JPH05164663A - 液中成分の濃度測定方法及び装置 - Google Patents

液中成分の濃度測定方法及び装置

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JPH05164663A
JPH05164663A JP35064991A JP35064991A JPH05164663A JP H05164663 A JPH05164663 A JP H05164663A JP 35064991 A JP35064991 A JP 35064991A JP 35064991 A JP35064991 A JP 35064991A JP H05164663 A JPH05164663 A JP H05164663A
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air
liquid
container
sample liquid
measurement
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JP35064991A
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Yasue Hoshino
康恵 星野
Mika Jinguu
美香 神宮
Yasushi Kosaka
康司 小阪
Akihiro Arikawa
彰浩 有川
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Ebara Corp
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Ebara Infilco Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液中の溶存成分の濃度を測定する際に、試料
液の運搬を必要とせず、簡単に測定することができ、か
つ試料液への散気において散気による測定上への悪影響
がないようにし、或いはさらに散気の際に試料液を入れ
た密閉容器からの空気の漏れがなく、高精度で正確な測
定ができるようにする。 【構成】 密閉容器内の試料液に吸着剤により処理した
空気を圧気方式或いは吸気方式により散気して、液中の
溶存成分を気相へ追い出し、気相へ追い出された気化成
分をガス検知管で測定するにあたり、試料液中に消泡剤
及び/又は抑泡剤を添加して空気の散気を行い、測定を
する濃度測定方法。また試料液用容器1に連通したガス
検知管14を通して前記容器から空気を吸引し、散気部
8から空気を試料液4中に散気するようにした濃度測定
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液、例えば水に溶存し
ている成分を気相中に追い出し、気化した成分の濃度を
測定する方法及び装置に関し、特に前記の濃度の測定を
簡易に、かつ正確に行うことができる濃度測定方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水質分析において、排水等に含ま
れる溶存微量成分等の濃度を測定する場合には、測定機
器の関係で試料水を実験室へ持ち帰り、試料水から目的
成分を濃縮、分離して取り出す前処理が必要とされ、さ
らにこのように前処理を経た試料をガスクロマトグラフ
等の機器により分析することが行われていた。特に、排
水中の溶存成分のなかでも、固体となる成分ではなく、
液体で比較的蒸発しやすい成分はもともと微量しか存在
せず、水中にある状態のままでは測定しがたいものであ
るため、試料水から気相に追い出してから測定されてい
た。その際には微量分析であるため精密な測定装置が必
要で、その測定装置も大型のものとなり、実験室に設置
しておく形式のものとなるため、試料水を実験室へ持ち
帰ることが必要とならざるをえなかった。
【0003】しかし、このような測定のやり方では、試
料水の採取・運搬に時間がかかり、測定を開始するのが
遅くなる。また、試料水の分析に長時間かかり、かつそ
の作業に専門的知識を要する等の問題がある。この問題
に対して、現地で試料水を簡便に測定できるようにす
る、気相置換による液相中成分の濃度測定装置が提案さ
れた(実開平3−2258号公報)。この濃度測定装置
は、密封容体とした散気筒の上方辺へ試料液の注入及び
排出用の開口部を形成すると共に、散気筒の底面を貫通
した通気管の上端に空気散気部を設け、散気筒外にある
前記通気管の他端へは、散気用空気ポンプに接続された
空気圧送管の端部を接続し、前記開口部から試料液を散
気筒内に入れた後、前記開口部に貫通孔を有するゴム製
の栓部材を付設し、前記貫通孔にガス用検知管の基端部
を通した構成を有し、前記空気ポンプから空気を空気圧
送管を経て空気散気部に送って試料液中に散気させ、試
料液より放出された微量成分を含む空気をガス検知管を
通して、前記検知管で前記微量成分を検出するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この濃度測定装置は、
前記散気部に空気を空気用ポンプで送るので、散気筒内
が加圧状態となり、このため栓部材の貫通孔に通したガ
ス用検知管などが外れ易く、外れた場合には前記微量成
分を含んだ空気が漏れ、測定が正確性を欠くことにな
る。また、この濃度測定装置では、散気筒の底面を貫通
した通気管の上端に空気散気部が設けられ、散気筒外に
ある前記通気管の他端が、散気用空気ポンプに接続され
た空気圧送管の端部に取り外し可能に接続されていて、
その接続箇所を取り外すことにより散気筒を取り出せる
ようになっているので、そのようにして取り出すときに
は散気筒外にある前記通気管の他端に試料液の逆流を防
止する逆止機構を設けておくことが必要であり、この逆
止機構が不完全な場合には液漏れを生ずることになり、
また散気筒の内部を十分に洗浄することができないもの
である。
【0005】本発明は、試料水の運搬を必要とせず、現
地で分析をすることが可能な、前記した簡便に測定を行
うことができる形式の濃度測定装置として、空気の散気
に際して測定上散気による悪影響がないようにし、また
試料液を入れた容器から微量成分を含有する空気が漏れ
ないようにして、正確な測定ができるようにし、専門的
知識がなくとも分析操作が容易であり、かつ諸条件によ
り分析値が変動しない、濃度測定方法及び装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の手段によ
って前記の目的を達成できる。 (1) 密閉容器内の試料液に吸着剤により処理した空
気を圧気方式或いは吸気方式により散気して、液中の溶
存成分を気相へ追い出し、気相中に追い出された気化成
分をガス検知管で測定するにあたり、試料液中に消泡剤
及び/又は抑泡剤を添加して空気の散気を行い、測定を
行うことを特徴とする液中成分の濃度測定方法。
【0007】(2) 空気を散気するための散気部とし
て予め洗浄したものを用いて前記の試料液中に空気を散
気することを特徴とする前記(1)記載の液中成分の濃
度測定方法。 (3) 前記ガス検知管の後段に吸気手段を設け、そこ
で吸気することにより、前記密閉容器内への空気の散気
及び前記ガス検知管への気化成分の吸気を行うことを特
徴とする前記(1)記載の液中成分の濃度測定方法。
【0008】(4) 上方が開口した下部容器とその開
口部に着脱自在にかつ密閉状態を維持するように取りつ
けられた蓋部とを有し、前記蓋部を貫いて下部容器の底
面近くまで下方に伸びた空気管の下端に散気部を設けた
試料液用容器と、前記空気管の蓋部の上方に伸びた部分
に設けた、空気中の測定妨害成分を除去する吸着剤を収
容する吸着器と、前記蓋部に連通する導管に設けたガス
検知管と、前記ガス検知管に連通する導管に設けた吸気
装置とを有することを特徴とする液中成分の濃度測定装
置。
【0009】(5) 前記試料液用容器に消泡剤及び/
又は抑泡剤封入容器を付属させたことを特徴とする前記
(4)記載の液中成分の濃度測定装置。 本発明は、排水等の液に溶存している成分で、例えばフ
ロンガス等と同様にオゾン層を破壊するといわれてい
る、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン等の有
機塩素系溶剤等の濃度を測定するために使用するのに適
するものである。
【0010】本発明の方法は、試料液に散気して液中の
溶存成分を気相中に追い出し、気相中に追い出された気
化成分をガス検知管で測定する際に、試料液中に消泡剤
及び/又は抑泡剤を添加して、前記の散気の際に試料液
が発泡しないようにし、発泡によって測定を不正確にな
ることがないようにしたものである。この本発明方法を
実施するために適する濃度測定装置は、密閉容器に注入
させた一定量の試料液へ着脱可能な吸着剤により処理し
た空気を圧気方式或いは吸気方式により散気させて液中
に溶存する成分を気相中に完全に追い出し、それをガス
検知管に通しガス検知管の発色を利用して気相中で測定
する装置である。
【0011】これらの濃度測定装置のうち、測定精度が
高く、正確に測定できるという点で吸気方式のものが実
用的である。吸気方式による本発明の濃度測定装置を図
面に基づいて具体的に説明する。第1図で、本発明の濃
度測定装置の一例を概要図で示したものであって、前記
濃度測定装置を収容できるケースで、電池で測定される
状態のものを示す。第1図の濃度測定装置を試料液の採
取場所へ携帯して測定する際には、試料液用容器1の目
盛り付き下部容器2にその上部開口部から一定量の試料
液4を入れ、その際本発明により試料液4に消泡剤が少
量添加され、ケース20の前記容器2の形状に合わせた
凹部21に入れて立て、前記下部容器2の開口部に蓋部
3を嵌合して密閉する。この蓋部3は、空気管5が通
り、かつ導管9が設けられており、前記空気管5の蓋部
3の外側にある部分に吸着剤を収納した吸着器7が設け
られ、その吸着器7の上方に空気入口6が設けられ、ま
た前記空気管5の下端には散気部8が設けられている。
【0012】そして、前記導管9は可撓性の管10を介
して保持部12に固定されている導管11に接続してい
る。他の保持部13はケース20に設けられ、そこから
導管15によって吸引ポンプ16に接続している。保持
部12と他の保持部13はガス検知管14を保持するた
めのものであり、その間にガス検知管14がはめ込まれ
てガス流路を形成する。吸引ポンプ16はケース20に
固定されている。なお、吸引ポンプに代えてシリンダー
の吸引による手動式ポンプ或いはその他の形式のものを
用いることもできる。
【0013】電池につないだモーターで吸引ポンプを駆
動して試料液用容器内の空気を吸引すると、同容器内が
減圧されるため空気入口から空気が入って、吸着器7で
測定対象となっている成分などが吸着剤により除かれ、
そのように精製された空気が空気管5下端の散気部8か
ら試料液中に散気され、試料液中に含まれる微量成分を
追い出す。その微量成分を含む空気は導管8などを通っ
てガス検知管14を通り、微量成分はガス検知管を発色
させる。
【0014】そのガス検知管の発色の程度によって微量
成分の濃度を知ることができる。その際には、そのガス
検知管と同じものについて少なくとも3種類の既知の濃
度をもつ検定用のサンプルでそれぞれ測定してそれらの
発色の程度を調べ、検量線をつくり、その検量線を利用
して試料の濃度測定を行う。本発明では、試料液に予め
消泡剤及び/又は抑泡剤を添加して測定を行うため、試
料液に空気が散気される際に発泡することがなく、試料
液から出た空気に発泡に伴うミストを同伴することが殆
どなく、それによりガス検知管にミストが入らないの
て、ミストによるガス検知管の発色への悪影響がない。
これらの消泡剤等は試料液に界面活性剤等の測定を妨害
する成分が含有されているときに有効である。
【0015】本発明で用いる消泡剤、抑泡剤としては、
例えばシリコン系のポリメチルシロキサン、アルコール
系の2−エチルヘキシルアルコール等の公知のものが用
いられる。その添加量は少量でよく、その量は使用する
消泡剤等の種類によっても異なるので一概にはいえない
が、例えば試料液100ml当たり2〜3滴程度でよ
い。
【0016】また、本発明では、試料液中に測定する溶
存成分が高濃度で溶けている場合のように、散気部が溶
存成分により汚染されて再使用が難しい場合でも、散気
部が着脱容易でかつ交換可能としておくことができるの
で、より正確な測定を行うことができる。散気部は空気
管の先端に着脱可能な構造とすることは容易である。そ
して、散気部を持つ蓋部は下部容器から着脱自在である
から、下部容器はその内部に何も部材がないので、内部
を十分洗浄することができるし、散気部は空気管ととも
に下部容器の外に取り出せるので、高濃度溶存成分によ
り汚染されていても、洗浄液又は有機溶媒等に浸すこと
により完全に汚染を除去することができるので、再使用
することができる。また、洗浄液を空気管内に数滴導入
して吸気或いは圧気方式で内部から外に浸出させるよう
にして洗浄してもよい。
【0017】本発明で使用する吸着剤は、散気する空気
から測定を妨害する成分を除去するためのものであるか
ら、活性炭、ゼオライト等の既知の吸着剤を用いること
ができ、その量もそれほど多くを必要としないから、濃
度測定装置に使用する吸着器は、吸着剤を収納したカー
トリッジ程度の大きさのものでよい。
【0018】
【作用】本発明では、試料液に予め消泡剤及び/又は抑
泡剤を添加して測定を行うため、試料液に空気が散気さ
れる際に発泡することがなく、試料液から出た空気に発
泡に伴うミストを同伴することが殆どなく、それにより
ガス検知管にミストなどが入らないので、ミストなどに
よるガス検知管の発色への悪影響がない。
【0019】また、本発明の濃度測定装置では、試料液
用容器から空気を吸引することにより散気しているの
で、前記容器に圧力がかかった場合のように空気が漏れ
て測定が不正確になるようなことがなく、しかも吸引に
よって散気する場合には多少減圧になるため、試料液中
の溶存成分がよく液から離脱するので、測定が正確にな
る。
【0020】さらに、本発明の濃度測定装置は、その試
料液用容器の近くに、或いはその装置に付属させた形で
消泡剤及び/又は抑泡剤を収容させた容器を設け、キッ
トとして構成させてもよい。その際、濃度測定装置を納
めるケースに消泡剤等の容器を入れるようにしてもよ
い。
【0021】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 図1に示す実験装置を用い、試料用容器にテトラクロロ
エチレンを0.1mg/リットル含有する試料水50m
lを入れ、それにシリコン系消泡剤(10wt/v%)
(荏原インフィルコ社製、商品名SAN−N1)を3滴
加えた。吸着器として活性炭(粒径2mm)3gを充填
したカートリッジを用いた。吸引ポンプを駆動して、試
料水中に前記カートリッジを通った空気を散気した。そ
の散気速度は70ml/minとし、5分間通気した。
ガス検知管の発色を予め作成した検量線により測定した
結果は、0.1mg/リットルであった。
【0022】これに対して、ガス検知管の精度を確認す
るため、ガス検知管を用いずに、試料液をn−ヘキサン
抽出してガスクロマトグラフ質量分析計(GCMS)に
導入して測定したところ、同様な結果が得られ、両者の
測定に有意差は認められなかった。3種の試料水につい
て、本発明方法による場合とGC/MSを用いて測定し
た場合をそれぞれ複数回行ったところ、表1に示すよう
な測定結果を得た。これらの測定結果から、本発明の簡
易な測定方法は十分精度の高いものであることが確かめ
られた。
【0023】 表 1 サンプル 本 発 明 GC/MS (mg/リットル) (mg/リットル) A−1 0.094 0.090 −2 0.094 0.10 −3 0.10 0.099 −4 0.098 0.095 B−1 0.70 0.80 −2 0.75 0.80 −3 0.78 0.80 C−1 0.20 0.18 −2 0.205 0.17 比較例1 実施例1について、前記のシリコン系消泡剤を添加しな
いほかは、実施例1と同様に行った。ガス検知管の発色
による測定結果は0.2mg/リットルであって、この
場合ガス検知管内へ散気により生じた泡が侵入したのが
確認された。
【0024】これらの例によれば、消泡剤を添加するこ
とによりガス検知管内へ散気により生じた泡が侵入する
のを防ぎ、正確な測定が可能となる。また、この簡易な
測定方法及び装置によりながら、精密な測定装置で測定
したのと同様な正確な測定を行うことができる。 比較例2 散気する空気を精製する意義を確認するため、大気中に
テトラクロロエチレン10ppmが存在する室内におい
て、図1の実験装置において、活性炭を充填したカート
リッジを使用しないで実施例1と同じ条件で測定を行っ
た。その場合、ガス検知管の発色による測定結果は0.
35mg/リットルであった。 実施例2 散気部を洗浄した場合の効果を確認するために、以下の
実験を行った。
【0025】図1の実験装置を用いた。試料水としてテ
トラクロロエチレンの含有量が1mg/リットルと0.
1mg/リットルのものを各々50mlずつ用意した。
散気速度は70ml/minとし、まず始めに1mg/
リットルの試料水を測定し、次に0.1mg/リットル
の試料水を同じ試料液用容器で測定した。2回目の測定
の際散気部を交換して測定した場合には、ガス検知管の
発色は0.1mg/リットルであった。これに対し、散
気部を交換しないでそのまま測定した場合には、ガス検
知管の発色は0.15mg/リットルであった。散気部
を着脱可能とし、それを交換することにより、高濃度溶
存成分による散気部の汚染を防ぎ、正確な測定を行うこ
とが可能である。なお、その際当然のことながら下部容
器は洗浄しておく。
【0026】また、1mg/リットルの試料水を測定
後、着脱可能な散気部を取り外して、家庭用界面活性剤
液の10倍希釈液からなる洗浄液中に浸し、しばらく放
置して洗浄したものを、後の0.1mg/リットル試料
液の測定に用いた。測定の結果、ガス検知管の発色は
0.1mg/リットルであった。このように、散気部を
着脱可能とし、取り外して洗浄することにより、散気部
の高濃度成分による汚染が除去され、正確な測定が可能
となる。 実施例3 試料水に散気する手段として、吸気方式と圧気方式とを
比較実験した。実験装置、試料水、散気速度は実施例1
と同様とする。吸気方式では実施例1と同じ吸引ポンプ
を使用した。圧気方式では、吸着器の前にポンプを設け
て空気を圧送するようにした。
【0027】測定の結果、吸気方式におけるガス検知管
の発色は0.1mg/リットルで、圧気方式の場合には
0.08mg/リットルであった。圧気方式の場合、測
定の途中で空気圧が高まり、下部容器2と蓋部3とが外
れ、気化した成分が漏出した。これに対して、吸気方式
の場合には、試料液用容器1内の圧力が上昇しないた
め、空気圧上昇による気化成分の漏出が生ぜず、正確な
測定が可能であり、また空気圧上昇により蓋部などが飛
んだりする危険もないので安全性が高い。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、測定操作が極めて簡単
であり、空気の散気の際に試料液が発泡しないため、ガ
ス検知管へ泡乃至ミストが入らず、その発色に悪影響を
与えることがなく、また空気の吸引により試料液の液相
中に溶存する成分を完全に気相中に追い出して測定する
ため、感度が良く、試料液用容器からの空気の漏れも生
じないため、高精度で濃度測定をすることができる。更
に散気部を洗浄等することにより、繰り返し使用するこ
とができるので、経済性、実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である濃度測定装置の概要図を示
す。
【符号の説明】
1 試料液用容器 11 導管 2 下部容器 12 保持部 3 蓋部 13 保持部 4 試料液 14 ガス検知管 5 空気管 15 導管 6 空気入口 16 吸引ポンプ 7 吸着器 20 ケース 8 散気部 21 凹部 9 導管 10 可とう性管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有川 彰浩 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器内の試料液に、吸着剤により処
    理した空気を圧気方式或いは吸気方式により散気して、
    液中の溶存成分を気相へ追い出し、気相中に追い出され
    た気化成分をガス検知管で測定するにあたり、試料液中
    に消泡剤及び/又は抑泡剤を添加して空気の散気を行
    い、測定を行うことを特徴とする液中成分の濃度測定方
    法。
  2. 【請求項2】 空気を散気するための散気部として予め
    洗浄したものを用いて前記の試料液中に空気を散気する
    ことを特徴とする請求項1記載の液中成分の濃度測定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ガス検知管の後段に吸気手段を設
    け、そこで吸気することにより、前記密閉容器内への空
    気の散気及び前記ガス検知管への気化成分の吸気を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の液中成分の濃度測定方
    法。
  4. 【請求項4】 上方が開口した下部容器とその開口部に
    着脱自在にかつ密閉状態を維持するように取りつけられ
    た蓋部とを有し、前記蓋部を貫いて下部容器の底面近く
    まで下方に伸びた空気管の下端に散気部を設けた試料液
    用容器と、前記空気管の蓋部の上方に伸びた部分に設け
    た、空気中の測定妨害成分を除去する吸着剤を収容する
    吸着器と、前記蓋部に連通する導管に設けたガス検知管
    と、前記ガス検知管に連通する導管に設けた吸気装置と
    を有することを特徴とする液中成分の濃度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記試料液用容器に消泡剤及び/又抑泡
    剤封入容器を付属させたことを特徴とする請求項4記載
    の液中成分の濃度測定装置。
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