JPH0516322Y2 - - Google Patents

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JPH0516322Y2
JPH0516322Y2 JP6087288U JP6087288U JPH0516322Y2 JP H0516322 Y2 JPH0516322 Y2 JP H0516322Y2 JP 6087288 U JP6087288 U JP 6087288U JP 6087288 U JP6087288 U JP 6087288U JP H0516322 Y2 JPH0516322 Y2 JP H0516322Y2
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JP
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laminated wood
joint
covering member
dimension
fire
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  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は集成材の接合部構造に係るもので、
特に耐火性能を向上させることのできる集成材の
接合部構造に関するものである。
「従来の技術」 従来より、構造材あるいは造作材として各種用
途に使用される集成材なるものが知られている。
この集成材は、スギ、ヒノキやナラ、ワランなど
の原材料を用いて、ひき板あるいは小角材などの
繊維方向を互いに平行にし、長さ、幅、および厚
さの方向に集成接着した材料である。このような
集成材は、構造材としての鋼材に比較して防火性
に極めて優れている。すなわち、火災にあつた場
合、最初に表面が燃えてしまうが、外周部が炭化
されてしまうと内部の木質部はそのまま残り、相
当長時間十分な強度を保持することができる。た
とえば集成材を30分加熱すると炭化がその表層か
ら約1〜2cmの深さに進行するに過ぎない。この
点から集成材においては、火災時に一定時間必要
強度を確保することができるように、表面からた
とえば2.5cmの深さ寸法を燃えしろ寸法として確
保している。
ところで、このような集成材の接合部構造とし
て、たとえば第4図に示すような柱と梁の接合部
構造がある。これは集成材からなる柱1の側面
に、断面L字状の鋼製の接合プレート2およびボ
ルト3を用いて、集成材からなる梁4の端部4a
を接合したものである。
「考案が解決しようとする課題」 ところが、上記のような接合プレート2を用い
た集成材の接合部構造によると、接合プレート2
およびボルト3が剥き出しであるため、接合部に
おける耐火性能に問題があつた。すなわち、火災
時において接合プレート2およびボルト3の鋼材
がたとえば500℃前後に加熱された場合、それら
の強度が低下して柱1と梁4の接合がゆるんでし
まい、さらには両者の接合が外れて梁4が落下し
てしまうおそれがあつた。このため、安全な消火
活動に支障をきたすおそれがあつた。
この考案は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、通常の火災時において耐力の低下を有効に防
止することのできる集成材の接合部構造を提供す
ることを目的としている。
「課題を解決するための手段」 この考案は、接合すべき2つの集成材にまたが
つて配置する接合プレートと、該接合プレートお
よびそれら2つの集成材をそれぞれ互いに連結す
るボルトと、それら接合プレートおよびボルトの
上面および側面を覆う被覆部材とを具備した構成
とし、前記被覆部材を前記集成材と同質の材料と
するとともに、その厚さ寸法を少なくとも前記集
成材の燃えしろ寸法以上に設定したことを特徴と
するものである。
「実施例」 以下、この考案の実施例について図面を参照し
て説明する。
第1図ないし第3図はこの考案の一実施例を示
すもので、これらの図において、符号10は柱、
符号11は梁を示すものである。
柱10は集成材からなるもので、柱10の側面
10aには、第2図および第3図に示すように、
集成材からなる梁11の端部11aが両脇の接合
プレート12,12を介して水平に接合されてい
る。接合プレート12は、柱10の側面10aお
よび梁11の側面端部11bにそれぞれ接合され
た断面L形状の鋼部材であつて、この接合プレー
ト12にはボルト13……を通すための孔14…
…が形成されている。また、梁11の側面端部1
1bには水平方向へボルト13を通すための貫通
孔15が形成されている。
このような構成の柱10および梁11の接合部
構造において、前記接合プレート12にはこの考
案の特徴である防火用の被覆部材16が設けられ
ている。
この被覆部材16は前記梁11(集成材)と同
質材料からなるもので、接合プレート12の上面
を覆う断面L字状の基板17と、この基板17に
形成されて前記ボルト13……の頭部を収容する
孔17a……をそれぞれ覆う円板状のキヤツプ1
8……と、接合プレート12の側面を覆う枠部材
19とから構成されている。それら各部材は、耐
火性のある接着剤によつて接合プレート12に貼
付されている。
また、被覆部材16の上記各部材の厚さ寸法t
は、それぞれ梁11の燃えしろ寸法t′に合わせて
2.5cmに設定されている。すなわち、被覆部材1
6の各部材の厚さ寸法tを少なくとも梁11の燃
えしろ寸法t′と同一に設定しておけば、火災時に
おいて接合プレート12およびボルト13が強度
低下する前に十分な消火時間を与えて、柱10お
よび梁11の倒壊を防ぐことができる。なお、燃
えしろ寸法t′を2.5cmとしたのは、昭和62年建設省
告示1902号(昭和62年11月10日)の二に、前号の
主要構造部である柱又ははりのうち木材で造られ
た部分については、その表面(木材その他の材料
で防火上有効に被覆された部分を除く。)から内
側に2.5センチメートルの部分が除かれるものと
し、とあることから、柱又ははりの燃えしろ寸法
t′は2.5cmであると認められるからである。また、
このような燃えしろt′は、火災時柱(集成材)1
0または梁(集成材)11が加熱されたとき、一
定時間(たとえば30分間)柱10あるいは梁11
の必要強度(耐力)を保持するにあたつての、柱
10あるいは梁11に形成される炭化層の許容寸
法であると考えられる。
このような被覆部材16の貼付順序を説明する
と、まず予め工場あるいは現場において接合プレ
ート12の上面に基板17を接着剤で貼付してお
く。そして、現場において柱10およびに梁11
に接合プレート12をそれぞれボルト締めするこ
とによつて両者を接合する。次いで、キヤツプ1
8……を基板17の孔17a……に接着剤で貼付
するとともに、枠部材19を接合プレート12の
側面に接着剤で貼付して完了する。
この実施例によると、接合プレート12および
ボルト13を被覆部材16で全て覆うように構成
したので、柱10および梁11の接合部における
耐火性能を向上させることができる。しかも、被
覆部材16を集成材で製作するとともに、各部分
の厚さ寸法tを少なくとも梁11の燃えしろ寸法
t′と同一な2.5cmに設定したので、被覆部材16を
集成材の一部構造とみなすことができて、防火対
策上あるいは美観上有利である。また、キヤツプ
8をこの実施例においては10個使用したが、大量
生産することによつてコストの低減化を図ること
ができる。
また上記したように、接合プレート12および
ボルト13を全て覆うことによつて、錆の発生を
防止することができ、それら接合金具の耐久性を
向上させることができる。
なお、この実施例においては被覆部材16を分
割して構成したが、一体成形してもよい。また、
被覆部材16の各部材の厚さ寸法tは、梁11の
燃えしろ寸法t′より大きく設定しても差し支えな
い。
「考案の効果」 以上詳細に説明したように、この考案によれば
被覆部材を集成材と同質の材料とするとともに、
その厚さ寸法を少なくとも前記集成材の燃えしろ
寸法以上に設定したことから、例えば集成材を柱
や梁といつた構造材に適用した場合に、火災時に
おいて加熱に対し、集成材である柱や梁がその耐
力を維持できる最少の時間と同等あるいはそれよ
り長く、接合プレートおよびボルトによる連結構
造の耐力の低下を防止することができ、これによ
り集成材の接合部における耐火性能を向上させる
ことができる。また、接合プレートおよびボルト
を集成材と同質の材料からなる被覆部材で覆うこ
とから、接合金具の錆防止および耐久性向上を図
るとともに、接合部の外観を集成材と同質のすつ
きりとした外観とさせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はこの考案の一実施例を示
すもので、第1図は柱と梁の接合部における梁の
断面図、第2図は柱および梁の接合部の側面図、
第3図は柱および梁の接合部の斜視図、第4図は
従来例を示すもので、柱と梁の接合部の側面図で
ある。 10……柱(集成材)、11……梁(集成材)、
12……接合プレート、13……ボルト、16…
…被覆部材、t……厚さ寸法、t′……燃えしろ寸
法。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 接合すべき2つの集成材にまたがつて配置され
    る接合プレートと、該接合プレートおよびそれら
    2つの集成材をそれぞれ互いに連結するボルト
    と、それら接合プレートおよびボルトの上面およ
    び側面を覆う被覆部材とを具備してなり、前記被
    覆部材は前記集成材と同質の材料からなるととも
    に、その厚さ寸法が少なくとも前記集成材の燃え
    しろ寸法以上に設定されていることを特徴とする
    集成材の接合部構造。
JP6087288U 1988-05-09 1988-05-09 Expired - Lifetime JPH0516322Y2 (ja)

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JP6087288U JPH0516322Y2 (ja) 1988-05-09 1988-05-09

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JP6087288U JPH0516322Y2 (ja) 1988-05-09 1988-05-09

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Publication Number Publication Date
JPH01163603U JPH01163603U (ja) 1989-11-15
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