JPH05170035A - 自動車のフロントピラー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウィンドシールドガラスの車体への取付位置
の位置決めを容易かつ正確に行なうことができ、しかも
ウェザーストリップの取付けをばらつきなくモールディ
ングに沿って配設でき、ウェザーストリップの配設ライ
ンの外観性向上を図り得るようにする。 【構成】 ウィンドシールドガラス２の端縁２ａに装着
されるモールディング６に溝形レール部９を一体的に連
設し、溝形レール部６をフロントピラーパネル５ａの所
定箇所に位置決めして止着すると共に、溝形レール部９
の溝９ｂ内にウェザーストリップ７を装着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フロントウィンドとサ
イドドア（プレスドア）との間に配設される自動車のフ
ロントピラーの構造に関し、更に詳しくは、フロントピ
ラー部分におけるウィンドシールドガラスのモールディ
ング及びサイドドアのウェザーストリップの配設構造に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来のフロントピラー構造を示す
ものであって、従来では、ウィンドシールドガラス（フ
ロントウィンドガラス）２０の端縁に装着したモールデ
ィング２１を接着剤２２等にてフロントピラーパネル
（車体ボディ）２３に固着すると共に、このモールディ
ング２１に沿うようにウェザーストリップ２４を両面接
着テープ２５にてフロントピラーパネル２３に貼付する
ようにしているのが実状である。なお、図５において、
２６はサイドドアである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き従来のフロントピラー構造にあっては、モールディ
ング２１のフロントピラーパネル（車体ボディ）２３へ
の取付位置ひいてはウィンドシールドガラス２０の配設
位置を正確に定めることができないという問題点があっ
た。また、ウェザーストリップ２４は両面接着テープ２
５にてモールディング２１（及びウィンドシールドガラ
ス２０）に沿ってフロントピラーパネル２３に貼付され
ているだけのため、外観上まっすぐに見栄え良く配設さ
れない場合がある。

【０００４】本発明は、このような問題点を解消すべく
なされたものであって、その目的は、モールディング
（ひいてはウィンドシールドガラス）の取付を容易かつ
正確に行なうことができ、しかもウェザーストリップの
取付けをばらつきなく外観が良好となるように所定ライ
ンに沿って正確に配設できるようにした自動車のフロン
トピラー構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、ウィンドシールドガラスの端縁に装
着されるモールディングに溝形レール部を一体的に連設
し、前記溝形レール部をフロントピラーパネルの所定箇
所に位置決めして止着すると共に、前記溝形レール部の
溝内にウェザーストリップを装着するようにしている。

【０００６】

【作用】ウィンドシールドガラスのモールディングとウ
ェザーストリップ装着用の溝形レール部とが一体的に連
設されているため、溝形レール部をフロントピラーパネ
ルの所定位置に止着するのに応じてモールディングひい
てはウィンドシールドガラスの取付位置が正確に設定さ
れる。また、ウェザーストリップを前記溝形レール部の
溝内に装着することにより、ウェザーストリップは前記
モールディングに沿うライン上に外観上きれいに正しく
配置される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例に付き図１〜図３を
参照して説明する。

【０００８】図１は本発明に係るフロントピラー構造を
備えた四輪自動車１を示すものであって、同図におい
て、２はウィンドシールドガラス（フロントウィンドガ
ラス）、３はサイドドア（プレスドア）、４はルーフ、
５はウィンドシールドガラス２とサイドドア３との間に
配設されたフロントピラー、６はウィンドシールドガラ
ス２の端縁に装着されたモールディング、７はウェザー
ストリップである。

【０００９】上述のモールディング６は、図２に示すよ
うに、断面ほぼコ字状に成形された合成樹脂製又はゴム
製の部材であって、モールディング６に金属製のウェザ
ーストリップ取付用部材８が一体に結合されている。前
記ウェザーストリップ取付用部材８は、溝形レール部９
とこの溝形レール部９に一体的に連設された埋設片部１
０とから成り、前記埋設片部１０が既述のモールディン
グ６（フロントピラー５に対応する部分）の内部に埋設
されている。従って、モールディング６とウェザースト
リップ取付用部材８とは一体的に連設されている。

【００１０】かくして、モールディング６の凹部６ａ内
にウィンドシールドガラス２の端縁２ａが相対的に嵌挿
された状態でモールディング６がウィンドシールドガラ
ス２に取付けられ、このモールディング６が接着剤１１
にて車体パネルのフロントピラーパネル５ａに接着固定
されている。

【００１１】一方、モールディング６に一体的に連結さ
れているウェザーストリップ取付用部材８の溝形レール
部９には、図２及び図３に示す如くその底壁９ａの所定
箇所に複数の取付孔１２が形成されると共に、フロント
ピラーパネル５ａには、これらの取付孔１２がそれぞれ
対応する複数の取付孔１３（図２参照）が形成されてい
る。かくして、上述のウェザーストリップ取付用部材８
の溝形レール部９は、図２に明示するように前記取付孔
１２，１３に挿通されたクリップ１４（或いはスクリュ
ー等）にてフロントピラーパネル５ａに両面接着テープ
１５等を介して固定されている。そして、この溝形レー
ル部９の溝９ｂ内にウェザーストリップ７が装着されて
支持されている。

【００１２】なお、フロントピラーパネル５ａの箇所に
おいては上述の如くウェザーストリップ７が溝形レール
部９に装着されるが、フロントピラーパネル５ａに連な
るルーフ４の側縁においては、従来と同様に両面接着テ
ープ（図示せず）にて貼着されている。

【００１３】このようなフロントピラー構造の組付に際
しては、まず、モールディング６及びウェザーストリッ
プ取付用部材８から成る一体部品をウィンドシールドガ
ラス２の端縁２ａに装着しておく。そして、溝形レール
部９をフロントピラーパネル５ａに当てがってフロント
ピラーパネル５の取付孔１３に溝形レール部９の取付孔
１２を合致せしめ、これらの取付孔１２，１３にクリッ
プ１４を差し込んで係着する。これにより、溝形レール
部９が位置決めされて止着されると共に、これに応じて
モールディング及びウィンドシールドガラス２が所定位
置に固定配置される。

【００１４】次いで、溝形レール部９の溝９ｂ内にウェ
ザーストリップ７の半分部分７ａを弾性変形させて押し
込み、溝形レール部９にウェザーストリップ７の半分部
分７ａを装着する。そして、溝形レール部９からさらに
上方に延びるウェザーストリップ７の半分部分７ｂをル
ーフ４の側縁に両面接着テープにて貼着する。

【００１５】以上の如きフロントピラー構造によれば、
ウィンドシールドガラス２及びモールディング６の取付
け位置の位置決めを容易かつ正確に行なうことができ
る。その上、フロントピラー５におけるウェザーストリ
ップ７の取付けをモールディング６に正確に沿うように
蛇行することなく配設でき、ウェザーストリップ７の配
設ラインの外観性向上を図ることができる。

【００１６】以上、本発明の一実施例に付き述べたが、
本発明は既述の実施例に限定されるものではなく、本発
明の技術的思想に基いて各種の変形及び変更が可能であ
る。

【００１７】例えば、図４に示す如くモールディング部
１６及び溝形レール部１７を一体成形して成る合成樹脂
製一体成形部材１８を用いるようにしてもよい。この場
合にも、既述の実施例と同様の作用効果を奏し得る。

【００１８】

【発明の効果】以上の如く、本発明は、モールディング
にウェザーストリップ取付用の溝形レール部を一体的に
連設して、この溝形レール部をフロントピラーパネルの
所定箇所に位置決めして止着するようにしたものである
から、車体へのウィンドシールドガラスの取付位置の位
置決めを容易にかつ正確に行なうことができる。しか
も、ウェザーストリップ取付用の溝形レール部はモール
ディングに対応して一体に結合されているため、フロン
トピラーにおけるウェザーストリップの取付けをばらつ
きなく（蛇行なく）モールディングに沿って正確に配設
することができ、ウェザーストリップの配設ラインの外
観性向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るフロントピラー構造を備えた四輪
自動車の斜視図である。

【図２】図１におけるＸ−Ｘ線断面図である。

【図３】フロントピラーの正面図である。

【図４】本発明の変形例を示すものであって、モールデ
ィング部と溝形レール部とを一体成形して成る合成樹脂
製部材を示す断面図である。

【図５】従来におけるフロントピラー構造の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 四輪自動車 ２ ウィンドシールドガラス（フロントウィンドガラ
ス） ２ａ 端縁 ３ サイドドア ５ フロントピラー ５ａ フロントピラーパネル ６ モールディング ７ ウェザーストリップ ８ ウェザーストリップ取付用部材 ９ 溝形レール部 ９ｂ 溝 １０ 埋設片部 １２，１３ 位置決め用の取付孔 １４ クリップ １６ モールディング部 １７ 溝形レール部 １８ 合成樹脂製の一体成形部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ウィンドシールドガラスの端縁に装着さ
   れるモールディングに溝形レール部を一体的に連設し、
   前記溝形レール部をフロントピラーパネルの所定箇所に
   位置決めして止着すると共に、前記溝形レール部の溝内
   にウェザーストリップを装着するようにしたことを特徴
   とする自動車のフロントピラー構造。