JPH0155259B2 - - Google Patents

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JPH0155259B2
JPH0155259B2 JP17751784A JP17751784A JPH0155259B2 JP H0155259 B2 JPH0155259 B2 JP H0155259B2 JP 17751784 A JP17751784 A JP 17751784A JP 17751784 A JP17751784 A JP 17751784A JP H0155259 B2 JPH0155259 B2 JP H0155259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condensation reaction
acid
product
macrocyclic
acyloin condensation
Prior art date
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Expired
Application number
JP17751784A
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English (en)
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JPS6156145A (ja
Inventor
Hiroshi Okino
Seiichi Uchida
Keita Matsushita
Koji Hatakeyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Mining Co Ltd filed Critical Nippon Mining Co Ltd
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Priority to EP19860101233 priority patent/EP0230499B1/en
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上利用分野 本発明は、炭素数が12乃至18の大環状ケトンを
製造する方法に係り、特には炭素数が12乃至18の
直鎖アルカン二酸のジエステルをアシロイン縮合
反応により環化し、次いで還元することにより大
環状ケトンを製造する方法に関する。
炭素数が12乃至18の大環状ケトンはムスク様の
匂いを有し、香料またはその調合基材として用い
られている。
従来の技術 従来、この大環状ケトンは、下記式に示すよう
に直鎖アルカンジカルボン酸のジエステルをアシ
ロイン縮合反応により環化し、脱水、還元する方
法が提案されている〔Helv.Chim.Acta、30
P1741(1947)〕。
また、大環状1,2−ビストリアルキルシリロ
キシ−シクロアルケンを還元剤の存在下に還元反
応して大環状ケトンを製造する方法も提案されて
いる(特開昭54−117442号公報)。
発明が解決しようとする問題点 上記従来技術のうち前者の方法は、アシロイン
縮合反応生成物中に2−ヒドロキシ環状ケトン以
外に該ヒドロキシ基が酸化された環状ジケトンを
はじめとする微量の成分が副生し、これを分離す
ることが困難で、最終生成物である大環状ケトン
中に不純物として残り易い。一般に香料として用
いられるこれらの大環状ケトンは、香気品質を一
定に保つために高純度のものが要求されるが、前
記方法において高純度の大環状ケトンを得るには
煩雑な精製操作を繰り返す必要があり、収量が減
少する等の欠点を有している。
一方、後者の方法は、トリアルキルシリルハラ
イドという高価な試薬を使用するため工業的に不
利であり、また、反応系に酸素が存在すると反応
が妨害されるため操作上煩雑であつた。
本発明は、上記問題点を解決したものであり、
本発明の目的は、高純度の大環状ケトンを安価
に、しかも効率よく製造する方法を提供すること
にある。
問題点を解決するための手段 本発明は炭素数が12乃至18の直鎖アルカン二酸
のジエステルをアシロイン縮合反応により環化
し、次いで還元することにより大環状ケトンを製
造する方法において、前記環化生成物をアセチル
化し、次いで該アセチル化物を分離した後還元す
ることから成る大環状ケトンを製造する方法であ
る。
作 用 本発明に用いられる炭素数12乃至18の直鎖アル
カン二酸のジエステルとは、相当する炭素数の直
鎖アルカン二酸を低級アルコールと酸触媒の存在
下に加熱還流してエステル化することにより容易
に得ることができる。尚、当該直鎖アルカン二酸
は、石油留分等からモレキユラーシーブ法又は尿
素法で分離し、精製した直鎖アルカンを微生物を
利用して酸化させる(例えば特公昭57−29994号
公報参照)ことにより安価に入手することができ
る。
また、直鎖アルカン二酸ジエステルのアシロイ
ン縮合反応は、アルカリ金属又はアルカリ土金属
又はこれらの水銀アマルガムの少なくとも一種を
用い、これを有機溶媒に懸濁して室温〜140℃の
温度に保持し、当該懸濁液中に上述した直鎖アル
カン二酸ジエステルを有機溶媒に溶解したものを
0.5〜48時間かけて添加反応させることにより行
うことができる。この場合の有機溶媒としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、テトラリン、デカリン、直鎖アルカン等の脂
肪族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル等のエーテル類を用いることができ
る。
アシロイン縮合反応終了後は当該反応液を冷却
し、氷酢酸又は塩酸水溶液で中和した後水層を分
離除去し、蒸留によりアシロイン縮合反応生成物
を得る。この場合、有機溶媒のみを蒸留により留
去し、釜残としてアシロイン縮合反応生成物を得
る方が収量が向上するため好ましい。
ところで、アシロイン縮合反応においては、2
−ヒドロキシシクロアルカノン以外に1,2−シ
クロアルカンジオンが副生し、また、2−ヒドロ
キシシクロアルカノンは不安定な物質であり、空
気中に放置すると徐々に1,2−シクロアルカン
ジオンに変化する。この両者の沸点差が小さいた
め、蒸留で分離することは極めて煩雑な操作を要
し、効率よく回収しても、15%程度の損失は生じ
る。
次に、上述したような方法で得たアシロイン縮
合反応生成物をアセチル化反応に供する。アセチ
ル化剤としては酢酸、無水酢酸、塩化アセチル、
その他酢酸アミド等の酢酸誘導体から適宜選定し
て用いることができる。尚、硫酸、塩化亜鉛など
の脱水剤あるいはピリジン、無水酢酸ナトリウム
等の塩基性化合物を反応助剤として併用するとよ
い。
このアセチル化反応は、アシロイン縮合反応生
成物に対し1〜5当量の上述したアセチル化剤を
添加し、40〜120℃の温度で5分〜2時間加温す
ることにより達成することができる。得られたア
セチル化物は分別蒸留あるいは再結晶等により分
離することができる。この分離後の2−アセトキ
シシクロアルカノンは、熱あるいは酸化等に対し
安定であり、減圧蒸留、再結晶等の操作により損
失を少なくして高純度に精製することができる。
上述の方法で得られた2−アセトキシシクロア
ルカノンは、酢酸、メチルエチルケトン、ジオキ
サン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の有機溶
剤に溶解し、亜鉛、スズ、アルミニウム等の金属
粉末を加え、室温〜140℃の温度に保持し、塩酸
又は硫酸等の鉱酸を少量ずつ滴下することによ
り、シクロアルカノンに還元することができる。
還元反応終了後は、無機物を過して除去し、減
圧蒸留等により分別することにより大環状ケトン
を得ることができる。
実施例 実施例 1 (アシロイン縮合反応生成物の調製) 10の4つ口ヘルツフラスコに脱水したキシレ
ン4を入れ、これに金属ナトリウム39.8gを添
加し、窒素通気下に105℃の温度に保持した。次
に当該液に、n−ペンタデカン二酸のジメチルエ
ステル110gをキシレン250mlに溶解した溶液を15
時間かけて滴下した。滴下終了後1時間そのまま
105℃の温度に保ち、次いで、80℃以下の温度に
冷却してメタノール200mlを徐々に滴下した。
次に、当該液を氷冷し、反応混合物に氷酢酸
150mlを加え中和した。水層を分離した後減圧蒸
留を行い、152〜166℃(0.33〜0.95mmHg)の温度
での留分を分取することによりアシロイン縮合反
応生成物65.0gを得た。このアシロイン縮合反応
生成物中の2−ヒドロキシシクロペンタデカノン
は89.3重量%、1,2−シクロペンタデカンジオ
ンは5.4重量%であつた。
(アシロイン縮合生成物のアセチル化) 上述した方法で得られたアシロイン縮合反応生
成物40.0gを300mlのフラスコに採り、無水酢酸
ナトリウム2.01g、無水酢酸60mlを加え、約100
℃の温度に約30分間加熱した。得られた反応混合
物にn−ヘキサン100mlを加え、この液を飽和食
塩水200mlと氷100gの入つた容器に移し撹拌した
後、水層を分離除去する。有機層に無水硫酸ナト
リウム10gを加えて脱水し別する。得られた有
機層からn−ヘキサンの大部分を留去し減圧蒸留
を行い、133.5〜135.5℃(0.13〜0.17mmHg)の温
度での留分を分取し37.9gの室温で液状の2−ア
セトキシシクロペンタデカノンを得た。
(還元による大環状ケトンの生成) 上述の方法により得られた2−アセトキシシク
ロペンタデカノン30.0gをシクロヘキサン200ml
に溶解し、これに亜鉛粉末14.0g加え、80℃の温
度に加温した。この液に、濃塩酸150mlを約1.5時
間かけて添加し還元した。反応終了後、過によ
り亜鉛粉末を除去し水層を除去した後、10重量%
の炭酸ナトリウム水溶液及び水でそれぞれ洗浄し
た後、無水硫酸ナトリウム約10gを添加して乾燥
した。無水硫酸ナトリウムを別した後溶媒の大
部分を留去し、減圧蒸留(121〜122℃/0.21〜
0.23mmHg)し、純度99.1重量%のシクロペンタデ
カノンを18.6gを得た。これは、n−ペンタデカ
ノン二酸ジメチルエステルに対する理論収量の
46.1%であつた。
実施例 2 n−トリデカン二酸ジメチルエステル100g、
金属ナトリウム44.0gを用い、他は、実施例1の
(アシロイン縮合反応生成物の調製)に記載した
方法と同様の方法により、2−ヒドロキシトリデ
カノンを主成分とするアシロイン縮合反応生成物
(123〜138℃/0.3mmHg)44.8gを得た。
次いで、この生成物40.0gを用い、実施例1の
(アシロイン縮合生成物のエステル化)に記載し
た方法と同様の操作によりアセチル化し、淡黄色
の結晶43.7gを得た。
さらに、この結晶の30.0gを用い、実施例1の
(還元による大環状ケトンの生成)に記載した方
法と同様の操作により、純度99.2重量%のシクロ
トリデカノン18.5gを得た。これは、n−トリデ
カン二酸ジメチルエステルに対する理論収量の
41.5%であつた。
比較例 実施例1の(アシロイン縮合反応生成物の調
製)に記載した方法で得たアシロイン縮合反応生
成物30.0gをアセチル化することなく、直接に実
施例1の(還元による大環状ケトンの生成)に記
載した方法と同様の操作により還元して純度85重
量%のシクロペンタデカノンを17.0g得た。これ
は、n−ペンタデカン二酸ジメチルエステルに対
する理論収量の38.1%であつた。
効果 以上のように本発明は、高純度の大環状ケトン
を簡便な精製操作で収率よく製造することができ
る格別の効果を奏するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 炭素数が12乃至18の直鎖アルカン二酸のジエ
    ステルをアシロイン縮合反応により環化し、次い
    で還元することにより大環状ケトンを製造する方
    法において、前記環化生成物をアセチル化し、次
    いで該アセチル化物を分離した後還元することを
    特徴とする大環状ケトンを製造する法。
JP17751784A 1984-08-28 1984-08-28 大環状ケトンを製造する法 Granted JPS6156145A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17751784A JPS6156145A (ja) 1984-08-28 1984-08-28 大環状ケトンを製造する法
EP19860101233 EP0230499B1 (en) 1984-08-28 1986-01-30 Process for preparing macrocyclic ketones

Applications Claiming Priority (1)

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JP17751784A JPS6156145A (ja) 1984-08-28 1984-08-28 大環状ケトンを製造する法

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Publication Number Publication Date
JPS6156145A JPS6156145A (ja) 1986-03-20
JPH0155259B2 true JPH0155259B2 (ja) 1989-11-22

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JPS63243049A (ja) * 1987-03-31 1988-10-07 Nippon Mining Co Ltd 大環状ケトンの精製方法

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