JPH0515488Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、単位フオームが連設されてなる連続
フオームに対し、移送しながら切断、区分等の処
理を施す後処理装置の前段に配置される連続フオ
ーム給紙装置に関する。

従来の技術 この種の連続フオーム給紙装置にあつては、後
処装置の処理後に単位フオームを所定の順序に重
ねるために、表裏面の向きを調整することが要求
されるとともに、プリンタ等の他の装置との処理
速度の調整を図るために、連続フオームにループ
を形成させて一時的にストツク可能にすることが
要求される。

従来における連続フオームの表裏面の向きの調
整は、単位フオームに切断した後に複数のロール
等を用いて移送方向を逆転させて反転させたり、
連続フオームの移送途上でターンバーを通過させ
ることにより方向変換をさせて反転させ（実公昭
61−21719号参照）て行つている。また、連続フ
オームのループの形成については、独立したバツ
フア部を他の装置との間に設け、このバツフア部
において行つている（特開昭59−67070号参照）。

考案が解決しようとする問題点 従来の単位フオームに切断した後に反転させる
構成では、複雑な構成になるとともに、反転時に
ジヤムを起こす恐れがあるという欠点があり、ま
た、バツフア部でループを形成する構成では、装
置が大型化してしまうという欠点がある。さら
に、連続フオーム給紙装置においてターンバーを
用いた場合には、ターンバーの構成自体には特に
欠点はないものの、プリンタ等の他の装置と組み
合わせる場合にバツフア部を設けなければならな
いため、バツフア部の存在に伴う前述と同様の欠
点を生ずる。

本考案はこれらの欠点を解消した連続フオーム
給紙装置を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本考案は、連続フオ
ームの後処理装置の前段に配置され、所定方向か
ら移送されてくる連続フオームの移送方向を横方
向、例えば水平方向に90度変換すべく前記連続フ
オームを案内するためのターンバーと、このター
ンバーを経て移送されてきた連続フオームの移送
方向を逆転するよう案内するための、例えば遊転
ロールの如き逆転ガイドと、移送されてきた連続
フオームが前記ターンバーの下方に位置するルー
プ形成空間部でループを形成し得るように前記タ
ーンバーに対して前記逆転ガイドとは反対側に位
置して、連続フオームを前記ターンバー方向に案
内するための、例えば回転駆動源に連繋された送
りロールと送りコロからなるフオーム送り装置
と、このフオーム送り装置を経て前記ループ形成
空間部でループが形成されたうえ移送されてくる
連続フオームを後処理装置に送り出すために、前
記ターンバーに対して前記フオーム送り装置とは
反対側に位置する後処理装置側に設けられた搬出
空間である搬出口とを有する。

作 用 連続フオームは、ターンバーを通過する際に横
方向に方向変換されて表裏反転され、さらに、逆
転ガイドを通過して移送方向が逆転されるととも
に再度表裏反転され、続いて、フオーム送り装置
を通過して再び移送方向が逆転されるとともに三
度目の表裏反転がなされたうえ、ターンバーの下
方でループを形成した後、後処理装置に送られる
ことになる。したがつて、本考案においては、連
続フオームはターンバー通過前と反対の表裏状態
で、かつ移送方向が当初の移送方向に対して横方
向に変換されて後処理装置に送られるものであ
り、また、ターンバーの下方のループ形成空間部
がバツフア部として機能する。

実施例 以下、本考案の好適な実施例を添付図面に基づ
いて詳細に説明する。

ここにおいて、第１図は要部の一部を破断した
斜視図、第２図は他の装置と組み合わせた場合の
連続フオームの移送状態を示す斜視図である。

第１図及び第２図に示したように、ターンバー
１は、搬入空間である搬入口の上部に配置した押
さえステー２に案内されて移送されてきた連続フ
オーム３を、水平方向に、かつ右に向けて90度方
向変換させるために、前記押さえステー２に対し
て45度の角度を有して斜めに伸びるよう脱着自在
に設けられている。前記連続フオーム３は、幅方
向両側にそれぞれ切り取り用ミシン目を境として
マージナル孔を設けたマージナル部を有する単位
フオームが切り取り用ミシン目を介して多数連接
されてなるものである。また、前記連続フオーム
３の移送方向前方には、逆転ガイドたる、図では
明らかではないが長手方向の中央部が膨らんで形
成された、遊転ロール４が回転自在に設けられて
いる。この遊転ロール４とターンバー１を挟んだ
反対側には、前記遊転ロール４を経て前記ターン
バー１の上方を移送されてきた連続フオーム３に
前記ターンバー１の下方空間であるループ形成空
間部１６でループを形成させてその一時的なスト
ツクを可能にするために、前記連続フオーム３を
前記ターンバー１方向に下向きに案内する送りロ
ール５が回転自在に設けられている。この送りロ
ール５は、図示していない可逆回転自在な回転駆
動源に連繋されて、連続フオーム３を通常下向き
に送り出すもので、前記押さえステー２に対して
直角方向に伸び、またその周面には、前述の送り
動作を円滑に行うために支持部材６に回転自在に
支持された送りコロ７が、当接している。前記送
りロール５と前記送りコロ７によつてフオーム送
り装置を構成する。また、前記送りロール５の回
転方向は、切り替えスイツチにより逆転可能であ
り、連続フオーム３を逆送り可能に構成されてい
る。

同じく第１図及び第２図に示したように、ター
ンバー１に対して遊転ロール４側には、送りロー
ル５を経てループ形成空間部１６でループが形成
されたうえ移送されてくる連続フオーム３を単位
フオーム毎に切断する後処理装置であるデイタツ
チヤー８が設けられ、このデイタツチヤー８の手
前には、搬出空間である搬出口部分に前記連続フ
オーム３を案内する押さえステー９が設けられて
いる。前記デイタツチヤー７は、第１図で理解で
きるように、前記押さえステー９のやや上方に設
けられた前記連続フオーム３の幅方向位置を規制
する左右一対の規制板１０ａ，１０ｂを備えたガ
イド板１０と、図示していない切断部に前記ガイ
ド板１０で所定位置に位置決めされた連続フオー
ム３を移送するための左右一対の移送トラクタ１
１ａ，１１ｂとを備えている。

第２図に示したように、連続フオーム３は、自
動給紙装置１２の下部に設けた送出口１３から、
図示していないプリンタに供給され、前記プリン
タで所定の印字がなされた後、前記プリンタから
排出されて前記自動給紙装置１２の上部に設けた
ターンバー１４で水平方向に90度方向変換される
とともに、表裏反転されて搬入口の押さえステー
２に供給されるよう構成されている。そして、デ
イタツチヤー８で単位フオーム毎に切断された連
続フオーム３は、スタツカ１５に順次重ねられる
よう構成されている。

なお、図示してはいないが、ループ形成空間部
１６における連続フオーム３のループ先端位置を
検出するために、複数のセンサーがそれぞれ所定
高さ位置に設置されており、その検出状態に応じ
て移送トラクタ１１ａ，１１ｂによる連続フオー
ム３の移送速度を制御して、プリンタの印字作業
との調整を図るよう構成されている。

次に、上述した実施例の作用を第１図及び第２
図に基づいて説明する。

自動給紙装置１２の送出口１３から図示してい
ないプリンタに供給された連続フオーム３は、前
記プリンタでその表面に所定の印字がされたう
え、ターンバー１４を通過することにより水平方
向に90度方向変換されるとともに、表裏反転され
て裏面３ｂが上側となつた状態で、搬入口の押さ
えステー２に移送されてくる。

この押さえステー２に案内されて移送された連
続フオーム３がターンバー１を通る際に、水平方
向に90度方向変換されるとともに、表裏反転さ
れ、表面３ａが上側となつた状態で遊転ロール４
に移送される。そして、この遊転ロール４によ
り、連続フオーム３の移送方向が逆転されるとと
もに、再度表裏反転されて、裏面３ｂが上側とな
つた状態で送りロール５に移送され、この送りロ
ール５と送りコロ７により下方に案内される。続
いて、ターンバー１の下方のループ形成空間部１
６でループを形成し、三度目の表裏反転がなされ
て再度表面３ａが上側となり、押さえステー２に
移送されてきた時とは反対の表裏面状態で、搬出
口の押さえステー９に案内され、デイタツチヤー
８に供給されて単位フオーム毎に切断される。

前述のようにループを形成して連続フオーム３
を一時的にストツクすることにより、このループ
長の範囲内で、プリンタにおける印字作業とデイ
タツチヤー８における切断作業との処理速度の調
整を図ることが可能となり、ループ長が常に一定
範囲内にあるように前記デイタツチヤー８の移送
トラクタ１１ａ，１１ｂによる前記連続フオーム
３の移送速度が制御される。そして、前記デイタ
ツチヤー８で単位フオーム毎に切断された連続フ
オーム３は、順次、所定の順序でスタツカ１５に
重ねられる。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるも
のではなく、例えば、フオーム送り装置は送りロ
ール５と送りコロ７の組み合わせのほか、適宜な
回転駆動源に連繋された回転部材と、遊転ロール
や曲面状の案内板とを組み合わせたものでもよ
い。また、ターンバー１は、移送されてきた連続
フオーム３を左横に向けて方向変換するように、
その傾斜方向を上述した実施例とは反対に構成し
てもよいほか、横方向への方向変換は必ずしも90
度でなくてもよい。前述の左横に向けて方向変換
する場合には、送りロール５と遊転ロール４及び
デイタツチヤー８との位置関係が互いに反対とな
る。さらに、ターンバー１を取り付け、取り外し
が自在に構成することに加え、その取り付け位置
を複数箇所に変更自在に構成すれば、位置変更に
よつて連続フオーム３の搬入方向を換えたり、連
続フオーム３の移送径路を換えたりすることが可
能となり、上述した実施例では奏しえない多くの
機能を有することになる。例えば、ターンバー１
を取り外し状態にすれば、連続フオーム給紙装置
での直線的な搬出入ができ、また、逆転ガイドを
経ずに連続フオーム３を移送することも可能とな
る。またさらに、後処理装置はデイタツチヤー８
に限らず、組み合わせる装置も、自動給紙装置１
２やプリンタに限らないことはもちろんである。

効 果 以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、連続フオームの移送方向を横方向に変
換するとともに、表裏状態を反転して処理可能で
あるから、連続フオームを処理装置の横方向から
供給することが可能となつて、組み合わせる各装
置の配置状態を様々に設定することができ、スペ
ースの有効利用が可能となり、また、ジヤムの原
因となる複雑な反転機構が存在しないので、連続
フオーム及び単位フオームの円滑な移送及び処理
作業が可能となり、さらには、他の装置と組み合
わせる場合に要求されるループの形成もターンバ
ーの下方空間で行われるために余分なスペースを
必要としない、という多くの勝れた効果を奏する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は要
部の一部を破断した斜視図、第２図は他の装置と
組み合わせた場合の連続フオームの移送状態を示
す斜視図である。 １……ターンバー、３……連続フオーム、４…
…遊転ロール、６……送りロール、７……送りコ
ロ、８……デイタツチヤー、１１ａ，１１ｂ……
移送トラクタ、１６……ループ形成空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 連続フオームの後処理装置の前段に配置され、
   所定方向から移送されてくる連続フオームの移送
   方向を横方向に変換すべく前記連続フオームを案
   内するためのターンバーと、このターンバーを経
   て移送されてきた連続フオームの移送方向を逆転
   するよう案内するための逆転ガイドと、移送され
   てきた連続フオームが前記ターンバーの下方でル
   ープを形成し得るように前記ターンバーに対して
   前記逆転ガイドとは反対側に位置して、前記連続
   フオームを前記ターンバー方向に案内するための
   フオーム送り装置と、このフオーム送り装置を経
   た前記連続フオームにループを形成させるための
   ループ形成空間部と、前記ターンバーに対して前
   記フオーム送り装置とは反対側に位置する後処理
   装置側に設けられた連続フオームの搬出口とを有
   する連続フオーム給紙装置。