JP2007040886A - プラントの洗浄確認方法および解体処理方法並びにシート材圧接具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な方法で除染が十分に行われたことを示す証拠を作成して確認担当者や施主に示すことができる方法および治具を提供する。
【解決手段】 本発明は、プラントにおいて1以上のサンプリング箇所を設定する工程と、前記プラント洗浄の前後において各サンプリング箇所にそれぞれ新たなシート材を圧接させてから剥がす工程と、各サンプリング箇所についてそれぞれ洗浄前と洗浄後に取得したシート材自身または該シート材のカラーコピー若しくは該シート材の画像データを、少なくとも当該サンプリング箇所の情報とともに並べて表示する工程とを備える。サンプリングしたシート材はラミネート加工により空気を遮断して経時変化を防止する。プラントの各設備につき4つの側面、床面、頂部をサンプリングする他、建屋の壁、床、天井のサンプルを取得して、洗浄前後のサンプルを比較することにより除染が十分に行われたかを確認する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばプラント解体処理にあたり、解体対象物に付着,堆積している有害物質が十分に除染されているかを確認するための洗浄確認方法およびこれを用いたプラント解体工法並びに付着物取得具に関する。
例えば焼却炉設備の解体工事では、解体時に周辺環境への汚染物質の飛散を防止すべく、長年の運用により焼却炉や煙道などに付着,堆積したダイオキシンや鉛等の有害物質を十分に除去し洗浄してから実際の解体を行うことが義務づけられている。ここで、洗浄は定められたマニュアルやガイドラインに則り対象物に高圧水を吹き付けて行われるが(例えば、特許文献1)、除染の精度ないし確実性は作業担当者の能力や作業手順、作業にかける時間などに左右され、場合によっては除染が十分でないまま解体工程へと移り、作業場外へ汚染物質が漏れ出てしまったり作業員が汚染物質に曝されてしまうという可能性があった。この有害物質の除染は適切な方法で安全確実に実施される必要があり、解体業者としては除染を十分に行ってから解体したことを監督局や施主に示す必要があった。
特開2004−316962号公報
従来、除染の確認は、(1)除染前後の目視確認、(2)除染前後の写真による確認、(3)除染前後の分析値による確認、により行われていた。(1)は例えば作業指揮者や監督局の係官が除染前後の各箇所を見て回り、十分に除染されているかを目視により確認する方法である。しかしながら、プラント設備の解体作業において洗浄前後の確認を行うタイミングに合わせ係官等の日程を調整するのは容易ではなく、また工事状況により洗浄前後のタイミングが当初予定からずれることもあり、目視確認の予定調整が困難なものであった。洗浄前後のタイミングに係官等が来られない場合は作業を中断せねばならず、工期が遅れるという不都合もあった。
また、(2)は除染前後の状況を確認できる写真が作成されるため郵送等の手段で監督局や施主に示すことができる便利さがあるが、撮影箇所の明るさや撮影対象の色合い等によって撮影画像の明暗が変化するため、必ずしも除染状況が明確に判断できないという不都合があった。また、(3)は除染前後のプラントの一部を試験施設に送り、付着している有害物質の度合いを測定してもらう方法であり、最も正確で確実な方法であるが、分析結果が得られるまでに3週間から1月の期間を要し、その間工事を中断して分析結果を待たなくてはならないため工事進度への影響が大きいという不都合があった。
本発明はこの点に鑑みなされたものであり、簡便な方法で除染が十分に行われたことを示す証拠を作成して監督局や施主に示すことができ、またその後も資料として残すことのできる洗浄確認方法,この方法を用いたプラント解体処理方法並びにこの方法に用いるシート材圧接具を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、プラント洗浄における洗浄度合いを確認する方法であって、前記プラントにおいて1以上のサンプリング箇所を設定する工程と、前記プラント洗浄の前後において各サンプリング箇所にそれぞれ新たなシート材を圧接させてから剥がす工程と、各サンプリング箇所についてそれぞれ洗浄前と洗浄後に取得したシート材自身または該シート材のカラーコピー若しくは該シート材の画像データを表示する工程とを備えることを特徴とする。
この方法において、前記サンプリング箇所にシート材を圧接する工程は、前記シート材に適宜の接着剤を噴霧あるいは塗布してから前記サンプリング箇所に圧接することが有効である。
さらに、前記シート材をサンプリング箇所に圧接する前または後に、前記シート材に適宜の試薬を供給する工程を備えることが有効である。
さらに、前記シート材をサンプリング箇所から剥がした後に、好ましくはラミネート加工により、前記シート材の表面を透明フィルムでカバーする工程を備えることが有効である。
前記シート材は吸い取り紙であることが有効である。
本発明の第2の態様は、上記いずれかの方法により洗浄度合いを確認する工程を備えることを特徴とするプラント解体処理方法に関する。
本発明の第3の態様は、上記の方法に用いるシート材圧接具であって、前記シート材を保持する曲面部を備えることを特徴とするシート材圧接具に関する。
このシート材圧接具がさらに、伸縮可能な柄を備えることが有効である。
このように、プラントの洗浄(除染)前後に適宜のサンプリング箇所にパッチテストを行い、洗浄前と洗浄後のサンプルを並べて表示することで、監督局または施主が洗浄の度合いを確認することができ、プラント解体前の洗浄が十分に行われたことを確認して解体工程へと移行させることができる。この方法によれば解体対象に付着している有害物質の多少を客観的に一目で把握することができ、また解体作業場内を歩き回ることなく複数のサンプリング箇所の洗浄度合いを一度に確認することができるため、洗浄度合いの確認作業を簡単かつ迅速に行うことができ、確認作業に要する工期への影響を最小限にとどめることができる。
また、サンプリング箇所に圧接する前にシート材に接着剤を噴霧すると、サンプル対象に付着している有害物質をより確実にシート材にうつしとることができる。また、サンプリング対象物質に応じた適切な試薬をシート材に供給することにより、呈色反応により微量名付着物の有無を確認することができる。
また、サンプリングしたシート材をラミネート加工することにより、シート材の経時変化や付着物の落下を防止してサンプリング時の状態を保つことができる。なお、これはラミネート加工に限るものではなく、例えば接着剤を設けた透明フィルムをシート材の表面に貼るようにしてもよい。
また、本発明にかかるシート材圧接具は、表面にシート材を保持する曲面部を備えるため、シート材をサンプリング箇所に均一な力で確実に圧接させ付着物をうつしとることができる。また、このシート材圧接具に伸縮可能な柄を設けることにより、例えば焼却炉の煙突内の高い位置にも容易にアクセスできるようになり、より多様な箇所のサンプルを取得して確実に除染が行われていることを確認することが可能となる。
本発明を実施するための最良の実施形態について図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1は、本発明にかかるシート材圧接具の構成を示す図である。このシート材圧接具1は、その表面に適宜のシート材を取り付け、適宜のサンプリング箇所に圧接してシート材に付着物をうつしとるために用いるものである。
図1(a)に示すように、本実施例の圧接具1は、シート材を保持する本体部2と、該本体部に設けられた柄3とを備えている。本体部2は、使用するシート材のサイズに応じて2〜10cm程度の厚みを有する円盤の一部を切り取ったような形状の曲面部4と、曲面部4の背面にボルト5で固定されるプレート6とを備える。このボルト5を回転させることにより、曲面部4とプレート6を密接させたり離隔させたりすることができる。柄3は、プレート6の背面部に、少なくとも1方向に回動可能に取り付けられている。この柄3は複数の筒状節からなり、ラジオのロッドアンテナのように伸縮可能に構成される。本実施例の圧接具1は、約50cm〜300cmまで伸縮可能である。柄3の端部には樹脂材からなる持ち手7が設けられている。曲面部4の表面は、好ましくは厚めの不織布などのクッション性のある素材で覆われている(図示せず)。
図1(b)に示すように、シート材圧接具1のボルト5を少し緩めると、圧接具1の曲面部4とプレート6との間に隙間が生じ、この隙間にシート材8の端部を折り返して挿入できるようになる。シート材8の両端部をこれらの隙間に挿入してボルト5を締めると、その端部が挟まれシート材8が圧接具1の本体部2に保持される。このようにしてシート材8を圧接具1に取り付け、柄3を必要な分だけ伸ばしてサンプリング箇所に圧接し、当該サンプリング箇所の付着物をうつしとる。その後は逆の手順を以てシート材8を取り外し、以降の処理にまわす。
シート材圧接具の実施例は以上の如くであるが、本発明のシート材圧接具はこの構成に限らず、シート材を所望のサンプリング箇所に圧接して付着物をうつしとる目的において様々な変更を施すことができる。例えば上記圧接具1では曲面部4とプレート6との間にシート材8の両端部を挟んで保持させるようにしているが、これは一方の端部にポケット状の係止溝を設けておき、シート材8の一端を係止溝に宛い、他端を曲面部4とプレート6との間に挟む構成としてもよい。また曲面部4の曲率は限定されるものではなく、最も使用勝手がよい曲率を選択することができる。また柄3は必須の構成ではなく、伸縮式でなくてもよい。
このシート材圧接具1を用いた洗浄確認方法およびプラント解体処理方法を以下に説明する。図2は、本発明の適用対象の一例としての焼却炉設備の解体現場の構成を示す図である。図に示す焼却炉解体設備は大別すると、閉塞され負圧に維持される作業現場10と、作業現場10の出入口に設けられる準備室20とを備えている。
解体対象となる焼却炉施設は屋内部分11と屋外部分12とがあり、これ全体を気密可能に閉塞して作業現場10を構成する。すなわち、屋内部分11を取り囲む建屋には開口部や窓等の隙間部分を防炎シートと目張りテープとを用いて閉塞するとともに、屋外部分12についてはこれを内包するように養生設備を組み上げる。この養生設備は金属パイプで梁枠を組み立て、出入口など必要な部分を残して防炎シートを張り渡し、隙間を目張りテープで閉塞して構成する。天井も同様にして焼却炉の屋外部分12を外部から遮蔽するように作業現場10を組み上げる。ただし、作業現場10は作業現場内部と外部を仕切って解体作業中に発生する粉塵を外部に飛散させない程度の遮蔽性があればよく、後述する負圧機により内部をある程度の負圧に維持できる機密性を備えていれば、すべての隙間を完全に密閉することまでは要求されない。なお、高い煙突は開口部をシート等で閉塞して先に解体しておき、低くした後に作業場10を組み上げてもよい。
作業場10には負圧機13が設けられている。負圧機13は作業場10の外部に配置される排気装置であり、その吸気口14が作業場10に連結されている。この負圧機13はガイドラインに則りプレフィルタ,チャコールフィルタ,ヘパフィルタの組み合わせを備え、1時間あたり作業場10の容積の4倍に相当する空気を排気する出力で動作する。負圧機13を動作させると作業場10の空気が吸い出され、作業場10が一定の負圧に維持される。この場合にも様々な隙間から作業場10に空気が流入するため、作業場内が酸欠状態になるようなことはない。また、解体作業においては粉塵の飛散を防止する、あるいは高圧水による洗浄等のため多量の水が用いられ、これらが地中に入ると環境汚染の原因となり得るため、床面には防水シートの敷設その他の防水処理が施される。
解体対象となる焼却炉は現場によって異なるが、例えば図2に示す焼却炉は煙道61、洗煙シャワー62、サイクロン63、誘引送風機64、煙突65、焼却炉本体66、灰出設備67、汚水処理施設68を備えており、これらすべての要素について、残留している残灰その他の堆積物を除去し、内部を洗浄してから解体する必要がある。
作業場10の出入口には準備室20が設けられる。準備室20には作業員が作業中についた残灰等を落とすためのエアシャワーや オートマット、作業員が防護服を着脱する更衣室、その他防護服やマスク等が用意された棚類、廃棄物集積容器やテーブルなどが配設されており、図2に示すように二部屋以上に別れていてもよい。各部屋および外部への通用口は戸で仕切られており、作業場10が直接外部に開口することがないよう配慮されている。
残灰その他の堆積物の除去は、防護服を着用した作業員の手作業あるいは適宜の吸引装置を用いて実施される。ここで回収された残灰等はフレキシブル・コンテナ(通称フレコンバック)に詰められ廃棄物処理場へと搬出される。その後に高圧洗浄水を導入して各設備の洗浄を行うが、本発明の方法では、その前に各設備の所定部位について洗浄前のサンプリングを実施する。
洗浄前のサンプリングでは、まず作業対象設備に応じてサンプリング箇所を決定する。ここで決定した箇所について、洗浄前と洗浄後に同じ箇所でのサンプリングを実施することになる。サンプリング箇所は特に限定されるものではないが、焼却炉内部壁面、ダクト内部面、建物壁面、床面、梁面等にそれぞれ1〜数カ所設定する。例えば本実施例では、屋内部分11については建物の床面,側壁面,梁上面についてそれぞれ1〜数カ所設定し、その他、煙道61、洗煙シャワー62、サイクロン63、誘引送風機64、煙突65、焼却炉本体66、灰出設備67、汚水処理施設68について、内部の床面,側面,天井面の必要と思われる箇所についてそれぞれ1〜数カ所をサンプリング箇所として設定する。このサンプリング箇所は、目視にて対象部分の最も付着物の多い箇所に設定することが望ましい。
次に、ここで設定した箇所について、図1で説明したシート材圧接具1を用いて、それぞれサンプリングを行う。この作業は、予め所定の寸法に形成したシート材8を多数用意して、圧接具1に取り付けてサンプリング箇所に圧接させることにより行う。シート材8は圧接具1の寸法に応じた幅および長さの細長い紙片であり、表面にサンプル物質を保持しやすい吸湿性に富んだ素材を用いるようにする。例えば、一般に市販されている吸い取り紙を好適に用いることができる。吸い取り紙は緻密でマット状に編んだセルロース繊維紙であり、その繊維間に形成された多孔質毛管によって液体を吸収し保持する紙である。ここで、サンプリング箇所の付着物をうつしとる目的から、シート材8の圧接前にサンプリング箇所に水を噴霧するようにしてもよい。また、シート材8の表面に適切な接着剤を噴霧してからサンプリング箇所に圧接させてもよい。この場合の接着剤はサンプリング箇所の付着物(例えば鉛やダイオキシン)と化学反応を起こさないものを用いるようにする。あるいは、シート材8を予め粘着シートとして構成してもよい。シート材8の色は限定するものではないが、うつしとった付着物が目立つようにその補色またはこれに近い色を用いる事が望ましい。例えば焼却炉の残灰その他の堆積物は暗い色であるため、白あるいは黄色などのシート材8を用いるのが好適である。これと逆に、付着物が白色である場合には、シート材8は暗い色を選択すべきこととなる。
シート材8を圧接具1から取り外した後は、付着物が落下しないようにシート材8の表面に透明フィルムを貼着する。この処理は、小型の業務用または家庭用ラミネート機を用いて、シート材8をラミネート加工することが望ましい。これにより、シート材8が真空状態で完全に密閉されるため、その後の経時変化を最小限に抑えることができる。シート材8を粘着シートで構成した場合は、透明フィルムを上から貼り付けるだけでもよい。なお、サンプリング箇所が湿潤しており圧着させたシート材8が水分を蓄えている場合は、透明フィルムでコーティングする前に乾燥させるようにする。なお、上記作業は洗浄作業に付随して実行されるものであり、防塵防毒マスクや防護服を着用して行うようにする。シート材8に透明フィルムを貼着したら、サンプリング箇所、日時、必要な関連事項を記入し、保管する。
このようにして設定したサンプリング箇所のすべてのサンプルを取得したら、焼却炉設備の洗浄工程を実施する。この工程は、例えば高圧水を吹き付けて付着物を崩落させ、汚水を床面から吸い出すことにより実施される。ただし、洗浄工程自体は本発明の特徴部分ではなく、公知のあるいは新規の様々な方法を用いることができる。
洗浄工程が終了したら、上記と同様の手順で、前にサンプリングした箇所と同じ箇所について再度サンプリングを行う。すなわち、先ほど設定したサンプリング箇所のすべてにつき、シート材圧接具1を用いてシート材8を圧着させ、剥がしてからシート材8を取り外し、乾燥させてから透明フィルムでコーティングし、サンプリング箇所、日時、必要な関連事項を記入し、保管する。これにより、洗浄前と洗浄後に取得したサンプルシート材8を比較して、付着物の除去度合いを目視により容易に確認することができる。
すべてのサンプリング箇所につき洗浄前と洗浄後のサンプルを得たら、同一箇所の洗浄前と洗浄後のサンプルが同時に見えるようにアルバムや冊子等の資料形式にまとめ、サンプリング箇所、日時、関連事項等とともに表示する。図3は、作成されるサンプル資料の一例を示す図である。図のように洗浄前後の同一箇所のシート材8を比較できるようにしているため、洗浄効果を一目で把握することができる。
このように作成した確認資料は監督局や施主など必要な人物または機関に提示され、解体対象物の付着物が十分に除去されたことが確認されたら、解体工程へと移行する。この解体およびそれ以降の工程は公知のプラント解体処理工程により行うことができ、本発明の特徴部分ではないため、その詳細な説明は省略する。付着物の除去が十分に行われたかを、アルバムや冊子等の形式で手軽に確認することができるため、監督局の検査官や施主の検査時間を短縮することができる。また、本発明によれば施工現場以外の場所でも現場の付着物除去処理が十分に行われたかを検査することができるため、例えば担当者に郵送して検査してもらうことも可能であり、検査担当者の検査日程がとれず解体工程が大幅に遅延するといった不都合をなくすことができる。また、シート材8の下地に付着物が目立つ色を用いているため、写真等と比較して付着物の多少を一目で把握することができる。
本発明の洗浄確認方法およびプラント解体処理方法を詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、他の様々な変更を施すことができる。例えば、上記実施例ではサンプリング箇所に圧接させたシート材8自身をアルバムや冊子等の資料形式で表示するようにしているが、これはシート材8の白黒コピーやカラーコピー、またはシート材8の画像をスキャナあるいはデジタルカメラで取得して、これを資料形式でプリントアウトまたはコンピュータ画面に表示するようにしてもよい。このようにすれば、サンプル取得時のシート材8の様子を長期に亘り残すことができ、シート材8の経時変化による影響を排除することができる。また、解体対象の付着物の特性に応じて、シート材8に予め(サンプリング箇所に圧接させる前に)試薬を含浸させるようにしてもよい。例えばシート材8にリトマス試験紙を用いると、付着物により酸性あるいはアルカリ性の度合いが表示され、呈色反応による付着物の有無を確認することが可能となる。または、サンプリング箇所に圧接させた後のシート材に適宜の試薬を接触させて、ここで現れる呈色反応により有害物質の残存の有無を確認することもできる。例えば、鉛粉末汚染部の洗浄工程において、洗浄後にサンプリングしたシート材に3%KCrOを滴下し、黄色反応(PbCrO)の有無を確認することにより、鉛粉末の残存を確認することができる。
なお、鉛粉末の残存の有無をより厳密に確認しようとする場合は、上記の工程に加え、サンプリングしたシート材を3%塩酸溶液を浸し、付着している汚染物質を酸で溶解させ、この溶液に3%KCrOを滴下するようにしてもよい。このとき溶液中に鉛(Pb)が存在すれば、それが微量であっても黄色沈殿(PbCrO)が発生し、鉛が未だ残留していることを確認できる。
以上のようにして、解体対象の付着物が十分に除去されたことを確認することができ、その後の解体処理へと移行することができる。本発明の解体処理方法では、さらに写真判定や作業指揮者の目視確認を併用して、付着物の除去確認を行うようにしてもよい。なお、本発明の洗浄確認方法は解体処理現場に限らず、各種プラントにおいて定期的に行われる洗浄工程に用いてもよい。
図4は、本発明において、洗浄対象となる施設プラントにおけるサンプリング箇所の目安を表示した表である。本発明における洗浄対象は焼却炉に限らず、溶解炉や各種金属を精製するプラント等に適用することができる。各施設に設置されたプラントの各々について側部4面と、頂部、床面でサンプリングし、その他建屋の側面、天井面、床面のサンプルを取得する。なお、図3に示す例はあくまでも例示であり、サンプリング箇所はこれ以上に細かく設定してもよいし、これ以下の数としてもよい。
本発明にかかるプラントの洗浄確認方法および解体処理方法並びにシート材圧接具は、、建設業,焼却炉等を解体する解体工事業その他産業廃棄物処理業に好適に利用することができる。
本発明にかかるシート材圧説具の構成を示す図である。 本発明のプラント解体処理方法の施工現場の一例を示す図である。 洗浄前後にサンプルしたシート材の表示例を示す図である。 本発明の洗浄確認方法を適用する施設例と、サンプリング箇所の設定例を示す表である。
符号の説明
1 シート材圧接具
2 本体部
3 柄
4 曲面部
5 ボルト
6 プレート
7 持ち手
8 シート材
10 作業現場
13 負圧機
20 準備室

Claims (8)

  1. プラント洗浄における洗浄度合いを確認する方法であって、前記プラントにおいて1以上のサンプリング箇所を設定する工程と、前記プラント洗浄の前後において各サンプリング箇所にそれぞれ新たなシート材を圧接させてから剥がす工程と、各サンプリング箇所についてそれぞれ洗浄前と洗浄後に取得したシート材自身または該シート材のカラーコピー若しくは該シート材の画像データを表示する工程とを備えることを特徴とするプラントの洗浄確認方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記サンプリング箇所にシート材を圧接する工程は、前記シート材に適宜の接着剤を噴霧あるいは塗布してから前記サンプリング箇所に圧接することを特徴とするプラントの洗浄確認方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法がさらに、前記シート材をサンプリング箇所に圧接する前または後に、前記シート材に適宜の試薬を供給する工程を備えることを特徴とするプラントの洗浄確認方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の方法がさらに、前記シート材をサンプリング箇所から剥がした後に、好ましくはラミネート加工により、前記シート材の表面を透明フィルムでカバーする工程を備えることを特徴とするプラントの洗浄確認方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の方法において、前記シート材が吸い取り紙であることを特徴とするプラントの洗浄確認方法。
  6. 請求項1乃至5記載の洗浄確認工程を備えることを特徴とするプラント解体処理方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の方法に用いるシート材圧接具であって、前記シート材を保持する曲面部を備えることを特徴とするシート材圧接具。
  8. 請求項7に記載のシート材圧接具がさらに、伸縮可能な柄を備えることを特徴とするシート材圧接具。
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