JPH05158253A - 電子写真感光体用導電性基体の洗浄方法 - Google Patents

電子写真感光体用導電性基体の洗浄方法

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JPH05158253A
JPH05158253A JP31925491A JP31925491A JPH05158253A JP H05158253 A JPH05158253 A JP H05158253A JP 31925491 A JP31925491 A JP 31925491A JP 31925491 A JP31925491 A JP 31925491A JP H05158253 A JPH05158253 A JP H05158253A
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cleaning
substrate
drying
pure water
cleaning tank
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Hideaki Taniguchi
英明 谷口
Hiroshi Matsumoto
浩史 松本
Masayuki Sakamoto
雅遊亀 坂元
Masanori Matsumoto
雅則 松本
Kazuyuki Arai
和幸 新居
Tatsuhiro Morita
竜廣 森田
Mitsuhiro Shinobu
充弘 忍
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1,1,1−トリクロルエタンとほぼ同等の
洗浄効果を有し、ハジキ、シミ等の発生及び乾燥不良に
よる乾燥ムラ、シミ等の発生を抑制し、優れた画像形成
能を有する電子写真感光体を製造するための導電性基体
の洗浄方法を提供する。 【構成】 電子写真感光体用導電性基体を水又は界面活
性剤含有水で洗浄し、濯ぎ処理後誘電加熱によるジュー
ル熱又は温度ヒーターへのチャッキングによる伝導熱に
より乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の導電性
基体の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に電子写真感光体は、ドラム状導
電性基体上に感光層を形成したものである。このドラム
状導電性基体は円筒状のアルミを鏡面加工又は板状のア
ルミをインパクト成形することにより作成される。鏡面
加工又はインパクト成形中に基体表面には、切削油のミ
スト、空気中のダスト、切粉等が付着するため、基体表
面を洗浄処理して除去した後に、縮合多環顔料、アゾ顔
料等の電荷発生物質、樹脂の結着剤等から成る電荷発生
層及びヒドラゾン系又はアリールアミン系電荷輸送物
質、樹脂の結着剤、酸化防止剤等から成る電荷輸送層を
順次塗布・積層し、乾燥して感光層を形成する。
【0003】電荷発生層及び電荷輸送層は、上述した電
荷発生層及び電荷輸送層を構成する物質をそれぞれ含有
する塗布液にドラム状導電性基体を公知の方法で浸漬す
ることによって該基体の表面に形成される。ここでおこ
なう浸漬塗布方法としては、特に制限はなく公知の方法
が使用し得るが、例えば特開昭49-130736 、特開昭57-5
047 及び特開昭59-46171に開示される方法が挙げられ
る。
【0004】浸漬塗布方法において、前処理である導電
性基体表面の洗浄が不十分であると、その表面に油、ダ
スト等が残り、塗布の際にハジキ、シミ等の塗布欠陥の
原因となる。このような電子写真感光体上に発生した欠
陥は、コピー画像に黒ポチ、白ポチ、ハーフトン−画像
のムラ等となって現われ、画像品質に悪影響を及ぼし、
かような電子写真感光体は実用に適さないものである。
【0005】基体表面の洗浄としては、通常有機溶媒
中、又は必要に応じて加温された有機溶媒中に基体を浸
漬処理及び/又は超音波の作用下で浸漬処理する浸漬洗
浄;基体を溶媒に浸漬中又は基体に溶媒をシャワーリン
グしながらブラシ、スポンジ等により物理的に擦する接
触洗浄;溶媒を高圧下でスリットより基体表面に噴出す
るジェット洗浄及び溶媒蒸気中に基体を挿入する蒸気洗
浄が挙げられ、これらの単独又は組合せにより基体表面
の洗浄がおこなわれている。
【0006】ここで使用される溶媒としては、メチレン
クロライド、エチレンクロライド、1,1,1−トリク
ロルエタン、トリクロルエチレン、パークロルエチレン
等の塩素系溶剤、フロン−112 、フロン−113 等のフッ
素系溶剤、該フッ素系溶剤とメタノール、メチレンクロ
ライド等の混合溶剤、ベンゼン、トルエン、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、石油系炭化
水素等及びそれらの混合物が挙げられる。これらの溶剤
中には引火性、発火性を有するもの、人体に有害である
ので使用許容濃度が低いもの、洗浄能力が低いものが含
まれており、最も一般的に使用されている溶剤は、1,
1,1−トリクロルエタンである。
【0007】しかしながら、1,1,1−トリクロルエ
タンは、洗浄能力が高い、取扱いが容易等の長所がある
ものの、地球温暖化、オゾン層の破壊等を引起す物質の
一つであると推考され、フロンとともに全世界でその削
減が決定されており、1,1,1−トリクロルエタンの
代替洗浄液の提供又は代替洗浄法の開発が要求されてい
る。
【0008】1,1,1−トリクロルエタン等の有機溶
媒を用いる洗浄の代替として、純水又は界面活性剤含有
水に浸漬洗浄する、所謂水洗浄が提案されている。
【0009】前述の有機溶媒による洗浄後の乾燥は、空
気中への開放により溶媒が瞬時に蒸発して乾燥が完了す
るが、水洗浄の場合は、常温における水の蒸発速度が遅
いので、空気中のダストが付着したり、乾燥ムラ、シミ
が導電性基体表面に生じたりする傾向があり、この導電
性基体を用いて製造した電子写真感光体は、コピー画像
に黒ポチ、白ポチ、ハーフトーン等の画像欠陥を生じる
ことが度々ある。
【0010】洗浄処理された導電性基体表面の乾燥を早
くおこなうために、エアーを該基体表面に吹き付ける方
法が考えられる。しかしながら、エアーを基体表面に吹
き付ける方法は、エアーを円筒状基体の周方向に均一に
吹き付けるために大がかりな装置が必要となり、コスト
高の原因となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】純水等を用いた導電性
基体表面の水洗浄において、洗浄後の水切り・乾燥を早
く確実におこない乾燥ムラ、シミ等の欠陥のない導電性
基体を得る方法の開発が強く望まれている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等の鋭意研究の
結果、電子写真感光体用導電性基体表面を純水、イオン
交換水又は界面活性剤含有水中で浸漬洗浄し、濯ぎ処理
後、誘電加熱によるジュール熱又は温度ヒーターへチャ
ッキングすることによる伝導熱により乾燥すると、水切
り・乾燥の不良による乾燥ムラ、シミ等の発生を防止す
ることが出来ることを見出し、この知見に基づいて本発
明を成すに至った。
【0013】
【作用】図1は本発明の洗浄方法の概略を示す図であ
る。切削加工又はインパクト成形された基体1はレール
3に配置されたロボットハンド2に支持されている。第
1の洗浄槽11は純水又はイオン交換水、好ましくは界面
活性剤が溶解した純水又はイオン交換水の洗浄液18で満
たされており、該洗浄液はヒーター16により40〜60℃
に加熱されており、且つ洗浄槽11底部には超音波発振
器17が備付けられ、基体浸漬時に超音波が発振するよう
になっている。洗浄槽11にはパイプ12から洗浄液がタン
ク(図示せず)より定常的に送り込まれている。洗浄に
よって基体表面から除去された油、ダスト、切粉が分散
している洗浄液は配管19からポンプ14によりフィルター
15を経て循環し、ダスト、切粉等はフィルター15に補足
される。基体の浸漬によりオーバーフローする液は配管
13から排出される。排出された洗浄液は排液処理装置
(図示せず)により処理される。
【0014】第2の洗浄槽21、第3の洗浄槽31及び第4
の洗浄槽41にはそれぞれ洗浄液25,35,45として純水が
満されていて濯ぎ処理がなされる。それぞれの洗浄槽底
部には超音波発振器24,34,44が配備され、各洗浄槽の
洗浄液は、それぞれ配管26,36,46からポンプ22,32,
42によりフィルター23,33,43を経て循環し、該フィル
ターによって、ダスト、切粉等が補足される。洗浄液は
タンク47より洗浄槽41に供給され、第4の洗浄槽41から
のオーバーフローにより第3の洗浄槽31に洗浄液が供給
され、第3の洗浄槽31からのオーバーフローにより、第
2の洗浄槽21に洗浄液が供給され、且つ第2の洗浄槽21
からオーバーフローする液は配管27から排出され、排液
処理装置で処理される。
【0015】本発明で使用する界面活性剤としては、基
体を腐蝕することのないノニオン系界面活性剤及び/又
はアニオン系界面活性剤が使用し得、その具体例として
は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコ
ポリマー型及びノニルフェノールポリオキシエチンエー
テルのノニオン系界面活性剤及びアルキルベンゼン、高
級アルコール、α−オレフィンなどの硫酸塩、ケイ酸
塩、炭酸塩又はリン酸塩のアニオン系界面活性剤が挙げ
られる。
【0016】また、洗浄助剤(ビルダー)として、炭酸
ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸カ
リウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の無機ビ
ルダー、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、有機アミン等の有機ビルダーを洗浄液に添加しても
良い。
【0017】本発明の洗浄液の界面活性剤の濃度は0.5
〜30%、好ましくは4〜15%である。
【0018】本発明における洗浄時間(浸漬時間)は、
0.5 〜10分間、好ましくは1.5 〜5分間で、第2〜第4
の洗浄槽における浸漬時間もそれぞれ0.5 〜10分間、好
ましくは1.5 〜5分間である。尚、浸漬中、必要に応じ
て、基体を揺動させても良い。
【0019】濯ぎ処理された基体は、乾燥室50にて(1)
誘導加熱によりジュール熱を発生させて乾燥する或いは
(2) 温度ヒーターへチャッキングして伝導熱により乾燥
する。
【0020】(1) 誘導加熱によるジュール熱乾燥処理の
乾燥室50には、口字形状の積層鉄心51、その上部の割形
部55、鉄心の一方の横部に巻装した巻線52、巻線の上部
に設けられたスイッチ部56及び巻線52の外側の水漏れ防
止カバー53とから構成される。
【0021】即ち、鉄心51に一次巻線を巻装し、この巻
線によって生じる交番磁束路中に、導電基体の二次巻線
(ターン数:1)を設けた一種の変圧器としての構造を
有している。基体1は鉄心51を通る磁束とほぼ鎖交する
ので、該基体1の円周方向に発生する電圧(E2 )は通
常の変圧器と同様に、E2 =E1 /n1 (E1 は電源側
の一次電圧で、n1 は一次側巻線のターン数である)の
式で示される。
【0022】基体1の円周方向に発生した電圧(E2
によって電流が流れるが、基体1の電気抵抗によってジ
ュール熱が発生し、基体自身が発熱体となる。
【0023】本発明者等の数多くの実験から、例えば、
鉄心は一辺の長さ(a):400mm ,及び幅(b):20m
m,巻線の巻装:1000ターン,電源:100 V,60Hzで、
基体は長さ(l):300mm ,直径(φ):80mm,厚さ
(t)1mmのアルミニウム切削素管の構成で、通電開始
30秒後の基体の表面温度は約70℃で、一次巻線に流れる
電流は約5Aであった。
【0024】以上の結果から、一次側巻線の1ターン当
りの電圧は0.1 Vで基体は1ターンの2次巻線であるの
で、漏洩磁束が殆どないと仮定すると、基体に0.1 Vの
電圧が誘起されると考えられる。基体の円周方向の電気
抵抗(R)を断面積(S)、円周方向の長さ(L)とア
ルミニウムの比抵抗(ρ)から求めると:R=ρ×L/
s=2.34×10-5Ωで、消費電力(P)は、P=I2 ×R
=(E2 /R)2×R=427 Wで、基体によって427 W
の電力が消費されて発熱体として作用していることが明
らかである。
【0025】濯ぎ処理された基体1は、割形部55及びス
イッチ56が開いている状態で乾燥室50内に水ぬれ防止カ
バー53を内包するように下降する。割形部55を閉じた
後、スイッチをONにして、水切・乾燥する。誘電加熱
処理をする時間は20〜70秒間である。
【0026】基体1を誘導加熱によるジュール熱により
乾燥する際に、クリーンエアーを吹き付けると、乾燥効
率がより向上する。
【0027】(2) 温度ヒーターにチャッキングすること
による伝導熱加熱乾燥処理における乾燥室50は、図2に
示すように、基台71に設けられた温度ヒーター70及び温
度ヒーター中の加熱体に接続している引出線72とから構
成される。
【0028】チャッキングした時の温度ヒーター70の表
面と基体1の内表面との隙間は0.5〜3mmが好ましい。
隙間が3mmを超えると基体への熱伝導が悪くなり、0.5m
m 未満、例えば接触していると、基体内面が汚れたり、
削られたりするので好ましくない。
【0029】ヒーターの温度は50〜80℃、好ましくは60
〜70℃で、その処理時間は60〜150秒間が好ましい。
【0030】濯ぎ処理された基体1は、乾燥室50内に下
降し、温度ヒーター70にチャッキングされ、水切・乾燥
処理される。
【0031】本発明で用いる電子写真感光体の導電性基
体としては、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレ
ス、真ちゅう等の金属の円筒状基体又は薄膜シート、ま
たはアルミニウム、錫合金、酸化インジウム等をポリエ
ステルフィルムあるいは紙、金属フィルムの円筒状基体
などに蒸着したものが挙げられる。
【0032】感光体層の接着性改良、塗布性改良、基体
上の欠陥の被覆及び基体から電荷発生層への電荷注入性
改良などのために下引き層が設けられることが有る。下
引き層の材料としては、ポリアミド、共重合ナイロン、
カゼイン、ポリビニルアルコール、セルロース、ゼラチ
ン等の樹脂が知られている。これらを各種有機溶媒に溶
解し、膜厚が0.1 〜5μm程度になるように導電性円筒
状基体上に塗布される。
【0033】電荷発生層は、光照射により電荷を発生す
る電荷発生材料を主成分とし、必要に応じて公知の結合
剤、可塑剤、増感剤を含有し、膜厚が1.0 μm以下(乾
燥膜厚)となるように導電性円筒状基体又は下引き層の
上に塗布される。
【0034】電荷発生材料としては、ペリレン系顔料、
多環キノン系顔料、フタロシアニン顔料、金属フタロシ
アニン系顔料、スクエアリウム色素、アズレニウム色
素、チアピリリウム色素、及びカルバゾール骨格、スチ
リルスチルベン骨格、トリフェニルアミン骨格、ジベン
ゾチオフェン骨格、オキサジアゾール骨格、フルオレノ
ン骨格、ビススチルベン骨格、ジスチリルオキサジアゾ
ール骨格又はジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ
顔料などが挙げられる。
【0035】電荷輸送層は、電荷発生材料が発生した電
荷を受け入れこれを輸送する能力を有する電荷輸送材
料、シリコーン系レベリング剤及び結着剤を必須成分と
し、必要に応じて公知の可塑剤、増感剤などを含有し、
乾燥膜厚5〜70μmとなるように電荷発生層の上に塗布
される。
【0036】電荷輸送材料としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリル
エチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムア
ルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポ
リビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、オキソ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、9−(p−ジ
エチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビス
(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリル
アントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾ
ン類、ヒドラゾン誘導体等の電子供与性物質、或いはフ
ルオレノン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、インデ
ノチオフェン誘導体、フェナンスレンキノン誘導体、イ
ンデノピリジン誘導体、チオキサントン誘導体、ベンゾ
[c]シンノリン誘導体、フェナジンオキサイド誘導
体、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、プロマニル、クロラニル、ベンゾキノン等の電子需
要性物質などが挙げられる。
【0037】電荷輸送層を構成する結着剤としては、電
荷輸送材料と相溶性を有するものであれば良く、例えば
ポリカーボネート、ポリビニルブチラール、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリケトン、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリ
ルアミド、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0038】本発明の方法で製造された電子写真感光体
はハジキ、シミ等による画像への黒ポチ、白ポチの発生
がほとんどなく、良品率が高い。更に、洗浄工程におい
て、有機溶媒を使用しないので、有機溶媒の使用による
大気汚染、人体への影響、高い引火性及び発火性による
爆発の危険等がない。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0040】実施例1 図1で示した方法により、切削加工した円筒状基体を洗
浄処理した。図1の方法において、第1の洗浄槽の洗浄
液として、ポラークリーン690 (田中インポートグルー
プ(株)製)の5%純水溶液を用い、第2〜4の洗浄槽
の洗浄液として、純水を用いた。第1の洗浄槽の洗浄液
は50℃に加温されており、第2〜4の洗浄槽の洗浄液の
温度はそれぞれ25℃であった。第1乃至第4の洗浄槽へ
の浸漬時間はそれぞれ2分間であった。
【0041】濯ぎ処理した円筒状基体を乾燥室50の誘導
加熱によるジュール熱乾燥(電源:100 V・60Hz,巻線
のターン数:1000,通電時間:30秒)処理をして乾燥し
た。得られた円筒状基体は公知の浸漬塗布方法により下
記A液を円筒状基体の表面に乾燥後の膜厚0.5 μmにな
るように浸漬塗布し、75℃の温度で1時間乾燥し、更に
下記B液をA液が塗布された円筒状基体の表面に乾燥後
の膜厚20μmになるように浸漬塗布し、75℃の温度で1
時間乾燥した。
【0042】A液 ジブロムアンスアンスロン2重量部、ブチラール樹脂
[エスレックBM−2、セキスイ化学(株)製]2重量
部、シクロヘキサノン230 重量部をボールミルにて8時
間分散処理して得られた液。
【0043】B液 ヒドラゾン系電荷輸送材[ABPH、日本化薬(株)
製]1重量部、ポリカーボネート樹脂[パンライトL−
1250、帝人化成(株)製]1重量部をジクロロエタン8
重量部で溶解して得られた液。
【0044】得られた電子写真感光体30本に回転用治具
を装着し複写機[SF−8100、シャープ(株)製]に搭
載してコピーを取り画像評価を行なった。結果を表1に
示す。
【0045】実施例2 濯ぎ処理後の円筒状基体を、クリーン度100 に保たれた
クリーンブース(乾燥室)50内で、70℃に制御された温
度ヒーターにチャッキングして2分間乾燥処理すること
を除いて、実施例1と同様の方法にて洗浄処理及び感光
層形成処理をして電子写真感光体を得た。
【0046】得られた電子写真感光体30本の画像評価を
実施例1と同様に行なった。結果を表1に示す。
【0047】参考1 切削加工した円筒状基体を実施例1と同条件で洗浄した
後、クリーン度100に保たれたクリーンブース(乾燥
室)50内で、80℃のクリーンエアーを吹き付けて乾燥し
た。得られた円筒状基体の表面に実施例1と同様の方法
で感光層を形成した。
【0048】比較例1 切削加工した円筒状基体を、有機溶剤として60℃の1,
1,1−トリクロルエタンを洗浄液として用いて超音波
・温浴洗浄処理を30秒間行なった。20℃の1,1,1−
トリクロルエタンで30秒間冷浴した後、1,1,1−ト
リクロルエタンを用いた蒸気洗浄を30秒間行ない、クリ
ーンルームで20分間放冷した。得られた円筒状基体の表
面に実施例1と同様の方法で感光体層を形成した。
【0049】比較例2 洗浄処理をしない円筒状基体の表面に実施例1と同様の
方法で感光体層を形成した。
【0050】比較例1−2及び参考例1で得られた電子
写真感光体それぞれ30本を実施例1と同様の方法で画像
評価をおこなった。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の方法は、洗浄不良によるハジ
キ、シミ及び乾燥不良による乾燥ムラ、シミ等の発生が
防止され、良品率においても、従来の1,1,1−トリ
クロルエタン洗浄液を使用する場合とほとんど同じで、
良品率の低下が防止されて、実用可能な高収率で電子写
真感光体が得られる。更に、洗浄液として有機溶剤を使
用しないので、有機溶剤の使用による大気汚染、人体へ
の影響、高い引火性及び高い発火性による爆発の危険、
特に1,1,1−トリクロルエタン、フロンの洗浄液と
しての使用による地球温暖化及びオゾン層の破壊等の問
題が解消される。
【0053】更に、水切・乾燥処理を短時間で効率よく
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄方法の概略図である。
【図2】本発明の洗浄方法における他の水切・乾燥装置
の概略図である。
【符号の説明】
1 導電性基体 11 第1の洗浄槽 17 第1の洗浄槽の超音波発信器 18 第1の洗浄槽の洗浄液 21 第2の洗浄槽 31 第3の洗浄槽 41 第4の洗浄槽 50 乾燥室 51 口字形状の積層鉄心 52 巻線 70 温度ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 雅則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 新居 和幸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 森田 竜廣 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 忍 充弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体用導電性基体表面を純
    水、イオン交換水、又は界面活性剤有水中で浸漬洗浄
    し、濯ぎ処理後誘導加熱によるジュール熱又は温度ヒー
    ターへのチャッキングによる伝導熱により乾燥すること
    を特徴とする電子写真感光体用導電性基体の洗浄方法。
JP31925491A 1991-12-03 1991-12-03 電子写真感光体用導電性基体の洗浄方法 Pending JPH05158253A (ja)

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