JPH05170488A - 撥水ガラス - Google Patents

撥水ガラス

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Publication number
JPH05170488A
JPH05170488A JP34287391A JP34287391A JPH05170488A JP H05170488 A JPH05170488 A JP H05170488A JP 34287391 A JP34287391 A JP 34287391A JP 34287391 A JP34287391 A JP 34287391A JP H05170488 A JPH05170488 A JP H05170488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
repellent
glass
ceramic layer
microcapsules
Prior art date
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Pending
Application number
JP34287391A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Nakanishi
正次 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Publication of JPH05170488A publication Critical patent/JPH05170488A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating

Abstract

(57)【要約】 【目的】表面が磨耗しても撥水性が長期間維持されるよ
うにする。 【構成】ガラス基板1と、透明セラミック層2と、撥水
剤4を内包し透明セラミック層2中に分散保持されたマ
イクロカプセル3と、からなる撥水ガラス。表面に表出
するマイクロカプセル3の少なくとも一部が破壊され、
つぎつぎに表出する撥水剤4により撥水皮膜が形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板表面に撥水
皮膜が形成された撥水ガラスに関する。本発明の撥水ガ
ラスは、自動車のウインドガラス、ミラーなどに利用で
きる。
【0002】
【従来の技術】雨天時などにウインドガラスやサイドミ
ラーに付着した水滴をはじき、視界を良好とすることを
目的として、撥水ガラスが検討されている。例えばガラ
ス自体を撥水化することが考えられるが、現時点では技
術的に解決すべき課題が多々あり、実用化には至ってい
ない。そこでガラス基板表面に撥水性の透明皮膜を形成
することが想起され、種々の提案がなされている。
【0003】例えば特願平1−217812号公報に
は、ガラス基板表面にポリジメチルシロキサンなどのシ
リコーン系の撥水皮膜をもつ撥水ガラスが提案されてい
る。シリコーン系樹脂は極めて良好な撥水性を有するの
で、この撥水ガラスは優れた撥水性を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでシリコーン系
の撥水皮膜では、含まれる撥水基が皮膜の表面側に配向
し、SiO基がガラス基板側に配向した状態となってい
る。そのためガラスクリーナなどで磨かれたりした場合
に、最表面が磨耗すると配向が乱れ撥水基の脱落も生じ
て撥水性が低下し、ついには撥水性が早期に消失すると
いう不具合があった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、撥水性の耐久性に優れた撥水ガラスとする
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の撥水ガラスは、ガラス基板と、ガラス基板の表面に
形成された透明セラミック層と、撥水剤を内包し透明セ
ラミック層中に分散保持されたマイクロカプセルと、透
明セラミック層の表面に表出するマイクロカプセルの少
なくとも一部が破壊され表出した撥水剤より形成された
撥水皮膜と、からなることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の撥水ガラスでは、撥水剤はマイクロカ
プセル中に内包され、さらにマイクロカプセルは透明セ
ラミック層中に分散状態で保持されている。しかしこの
状態では撥水性は示さない。そこで透明セラミック層表
面をネル布などで摩擦する。すると最表面に存在するマ
イクロカプセルが破れ、内包されていた撥水剤が表出し
て撥水皮膜を形成するため撥水性が得られる。
【0008】そしてガラス磨きなどにより先に表出した
撥水剤が除去されたとしても、透明セラミック層の内部
に含まれる新しいマイクロカプセルが表出し、それが破
れて新しい撥水剤が供給される。このように透明セラミ
ック層が存在する間は、次から次へと撥水剤が表面に供
給されるので、撥水性が長期間維持される。
【0009】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (実施例1)図1に本実施例の撥水ガラスを示す。この
撥水ガラスは、ガラス基板1と、ガラス基板1表面に形
成されSiO2 からなる透明セラミック層2と、透明セ
ラミック層2中に分散保持されたマイクロカプセル3
と、マイクロカプセル3中に内包された撥水剤4と、透
明セラミック層2表面に形成された撥水皮膜5とから構
成される。
【0010】ガラス基板1としてはソーダライムガラス
を用いているが、他に珪酸ガラス、珪酸アルカリガラ
ス、鉛アルカリガラス、カリ石灰ガラス、バリウムガラ
スなどの珪酸塩ガラス、B2 3 及びSiO2 を有する
硼珪酸ガラス、P2 5 を含有する燐酸塩ガラスなどか
ら選択して用いることができる。透明セラミック層2は
SiO2 からなり、その厚さは約200nmである。透
明セラミック層2としては、他にAl2 3 、Ti
2 、ZrO2 なども用いることができる。この透明セ
ラミック層2は、マイクロカプセル3を強固に保持する
とともに、高い耐磨耗性により耐久性を高める機能をも
つ。
【0011】マイクロカプセル3はゼラチン質であり、
その粒径は100〜50nmである。この粒径は透明セ
ラミック層の膜厚より小さいことが望ましく、その膜厚
の1/2以下が特に望ましい。磨耗による新しいマイク
ロカプセルの表出回数を多くし、長期間撥水性が得られ
るようにするためである。なお、マイクロカプセルの材
質としては、ゼラチン以外にアルギン酸ソーダ、ポリビ
ニルアルコール、グリセリン、卵アルブミン、エポキシ
樹脂などを利用することができる。
【0012】撥水剤4はポリジメチルシロキサンから構
成されている。しかしポリジメチルシロキサンに限るも
のではなく、撥水作用を示す既知の撥水剤を利用するこ
とができる。この撥水ガラスは以下のようにして製造さ
れた。先ず200mlのビーカーに75mlの水を入
れ、それに5gの硝酸ジルコニウムを加える。この硝酸
ジルコニウムは硬化剤として機能する。次にこの溶液を
600rpmの速度で攪拌しながら、25mlのポリジ
メチルシロキサンを徐々に添加する。添加終了後も攪拌
を10分間継続し充分に乳化させる。そして攪拌を継続
しながら、さらにゼラチン10gを水50mlに溶解し
た溶液を徐々に添加する。これによりポリジメチルシロ
キサンを内包するゼラチン質のマイクロカプセルを分散
したマイクロカプセル分散液が作製される。
【0013】次に、1リットルのビーカーにテトラエト
キシシラン200gとエタノール426.5gを混合
し、20分間攪拌する。そしてさらに水83gと0.1
N塩酸水溶液104gを加え、2時間攪拌して加水分解
反応を行わせる。これを密封容器に入れ25℃にて24
時間熟成後、攪拌しながら上記マイクロカプセル分散液
100mlを徐々に添加し、さらに1時間攪拌して形成
溶液を得る。
【0014】この形成溶液にガラス基板1を浸漬し、3
0mm/minの速度で引き上げて成膜し、250℃に
て1時間焼成してマイクロカプセル3を分散保持した膜
厚約200nmのSiO2 からなる透明セラミック層2
を形成した。この状態では透明セラミック層2は撥水性
を示さない。そこで透明セラミック層2の表面をネル布
などで摩擦した。すると最表面のマイクロカプセル3が
破れて内包されていた撥水剤(ポリジメチルシロキサ
ン)4が表出し、透明セラミック層2表面に撥水皮膜5
を形成するため、水との接触角が100度と良好な撥水
性を示した。
【0015】なお、この撥水ガラスの透明セラミック層
2表面を、コンパウンド入りガラスクリーナを含ませた
ネル布で磨く堅牢度試験を行った。磨き圧力300g/
cm 2 で3000往復させた後も接触角の低下が無く、
極めて撥水性の耐久性に優れていた。 (実施例2)本実施例の撥水ガラスは、透明セラミック
層2がZrO2 からなること以外は実施例1と同様の構
成である。以下、その製造方法を説明して構成の説明に
代える。
【0016】実施例1と同様にして、ポリジメチルシロ
キサンを内包するゼラチン質のマイクロカプセルを分散
したマイクロカプセル分散液を作製する。これを遠心分
離法を利用して固液分離し、マイクロカプセル3を分離
する。これとは別に、1リットルのビーカーに100g
のオクチル酸ジルコニウムと200gのn−ブタノール
を混合し、30分間攪拌する。そして攪拌しながら先に
分離したマイクロカプセル10gを混合し、形成溶液を
作製する。
【0017】この形成溶液にガラス基板1を浸漬し、3
0mm/minの速度で引き上げて成膜し、250℃に
て1時間焼成してマイクロカプセル3を分散保持した膜
厚約200nmのZrO2 からなる透明セラミック層2
を形成した。この状態では透明セラミック層2は撥水性
を示さない。そこで透明セラミック層2の表面をネル布
などで摩擦した。すると最表面のマイクロカプセル3が
破れて内包されていた撥水剤(ポリジメチルシロキサ
ン)4が表出し、透明セラミック層2表面に撥水皮膜5
を形成するため、水との接触角が100度と良好な撥水
性を示した。
【0018】なお、この撥水ガラスの透明セラミック層
2表面を、コンパウンド入りガラスクリーナを含ませた
ネル布で磨く堅牢度試験を行った。磨き圧力300g/
cm 2 で3000往復させた後も接触角の低下が無く、
極めて撥水性の耐久性に優れていた。
【0019】
【発明の効果】すなわち本発明の撥水ガラスによれば、
コンパウンド入りのガラスクリーナなどで磨いても撥水
性が低下したり消失したりすることがないので、撥水性
が長期間維持され耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の撥水ガラスの模式的断面図
である。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:透明セラミ
ック層 3:マイクロカプセル 4:撥水剤 5:
撥水皮膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板と、該ガラス基板の表面に形
    成された透明セラミック層と、撥水剤を内包し該透明セ
    ラミック層中に分散保持されたマイクロカプセルと、該
    透明セラミック層の表面に表出する該マイクロカプセル
    の少なくとも一部が破壊され表出した該撥水剤より形成
    された撥水皮膜と、からなることを特徴とする撥水ガラ
    ス。
JP34287391A 1991-12-25 1991-12-25 撥水ガラス Pending JPH05170488A (ja)

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JP34287391A JPH05170488A (ja) 1991-12-25 1991-12-25 撥水ガラス

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JPH05170488A true JPH05170488A (ja) 1993-07-09

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10236728A1 (de) * 2002-08-09 2004-02-26 Schott Glas Reinigungsfreundliche Vorrichtung
JP2007246818A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Inax Corp コーティング剤及びタイル
JP2014533233A (ja) * 2011-11-09 2014-12-11 コーニング インコーポレイテッド ナノ粒子をガラスに結合する方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10155361B2 (en) 2011-11-09 2018-12-18 Corning Incorporated Method of binding nanoparticles to glass

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