JPH05162315A - バブルジェットヘッド - Google Patents

バブルジェットヘッド

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JPH05162315A
JPH05162315A JP33052291A JP33052291A JPH05162315A JP H05162315 A JPH05162315 A JP H05162315A JP 33052291 A JP33052291 A JP 33052291A JP 33052291 A JP33052291 A JP 33052291A JP H05162315 A JPH05162315 A JP H05162315A
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JP
Japan
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light
jet head
light emitting
bubble jet
nozzle plate
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Application number
JP33052291A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kondo
宣裕 近藤
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Seikosha KK
Original Assignee
Seikosha KK
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力の大きい光源を必要とせず、短時間で発
熱させてバブルを発生させ、記録スピードを早くする。
信頼性を高め、小型化を可能にし、安価に提供する。 【構成】 ノズルプレート1と、発熱部2と、ノズルプ
レート1と発熱部2との間にインクを供給するインク室
3と、発熱部2の背後に位置する発光部4とからなる。
ノズルプレート1の正面に多数のノズル1aが整列し、所
定の高さの側壁部1bを有する。発熱部2は透明基板2aの
上面に所定の間隙で透明電極2bと対向電極2cが対向し、
多数のノズル1aに共通の1対の電極をなす。両電極2bと
2cとの間に感光体層2dを設ける。インクを吐出させたい
ノズルに対向する光源から光を照射すると、光が当たっ
た位置の感光体層2dの抵抗値が低下し、この低抵抗値の
感光体層を通って両電極2b,2c間を電流が流れ、ジュー
ル熱が発生し、その近傍のインクが加熱されてバブルを
発生し、インクが所望のノズルから吐出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバブルジェットヘッドに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクの通路に発熱手段を設
け、発熱によりインク中に気泡を発生させ、ノズルから
インク滴を噴射させるいわゆるバブルジェット方式のも
のがある。インク中に気泡を発生させる手段としては、
ノズルに対応するインク通路毎に個別に加熱用の電極を
設けるもの(例えば、特公昭61−59911号公報)
や、レーザー光をインクの細管の先端に導いて管を暖め
て気泡を発生させるもの(例えば、特公昭61−619
84号公報)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特公昭61−5
9911号公報に示されるものでは、インク通路毎に個
別に電極が必要となり、構成が複雑となるばかりでな
く、その制御も複雑となる問題がある。また上記の特公
昭61−61984号公報に示されるものでは、レーザ
ー光によって気泡を発生させるのに十分な熱エネルギー
を与えるには、200℃程度に加熱する必要があり、出
力が数mWの半導体レーザーでは加熱時間が長くかかっ
て記録スピードが遅くなり、また出力の大きいガスレー
ザーやYAGレーザーでは装置が大型化する。更にレー
ザー光走査のための光学系が必要で、例えばレーザーを
ポリゴンミラーで走査する場合には、振動などでずれる
場合があって信頼性に欠け、小型化が難しく、高価とな
る等の問題がある。
【0004】そこで本発明の目的は、記録スピードを速
くし、信頼性を高め、小型化が可能で、安価に提供でき
るバブルジェットヘッドを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のバブルジェットヘッドは、ノズルプレート
と、発熱部と、ノズルプレートと発熱部との間にインク
を供給するインク室と、発熱部の背後に位置する発光部
とからなり、ノズルプレートは多数のノズルが整列して
設けてあり、発熱部は多数のノズルに共通しかつ対向し
て位置する1対の電極と、両電極間に設けた感光体層と
からなり、発光部は感光体層に光を照射してその抵抗値
を低下させ、両電極間を導通させて発熱させるものであ
り、発熱によりインク室のインク中に気泡を発生させて
ノズルからインクを吐出することを特徴としている。
【0006】上記のノズルプレートを各ノズル間にリブ
が設けてあるものとしたり、または発熱部と発光部との
間に、ノズルに対向する位置を透光部としその他の位置
を遮光部とする遮光マスクを介在させたりすることは、
クロストークを防止するのに有効である。
【0007】上記の発光部は、液晶シャッタと光源とで
構成したり、発光ダイオードや、EL素子や、プラズマ
などで構成することができる。
【0008】上記の発熱部と発光部とを1つの基板上に
積層して設けることは、正確な位置合わせに有効であ
る。
【0009】上記の1対の電極は、ノズルプレートの面
に対して垂直方向、或いは平行方向に対向させて構成す
ることができる。
【0010】上記の感光体層は、ノズルに対向する位置
を感光体層とし、その周囲の部分が高抵抗層を含むよう
にすることは、クロストークを防止するのに有効であ
る。
【0011】上記の発光部とは別に位置合わせ用の光源
を設け、ノズルプレート及び発熱部にこの光源と対応す
る部分に位置合わせ用の開口部を設けることは、位置合
わせを容易にするのに有効である。
【0012】
【作用】発熱部に設けた感光体層は、光の照射を受けて
その抵抗値が低下するので、両電極間が導通して容易に
所望の温度に発熱する。この熱によりインク中にバブル
を発生させる。
【0013】
【実施例】図面を参照して本発明の一実施例を説明す
る。図1に示すように、本発明のバブルジェットヘッド
は、ノズルプレート1と、発熱部2と、ノズルプレート
1と発熱部2との間にインクを供給するインク室3と、
発熱部2の背後に位置する発光部4とからなっている。
ノズルプレート1に対向してプラテン5が配設してあ
り、記録紙などの記録媒体6を搬送する。
【0014】図2に一部切欠して示しているように、ノ
ズルプレート1は、感光性ガラスやステンレス等の金属
やプラスチック等で作られ、その正面に多数のノズル1
aが整列して設けてあり、所定の高さの側壁部1bを有
する形状に形成してある。ノズル1aの径は10〜20
0μm程度が望ましい。
【0015】図1及び図2に示すように、発熱部2は、
透明基板2aの上面に透明電極2bが設けてあり、この
透明電極と所定の間隙をもって対向電極2cが対向して
1対の電極をなしている。この両電極は上記の多数のノ
ズル1aに共通のもので、ノズル毎に設けられるもので
はない。両電極2bと2cとの間に感光体層2dが設け
てある。対向電極2cを保護層2eで覆っている。透明
基板2aは感光体層2dの感度波長の光を透過するガラ
ス基板が用いられ、透明電極2bは感光体層2dの感度
波長の光を透過するITO等の電極膜が約1000オン
グストロームの厚さで形成してある。感光体層2dには
耐熱温度の高いa−Si等が用いられ、約1〜20μm
の厚さに形成してある。対向電極2cにはCr,Al等
が用いられ、約1000オングストロームの厚さで形成
してある。また保護層2eは、インクに含まれる不純物
等や、バブルの発生や消滅による圧力変化等から電極や
感光体層を保護するものであり、SiNx,SiO2
を用いて約3000オングストロームの厚さに、又はポ
リイミド等の有機膜を約0.1〜10μmの厚さに形成
してある。電極2b,2cは、相互に反対側に引出端子
2b1 ,2c1 が設けてあり、電源E(図3図示)に接
続されている。
【0016】なお図示しないが、透明電極2bと対向電
極2cとの中間に抵抗層を設けてもよい。
【0017】ノズルプレート1の側壁部1bの下端面
は、透明基板2aの上面外周縁に当接して接合され、両
者間の間隙にインク室3が形成されてインクが供給され
る。
【0018】発光部4としてLEDアレイを示してお
り、ノズル1a…にそれぞれ対向する位置に発光ダイオ
ード(LED)4a…が配設してある。
【0019】図3にバブル発生の原理図を示している
が、LEDアレイのうちのインクを吐出させたいノズル
1aに対向するLEDから光を照射すると、感光体層2
dの光が当った位置、即ち所望のノズル1aに対向する
位置の感光体層の抵抗値が低下するので、この低抵抗値
の感光体層を通って両電極2b,2c間を電流が流れ、
ジュール熱が発生する。このジュール熱によってインク
室3内の熱が発生した電極近傍のインクが加熱され、バ
ブルが発生し、このバブルによりインクが所望のノズル
1aから吐出される。
【0020】図4及び図5に発熱部2の製造方法の一例
を示している。まず図4の透明基板2aの上面にITO
等の透明電極2bを均一に形成(a)し、その上にフォ
トレジストを回転法によって均一に塗付して第1のレジ
スト7aを形成(b)する。
【0021】次に紫外線などの照射装置を使って、レジ
スト7aの上面に透明電極2bのパターンを露光し、こ
れを現像し、透明電極2bの上部のレジスト7aのみを
残してその他の部分を除去(c)する。次にエッチング
処理により露出している透明電極を溶解除去(d)し、
レジスト7aを剥離(e)する。その上面に感光体層2
dとなるa−Siの膜をプラズマ・CVD(化学気相成
長)法等により均一に形成(f)し、その上面に第2の
レジスト7bを形成(g)する。次にレジスト7bの上
面に感光体層2dのパターンを紫外線などで露光し、こ
れを現像し、感光体層2dの上部のレジスト7bのみを
残してその他の部分を除去(h)し、エッチング処理に
より露出している感光体層を除去(i)し、レジスト7
bを剥離(j)する。次いで図5のようにその上面にス
パッタリング,蒸着などによりCr,Ar等の対向電極
2cを均一に形成(k)し、その上面に第3のレジスト
7cを形成(m)する。次にレジスト7cの上面に対向
電極2cのパターンを紫外線などで露光し、これを現像
し、対向電極2cの上のレジスト7cのみを残してその
他の部分を除去(n)し、エッチング処理により露出し
ている対向電極を溶解除去(o)し、レジスト7cを剥
離(p)する。最後にポリイミド等により保護膜2eを
形成(q)して発熱部2の製造を完了する。
【0022】図6及び図7に隣り合うノズルの間にリブ
を有するノズルプレート11(図7図示)を製造する方
法の一例を示している。まず図6のノズルプレートの正
面板11Aのために、所定の厚さ(リブの高さに対応)
の感光性ガラス板を用意(a)する。この感光性ガラス
板の上面にフォトマスク8を配置する。フォトマスク8
には、ノズル11a…に対向する位置に透光部8aが、
その他の部分に遮光部8bが形成してある。このフォト
マスクを介して、波長240〜360nmの紫外線で感光
性ガラス板を露光(b)する。また感光性ガラス板の端
面にフォトマスク9を配置する。フォトマスク9には、
図7に示す正面板11Aの板厚部と、隣り合うノズル1
1aの間を区切るリブ11bとなる突部とを遮光部9b
とし、その他の部分に透光部9aが形成してある。この
フォトマスク9を介して、波長240〜360nmの紫外
線で感光性ガラス板の端面を露光(c)する。図7に示
すようにフォトマスク8,9を取り外し、500〜70
0℃で熱現像し、露光部を結晶化し、ノズルに対応する
結晶部8cと、板厚及びリブ以外の部分に対応する結晶
部9cとを形成(d)する。これをフッ化水素酸HFの
5〜10%溶液を用いてエッチングすると、結晶部8
c,9cが溶解除去され、ノズル11aとリブ11bと
を有するノズルプレート11の正面板11Aが形成
(e)される。最後にこの正面板11Aに、インク室を
形成するのに十分な高さの枠状の側壁板11Bを嵌合し
て接合(f)すれば、ノズルプレート11の製造が完了
する。
【0023】この様なリブ11bを有するノズルプレー
ト11を用いると、上記のようにして発生したバブルに
よってインクが吐出する際に、バブルの横方向への伝播
がリブ11bにより遮られるので、所望のノズル11a
からのインクの吐出が一層確実になり、いわゆるクロス
トークがし難くなる。
【0024】図8は他の実施例を示すもので、光を感光
体層の特定の位置に集中して照射しようとしている。こ
のために発熱部2と発光部4との間に、(a)に示すよ
うな遮光マスク10を介在させている。遮光マスク10
は、ノズルに対向する位置に透光部10aを設け、その
他の部分は遮光部10bであり、Cr等により1000
オングストロームの厚さで平板状に形成したものであ
る。
【0025】図8(b)図示では、この遮光マスク10
を透明基板2a上に介在させ、この遮光マスク10の上
に、先に説明したと同様に透明電極2b,感光体層2
d,対向電極2c,保護層2eが形成されて発熱部2と
なっている。
【0026】図9はさらに他の実施例を示すもので、ノ
ズルプレート21,発熱部22,発光部24の相対的な
位置合わせを容易にしている。この為に、発光部24に
は、LED24a…の両外側に、LEDによる位置合わ
せ用の光源24b,24bが設けてある。ノズルプレー
ト21には、ノズル21a…の両外側であって光源24
bと対応する位置に、位置合わせ用の開口部21b,2
1bが設けてある。また発熱部22には、光源24b及
び開口部21bと対応する位置に、透光材料などによる
位置合わせ用の開口部22f,22fが設けてある。そ
の他の透明基板22a,透明電極22b,感光体層22
d,対向電極22cなどの構造は、図2で説明したもの
と実質的に同じである。
【0027】図10は発熱部22において上記のような
位置決め用投光部22fを形成する製造方法の一例を示
している。透明電極22bの形成から対向電極22cの
上面に第3のレジスト27cを形成するまでの工程は図
4(a)〜図5(m)と同じであるので図示を省略して
いる。この例では、次にレジスト27cの上面に対向電
極22cのパターンと、位置決め用透光部22fのパタ
ーンとを紫外線などで露光し、これを現像し、対向電極
22cと透光部22fの上のレジスト27cを残してそ
の他の部分を除去(n)し、エッチング処理により露出
している対向電極を溶解除去(o)し、レジスト7cを
剥離(p)する。これによって透明基板22aの右方に
一方の透光部22fと、透明電極22bの左方に他方の
透光部22fとが、余分な工程を必要としないで形成さ
れることになる。図示しないが保護層は必要に応じてそ
の後に形成すればよい。
【0028】図11は更に他の実施例を示すもので、発
光部34の光源としてEL素子を使用している。またこ
の例では、発熱部の透明基板に汚れなどが付着すると、
発光部からの入射効率が悪くなり、記録品質に影響を及
ぼすことを考慮し、発光部34の上に発熱部32を積層
させて形成し、透明基板を不要にしている。
【0029】即ち、基板34aの上面に、Cr,Ar等
の金属よりなる下部電極34bを形成する。その上に、
ZnSにCuを添加してなる発光層34dを、数μmの
厚さに形成する。発光層34dの上面には、各ノズルに
対向する位置で下部電極34bを横切るように、ITO
からなる透明電極34c…が形成してある。下部電極3
4bと透明電極34cとの間に電界が印加されると、両
電極に挾まれた部分の発光層34dが発光する。
【0030】発熱部32は、この発光部34に積層して
形成してあり、透明電極34cの上に絶縁層32aを形
成し、この上に上記と同様な透明電極32b,感光体層
32d,対向電極32cを設け、その上面を保護層32
eで保護している。
【0031】ノズルプレートについては、図2及び図7
に示すノズルプレート1,11が適宜使用でき、図示を
省略している。
【0032】図12及び図13に発光部34と発熱部3
2とを積層して形成する製造方法の一例を示している。
まず図12の基板34aの上面に下部電極34bを均一
に形成(a)し、フォトリソグラフィにより下部電極を
パターニングして所望の形状にする(b)。その上面に
均一に発光層34dを形成(c)し、パターニングして
所望の形状にする(d)。その上面に均一に透明電極3
4c…を形成(e)し、パターニングして所望の形状に
する(f)。これによって発光部34が形成できる。
【0033】次にその上面にSiO2 ,ポリイミド等に
よる絶縁層32aを均一に形成(g)し、下部電極34
bと透明電極34cの引出し部を露出させるようにパタ
ーニング(h)する。以下は図4(a)〜(g)におい
て発熱部を形成したのと同様に、絶縁層32aの上部に
均一に透明電極32bを形成(i)し、これを所望の形
状にし(j)、その上面に感光体層32dをプラズマC
VD法等により均一に形成(k)し、これを所望の形状
にし(m)、次いでその上面に対向電極32cを均一に
形成(n)し、これを所望の形状にし(o)、最後にポ
リイミド等により保護膜32eを形成(p)して発熱部
32を発光部34に積層して形成して製造を完了する。
【0034】図14は更に他の実施例を示すもので、図
11と同様に発光部44の上に発熱部42を積層させて
形成し、かつ絶縁層と2枚の透明電極の内の一方とを不
要にしている。
【0035】即ち、基板44aの上面に、各ノズルに対
向する位置に複数の下部電極44bを形成する。その上
に、ZnSにCuを添加してなる発光層44dを形成す
る。発光層34dの上面に下部電極44b…を横切るよ
うに、ITOからなる透明電極44cを形成する。次に
絶縁層と透明電極とを省略して直接その上に感光体層4
2d,対向電極42cを設け、その上面を保護層42e
で保護している。
【0036】従って下部電極44b,発光層44d及び
透明電極44cにより発光部44が形成され、透明電極
44c,感光体層42d及び対向電極42cにより発熱
部42が形成される。
【0037】図15は更に他の実施例を示すもので、上
に述べた実施例における発熱部は、対をなす透明電極と
対向電極とがいずれもノズルプレートの面に対して垂直
方向に対向している。この場合、1対の電極は感光体層
の厚みを挾んで対向することになる。感光体層には耐熱
性の点からa−Siが望ましいが、これはプラズマCV
D等の真空成膜方法で形成される。そして電気的耐圧の
点から、20〜30μmの膜厚が必要であり、成膜に非
常に時間がかかる。本例においては、1対の電極をノズ
ルプレートの面に対して平行方向に対向させ、感光体層
の厚み方向でなく面方向に対向させて電気的耐圧に必要
な間隔を得るように発熱部52を構成している。
【0038】そこで本実施例の発熱部52の構成につい
て、図16に示したその製造方法と共に説明する。透明
基板52aの上面に、図4(a),(b)で説明したと
同様にして、Cr,Al等の金属からなる電極膜と、そ
の上面に第1のレジスト57aとを均一に形成し、紫外
線などを照射して、レジスト57aの上面に平面的に対
向する1対の透明電極52b,52cのパターンを露光
し、これを現像し、透明電極52b,52cの上部のレ
ジスト57aのみを残してその他の部分を除去(c)す
る。次にエッチング処理により露出している透明電極を
溶解除去(d)し、レジスト57aを剥離(e)する。
これにより平面的に所定の間隔で対向する1対の透明電
極52b,52cが形成できる。電極間距離は20〜5
00μmとしている。その上面に感光体層52dとなる
a−Siの膜をプラズマ・CVD等により膜厚0.1〜
10μmに均一に形成(f)し、その上面に第2のレジ
スト57bを形成(g)する。次にレジスト57bの上
面に感光体層52dのパターンを露光し、現像し、感光
体層52dの上部のレジスト57bのみを残してその他
を除去(h)し、エッチング処理により露出している感
光体層を除去(i)し、レジスト57bを剥離(j)す
る。最後にSiO2 ,SiN,SiC等の無機膜、或い
はポリイミド等の有機膜により保護膜52eを形成す
る。これにより発熱部52の製造を完了する。
【0039】この構成では、発光部から光が感光体層5
2dに照射されると、電極52bから感光体層52dを
面方向に横切って電極52cに至る方向に電流が流れる
ので、感光体層の膜厚が薄くても電極間距離を十分に得
ることが可能である。
【0040】ノズルプレートについては、図2及び図7
に示すノズルプレート1,11が適宜使用でき、また発
光部については、図2及び図11に示す発光部4,34
が適宜使用でき、図示を省略している。
【0041】他の例として、透明基板の上に感光体層を
先に形成し、その上に平面的に対向する1対の電極を形
成する構成であってもよい。この構成では発熱部がイン
クに一層近付くので、効率アップに有効である。
【0042】図17及び図18は更に他の例を示すもの
で、感光体層において、光の照射により生じる低抵抗部
分が、光源の広がりや感光体層内部での散乱などにより
広がって、発熱部の面積が大きくなり、2つのノズルか
らインクが吐出したり、高密度の記録ができなくなるこ
とを防止するように、感光体層の回りを高抵抗層で区切
るように発熱部62を構成している。
【0043】そこで本実施例の発熱部62の構成につい
て、図19に示したその製造方法と共に説明する。透明
基板62a上に透明電極62b及び感光体層62dを形
成するまでの工程は、図4(a)〜(j)と同じである
ので図示を省略している。この例では、この感光体層6
2dのうちノズルに対向する限られた範囲のみを感光体
層62d1として残し、その周囲を高抵抗層62d2 と
する工程を追加している。即ち、感光体層62dの上面
に、残したい感光体層62d1 に対応する部分を遮光部
20bとし、その他の部分を透光部20aとするフォト
マスク20を配置し、上方から紫外線を照射(j−2)
する。紫外線が照射されなかったところは、そのまま感
光体層62d1 として残り、紫外線が照射されたところ
は高抵抗層62d2 に変化(j−3)する。感光体層6
2d1 の上面に対向電極62cを形成する工程は、図5
(k)〜(p)と同じであるので図示を省略している。
最後にその上面に先に説明したと同様な保護膜62eを
形成(q)して発熱部62の製造を完了する。
【0044】この構成では、発光部から光が照射された
とき、高抵抗層62d2 に囲まれた一定面積の感光体層
62d1 のみが低抵抗化して電流が流れるので、一定面
積で発熱し、これにより発生したバブルにより所定のノ
ズルから必ずインクが吐出することになり、正確で高密
度の記録が可能である。
【0045】ノズルプレートについては、図2及び図7
に示すノズルプレート1,11が適宜使用でき、また発
光部については、図2及び図11に示す発光部4,34
が適宜使用でき、図示を省略している。
【0046】図20は、図17に示した発熱部62の他
の製造方法を示している。透明基板62a上に透明電極
62bを形成する工程は、図4(a)〜(e)と同じで
あるので図示を省略している。この例では、この透明電
極62bの上にまず高抵抗層62d2 としてポリイミド
等の絶縁物を印刷などの手段で形成(e−2)する。そ
の後で感光体層62d1 を形成するが、その工程は、図
4(f)〜(i)と同じであるので図示を省略し、図2
0(j)に示すように感光体層62d1 の周囲を高抵抗
層62d2 で囲んだ構成とする。感光体層62d1 の上
面に対向電極62cを形成する工程は、図5(k)〜
(p)と同じであるので図示を省略している。最後にそ
の上面に先に説明したと同様な保護膜62eを形成
(q)して発熱部62の製造を完了する。
【0047】この例において、感光体層62d1 は、有
機感光体(OPC)を用いてディップ法や印刷法で形成
してもよく、また高抵抗層62d2は、染料を加えるこ
とにより光遮断層として使えるようにしても更に効果が
ある。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は個別の
電極を必要とせず、多数のノズルに共通して対向する1
対の電極ですむので、構成が簡単で制御も簡単である。
この両電極間に設けた感光体層に光を照射し、その抵抗
値を低下させて両電極間を導通させて発熱させるので、
出力の大きい光源を必要とせず、短時間での加熱を達成
でき、このために記録スピードを早くすることができ
る。発光部としてEL素子,LED等をライン状に整列
させて構成できるので、ポリゴンミラー等の光走査手段
を必要とせず、振動がなくなり、位置ずれも生じない。
【0049】ノズルプレートの各ノズル間にリブを設
け、または遮光マスクを介在させ、或いはノズルに対向
する位置を感光体層としてその周囲の部分に高抵抗層を
含ませたりするので、バブルによるインクの吐出が特定
のノズルから発するようになり、クロストークを防止す
る効果がある。
【0050】発光部を、液晶シャッタや、発光ダイオー
ドや、EL素子などで構成できるので、発熱部と発光部
とを1つの基板上に積層して設けることができ、位置合
わせが正確にできる。
【0051】1対の電極をノズルプレートの面に対して
平行方向に対向させると、薄型化が達成できる。
【0052】更に位置合わせ用の光源とこれに対応して
位置合わせ用の開口部を設けると、相互の位置合わせが
容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】要部の展開斜視図である。
【図3】発熱部の原理図である。
【図4】発熱部の製造工程図である。
【図5】図4に続く発熱部の製造工程図である。
【図6】ノズルプレートの他の実施例の製造工程図であ
る。
【図7】図6に続く製造工程図である。
【図8】発熱部の他の実施例を示し、(a)は遮光マス
クの斜視図であり、(b)は断面図である。
【図9】他の実施例の要部の展開斜視図である。
【図10】図9の発熱部の製造工程図である。
【図11】更に他の実施例の要部の展開斜視図である。
【図12】図11の発光部及び発熱部の製造工程図であ
る。
【図13】図12に続く製造工程図である。
【図14】更に他の実施例の要部の展開斜視図である。
【図15】発熱部の更に他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図16】図15の発熱部の製造工程図である。
【図17】発熱部の更に他の実施例を示す斜視図であ
る。
【図18】図17の断面図である。
【図19】図18の発熱部の製造工程図である。
【図20】同上の発熱部の他の製造工程図である。
【符号の説明】
1,11,21 ノズルプレート 1a,11a,21a ノズル 11b リブ 10 遮光マスク 10a 透光部 10b 遮光部 2,22,32,42,52,62 発熱部 2b,2c,22b,22c 電極 32b,32c,42c 電極 52b,52c,62b,62c 電極 2d,22d,32d,42d 感光体層 52d,62d1 感光体層 62d2 高抵抗層 3 インク室 4,24,34,44, 発光部 4a,24a 発光ダイオード 34b,34d,34c EL素子 34a 基板 24b 位置合わせ用の光
源 21b,22f 位置合わせ用の開
口部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルプレートと、発熱部と、上記ノズ
    ルプレートと上記発熱部との間にインクを供給するイン
    ク室と、上記発熱部の背後に位置する発光部とからな
    り、 上記ノズルプレートは、多数のノズルが整列して設けて
    あり、 上記発熱部は、上記多数のノズルに共通し、かつ対向し
    て位置する1対の電極と、上記両電極間に設けた感光体
    層とからなり、 上記発光部は、上記感光体層に光を照射してその抵抗値
    を低下させ、上記両電極間を導通させて発熱させるもの
    であり、 上記発熱により上記インク室の上記インク中に気泡を発
    生させて上記ノズルからインクを吐出することを特徴と
    するバブルジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記ノズルプレート
    には上記各ノズル間にリブが設けてあることを特徴とす
    るバブルジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記発熱部と上記発
    光部との間に、上記ノズルに対向する位置を透光部と
    し、その他の位置を遮光部とする遮光マスクを介在して
    あることを特徴とするバブルジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記発光部は、液晶
    シャッタと光源とで構成されていることを特徴とするバ
    ブルジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1において、上記発光部は、発光
    ダイオードで構成されていることを特徴とするバブルジ
    ェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項1において、上記発光部は、EL
    素子で構成されていることを特徴とするバブルジェット
    ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1において、上記発光部は、プラ
    ズマで構成されていることを特徴とするバブルジェット
    ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1において、上記発熱部と上記発
    光部とが1つの基板上に積層して設けてあることを特徴
    とするバブルジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1において、上記1対の電極は上
    記ノズルプレートの面に対して垂直方向に対向するもの
    であることを特徴とするバブルジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 請求項1において、上記1対の電極は
    上記ノズルプレートの面に対して平行方向に対向するも
    のであることを特徴とするバブルジェットヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項1において、上記感光体層は、
    上記ノズルに対向する位置を感光体層とし、その周囲の
    部分が高抵抗層を含むことを特徴とするバブルジェット
    ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1において、上記発光部とは別
    に位置合わせ用の光源を設け、上記ノズルプレート及び
    発熱部の上記光源と対応する部分に位置合わせ用の開口
    部を設けてあることを特徴とするバブルジェットヘッ
    ド。
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