JPH05164625A - 集光型加熱炉の温度制御方法 - Google Patents
集光型加熱炉の温度制御方法Info
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- JPH05164625A JPH05164625A JP3181948A JP18194891A JPH05164625A JP H05164625 A JPH05164625 A JP H05164625A JP 3181948 A JP3181948 A JP 3181948A JP 18194891 A JP18194891 A JP 18194891A JP H05164625 A JPH05164625 A JP H05164625A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 炉内温度の変化を応答性良く感知して加熱源
への電力供給を的確に制御できるともに、使用過程にお
いて制御環境に変化が生じず常に安定した環境で温度制
御ができる方法を提供せんとするものである。 【構成】 集光型加熱炉2の炉内にセッティングされた
坩堝3の上部又は下部に外套管5あるいは保護管9等の
外装部材に囲繞された状態で測温素子6が配置され、該
測温素子6によって測定された坩堝温度に基づいて炉内
の温度制御を行う集光型加熱炉2において、坩堝3に近
く且つ測温素子6の感温部7にも近い前記外装部材の表
面に他の部分よりも熱吸収率の高い着色部11を形成す
ることで熱電対の応答性を高めた。
への電力供給を的確に制御できるともに、使用過程にお
いて制御環境に変化が生じず常に安定した環境で温度制
御ができる方法を提供せんとするものである。 【構成】 集光型加熱炉2の炉内にセッティングされた
坩堝3の上部又は下部に外套管5あるいは保護管9等の
外装部材に囲繞された状態で測温素子6が配置され、該
測温素子6によって測定された坩堝温度に基づいて炉内
の温度制御を行う集光型加熱炉2において、坩堝3に近
く且つ測温素子6の感温部7にも近い前記外装部材の表
面に他の部分よりも熱吸収率の高い着色部11を形成す
ることで熱電対の応答性を高めた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種金属塊等を溶融する
為に用いる集光型加熱炉の温度制御の精度を高めること
ができる方法に関する。
為に用いる集光型加熱炉の温度制御の精度を高めること
ができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】集光型加熱炉は炉内温度の高速昇温が可
能であり、且つ温度制御が比較的容易であることから、
各種金属塊の溶解炉として用いられている。溶解炉とし
ての用途の中には試験採取した金属塊の成分分析を目的
とするものがあり、例えば本発明者が特願平1−271033
号及び実願平3−5141号として提案したスラグ中の酸素
活量測定装置がある。特願平1−271033号において提案
した装置は図7に示す如く、集光型加熱炉a内に不活性
ガスを充満させた反応管bを垂設し、該反応管b内にお
ける加熱部に、鉄製の坩堝cを支持台を兼ねた金属製の
外套管d上に着脱可能に載置するとともに、該外套管d
内には測温用の熱電対eを、その感温部を坩堝c下面に
近接させた状態で配置した構成であり、坩堝c内には、
不活性雰囲気下において合金を作らないとともに酸化物
を生成しにくく且つスラグSよりも比重の重い特定金属
Mを測定対象であるスラグSと一緒に溶融状態で収容し
ている。そして測定に際しては、集光型加熱炉aの加熱
により溶融状態となした特定金属M及びスラグS内に標
準極を内装した固体電解質fを浸漬し、対照極を兼ねた
鉄坩堝cと前記標準極間の起電力を計器gによって測定
することによってスラグSの酸素活量を実測するもので
あった。この装置においては、坩堝下方に配置した熱電
対eと計器hによって構成される測温手段によって坩堝
温度の監視を常時行い、坩堝内温度が所定の温度に維持
されるように集光型加熱炉の熱源への電力供給を制御し
ている。
能であり、且つ温度制御が比較的容易であることから、
各種金属塊の溶解炉として用いられている。溶解炉とし
ての用途の中には試験採取した金属塊の成分分析を目的
とするものがあり、例えば本発明者が特願平1−271033
号及び実願平3−5141号として提案したスラグ中の酸素
活量測定装置がある。特願平1−271033号において提案
した装置は図7に示す如く、集光型加熱炉a内に不活性
ガスを充満させた反応管bを垂設し、該反応管b内にお
ける加熱部に、鉄製の坩堝cを支持台を兼ねた金属製の
外套管d上に着脱可能に載置するとともに、該外套管d
内には測温用の熱電対eを、その感温部を坩堝c下面に
近接させた状態で配置した構成であり、坩堝c内には、
不活性雰囲気下において合金を作らないとともに酸化物
を生成しにくく且つスラグSよりも比重の重い特定金属
Mを測定対象であるスラグSと一緒に溶融状態で収容し
ている。そして測定に際しては、集光型加熱炉aの加熱
により溶融状態となした特定金属M及びスラグS内に標
準極を内装した固体電解質fを浸漬し、対照極を兼ねた
鉄坩堝cと前記標準極間の起電力を計器gによって測定
することによってスラグSの酸素活量を実測するもので
あった。この装置においては、坩堝下方に配置した熱電
対eと計器hによって構成される測温手段によって坩堝
温度の監視を常時行い、坩堝内温度が所定の温度に維持
されるように集光型加熱炉の熱源への電力供給を制御し
ている。
【0003】実願平3−5141号として提案したスラグ中
の酸素活量測定装置は上記装置を更に具体化したもの
で、その構成は図8に示す如く、前記構成を基礎とした
うえで、鉄坩堝cを透明管iで外装するとともに外套管
dを不透明石英管jで外装し、且つ鉄坩堝cの上方に排
気管kを垂設したものである。
の酸素活量測定装置は上記装置を更に具体化したもの
で、その構成は図8に示す如く、前記構成を基礎とした
うえで、鉄坩堝cを透明管iで外装するとともに外套管
dを不透明石英管jで外装し、且つ鉄坩堝cの上方に排
気管kを垂設したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような、集光型加
熱炉においては、坩堝内温度を目標温度にまで急速昇温
したり坩堝内部の温度を所定温度に維持する為に熱源へ
の電力供給を正確に制御する必要があるが、上記した従
来装置において用いられる測温手段には以下の問題があ
った。 熱電対によって検知される温度は坩堝内温度と一致し
ていることが理想的であるが、熱電対は坩堝下部におい
て支持台を兼ねた外套管等の外装部材に囲繞された状態
で配置されていることから、熱電対への加熱は外装部材
を介して間接的に行われることになり、この為、外装部
材自身の熱容量及び外装部材表面での反射作用に起因し
て発生する熱伝導の遅延現象により、測温指示値を坩堝
温度の変化に迅速に対応させることができず、温度制御
に誤差が生じる問題がある。 外装部材は常に高温環境下に曝されている。したがっ
て、冷却用ガスとして不活性ガスを用いているときは比
較的問題は少ないが、コスト低減をはかる目的で冷却ガ
スとして空気を用いたときには、使用過程で外装部材の
表面に酸化皮膜が徐々に形成される現象が生じる。この
酸化皮膜が形成された部分は他の部分に比べて赤外線の
吸収率が高い為に、酸化皮膜が形成される前後で熱電対
による測温結果に差が生じ、集光型加熱炉の温度制御条
件に狂いが生じる問題がある。
熱炉においては、坩堝内温度を目標温度にまで急速昇温
したり坩堝内部の温度を所定温度に維持する為に熱源へ
の電力供給を正確に制御する必要があるが、上記した従
来装置において用いられる測温手段には以下の問題があ
った。 熱電対によって検知される温度は坩堝内温度と一致し
ていることが理想的であるが、熱電対は坩堝下部におい
て支持台を兼ねた外套管等の外装部材に囲繞された状態
で配置されていることから、熱電対への加熱は外装部材
を介して間接的に行われることになり、この為、外装部
材自身の熱容量及び外装部材表面での反射作用に起因し
て発生する熱伝導の遅延現象により、測温指示値を坩堝
温度の変化に迅速に対応させることができず、温度制御
に誤差が生じる問題がある。 外装部材は常に高温環境下に曝されている。したがっ
て、冷却用ガスとして不活性ガスを用いているときは比
較的問題は少ないが、コスト低減をはかる目的で冷却ガ
スとして空気を用いたときには、使用過程で外装部材の
表面に酸化皮膜が徐々に形成される現象が生じる。この
酸化皮膜が形成された部分は他の部分に比べて赤外線の
吸収率が高い為に、酸化皮膜が形成される前後で熱電対
による測温結果に差が生じ、集光型加熱炉の温度制御条
件に狂いが生じる問題がある。
【0005】本発明はかかる現況に鑑みてなされたもの
であり、炉内温度の変化を正確に感知して加熱源への電
力供給を応答性良く制御でき、使用過程において温度制
御環境に変化が生じず、常に安定した環境で温度制御が
できる方法を提供せんとするものである。
であり、炉内温度の変化を正確に感知して加熱源への電
力供給を応答性良く制御でき、使用過程において温度制
御環境に変化が生じず、常に安定した環境で温度制御が
できる方法を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】このような課題を解決した
本発明は、測温素子を外装している外装部材表面におい
て、坩堝に近く且つ熱電対の感温部にも近い部分に他の
部分よりも熱吸収率の高い着色部を形成することによ
り、測温素子の応答性を高めたことを要旨としている。
着色部としては様々な態様のものが採用できるが、外装
部材表面に酸化皮膜を形成し、これを着色部として利用
することが特に好ましい。
本発明は、測温素子を外装している外装部材表面におい
て、坩堝に近く且つ熱電対の感温部にも近い部分に他の
部分よりも熱吸収率の高い着色部を形成することによ
り、測温素子の応答性を高めたことを要旨としている。
着色部としては様々な態様のものが採用できるが、外装
部材表面に酸化皮膜を形成し、これを着色部として利用
することが特に好ましい。
【0007】
【作用】このような構成の集光型加熱炉を作動させる
と、従来と同様、加熱源より照射された赤外線が坩堝を
加熱すると同時に測温素子を外装している外装部材表面
をも加熱する。外装部材は大きな熱容量を有し、且つ表
面の大部分では赤外線の反射現象が生じることから外装
部材全体としては昇温に時間を要するが、本発明におい
ては測温対象である坩堝に近く且つ測温素子の感温部に
も近接した外装部材表面に着色部を設けているので、該
着色部に照射した赤外線は他の部分よりも高効率で吸収
され、着色部は他の部分に比べて高温となる。着色部の
温度は近接配置された測温素子の感温部に即座に伝達さ
れ、感温部には坩堝内温度の変化が敏感に感知される。
そして、この得られた測温データに基づいて集光型加熱
炉への電力供給を制御することにより坩堝内温度を目標
温度まで急速昇温することが可能となり、且つ昇温後は
坩堝内温度を所定温度に維持することができる。
と、従来と同様、加熱源より照射された赤外線が坩堝を
加熱すると同時に測温素子を外装している外装部材表面
をも加熱する。外装部材は大きな熱容量を有し、且つ表
面の大部分では赤外線の反射現象が生じることから外装
部材全体としては昇温に時間を要するが、本発明におい
ては測温対象である坩堝に近く且つ測温素子の感温部に
も近接した外装部材表面に着色部を設けているので、該
着色部に照射した赤外線は他の部分よりも高効率で吸収
され、着色部は他の部分に比べて高温となる。着色部の
温度は近接配置された測温素子の感温部に即座に伝達さ
れ、感温部には坩堝内温度の変化が敏感に感知される。
そして、この得られた測温データに基づいて集光型加熱
炉への電力供給を制御することにより坩堝内温度を目標
温度まで急速昇温することが可能となり、且つ昇温後は
坩堝内温度を所定温度に維持することができる。
【0008】又、外装部材表面に予め酸化皮膜を形成し
ておき、この酸化皮膜を着色部として利用したときに
は、酸化皮膜は高温環境下で安定している為、使用過程
で変色することがなく、測温環境をより一層安定させる
ことができる。
ておき、この酸化皮膜を着色部として利用したときに
は、酸化皮膜は高温環境下で安定している為、使用過程
で変色することがなく、測温環境をより一層安定させる
ことができる。
【0009】
【実施例】次に本発明の詳細を図示した実施例に基づき
説明する。図1は酸素活量活量測定装置に本発明の温度
制御方法を適用した実施例であり、図は要部のみを示し
ている。図中1は石英等の耐熱性素材からなる透明反応
管であり、該透明反応管1は溶解炉内の熱源である集光
型加熱炉2の中心に位置づけられている。本実施例では
集光型加熱炉2として8KWの熱源容量を有するものを使
用しているが、熱源容量は加熱対象である坩堝の容量に
応じて適宜設定される。集光型加熱炉2は温度制御が容
易であり、且つ昇温に要する時間も短く、しかも強加熱
ができるので短時間で試料を溶解できる利点がある。
説明する。図1は酸素活量活量測定装置に本発明の温度
制御方法を適用した実施例であり、図は要部のみを示し
ている。図中1は石英等の耐熱性素材からなる透明反応
管であり、該透明反応管1は溶解炉内の熱源である集光
型加熱炉2の中心に位置づけられている。本実施例では
集光型加熱炉2として8KWの熱源容量を有するものを使
用しているが、熱源容量は加熱対象である坩堝の容量に
応じて適宜設定される。集光型加熱炉2は温度制御が容
易であり、且つ昇温に要する時間も短く、しかも強加熱
ができるので短時間で試料を溶解できる利点がある。
【0010】図中3は溶解対象物質Mが収容された鉄製
の坩堝であり、該坩堝3内の溶解対象物質内mには固体
電解質等の酸素センサ4が浸漬されている。坩堝3は支
持台を兼ねた金属製の外套管5上に載置され、該外套管
5の内部には測温素子6が、その感温部7を坩堝3下面
に近接又は接触させた状態で固定されている。測温素子
6は坩堝3の温度を監視する為のものであり、該測温素
子6によって得られた測温データに基づいて集光型加熱
炉の熱源への電力供給を制御することにより、坩堝内温
度を所定の目標温度に維持するものである。尚、図中8
は坩堝3からの溶解対象物質の吹きこぼれを防止する為
の透明内管、図中9は石英管等の保護管、図中10は坩
堝3内から発生するヒュームを上方へ案内する排気管で
ある。又、本実施例では測温素子6として熱電対を用い
ているが、熱電対以外の測温素子を用いることも勿論可
能である。
の坩堝であり、該坩堝3内の溶解対象物質内mには固体
電解質等の酸素センサ4が浸漬されている。坩堝3は支
持台を兼ねた金属製の外套管5上に載置され、該外套管
5の内部には測温素子6が、その感温部7を坩堝3下面
に近接又は接触させた状態で固定されている。測温素子
6は坩堝3の温度を監視する為のものであり、該測温素
子6によって得られた測温データに基づいて集光型加熱
炉の熱源への電力供給を制御することにより、坩堝内温
度を所定の目標温度に維持するものである。尚、図中8
は坩堝3からの溶解対象物質の吹きこぼれを防止する為
の透明内管、図中9は石英管等の保護管、図中10は坩
堝3内から発生するヒュームを上方へ案内する排気管で
ある。又、本実施例では測温素子6として熱電対を用い
ているが、熱電対以外の測温素子を用いることも勿論可
能である。
【0011】本考案は、このような装置において、測温
素子6の応答性を高める為に坩堝3に近く且つ測温素子
6の感温部7にも近い前記外套管5の表面に着色部11
を形成したことを特徴としている。着色部11は当該部
分を外套管5の他の部分よりも熱吸収率を高くすること
が目的であり、例えば熱源として赤外線を用いた場合
は、赤外線は鏡面や白色系の表面を有する対象物に対し
ては加熱効率は低く、他方、暗色系や黒色系においては
高いことから、着色部11としては暗色系や黒色系が採
用される。着色部11の形成方法は様々であるが、例え
ば、外套管5の表面に蒸着膜や酸化皮膜を形成し、これ
らを着色部として利用することができる。特に、酸化皮
膜を用いたときには、これ以上酸化変色することはな
く、高温環境下できわめて安定しているので、冷却ガス
として安価な空気を用いたときでも長期にわたって安定
した測温が可能になる。着色部11は塗料を塗布するこ
とで形成することも可能であり、この場合、塗料は強加
熱下においても変色しないものを用いる必要がある。
素子6の応答性を高める為に坩堝3に近く且つ測温素子
6の感温部7にも近い前記外套管5の表面に着色部11
を形成したことを特徴としている。着色部11は当該部
分を外套管5の他の部分よりも熱吸収率を高くすること
が目的であり、例えば熱源として赤外線を用いた場合
は、赤外線は鏡面や白色系の表面を有する対象物に対し
ては加熱効率は低く、他方、暗色系や黒色系においては
高いことから、着色部11としては暗色系や黒色系が採
用される。着色部11の形成方法は様々であるが、例え
ば、外套管5の表面に蒸着膜や酸化皮膜を形成し、これ
らを着色部として利用することができる。特に、酸化皮
膜を用いたときには、これ以上酸化変色することはな
く、高温環境下できわめて安定しているので、冷却ガス
として安価な空気を用いたときでも長期にわたって安定
した測温が可能になる。着色部11は塗料を塗布するこ
とで形成することも可能であり、この場合、塗料は強加
熱下においても変色しないものを用いる必要がある。
【0012】着色部11の形成箇所を外套管5の全体と
せず一部としたのは、外套管表面全体に着色部を形成し
たときには、外套管5が過剰昇温して外套管5と坩堝3
が焼付けを起こしたり外套管5自体が溶損する懸念があ
るうえに昇温にも時間を要し、炉に対する負担が大きく
なる為である。本発明は、このような問題を引き起こす
ことなく測温素子6の応答性のみを向上させる為に、着
色部11を設ける部分を坩堝3に近く且つ測温素子6の
感温部7に近接した位置のみに限定している。
せず一部としたのは、外套管表面全体に着色部を形成し
たときには、外套管5が過剰昇温して外套管5と坩堝3
が焼付けを起こしたり外套管5自体が溶損する懸念があ
るうえに昇温にも時間を要し、炉に対する負担が大きく
なる為である。本発明は、このような問題を引き起こす
ことなく測温素子6の応答性のみを向上させる為に、着
色部11を設ける部分を坩堝3に近く且つ測温素子6の
感温部7に近接した位置のみに限定している。
【0013】外套管5は上下に分割することも可能であ
り、例えば図2に示す如く、外表面に着色部11を形成
した上部外套5aと、着色部を有さない下部外套管5b
を段部を介して嵌合して外套管を構成することも可能で
ある。又、図示しないが外套管本体よりも熱吸収率を高
くした環状部材を外套管に外嵌して、これを着色部とし
て利用することも可能である。
り、例えば図2に示す如く、外表面に着色部11を形成
した上部外套5aと、着色部を有さない下部外套管5b
を段部を介して嵌合して外套管を構成することも可能で
ある。又、図示しないが外套管本体よりも熱吸収率を高
くした環状部材を外套管に外嵌して、これを着色部とし
て利用することも可能である。
【0014】上記のものは、感温部7を露出させた熱電
対を支持台を兼ねた外套管5の内部に配置した構成にお
いて、外套管5の表面の一部に着色部11を設けた場合
であるが、図3に示す如く、感温部12を含む熱電対1
3全体が細径の金属保護管14内に収納された所謂シー
ス熱電対16を用いる場合には、金属保護管14表面に
着色部15を設けることが採用される。着色部15の形
成位置は測温対象である坩堝に近い位置であれば適宜採
用され、例えば図3に示す如く感温部12に近い熱電対
側部位置に全周にわたって設けることや、図4に示す如
く、感温部12を外装する部分である金属保護管14先
端部表面を全て着色部15とすることも採用される。こ
のようなシース熱電対16は例えば図5として示す如く
アルミナやムライト等の非金属製の外套管5内に配置さ
れることもあるが、この場合、外套管5表面に部分的に
着色部11を形成しておけば、外套管5と金属保護管1
4による二重の熱伝播遮断があるにもかかわらず、外套
管5表面に形成された着色部11と金属保護管14表面
に形成された着色部15の両方により良好な熱伝播がな
され、感温部12は坩堝温度の変化を敏感に検知するこ
とができる。又、このような構成のシース熱電対は、外
套管5として石英管等の透明管を用いた場合や、図6に
示す如く、坩堝3を吊り下げ方式として外套管を除去し
た場合にも適用できる。
対を支持台を兼ねた外套管5の内部に配置した構成にお
いて、外套管5の表面の一部に着色部11を設けた場合
であるが、図3に示す如く、感温部12を含む熱電対1
3全体が細径の金属保護管14内に収納された所謂シー
ス熱電対16を用いる場合には、金属保護管14表面に
着色部15を設けることが採用される。着色部15の形
成位置は測温対象である坩堝に近い位置であれば適宜採
用され、例えば図3に示す如く感温部12に近い熱電対
側部位置に全周にわたって設けることや、図4に示す如
く、感温部12を外装する部分である金属保護管14先
端部表面を全て着色部15とすることも採用される。こ
のようなシース熱電対16は例えば図5として示す如く
アルミナやムライト等の非金属製の外套管5内に配置さ
れることもあるが、この場合、外套管5表面に部分的に
着色部11を形成しておけば、外套管5と金属保護管1
4による二重の熱伝播遮断があるにもかかわらず、外套
管5表面に形成された着色部11と金属保護管14表面
に形成された着色部15の両方により良好な熱伝播がな
され、感温部12は坩堝温度の変化を敏感に検知するこ
とができる。又、このような構成のシース熱電対は、外
套管5として石英管等の透明管を用いた場合や、図6に
示す如く、坩堝3を吊り下げ方式として外套管を除去し
た場合にも適用できる。
【0015】そして、このような構成の測温素子6によ
って得られた測温データに基づいて集光型加熱炉の加熱
源への電力供給を制御し、坩堝内温度を迅速に目標温度
まで昇温させ、目標温度に到達した後はその温度を維持
する。本発明は、測温素子6を外装する外套管又は保護
管等の外装部材表面における坩堝に近く且つ測温素子の
感温部にも近い位置に他の部分よりも熱吸収率の高い着
色部を設けているので、感温部への熱伝播を良好に行な
うことが可能で、坩堝温度の変化を応答性良く感知する
ことができ、炉内温度を高精度に制御することが可能で
ある。尚、以上の説明では坩堝内で溶融させた物質の酸
素活量を測定する装置に本発明を適用した場合について
述べたが、本発明は、単に加熱のみを目的とした集光型
加熱炉にも適用できることはいうまでもない。
って得られた測温データに基づいて集光型加熱炉の加熱
源への電力供給を制御し、坩堝内温度を迅速に目標温度
まで昇温させ、目標温度に到達した後はその温度を維持
する。本発明は、測温素子6を外装する外套管又は保護
管等の外装部材表面における坩堝に近く且つ測温素子の
感温部にも近い位置に他の部分よりも熱吸収率の高い着
色部を設けているので、感温部への熱伝播を良好に行な
うことが可能で、坩堝温度の変化を応答性良く感知する
ことができ、炉内温度を高精度に制御することが可能で
ある。尚、以上の説明では坩堝内で溶融させた物質の酸
素活量を測定する装置に本発明を適用した場合について
述べたが、本発明は、単に加熱のみを目的とした集光型
加熱炉にも適用できることはいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】本発明は、外套管又は保護管等の測温素
子を外装する部材の表面における坩堝に近く且つ測温素
子の感温部にも近い位置に他の部分よりも熱吸収率の高
い着色部を設けているので、熱電対の応答性を高めるこ
とができ、炉内温度を高精度に制御することが可能であ
る。しかも、着色部は外装部材の一部に設けているだけ
であり、外装部材全体への熱吸収が過剰となることもな
いので、炉に対する負担も小さく炉の寿命に影響を与え
ることもない。
子を外装する部材の表面における坩堝に近く且つ測温素
子の感温部にも近い位置に他の部分よりも熱吸収率の高
い着色部を設けているので、熱電対の応答性を高めるこ
とができ、炉内温度を高精度に制御することが可能であ
る。しかも、着色部は外装部材の一部に設けているだけ
であり、外装部材全体への熱吸収が過剰となることもな
いので、炉に対する負担も小さく炉の寿命に影響を与え
ることもない。
【0017】又、外装部材表面に酸化皮膜を形成し、こ
れを着色部として利用した場合は、使用過程で変色する
ことのない着色部を得ることができ、特に、酸化皮膜は
高温環境下で空気に接触してもこれ以上酸化変色するこ
とはないので、冷却ガスとして安価な空気を用いた場合
でも、着色部の熱吸収率の変化はなく、安定した温度制
御環境を得ることができる。
れを着色部として利用した場合は、使用過程で変色する
ことのない着色部を得ることができ、特に、酸化皮膜は
高温環境下で空気に接触してもこれ以上酸化変色するこ
とはないので、冷却ガスとして安価な空気を用いた場合
でも、着色部の熱吸収率の変化はなく、安定した温度制
御環境を得ることができる。
【図1】本発明方法を適用した集光型加熱炉の1実施例
の要部断面説明図
の要部断面説明図
【図2】外套管を上下に分割した実施例を示す要部断面
説明図
説明図
【図3】シース熱電対の金属保護管の一部に着色部を設
けた実施例を示す要部断面説明図
けた実施例を示す要部断面説明図
【図4】シース熱電対の金属保護管の一部に着色部を設
けた他の実施例を示す要部断面説明図
けた他の実施例を示す要部断面説明図
【図5】着色部を設けたシース熱電対を坩堝下部に配置
した実施例を示す要部断面説明図
した実施例を示す要部断面説明図
【図6】着色部を設けたシース熱電対を吊り下げ支持し
た坩堝の下部に配置した他の実施例を示す要部断面説明
図
た坩堝の下部に配置した他の実施例を示す要部断面説明
図
【図7】集光型加熱炉を利用した酸素活量活量測定装置
の概念説明図
の概念説明図
【図8】集光型加熱炉を利用した酸素活量活量測定装置
の装置説明図
の装置説明図
1 透明反応管 2 集光型加熱炉 3 坩堝 4 酸素センサ 5 外套管 6 測温素子 7 感温部 8 透明内管 9 保護管 10 排気管 11 着色部 12 感温部 13 熱電対 14 金属保護管 15 着色部 16 シース熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦田 邦芳 大阪府吹田市津雲台2−2 C25−406 (72)発明者 池田 拓人 大阪府高槻市芝生町2−37−8
Claims (2)
- 【請求項1】 集光型加熱炉の炉内にセッティングされ
た坩堝の上部又は下部に外套管あるいは保護管等の外装
部材に囲繞された状態で測温素子が配置され、該測温素
子によって測定された坩堝温度に基づいて炉内の温度制
御を行う集光型加熱炉において、坩堝に近く且つ測温素
子の感温部にも近い前記外装部材の表面に他の部分より
も熱吸収率の高い着色部を形成することで測温素子の応
答性を高めてなる集光型加熱炉の温度制御方法。 - 【請求項2】 外装部材表面に酸化皮膜を形成し、これ
を着色部として利用してなる請求項1記載の集光型加熱
炉の温度制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3181948A JP3010803B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 集光型加熱炉の温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3181948A JP3010803B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 集光型加熱炉の温度制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05164625A true JPH05164625A (ja) | 1993-06-29 |
JP3010803B2 JP3010803B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=16109680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3181948A Expired - Lifetime JP3010803B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 集光型加熱炉の温度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3010803B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103931690A (zh) * | 2014-04-25 | 2014-07-23 | 三能器具(无锡)有限公司 | 自动恒温烙印机 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3181948A patent/JP3010803B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103931690A (zh) * | 2014-04-25 | 2014-07-23 | 三能器具(无锡)有限公司 | 自动恒温烙印机 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3010803B2 (ja) | 2000-02-21 |
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