JPH05154716A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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Publication number
JPH05154716A
JPH05154716A JP32261491A JP32261491A JPH05154716A JP H05154716 A JPH05154716 A JP H05154716A JP 32261491 A JP32261491 A JP 32261491A JP 32261491 A JP32261491 A JP 32261491A JP H05154716 A JPH05154716 A JP H05154716A
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JP
Japan
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wire electrode
machining
wire
rod
electric discharge
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Application number
JP32261491A
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English (en)
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Masato Sakanishi
正人 坂西
Yoshio Shibata
美夫 柴田
Norihito Mori
則人 森
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤ電極と通電子との接触圧力を軽減させ
ることができるとともに、通電子の摩耗による電気的接
触抵抗の増加を抑制して異常消耗をなくすことのできる
ワイヤ放電加工装置を得ること。 【構成】 通電子7aの摺動面7cに対してワイヤ電極
1を介し対向する位置に先端がワイヤ電極に接触するワ
イヤ電極支え棒20を配置するとともに、ワイヤ電極支
え棒20に超音波エネルギを印加するための高周波発振
器21を設け、ワイヤ電極1を通電子7aの摺動面7c
上で多点接触させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤ放電加工装置に係
り、より詳しくは、ワイヤ電極に電力を供給する通電子
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は従来のワイヤカット放電加工装
置の一例を示す概略構成図である。図において、1は供
給ボビン2から送り出されるワイヤ電極、3は電磁ブレ
ーキ3aに直結されてワイヤ電極1に所定の張力を与え
るブレーキローラ、4a,4b,4cはそれぞれワイヤ
電極1の走行方向を変更させるアイドラ、5aは第1の
上部ガイド、5bは第2の上部ガイド、6aは第1の下
部ガイド、6bは第2の下部ガイド、7aは上部通電
子、7bは下部通電子であり、この中、各上部ガイド5
a,5bと上部通電子7aは上部の加工液噴出ノズル8
aの内部に、また各下部ガイド6a,6bと下部通電子
7bは下部の加工液噴出ノズル8bの内部に、それぞれ
配置されている。また、9は加工液10を供給するため
のポンプ、11はワイヤ電極1と被加工物12の間に放
電を起こすためのパルス電源ユニットを示し、ワイヤ電
極1は、被加工物12との関係でいえば、特に上部ガイ
ド5aと下部ガイド6aによって位置決め支持され、被
加工物12に対し所定の方向に対向している。なお、1
3はワイヤ送りローラ、14は使用済みのワイヤ電極1
を回収するためのワイヤ回収箱である。
【0003】前述のように構成された従来装置の作用を
説明すれば次の通りである。まず、ワイヤ電極1と同軸
方向に加工液10を噴出しつつワイヤ電極1と被加工物
12間にパルス電圧を加える。しかして、ワイヤ電極1
と被加工物12との対向した微小間隙では加工液10を
媒体として放電が繰返され、加工液10の気化爆発に伴
なう放電時の熱エネルギによって被加工物12を溶融飛
散させる。
【0004】また、対向する微小間隙を一定に保ち、放
電を継続的に行うためのワイヤ電極1と被加工物12と
の相対移動は、図示しないX−Yクロステーブルを数値
制御することにより通常行われている。このようにして
放電を繰返しX−Yクロステーブルを制御することによ
り、加工溝が連続的に形成され、任意の形状に被加工物
12を加工するようになされている。また、パルス電圧
は上部通電子7a及び下部通電子7bを介してワイヤ電
極1に通電され、ワイヤ電極1は上部通電子7a及び下
部通電子7bを摺動しながら走行している。
【0005】図20は第1の上部ガイド5aと第2の上
部ガイド5bとの間に設けられた上部通電子7aにワイ
ヤ電極1が摺動しながら走行する様子を示す説明図であ
る。図中、lで示す寸法は位置ずれを示し、ワイヤ電極
1と上部通電子7aとの間の電気的接触抵抗がワイヤ電
極1に物理的ダメージを与えない範囲において最も小さ
くなる様にテンションを与えている寸法である。また、
上部通電子7aとワイヤ電極1との間に作用する接触圧
力をPとすると、この接触圧力Pと位置ずれ寸法lとは
比例関係にある。
【0006】このようなものにおいて、上部及び下部通
電子7a,7bとワイヤ電極1とは摺動によって電力供
給を行っているので、上部及び下部通電子7a,7bの
摺動面に摩耗による走行溝が形成されて位置ずれの寸法
lが小さくなり、ワイヤ電極1と上部及び下部通電子7
a,7bとの接触圧力Pが低下して両者の電気的接触抵
抗が増加する。また、高速加工時に多くの電力を供給す
る際は自己発熱しやすく、かつ加工液10の噴出圧力や
供給ボビン2等の引っ掛かり等によるワイヤ電極1の振
動によりワイヤ電極1と上部または下部の通電子が離れ
ると、両者の間で微小放電が発生し、通電子の摺動面が
局部的に異常消耗する。更に、放電極間における放電の
発生位置と通電部間の距離によって放電電流の形状が決
まるので、この距離はできる限り短い方が高速度で加工
する場合望ましいが、被加工物12の板厚が大きくなる
と、必然的に加工速度が低下してしまう。
【0007】そこで、消耗によってワイヤ形状に溝ので
きた通電子を弾性体によってワイヤ電極方向に押し付け
て、両者の接触圧力を一定に保つ、あるいは図21に示
す如く、摺動型通電ブラシ15に接触する通電ローラ1
6と外周に弾性体17aを有する押えローラ17との間
にワイヤ電極1を挾持し、ワイヤ電極1と通電ローラ1
6が離れないようにして放電を回避し、通電ローラ16
の寿命をのばすようにしたものが提案されている(実開
昭56−121530号公報)。
【0008】また、ワイヤ電極に圧接する通電子を回転
あるいはワイヤ電極軸に直交する方向に移動させる駆動
装置を設け、ワイヤ電極の摩擦によって消耗する通電子
の接触面の変更を可能にして、通電子の寿命をのばすよ
うにしたものが提案されている(特開昭63−2219
26号公報)。
【0009】また、加工液噴出ノズル内の位置決めガイ
ドよりも被加工物側に、スプリングによって支持された
円弧状片から成る一対の通電子を設け、これら通電子間
にワイヤ電極が弾性的に接するようにして、これらの間
の微小放電や接触抵抗による発熱を防止するようにした
ものが提案されている(特開昭59−134622号公
報)。
【0010】また、通電子そのものには関係ないが、ロ
ーラ状通電子よりも被加工物側に、ワイヤ電極に高周波
振動を行なわせる振動装置を設けてワイヤ電極に振動を
与え、ワイヤ電極の被加工物と対向する部分、すなわち
加工間隙全体に分散して放電点が多数発生するようにし
て、安定加工を行えるようにしたものが提案されている
(特開昭55−164442号公報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開昭
56−121530号公報のものは、ワイヤ電極の振動
等によりワイヤ電極と通電子(又は通電ローラ)が離れ
るのを、弾性体(又は押えローラ)によりワイヤ電極を
通電子側に単に押し付けことによって回避するようにし
ているため、ワイヤ電極と通電子との接触圧力を軽減さ
せることができず、長時間の使用により通電子の消耗は
避けられないばかりでなく、弾性体が長時間通電による
高温状態に晒されるので、次第に劣化してその付勢力
(ばね定数)が低下してしまい、本来の機能を失ってし
まうという難点があった。
【0012】また、特開昭63−221926号公報の
ものは、依然として通電子をワイヤ電極に圧接、別言す
ればワイヤ電極にテンションを与えるものであるため、
同様にワイヤ電極と通電子との接触圧力を軽減させるこ
とができなかった。
【0013】また、特開昭59−134622号公報の
ものは、スプリングによって支持された一対の円弧状片
から成る通電子を加工液噴出ノズル内の位置決めガイド
よりも被加工物側に設けているため、加工液がワイヤ電
極と通電子の境界部に激しく飛散し、そのことに起因し
てワイヤ振動やバタツキが発生し、位置決めしたワイヤ
電極位置に狂いが生じてしまうばかりでなく、一対の円
弧状通電子を位置決めガイドにて設定されるワイヤ電極
軸心位置で合わせるためのスプリングのばね定数の設定
調整が難しく、その調整用の励磁手段を必要とするとい
う欠点があった。
【0014】また、特開昭55−164442号公報の
ものは、ワイヤ電極に振動を与えることにより加工間隙
全体に分散して放電点を多数発生させるようにし、例え
ワイヤ電極と被加工物とのアーク、短絡が発生しても容
易にそれを消弧、離反させることができるようにしたも
のであり、ワイヤ電極に振動を与えることの目的は短絡
等の防止にあった。
【0015】本発明は叙上の点に鑑み、ワイヤ電極と通
電子との接触圧力を軽減させることができるとともに、
通電子の摩耗による電気的接触抵抗の増加を抑制して異
常消耗をなくすことのできるワイヤ放電加工装置を得る
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明に係
るワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極の走行経路に設け
られてこのワイヤ電極を摺動させることにより該ワイヤ
電極に放電加工のための電力を供給する通電子を備え、
ワイヤ電極と被加工物の対向する微小間隙に加工液を供
給しながら加工電源よりパルス電圧を印加して放電加工
を行うワイヤ放電加工装置において、前記通電子の摺動
面に対して前記ワイヤ電極を介し対向する位置に配置さ
れて先端が該ワイヤ電極に接触するワイヤ電極支え棒
と、このワイヤ電極支え棒に超音波エネルギを印加する
ための高周波発振器とを設けたものである。
【0017】また、本発明の第2の発明に係るワイヤ放
電加工装置は、ワイヤ電極の走行経路に設けられてこの
ワイヤ電極を摺動させることにより該ワイヤ電極に放電
加工のための電力を供給する通電子を備え、被加工物の
上下に配置された加工液噴出ノズルよりワイヤ電極と被
加工物の対向する微小間隙に加工液を供給しながら加工
電源よりパルス電圧を印加して放電加工を行うワイヤ放
電加工装置において、前記通電子を、前記ワイヤ電極に
より被加工物に形成される加工溝内に進入可能な棒状通
電子に形成するとともに、前記上下加工液噴出ノズルの
一方または両方に、数値制御装置の指示により前記棒状
通電子を前記ワイヤ電極に添わせて該ワイヤ電極と摺動
可能に昇降させる通電子昇降駆動機構、及び前記棒状通
電子を前記通電子昇降駆動機構と共に前記ワイヤ電極の
軸心周りに前記摺動状態を保持したまま回動させる通電
子回転駆動機構を設けたものである。また、棒状通電子
の反被加工物側端部に、該棒状通電子に超音波エネルギ
を印加するための高周波発振器を装着したものである。
【0018】また、本発明の第3の発明に係るワイヤ放
電加工装置は、被加工物の上下に配置された加工液噴出
ノズルと、これら上下加工液噴出ノズルの内部にそれぞ
れ所定距離離して一対設置され、走行するワイヤ電極を
案内してその加工部の位置決めを行うガイドと、前記上
下加工液噴出ノズルの少なくとも一方における前記各ガ
イド間にて前記ワイヤ電極を摺動させることにより該ワ
イヤ電極に放電加工のための電力を供給する第1の通電
子を備え、ワイヤ電極と被加工物の対向する微小間隙に
加工液を供給しながら加工電源よりパルス電圧を印加し
て放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、前記ワ
イヤ電極の走行経路における少なくとも一方の加工液噴
出ノズルよりも反被加工物側に配置され、前記ワイヤ電
極と接離可能でかつ全体としてワイヤ電極軸方向と直交
する方向に移動自在なピンチ機構と、このピンチ機構の
ワイヤ電極挾持部に装着され、かつ前記第1の通電子と
は電気的に並列に接続された第2の通電子とを設けたも
のである。
【0019】
【作用】本発明の第1の発明においては、高周波発振器
によりワイヤ電極支え棒に超音波エネルギを印加する
と、ワイヤ電極支え棒がμm単位で伸縮し、このときワ
イヤ電極支え棒先端面に生ずる進行波によりワイヤ電極
表面にうねりが発生する。この結果、ワイヤ電極が通電
子の摺動面上で多点接触し、これらが電気的に確実に接
続して微小放電の発生がなくなる。また、ワイヤ電極に
テンションを与える必要がなくなるので、ワイヤ電極と
通電子との摩擦抵抗が減少し、ワイヤ電極摺動による通
電子の摩耗が抑制される。
【0020】また、本発明の第2の発明においては、数
値制御装置の指示により、通電子昇降駆動機構が棒状通
電子を加工溝内に進入させると、通電子回転駆動機構が
棒状通電子を常にワイヤ電極の背面側となるように、つ
まり加工進行方向の後方となるように回動させる。この
結果、放電極間における放電の発生位置と通電部間の距
離が零となり、ワイヤ電極は加工部のみで発熱し、断線
がなくなるとともに、加工速度が向上する。また、棒状
通電子はワイヤ電極の加工部をその背面で機械的に支持
しているので、加工部における気化爆発に伴なうワイヤ
振動が抑制され、更にワイヤ電極の消耗度合が進んでも
断線することがなくなる。また、高周波発振器により棒
状通電子に超音波エネルギを印加すると、棒状通電子が
振動してワイヤ電極と多点接触し、これらが電気的に確
実に接続して微小放電の発生がなくなるとともに、加工
溝内の加工屑の排出効率が向上する。
【0021】また、本発明の第3の発明においては、ワ
イヤ電極に振動やバタツキが発生すると、これに同期し
てピンチ機構が全体として移動し、その挾持部に装着さ
れた第2の通電子によりワイヤ電極へテンションがかか
るのを回避するので、第2の通電子による接触圧力を軽
減させた状態でこの接触圧力を一定として、これらを確
実に接触させることができる。また、加工液噴出ノズル
内の第1の通電子と第2の通電子とは電気的に並列に接
続され、分流されているので、これら通電部への電流値
を低く抑えることができ、ワイヤ電極の発熱が抑制され
るとともに、例えワイヤ電極が第1の通電子から離れる
ことがあっても微小放電が発生することはなくなる。
【0022】
【実施例】以下、従来に相当する部分には同一符号を付
した図示実施例により本発明を説明する。図1は本発明
の第1の発明の一実施例に係るワイヤ放電加工装置の要
部を示す構成図である。図において、20はワイヤ電極
支え棒であり、図示しない上部加工液噴出ノズル内の上
部通電子7aの摺動面7cに対しワイヤ電極1を介して
対向する位置に配置され、先端面がワイヤ電極1に接触
するように設置されている。21はワイヤ電極支え棒2
0の後端側に固定された高周波発振器、22は高周波電
源である。ここでは、高周波発振器を上部通電子側にの
み取付けた場合を例に挙げて説明したが、同様の高周波
発振器を下部通電子側にも取付けるようにすることは好
ましい。
【0023】次に、前述の構成を有する本実施例装置の
作用について説明する。まず、高周波電源22をオンし
て高周波発振器21によりワイヤ電極支え棒20に超音
波エネルギを印加すると、ワイヤ電極支え棒20がμm
単位で伸縮する。このとき、ワイヤ電極支え棒20の先
端面に生ずる進行波によりワイヤ電極1の表面にうねり
が発生する。この結果、ワイヤ電極1が上部通電子7a
の摺動面7c上で多点接触し、これらが電気的に確実に
接続して微小放電の発生がなくなる。また、ワイヤ電極
1にテンションを与える必要がなくなるので、ワイヤ電
極1と上部通電子7aとの摩擦抵抗が減少し、ワイヤ電
極摺動による上部通電子7aの消耗量が低下して接触信
頼性が向上する。
【0024】図2乃至図5はいずれも本発明の第2の発
明の第1実施例に係るワイヤ放電加工装置の要部である
加工液噴出ノズル部の構成を示すもので、図2はその横
断面図、図3乃至図5はその動作を説明するためのそれ
ぞれ異なる状態の縦断面図である。図2乃至図5におい
て、30は上部加工液噴出ノズル8aの軸心部に回動可
能に垂直配置された筒部材であり、その内孔は筒部材3
0の軸心部をエリア内に納める偏心孔30aに形成され
ている。31は図示しない被加工物に形成された加工ス
タート穴や加工溝内に進入可能に形成された銅あるいは
銅合金から成る棒状通電子で、その筒部材30の軸心部
を貫通走行するワイヤ電極1と摺動する摺動面31aに
は、ワイヤ線径相当の曲面加工が施されている。32は
図示しない数値制御装置の指示により棒状通電子31を
ワイヤ電極1との摺動状態を保持したまま昇降させる通
電子昇降駆動機構、40は前記数値制御装置の指示によ
り棒状通電子31をワイヤ電極1との摺動状態を保持し
たまま通電子昇降駆動機構32と共にワイヤ電極1の軸
心周りに回動させる通電子回転駆動機構である。
【0025】通電子昇降駆動機構32は、筒部材30の
偏心孔30aにより形成される薄肉部30bの外周面に
取付けられて出力軸33aが薄肉部30bを貫通する第
1の可逆モータ33と、棒状通電子31の一側に当接可
能に第1の可逆モータ33の出力軸33a先端に装着さ
れた絶縁性ローラ34と、筒部材30の薄肉部30bに
絶縁性軸受35に支持されて薄肉部30bを貫通する良
導電性軸部材36と、棒状通電子31の他側に圧接可能
に良導電性軸部材36の偏心孔内側先端に装着されて絶
縁性ローラ34と共に棒状通電子31のピンチ機構を形
成するとともに、棒状通電子31へ電源を供給する良導
電性ローラ37と、良導電性軸部材36の筒部材30か
ら突出する後端に摺動自在に嵌着されかつ電源ケーブル
38に接続された良導電性摺動リング39とから構成さ
れている。したがって、第1の可逆モータ33を駆動す
ると、駆動力が出力軸33aから絶縁性ローラ34に伝
達され、絶縁性ローラ34と良導電性ローラ37間に挾
持された棒状通電子31がワイヤ電極1との摺動状態を
保持したままワイヤ電極1に沿って昇降移動する。
【0026】通電子回転駆動機構40は、筒部材30の
上部加工液噴出ノズル8a内部位における下部外周面に
形成したリングギヤ41と、上部加工液噴出ノズル8a
内の底部に立設した第2の可逆モータ42と、第2の可
逆モータ42の出力軸42aに装着されてリングギヤ4
1と噛合する小歯車43とから構成されている。したが
って、第2の可逆モータ42を駆動すると、駆動力が小
歯車43からリングギヤ41に伝達され、筒部材30が
通電子昇降駆動機構32と共にワイヤ電極1の軸心部を
中心として回動する。この結果、棒状通電子31がワイ
ヤ電極1との摺動状態を保持したまま回動する。なお、
44は上部加工液噴出ノズル8aの筒部材30貫通部を
密閉するシール機能を有しかつ筒部材30を支承するス
ラスト軸受である。
【0027】ところで、下部加工液噴出ノズル側も同様
に構成して、被加工物を貫通した棒状通電子31の先端
側を挾持できるようにするとともに、筒部材30の回動
に同期して棒状通電子31を回動させることができるよ
うにすることは好ましい。この場合、下部加工液噴出ノ
ズル側の筒部材は、その反被加工物側でスラスト軸受に
より支承すればよい。
【0028】次に、図2乃至図5によりこの実施例装置
の動作について説明する。加工に際してワイヤ電極位置
を被加工物の加工スタート穴まで移動させるが、この移
動は図示しないX−Yクロステーブルを数値制御するこ
とにより行われる。また、それ以外の各機構も全て数値
制御装置により制御される。まず、ワイヤ電極位置の移
動を行うにあたり、通電子昇降駆動機構32と図示しな
いワイヤ送給機構は、棒状通電子31とワイヤ電極1を
上部加工液噴出ノズル8a内に引っ込ませる(図3)。
【0029】棒状通電子31とワイヤ電極1が上部加工
液噴出ノズル8a内に引っ込むと、X−Yクロステーブ
ルは、ワイヤ電極位置を加工スタート穴まで移動させる
(図4)。
【0030】ワイヤ電極位置が加工スタート穴まで移動
すると、通電子回転駆動機構40は、筒部材30を回動
させ、棒状通電子31をワイヤ電極1の背面側、つまり
加工進行方向の後方に位置させる。
【0031】棒状通電子31がワイヤ電極1の背面側に
設定されると、通電子昇降駆動機構32とワイヤ送給機
構は、棒状通電子31とワイヤ電極1を降下させ(図
5)、加工スタート穴内に挿入する。その後、ワイヤ電
極1は、周知のようにその走行経路の末端まで張架さ
れ、先端が図示しないワイヤ回収箱に到達すると移動が
停止されるが、棒状通電子31は、被加工物を貫通した
時点で降下移動が停止される。下部加工液噴出ノズル側
も同様に構成されている場合は、棒状通電子31を更に
降下させて先端側を下部加工液噴出ノズル側のピンチ機
構部に挾持させる。
【0032】以上の設定が完了すると、ワイヤ電極1の
送給が開始されるとともに、ワイヤ電極1と被加工物の
対向する微小間隙に筒部材30より加工液が供給され、
この微小間隙に加工電源より、電源ケーブル38、摺動
リング39、軸部材36、ローラ37、棒状通電子3
1、ワイヤ電極1を介してパルス電圧が印加され、放電
加工が行われる。そして、放電加工中は、通電子回転駆
動機構40が筒部材30を回動させて棒状通電子31を
常時ワイヤ電極1の加工進行方向の後方に位置させ、こ
の状態が保持されて放電加工が進行する。
【0033】従って、この実施例においては、放電極間
における放電の発生位置と通電部間の距離が零となり、
ワイヤ電極1は加工部のみで発熱し、断線がなくなると
ともに、加工速度が向上する。また、棒状通電子31は
ワイヤ電極1の加工部をその背面で機械的に支持するの
で、加工部における気化爆発に伴なうワイヤ振動が抑制
され、ワイヤ電極1の消耗度合が進んでも断線すること
がなくなる。
【0034】図6は本発明の第2の発明の第2実施例に
係るワイヤ放電加工装置の要部である加工液噴出ノズル
部の構成を示す縦断面図である。この実施例のものは、
棒状通電子31の反被加工物側端部に、図1で説明した
ような超音波エネルギを印加するための高周波発振器5
0を棒状通電子軸方向に向けて装着した点が前述した第
2の発明の第1実施例のものと異なっている。
【0035】この第2実施例においては、高周波発振器
50により棒状通電子31に超音波エネルギを印加する
と、棒状通電子31が振動してワイヤ電極1と多点接触
し、これらが電気的に確実に接続されるので、微小放電
の発生がなくなるとともに、加工溝内の加工屑の排出効
率が向上する。
【0036】図7及び図8はいずれも本発明の第2の発
明の第3実施例に係るワイヤ放電加工装置の棒状通電子
の構成を示すもので、図7はその横断面図、図8は図7
のAーA線に沿う矢視断面図である。この実施例のもの
は、銅あるいは銅合金から成る棒状通電子31のワイヤ
電極1と摺動する摺動面31a側に、棒状通電子31と
は異なる材料、例えば摺動性に優れた二硫化モリブデン
または耐摩耗性に優れたタングステンもしくは耐熱性に
優れたモリブデン等から成る微小チップ60を、その表
面の一部を摺動面31aと面一となるように、1種類あ
るいは数種類混ぜて棒状通電子長手方向に複数埋設した
点が前述した第2の発明の各実施例のものと異なってい
る。
【0037】この第3実施例においては、棒状通電子3
1の持つ特性に、埋設する微小チップ60の材質の持つ
特性を新たに付加することができる。
【0038】図9及び図10はいずれも本発明の第2の
発明の第4実施例に係るワイヤ放電加工装置の棒状通電
子の構成を示すもので、図9はその横断面図、図10は
図9のBーB線に沿う矢視断面図である。この実施例の
ものは、棒状通電子31の両側面側のそれぞれに、機械
的強度の高い材料から成る補強材61を、それぞれ棒状
通電子長手方向に延出させて埋設した点が前述した第2
の発明の第3実施例のものと異なっている。
【0039】この第4実施例においては、棒状通電子3
1の機械的強度が高くなって、ワイヤ電極1の振動を後
方で支えるバックアップ力が向上する。
【0040】図11及び図12はいずれも本発明の第2
の発明の第5実施例に係るワイヤ放電加工装置の棒状通
電子の構成を示すもので、図11はその横断面図、図1
2は図11のCーC線に沿う矢視断面図である。この実
施例のものは、棒状通電子31の横断面中央部に、冷媒
を注入した細管62を棒状通電子長手方向に延出させて
完全に埋設した点が前述した第2の発明の第4実施例の
ものと異なっている。
【0041】この第5実施例においては、加工部からの
熱の影響を受け易い棒状通電子31を積極的に冷却する
ことができるので、棒状通電子31の寿命を延ばすこと
ができる。
【0042】図13及び図14はいずれも本発明の第2
の発明の第6実施例に係るワイヤ放電加工装置の棒状通
電子の構成を示すもので、図13はその横断面図、図1
4は図13のDーD線に沿う矢視断面図である。この実
施例のものは、棒状通電子31の横断面内の複数個所に
分散して、ヒートパイプ63を棒状通電子長手方向に延
出させて完全に埋設するとともに、これらヒートパイプ
63は、加工部からの熱の影響を受ける発熱部を堺にし
て上下2群に分割し、かつそれぞれの発熱部側末端が棒
状通電子31の摺動面31a近傍に配置されるよう、一
部のヒートパイプ63の発熱部側末端を摺動面31a側
に屈曲して構成した点が前述した第2の発明の第5実施
例のものと異なっている。
【0043】この第6実施例においては、棒状通電子3
1の横断面内の複数個所にヒートパイプ63を分散配置
したので、冷却できる面積が大きくなり、前述した第5
実施例同様の作用効果に加え、冷却効率が向上する。
【0044】図15乃至図17はいずれも本発明の第3
の発明の第1実施例に係るワイヤ放電加工装置を示すも
ので、図15はその要部である加工液噴出ノズル部の概
略構成図、図16はその電源供給回路の模式図、図17
は図16のa点からb点に至る間の等価回路図である。
図15において、70は上部加工液噴出ノズル8a側に
て従来の上部通電子(以下、第1の通電子という)7a
を支えるケースで、ケース70の反被加工物側端面には
ワイヤ電極1を挾み対向する位置に門形状に一対の支柱
71,72が立設固定され、これら支柱71,72の水
平梁部71a,72aに細い線材73,74を介してピ
ンチ機構75が吊下支持されている。
【0045】ピンチ機構75は、中央部の対向面にワイ
ヤ電極1を挿通させるための孔76,77が穿設される
とともに、ワイヤ電極1を挾む両側がそれぞれシリンダ
78,79に形成されたケーシング80と、ケーシング
80の孔76,77を貫通走行するワイヤ電極1を挾持
可能に各シリンダ78,79に挿入したピストン81,
82と、これらピストン81,82の対向面に装着さ
れ、かつ第1の通電子7aとは電気的に並列に接続され
た第2の通電子83,84と、各シリンダ78,79の
圧力室にそれぞれ連通接続されて各圧力室に流体圧(水
圧又は油圧)を導入、または各圧力室から排出する柔軟
性ホース85,86とから構成されている。
【0046】また、パルス電源からの配線はa点で分岐
させ、第1の通電子7aと第2の通電子83,84に接
続されている。各第2の通電子83,84への接続は通
電子そのものが自由に動けるようにそれぞれシャント8
7,88を介し接続されている。このような配線と線材
73,74による水平梁部71a,72aへの吊下支持
により、ピンチ機構75は、ケース70や支柱71,7
2から浮いた状態に保持され、全体としてワイヤ電極軸
方向と直交する方向に自在に移動することができる。
【0047】図17の等価回路図に示すように、a点か
ら被加工物12の放電点b点に至る回路は、ケーブル、
ケース70、ワイヤ電極1あるいは第1,第2通電子7
a,83,84の各摺動部の抵抗R1,R2、及びイン
ダクタンスL1,L2つまりインピーダンスが並列に接
続された回路となっており、かつ抵抗R1とR2、イン
ダクタンスL1とL2は、それぞれ同等値に合わせ、並
列に流れる電流が均一となるように設定されている。
【0048】ここでは、第2通電子を上部給電部にのみ
追加した場合を例に挙げて説明したが、同様の第2通電
子を下部給電部にも追加してもよく、この場合、下部給
電部側の第2通電子のピンチ機構は、下部給電部側の第
1の通電子を支えるケースに吊下支持させるようにすれ
ばよい。
【0049】次に、図15によりこの実施例装置の動作
について説明する。この場合、ピンチ機構75の第2の
通電子83,84で成る挾持部は開かれており、ワイヤ
電極1は張架されているものとする。まず、各シリンダ
78,79の圧力室に柔軟性ホース85,86より所定
の水圧又は油圧を導入し、ピストン81,82を互いに
近付けていき、先端の第2の通電子83,84によって
ワイヤ電極1を一定圧力で挾持させる。
【0050】以上の設定が完了すると、ワイヤ電極1の
送給が開始されるとともに、ワイヤ電極1と被加工物1
2の対向する微小間隙に上部加工液噴出ノズル8aより
加工液が供給され、この微小間隙に加工電源より、第1
の通電子7aと第2の通電子83,84からワイヤ電極
1を介してパルス電圧が印加され、放電加工が行われ
る。そして、放電加工中にワイヤ電極1に振動やバタツ
キが発生すると、これに同期してピンチ機構75が全体
として移動し、その挾持部に装着された第2の通電子8
3,84によりワイヤ電極1へテンションがかかるのを
回避する。
【0051】従って、この実施例においては、第2の通
電子83,84による接触圧力を軽減させた状態でこの
接触圧力を一定として、第2の通電子83,84をワイ
ヤ電極1に確実に接触させることができる。また、第2
の通電子83,84とケース70内の第1の通電子7a
とは電気的に並列に接続され、分流されているので、こ
れら通電部への電流値を低く抑えることができ、更に摺
動部の接触抵抗による発熱が抑制され、摩耗が少なくか
つ放電エネルギの損失の減少及びワイヤ電極1の発熱も
押えることができるとともに、例えワイヤ電極1が第1
の通電子7aから離れることがあっても微小放電が発生
することはなく、通電子7aが異常消耗することはな
い。
【0052】図18は本発明の第3の発明の第2実施例
に係るワイヤ放電加工装置のピンチ機構部を示す概略構
成図である。この実施例のものは、ピンチ機構75のケ
ーシング80を上部加工液噴出ノズル8a側のケース7
0の上面にてスラスト玉軸受90または十分摩擦係数の
小さい固体潤滑材(図示せず)を介し受けるようにした
点が前述した第3の発明の第1実施例のものと異なって
いる。
【0053】この実施例においては、前述した第3の発
明の第1実施例同様の作用効果に加え、ピンチ機構75
が上部加工液噴出ノズル8a側のケース70とは分離し
て構成され、かつ組付時にはピンチ機構75をケース7
0上に載置するだけでよいので、製作が容易であるとい
う利点がある。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の第1の発明
によれば、通電子の摺動面に対してワイヤ電極を介し対
向する位置に設置した高周波発振器により、ワイヤ電極
表面にうねりを発生させてワイヤ電極を通電子の摺動面
上で多点接触させるようにしたので、ワイヤ電極と通電
子とが電気的に確実に接続されて微小放電の発生がなく
なるとともに、ワイヤ電極にテンションを与える必要が
なくなるので、ワイヤ電極と通電子との摩擦抵抗が減少
し、ワイヤ電極摺動による通電子の摩耗が抑制される。
【0055】また、本発明の第2の発明によれば、通電
子を被加工物の加工溝内に進入可能な棒状通電子に形成
して、通電子昇降駆動機構により棒状通電子を加工溝内
に進入させるとともに、通電子昇降駆動機構により棒状
通電子を常にワイヤ電極の背面側となるように回動させ
るようにしたので、放電極間における放電の発生位置と
通電部間の距離を零とすること可能となり、ワイヤ電極
の発熱部を加工部のみとすることができ、断線がなくな
るとともに、加工速度が向上する。また、棒状通電子に
よりワイヤ電極の加工部をその背面で機械的に支持させ
るようにしたので、ワイヤ振動が抑制され、消耗度合が
進んでも断線することがなくなる。更に高周波発振器に
より棒状通電子に超音波エネルギを印加して棒状通電子
を振動させるようにしたので、棒状通電子とワイヤ電極
とが多点接触し、これらが電気的に確実に接続されるて
微小放電の発生がなり、かつ加工溝内の加工屑の排出効
率が向上する。
【0056】また、本発明の第3の発明によれば、第1
の通電子を有する加工液噴出ノズルよりも反被加工物側
に、挾持部に第2の通電子を有しかつ全体としてワイヤ
電極軸方向と直交する方向に移動自在なピンチ機構を設
け、ワイヤ電極に振動やバタツキが発生した場合には、
これに同期して第2の通電子を含むピンチ機構全体が移
動するようにしたので、第2の通電子による接触圧力を
軽減させた状態でこの接触圧力を一定として、これらを
確実に接触させることができる。また、第1の通電子と
第2の通電子とを電気的に並列に接続して分流させたの
で、これら通電部への電流値を低く抑えることができ、
ワイヤ電極の発熱が抑制され、例えワイヤ電極が第1の
通電子から離れた場合でも微小放電が発生することがな
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の発明の一実施例装置の要部を示
す構成図である。
【図2】本発明の第2の発明の第1実施例装置の要部を
示す横断面図である。
【図3】図2の縦断面図である。
【図4】図3と異なる状態の縦断面図である。
【図5】図4と異なる状態の縦断面図である。
【図6】本発明の第2の発明の第2実施例装置の要部を
示す縦断面図である。
【図7】本発明の第2の発明の第3実施例装置の棒状通
電子の構成を示す横断面図である。
【図8】図7のAーA線に沿う矢視断面図である。
【図9】本発明の第2の発明の第4実施例装置の棒状通
電子の構成を示す横断面図である。
【図10】図9のBーB線に沿う矢視断面図である。
【図11】本発明の第2の発明の第5実施例装置の棒状
通電子の構成を示す横断面図である。
【図12】図11のCーC線に沿う矢視断面図である。
【図13】本発明の第2の発明の第6実施例装置の棒状
通電子の構成を示す横断面図である。
【図14】図13DーD線に沿う矢視断面図である。
【図15】本発明の第3の発明の第1実施例装置の要部
の概略構成図である。
【図16】図15の電源供給回路の模式図である。
【図17】図16のa点からb点に至る間の等価回路図
である。
【図18】本発明の第3の発明の第2実施例装置の要部
の概略構成図である。
【図19】従来装置の一例を示す概略構成図である。
【図20】従来装置の通電部の一例を示す説明図であ
る。
【図21】従来装置の通電部の他の例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ワイヤ電極 5a 第1の上部ガイド 5b 第2の上部ガイド 6a 第1の下部ガイド 6b 第2の下部ガイド 7a 上部通電子(第1の通電子) 7b 下部通電子(第1の通電子) 7c 上部通電子の摺動面 8a 上部加工液噴出ノズル 8b 下部加工液噴出ノズル 10 加工液 11 パルス電源ユニット 12 被加工物 20 ワイヤ電極支え棒 21,50 高周波発振器 22 高周波電源 31 棒状通電子 31a 棒状通電子の摺動面 32 通電子昇降駆動機構 40 通電子回転駆動機構 75 ピンチ機構 83,84 第2の通電子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極の走行経路に設けられてこの
    ワイヤ電極を摺動させることにより該ワイヤ電極に放電
    加工のための電力を供給する通電子を備え、ワイヤ電極
    と被加工物の対向する微小間隙に加工液を供給しながら
    加工電源よりパルス電圧を印加して放電加工を行うワイ
    ヤ放電加工装置において、 前記通電子の摺動面に対して前記ワイヤ電極を介し対向
    する位置に配置されて先端が該ワイヤ電極に接触するワ
    イヤ電極支え棒と、 このワイヤ電極支え棒に超音波エネルギを印加するため
    の高周波発振器とを設けたことを特徴とするワイヤ放電
    加工装置。
  2. 【請求項2】 ワイヤ電極の走行経路に設けられてこの
    ワイヤ電極を摺動させることにより該ワイヤ電極に放電
    加工のための電力を供給する通電子を備え、被加工物の
    上下に配置された加工液噴出ノズルよりワイヤ電極と被
    加工物の対向する微小間隙に加工液を供給しながら加工
    電源よりパルス電圧を印加して放電加工を行うワイヤ放
    電加工装置において、 前記通電子を、前記ワイヤ電極により被加工物に形成さ
    れる加工溝内に進入可能な棒状通電子に形成するととも
    に、前記上下加工液噴出ノズルの一方または両方に、数
    値制御装置の指示により前記棒状通電子を前記ワイヤ電
    極に添わせて該ワイヤ電極と摺動可能に昇降させる通電
    子昇降駆動機構、及び前記棒状通電子を前記通電子昇降
    駆動機構と共に前記ワイヤ電極の軸心周りに前記摺動状
    態を保持したまま回動させる通電子回転駆動機構を設け
    たことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  3. 【請求項3】 棒状通電子の反被加工物側端部に、該棒
    状通電子に超音波エネルギを印加するための高周波発振
    器を装着したことを特徴とする請求項2記載のワイヤ放
    電加工装置。
  4. 【請求項4】 被加工物の上下に配置された加工液噴出
    ノズルと、これら上下加工液噴出ノズルの内部にそれぞ
    れ所定距離離して一対設置され、走行するワイヤ電極を
    案内してその加工部の位置決めを行うガイドと、前記上
    下加工液噴出ノズルの少なくとも一方における前記各ガ
    イド間にて前記ワイヤ電極を摺動させることにより該ワ
    イヤ電極に放電加工のための電力を供給する第1の通電
    子を備え、ワイヤ電極と被加工物の対向する微小間隙に
    加工液を供給しながら加工電源よりパルス電圧を印加し
    て放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、 前記ワイヤ電極の走行経路における少なくとも一方の加
    工液噴出ノズルよりも反被加工物側に配置され、前記ワ
    イヤ電極と接離可能でかつ全体としてワイヤ電極軸方向
    と直交する方向に移動自在なピンチ機構と、 このピンチ機構のワイヤ電極挾持部に装着され、かつ前
    記第1の通電子とは電気的に並列に接続された第2の通
    電子とを設けたことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104785874A (zh) * 2015-04-21 2015-07-22 潘淮南 带有光轮减速结构的导轮进电装置
JP2018021598A (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 株式会社椿本チエイン チェーン伝動システム
CN114749740A (zh) * 2022-04-13 2022-07-15 泰州文杰数控设备有限公司 一种中走丝电火花线切割机床的切割方法

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