JPH05156199A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH05156199A
JPH05156199A JP19550791A JP19550791A JPH05156199A JP H05156199 A JPH05156199 A JP H05156199A JP 19550791 A JP19550791 A JP 19550791A JP 19550791 A JP19550791 A JP 19550791A JP H05156199 A JPH05156199 A JP H05156199A
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JP
Japan
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weight
resin
emulsion
vinylidene chloride
parts
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Pending
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JP19550791A
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English (en)
Inventor
Motoo Suzuki
基夫 鈴木
Yukihiro Ninomiya
幸広 二宮
Takaaki Ebara
隆明 江原
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Kanto Auto Works Ltd
Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンを主とす
る水性塗料組成物において、上塗り塗膜への付着性を向
上させること 【構成】 塩化ビニリデン40〜80重量%と、塩化ビ
ニル10〜60重量%と、ビニルモノマ5〜49.9重
量%と、ビニル系不飽和カルボン酸0.1〜5重量%と
からなるモノマ成分を乳化重合して形成され樹脂骨格中
に塩素原子を40〜70重量%含有する塩化ビニリデン
樹脂系エマルジョンと、塩化ビニリデン樹脂系エマルジ
ョンの固形分100重量部に対して0.05〜3重量部
のシリコン樹脂系レベリング剤と、を含むことを特徴と
する水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塩化ビニリデン樹脂系の
水性塗料組成物に関する。本発明の水性塗料組成物は、
自動車車体のラジエータサポートなどの上塗り塗膜表面
や、ホイールアーチ、スペアタイヤハウスなどの塩ビゾ
ル塗布部分などに塗布して利用される。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭63−105073号公報
には、塩化ビニリデンと、アクリル酸エステルなどのビ
ニルモノマと、アクリル酸などのビニル系不飽和カルボ
ン酸とから乳化重合された塩化ビニリデン樹脂系エマル
ジョンに、タンニン物質を配合した防錆塗料組成物が開
示されている。この塗料組成物は、塩化ビニリデン樹脂
のバリア作用とタンニンの鉄とのキレート反応との相乗
効果により優れた防錆性能を示している。
【0003】ところがこの塗料組成物は、貯蔵中に変化
が生じてタンニンの効果が次第に低下することが明らか
となった。そこで本願出願人は、上記塩化ビニリデン樹
脂系エマルジョンを改良することにより、特開平2−1
35250号公報に防錆性能に優れた水性塗料組成物を
提案している。この特開平2−135250号公報に開
示された水性塗料組成物は、塩化ビニリデン40〜80
重量%と、塩化ビニル10〜60重量%と、ビニルモノ
マ5〜49.9重量%と、ビニル系不飽和カルボン酸
0.1〜5重量%とからなるモノマ成分を乳化重合して
形成され樹脂骨格中に塩素原子を40〜70重量%含有
する塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンを樹脂成分とし
て含有することを特徴としている。そしてこのような組
成とすることにより、バリア作用が一層強化され、従来
のカチオン系電着塗膜に匹敵する耐食性を有する塗膜を
形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した水性塗料組成
物は、鋼板や鋳物及び電着塗膜などに対して優れた付着
性を示し、主として自動車の足周り部品などに塗装され
て利用されている。しかし、さらにホイールアーチなど
への塗装を検討したところ、塩ビプラスチゾル塗膜には
比較的付着性が良好であるが、アクリル−メラミン系の
上塗り塗膜に対する付着性に劣ることが明らかとなっ
た。
【0005】本発明は、特開平2−135250号公報
に開示された塗料組成物をさらに改良し、上塗り塗膜へ
の付着性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の水性塗料組成物は、塩化ビニリデン40〜80重量
%と、塩化ビニル10〜60重量%と、ビニルモノマ5
〜49.9重量%と、ビニル系不飽和カルボン酸0.1
〜5重量%とからなるモノマ成分を乳化重合して形成さ
れ樹脂骨格中に塩素原子を40〜70重量%含有する塩
化ビニリデン樹脂系エマルジョンと、塩化ビニリデン樹
脂系エマルジョンの固形分100重量部に対して0.0
5〜3重量部のシリコン樹脂系レベリング剤と、を含む
ことを特徴とする。
【0007】塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンは従来
のものと同様の組成であり、そのモノマ組成について説
明すると、塩化ビニリデンは全モノマを100重量%と
した場合に40〜80重量%とされる。塩化ビニリデン
が40重量%より少ないと、バリア作用が低下し充分な
耐食性が得られない。また80重量%を超えると、得ら
れるエマルジョンが結晶化しやすくなり造膜性に劣るよ
うになる。また耐熱性に不具合が生じる場合もある。
【0008】塩化ビニルは主として耐食性に寄与し、1
0〜60重量%とされる。10重量%より少なくなると
耐食性が低下し、60重量%より多くなると塩化ビニリ
デンの量が相対的に不足するため耐食性が低下する。1
0〜30重量%の範囲が特に望ましい。樹脂骨格中の塩
素原子の含有量は40〜70重量%とされる。塩素原子
が40重量%より少ないとバリア作用が小さく耐食性に
劣るようになり、70重量%を超えると付着性が低下す
る場合がある。なお、塩化ビニリデン及び塩化ビニルを
上記範囲の組成とすることにより、塩素原子の含有量は
通常この範囲の値となる。
【0009】ビニルモノマは5〜49.9重量%とされ
る。ビニルモノマの量が5重量%より少なくなると付着
性が不足し、49.9重量%を超えると塩化ビニリデン
及び塩化ビニルの量が相対的に減少することにより耐食
性が低下する。このビニルモノマとしては、各種アクリ
ル酸エステル、各種メタクリル酸エステル、酢酸ビニ
ル、スチレンなど公知のモノマから選択して用いること
ができる。
【0010】ビニル系不飽和カルボン酸は0.1〜5重
量%配合される。この量が0.1重量%より少なくなる
と造膜性に劣り、5重量%を超えると重合反応中におけ
る安定性が不十分となる。このビニル系不飽和カルビン
酸としては、アクリル酸またはメタクリル酸が代表的で
ある。上記した各モノマを上記範囲で混合し、乳化剤を
添加して乳化重合することにより塩化ビニリデン樹脂系
エマルジョンが得られる。この乳化重合は従来と同様に
行うことができる。
【0011】本発明者らは、上記塩化ビニリデン樹脂系
エマルジョンに各種物質を添加して付着性に及ぼす影響
を検討したところ、シリコン樹脂系レベリング剤の添加
により付着性が大きく向上することを発見して本発明を
完成したのである。このシリコン樹脂系レベリング剤
は、上記塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンの固形分1
00重量部に対して0.05〜3重量部とされる。0.
05重量部より少ないと付着性向上の効果が見られず、
3重量部を超えて添加しても効果が飽和するとともに外
観面及びコスト面などに不具合が生じる。
【0012】このシリコン樹脂系レベリング剤はポリシ
ロキサン系のレベリング剤であり、例えばポリフローK
L−245(共栄社油脂化学工業株式会社製)、BYK
−301、BYK−306(ビック・ケミー社製)など
から選択して用いることができる。本発明の水性塗料組
成物には粉質充填材を含有することが好ましい。この粉
質充填材により、塗膜中で水やイオンが素材まで到達す
るのが防止され、塩化ビニリデン樹脂のバリア作用が補
強される。この粉質充填材の含有量としては、塩化ビニ
リデン樹脂系エマルジョンの固形分100重量部に対し
て10〜200重量部の範囲が好ましい。10重量部よ
り少ないと上記効果が充分でなく、200重量部を超え
ると塗膜強度などの物性が低下したり、耐食性が逆に低
下する場合もある。この粉質充填材としては、タルク、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレイ、ケイソウ土な
どの体質顔料が主として用いられる。
【0013】なお、本発明の水性塗料組成物には、従来
と同様に着色顔料、防錆顔料、各種添加剤などを用いる
ことができる。本発明の水性塗料組成物は、被塗物表面
にエアスプレーなどの公知の塗装手段で塗装され、常温
または加熱下で所定時間保持することにより造膜して、
耐食性及び付着性に優れた塗膜が形成される。
【0014】
【発明の作用及び効果】本発明の水性塗料組成物では、
シリコン樹脂系レベリング剤を含むため、塩ビプラスチ
ゾル塗膜及びアクリル−メラミン系の上塗り塗膜の両方
に対して優れた付着性を示す。したがってホイールアー
チなどの部位にも塗装することが可能となり、塩化ビニ
リデン樹脂系エマルジョンの適用範囲が大きく拡大され
る。すなわち塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンから形
成される塗膜の優れた耐食性を享受できる範囲が拡が
り、結果として耐食性が向上する。
【0015】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。な
お、以下にいう「部」は全て重量部を意味する。 (塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンの合成)まず表1
に示すモノマ組成で、樹脂Aのエマルジョンを乳化重合
により合成した。すなわち、脱イオン水95部、塩化ビ
ニリデン14部、塩化ビニル4部、アルキルジフェニル
エーテルジスルホン酸ナトリウム0.1部及び過硫酸ナ
トリウム0.2部を耐圧反応容器中に投入し、攪拌しな
がら50℃で4時間保持する。次にアルキルジフェニル
エーテルジスルホン酸ナトリウム0.1部を加え、50
℃に保持したまま攪拌しながら、塩化ビニリデン56部
及び塩化ビニル16部を10時間かけて連続的に添加す
る。その後さらにアクリル酸エチル8部、アクリル酸2
部及び過硫酸ナトリウム0.04部を加え、攪拌しなが
ら50℃で10時間保持する。これにより固形分50重
量%のエマルジョンとしての樹脂Aが合成される また表1のモノマ組成にて、樹脂Bと樹脂Cもそれぞれ
樹脂Aと同様に合成した。樹脂A及び樹脂Bが本発明に
いう塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンであり、樹脂C
は一般のアクリル樹脂エマルジョンである。
【0016】
【表1】 (実施例1)表2にも示すように、樹脂Aの固形分10
0部に対して、カーボンブラック3部、タルク70部、
シリコン樹脂系レベリング剤(「BYK−301」ビッ
ク・ケミー社製)1部、湿潤分散剤、消泡剤などの添加
剤8部、及び純水200部を攪拌分散して、実施例1の
塗料組成物を調製した。 (他の実施例及び比較例)樹脂の種類、タルクの量及び
シリコン樹脂系レベリング剤の有無を種々組合せ、他は
実施例1と同様の組成で実施例2〜3、比較例1〜2の
塗料組成物を調製した。 (試験例)それぞれの塗料組成物を、アクリル−メラミ
ン系上塗り塗膜が形成された鋼板および塩ビプラスチゾ
ル塗膜が形成された鋼板の表面に、乾燥膜厚が40μm
となるようにエアスプレーでそれぞれ塗布し、室温(2
0℃、湿度50%)で24時間乾燥させて試験板を作成
した。
【0017】それぞれの試験板について、塗料組成物の
塗膜の付着性と耐水性を評価し、結果を表2に示す。な
お付着性は碁盤目剥離試験で評価し、耐水性は塗膜にク
ロスカットを刻み40℃の温水中に浸漬してクロスカッ
ト部の錆幅が片側3mmとなるまでの時間、または塗面
にブリスタが発生するまでの時間のうち短い方で評価し
た。
【0018】
【表2】 表2より、実施例の塗料組成物ではタルクの量の変動、
モノマ組成の多少の変動には無関係に、上塗り塗膜及び
塩ビプラスチゾル塗膜の両方に対して付着性に優れ、耐
水性も良好である。一方、比較例1ではモノマ組成に塩
化ビニリデンと塩化ビニルが含まれていないため、塩ビ
プラスチゾル塗膜に対する付着性に劣っている。また4
8時間でブリスタが発生していることから、上塗り塗膜
に対する付着性も良好とはいえない。
【0019】そして比較例2はシリコン樹脂系レベリン
グ剤を含まないこと以外は実施例1と同一であるが、特
に上塗り塗膜に対する付着性に劣り、実施例1の塗料組
成物の付着性が良好であるのは、シリコン樹脂系レベリ
ング剤の効果によるものであることが明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 幸広 愛知県西加茂郡藤岡町大字飯野字大川ケ原 1141番地1 アイシン化工株式会社内 (72)発明者 江原 隆明 神奈川県横須賀市田浦港町無番地 関東自 動車工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニリデン40〜80重量%と、塩
    化ビニル10〜60重量%と、ビニルモノマ5〜49.
    9重量%と、ビニル系不飽和カルボン酸0.1〜5重量
    %とからなるモノマ成分を乳化重合して形成され樹脂骨
    格中に塩素原子を40〜70重量%含有する塩化ビニリ
    デン樹脂系エマルジョンと、 該塩化ビニリデン樹脂系エマルジョンの固形分100重
    量部に対して0.05〜3重量部のシリコン樹脂系レベ
    リング剤と、を含むことを特徴とする水性塗料組成物。
JP19550791A 1991-08-05 1991-08-05 水性塗料組成物 Pending JPH05156199A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002256252A (ja) * 2001-03-01 2002-09-11 Kansai Paint Co Ltd 水性シーラー組成物
JP2003113350A (ja) * 2001-09-01 2003-04-18 Toyota Technical Center Usa Inc 水性塗料組成物
JP2010070603A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 水系防錆塗料組成物
JP2011168657A (ja) * 2010-02-17 2011-09-01 Asahi Kasei Chemicals Corp 水系防錆塗料組成物及びその用途
EP1240259B2 (de) 1999-12-06 2013-04-10 BASF Coatings GmbH Unbunte lacke, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1240259B2 (de) 1999-12-06 2013-04-10 BASF Coatings GmbH Unbunte lacke, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
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