JPH05161666A - 眼内レンズの製造方法 - Google Patents

眼内レンズの製造方法

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JPH05161666A
JPH05161666A JP3354835A JP35483591A JPH05161666A JP H05161666 A JPH05161666 A JP H05161666A JP 3354835 A JP3354835 A JP 3354835A JP 35483591 A JP35483591 A JP 35483591A JP H05161666 A JPH05161666 A JP H05161666A
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lens
meth
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Kazuhiko Nakada
和彦 中田
Makoto Ichikawa
誠 市川
Masayuki Ikeda
誠幸 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持部が着色されてなるワンピース型の眼内
レンズを製造するに際して、簡便に、光学部の歪み、中
心ずれ及び着色ずれ等の問題をなくす。 【構成】 光学部と支持部とが一体に構成されてなるワ
ンピース型眼内レンズを製造するに際して、それら光学
部及び支持部を与えるに充分な大きさのレンズブランク
を準備し、そして該レンズブランクに対して、前記光学
部及び支持部を含む所望の眼内レンズ形状を与える縁取
り加工を施した後、該レンズブランクを少なくとも膨潤
せしめ得る溶媒中に所定の着色剤を添加、含有させてな
る着色液を用いて、前記レンズブランクの縁取りされた
眼内レンズ形状の支持部構成部位の少なくとも一部を着
色し、次いで、かかる着色されたレンズブランクより、
前記縁取りされた眼内レンズ形状の部分を取り出し、前
記支持部の少なくとも一部が着色された、目的とする眼
内レンズに加工するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、眼内レンズの製造方法に係り、
特に光学部と支持部とが一体に構成されたワンピース型
眼内レンズにして、その支持部の少なくとも一部が着色
された眼内レンズの製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】眼内レンズは、レンズ本体としての光学部
と、該光学部を眼内の所定位置に取付固定するための支
持部とから構成されており、従来から、それら光学部と
支持部とが別々に形成されて、支持部が光学部に固定さ
れるスリーピース型やツーピース型の眼内レンズと、光
学部と支持部とが一体に構成されるワンピース型の眼内
レンズとが知られている。
【0003】そして、それら何れの型の眼内レンズにお
いても、眼内レンズを眼内に挿入する際に、支持部の位
置を視認し易くするために、通常、支持部を着色するこ
とが行なわれている。しかしながら、光学部と支持部と
が一体に構成されて成るワンピース型の眼内レンズにあ
っては、その支持部だけを着色することは非常に困難で
あったのである。
【0004】そのため、従来では、支持部が着色された
ワンピース型眼内レンズを作製するために、特開平2−
7954号公報に開示されているような方法等が考えら
れている。即ち、先ず、レンズブランクの中央部分を透
明なプラスチック材料で形成した後、該中央部分の周辺
に液状の着色プラスチック形成材料(重合材料)を配置
して、重合・硬化させ、中央部分と着色周辺部分とが重
合によって結合せしめられたレンズブランクを得る。或
いは、その逆に、レンズブランクの周辺部分を着色プラ
スチック材料にて形成した後、その中央に設けられた孔
部に透明な液状プラスチック形成材料を注ぎ込むことに
より、同様に、透明な中央部分と着色周辺部分が重合に
より結合せしめられたレンズブランクを得る。そして、
この得られたレンズブランクの透明な中央部分から眼内
レンズの光学部を形成し、またその着色周辺部分から眼
内レンズの支持部を形成することによって、目的とする
眼内レンズを作製するのである。
【0005】しかしながら、このような方法において
は、レンズブランクの周辺着色部の孔部内に、中央部分
を後から重合させる場合には、該中央部分に歪みが生じ
てしまう問題があり、レンズの光学性能に悪影響が出る
恐れがあった。一方、レンズブランクの透明な中央部分
を先に形成し、後から着色周辺部分を重合させる場合に
は、該透明な中央部分の中心を、レンズブランクの中央
部の中心に合致させることが難しいといった問題を内在
していた。そして、レンズブランク全体の中心と透明な
中央部分の中心とがずれると、レンズブランク全体の中
心を加工中心として形状加工を行なうことにより、最終
製品として得られる眼内レンズにおいて、光学部に着色
部分が現れたり、支持部に透明な部分が現れることとな
って、着色ずれが生じる問題があったのである。
【0006】また、特開昭62−161360号公報に
も、支持部が着色されたワンピース型眼内レンズの一つ
の製造方法が開示されている。この方法は、透明なプラ
スチック材料から成る光学部材の周囲を、着色プラスチ
ック材料で囲み、それらを加熱融合により一体化して、
レンズブランクを得て、該レンズブランクから、目的と
する眼内レンズを製作するというものである。しかしな
がら、この製造方法においても、光学部材の中心をレン
ズブランク全体の中心に合致させることが困難で、着色
ずれが生じることが避けられないものであった。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、支持部が着色されてなるワンピース型眼内レンズを
製造するに際して、簡便に、光学部の歪み、中心ずれ及
び着色ずれ等の問題をなくすことにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明は、かかる課題解決のため
に、光学部と支持部とが一体に構成されてなるワンピー
ス型眼内レンズを製造する方法において、(a)前記光
学部及び支持部を与えるに充分な大きさのレンズブラン
クを準備する工程と、(b)該レンズブランクに対し
て、前記光学部及び支持部を含む所望の眼内レンズ形状
を与える縁取り加工を施す工程と、(c)該レンズブラ
ンクを少なくとも膨潤せしめ得る溶媒中に所定の着色剤
を添加、含有させてなる着色液を用いて、前記レンズブ
ランクの縁取りされた眼内レンズ形状の支持部構成部位
の少なくとも一部を着色する工程と、(d)かかる着色
されたレンズブランクより、前記縁取りされた眼内レン
ズ形状の部分を取り出し、前記支持部の少なくとも一部
が着色された、目的とする眼内レンズに加工する工程と
を、含むことを特徴とする眼内レンズの製造方法を、そ
の要旨とするものである。
【0009】
【作用・効果】このように、本発明にあっては、レンズ
ブランクを形成した後に、所定部位を着色するものであ
るところから、中央部分が光学部、周辺部分が支持部に
加工されるレンズブランクとしては、全体が透明なもの
を準備すればよいのである。それ故、レンズブランク
は、中央部分、周辺部分の別なく、全体が同時に重合せ
しめられ得るのであり、中央部分を後から重合させる場
合のように、光学部に歪みが生じることがなく、安定し
た光学特性を得ることが出来るのである。
【0010】加えて、その着色の施されるレンズブラン
クにあっては、光学部及び支持部を含む所望の眼内レン
ズ形状を与える縁取り加工が施されており、そしてそれ
によって規定された支持部構成部位に対して着色を施す
だけで足りるところから、従来法の如き、着色ずれや中
心ずれが生じることもなく、支持部の着色を極めて容易
と為し得るのである。
【0011】
【具体的構成】ところで、かかる本発明において、レン
ズブランクを形成する材料としては、特に限定はなく、
従来から眼内レンズ材料として用いられている各種の硬
質材料や軟質材料が使用され得、例えば、以下に挙げる
如き重合性単量体を重合せしめることにより、所定の硬
質材料或いは軟質材料を得ることが出来る。なお、表記
上、「・・・(メタ)アクリレート」とあるのは、「・
・・アクリレート」または「・・・メタクリレート」を
表し、その他の(メタ)アクリル誘導体についても同様
である。
【0012】すなわち、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、tert−ペン
チル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、ヘプチ
ル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、
ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シ
クロヘキシル(メタ)アクリレート等の直鎖状、分岐鎖
状、環状のアルキル(メタ)アクリレート類;フッ素含
有(メタ)アクリレート類;シリコン含有(メタ)アク
リレート類;スチレン誘導体類;フッ素含有スチレン誘
導体類;N−ビニルラクタム類;ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレ
ート類;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)
アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、
N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類等を
挙げることが出来る。
【0013】これらの中から、1種又は2種以上を選択
して使用し、或いはこれらより選択した1種又は2種以
上を重合してマクロモノマーと成し、これを重合成分の
1つとして用いることも出来る。これらの重合成分の組
合せ及び配合割合等は、得ようとする重合体に応じて適
宜に決定される。また、必要に応じて、一般に用いられ
ている重合性紫外線吸収剤や重合性染料等を重合成分と
して加えることが出来る。
【0014】さらに、架橋していない重合体材料も使用
可能であるが、着色液の溶媒に対する安定性等を考えれ
ば、架橋している方が好ましく、以下の如き架橋剤を添
加するのが望ましい。
【0015】例えば、4−ビニルベンジル(メタ)アク
リレート、3−ビニルベンジル(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ビニル(メタ)アクリレート等があり、これらの内から
1種又は2種以上を選択して配合する。また、分子内に
少なくとも2個以上の重合性基を有するマクロモノマー
を、架橋剤として使用しても差支えない。なお、かかる
架橋剤の配合量が多過ぎると、得られる材料が脆くなっ
て衝撃等の応力に対して弱くなり、一方、少な過ぎる
と、効果が充分に得られないところから、通常は、全重
合成分の100重量部に対して、0.5〜15重量部程
度とするのが好ましく、より好ましくは1〜10重量部
の割合で配合される。
【0016】そして、これら重合成分が均一に配合さ
れ、更に所定の重合開始剤が加えられて、重合操作が実
施されるのである。重合操作は、従来から実施されてい
る各種手法に従って行なわれることとなるが、例えば、
加熱重合では、アゾビスイソブチロニトリルやアゾビス
ジメチルバレロニトリル等のラジカル重合開始剤を配合
した後、室温から130℃まで、およそ十数時間掛けて
順次昇温して、重合せしめる。また、光重合を行なう場
合は、ベンゾインやメチルオルソベンゾイルベンゾエー
ト等の光重合開始剤を配合した後、該光重合開始剤の吸
収帯に応じた波長の光線を照射して重合を行なうのであ
る。更に、加熱重合と光重合を組み合わせて行なうこと
も可能である。なお、重合開始剤は、通常用いられてい
る各種のものの中から、1種又は2種以上を組み合わせ
て使用すればよく、その配合量は、全重合成分の100
重量部に対して、0.001〜5重量部程度とされ、好
ましくは0.01〜2重量部とされる。
【0017】このようにして得られる重合材料からなる
レンズブランクは、加工に適した所定厚さにおいて、目
的とする眼内レンズの光学部及び支持部を与えるに充分
な大きさとされることとなるが、具体的には、一般に、
最終製品たる眼内レンズの大きさよりもやや大きく設定
される。けだし、レンズブランクがあまり大き過ぎる
と、不要部分の除去に手間が掛かることとなるからであ
り、通常、直径は10〜30mm程度に設定される。
【0018】また、このようなレンズブランクに対して
縁取り加工を施すに際しては、図1及び図2に示される
如く、NC彫刻機等によって、レンズブランク2の一方
の面(上面)に対して、光学部形成部位4及び支持部形
成部位6にて与えられる光学部及び支持部を含む所望の
眼内レンズ形状8を与えるように、縁取り加工を行な
う。即ち、図から明らかなように、目的とする眼内レン
ズの平面形状8を描くように、レンズブランク2の上面
に所定深さの縁取り溝10が所定幅で設けられているの
である。
【0019】なお、この縁取り溝10の幅は、一般に、
0.05〜2.0mm程度に設定される。縁取り溝10
の幅が0.05mm以下の場合にあっては、充分な染色
液を注入することが出来ないので、好ましくなく、また
2.0mm以上の場合にあっては、染色液を多量に必要
とするので、好ましくないからである。
【0020】また、この縁取り溝10の深さは、一般
に、0.05〜2.0mm程度(但し、レンズブランク
2を貫通しない程度)に設定される。けだし、縁取り溝
10の深さが0.05mmよりも浅い場合にあっては、
支持部形成部位6が細過ぎるので好ましくなく、また
2.0mmよりも深い場合にあっては、加工時に支持部
形成部位6を破損する恐れがあるので、好ましくないか
らである。
【0021】次いで、上記のような縁取り加工が施され
たレンズブランク2に対して、その眼内レンズ形状8の
支持部形成部位6の少なくとも一部が、本発明に従って
着色されることとなる。その着色のための一つの方法
が、図3及び図4に示されている。図3は、光学部形成
部位4に対する支持部形成部位6の取り付け角度を0°
としたレンズブランク2の着色例の場合であり、図4
は、0°よりも大きくしたレンズブランク2の着色例の
場合である。そこにおいて、縁取りした支持部形成部位
6の少なくとも一部を着色するために、支持部形成部位
6を形成するための溝10及び支持部形成部位6の上面
のうちの少なくとも一つに着色液12を付与する。即
ち、図3及び図4において、支持部形成部位6を挟む両
側の溝10,10及び支持部形成部位6の上面のうちの
少なくとも一つに、所定の着色液12を付与するのであ
る。
【0022】なお、かかる着色液12を付与するに際し
て、レンズブランク2において溝10にて縁取られた支
持部形成部位6の上面に対しては、スクリーン印刷また
はタコ印刷等を実施することにより、またそれ以外の部
位に対しては、溝10内に所定の着色液12を満たすこ
とにより、目的とする支持部形成部位6の着色が行なわ
れるのである。そして、溝10内に着色液12を満たす
場合には、若干であれば、着色液12が光学部形成部位
4に接触しても良いが、接触しないように、支持部形成
部位6と光学部形成部位4との境界部位には着色液12
を付与しないか、或いは境界部位に、ワックス等で突堤
を設けることが好ましい。
【0023】ところで、かかる支持部形成部位6に対し
て適用される着色液12は、レンズブランク2の形成材
料である重合体を少なくとも膨潤させ得る溶媒に、所定
の着色剤が添加されたものであり、該着色剤は、溶媒中
で溶解せしめられた状態であっても、分散した状態であ
ってもよい。また、溶媒には、レンズブランク2を溶解
するものも使用可能であるが、その場合には、着色液1
2がレンズブランク2にあまり長時間接触しないように
する。
【0024】そして、そのような着色液12を構成する
溶媒の具体例としては、前述の(メタ)アクリレート系
モノマー等の重合性の溶媒の他、非重合性の溶媒とし
て、水;メチルアルコール、エチルアルコール等のアル
コール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素;エチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等の
エステル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等
を挙げることが出来る。
【0025】それらの中で、重合性の溶媒を使用すれ
ば、膨潤乃至溶解せしめられたレンズブランク2に、溶
媒が浸透した状態で重合することにより、溶媒内に含有
される着色剤が重合体に強固に結合することとなる。一
方、非重合性の溶媒を使用する場合には、膨潤乃至溶解
せしめられたレンズブランク2内に、着色剤を物理的に
封じ込めることとなる。なお、非重合性の溶媒を用いる
場合において、必要ならば、水やアルカリ性還元水溶液
等を混合することも可能である。
【0026】また、かかる溶媒に添加される着色剤につ
いては、生体に対する安全性が要求される他は特に限定
はなく、従来から使用されている染料や顔料が何れも用
いられ得る。具体的には、食品、医薬品等の分野で使用
されている赤色101号、青色1号等の色素、C.I.ダイ
レクト・ブルー 237 ,C.I.ダイレクト・イエロー 8等の
直接染料、C.I.アシッド・ブルー 29 , C.I.アシッド・
ブラック 2等の酸性染料、C.I.ベーシック・ブルー 5 ,
C.I.ベーシック・バイオレット 1等の塩基性染料、C.I.
バット・ブルー 18 , SOLUBILISED C.I.バット・ブルー
1等のバット染料、C.I.ソルベント・バイオレット 13
,C.I.ソルベント・グリーン3 等の油溶染料、C.I.ピ
グメント・ブルー 15 等の分散染料等を挙げることが出
来る。特に、特開平1−299560号公報等に開示さ
れている如き重合性染料は、レンズブランク2と強固に
結合するため、好ましいものである。
【0027】そして、これらの着色剤の中から、1種又
は2種以上が選択され、前記溶媒に添加されて、着色液
12が調製されるのであり、着色剤の濃度は、通常、
0.01〜30重量%程度とされる。0.01重量%よ
り低いと、着色が薄くなり過ぎるからであり、また30
重量%より高くても、それ以上色は濃くはならないから
である。また、着色剤が溶媒に溶解し難い場合や分散し
難い場合等には、界面活性剤及び/又は分散剤を添加す
ることが出来る。
【0028】こうして得られた着色液12が、前記レン
ズブランク2の縁取りされた眼内レンズ形状の支持部形
成部位6の少なくとも一部に適用されて、支持部形成部
位6の着色が行なわれるのである。
【0029】そして、このような着色液12が適用され
た状態で、レンズブランク2は、該着色液12が所望の
程度まで浸透乃至は含浸せしめられる間、一定時間保持
される。その間、保持温度が低いと、染色速度が遅くな
って作業性が劣ることとなるため、通常、室温以上、好
ましくは50℃以上で保持されるのであり、また保持温
度が高過ぎると、レンズブランク2の変形が惹起される
ことから、通常、150℃以下、好ましくは120℃以
下で保持される。また、保持時間は、保持温度や着色液
の種類等により大きく異なるが、通常、1分から72時
間程度、好ましくは5分から48時間程度とされる。1
分より短いと着色が充分に為され得ないからであり、7
2時間より長いと作業性が悪いからである。なお、不要
な(過剰な)着色液12は、一定時間保持温度で保持す
ることにより、除去(揮発等)される。
【0030】なお、かかる着色操作に際して、より具体
的な保持条件(着色条件)は、着色後に実施される最終
的な形状加工の内容に応じて設定される着色の深さに基
づいて、適宜に決定される。即ち、本発明においては、
着色後に形状加工が実施されるため、最終的に得られる
眼内レンズにおける支持部に、所望の着色状態(着色深
さ、濃さ)を付与するためには、レンズブランク2に対
する着色の深さや濃さを、最終的な切削加工内容(切削
量や切削部位)に応じて、総合的に制御する必要がある
からである。なお、着色の濃さは、着色液12中の染料
濃度によっても制御することが出来る。着色深さを制御
するには、レンズブランク2の材質や着色液12の溶媒
の種類等にもよるが、着色深さを浅くする場合は、前記
保持条件(着色条件)を低温、短時間にし、着色深さを
深くする場合は、保持条件を高温、長時間に設定するの
である。
【0031】そして、以上のようにして着色が終了した
レンズブランク2からは、溝10によって縁取りされた
眼内レンズ形状8の部分を切削、切除等の操作により取
り出し、更に、従来と同様にして、切削・研磨等の最終
的な形状加工が施されることによって、図6に示される
如き、光学部14に対して着色支持部16を一体的に有
する眼内レンズ18が得られるのである。なお、かかる
形状加工には、一般的に使用されているフライス盤等の
精密加工機が用いられる。
【0032】なお、上記した眼内レンズ18の作製工程
において、レンズブランク2の着色工程まではレンズブ
ランク2の下面(A面)を保持して各作業が実施される
こととなるが、着色レンズブランク2からの眼内レンズ
18の加工工程では、レンズブランク2の上面(B面)
を保持して、支持部形成部位6の上面(B面)側を残す
ように、所望の加工が実施され、眼内レンズ18が完成
されるのである。図3、図4には、レンズブランク2よ
り取り出される眼内レンズ18部分がハッチングにより
示されている。
【0033】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0034】実施例 1 先ず、メチルメタクリレート:97重量部、ジエチレン
グリコールジメタクリレート:3重量部及びアゾビスイ
ソブチロニトリル:0.1重量部を配合し、重合して得
られる架橋ポリメチルメタクリレートを用いて、この重
合体より、図5に示す寸法(単位:mm)で、円板状の
レンズブランク2を作製し、そしてその一方の面にNC
彫刻機にて所定の眼内レンズ形状8を縁取り加工した。
次いで、この眼内レンズ形状に縁取りした支持部形成部
位6を規定する溝10部分内に、着色剤として5%のC.
I.ソルベント・バイオレット13を含有するメチルメタ
クリレート(重合性溶媒)溶液からなる着色液12を満
たした。そして、40℃で60分保持した後、更に50
℃から100℃まで4時間かけて昇温させて、着色液1
2を除去した。しかる後、フライス盤により加工したと
ころ、図6に示す如き、光学部14に対して着色支持部
16を一体的に有する眼内レンズ18が得られた。
【0035】実施例 2 先ず、メチルメタクリレート:97重量部、ジエチレン
グリコールジメタクリレート:3重量部及びアゾビスイ
ソブチロニトリル:0.1重量部を配合し、重合して得
られる架橋ポリメチルメタクリレートを用いて、この重
合体より、図5に示す寸法(単位:mm)で、円板状の
レンズブランク2を作製し、そしてその一方の面にNC
彫刻機にて所定の眼内レンズ形状8を縁取り加工した。
次いで、眼内レンズ形状に縁取りした支持部形成部位6
を規定する溝10部分内に、着色剤として10%のC.I.
ソルベント・グリーン3を含有するエチルメタクリレー
ト(重合性溶媒)溶液からなる着色液12を満たした。
そして、50℃で30分保持した後、更に50℃から8
0℃まで5時間かけて昇温させて、着色液12を除去し
た。しかる後、フライス盤により加工したところ、図6
に示す如き、光学部14及び着色支持部16を一体的に
有する眼内レンズ18が得られた。
【0036】実施例 3 先ず、メチルメタクリレート:100重量部を重合して
得られる未架橋ポリメチルメタクリレートを用いて、こ
の重合体より、図5に示す寸法(単位:mm)で、円板
状のレンズブランク2を作製し、そしてその一方の面に
NC彫刻機にて所定の眼内レンズ形状8を縁取り加工し
た。次いで、眼内レンズ形状に縁取りした支持部形成部
位6を規定する溝10部分内に、着色剤として10%の
1−フェニルアゾ−4−メタクリロイルオキシナフタレ
ンを含有するエタノール溶液からなる着色液12を満た
した。そして、35℃で30分保持した後、更に50℃
から70℃まで3時間かけて昇温させて、着色液12を
除去した。しかる後、フライス盤により加工したとこ
ろ、図6に示す如き、光学部14及び着色支持部16を
一体的に有する眼内レンズ18が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】所定の眼内レンズ形状を与える縁取り加工を施
したレンズブランクを示す平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】光学部に対する支持部の取付け角度が0°であ
る、縁取りされた眼内レンズ形状の支持部を着色する形
態を示す断面説明図である。
【図4】光学部に対する支持部の取付け角度が0°より
大きい、縁取りされた眼内レンズ形状の支持部を着色す
る形態を示す断面説明図である。
【図5】実施例において採用したレンズブランクの寸法
形状を示す図2に相当する断面説明図である。
【図6】本発明に従って作製された眼内レンズの一例を
示す平面図である。
【符号の説明】
2 レンズブランク 8 眼内レンズ形状 4 光学部形成部位 6 支持部形成部位 10 溝 12 着色液 14 光学部 16 支持部 18 眼内レンズ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部と支持部とが一体に構成されてな
    るワンピース型眼内レンズを製造する方法にして、 前記光学部及び支持部を与えるに充分な大きさのレンズ
    ブランクを準備する工程と、 該レンズブランクに対して、前記光学部及び支持部を含
    む所望の眼内レンズ形状を与える縁取り加工を施す工程
    と、 該レンズブランクを少なくとも膨潤せしめ得る溶媒中に
    所定の着色剤を添加、含有させてなる着色液を用いて、
    前記レンズブランクの縁取りされた眼内レンズ形状の支
    持部構成部位の少なくとも一部を着色する工程と、 かかる着色されたレンズブランクより、前記縁取りされ
    た眼内レンズ形状の部分を取り出し、前記支持部の少な
    くとも一部が着色された、目的とする眼内レンズに加工
    する工程とを、含むことを特徴とする眼内レンズの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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