JPH05171355A - 繊維用針 - Google Patents

繊維用針

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JPH05171355A
JPH05171355A JP33707491A JP33707491A JPH05171355A JP H05171355 A JPH05171355 A JP H05171355A JP 33707491 A JP33707491 A JP 33707491A JP 33707491 A JP33707491 A JP 33707491A JP H05171355 A JPH05171355 A JP H05171355A
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JP
Japan
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needle
toughness
strength
wear resistance
fiber
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Pending
Application number
JP33707491A
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English (en)
Inventor
Koichi Hashimura
興一 橋村
Yoshio Kimori
義夫 木森
Yoshinobu Kageyama
喜信 陰山
Masafumi Takada
雅文 高田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度、靱性、耐摩耗性に優れた繊維用針を提
供することを目的とする。 【構成】 鋼の化学組成は重量%でC:1.0〜1.7、C
r :3.0〜6.0、W:4.0〜14.0、V:2.0〜6.5、
Mo :3.0〜9.5、Co :4.0〜12.0、残部がFe 及
び不純物よりなることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は縫製、編成に使用する手
縫針、ミシン針、メリヤス針等の繊維用針に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の手縫針、ミシン針、メリヤス針等
の繊維用針は、重量%でC:0.6〜1.1の高炭素鋼線材
(たとえばJIS SWR82A)が一般に使用され、
所要の針形状に成形後、焼入れ焼戻しされて強度、靱
性、耐摩耗性が付与されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の針は、所望
の強度、靱性、耐摩耗性が付与されているために、もっ
ぱら高炭素鋼の炭素含有率を加減したり、焼入れ焼戻し
温度を変えたりされていたが、ある硬さ以上になると靱
性が低下し、折れ易くなり、一定の硬さ以上にできない
ばかりか、耐摩耗性に於いても著しい向上をもたらすこ
とができなかった。そのため縫製、編成等の機械に使用
すると、短時間で針の先端や主要部が繊維との摩擦によ
り摩耗し、針の折れや製品不良が発生したり、また手縫
針においては布を突き抜く力が大となり、縫手の疲労度
も大きいものであった。
【0004】本発明は、従来技術の有する上記問題に鑑
みてなしたものであり、強度、靱性、耐摩耗性に優れた
繊維用針を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、針の鋼の化学
組成を調整することにより、強度、靱性、耐摩耗性に優
れた繊維用針を形成し、その鋼の化学組成は重量%で
C:1.0〜1.7、Cr :3.0〜6.0、W:4.0〜14.
0、V:2.0〜6.5、Mo :3.0〜9.5、Co :4.0〜
12.0、残部がFe 及び不純物よりなる。
【0006】次に、本発明の繊維用針の鋼の化学組成を
限定した理由について説明する。炭素Cは、一部基地中
に固溶し、他はCr 、W、V、Mo と結合して硬い炭化
物を形成して、耐摩耗性を向上させる。従って成分量が
1.0%未満の場合には、炭化物の形成が少なく、耐摩耗
性に劣り、1.7%を超えると加工性が低下すると共に偏
析による靱性の低下を生じる。よってCは1.0〜1.7%
とした。
【0007】クロムCr は、一部炭化物を形成し、基地
中に固溶して鋼に時硬性を与え、焼入性を良好にする。
しかし、他の合金成分の量を増加させるとCr 量に制限
を受け、3.0%未満の場合には良好な焼入性を得られ
ず、6.0%を超えると焼戻し硬さを低下させる。よって
Cr は3.0〜6.0%とした。
【0008】タングステンWおよびモリブデンMo は、
炭化物を形成し耐摩耗性を与える。しかしW、Mo は耐
摩耗性を与えるのに有効な元素であるが、過多になると
加工性を低下させ、さらに針に要求される靱性を満足す
ることができなくなる。よってWは4.0〜14.0%、M
o :3.0〜9.5%とした。
【0009】バナジウムVは、非常に硬い炭化物を形成
し、耐摩耗性を与える。しかしWと同様に過多になると
加工性、靱性を低下させる。よってVは2.0〜6.5%と
した。
【0010】コバルトCo は、炭化物を形成せず、殆ど
基地に固溶して焼戻し硬さを向上させ、針に要求される
強度を容易に調質できる。また切削加工性を向上させ針
の成−加工を容易にするものである。しかし、過多にな
ると量に似合う焼戻し硬さの向上がなくなり、さらには
脆化を生じる。よってCo は4.0〜12.0%とした。
【0011】本発明はCr 、W、V、Mo 等の炭化物が
適度に存在する鋼よりなる繊維用針であり、化学組成を
制限することにより、繊維用針として要求される強度、
靱性、耐摩耗性を向上させるものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
1に示す化学組成の鋼線A、Bは、本発明の実施例に用
いた材料である。そして鋼線C、Dは比較例であり、ま
た鋼線Eは従来例である。
【0013】
【表1】
【0014】次に、表1の各鋼線を、針成形加工し、焼
入れ焼戻しを行なって、図1に示すようなミシン針1に
加工した。そして、その抗折力、靱性、耐摩耗性をテス
トしたところ表2に示す結果を得た。
【0015】
【表2】
【0016】抗折力は、強度を評価するため行なったも
ので、試験方法は三点曲げ試験により行ない、折れ時の
荷重を測定し、値が大きい方が高強度である。靱性は、
抗折力測定時に於いて、折れ時のたわみ量により評価
し、高靱性ほどたわみ量を大きくして折れるものであ
り、従来例のたわみ量を100とした時の指数で表して
比較評価し、値が大きい方が高靱性である。耐摩耗性
は、ミシン針を実際にミシンに装着して一定時間の縫製
を行ない、縫製後の針先の摩耗量を測定し、従来例の摩
耗量を100とした時の指数で表して比較評価し、値が
大きい方が耐摩耗性が良い。
【0017】表2より、本発明の実施例A、Bは、他の
ものと比較して、強度、靱性、耐摩耗性に優れ、従来例
Eより強度は約37%、靱性は約23%、耐摩耗性は約
3.3倍夫々向上した。比較例Cについては、強度、耐摩
耗性に優れているが靱性に劣り実用性がない。また特に
際立った強度、靱性、耐摩耗性の向上はみられない。
【0018】また、鋼の製造方法として、溶解法または
粉末法の選択を行なうことができるが、強度、靱性、耐
摩耗性を向上させる上で金属組織の微細化が可能な粉末
法、特に熱間静水圧プレス法により製造された鋼を用い
る方が好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明の繊維用針は、上記構成になした
もので、強度、靱性、耐摩耗性に優れ、使用寿命が大幅
に延長し、縫製、編成等の作業性および品質を向上させ
る効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す繊維用針の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ミシン針

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼の化学組成が重量%で、C:1.0〜1.
    7、Cr :3.0〜6.0、W:4.0〜14.0、V:2.0〜
    6.5、Mo :3.0〜9.5、Co :4.0〜12.0、残部が
    Fe 及び不純物からなることを特徴とする繊維用針。
JP33707491A 1991-12-19 1991-12-19 繊維用針 Pending JPH05171355A (ja)

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JP33707491A JPH05171355A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 繊維用針

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JP33707491A JPH05171355A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 繊維用針

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JPH05171355A true JPH05171355A (ja) 1993-07-09

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ID=18305190

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JP33707491A Pending JPH05171355A (ja) 1991-12-19 1991-12-19 繊維用針

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512248A (ja) * 2013-12-19 2017-05-18 グローツ−ベッカート コマンディトゲゼルシャフト 織物用器具およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512248A (ja) * 2013-12-19 2017-05-18 グローツ−ベッカート コマンディトゲゼルシャフト 織物用器具およびその製造方法
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