート2の金属材料より熱伝
導率が低く且つ該金属材料の熱膨張率とほぼ等しい材
料、例えば、ニレジストの部材3から製作する。該部材
3はピストンスカート2の鋳込みでピストンスカート2
の環状溝部10に固定される。従って、カーボンガスケ
ット4は部材3で良好に断熱され、前記受け部分と前記
形成部分とを十分な強度に構成できる。
トの間のカーボンガスケットを通じて外部に放熱するこ
とを防止する断熱ピストンを提供する。 【構成】 この断熱ピストンは、金属製ピストンスカー
ト2とセラミック製ピストンヘッド1との間に配置した
カーボンガスケット4の受け部分とピストンリング溝6
の形成部分を、ピストンスカート2の金属材料より熱伝
導率が低く且つ該金属材料の熱膨張率とほぼ等しい材
料、例えば、ニレジストの部材3から製作する。該部材
3はピストンスカート2の鋳込みでピストンスカート2
の環状溝部10に固定される。従って、カーボンガスケ
ット4は部材3で良好に断熱され、前記受け部分と前記
形成部分とを十分な強度に構成できる。
Description
【0001】
この考案は、金属材料から成るピストンスカートと該ピストンスカートに形成 した取付孔に嵌合した取付部を有するセラミック材料から成るピストンヘッドか ら成る断熱ピストンに関する。
【0002】
従来、図2に示すような断熱ピストンが開示されている。図2は従来の断熱ピ ストンの一例を示す断面図である。断熱ピストンは、例えば、シリンダブロック の孔部に嵌合したシリンダライナで形成されたシリンダ内を往復運動するもので ある。該断熱ピストンは、窒化ケイ素等のセラミックスから製作したピストンヘ ッド1と、該ピストンヘッドに取り付けたアルミニウム、アルミニウム合金等の 金属材料から製作したピストンスカート2とから構成されている。
【0003】 上記断熱ピストンにおいて、ピストンヘッド1には、上面に形成された凹部1 9で構成される主室15が形成され、中央部に下方に突出する取付環状軸部7を 有している。また、ピストンヘッド1の下面には環状の凹部20が形成されてい る。ピストンスカート2は上端壁部9を有し、該上端壁部9の中央部にはピスト ンヘッド1の環状軸部7が嵌合する取付孔8が形成されている。更に、ピストン スカート2における上端壁部9の上面には、断熱ガスケット5が嵌入する環状溝 22及び該環状溝22の内側にシールのためのカーボンガスケット4が嵌入する 環状溝23が形成されている。ピストンヘッド1の下面とピストンスカート2の 上端壁部9の上面との間には断熱プレート18が介在されている。また、ピスト ンスカート2の外周には、上部に外周溝24が形成されると共に、その下部に2 個のピストンリング溝21が形成されている。ピストンスカート2に形成した外 周溝24には、第1圧力リング(図示せず)が嵌入するピストンリング溝6が形 成された断熱部材から成る部材16が嵌入している。
【0004】 ピストンヘッド1とピストンスカート2とを固定するには、ピストンスカート 2の環状溝22に断熱ガスケット5を配置し、環状溝23にカーボンガスケット 4を配置し、更に上端壁部9の上面に断熱プレート18を配置する。この状態で 、ピストンスカート2の取付孔8にピストンヘッド1の取付環状軸部7を嵌入す る。次いで、ピストンスカート2の取付孔8の下部周囲に形成した切込溝17に ジルコニアから成る断熱部材12及びニレジストから成る金属部材13を配置し 、該各部材12,13とピストンヘッド1の取付環状軸部7の外周との間に形成 される環状溝にメタルフローによって結合リング11を嵌入し、ピストンスカー ト2にピストンヘッド1を固定する。
【0005】 また、断熱ピストンについては、実開昭61−144239号公報に開示され たものがある。該断熱ピストンは、上記断熱ピストンと同様にカーボンガスケッ トをピストンヘッドとピストンスカートとの間に介在させたものであり、スカー ト部の上面中央に柱を一体に形成する一方、ピストン冠部の下面中央に前記柱よ りも大径の円筒部を形成し、ピストン冠部を前記スカート部の外周側上面と前記 柱の上面に重ね合わせてボルトにより結合し、前記円筒部と前記柱との間の空部 にカーボンリングを嵌合したものである。
【0006】
上記のように、ピストンヘッド1にピストンスカート2を取り付けた断熱ピス トンにおいて、燃焼室内の排気ガス圧をシールするため、ピストンヘッド1の下 面とピストンスカート2の上端壁部9の上面との間にカーボンガスケット4が配 置されている。しかしながら、ピストンスカート2側でのカーボンガスケット4 の受け面は、ピストンスカート2を構成する金属材料から形成されている。従っ て、燃焼室の熱エネルギーは、ピストンヘッド1からカーボンガスケット4及び ピストンスカート2を通ってピストンリング溝6に嵌入したピストンリングへ伝 導され、更に該ピストンリングからシリンダを形成するシリンダライナ及びシリ ンダブロックへと伝導されて外部に放熱され、断熱性を低下している。
【0007】 また、前掲実開昭61−144239号公報に開示された断熱ピストンについ ても、同様な熱流が発生して断熱性を低下させている。
【0008】 そこで、この考案の目的は、上記の課題を解決することであり、燃焼室の熱エ ネルギーがピストンヘッドとピストンスカートとの間に配置されたカーボンガス ケットを通じて外部に放熱することを防止して断熱性を向上させた断熱ピストン を提供することである。
【0009】
この考案は、上記の目的を達成するために、次のように構成されている。即ち 、この考案は、金属材料から成るピストンスカート、該ピストンスカートに取り 付けたセラミック材料から成るピストンヘッド及び前記ピストンスカートの上面 と前記ピストンヘッドの下面との間に介在したカーボンガスケットを有する断熱 ピストンにおいて、前記カーボンガスケットの受け部分とピストンリング溝の形 成部分を前記ピストンスカートの金属材料より熱伝導率が低く且つ該金属材料の 熱膨張率とほぼ等しい材料から成る部材で構成し、該部材を前記ピストンスカー トの鋳込みで前記ピストンスカートに固定した断熱ピストンに関する。
【0010】 また、この断熱ピストンにおいて、前記部材を構成する材料は前記ピストンス カートを構成する金属材料とほぼ同等の強度を有するニレジストである。
【0011】
この考案による断熱ピストンは、上記のように構成されており、次のように作 用する。即ち、この断熱ピストンは、ピストンヘッドとピストンスカートとの間 に配置したカーボンガスケットを受ける受け部分とピストンリング溝を形成した の部分をピストンスカートの金属材料より熱伝導率が低く且つ該金属材料の熱膨 張率とほぼ等しい材料から成る部材で構成し、該部材を前記ピストンスカートの 鋳込みで前記ピストンスカートに固定したので、前記カーボンガスケットは前記 部材で良好に断熱され、しかも前記受け部分と前記ピストンリング溝の形成部分 とに十分な強度を確保できる。
【0012】
以下、図面を参照して、この考案による断熱ピストンの実施例を説明する。図 1はこの考案による断熱ピストンの一実施例を示す断面図である。図1において 、部品に付した符号は、図2に示した部品と同一の部品には同一の符号を付し、 重複する説明は省略する。
【0013】 図1に示すように、この断熱ピストンは、アルミニウム、アルミニウム合金等 の金属材料から製作されたピストンスカート2と、ピストンスカート2に取り付 けた窒化ケイ素等のセラミック材料から製作したピストンヘッド1とから構成さ れている。ピストンスカート2には、上端壁部9を構成する上部外周に環状溝部 10が形成されている。この環状溝部10には、断熱性の部材3がピストンスカ ート2の鋳込み製造時に鋳込みによって固定されている。この部材3は、その上 面には断熱リング5を受ける環状凹部22とカーボンガスケット4を受ける受け 部分となる環状凹部23とが形成され、また、その外周面には第1圧力リング( 図示せず)を嵌入するピストンリング溝6の形成部分が形成されている。また、 ピストンスカート2には、第2圧力リング(図示せず)を嵌入するピストンリン グ溝21及び油かきリング(図示せず)を嵌入するピストンリング溝26が環状 溝部10の下方に形成されている。
【0014】 この断熱ピストンにおいて、断熱性の部材3は、ピストンスカート2を形成す るアルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料よりも低熱伝導であり、鋳込み 後のピストンスカート2の上端壁部9に形成した環状溝部10との密着性を良好 にするため、上記金属材料と同等の熱膨張率を有し、しかも上記金属材料とほぼ 同等の強度を有する材料で製作されている。この部材3は、例えば、ニッケルを 含有するニレジストの金属材料から製作されている。従って、この断熱ピストン の断熱性は大幅に向上し、ピストンヘッド1から伝達された熱エネルギーはカー ボンガスケット4を通じて前記ピストンリング溝に嵌入した第1圧力リングから シリンダライナへの熱流が遮断され、熱エネルギーの外部への放熱が防止され、 冷却損失が低減され、第1圧力リングの嵌入するピストンリング溝6の形成位置 をハイトップ化でき、無駄容積を低減することができ、従って、エンジン性能を 向上できる。
【0015】
この考案による断熱ピストンは、上記のように構成されており、次のような効 果を有する。即ち、この断熱ピストンは、金属材料から成るピストンスカートの 上面とピストンヘッドの下面との間に介在したカーボンガスケットを受ける受け 部分とピストンリング溝の形成部分を前記ピストンスカートの金属材料より熱伝 導率が低く且つ該金属材料の熱膨張率とほぼ等しい材料から成る部材で製作し、 該部材を前記ピストンスカートの鋳込みで前記ピストンスカートに固定したので 、前記カーボンガスケットを受ける前記受け部分と前記ピストンリング溝の前記 形成部分とは一体的な断熱構造に構成され、燃焼室の熱エネルギーは該燃焼室か ら前記カーボンガスケットを通じて前記ピストンリング溝へ流れる熱流が遮断さ れ、断熱性を大幅に向上できる。しかも、前記受け部分と前記ピストンリング溝 の前記形成部分とは一体的構造であるから強度を大幅に増強できる。
【0016】 従って、この断熱ピストンは、断熱性を向上できるので、前記ピストンリング 溝に嵌入した第1圧力リングからシリンダライナ及びシリンダブロックへと伝達 される熱量を低減できるから、冷却損失を大幅に低減でき、また、強度を確保で き且つ断熱性を向上できるから、第1圧力リングが嵌入するピストンに形成する ピストンリング溝の形成位置をハイトップ化に形成しても破損することがなく、 ピストンリング溝の形成位置をハイトップ化によって燃焼室の無駄容積を大幅に 低減でき、従って、エンジン性能を向上できる。
【図1】この考案による断熱ピストンの一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】従来の断熱ピストンの一例を示す断面図であ
る。
る。
1 ピストンヘッド 2 ピストンスカート 3 断熱部材 4 カーボンガスケット 5 断熱リング 6 ピストンリング溝 9 上端壁部 10 環状溝部 11 結合リング
Claims (2)
- 【請求項1】 アルミニウム、アルミニウム合金等の金
属材料から成るピストンスカート、該ピストンスカート
に取り付けたセラミック材料から成るピストンヘッド及
び前記ピストンスカートの上面と前記ピストンヘッドの
下面との間に介在したカーボンガスケットを有する断熱
ピストンにおいて、前記カーボンガスケットの受け部分
とピストンリング溝の形成部分を前記ピストンスカート
の金属材料より熱伝導率が低く且つ該金属材料の熱膨張
率とほぼ等しい材料から成る部材で構成し、該部材を前
記ピストンスカートの鋳込みで前記ピストンスカートに
固定した断熱ピストン。 - 【請求項2】 前記部材を構成する材料は、前記ピスト
ンスカートを構成する金属材料とほぼ同等の強度を有す
るニレジストである請求項1に記載の断熱ピストン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991073363U JP2550852Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 断熱ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991073363U JP2550852Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 断熱ピストン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517145U true JPH0517145U (ja) | 1993-03-05 |
JP2550852Y2 JP2550852Y2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=13516021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991073363U Expired - Lifetime JP2550852Y2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | 断熱ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2550852Y2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59157146A (ja) * | 1983-02-26 | 1984-09-06 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
JPS6165634A (ja) * | 1984-09-07 | 1986-04-04 | Fujitsu Ltd | 監視方式 |
JPS6318170A (ja) * | 1986-07-11 | 1988-01-26 | Isuzu Motors Ltd | 内燃機関のピストン |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP1991073363U patent/JP2550852Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59157146A (ja) * | 1983-02-26 | 1984-09-06 | Toyobo Co Ltd | 熱可塑性樹脂組成物 |
JPS6165634A (ja) * | 1984-09-07 | 1986-04-04 | Fujitsu Ltd | 監視方式 |
JPS6318170A (ja) * | 1986-07-11 | 1988-01-26 | Isuzu Motors Ltd | 内燃機関のピストン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2550852Y2 (ja) | 1997-10-15 |
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