JPH05169905A - 一体型車軸装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝動装置を、車軸ハウジング内に一体的に取
付けることにより、車軸装置の寸法を小さくする。 【構成】 上下のケーシング１４と１６の接合面をなす
それらの周縁１８と同一面上において反対方向に延びる
１対の車軸３０と３２とを、車軸ハウジング１２内に枢
支し、かつ油圧式変速装置２４、２６を、車軸ハウジン
グ１２内に取付けてある。油圧式変速装置２４、２６
は、車軸ハウジング１２内に位置し、かつ１対の取付面
を有する中間部６８を備えている。１対の油圧式変速装
置２４、２６が、該中間部の取付面に取付けられてい
る。中間軸４８が、一方の前記油圧式変速装置２６と車
軸３０、３２との間に設けられており、周縁１８を含む
平面から偏倚させて、車軸ハウジング１２内に枢支され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車軸装置に関し、特
に、車軸ハウジングを小型化しうるように、伝動装置を
車軸ハウジング内に一体的に取付けた一体型車軸装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】芝刈トラクター等の油圧式駆動装置は、
駆動入力結合部、歯車式減速装置、および反対方向に延
び、かつ差動式に結合された１対の車軸を含むハウジン
グ内に収容した車軸装置を備えている。通常、伝動装置
は、ハウジングの外側に取付けられ、この伝導装置の出
力によて車軸を駆動するように構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】車軸と伝動装置を備え
る油圧装置を包囲するハウジングをできるだけ小型化す
るためには、車軸の機能を損なうことなく、組立済の各
構成部品の寸法を最小限にすることが望ましい。

【０００４】車軸装置をより小型化するため、ハウジン
グ内に、伝動装置と車軸構成部品とを一体化して設ける
ことが提案されている。その一例として、１９９０年２
月２７日付のルイス等による米国特許第４，９０３，５
４５号明細書に記載されているように、伝動装置の中央
部において、公知の伝動装置の２つの油圧式変位装置
を、車軸ハウジング内に直交させて取ることが提案され
ている。この構成は効果的であることが実証されている
が、その小型化を図る上においては限界がある。

【０００５】前記米国特許第４，９０３，５４５号明細
書に開示されているように、中央部を利用する一体型車
軸は、ツーピース式のハウジングを有しており、車軸、
油圧モータの出力軸、および出力軸と車軸との間で運動
を伝達する逆回転中間軸は、すべて、上下のケーシング
の間に設けられている。上下のケーシングの分割線上
に、前記各軸を整合させるため、各構成素子を、おおむ
ね平行に、かつ同一面上に、並設しなければならない。
これら並設された各軸と、それらの関連構成素子とを全
て収容するためには、車軸ハウジングは大きくなってし
まう。

【０００６】さらに、前記米国特許では、油圧ポンプと
油圧モータとを連絡する流路を形成するため、上下のケ
ーシング間に、その分割線と同一面をなすポンプ装着面
が設けられている。油圧ポンプは、分割線の上方でポン
プ装着面に固定され、車軸ハウジングを貫通して、上方
に突出する縦方向の軸を有している。油圧ポンプ全体
が、上下のケーシング分割線の上方に位置しているた
め、上部のケーシングは、ポンプを収容するのに十分な
容積を必要とし、一体型車軸装置全体の寸法は大きくな
ってしまう。

【０００７】本発明は、前記したような車軸装置の改良
に関するものであり、特に、その寸法を小さくすること
を目的とするものである。本発明の目的は、一体化され
た車軸装置の寸法を小さくし、かつ伝動装置を、車軸ハ
ウジング内に一体的に取付けてなる、新規かつ改良され
た一体型車軸装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明による一体型車軸
装置は、上下のケーシングの接合面をなすそれらの周縁
にそって、反対方向に延びる１対の車軸を回転自在に取
付けた、ツーピース型の車軸ハウジングを備えている。
伝動装置も、車軸ハウジング内に取付けられている。伝
動装置の中間部には、それぞれ油圧式変速装置を取付け
るための１対の取付面が設けられている。一方の油圧式
変速装置と駆動軸との間には、逆回転する中間軸が設け
られており、中間軸は、周縁を含む平面から偏倚して、
車軸ハウジング内に枢支されている。

【０００９】対をなす油圧式変速装置の一方を、周縁と
同一面上に位置する出力軸を備える油圧モータで構成
し、かつこの出力軸を、車軸とほぼ同一面上とするのが
好ましい。中間軸は、上下のケーシング間に形成した軸
受に枢支されている。上方の軸受は、周縁の内側方に向
かって、上部ケーシングと一体的に形成されており、そ
れと相補型の下方軸受は、下部ケーシングと一体的に形
成され、周縁上方に突出して、上部ケーシング内に突入
している。上下の軸受面は、協働して、中間軸の両端を
枢支し、中間軸は、上部ケーシング内で回転できるよう
になっている。

【００１０】別の実施例では、中間軸の内端は、上下の
ケーングと一体形成された軸受の間に支持されており、
その外端は、上部ケーシングの内壁にボルト締めした別
の軸受に枢支されている。

【００１１】さらに、別の実施例では、中間軸は、モー
タ出力軸と車軸に装着された歯車を相互に連結してい
る。この歯車は、中間軸に固定されたピニオンと噛み合
い、上部ケーシングの内側壁に形成された空洞内で、中
間軸を回転自在に支持できる動力を発生する。

【００１２】前記中間部は、車軸ハウジング内で位置決
め自在であり、その一面には油圧ポンプが、他面には油
圧モータが取付けられている。油圧ポンプ取付面と中間
軸とは、周縁を含む平面から、反対方向に偏倚してい
る。中間軸は、上部ケーシング内に配設されて、周縁の
上方に位置しており、油圧ポンプ取付面は、下部ケーシ
ング内に配設されて、周縁上下のケーシングの間に周縁
の下方に位置している。

【００１３】

【実施例】次に、添付図面を参照して、本発明の好適実
施例を、詳細に説明する。図１に示すように、一体型車
軸装置（１０）は、ほぼ平らな周縁（１８）に沿って接
合された、上部ケーシング（１４）と下部ケーシング
（１６）とからなる車軸ハウジング（１２）を備えてい
る。周縁（１８）は、一体型車軸装置の使用状態で、ほ
ぼ水平となる。上下のケーシング（１４）（１６）は、
周縁（１８）で接する、上下ケーシング（１４）（１
６）のフランジへ貫挿した複数のボルト（２０）によっ
て結合されている。

【００１４】図２は、ケーシングの平面形を示すが、上
部ケーシング（１４）の一部を、図の左下方部に残し、
他の部分を破断して、下部ケーシング（１６）および車
軸ハウジング（１２）内の種々の構成素子を示してい
る。車軸ハウジング（１２）には、１対の油圧式変速装
置（２４）（２６）、および車軸構成素子（２８）を含
む伝動装置が収容されている。

【００１５】車軸構成素子（２８）については、前記米
国特許第４，９０３，５４５号明細書に記載されている
が、周縁（１８）によって形成された水平面内におい
て、下部ケーシングを越えて、反対方向に延び、かつ端
部に、図示しない駆動輪が取付けられる車軸（３０）お
よび（３２）を有している。車軸（３０）及び（３２）
の外端には、軸受（３４）（３６）が、また同じく内端
には、車軸ハウジング（１２）に回転自在に枢支される
スラスト軸受（３８）（４０）が設けられている。

【００１６】車軸（３０）（３２）は、符号（４２）で
全体を示す差動装置を介して、連結されている。歯車式
減速装置（４４）は、油圧式変速装置（２６）の出力軸
（４６）と差動装置（４２）とを相互に結合しており、
かつ車軸（３０）（３２）と出力軸（４６）との間にお
いて、それらとおおむね平行をなす中間軸（４８）を有
している。

【００１７】内側にあるピニオン（５０）は、中間軸
（４８）に固定されており、伝達歯車（５２）を介し
て、差動装置（４２）と連結されている。一方、外側に
ある駆動歯車（５４）は、中間軸（４８）に固定され、
かつ出力軸（４６）上の歯車（５６）と噛合している。
したがって、中間軸（４８）は、出力軸（４６）および
差動装置（４２）に連結され、油圧式変速装置（２６）
と車軸（３０）（３２）との間において、回転運動を伝
える。なお、中間軸（４８）は、後で説明する要領で、
車軸ハウジング（１２）内に、回転自在に支持されてい
る。

【００１８】図３は、油圧式変速装置（２４）（２６）
の詳細を示す。両変速装置（２４）（２６）は、おおむ
ね同一構成をなしているが、一方の油圧式変速装置（２
４）は、スプライン結合部（６２）を介して、入力軸
（６４）に結合された、回転自在のシリンダブロック
（６０）を備えている。

【００１９】入力軸（６４）の内端は、一体型の油圧式
変速装置（２４）（２６）の中間部（６８）に設けたジ
ャーナル（６５）に回転自在に支持されており、同じく
外端は、軸受（６６）を介して、上部ケーシング（１
４）に回転自在に支持されている。リップシール（７
２）が、上部ケーシング（１４）の開口部を密封してい
る。

【００２０】回転自在のシリンダブロック（６０）は、
大径のピストン（７６）を摺動可能に嵌合支持する複数
のピストン嵌合孔（７４）を有している。各ピストン
（７６）は、バネ（７８）に押されて、斜板（８０）に
当接している。

【００２１】油圧式変速装置（２４）は、斜板（８０）
の角度を調整することによって変速する。この場合、斜
板（８０）は、公知の要領で、図３に示す時計回り位置
から、その反対方向の最端位置まで、手で操作できる手
段（図示せず）によって、その角度を変えることができ
る。さらに、斜板（８０）は、図３に示すように、その
枢支軸を中心として、中心位置を越えて反時計回りに回
転でき、かつ、ピストンが当接したクラッチ板（８２）
を支持している。スラストボール軸受（８６）が、クラ
ッチ板（８２）と斜板（８０）との間に設けられ、クラ
ッチ板（８２）を回転自在に支持している。

【００２２】他の油圧式変速装置（２６）は、固定され
た装置であり、バネ（９２）によって、斜板（９４）を
押圧するピストン（９０）が嵌合された、複数のピスト
ン嵌合孔を有する、回転自在のシリンダブロック（８
８）を備えている。斜板（９４）は、ピストンの先端が
当接する、クラッチ板（９６）を備えている。クラッチ
板（９６）と斜板（９４）との間には、スラストボール
軸受（９８）が設けられ、クラッチ板（９６）は回転自
在となっている。回転自在のシリンダブロック（８８）
は、スプライン結合部（１００）を介して、出力軸（４
６）を駆動する。

【００２３】出力軸（４６）の内端は、変速装置の中間
部（６８）の球状孔（１０２）内に設けたボール（１０
４）とともに回転する。また、その外端は、リップシー
ル（１０６）で密封されており、その内側方には、ボー
ル軸受（１０８）を含む軸受装置が配設されている。図
１に示すように、出力軸（４６）の中心線は、上下のケ
ーシング（１４）（１６）の間において、車軸（３０）
（３２）とおおむね平行をなす周縁（１８）上に位置し
ている。

【００２４】油圧式変速装置（２４）（２６）は、回転
軸が、ほぼ直交する、回転自在のシリンダブロック（６
０）（８８）を備えている。両変速装置（２４）（２
６）と一体である中間部（６８）は、互いにほぼ直交す
る取付面を有し、ほぼＬ字形をなしている。その第１取
付面（１１０）は、油圧式変速装置（２４）における、
回転自在のシリンダブロック（６０）の隣接面と相互作
用して、ポンプの役目をするアーチ形部分（図示せず）
を有している。同じく第２取付面（１１２）は、油圧式
変速装置（２６）における、回転自在のシリンダブロッ
ク（８８）の隣接面と相互作用して、モータの役目をす
るアーチ形部分（図示せず）を有している。前記中間部
（６８）の動作の詳細は、前記米国特許第４，９０３，
５４５号明細書に記載されている。

【００２５】以上、図１〜図３に基づいて、１対の油圧
式変速装置（２４）（２６）を有する伝動装置と関連す
る車軸構成素子が、ツーピース型の車軸ハウジング（１
２）内に装着されている一体型車軸装置の詳細について
説明した。

【００２６】前記のとうり、性能を損なわずに、一体型
車軸装置の寸法を最小にすることが望ましい。したがっ
て、油圧式変速装置の中間部（６８）は、一体型車軸装
置の高さが低くなるようにして、油圧式変速装置（２
４）を設置できるように設計されている。特に、ポンプ
装着用取付面（１１０）は、周縁（１８）の下方、すな
わち、周縁（１８）によって形成された平面から偏倚し
て、下方に延びていて、油圧式変速装置（２４）が、下
部ケーシング（１６）に嵌入できるようになっている。

【００２７】凹みを有する取付面（１１０）に油圧式変
速装置（２４）を取付けると、上部ケーシング（１４）
の内容積を小さくできるので、ポンプ取付面が、上下ケ
ーシングの間に、周縁によって形成された平面とおおむ
ね同一面をなす従来の車軸の高さより低い高さ「Ｈ」を
有する車軸ハウジング（１２）内に、車軸を容易に収容
できる。

【００２８】中間軸（４８）は、車軸ハウジング（１
２）に設けた支持部に支持されている。寸法を小さくす
るという前記目的に対処するため、中間軸（４８）は、
周縁（１８）から垂直方向に偏倚している。すなわち、
上下部ケーシング（１４）（１６）間の割れ目によって
画成された平面の上方で、図４に符号（１１４）で全体
を示す支持部によって支持されている。支持部（１１
４）は、下部ケーシング（１６）と一体形成された、凹
入上端部（１１８）を有する、１対の直立脚片（１１
６）を有している。

【００２９】凹入上端部（１１８）と相補型の凹入部
（１２０）が、上部ケーシング（１４）に一体形成さ
れ、上下部ケーシング（１４）（１６）が、周縁（１
８）に沿って当接した際、下に位置する脚片（１１６）
の凹入上端部（１１８）が、凹入部（１２０）と整合す
るようにしてある。軸受（１２２）が、脚片（１１６）
と上部ケーシング（１４）との間に設けられ、車軸ハウ
ジング（１２）の内方に向かう中間軸（４８）の両端を
回転自在に支持している。

【００３０】図１に示すように、中間軸（４８）が、周
縁（１８）、出力軸（４６）、および車軸（３０）（３
２）から、垂直方向に偏倚しているため、各軸をコンパ
クト化することができる。すなわち、モータ出力軸、駆
動車軸および中間軸が、上下ケーシングの間で、周縁に
よって形成された平面とおおむね同一面上に位置してい
る従来のものよりも短い長さ「Ｌ」を有する車軸ハウジ
ング内に、容易に収容できる。

【００３１】図４に示す支持部に替わるものとして、差
動装置と出力軸（４６）との間の、駆動結合の結果とし
て発生するギヤ力によって、中間軸（４８）を、上部ケ
ーシング（１４）に形成された凹入部（１２０）に、回
転自在に固定できる。

【００３２】特に、図５に示すように、歯車（５６）
は、中間軸（４８）の外側の駆動歯車（５４）と相互結
合してこれを駆動するように、モータ出力軸（４６）に
固定されている。伝達歯車（５２）は、車軸（３０）
（３２）と同心をなし、差動装置（４２）および中間軸
（４８）の内側の駆動ピニオン（５０）と相互結合して
これらを駆動するようになっている。

【００３３】回転中の歯車間に作用する力は、駆動ピニ
オン（５０）と駆動歯車（５４）とに対して、上向きに
作用する縦の分力を発生させることにより、凹入部（１
２０）に対して、防護された状態で、中間軸が、上部ケ
ーシング（１４）内に、引き続きとどまることができる
ようになっている。

【００３４】図６に示す、本発明のさらに別の実施例で
は、中間軸（４８）は、上部ケーシング（１４）のみに
設けた軸受部に、回転自在に支持されている。上向きの
凹み孔（１２４）が、上部ケーシング（１４）に一体的
に設けられ、中間軸（４８）の内端（１２６）を、回転
自在に支持している。中間軸（４８）の外端（１２８）
は、凹み孔（１２４）と整合して、上部ケーシング（１
４）の内壁（１３２）にボルト止めされた、軸受片（１
３０）上に支持されている。下部ケーシング（１６）に
は、特殊構造の軸受は必要ではなく、軸受片（１３０）
のボルトを外せば、中間軸（４８）を容易に外して、車
軸構成素子（２８）を点検整備することができる。

【００３５】前記実施例と同様に、中間軸（４８）は、
出力軸（４６）および車軸（３０）（３２）から、垂直
方向に偏倚されており、上部ケーシング（１４）内に完
全に収容されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一体型車軸装置の側面図である。

【図２】同じく一体型車軸装置の一部を破断した平面図
である。

【図３】図２の３−３線に沿った縦断面図である。

【図４】車軸ハウジング内の軸受による支持要領を説明
する分解斜視図である。

【図５】図４に示す軸受支持要領の別の実施例を示す略
図である。

【図６】上部ケーシングの軸受支持要領の別の実施例を
示す分解斜視図である。

【符号の説明】

（１０）車軸装置 （１２）車軸
ハウジング （１４）上部ケーシング （１６）下部
ケーシング （１８）周縁 （２０）ボル
ト （２４）（２６）油圧式変速装置 （２８）車軸
構成素子 （３０）（３２）車軸 （３４）（３
６）軸受 （３８）（４０）スラスト軸受 （４２）差動
装置 （４４）歯車式減速装置 （４６）出力
軸 （４８）中間軸 （５０）ピニ
オン （５２）伝達歯車 （５４）駆動
歯車 （５６）歯車 （６０）シリ
ンダブロック （６２）スプライン結合部 （６４）入力
軸 （６５）ジャーナル （６６）軸受 （６８）伝動装置中間部 （７２）リッ
プシール （７４）ピストン嵌合孔 （７６）ピス
トン （７８）バネ （８０）斜板 （８２）クラッチ板 （８６）スラ
ストボール軸受 （８８）シリンダブロック （９０）ピス
トン （９２）バネ （９４）斜板 （９６）クラッチ板 （９８）スラ
ストボール軸受 （１００）スプライン結合部 （１０２）球
状孔 （１０４）ボール （１０６）リ
ップシール （１０８）ボール軸受 （１１０）
（１１２）取付面 （１１４）支持部 （１１６）直
立脚片 （１１８）凹入上端部 （１２０）凹
入部 （１２２）軸受 （１２４）凹
み孔 （１２６）内端 （１２８）外
端 （１３０）軸受片 （１３２）内
壁

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 反対方向に延びる１対の車軸を、第１ケ
   ーシングと第２ケーシングとの境界面をなすそれらの周
   縁に沿って、回転自在に支持するとともに、伝動装置を
   収容した車軸ハウジングを備え、前記伝動装置が、 前記車軸ハウジング内に位置決めすることができ、かつ
   １対の装着面を有する中間部と、 前記中間部における各取付面にそれぞれ取付けられた、
   １対の油圧式変速装置と、 前記油圧式変速装置の一方と車軸との間に設けられ、前
   記周縁が形成する平面から偏倚して、前記車軸ハウジン
   グ内に枢支された中間軸とを有することを特徴とする一
   体型車軸装置。
2. 【請求項２】 第１ケーシングと第２ケーシングとの境
   界面をなすそれらの周縁に沿って、反対方向に延びる１
   対の車軸を回転自在に支持する車軸ハウジングと、 油圧ポンプと、 出力軸を有する油圧モータと、 前記車軸ハウジング内に取付けられ、車軸ハウジング内
   において油圧ポンプが取付けられる取付面である第１面
   と、前記周縁と同一面にある出力軸と共に、車軸ハウジ
   ング内に油圧モータを装着する、モータ取付面である第
   ２面とを有する中間部と、 前記出力軸と車軸との間に設けられ、前記周縁を形成す
   る面から偏倚して、車軸ハウジング内に枢支された中間
   軸とを備えることを特徴とする一体型車軸装置。
3. 【請求項３】 両者間に形成された、おおむね平らな、
   周縁に沿って接合された第１ケーシングと第２ケーシン
   グとを含み、かつ反対方向に延びる１対の車軸を回転自
   在に支持する車軸ハウジングと、 油圧ポンプと、 出力軸を有し、かつ前記車軸ハウジング内に装着された
   油圧モータと、 前記車軸ハウジング内にあって、前記周縁によって形成
   された面から偏倚して、前記第１または第２ケーシング
   内に前記油圧ポンプを取付けられるようにするポンプ取
   付面とを備えることを特徴とする一体型車軸装置。
4. 【請求項４】 伝動装置を収容するツーピース型の車軸
   ハウジングと、 互いに反対方向に延び、かつ第１ケーシングと第２ケー
   シングとの間に、別々に結合された１対の車軸を有し、 前記伝動装置が、 油圧ポンプと、 前記車軸と、前記第１及び第２ケーシングの間に形成さ
   れた周縁に沿って延びる、出力軸を有する油圧モータ
   と、 車軸ハウジング内に取付けられ、互いにほぼ直交すると
   ともに、前記油圧ポンプを取付ける面である第１面と、
   前記周縁によって形成された面から偏倚して、油圧モー
   タを取付ける面である第２面とを有するワンピース型の
   中間部と、 前記出力軸と車軸との間に設けられ、前記周縁によって
   形成された面から偏倚させた中間軸とを備えることを特
   徴とする一体型車軸装置。