JPH0515697B2 - - Google Patents

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JPH0515697B2
JPH0515697B2 JP7591587A JP7591587A JPH0515697B2 JP H0515697 B2 JPH0515697 B2 JP H0515697B2 JP 7591587 A JP7591587 A JP 7591587A JP 7591587 A JP7591587 A JP 7591587A JP H0515697 B2 JPH0515697 B2 JP H0515697B2
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JP
Japan
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macrocyclic
alcohol
ketone
coarse
alkane
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JP7591587A
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JPS63243050A (ja
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Tadashi Yokota
Hiroshi Okino
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NITSUKO KYOSEKI KK
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NITSUKO KYOSEKI KK
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、大環状ケトン、特には、炭素数が9
〜18の大環状ケトンを精製する方法に関する。 炭素数が9〜18の大環状ケトンは、ムスク様の
匂いを有し、香料またはその調合基材として、あ
るいは、医薬の中間体として有用である。 [従来の技術] 大環状ケトンの製造方法としては、直鎖アルカ
ンジカルボン酸のジエステルをアシロイン縮合反
応により環化し、還元する方法が提案されている
〔ヘルベテイカ、チミカ、アクタ(Helv.Chim.
Acta.),p1741(1947)〕。このような方法により
得られた最終反応生成物の粗大環状ケトンは、不
純物が混入し、弱い刺激臭を有し、この異臭に隠
蔽されてムスク様の匂いは弱く、香料等としての
品質を満足できるものではない。従つて、この粗
大環状ケトンは、従来、減圧蒸留及びメタノール
で再結晶することにより精製されていた〔V.V.
DHEKNE,他、インデアン、ジヤーナル、ケミ
ストリー(INDIAN J.CHEM.)P524〕。 [発明が解決しようとする問題点] 上記減圧蒸留及びメタノールでの再結晶による
精製では、不純物による異臭を品質上満足できる
程度まで改善するためには、蒸留及び再結晶の繰
返しの回数を多くする必要があり、操作が煩雑と
なり、歩留りが悪く、経済上問題があつた。 本発明者は、上記問題を解決すべく鋭意検討し
た結果、異臭の原因となる不純物に、粗大環状ケ
トン中に僅かに含まれてくる大環状アルカン及び
アルケンがあり、このアルカン及びアルケンは、
ケトンに比べると含水アルコールに対する溶解度
が著しく小さいことを見い出した。 本発明は、このような知見に基づいてなされた
もので、着色及び異臭を有せず、香料等としての
品質上優れた大環状ケトンを、簡便な操作で、歩
留りが良く精製するための方法を提案することを
目的とするものである。 [問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するための手段としての本発
明は、大環状アルカンもしくは大環状アルケンを
含有する粗大環状ケトンを含水アルコール溶媒で
溶解し、残存する大環状アルカン及びアルケンを
分離することからなるものである。 本発明にいう粗大環状ケトンは、次の方法によ
り好適に製造される。 先ず、炭素数9〜18の直鎖アルカン二酸を低級
アルコールと酸触媒の存在下に加熱還流してエス
テル化する。次に、アルカリ金属、アルカリ土類
金属又はこれらの水銀アマルガムの少なくとも一
種を有機溶媒に懸濁して、室温〜140℃の温度に
保持した中に、前記直鎖アルカン二酸のジエステ
ルの有機溶媒溶液を滴下添加してアシロイン縮合
反応を行わせる。 アシロイン縮合反応終了後、当該反応液を冷却
し、酢酸、硫酸または塩酸水溶液で中和した後、
水層を分離除去し、蒸留によりアシロイン縮合物
を得る。このアシロイン縮合物を有機溶媒中、亜
鉛粉末及び塩酸を用いて還元し、減圧蒸留により
分離して、粗大環状ケトンが得られる。 この粗大環状ケトンを含水アルコールに溶解し
て精製するが、この粗大環状ケトンとしては、あ
らかじめ減圧蒸留或いは再結晶により一部精製さ
れたものを用いても何ら支障はない。 上記アルコールとしては、メタノール、エタノ
ール等の炭素数1〜4の低級アルコールが好まし
いが、特には、安価なメタノール或いはエタノー
ルが好ましい。このアルコールは、単独で用いて
も2種以上のアルコールを混合して用いても良
い。 このアルコールは、水との混合溶媒として用い
るが、アルコールの混合量は、アルコールの濃度
として95容量%以下70容量%以上とすることが好
ましい。アルコールを95容量%以上とすると、大
環状アルカンの溶解度が高くなり、充分に精製す
るために再結晶操作を繰返し行う必要が生じ好ま
しくない。又、アルコールの割合を70容量%以下
とすると大環状ケントの溶解度が著しく低下し、
再結晶による精製効率が低下し、あまり好ましく
ない。 この精製操作は、上記含水アルコールに3〜20
重量%粗大環状ケトンを入れ、40〜50℃の温度に
して、粗大環状ケトンを溶解し、これを−25〜25
℃の温度まで冷却し、不溶分として残存した、或
いはこの温度で析出した大環状アルカン及びアル
ケンを過、或いはデカンテーシヨン等により除
き、さらにこの液を冷却して大環状ケトンを結晶
として析出させるか、或いは、蒸留で上記含水ア
ルコールを留出分離することにより簡便に行うこ
とができる。 次に本発明の効果を具体的に説明するために実
施例を示す。 [実施例] 10の4つロヘルツフラスコに脱水したキシレ
ン4を入れ、これに金属ナトリウム39.8gを添
加し、窒素流通下に105℃の温度に保持した。次
に、当該液にn−ペンタデカン二酸のジメチルエ
ステル110gをキシレン250mlに溶解した溶液を6
時間かけて滴下した。 次に、当該液を氷冷し、反応混合物に酢酸150
mlを加え中和した。水槽を分離した後、減圧蒸留
を行い。152〜166℃(0.33〜0.95mmHg)の温度で
の留分を分取することによりアシロイン縮合反応
生成物65.0gを得た。 得られた2−ヒドロキシシクロペンタデカノン
30gをキシレン溶媒250mlに溶解し、亜鉛粉末30
gを分散させ、濃塩酸200mlを2時間かけて滴下
し還元した。反応終了後、反応液を過して亜鉛
粉末等を別し、当該反応液を水で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウム約10gを添加乾燥し、別
した後、溶媒を留去し、反応生成物28gを得た。
この10gをヘルツフラスコに採り、これをオイル
バスで加熱溶解した後、キヤタピラリーを挿入
し、系内を真空ポンプで減圧して、絶対圧3mm
Hg、142〜144℃の温度で蒸溜し、次いで、メタ
ノールによる再結晶を行い、粗大環状ケントであ
る粗シクロペンタデカノンを得た。この粗シクロ
ペンタデカノンには、弱い刺激臭が有り、ムスク
様の臭いが弱かつた。また、この粗シクロペンデ
カノンをガスクロマトグラフイーで分析した結
果、シクロペンタデカノンが、93.5重量%、シク
ロペンタデカン及びシクロペンタデセンが5.5重
量%、その他の不純物が1.0重量%であつた。 次に、この粗シクロペンタデカノン10gを200
mlの三角フラスコに入れ、これに第1表記載濃度
の含水アルコール溶媒60mlを加え、攪拌しなが
ら、40℃の温度に加熱し、溶解した。これを30分
攪拌した後、室温で1時間放置、3℃に冷却して
12時間静置した。析出した結晶を別し、液を
蒸留により留去した。 得られた残渣について、ガスクロマトグラフイ
ーで分析し、各成分の含有量及びシクロペンタデ
カノンの回収量を求めた。この結果を表に示し
た。尚、水を含まないアルコール単独の溶媒につ
いても同様操作を行つたので、この結果を、比較
例として第1表に併記した。
【表】 す。
上記結果から明らかなように、含水アルコール
を用いて精製することにより大環状アルカン及び
大環状アルケンを減少させ、大環状ケトンの純度
を高め、歩留り良く精製できることが分かる。 [発明の効果] 本発明は、大環状アルカンもしくは大環状アル
ケンを含有する粗大環状ケトンを含む水アルコー
ル溶媒で溶解し、残存する前記アルカン及び大環
状アルケンを分離するようにしたため、前記アル
カン及び大環状アルケンをほとんど含まず、香料
等としての品質上優れた大環状ケトンを、簡便な
操作で、歩留りが良く精製できるという格別の効
果を有するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大環状アルカンもしくは大環状アルケンを含
    有する粗大環状ケトンを含水アルコール溶媒で溶
    解し、残存する大環状アルカンもしくは大環状ア
    ルケンを分離することを特徴とする大環状ケント
    の精製方法。 2 粗大環状ケトンが、炭素数9〜18の直鎖アル
    カン二酸のジエステルをアシロイン縮合反応によ
    り環化し、次いで還元することにより得られたも
    のであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の大環状ケトンの精製方法。 3 アルコールがメチルアルコールまたはエチル
    アルコールであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の大環状ケトンの精製方法。
JP7591587A 1987-03-31 1987-03-31 大環状ケトンを精製する方法 Granted JPS63243050A (ja)

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JP7591587A JPS63243050A (ja) 1987-03-31 1987-03-31 大環状ケトンを精製する方法

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JPS63243050A JPS63243050A (ja) 1988-10-07
JPH0515697B2 true JPH0515697B2 (ja) 1993-03-02

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ID=13590094

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JP (1) JPS63243050A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007135984A1 (ja) 2006-05-18 2007-11-29 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体及び導電性基体の製造方法、並びに、画像形成装置及び電子写真カートリッジ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007135984A1 (ja) 2006-05-18 2007-11-29 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体及び導電性基体の製造方法、並びに、画像形成装置及び電子写真カートリッジ

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JPS63243050A (ja) 1988-10-07

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