JPH05166589A - 高圧放電灯用点灯装置 - Google Patents

高圧放電灯用点灯装置

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JPH05166589A
JPH05166589A JP32922391A JP32922391A JPH05166589A JP H05166589 A JPH05166589 A JP H05166589A JP 32922391 A JP32922391 A JP 32922391A JP 32922391 A JP32922391 A JP 32922391A JP H05166589 A JPH05166589 A JP H05166589A
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Minoru Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単で、インバータ回路の出力で動作
するイグナイタ部の放電ギャップの持続放電を防止する
こと。 【構成】 スイッチング素子Q1 〜Q4 からなるインバ
ータ回路の出力をダイオードD5 を介して昇圧回路1に
電源として供給する。始動時、a−b間の両端の矩形波
電圧をダイオードD5 により整流するため、c点の電圧
は半波の矩形波電圧となる。イグナイタ部IGNは正の
期間のみ動作し、この期間で、コンデンサC2 に電荷が
蓄積された両端電圧が放電開始電圧に達すると、放電ギ
ャップGAPが放電する。パルストランスPTの2次側
には高圧パルス電圧が発生し、ランプLに印加される。
この時、万一、放電ギャップGAPが持続放電したとし
ても、昇圧回路1に電源供給が停止される期間で、イグ
ナイタ部IGNの動作を停止させているので、放電ギャ
ップGAPの持続放電も停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタルハライドラン
プ、水銀ランプ、高圧ナトリウムランプ等の高圧放電灯
を始動、点灯させるための高圧放電灯用点灯装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図8に高圧放電灯の点灯回路の代表例を
示す。この回路は、4つのスイッチング素子Q1 〜Q4
で構成された一般的なフルブリッジ回路構成のインバー
タ回路と、高圧放電灯であるランプLを始動させるため
の高圧のパルス電圧を発生させるイグナイタ部IGNと
で構成されている。
【0003】スイッチング素子Q1 〜Q4 の動作は図9
に示すように、スイッチング素子Q 3 及びQ4 が例え
ば、100〜数100Hzの低周波で動作し(図9
(c)(d))、スイッチング素子Q1 及びQ2 が、例
えば数10KHz程度の高周波で動作する(図9(a)
(b))。スイッチング素子Q1 〜Q4 の動作タイミン
グは図9に示すように、スイッチング素子Q3 がオンの
時、スイッチング素子Q2 がオンオフ動作を繰り返し、
逆にスイッチング素子Q4 がオンの時に、スイッチング
素子Q1 がオンオフ動作を繰り返す。
【0004】結果として、ランプLには図9(e)に示
すようなスイッチング素子Q3 ,Q 4 と同じ周波数の低
周波のランプ電流IL が流れる。次に、図8の始動時の
動作について説明する。始動時のスイッチング素子Q1
〜Q4 の動作も既に述べた点灯中と同じである。ただ
し、ランプLが点灯する前は、ランプ電流IL が流れて
いないので、ランプLの両端には、その波高値がほぼ電
源電圧V1 に近い矩形波の電圧が発生する。
【0005】次に、イグナイタ部IGNのスイッチSW
2 を投入すると、電源電圧V2 が昇圧回路1によって昇
圧され、コンデンサC2 を充電する。コンデンサC2
充電が進むにつれて、コンデンサC2 の両端電圧VC2
図10(a)に示すように上昇する。この電圧VC2が放
電ギャップGAPの放電開始電圧VGAP に達すると、コ
ンデンサC2 に蓄えられた電荷はパルストランスPTの
1次巻線を介して放電し、その際、パルストランスPT
の2次側には、その巻数比に応じた高圧パルス電圧Vp
が発生する。
【0006】この高圧パルス電圧Vpがバイパスコンデ
ンサC1 を介してランプLの両端に印加され、ランプL
が始動する。一例として、ランプLを始動させるために
は、通常2000〜4000V程度のパルス電圧が必要
である。また、この種のランプは点灯中は、ランプ管内
の圧力が数気圧以上に達しており、消灯直後、すぐにラ
ンプを再点灯させるには、通常10KV〜数10KV程
度の高圧パルス電圧が必要となる。
【0007】このような高電圧を発生させるイグナイタ
として、図8に示すような放電ギャップGAPを用いた
回路構成とすることが多い。例えば、放電ギャップGA
Pの放電開始電圧を数KV、パルストランスPTの巻数
比を1:10程度に設定すれば、パルストランスPTの
出力には、数10KV程度の高圧パルス電圧が得られ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すような放電
ギャップGAPを用いたイグナイタ部IGNにおいて
は、通常は、図10に示すように、放電ギャップGAP
の放電が繰り返され、ランプLが始動するまで、連続的
にパルス電圧が発生する。しかし、放電ギャップGAP
自身の特性バラツキ、経時変化や、温度,湿度等の周囲
環境等により、放電ギャップGAPの消弧性能が低下
し、図11に示すように、放電ギャップGAPが一度放
電した後、持続放電が生じ(図11(a))、最初の一
発しか高圧パルス電圧Vpが発生しない場合がある(図
11(b))。
【0009】ランプLがこの一発目の高圧パルス電圧V
pで始動しない場合は、不点状態が継続するばかりでな
く、この状態が長く続けば、放電ギャップGAPがほぼ
短絡状態であるため、放電ギャップGAPの異常発熱に
よる劣化や昇圧回路1が過負荷となり、故障の原因とな
る。また、本出願人が出願したもので、イグナイタを間
欠動作させ、持続放電を防止する回路があるが、制御回
路が複雑であったり、又、ランプ点灯後、イグナイタの
動作を止める停止回路が必要である等の問題がある。
【0010】また、パルス電圧を検出して、ある一定時
間イグナイタを停止させる方法があるが、構成が複雑と
なる。本発明は上述の点に鑑みて提供したものであっ
て、構成が簡単で、インバータの出力で動作するイグナ
イタの放電ギャップの持続放電を防止することを目的と
した高圧放電灯用点灯装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
つ以上のスイッチング素子で構成されて高周波電圧を出
力して放電灯を点灯させるインバータ回路を設け、放電
灯始動時にコンデンサを充電する昇圧回路と、コンデン
サの充電電圧が放電ギャップの放電開始電圧に達した時
に放電灯に高圧パルス電圧を印加するパルストランスと
からなるイグナイタ部を備えた高圧放電灯用点灯装置に
おいて、イグナイタ部の電源をインバータ回路からダイ
オードを介して供給し、インバータ回路の出力の負の半
波の期間を放電ギャップの消弧時間よりも長く設定した
ものである。
【0012】また、請求項2では、イグナイタ部の電源
をインバータ回路からダイオードブリッジを介して供給
し、インバータ回路のデッドタイムを放電ギャップの消
弧時間よりも長く設定したものである。更に、請求項3
では、無負荷時にインバータ回路の出力を直流電圧と
し、放電ギャップの消弧時間よりも長く設定したもので
ある。
【0013】
【作用】而して、万一、放電ギャップが持続放電して
も、インバータ回路の出力の負の半波の期間でイグナイ
タ部の動作を停止させているため、放電ギャップの持続
放電を停止させることができ、従って、簡単な構成でイ
グナイタ部の放電ギャップの持続放電を防止でき、始動
性が良好な高圧放電灯用点灯装置を提供することができ
る。
【0014】また、請求項2では、イグナイタ部の電源
をインバータ回路からダイオードブリッジを介して供給
し、インバータ回路のデッドタイムを放電ギャップの消
弧時間よりも長く設定していることにより、インバータ
回路のデッドタイム期間中にイグナイタ部の動作を停止
させているため、放電ギャップの持続放電を停止させる
ことができ、従って、簡単な構成でイグナイタ部の放電
ギャップの持続放電を防止でき、始動性が良好な高圧放
電灯用点灯装置を提供することができる。
【0015】更に、請求項3では、無負荷時にインバー
タ回路の出力を直流電圧とし、放電ギャップの消弧時間
よりも長く設定していることにより、放電ギャップが持
続放電した場合でも、持続放電を停止させることがで
き、従って、簡単な構成でイグナイタ部の放電ギャップ
の持続放電を防止でき、始動性が良好な高圧放電灯用点
灯装置を提供することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本実施例の回路構成を示し、図2は動作波
形図を示し、図3は昇圧回路1の一例を示している。図
1の回路は従来例で示した4石のフルブリッジ回路と同
じであり、イグナイタ部IGNを上記ブリッジ回路の出
力a−b間の電圧で動作するように構成している。
【0017】始動時(無負荷時)は、a−b間の両端に
は図2(a)に示すような矩形波電圧Vabが出力され
る。この矩形波電圧VabをダイオードD5 により整流
すると、c点の電圧は図2(b)に示すような半波の矩
形波電圧Vcbとなり、この矩形波電圧Vcbをイグナ
イタ部IGNの昇圧回路1へ入力する。以上の結果、イ
グナイタ部IGNは図2のT1 の期間のみ動作する。こ
のT1 なる期間で、コンデンサC2 に電荷が蓄積され、
その両端電圧VC2は図2(c)に示すように上昇し、放
電ギャップGAPの放電開始電圧VGAP に達すると、放
電ギャップGAPが放電し、従来例で述べたように、パ
ルストランスPTの2次側には図2(d)に示すよう
に、Vpなる高圧パルス電圧が発生し、ランプLに印加
される。
【0018】この時、万一、放電ギャップGAPが持続
放電したとしても、T2 なる期間(昇圧回路1に電源供
給が停止される期間)で、イグナイタ部IGNの動作を
停止させているので、当然、放電ギャップGAPの持続
放電も停止する。この動作が、ランプLが点灯するまで
繰り返されるので、ランプLをすみやかに始動させるこ
とができる。尚、T2 なる時間は、放電ギャップGAP
の持続放電を停止させるに十分な値に設定してある。
【0019】図3に昇圧回路1の具体的な一例を示す。
この回路は、一般的に良く知られている1石式自励のフ
ライバックコンバータ(RCC:リンギング チョーク
コンバータ)である。この動作については、ごく一般
的な回路であるので、詳細は省略するが、以下に簡単に
説明する。入力a−b間の直流電圧をスイッチング素子
5 で高周波スイッチングし、フライバックトランスF
BTの3次巻線n3 の両端に1次巻線n 1 と3次巻線n
3 との巻数比に応じた高電圧を発生させ、これをダイオ
ードD7 で整流し、コンデンサC2 に直流の高電圧を得
るための回路である。
【0020】また、フライバックトランスFBTには2
次巻線n2 を設け、スイッチング素子Q5 を自励で動作
するようにしている。無負荷時は、a−b間の電圧は、
略入力電圧V1 となり、イグナイタ部IGNは動作する
が、ランプL点灯後は、a−b間の電圧は略ランプ電圧
となり、入力電圧V1 の1/2〜1/3に低下するた
め、昇圧回路1のツエナーダイオードZD1 の働きによ
ってスイッチング素子Q5 が起動しないため、ランプL
点灯後は、イグナイタ部IGNの動作は自動的に停止
し、パルスの発生が止まり、ランプLは安定に点灯維持
する。
【0021】(実施例2)図4は実施例2の回路図を示
し、図5にその動作波形図を示す。本実施例のポイント
は、スイッチング素子Q1 〜Q4 のデッドタイムTD
期間中に放電ギャップGAPの持続放電を停止させると
ころにある。一般的にこの種のフルブリッジ回路におい
ては、スイッチング素子Q1 ,Q3 及びQ2 ,Q4 が同
時にオン状態になれば、電源V1 が短絡となり、スイッ
チング素子Q1 〜Q4 が破壊する。これを防止するた
め、スイッチング素子Q3 とQ 4 の動作を切り換える
際、スイッチング素子Q1 〜Q4 をすべてオフとなるデ
ッドタイムTD なる期間を設けるのが一般的である。
【0022】本実施例では、デッドタイムTD なる期間
を積極的に利用し、このデッドタイムTD なる期間を放
電ギャップGAPの消弧するに必要な時間以上に設定
し、放電ギャップGAPの持続放電を停止させるように
している。図4の回路においては、入力部にダイオード
ブリッジ回路DBを設け、全波整流で動作させている。
これにより、先の実施例よりも多くのパルスを発生させ
ることができ、より始動性能が向上できる。
【0023】尚、ブリッジの回路構成、及び昇圧回路1
の構成は先の実施例と同じで良い。 (実施例3)実施例3を図6に示す。本実施例では、フ
ルブリッジ構成ではなく、スイッチング素子Q6 ,Q7
及びコンデンサC5 ,C6 等にてハーフブリッジの回路
構成としたものである。なお、イグナイタ部IGNの構
成、動作は実施例1,2と同じであるので、説明は省略
する。
【0024】(実施例4)実施例4は、図1の回路にお
いて、無負荷時のスイッチング素子Q1 〜Q4 の動作を
図7に示すように動作させるようにしたものである。す
なわち、スイッチング素子Q2 ,Q3 は常時オフとし
(図7(b)(c))、スイッチング素子Q4 を常時オ
ン(図7(d))、スイッチング素子Q1 は、ある休止
期間TD を設けて(図7(a))、数10KHz程度の
高周波でオンオフ動作させる。
【0025】この時、インバータの出力電圧Vabは図
7(e)に示すようになり、この電圧で昇圧回路1が動
作し、実施例1で述べたように、コンデンサC2 が充電
されて、電圧VC2が放電開始電圧VGAP に達すると、高
圧パルス電圧Vpが発生する(図7(f)(g))。こ
の時、放電ギャップGAPが、万一、持続放電した場合
でも、休止期間TD を設けることにより、持続放電を停
止させることができ、連続的に安定した高圧パルス電圧
Vpを発生させることが可能となる。ランプL点灯後
は、スイッチング素子Q1 〜Q4 の動作を実施例1のご
とく、切り換えれば、ランプLには、スイッチング素子
3 ,Q4 と同じ周波数で交番する矩形波の電流が流
れ、安定に点灯維持する。
【0026】
【発明の効果】本発明は上述のように、少なくとも2つ
以上のスイッチング素子で構成されて高周波電圧を出力
して放電灯を点灯させるインバータ回路を設け、放電灯
始動時にコンデンサを充電する昇圧回路と、コンデンサ
の充電電圧が放電ギャップの放電開始電圧に達した時に
放電灯に高圧パルス電圧を印加するパルストランスとか
らなるイグナイタ部を備えた高圧放電灯用点灯装置にお
いて、イグナイタ部の電源をインバータ回路からダイオ
ードを介して供給し、インバータ回路の出力の負の半波
の期間を放電ギャップの消弧時間よりも長く設定したも
のであるから、万一、放電ギャップが持続放電しても、
インバータ回路の出力の負の半波の期間でイグナイタ部
の動作を停止させているため、放電ギャップの持続放電
を停止させることができ、従って、簡単な構成でイグナ
イタ部の放電ギャップの持続放電を防止でき、始動性が
良好な高圧放電灯用点灯装置を提供することができる効
果を奏するものである。
【0027】また、請求項2では、イグナイタ部の電源
をインバータ回路からダイオードブリッジを介して供給
し、インバータ回路のデッドタイムを放電ギャップの消
弧時間よりも長く設定していることにより、インバータ
回路のデッドタイム期間中にイグナイタ部の動作を停止
させているため、放電ギャップの持続放電を停止させる
ことができ、従って、簡単な構成でイグナイタ部の放電
ギャップの持続放電を防止でき、始動性が良好な高圧放
電灯用点灯装置を提供することができる。
【0028】更に、請求項3では、無負荷時にインバー
タ回路の出力を直流電圧とし、放電ギャップの消弧時間
よりも長く設定していることにより、放電ギャップが持
続放電した場合でも、持続放電を停止させることがで
き、従って、簡単な構成でイグナイタ部の放電ギャップ
の持続放電を防止でき、始動性が良好な高圧放電灯用点
灯装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の回路図である。
【図2】同上の図1の動作波形図である。
【図3】同上の昇圧回路の具体回路図である。
【図4】同上の実施例2のイグナイタのブロック回路図
である。
【図5】同上の図4の動作波形図である。
【図6】同上の実施例3の回路図である。
【図7】同上の実施例4の動作波形図である。
【図8】従来例の回路図である。
【図9】同上の図8の動作波形図である。
【図10】同上の動作波形図である。
【図11】同上の持続放電を起こした場合の動作波形図
である。
【符号の説明】
1 昇圧回路 Q1 スイッチング素子 Q2 スイッチング素子 Q3 スイッチング素子 Q4 スイッチング素子 L ランプ C2 コンデンサ PT パルストランス D5 ダイオード IGN イグナイタ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つ以上のスイッチング素子
    で構成されて高周波電圧を出力して放電灯を点灯させる
    インバータ回路を設け、放電灯始動時にコンデンサを充
    電する昇圧回路と、コンデンサの充電電圧が放電ギャッ
    プの放電開始電圧に達した時に放電灯に高圧パルス電圧
    を印加するパルストランスとからなるイグナイタ部を備
    えた高圧放電灯用点灯装置において、イグナイタ部の電
    源をインバータ回路からダイオードを介して供給し、イ
    ンバータ回路の出力の負の半波の期間を放電ギャップの
    消弧時間よりも長く設定したことを特徴とする高圧放電
    灯用点灯装置。
  2. 【請求項2】 イグナイタ部の電源をインバータ回路か
    らダイオードブリッジを介して供給し、インバータ回路
    のデッドタイムを放電ギャップの消弧時間よりも長く設
    定したことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯用点
    灯装置。
  3. 【請求項3】 無負荷時にインバータ回路の出力を直流
    電圧とし、放電ギャップの消弧時間よりも長く設定した
    ことを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯用点灯装
    置。
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