JPH0515440Y2 - - Google Patents

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JPH0515440Y2
JPH0515440Y2 JP5068288U JP5068288U JPH0515440Y2 JP H0515440 Y2 JPH0515440 Y2 JP H0515440Y2 JP 5068288 U JP5068288 U JP 5068288U JP 5068288 U JP5068288 U JP 5068288U JP H0515440 Y2 JPH0515440 Y2 JP H0515440Y2
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press
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、弾性回復補正機能を備えた振動成形
油圧プレスに関する。
[従来の技術] プレス本体の上部にシリンダ装置を配設し、こ
のシリンダ装置のピストンにスライドを支持さ
せ、シリンダ装置に高圧油圧を加えてプレス加工
するいわゆる油圧プレスが知られている。
かかる油圧プレスにおいても、熱的問題等処理
のため潤滑油を用いてプレス加工している。
一方、プレス機械では、プレス成形後に生ずる
製品の弾性回復を補正している。
かかる弾性回復補正装置の従来構造は、金型、
特に上型自体を利用するものとされていた。
すなわち、弾性回復は、一般的に製品上面の縁
面が低く、中央部分に向つて隆起する凸形状とし
て現われる。そこで、上型の形状をそれら隆起部
分を打消すことができるよう予め成形していた。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の油圧プレスでは鏡面
仕上乃至高精度仕上げが要請される場合に、潤滑
油膜のバラツキが製品表面に荒れを生じさせ所定
仕上ができないという問題があつた。
また、合成樹脂板等に振動エネルギーを与えて
小孔を孔明けするプレス機械が提案されている。
振動エネルギーを熱交換して樹脂を溶融しつつ穿
孔するというものである。
そこで、本出願人は、先に金型に振動を加える
ことによつて潤滑油膜のバラツキを解消できない
かという実験を繰返したが、実験室での効果は認
められるものの、大型の精密部品を圧縮成形等で
きる油圧プレスは、主に上記シリンダ装置を可逆
作動させる困難性と、それによりプレス本体全体
の極めて大型になつてしまうという事由等により
実用化されていない。
一方、従来の弾性回復補正装置では、金型を製
品形状と対応する形状として製作できず、また、
弾性回復を打消す形状とする迄には幾多の試行錯
誤が必要となり不経済であつた。また、素材の材
質が変つた場合、甚だしいときには素材管理便宜
上のロツトが変るごとに弾性回復量が増減するた
め同一の金型を持つてしては所期の精度でプレス
できないという問題があつた。さらに、金型が摩
耗した場合には、その修復が困難であつた。
ここに、本考案は上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、機械全体が小型で
かつ高い速応性を持つ振動機能を具備し、かつ弾
性回復を正確に補正することのできる弾性回復補
正機能を備えた振動成形油圧プレスを提供するこ
とにある。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、スライドを摺動自在に支持するプレ
ス本体と、このプレス本体の上部に配設された大
型シリンダ装置と、プレス本体の下部に配設され
た複数の小型シリンダ装置と、大型シリンダ装置
と小型シリンダ装置とを所定のサイクルで切替え
て下型に対してスライドを上下振動させる制御装
置とから油圧プレスを形成し、 該スライドに取付けた本体と、この本体の下面
に取付けられた上型を保持する保持プレートと、
本体内に収納されたピストンを含みこのピストン
の変位置を調整して保持プレートを変形させる加
圧手段と、該ピストンへの油圧を制御してその変
位置を調整する駆動制御手段とからなり、上型に
保持プレートの変形に伴つて素材の弾性回復を補
正するに十分な変形を生じさせるように構成され
た油圧式弾性回復補正装置を設け、 前記大型シリンダ装置若しくは小型シリンダ装
置の油圧または前記制御装置の切替信号から油圧
プレスの平衡状態信号を生成し、かつこの平衡状
態信号に基づいて前記駆動制御手段を段階的に駆
動可能に構成し、上記目的を達成する。
[作用] このような構成の本考案によれば、プレス圧を
加える大型シリンダ装置に対向させて複数の小型
シリンダ装置を配設し、これらシリンダ装置を制
御装置により交互に切替てスライド(上型)を振
動させるものであるから、機械全体は小型化され
るとともに振動サイクルを容易に可変できる。こ
れにより、素材の材質、プレス態様に応じて振動
サイクルを適宜に選択すれば、鏡面仕上等を達成
することができる。
また、加圧手段の油圧ピストンの変位量を調整
することにより、保持プレートの変形を介しつつ
上型自体を弾性回復を打消すに見合うだけ変形で
きる。したがつて、プレス後の製品は、弾性回復
の補正がなされた高精度なものとなる。
しかも、油圧プレスの平衡状態において、駆動
制御手段を段階的に駆動して油圧ピストンに所定
変位量だけ移動させるように油圧を加えるので、
不必要時に保持プレートに無駄な変形をさせず、
適時に適量の変形をさせることができる。
[実施例] 本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図において、プレス本体1、大型シリンダ
装置10、駆動油系20、複数の小型シリンダ装
置30、供給弁35、排出弁45および制御装置
50から振動成形油圧プレスが構成され、またス
ライド4には油圧式弾性回復装置60が装着され
ている。
まず、振動成形油圧プレスについて述べる。こ
の油圧プレスでは、大型シリンダ装置10が、プ
レス本体1の上部に配設され、複数の小型シリン
ダ装置30がプレス本体1の下部に配設されてい
るので、1つの大型シリンダ装置10に上下動の
可逆作動を強いることなく往動(プレス作動)と
復動(解放作動)とを大型シリンダ装置10と小
型シリンダ装置30とに分担できるから、大型シ
リンダ装置10が過大とならない。
また、各小型シリンダ装置30は、制御装置5
0により供給弁35と排出弁45とを同時に切替
えることにより、直ちに復動させることができる
ので速応性を高くすることができる。
ここに、油圧プレスは、第1図に示す如く、高
剛性の枠体からなるプレス本体1と、このプレス
本体1の四隅に立設させた支柱3と、各支柱3に
摺動案内されたスライド4とから構成され、上型
8はスライド4に取付けられ、下型9はプレス本
体1の底部に載置固定されている。スライド4は
大型シリンダ装置10で往動(図で下方向へ)さ
れ、複数の小型シリンダ装置30で復動(図で上
方向)される。なお、7は、スライド4の上下方
向位置を検出するための位置検出器である。
大型シリンダ装置10は、プレス本体1の上部
に担持されたシリンダ11とピストン13とから
なり、このピストン13にスライド4が固定され
ている。また、ピストン13には上部に解放する
丸孔14が設けられ、一方、シリンダ11の上部
には貫通孔12が設けられている。丸穴14と貫
通孔12とには導油管15が装着されている。こ
の大型シリンダ装置10は、駆動油系20により
往動される。
駆動油系20は、油圧源27とシリンダ11と
を結ぶプレス油路21と、このプレス油路21に
設けられた流量調整弁22、圧力調整弁23とか
ら形成されている。24は、圧力検出器である。
したがつて、導油管15内に駆動油を供給しス
ライド4を無負荷状態で往動(下降)させ、シリ
ンダ11内に駆動油を供給することにより、スラ
イド4にプレス圧を加えることができる。
なお、シリンダ11内の駆動油圧力は、圧力調
整弁23により、過渡的場合を除き、常に一定に
保持される。但し、その圧力の絶対値は、圧力検
出器24と後記コントローラ53A、駆動回路5
4A、制御ユニツト51等により切替選択でき
る。
一方、小型シリンダ装置30は、上記の通りプ
レス本体1の下部四隅に配設された4台からな
り、各シリンダ装置30は、プレス本体1に固定
されたシリンダ31とピストン32とから形成さ
れている。ピストン32には、プレス本体1に設
けられた4個の貫通部2を摺動可能に貫通する4
個の円柱部33が設けられ、この円柱部33を介
してスライド4の下面に固定されている。各小型
シリンダ装置30は供給弁35、排出弁45等の
協働により復動(上昇)される。
ここに、小型シリンダ装置30を下部に設ける
ことは、プレス本体(フレーム)1の振動時にお
ける振幅を零とする機能をも有する。
すなわち、上部の大型シリンダ装置のみで往復
運動(振動)を発生させるようにすると、往復
(プレス加工)時に引張力が作用し、往動(戻り)
には無負荷となる。つまり、プレス本体1全体が
図で上下方向に変形し正確な位置が得られない。
また、プレス本体1にかかる応力も振幅も極めて
大きくなつてしまう。
しかし、下部に小型シリンダ装置30を配設す
れば、プレス本体1の往動時において素材(製
品)Wが力を受け、往動時において小型シリンダ
装置30がその力を受けることになり、プレス本
体1とすると、ほぼ一定の力を受けることにな
る。すなわち、プレス本体1には、振動時にある
応力が発生し続けるがその振幅はほぼ零となり応
力による変形を一定である。従つて、下死点を含
むスライド死の位置を誤差なく正確に検出できる
ばかりか、プレス本体1の疲れ強さを向上でき
る。
供給弁35は、自動開閉弁であつて、各小型シ
リンダ装置30と、油圧源27とを結ぶ供給油路
36に設けられている。この供給弁35の上流側
には、前記圧力調整弁22と同様な圧力調整弁3
7が設けられている。38は圧力検出器、39は
逃し弁である。
したがつて、供給弁35を開成すれば各シリン
ダ31へ同時に同圧の油が供給され、スライダ4
を復動させることができる。この場合、大型シリ
ンダ装置10のシリンダ11内圧力は圧力調整弁
23の機能により一定に維持されている。
次に、駆動回路54Dで切り替えて排出弁45
を開成すれば、各シリンダ31内の油圧が減圧さ
れる結果、シリンダ11内の一定圧力によりスラ
イド4は再び往動することになる。排出弁45か
らの排出油は、別タンク等に戻してもよいが、こ
の実施例では排出油路46を介してプレス油路2
1に結んでいる。小型シリンダ31内の高圧を大
型シリンダ11内に供給し、スライド4の往動迅
速化に有効利用するためである。常時に作動しな
いように排出油路46には、逆止弁47が設けら
れている。
次に、大型シリンダ装置10、各小型シリンダ
30を切替えてスライド4(上型8)を振動させ
つつプレス圧を加えるために設けられた制御装置
50は、制御ユニツト51、設定器52、コント
ローラ53A〜Cおよび駆動回路54A〜Dから
構成されている。
設定器52は、デジタルスイツチ等から形成さ
れ、単位時間当りの振動数やプレス圧力等を設定
するものである。
制御ユニツト51は、CPUから形成され、設
定器52の設定値および内蔵ROMに格納された
プログラムに基づき、各コントローラ53A〜C
に所定タイミングに所定信号を出力する。
上型8に振動を開始させるタイミングは、上記
位置検出器7の出力信号PSTを条件とする。ス
ライド4の上死点近傍における無駄な振動を排除
し、有用時に振動機能を発揮させるためである。
コントローラ53Aは、駆動回路54Aを介し
て圧力調整弁23を駆動制御するもので、圧力検
出器24の検出信号をフイードバツクして、プレ
ス油路21(シリンダ)内の油圧を一定に保持す
るものである。
その油圧の目標値は、制御ユニツト51から入
力される。この実施例では、圧力調整弁23がパ
ルスモータ駆動方式ゆえ駆動回路54Aからはパ
ルス信号が出力される。
また、コントローラ53Bは駆動回路54Bを
介し流量調整弁22を駆動制御するものである。
流量調整弁22もパルスモータ駆動方式である。
したがつて、流量調整弁22、圧力調整弁23
を制御ユニツト51の所定プログラムにより駆動
制御することによつて、大型シリンダ装置10が
駆動され、スライド4(上型8)を所定のモード
で往動させることができる。
コントローラ53Cは、駆動回路54Cを介し
て圧力調整弁37を駆動制御する。供給油路36
内の油圧は、圧力検出器38のフイードバツクに
より目標値に保たれる。圧力調整弁37は圧力調
整弁23と同様にパルスモータ駆動方式である。
次に、駆動回路54Dは、供給弁35と排出弁
45とを所定サイクルごとに切替えるもので、切
替タイミングは、制御装置51からの(設定器5
2の設定値に基づく。)出力信号により規制され
る。切替タイミングの早遅が上型8の振動サイク
ルを決定する。なお、上型8のストロークは流量
調整弁22によつて定まる。
ここに、各小型シリンダ装置30は同時に作動
され、ピストン13、スライド4、上型8の自重
およびシリンダ11内の油圧に抗してスライド4
を上昇すなわち復動させることができる能力を持
つ。
また、制御ユニツト51には、圧力検出器24
から圧力信号が入力され、制御ユニツト51では
振動成形中における大型シリンダ装置10内の油
圧ピークすなわちスライド4が復動を開始した直
後に無負荷状態となることを検出し、後記駆動制
御手段100へ油圧プレスの平衡状態を告知する
信号Sを出力する。つまり、この実施例における
平衡状態検出信号は、詳しくは平衡状態に入る直
前を捉えているのである。
なお、この平衡状態の検出は、小型シリンダ装
置30の油圧から検出し、あるいは駆動回路54
Dへの切替指令信号等を用いてもよい。
次に、弾性回復補正装置について説明する。
弾性回復補正装置は、第2図〜第4図に示した
ように、本体60、保持プレート70、加圧手段
80及び駆動制御手段100から構成されてい
る。この実施例では、本体60をスライド4に取
付けることにより油圧プレスに装着している。
この弾性回復補正装置は、上型8の形状を予め
弾性回復量を打消すように成形していた従来構造
に対して、上型6に強制外力を加えて変形させる
という新規なものである。
すなわち、本体60は、主軸49を介してスラ
イド4に固定され、かつ周面は、第3図に示した
テーパー方式の密接部材66(ボルト67、スペ
ーサー68、テーパー駒69)をもつてスライド
4の内面と一定の隙間をもつ。このようにして、
スライド4の中空部5の所定の位置に収納され、
かつスライド4とともに昇降可能である。
なお、密接部材66は、ボルト67を回転して
テーパー駒69を上下動させスペーサー68を径
方向に伸縮させるものである。
ここに、加圧手段80は、第2図に示す如く油
圧式構造とされ、本体60の開口62を有する中
空部61内に組込まれた第1ピストン81、第2
ピストン91等から構成されている。
第2ピストン91は、第1ピストン81に被嵌
された横断面がリング形状である。第1ピストン
81は、供給油路83から油室82へ約100〜200
Kg/cm2を加えることにより下方に移動でき、第2
ピストン91は、供給油路93から油室92へ約
75〜160Kg/cm2を加えることにより下方に移動で
きる。また、各ピストン81,91の油圧に対す
る移動変位量の零点付近の特性向上と安定化のた
めに、背圧供給油路86から各油室87,97へ
は、各油室面積比を考慮して、共通の160Kg/cm2
を加圧している。なお、89はエアー抜き穴、9
9は閉塞口である。
一方、保持プレート70は、本体60の開口6
2を閉塞するようにしてその下面63に固定され
ている。具体的には、第3図に示す如く球面軸受
74を介して固定されている。加圧手段80を作
動させることにより、保持プレート70の変形を
円滑化するためである。
この球面軸受74は、円弧面を有する凸部材7
5と凹部材76とからなり、本体60に植設され
た頭付のピン部材64に装着されている。球面軸
受74の数は適宜に選択されるが、この実施例で
は、保持プレート70の周囲に16個を配設してい
る。65はブツシユである。
したがつて、第1ピストン81と第2ピストン
91とを下方に変位させることにより、面圧を加
えて保持プレート70を下方に凸とする撓み変形
をさせることができる。この凸形状は、保持プレ
ート70の下面72に保持プレート70の変形に
伴い変形可能に固定された上型8が製品の弾性回
復量を打消すに十分なものと調整される。
すなわち、第1ピストン81と第2ピストン9
1との変位量調整並びに保持プレート70の形状
(詳しくは、所定の撓み曲線を達成し易い断面係
数)等を選択することにより行なわれる構成とさ
れている。
駆動制御手段100は、第4図に示す如く、第
1ピストン駆動系102、第2ピストン駆動系1
12、背圧供給系121、第1および第2ピスト
ン用のコントローラ116,116、制御回路1
17および第1および第2ピストンの各変位量
(この実施例では、油圧値による)設定器118,
118とから構成されている。
第1ピストン駆動系102(第2ピストン駆動
系112)は、自動開閉弁104、流量調整弁1
05、逃し弁107、安全弁106、圧力センサ
108、圧力計114およびアキユムレータ10
9を含み形成されている。流量調整弁105は、
いわゆるワンシヨツトコントロールバルブで、コ
ントローラ116から1パルスの信号を加えるご
とに所定量の油量を供給するものである。
なお、第1ピストン駆動系102と第2ピスト
ン駆動系112とは構成要素は同じだが、容量等
は異なるものとされている。
一方、背圧供給系121は、定圧調整弁10
3、逃し弁107およびアキユムレータ109を
含み形成されている。
なお、110は油圧源、111は開閉弁であ
り、115,114,114はそれぞれ圧力指示
計である。
したがつて、デジタルスイツチから形成された
設定器118で、例えば第1ピストン駆動系10
2におて、150Kg/cm2の油圧値を設定すると、
CPUから形成された制御回路117よりコント
ローラ116に所定の制御信号が出力される。コ
ントローラ116から自動開閉弁104を開成
し、かつ所定タイミングごとに流量調整弁105
にパルス信号が加えられる。第2ピストン駆動系
112についても同様である。
この流量調整弁105は、パルスモータ駆動方
式であり、パルス信号が入力されるごとに所定油
量だけ第1ピストン81(第2ピストン91)へ
駆動油を供給する。そして、圧力センサ108よ
りコントローラ116へ圧力信号がフイードバツ
クされることにより、パルス信号は出力されな
い。
この場合に、油室82内の油圧は所望値となり
第1ピストン81の変位量が調整される。その油
圧は圧力指示計114により確認できる。駆動制
御安定化のためにアキユムレータ109が有効機
能する。もとより、背圧供給系121の定圧調整
弁103は各油室87,97に所定の背圧を加え
ている。
ところで、振動成形油圧プレスでは、最終的な
製品Wの変形抵抗反力に打勝つように上記ピスト
ン81,91を移動変位させたのでは、途中にお
いて、保持プレート70に無用な過大変形を与え
ることになり機械的、寿命的にも不都合である。
そこで、制御回路117は、第4図に示す如
く、制御ユニツト51から出力される平衡状態検
出信号Sを条件として圧力センサ108,108
から供給油路83,93内の当該圧力を目標値と
して各コントローラ116,116へ出力し、第
1ピストン駆動系102、第2ピストン駆動系1
12を段階的に駆動制御するように形成されてい
る。
すなわち、振動成形油圧プレスでは、第5図に
示す如く、スライド4は小ストロークの上下動を
繰り返して下死点に向う。この場合、上型8が製
品Wに当接したときに油室82,92の油圧はピ
ークとなり、製品Wから離反したときに平衡状態
となる。そこで、前記平行状態信号Sにより油室
82,92内の油圧を検出し、検出油圧を次の目
標値として各コントローラ116,116へ出力
することにより、平衡状態ごとに油圧を上げてゆ
くのである。
従つて、各油室82,92内の油圧を振動成形
が進行するに従つて増大させ、最終的に当該弾性
回復を補正することができるような油圧が確立さ
れる。よつて、保持プレート70、上型8は無用
時に過大変形を強いられることがない。
なお、この実施例では、併せて、第4図に2点
鎖線で示した如く、制御回路117から出力し
て、各逃し弁107,107,107の作動タイ
ミングとをもコントロールすることも可能に形成
されている。不必要時には、両ピストン81,9
1に油圧を加えて保持プレート70に無用な変形
を生じさせる必要がないからである。また各逃し
弁107は手動によつても作動させることができ
る。
次に作用を説明する。
設定器52に振動数(例えば、100Hz)、振動の
振幅(ストローク)を設定する。
ここに、図に示したようにスライド4が上死点
から下死点に往動される場合を考えると、制御ユ
ニツト51の指令に基づき、駆動回路54Dは供
給弁35を閉成、排出弁45を開成している。
一方、駆動回路54A,54Bにより圧力調整
弁23、流量調整弁22が駆動制御されている。
すなわち、大型シリンダ装置10は、まず、導
油管15から丸穴14内に供給された油圧により
スライド4を往動させる。上型8が、下型9に載
置された素材Wに接近または当接したときにシリ
ンダ11内に所定油圧を加えてプレスする。
この状態において、位置検出器7の出力信号
PSTに基づき、制御ユニツト51から駆動回路
54Dに切替信号が出力される。これに先立つ
て、圧力調整弁37が作動し所定圧力が確立され
ている。
従つて、供給弁35を開成し、排出弁45を閉
成すると各小型シリンダ装置30が同時に作動
し、スライド4を下方側から押上げる。スライド
4は復動(上昇)する。この場合、シリンダ11
内の油圧は、圧力調整弁23の機能により、過渡
期を除き、一定に保たれている。
続いて、スライド4が所定ストロークだけ復動
すると制御ユニツト51から駆動回路54Dに再
び切替信号が出力され、供給弁35は閉成し、排
出弁45が開成される。各小型シリンダ装置30
のシリンダ31内油圧は、排出弁45、逆止弁4
7、排出油路46を通し、プレス油路21に戻さ
れる。スライド4の往動にその高圧を有効利用す
る。もとより、流量調整弁22、圧力調整弁23
が作動し、スライド4は再び往動される。
したがつて、駆動回路54Dで供給弁35と排
出弁45とを切替えることにより所定サイクルの
振動をさせながら、プレス加工できる。
なお、プレス加工中においてプレス圧力を素材
(製品)Wの変形抵抗増大反力に応じ徐々に上昇
させることもできる。制御ユニツト51の上記
ROMにプログラム化しておくことによる。
さて、本実施例では、上記振動成形と同時に弾
性回復の補正が行われる。
この弾性回復補正動作は、素材(製品)Wの材
質・形状等から定まる弾性回復量を打消すことが
できるように上型8を変形させることである。但
し、スライド4が上死点にあるような場合には弾
性回復補正装置を形成する保持プレート70に最
終変形を与えず、製品Wの変形抵抗増大に伴い
徐々に圧力を上昇させ、最終的に弾性回復を打消
すに適当な変形となるよう制御される。
すなわち、駆動制御手段100のデジタルスイ
ツチ118,118に第1ピストン81(第2ピ
ストン91)の最終的な変位量(油圧値)を予め
セツトする。平衡状態検出信号Sの入力に基づい
て、制御装置117からは当該圧力に応じた目標
油圧が段階的に出力される。すると、コントロー
ラ116は自動開閉弁104を開成するとともに
流量調整弁105へパルス信号を出力する。流量
調整弁105は、1パルスごとに所定の流量をワ
ンシヨツト供給する。
そして、圧力センサ108で検出した油圧値が
制御装置117からの目標圧力と等しくなつたと
きにパルス信号は目標値達成ゆえに出力されなく
なる。
したがつて、油室82,92へ供給油路83,
93を介して目標油圧が加えられる結果、第1ピ
ストン81(第2ピストン91)は所定量だけ変
位する。
なお、背圧供給路86へは、定圧調整弁103
の作用により背圧油が供給され、または排出さ
れ、各油室87,97の室内圧は常に一定圧とな
る。
これにより、各ピストン81,91は、油圧プ
レスの平衡状態すなわち振動成形中のスライド4
が所定ストロークの復動をしている間に信号Sに
基づき段階的に変位し、最終的にデジタルスイツ
チ118,118の設定値に応じた所定量だけ変
位する。
かくして、このように駆動制御手段100、加
圧手段80が作動する結果、保持プレート70
は、各球面軸受74の作用とも相俟つて撓み変形
する。この撓み曲線は、両ピストン81,91の
移動変位量の絶対値とその組合せにより選定でき
る。
例えば、第1ピストン81の変位量を大きく、
第2ピストン91の変位量を小さくすれば、保持
プレート70の中央部分が下側に大きく変形し、
周辺に急勾ばいで傾斜する変形を生じさせること
ができる。これにより、上型8を変形し弾性回復
を補正できる。
しかして、この実施例によれば、油圧プレスが
大型シリンダ装置10と複数の小型シリンダ装置
30とを上下に対向配設した構成とされているか
ら、大型シリンダ装置10に往動、復動機能をも
たせる場合に問題となる大型シリンダ装置10の
超大型化、スライド4との連結部の径が細く偏心
荷重に弱いという欠点を解消した、振動機能を備
えた小型の実用的油圧プレスを確立できる。
また、プレス圧を加える大型シリンダ装置10
をプレス本体1の上部に、各小型シリンダ装置3
0を下部に設け、かつ大型シリンダ装置10のシ
リンダ11内の圧力を一定としているので、速応
性が高く、例えば200Hz位の振動を発生できると
ともに、往動に対しては、直ちに所定のプレス圧
を加えることができる。
また、供給弁35と排出弁45とを切替えるこ
とによりスライド4に振動を与えるとともに両者
35,45の切替えは設定器52、制御ユニツト
51等により電気的指令に基づき行なう構成であ
るから、素材Wの材質や仕上状態に照らして所定
のサイクル、ストローク等を容易に選択設定する
ことができる。実験によれば、銅、アルミニユウ
ム製品について鏡面仕上の圧縮成形をすることが
できた。
さらに、排出弁45からの排出油は、その高圧
を利用できるようにプレス油路21に戻されるゆ
え、大型シリンダ装置10の作動を迅速化するに
有益であり、また、排油タンク等を必要とせず設
備経済上有利である。
しかも、油圧式の弾性回復補正装置が設けら
れ、その保持プレート70に固定された上型8を
変形させる構成とされているので、従来の如く予
め上型6の形状を製品形状と異なるものとしてお
く必要がなく、適宜に弾性回復を補正することが
できる。この補正は、加圧手段80を調整するこ
とにより何時でもいかなる量についても行なえる
ので、素材Wの材質変化や上型8の摩耗等があつ
たとしても即応した補正のもとに高精度の製品を
生産できる。
また、弾性回復補正装置は、本体60と保持プ
レート70と加圧手段80と駆動制御手段100
とからなる構造簡単で堅牢なものであり、適応性
が広い。
また、保持プレート70の変形に伴い上型8が
変形される構成とされているので、上型8に部分
的集中荷重を加えることなく、連続的で緩やかな
弾性回復曲線に見合う変形を生じさせることがで
きる。球面軸受74も円滑変形を助長する。
さらに、保持プレート70は過度な変形を強い
られることなく、弾性回復を打消すに必要十分な
変形であり、機械的強度や長寿命が保障される。
すなわち、第1ピストン駆動系102、第2ピ
ストン駆動系112は、制御回路117より制御
装置50の制御ユニツト51からの油圧プレスの
平衡状態検出信号Sに基づいて段階的に駆動制御
され除々に変形されるからである。換言すれば、
加圧手段80の第1ピストン81用の油室82、
第2ピストン91用の油室92内の油圧は、その
時の素材Wの変形抵抗に応じた値とされ常に弾性
回復を補正する両ピストン81,91の変位を一
定、つまり保持プレート70(上型8)の変形を
一定とすることができる。
なお、以上の実施例では、加圧手段80を2つ
のピストン81,91を含み形成されていたが、
ピストンの数、形状は任意に選択することができ
る。
また、弾性回復補正装置の駆動制御手段100
を段階的に駆動させる平衡状態検出信号Sは、制
御ユニツト51内で圧力検出器24の出力信号を
監視しつつ生成したが、制御回路117で生成す
るように形成してもよい。
[考案の効果] 以上の説明からの通り、本考案は、大型シリン
ダ装置をプレス本体の上部に、複数の小型シリン
ダ装置をその下部に対向配設し、弁切替により両
シリンダ装置を切替て振動を生じさせ、かつ加圧
手段の油圧駆動式ピストンの変位量を調整するこ
とにより保持プレートを介して上型を変形させる
ことができる構成であるから、速応性が高く小型
かつ低コストの振動成形型油圧プレスを提供で
き、かつ上型に予め改変を加えておく必要なく、
素材の材質等に基づく弾性回復量の変化に拘わら
ず何時でも自動的にその補正を迅速かつ正確に実
行できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図は、本考案に係る弾性回復補正機能を備えた
振動成形油圧プレスの実施例を示し、第1図は振
動成形油圧プレスの全体構成図、第2図は弾性回
復補正装置の機械的構成を示す断面図、第3図は
本体と保持プレートとの取付状態を示す図、第4
図は駆動制御手段の全体構成図、および第5図は
スライドの往復動と油圧式弾性回復補正装置の油
圧変化との関係を説明するための図である。 1……プレス本体、4……スライド、8……上
型、9……下型、10……大型シリンダ装置、3
0……小型シリンダ装置、50……制御装置、6
0……本体、63……下面、70……保持プレー
ト、80……加圧手段、81……第1ピストン、
91……第2ピストン、100……駆動制御手
段。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 スライドを摺動自在に支持するプレス本体と、
    このプレス本体の上部に配設された大型シリンダ
    装置と、プレス本体の下部に配設された複数の小
    型シリンダ装置と、大型シリンダ装置と小型シリ
    ンダ装置とを所定のサイクルで切替えて下型に対
    してスライドを上下振動させる制御装置とから油
    圧プレスを形成し、 該スライドに取付けた本体と、この本体の下面
    に取付けられた上型を保持する保持プレートと、
    本体内に収納されたピストンを含みこのピストン
    の変位置を調整して保持プレートを変形させる加
    圧手段と、該ピストンへの油圧を制御してその変
    位置を調整する駆動制御手段とからなり、上型に
    保持プレートの変形に伴つて素材の弾性回復を補
    正するに十分な変形を生じさせるように構成され
    た油圧式弾性回復補正装置を設け、 前記大型シリンダ装置若しくは小型シリンダ装
    置の油圧または前記制御装置の切替信号から油圧
    プレスの平衡状態信号を生成し、かつこの平衡状
    態信号に基づいて前記駆動制御手段を段階的に駆
    動可能に構成したことを特徴とする弾性回復補正
    機能を備えた振動成形油圧プレス。
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