JPH05281073A - ピラニ真空計 - Google Patents

ピラニ真空計

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JPH05281073A
JPH05281073A JP4082210A JP8221092A JPH05281073A JP H05281073 A JPH05281073 A JP H05281073A JP 4082210 A JP4082210 A JP 4082210A JP 8221092 A JP8221092 A JP 8221092A JP H05281073 A JPH05281073 A JP H05281073A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
filament
wall
sensor
heater
Prior art date
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Pending
Application number
JP4082210A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yagishita
浩二 柳下
Akira Kaku
明 郭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
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Publication of JPH05281073A publication Critical patent/JPH05281073A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ピラニ真空計センサ1内の熱フィラメント周
囲の壁2にヒータ4を巻き付け、電源8を供給すること
により、自動的に該ヒータ4へも温度制御回路7を通し
て電源を供給し、センサ外壁2を常に一定温度に保持す
るようにしている。 【効果】 外壁2を一定温度に保温しているため、フィ
ラメント周囲の内壁も常に一定温度になり、使用環境に
影響されることなく、安定性、再現性がよく、精度が高
い測定が可能となる。また、測定下限値を10-4Tor
r台に引き延ばすことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として中真空領域の
圧力測定に広く使用されるピラニ真空計に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中に細い金属線からなるフィラメン
トを張り、それを加熱しておくと、該熱フィラメントに
気体が衝突した際、この気体に熱を奪われるので、圧力
の変化に対応して該熱フィラメントの温度が変わるが、
ピラニ真空計は、この温度変化を電気的に変換し、フィ
ラメントの電気抵抗の変化として検知し、これを更に圧
力値に換算して圧力を測定するものである。
【0003】上記のように、熱フィラメントに衝突する
気体の量により該熱フィラメントから奪われる熱量が変
化し、その熱量は気体の圧力に比例するため圧力計とし
ての使用が可能になるのであるが、熱フィラメントから
奪われる熱量は気体の温度によっても変化し、熱フィラ
メントに入射する気体の温度が高くなれば奪われる熱量
は減少し、逆に入射する気体の温度が低くなれば奪われ
る熱量は増加するが、従来のピラニ真空計のセンサ部
(測定子)においては、熱フィラメント周囲の壁は特に
温度制御されておらず、熱フィラメントからの僅かな熱
伝導を受けるだけで、ほぼ室温状態であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、ピラニ真空
計の熱フィラメントは、数十ミクロンという非常に細い
線で構成されており、その表面積はフィラメント周囲の
壁の表面積よりも著しく小さい。ところが、フィラメン
ト周囲の気体は、フィラメントに1回衝突する前にフィ
ラメント周囲の壁と何度も衝突しており、フィラメント
に衝突する気体の温度は、平均的にフィラメント周囲の
壁の温度とほぼ等しくなる。従って、ピラニ真空計にお
いて安定した測定を行なうためには、フィラメント周囲
の壁の温度を一定に保っておく必要がある。
【0005】ところが、従来のピラニ真空計は、前記の
ようにフィラメント周囲の壁を特に温度制御しておら
ず、壁の温度がセンサ周囲の室温の変化に伴って変化す
るため、室温の変化による圧力指示値の変動が大きいと
いう問題点があった。
【0006】更に、フィラメント周囲の壁の表面状態が
変化すると、気体が壁と衝突した時の熱伝導量が変化
し、気体の温度も変化してしまうため、熱フィラメント
から奪われる熱量も変化してしまい、初期使用時と比較
し、圧力指示値の誤差が大きくなる。従って、高分子、
反応生成物、油分等、センサ周囲の壁の表面に吸着し易
い気体を含む雰囲気での測定では、同じ圧力であっても
指示する圧力が初期使用時と比較して変化してしまい、
センサの寿命を短くするという問題点があった。
【0007】本発明は、上記した従来技術の問題点を解
決し、安定性、再現性がよく、従来のものよりも低い圧
力領域の測定が可能で、且つ吸着性の強いガスが含まれ
る雰囲気においても寿命がよいピラニ真空計を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ピラニ真空計の熱フィラメント周囲の
壁に、該壁を室温以上の一定温度に保温する加熱手段を
設けたことを特徴としている。
【0009】上記加熱手段として、熱フィラメント周囲
の壁にヒータを取付け、該ヒータを、上記壁面を常に一
定温度に制御する温度制御回路に接続したことを特徴と
している。
【0010】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、当
該ピラニ真空計に電源(電圧又は電流)を供給すると、
自動的に加熱手段であるヒータに、温度制御回路を通し
て電源が供給せれ、該ヒータを取付けたセンサ外壁が常
に一定温度に保たれるようになる。従って、該センサ内
部のフィラメント周囲の内壁も該センサ周辺の室温の変
化に影響されることなく常に設定された一定温度に保持
されるので、使用環境によることなく安定した測定が可
能となる。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示す構成図である。
【0012】図において、1はピラニ真空計のセンサで
あり、金属又はガラス管からなる外壁(ケース)2の内
部に、図示しない白金、タングステン等の細い金属線か
らなる熱フィラメントが取付けられており、該センサ1
は装置3のゲージポートや真空フランジに接続され、作
動時、上記熱フィラメントは、通常200℃位に加熱さ
れるが、ブリッジ法を用いれば電気抵抗の微少変化を簡
単に精度よく測れるので、センサ1をブリッジ回路の一
辺に動作させており、ブリッジ電源がフィラメントの加
熱電源を兼ねるようにしていることは従来例と変りはな
い。
【0013】本実施例では、特に、センサ1の外壁2に
ヒータ4が巻回され、更にその外側は断熱材5で包囲さ
れ、更に外壁2には、ヒータ加熱時の温度を測定する温
度センサ6が取付けられている。上記温度センサ6とヒ
ータ4とは、温度制御回路7に接続され、該温度センサ
6の信号を受け、ヒータ4を介してセンサ1の外壁2の
温度を一定に保持するようにされている。一方、センサ
1の内部に装着された図示しない熱フィラメントは、前
記のように外部電源8を経て通電され、圧力の測定及び
表示はブリッジ回路が組まれたコントローラ9によって
行われるようになっている。
【0014】上記のように構成されているので、コント
ローラ9に電源(電圧又は電流)8が供給されると同時
に、温度制御回路7が作動し、ヒータ4が加熱される。
温度制御回路7は、予め、センサ1の外壁が約100℃
になるよう調整されており、温度センサ6の信号を受
け、常に外壁2を一定温度に保持する。それによって、
センサ1内部のフィラメント周囲の壁(センサ内壁)も
センサ1周辺の室温の変化に影響されることなく、常に
一定に保持される。
【0015】一方、コントローラ9はフィラメントの温
度を一定に保つブリッジ回路が組まれており、従来のも
のではフィラメント温度が約200℃になるように設定
されていたが、本実施例では、フィラメント周囲の壁2
の温度を100℃としたため、フィラメントの温度も例
えば300℃のように、高くなるように設定している。
【0016】なお、上記実施例では、センサ1の外壁2
が100℃になるように設定したが、測定ガスや周囲の
環境等により適温に設定すればよい。また、上記実施例
では、保温温度を固定としたが、保温温度を任意に設定
することが可能で、設定された温度により、フィラメン
トの温度や圧力換算値を自動的に補正する回路を付加し
てもよい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ピラニ真空計の熱フィラメント周囲の壁に、該壁を室温
以上の一定温度に保温する加熱手段を設けたことにより
次のような効果が奏される。
【0018】(i)ピラニ真空計のセンサの外壁部を例
えば100℃の一定温度に保温しているため、フィラメ
ント周囲の壁(内壁)も常に一定温度になり、センサ周
辺の室温の変化で圧力指示値が変化することがない。従
って、使用環境によらず、安定性、再現性がよく、精度
が高い測定が可能となる。
【0019】(ii) 従来のピラニ真空計では熱フィラメ
ントから奪われる熱量が気体の衝突による熱伝導の他、
熱フィラメントとフィラメント周囲の壁との間の輻射に
よる熱損失があり、この熱損失が〔(フィラメントの温
度)4 −(壁の温度)4 〕に比例し、僅かな壁の温度差
で変動するため、ピラニ真空計のゼロレベルが変動し、
そのため測定下限値が10-3Torr台であったのに対
し、本発明では、上記輻射による熱損失も安定するた
め、測定下限値を10-4Torr台に引き延ばすことが
可能となる。
【0020】(iii)更に、吸着性の強いガスを扱う真空
装置では、センサ部を例えば約100℃に保温すること
により、フィラメント周囲の壁の表面状態が変化するこ
とを防ぎ、長い期間、安定した測定が可能となり、セン
サの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すピラニ真空計の構成図
である。
【符号の説明】
1 ピラニ真空計センサ 2 外壁 3 装置 4 ヒータ 5 断熱部材 6 温度センサ 7 温度制御回路 8 電源 9 コントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細い金属線からなる熱フィラメントをセ
    ンサ本体の内部に設け、熱フィラメントと該熱フィラメ
    ント周囲の壁との間で生じる気体による熱伝導量の変化
    から気体の圧力を測定するようにしたピラニ真空計にお
    いて、上記熱フィラメント周囲の壁に、該壁を室温以上
    の一定温度に保温する加熱手段を設けたことを特徴とす
    るピラニ真空計。
  2. 【請求項2】 熱フィラメント周囲の壁にヒータを取付
    け、該ヒータを、上記壁面を常に一定温度に制御する温
    度制御回路に接続したことを特徴とする請求項1記載の
    ピラニ真空計。
JP4082210A 1992-04-03 1992-04-03 ピラニ真空計 Pending JPH05281073A (ja)

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JP4082210A JPH05281073A (ja) 1992-04-03 1992-04-03 ピラニ真空計

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