JP6443154B2 - 液体サンプリング装置 - Google Patents

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この発明は、液体の放射線量を測定などするために液体をサンプリング・採取する液体サンプリング装置に関し、特に、床面に付着した液体のサンプリングに適した液体サンプリング装置に関する。
例えば、原子力発電所における管理区域内で万一、配管やタンク類から水などの液体が床面に漏洩した場合、漏洩した液体に対して直ちに放射線(放射能)測定を行う必要がある。すなわち、漏洩現場で放射線測定を行ったり、漏洩した液体をポリ瓶などに採取して分析したりする必要がある。そして、床面の漏液をポリ瓶などに採取する際には、従来、スポイトで漏液を吸って採取したり、紙ウエスなどに吸水させて手で絞って採取したりしていた。
一方、ごく少量のトリチウム含有被検体を対象に、高精度でかつ短時間でトリチウムを正確に検査可能、というトリチウム検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置は、平板体の付着用面が冷却され、付着用面に供給されたトリチウム含有被検体中の水蒸気が、付着用面上で凝縮あるいは凝固して被検体層が形成されて、β線検出装置によって被検体層から発せられるβ線を検出するものである。
特開2007−218827号公報
ところで、床面に漏洩した液体をスポイトで吸い取る場合、スポイトでは一度に少量しか吸い取れないため、分析するのに要する量だけ吸い取るには手間と時間とを要する。また、紙ウエスなどに吸水させて手で絞って採取する場合、ゴム手袋などを着用する必要があり、作業が煩わしい。しかも、紙ウエスなどで床面を拭き取る際に、漏液のみではなく床面に元々付着していた放射性物質等までも拭き取ってしまう場合があり、その結果、漏液に対する正確な分析・測定ができないおそれがある。
一方、特許文献1のトリチウム検査装置は、被検査気体供給装置から供給された被検査気体に対するトリチウムの検査には適しているが、床に漏洩した液体であって放射線測定などが必要な液体の採取には使用することができない。
そこでこの発明は、床に付着した液体を放射線測定などのために適正に採取することを可能にする、液体サンプリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、床面に付着した液体を採取するための液体サンプリング装置であって、前記液体を収容するための収容体と、前記収容体を保持する収容体ホルダと、管状で、一端面から所定の高さの位置に吸い込み孔が形成され、他端部が前記収容体内に配置された吸い込み管と、前記収容体ホルダに取り付けられ、前記収容体内の空気を吸い込む吸引具と、を備え、前記吸い込み管の一端面を前記床面に当てて、前記吸引具で前記空気を吸い込むと、前記液体が前記吸い込み管の吸い込み孔から吸い込まれて前記収容体に収容される、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の液体サンプリング装置において、前記収容体と前記吸い込み管とが、前記収容体ホルダと前記吸引具に対して着脱自在となっている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の液体サンプリング装置において、所定容量の前記液体が前記収容体に収容されたことを示す指示手段を備える、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3に記載の液体サンプリング装置において、前記吸い込み管の一端側に前記床面に吸着する吸盤が設けられ、該吸盤の側面に前記吸い込み孔が形成されている、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の液体サンプリング装置において、前記吸盤内に空気を送る離脱手段を備える、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5に記載の液体サンプリング装置において、前記吸い込み管に装着可能で、タンク内の液体に前記吸い込み管を浮かせる浮揚体を備える、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、吸い込み管の一端面を床面に当てた状態で吸引具を操作することで、吸い込み管の一端面から所定の高さに形成された吸い込み孔から、液体が収容体内に吸い取られる。つまり、床面から所定の高さの液体が収容体に収容され、床面に元々付着していた放射性物質などを採取することが抑制・防止される。この結果、床に付着した液体に対する放射線測定などを正確・適正に行うことが可能となる。
また、吸い込み管の一端面を床面に当てて吸引具で空気を吸い込むだけで、容易かつ迅速に床面の液体を収容体に採取することができる。さらに、吸引具による空気の吸い込み量や収容体の容量を所定量に設定することで、放射線測定などの分析に要する量の液体を一度に採取することができる。
このようにして、床に付着した液体を放射線測定などのために適正かつ容易に採取することが可能となる。
請求項2の発明によれば、液体に接する収容体と吸い込み管とが、収容体ホルダと吸引具に対して着脱自在なため、液体を採取した後に、収容体と吸い込み管を収容体ホルダと吸引具から取り外して廃棄する。そして、次の採取の際に、新たな収容体と吸い込み管を収容体ホルダと吸引具に接続することで、残留物質による汚染を防止して適正な採取が可能になるとともに、収容体ホルダと吸引具を再利用することができ経済的である。
請求項3の発明によれば、所定容量の液体が収容体に収容されたことを示す指示手段を備えるため、所定・所望の量の液体を適正かつ容易に採取することができる。
請求項4の発明によれば、吸い込み管の一端側に床面に吸着する吸盤が設けられているため、吸い込み管を安定して床面に当てて、安定かつ容易に液体を採取することが可能となる。
請求項5の発明によれば、離脱手段で吸盤内に空気を送ることで、吸盤が床面から離脱しやすくなり、液体の採取後に吸い込み管を床面から容易かつ安全に離すことが可能となる。
請求項6の発明によれば、浮揚体で吸い込み管を液体に浮かせた状態で吸引具を操作することで、タンク内の液体が収容体内に吸い取られるため、タンクの内面に元々付着していた放射性物質などを採取することが抑制・防止される。この結果、タンク内の液体に対しても放射線測定などを正確・適正に行うことが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る液体サンプリング装置を示す正面断面図である。 図1の液体サンプリング装置の収容体周辺を示す拡大図である。 図1の液体サンプリング装置の収容体ホルダの左側面図(a)と右側面図(b)と底面図(c)である。 図1の液体サンプリング装置の吸盤周辺を示す拡大図である。 図4の吸盤の底面図である。 図4において、着脱コネクタによる接続を解除した状態を示す図である。 この発明の実施の形態2において、吸い込み管に浮揚体を装着した状態を示す図である。 この発明の実施の形態2における液体サンプリング装置の使用状態を示す概念図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態に係る液体サンプリング装置1を示す正面断面図である。この液体サンプリング装置1は、床面Gに漏洩、付着した水や油などの液体Rを採取するための装置であり、主として、収容体2と、収容体ホルダ3と、吸い込み管4と、吸引具5と、を備えている。ここで、この実施の形態では、原子力発電所の管理区域内において、配管やタンク類から水などの液体Rが床面Gに漏洩し、漏洩した液体Rに対して放射線測定などの分析を行うために、液体Rを採取する場合について主として説明する。
収容体2は、液体Rを収容するための容器で、既存・市販のポリエチレン製ボトル(ポリ瓶)で構成され、図2に示すように、略有底円筒状の容器本体21の開口部(キャップ装着部)211にキャップ22が取り付けられている。また、開口部211内には、ゴム中栓23が装着され、このゴム中栓23とキャップ22との中央部に、後述する吸い込み管4の流出管42を挿入するための貫通穴が形成されている。この収容体2の容量は、放射線測定などの分析に要する量の液体Rを収容できるように設定されている。
収容体ホルダ3は、収容体2を保持するホルダであり、硬質プラスチックで構成され、図3に示すように、断面が半円弧状の2つのホルダ体31、32を合わせて略有底円筒状に形成されている。また、ホルダ体31、32の一方の接合面部は、複数の蝶番33によって開閉自在に接続され、他方の接合面部には、留め金具34が複数取り付けられている。そして、留め金具34を外してホルダ体31、32を開け、収容体2を収容してホルダ体31、32を閉め、留め金具34を留めることで収容体2を保持する。
収容体ホルダ3の内径は、収容体2の外径よりも大きく設定され、収容体ホルダ3の高さは、収容体2の容器本体21の高さよりもやや小さく設定され、また、ホルダ体31、32のそれぞれの内面には、ゴム製のパッド35、36が配設されている。そして、図2に示すように、収容体2の底面を収容体ホルダ3の底部37に当ててホルダ体31、32を閉めた際に、パッド35、36で収容体2を所定強度で把持・保持し、かつ、収容体2の容器本体21の一部(収容体2の肩部2a)が収容体ホルダ3から突出する。
また、底部37の上面側に平板状の連結板38が接続され、この連結板38に対してホルダ体31、32(底部37)が開閉自在となっている。例えば、一方のホルダ体31、32が連結板38に固定され、他方のホルダ体31、32が蝶番33を介して回動することで、開閉自在となっている。さらに、連結板38の上面側には、複数のネジ孔38aが形成されている。
吸い込み管4は、プラスチック製の管状体で、一端面から所定の高さの位置に吸い込み孔412aが形成され、他端部が収容体2内に配置されたものである。すなわち、吸盤管41と流出管42とが、逆止弁43と着脱コネクタ44とを介して接続されて、構成されている。
吸盤管41は、図4に示すように、管体411の一端(下端)に、つまり、吸い込み管4の一端側に、床面Gに吸着する吸盤412が設けられ、該吸盤412の側面に管体411に連通する吸い込み孔412aが、図5に示すように、複数形成されている。この吸い込み孔412aは、吸い込み管4の一端面である吸盤412の吸着面412bから所定の高さの位置に形成され、床面Gに漏洩、付着した液体Rに浸り、かつ、床面Gよりも上の液体Rのみを採取するようになっている。
流出管42の一端部には、図1に示すように、ヘッド45と接続コネクタ46とを介して逆止弁43が接続されている。この逆止弁43は、図4に示すように、ダイヤフラム431を備えた弁であり、吸盤管41側から吸い込まれた液体Rが吸盤管41側に逆流するのを防止するものである。
この逆止弁43と吸盤管41の管体411の上部411aとが、着脱コネクタ44によって接離(着脱)自在に接続されている。すなわち、円管状の着脱コネクタ44の一端部が逆止弁43に取り付けられ、着脱コネクタ44の他端部に吸盤管41の上部411aを挿入、引出することで、接離自在となっている。また、逆止弁43には、吸盤管41内に延び、側面に複数のベント孔432aが形成されたベント孔付きチューブ(離脱手段)432が接続されている。そして、逆止弁43と吸盤管41とが着脱コネクタ44で接続された状態では、吸盤管41と流出管42とが逆止弁43を介して連通される。
一方、図6に示すように、流出管42側を床面Gから引き上げたりして(吸盤管41から離したりして)着脱コネクタ44による逆止弁43と吸盤管41との接続を解除した状態では、吸盤管41と流出管42との連通が解除される。これと同時に、吸盤管41の上部411aの開口およびベント孔付きチューブ432が露出して、吸盤管41の開口およびベント孔付きチューブ432のベント孔432aから吸盤412内に空気(外気)が送られる。これにより、吸盤412内の真空(負圧)が破壊されて、吸盤412が床面Gから離脱しやすくなる。
また、図2に示すように、吸い込み管4の他端部である流出管42の他端部42aが、キャップ22とゴム中栓23とを貫通して収容体2内に配置され、その開口端である流出口42bが、収容体2の肩部2a(開口部211)近傍に位置するように配置されている。
吸引具5は、収容体ホルダ3に取り付けられ、収容体2内の空気を吸い込む器具である。すなわち、図1に示すように、シリンダ51内に、一端部にピストン52を備えたロッド(プランジャ)53が摺動自在に挿入され、ロッド53の他端部にハンドル54が取り付けられている。シリンダ51のピストン52側の端面には取付板55が取り付けられ、この取付板55のボルト56が連結板38のネジ孔38aに締め付けられて、吸引具5が収容体ホルダ3に着脱自在に取り付けられている。
シリンダ51の容量、つまり、吸引具5による空気の吸い込み量は、放射線測定などの分析に要する量の液体Rを一度の吸引で採取できるように設定されている。また、ピストン52には、気密性を保つためのOリング57が複数装着されている。
このような吸引具5と収容体2とは、吸引ユニット6を介して接続されている。この吸引ユニット6は、第1の吸引チューブ61が吸引用逆止弁62、閉止弁63および検知器(指示手段)64を介して吸引管65に接続されている。
第1の吸引チューブ61の一端部は、吸引具5のシリンダ51の取付板55側(ピストン52と取付板55との間)に挿入、配置され、他端部が吸引用逆止弁62に接続されている。この吸引用逆止弁62は、第1の吸引チューブ61側(シリンダ51側)から流れる空気のみを外部に排出し、吸引管65側(収容体2側)から流れる空気を外部に排出させない逆止弁である。
このような吸引用逆止弁62は、収容体ホルダ3の外側面に固定され、吸引コネクタ66および第2の吸引チューブ67を介して閉止弁63の一端部に接続されている。この閉止弁63は、吸引管65から流入した液体Rが吸引具5側に流入するのを防止するための仕切弁である。また、吸引コネクタ66は、吸引用逆止弁62と閉止弁63(第2の吸引チューブ67)とを接離自在に接続するコネクタである。
閉止弁63の他端部は、第3の吸引チューブ68を介して検知器64の一端部に接続されている。この検知器64は、所定容量の液体Rが収容体2に収容されたことを示すものである。すなわち、図2に示すように、吸引管65などよりも大径の透明管で構成され、水平に延びて(吸い込み管4に対して垂直に)配設され、下部に赤色の指示線641が設けられている。そして、後述するようにして液体Rが収容体2の底部2bに達して所定容量が収容されると、液体Rが吸引管65にオーバーフローして検知器64に流入し、液体Rが指示線641に達すると外部から指示線641が太く見える。これにより、所定量の液体Rが収容体2に収容されたことが目視確認でき、その後、吸引具5による吸引を停めて、液体Rがシリンダ51側に流入するのを防止できるものである。
このような検知器64の他端部が吸引管65の一端部に接続されている。この吸引管65は、吸い込み管4の流出管42よりも小径の管で、図2に示すように、流出管42を貫通して流出管42内を通って流出管42と同軸に延びに、他端部である開口端部65aが収容体2の底部2bに位置している。ここで、開口端部65aと収容体2の底面との間には隙間を有し、収容体2内の空気を吸い込めるようになっている。
また、開口端部65aの位置は、所定容量の液体Rが収容体2に収容されるように設定され、この実施の形態では、収容体2の底部2bと面一に設定されている。すなわち、所定容量の液体Rが収容体2に収容されると、液体Rが開口端部65aから吸引管65にオーバーフローして、上記のように検知器64に流入するようになっている。
このように、流出管42と吸引管65とによって二重管が構成され、吸引管65で収容体2内の空気を吸引し、流出管42で液体Rを吸い上げるものである。すなわち、上記のようにして吸盤管41と流出管42とが連通された状態で、吸盤412の吸着面412b(吸い込み管4の一端面)を床面Gに当て、吸引具5のピストン52を引いて吸引を行う。これにより、収容体2内の空気が吸引管65に流入し、検知器64、閉止弁63、吸引用逆止弁62などを介してピストン52内に吸い込まれて収容体2内が真空(負圧)となる。そして、吸い込み管4内も真空となって、液体Rが吸い込み孔412aから吸い込まれ、吸盤管41や逆止弁43などを通過して流出管42の流出口42bから吐出し、収容体2に収容される。
このような収容体2と吸い込み管4とは、収容体ホルダ3と吸引具5に対して着脱自在となっている。すなわち、吸引コネクタ66を外して吸引用逆止弁62と閉止弁63(第2の吸引チューブ67)とを切り離し、留め金具34を外して収容体2を収容体ホルダ3から取り出すことで、収容体2と吸い込み管4とを取り外せるものである。
また、収容体2、吸い込み管4、吸引管65、検知器64、第3の吸引チューブ68、閉止弁63および第2の吸引チューブ67は、収容体2側セットとして予めセット化(一体化)されている。一方、収容体ホルダ3、吸引具5、第1の吸引チューブ61、吸引用逆止弁62および吸引コネクタ66も、収容体ホルダ3側セットとして予めセット化されている。
次に、このような構成の液体サンプリング装置1の使用方法および作用などについて説明する。
まず、収容体ホルダ3の留め金具34を外してホルダ体31、32を開け、収容体2を収容してホルダ体31、32を閉める。続いて、吸引コネクタ66に第2の吸引チューブ67を接続して閉止弁63を閉弁し、吸引具5のピストン52を押し込んでシリンダ51内の空気を吸引用逆止弁62から外部に排出した後に、閉止弁63を開弁する。
次に、図1に示すように、吸い込み管4の吸盤412を液体R内に浸して吸着面412bを床面Gに当てて吸着させ、吸引具5のピストン52を引いて吸引を行う。これにより、上記のようにして、液体Rが吸い込み孔412aから吸い込まれ、吸い込み管4を通過して流出管42の流出口42bから吐出し、収容体2に収容される。そして、所定容量の液体Rが収容体2に収容されて検知器64の指示線641が太く見えたら、吸引具5による吸引を停める。
このようにして液体Rの採取が終了したら、吸い込み管4の吸盤412を床面Gから離して液体サンプリング装置1を外す。この際、吸盤412が床面Gから離れにくい場合には、上記のように、流出管42側を床面Gから引き上げたりして、吸盤管41の上部411aの開口およびベント孔付きチューブ432を露出して、吸盤412内に空気を送ることで、吸盤412が床面Gから離れやすくなる。
次に、閉止弁63を閉弁して吸引コネクタ66を外し、留め金具34を外してホルダ体31、32を開け、収容体2側セットを取り出してビニル袋などに収める。そして、収容体2から液体Rを取り出した後は、収容体2側セットは、汚染されている可能性があるため廃棄し、収容体ホルダ3側セットは、再利用するものである。
以上のように、この液体サンプリング装置1によれば、吸い込み管4の吸盤412を床面Gに当てた状態で吸引具5を操作することで、吸盤412の吸着面412bから所定の高さに形成された吸い込み孔412aから、液体Rが収容体2内に吸い取られる。つまり、床面Gから所定の高さの液体Rが収容体2に収容され、床面Gに元々付着していた放射性物質などを採取することが抑制・防止される。この結果、床に漏洩、付着した液体Rに対する放射線測定などを正確・適正に行うことが可能となる。
また、吸い込み管4の吸盤412を床面Gに当てて吸引具5で空気を吸い込むだけで、容易かつ迅速に床面Gの液体Rを収容体2に採取することができる。さらに、吸引具5による空気の吸い込み量や収容体2の容量を所定量に設定することで、放射線測定などの分析に要する量の液体Rを一度に(一回の吸引で)採取することができる。
また、液体Rに接する収容体2側セットが収容体ホルダ3側セットに対して着脱自在なため、液体Rを採取した後に、収容体2側セットを収容体ホルダ3側セットから取り外して廃棄する。そして、次の採取の際に、新たな収容体2側セットを収容体ホルダ3側セットに接続することで、一度使った収容体2側セットへの残留物質による汚染を防止して、適正な採取が可能になるとともに、収容体ホルダ3側セットを再利用することができ経済的である。
また、所定容量の液体Rが収容体2に収容されたことを示す検知器64を備えるため、所定・所望の量の液体Rを適正かつ容易に採取することができる。さらに、液体Rを吸い込みすぎて、吸引具5などが汚染するのを防止することができる。
また、吸い込み管4の吸盤412が床面Gに吸着するため、吸い込み管4を安定して床面Gに当てて、安定かつ容易に液体Rを採取することが可能となる。しかも、ベント孔付きチューブ432などを露出させて吸盤412内に空気を送ることで、吸盤412が床面Gから離脱しやすくなり、液体Rの採取後に吸い込み管4を床面Gから容易かつ安全に離すことが可能となる。
以上のようにして、床に漏洩、付着した液体Rを放射線測定などのために適正かつ容易に採取することが可能となる。
(実施の形態2)
図7は、この実施の形態において吸い込み管4に浮揚体7を装着した状態を示す図である。この実施の形態では、タンク内の液体Rに吸い込み管4を浮かせる浮揚体7を備える点で、実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成につては、同一符号を付することでその説明を省略する。ここで、図8に示すように、タンク101が原子力発電所の機器ドレン・床ドレン102などのサンプピットであり、床面Gよりも下方に形成されており、このタンク101の表面近くの液体(浮遊した油等)Rを採取する場合について説明する。また、サンプリング配管103の一端部がタンク101の中央部の液体R内に配置され、サンプリング配管103に配設されたサンプリングポンプ104を起動してサンプリング弁105を開弁することで、タンク101の中央部の液体Rを採取できるようになっている。
浮揚体7は、発泡スチロールで構成されたブロック状で、中央部に挿入孔7aが形成され、この挿入孔7aに流出管42が圧入されて吸い込み管4に装着されている。この浮揚体7の大きさは、タンク101内の液体Rに少なくとも吸い込み管4を浮かせられるように設定されている。また、吸い込み管4の逆止弁43には、実施の形態1の吸盤管41に代わって細長い管状のノズル47が接続されている。すなわち、吸い込み管4の先端部(一端部)は着脱自在で、吸盤管41を取り外してノズル47を取り付けられるようになっている。
このノズル47の先端面から所定の高さの位置には吸い込み孔(図示せず)が形成され、ノズル47の長さは、浮揚体7によって吸い込み管4をタンク101内の液体Rに浮かせた際に、タンク101の表面近くの液体Rを吸引、採取できるように設定されている。
そして、タンク101の表面近くの液体Rを採取するには、図8に示すように、ノズル47と浮揚体7を液体R内に挿入する。これにより、吸い込み管4が液体Rに浮いて、ノズル47の先端部(吸引部)がタンク101の表面近くの液体Rに位置する。この状態で実施の形態1と同様に、吸引具5を操作してタンク101の表面近くの液体Rを収容体2内に吸い取るものである。
このように、この実施の形態によれば、浮揚体7で吸い込み管4を液体Rに浮かせた状態で吸引具5を操作することで、タンク101の表面近くの液体Rが収容体2内に吸い取られるため、タンク101の内面に元々付着していた放射性物質や中央部に沈殿している物質などを採取することが抑制・防止される。この結果、タンク101の表面近くの液体Rに対しても放射線測定などを正確・適正に行うことが可能となる。また、吸い込み管4を液体Rに浮かせて液体Rの採取を行えるため、収容体ホルダ3や吸引具5など(収容体ホルダ3側セット)が液体Rに接して汚染するのを防止することが可能となる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、流出管42と吸引管65とで二重管を構成しているが、それぞれ独立して収容体2内に挿入、配置してもよい。
また、実施の形態1では、吸い込み管4の先端部が吸盤412になっているが、有底筒状にし、側面に吸い込み孔(横孔)を形成してもよい。さらに、実施の形態2では、吸い込み管4の先端部がノズル47になっているが、実施の形態1と同様に吸盤412(吸盤管41)にしてもよい。また、液体サンプリング装置1をロボットに装着し、液体サンプリング装置1を遠隔操作して液体Rを採取してもよい。
1 液体サンプリング装置
2 収容体
3 収容体ホルダ
4 吸い込み管
41 吸盤管
412 吸盤
412a 吸い込み孔
412b 吸着面(一端面)
42 流出管
43 逆止弁
432 ベント孔付きチューブ(離脱手段)
44 着脱コネクタ
47 ノズル
5 吸引具
6 吸引ユニット
61 第1の吸引チューブ
62 吸引用逆止弁
63 閉止弁
64 検知器(指示手段)
65 吸引管
66 吸引コネクタ
7 浮揚体
G 床面
R 液体

Claims (6)

  1. 床面に付着した液体を採取するための液体サンプリング装置であって、
    前記液体を収容するための収容体と、
    前記収容体を保持する収容体ホルダと、
    管状で、一端面から所定の高さの位置に吸い込み孔が形成され、他端部が前記収容体内に配置された吸い込み管と、
    前記収容体ホルダに取り付けられ、前記収容体内の空気を吸い込む吸引具と、
    を備え、前記吸い込み管の一端面を前記床面に当てて、前記吸引具で前記空気を吸い込むと、前記液体が前記吸い込み管の吸い込み孔から吸い込まれて前記収容体に収容される、
    ことを特徴とする液体サンプリング装置。
  2. 前記収容体と前記吸い込み管とが、前記収容体ホルダと前記吸引具に対して着脱自在となっている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体サンプリング装置。
  3. 所定容量の前記液体が前記収容体に収容されたことを示す指示手段を備える、
    ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の液体サンプリング装置。
  4. 前記吸い込み管の一端側に前記床面に吸着する吸盤が設けられ、該吸盤の側面に前記吸い込み孔が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液体サンプリング装置。
  5. 前記吸盤内に空気を送る離脱手段を備える、
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体サンプリング装置。
  6. 前記吸い込み管に装着可能で、タンク内の液体に前記吸い込み管を浮かせる浮揚体を備える、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体サンプリング装置。
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