JP4382650B2 - 粉末打型装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばファンデーション、白粉、頬紅、アイシャドウ等の粉末化粧料を、金皿または樹脂皿等の容器内に加圧して成形するのに好適に用いられる粉末打型装置に関する。
一般に、金皿または樹脂皿等の容器内に充填された粉末の化粧料を、上,下に分離可能な上型と下型を用いて圧縮成形する構成とした圧縮成形装置(粉末打型装置)は知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の従来技術による圧縮成形装置は、容器内に充填された粉末の化粧料をプレッシャーパッドと加圧体との間に挟みつつ、加圧することによって粉末の化粧料を容器内に圧縮成形するものである。そして、前記加圧体は、ACサーボモータ(交流サーボモータ)、タイミングベルトおよびスクリューネジ等を用いて上,下方向に駆動され、前記容器内の化粧料をプレッシャーパッドに向けて加圧する。
この場合、前記ACサーボモータは、外部からの給電により回転駆動され、この回転がタイミングベルト、スクリューネジを介して減速される。そして、スクリューネジの減速された回転は、加圧体の直線方向変位に変換され、これによって、加圧体は上,下方向に駆動されるものである。
また、他の従来技術として、粉末の化粧料が充填された受皿をプレス凹型(下型)上に配置し、この上からプレス凸型(上型)を油圧シリンダ等のプレスシリンダで駆動することにより、上型と下型との間で化粧料を圧縮成形するようにした粉末打型装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭63−60913号公報 特開平8−119833号公報
ところで、上述した従来技術(特許文献1)では、例えば上型となるプレッシャーパッドに対して下型となる加圧体を上,下方向に駆動するために、ACサーボモータの回転をタイミングベルト、スクリューネジを介して加圧体の直線方向変位に変換する構成としている。
このため、ACサーボモータの回転を加圧体(下型)の駆動力に必ずしも効率的に変換することができず、エネルギ効率を高めることができない。さらに、粉末の化粧料を圧縮成形(打型)するときの圧力を、低圧力から高圧力にわたって広い圧力範囲で細かく制御することが難しく、種々の処方に対応した打型品を製造する上で品質の安定化を図ることができないという問題がある。
また、他の従来技術(特許文献2)では、上型となるプレス凸型を油圧シリンダ等のプレスシリンダで駆動する構成としているので、エネルギ効率を高める事は可能である。しかし、この場合には油圧シリンダの作動を細かく制御しようとすると、例えば電磁比例制御弁等を設ける必要が生じ、制御装置等が複雑化して高価になるという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、打型圧力を広い圧力範囲で細かく制御でき、種々の処方に対応した打型品を製造する上で品質の安定化を図ることができると共に、エネルギ効率を高めて生産性を向上することができるようにした粉末打型装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、粉末材料が充填された成形型を固定台と可動台との間で加圧することにより、前記成形型内の粉末材料を予め決められた形状に打型してなる粉末打型装置に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、装置のケーシングに固定して設けられ前記固定台と可動台の下方に位置して水平に配置された支持ブラケットと、前記可動台を固定台に向けて上,下に昇降するため該支持ブラケットに摺動可能に挿嵌して設けられた昇降ロッドと、該昇降ロッドの径方向外側に位置して前記支持ブラケットに摺動可能に挿嵌して設けられ、前記昇降ロッドの周囲で前記可動台を水平状態に保つように上端側が該可動台にそれぞれボルトを介して取付けられた複数のガイドロッドと、該複数のガイドロッドよりも外側に位置して前記支持ブラケットに設けられ、上端側で前記固定台を水平状態に支持する複数の支柱と、前記支持ブラケットから下向きに垂下して設けられ、圧油が給排されることにより前記固定台に対して前記可動台と一緒に前記昇降ロッドおよび各ガイドロッドを昇降駆動する油圧シリンダと、該油圧シリンダに対し油圧閉回路を用いて接続され、サーボモータで正,逆転されることにより前記圧油を該油圧シリンダに向けて一方向または逆方向に給排するサーボモータ駆動式の油圧ポンプと、該油圧ポンプから油圧シリンダに給排する前記圧油の圧力を検出する圧力センサと、前記油圧シリンダのストローク位置を検出する位置センサと、前記複数の支柱にそれぞれ設けられ、前記油圧シリンダにより可動台が駆動されるときに該可動台から前記成形型を介して固定台が受ける荷重を前記支柱毎に個別に検出する複数の荷重検出手段と、該各荷重検出手段、前記位置センサおよび圧力センサからの検出信号に基づいて前記サーボモータを正,逆転または停止させ、前記油圧ポンプから油圧シリンダに向けた圧油の給排,停止を制御するモータ制御手段とを備える構成としたことにある。
また、請求項2の発明、前記荷重検出手段をロードセルにより構成している。
さらに、請求項3の発明によると、前記位置センサは、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの中間のストローク位置を検出する中間センサと、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの速度を減速するため該中間センサよりも僅かに上側となる位置に配置された減速センサとを含んで構成している。
上述の如く、請求項1に記載の発明によれば、可動台と一緒に昇降ロッドおよび複数のガイドロッドを昇降駆動する油圧シリンダと油圧源である油圧ポンプとの間を油圧閉回路により接続し、前記油圧ポンプを駆動するサーボモータを、複数の荷重検出手段、位置センサおよび圧力センサからの検出信号に基づいて制御する構成としているので、例えばサーボモータの正転時には油圧ポンプから油圧シリンダに向けて一方向に圧油を給排し、油圧シリンダを伸長方向に駆動できる。また、サーボモータを逆転させたときには、油圧ポンプから油圧シリンダに向けて逆方向に圧油を給排し、油圧シリンダを縮小方向に駆動することができる。そして、サーボモータを停止させたときには、油圧ポンプによる圧油の給排を中断させ、油圧シリンダの伸縮動作を瞬時に止めることができる。
従って、前記複数の荷重検出手段、位置センサおよび圧力センサからの検出信号に基づいて前記サーボモータを正,逆転または停止させることにより、前記油圧ポンプから油圧シリンダに向けた圧油の給排,停止を、高い応答性をもって迅速に制御することができる。これにより、成形型内の粉末材料を打型するときの打型圧力を、低圧力から高圧力にわたって広い圧力範囲で細かく制御することが可能となり、種々の処方に対応した打型品を製造するときにも品質の安定化を図ることができる。また、油圧ポンプと油圧シリンダとの間を油圧閉回路で接続しているために、サーボモータの動力(回転力)を油圧力に効率的に変換でき、エネルギ効率を高めることができると共に、生産性を向上して安価な装置を実現することができる。
また、前記各ガイドロッドの上端側は、可動台にそれぞれボルトを介して取付けられているので、仮に可動台が固定台に対して斜めに傾いているようなときには、前記各ボルトの締結力を調整することにより、前記可動台を昇降ロッドの周囲で水平状態に保つように水平均し作業を行うことができる。
この場合、前記固定台を支持する複数の支柱には、前記油圧シリンダにより可動台が駆動されるときに該可動台から成形型を介して固定台が受ける荷重を前記支柱毎に個別に検出する複数の荷重検出手段を設ける構成としているので、油圧シリンダにより可動台が固定台側に向けて駆動されるときには、荷重検出手段により可動台から成形型を介して固定台が受ける荷重、即ち油圧配管の配管抵抗等に影響されない正味の成形圧(打型圧力)を検出することができ、打型装置を作動させる上での条件設定等を容易に行うことができる。即ち、各荷重検出手段による検出値を平均することにより、正味の成型圧を安定して測定することができる。また、可動台と固定台との間で複数の製品を打型するような場合にも、各支柱の荷重検出手段により加圧状態のバランス(例えば、可動台と固定台との間の相対的な傾き等)を確認しながら条件設定を行うことができ、加圧ムラ等の発生を抑えることができる。
また、請求項に記載の発明によると、前記荷重検出手段は、固定台を支持する複数の支柱に設けられた複数のロードセルにより構成しているので、各ロードセルによる検出値を平均することにより、正味の成型圧を安定して測定することができる。また、可動台と固定台との間で複数の製品を打型するような場合にも、各支柱のロードセルにより加圧状態のバランス(例えば、可動台と固定台との間の相対的な傾き等)を確認しながら条件設定を行うことができ、加圧ムラ等の発生を抑えることができる。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記位置センサのうちの中間センサにより、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの中間のストローク位置を検出することができ、中間センサよりも僅かに上側となる位置に配置された減速センサにより、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの速度を減速するための位置を検出することができる。

以下、本発明の実施の形態による粉末打型装置を、粉末化粧料の打型装置に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図8は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は本実施の形態で採用した粉末打型装置のケーシングで、該ケーシング1は、略四角形のボックス構造体として形成され、その高さ寸法は、例えば0.8〜1.0m(メートル)前,後となっている。
そして、ケーシング1内には、後述の油圧シリンダ12、サーボモータ21および油圧ポンプ22等が収容されている。また、ケーシング1の前面側には、観音開き式のドア2,2が設けられ、これらのドア2には、後述する表示器19、圧力ゲージ20等の表示内容を外部から確認するための覗き窓2A,2B,2C等が形成されている。
また、ケーシング1内には、図3に示すようにケーシング1の枠体となるフレーム3と、該フレーム3に固定して設けられた支持ブラケット4等とが設けられている。そして、この支持ブラケット4には、後述する安全カバー5の下方に位置して水平に配置された固定台座4Aと、該固定台座4Aの中心側に位置するロッド摺動筒4Bと、該ロッド摺動筒4Bの径方向外側に配置された合計4個のガイド筒4C,4C,…とが設けられている。
5はケーシング1の上面側に設けられた安全カバーで、該安全カバー5は、透明な樹脂材料等により有蓋筒状体として形成され、ケーシング1の上面から上向きに突出している。そして、透明な安全カバー5内には、後述のプレス台6等が収容され、後述する金型31内での粉末化粧料32に対する打型作業等を安全カバー5の外部から視認できるものである。
6は安全カバー5内に固定して設けられた固定台としてのプレス台で、該プレス台6は、例えば合計4本の支柱7,7,…等を用いて水平状態に支持され、各支柱7の下端側は、図3に示すようにケーシング1内で支持ブラケット4の固定台座4Aにロードセル34を介して固設されている。そして、プレス台6は、後述する可動台8との間で金型31を上,下方向から加圧し、金型31内の粉末化粧料32を打型するものである。
8はプレス台6と上,下に対向して設けられた可動台で、該可動台8は、図3に示すように後述の油圧シリンダ12によりロッド9,10を介して上,下に昇降される昇降テーブル8Aと、該昇降テーブル8A上に衝合状態で配置され前,後方向にスライド可能となった載置テーブル8Bとにより構成されている。
そして、載置テーブル8Bは、後述の金型31を上側に載置するとき等に昇降テーブル8A上から安全カバー5の外部へと、例えば図2中に二点鎖線で示す如く引出される。また、載置テーブル8Bは、例えば金型31の載置後に安全カバー5内に向けて押し戻すようにスライドされ、図3に示す如く昇降テーブル8A上に配置される。そして、可動台8は、この状態で油圧シリンダ12により上,下に昇降されるものである。
9は油圧シリンダ12により上,下に昇降される昇降ロッドで、該昇降ロッド9は、図3ないし図5に示す如く支持ブラケット4のロッド摺動筒4B内に挿嵌され、ロッド摺動筒4B内を上,下に摺動変位するものである。そして、昇降ロッド9の上端側には、可動台8の昇降テーブル8Aがボルト9A等を用いて締結されるものである。
10,10,…は昇降ロッド9の径方向外側となる位置に配置されたガイドロッドで、該各ガイドロッド10は、支持ブラケット4の各ガイド筒4C内に摺動可能に挿嵌され、可動台8の昇降テーブル8Aを昇降ロッド9と一緒に上,下に昇降させる。そして、ガイドロッド10,10,…は、可動台8に対する偏荷重受けロッドとして用いられ、昇降ロッド9の周囲で可動台8が水平状態を保つように機能するものである。
即ち、各ガイドロッド10の上端側には、図4、図5に示す如く可動台8の昇降テーブル8Aがボルト10A等を用いて締結される。そして、可動台8の昇降テーブル8Aがプレス台6に対して斜めに傾いたりしているときには、各ボルト10Aの締結力を僅かに調整することにより、可動台8を水平な状態(プレス台6に対して平行に正対する状態)に保持するものである。
11は昇降ロッド9と各ガイドロッド10の下端側を油圧シリンダ12に連結する連結プレートで、該連結プレート11は、図3に示す如く後述する油圧シリンダ12のロッド12Cを昇降ロッド9の下端側に連結すると共に、各ガイドロッド10の下端側をロッド12Cの突出端側に連結している。
そして、連結プレート11は、油圧シリンダ12のロッド12Cにより図3中の矢示A,B方向に昇降されるときに、可動台8を昇降ロッド9、各ガイドロッド10と一緒に上,下に駆動するものである。また、連結プレート11の側面には、後述のセンサ14〜18と共に油圧シリンダ12のストローク検出手段を構成する被検出部11A,11Bが設けられている。
12はケーシング1内に設けた油圧シリンダで、該油圧シリンダ12は、図3に示すように外殻となるチューブ12Aと、該チューブ12A内に摺動可能に挿嵌されたピストン12B(図6参照)と、一端側がチューブ12A内でピストン12Bに固着され他端側がチューブ12Aから上向きに突出したロッド12Cとにより構成されている。
ここで、油圧シリンダ12のチューブ12Aは、支持ブラケット4から下向きに垂下されたシリンダブラケット13に固定され、これにより、チューブ12Aは、ケーシング1内の支持ブラケット4に垂下状態で位置決めされている。そして、油圧シリンダ12は、後述の油圧ポンプ22から圧油が給排されることによりロッド12Cを矢示A,B方向に伸長,縮小させ、可動台8を昇降ロッド9、各ガイドロッド10と一緒に上,下に駆動するものである。
14は油圧シリンダ12のストローク位置を検出する位置センサとしての原点センサで、該原点センサ14は、図3に示すように支持ブラケット4の下部側に設けられている。そして、原点センサ14は、連結プレート11の被検出部11A等が最接近したときに、この位置を油圧シリンダ12のロッド12Cが最縮小した原点位置(最下降位置)として検出するものである。
15,16は支持ブラケット4の高さ方向中間部に設けられた他の位置センサとしての中間センサ,減速センサを示している。そして、中間センサ15は、油圧シリンダ12のロッド12Cが図3中の矢示A方向に伸長して連結プレート11の被検出部11Aが最接近したときに、この位置を中間のストローク位置(例えば、図7に示すストローク位置S1 )として検出するものである。
また、減速センサ16は、中間センサ15よりも僅かに上側となる位置に配設され、連結プレート11の被検出部11Aが最接近したときに、減速信号を出力する。そして、油圧シリンダ12のロッド12Cは、この減速信号に従って矢示A,B方向に伸縮するときの速度が後述の如く減速されるものである。
17はロッド9,10を挟んで中間センサ15とは反対側となる位置に配設された他の位置センサとしてのラクガン(落雁)センサで、該ラクガンセンサ17は、図3に示す如く中間センサ15よりも上側となる位置で支持ブラケット4の高さ方向中間部に設けられている。そして、ラクガンセンサ17は、油圧シリンダ12のロッド12Cが図3中の矢示A方向に伸長して連結プレート11の被検出部11Bが最接近したときに、この位置をラクガン位置として検出する。
即ち、ラクガンセンサ17は、図5に例示するように後述の金型31内で粉末化粧料32を打型するのに適したストローク位置を検出するものである。そして、油圧シリンダ12のロッド12Cは、例えばラクガンセンサ17からの検出信号に従って矢示A方向への伸長動作が停止されたり、矢示B方向への縮小動作が開始されたりすることになる。
18はラクガンセンサ17よりも上側に位置して支持ブラケット4の高さ方向中間部に設けられた位置センサとしての上限センサで、該上限センサ18は、油圧シリンダ12のロッド12Cが最大伸長する上限位置を、連結プレート11の被検出部11Bを介して検出するものである。そして、上限センサ18から検出信号が出力されたときには、油圧シリンダ12のロッド12Cを即座に緊急停止させる制御が、後述の制御装置37により実行される。
19は位置センサ用の表示器で、該表示器19は、例えばラクガンセンサ17によるラクガン位置、即ち金型31内で粉末化粧料32を打型する高さ位置を表示するものである。この場合、ラクガンセンサ17の取付位置は、支持ブラケット4の高さ方向で可変に調整され、この調整位置が表示器19によって表示される。そして、オペレータは、図1に示す覗き窓2Aを通して表示器19の表示位置を視認することにより、金型31内で粉末化粧料32が打型される高さ位置を識別できるものである。
20は圧力ゲージで、該圧力ゲージ20は、図1、図3に示すようにケーシング1内に設置され、例えばオペレータはドア2の覗き窓2Cを通して圧力ゲージ20の表示を確認できる。そして、圧力ゲージ20は、図6に示す如く油圧シリンダ12のボトム側圧力を連続的に表示するものである。
21はケーシング1内に設けられた駆動源となるサーボモータで、該サーボモータ21は、例えばACサーボモータまたはDCサーボモータ等を用いて構成される。そして、サーボモータ21は、図6に示す如く後述するサーボドライバ39からの信号により、正転,逆転または停止される駆動制御が行われるものである。
22はサーボモータ21により回転駆動されるサーボモータ駆動式の油圧ポンプで、該油圧ポンプ22は、例えば固定容量式の斜板型油圧ポンプ、斜軸型油圧ポンプ等により構成され、サーボモータ21により正,逆の双方向に回転または停止されるものである。
ここで、油圧ポンプ22は、図6に示す如く一対の主管路23A,23Bを介して油圧シリンダ12に接続され、これにより油圧閉回路が構成されている。そして、油圧ポンプ22を正方向に回転駆動するときには、圧油が主管路23A内を矢示A1 方向に供給され、これにより油圧シリンダ12のロッド12Cは伸長される。また、油圧ポンプ22が逆方向に回転駆動されると、このときの圧油は主管路23B内を矢示B1 方向に供給され、これにより油圧シリンダ12のロッド12Cは縮小されるものである。
24A,24Bは主管路23A,23B間に設けられたリリーフ弁で、該リリーフ弁24A,24Bは、リリーフ設定圧を越える過剰圧が主管路23A,23B内に発生すると、開弁して過剰圧をタンク25側に逃がすものである。また、主管路23A,23B間には、油圧シリンダ12のロッド側とヘッド側の面積差の修正を行うチェック弁26A,26Bが設けられ、該チェック弁26A,26Bは、主管路23A,23B内が負圧傾向になると開弁し、タンク25内の油液が主管路23A,23B側に補給されるのを許すものである。
27は油圧シリンダ12のロッド側圧力を検出するロッド側の圧力センサ、28は油圧シリンダ12のボトム側圧力に従って開,閉成される圧力スイッチを示している。また、29は油圧シリンダ12のボトム側圧力を検出するボトム側の圧力センサで、該圧力センサ29は、主管路23Aの途中に設けられている。
30は主管路23Aの途中に設けられた常開のシャットオフ弁で、該シャットオフ弁30は、例えば主管路23A内を流れる圧油の流量調整等を行う機能を有している。そして、シャットオフ弁30の閉弁時には、油圧シリンダ12に対する圧油の給排が遮断される。
次に、31は成形型としての金型で、該金型31は、図4、図5に示すように上型31Aと下型31Bとにより構成されている。そして、金型31の下型31B内には、粉末材料としての粉末化粧料32が受皿33を介して充填される。ここで、受皿33は、金皿または樹脂皿等からなる容器を構成し、粉末化粧料32は、この受皿33内に予め設定された打型圧力等をもって圧縮成形されるものである。
また、金型31の上型31Aと下型31Bとの間には、粉末化粧料32を上側から覆うように薄い布状のシート(図示せず)等が配置され、このシートは、後述の如く金型31内で粉末化粧料32を打型するときに、その仕上がり具合を良好に保つために用いるものである。
34,34,…はプレス台6に付加される荷重を検出する荷重検出手段としてのロードセルで、これらのロードセル34は、図4、図5に示す如く支持ブラケット4の固定台座4Aとプレス台6との間に設置された、例えば合計4本の支柱7,7,…にそれぞれ設けられている。
そして、ロードセル34は、プレス台6と可動台8との間で金型31内の粉末化粧料32を打型(圧縮成形)するときに、プレス台6を介して各支柱7に付加される荷重を、各支柱7毎に個別に検出するものである。このため、各ロードセル34から出力される荷重の検出値にバラツキがあるときには、後述の如く水平均し作業を行うことにより、加圧ムラ等の発生を抑えることができる。
また、各ロードセル34による荷重検出値の平均値を用いることにより、プレス台6が可動台8から金型31を介して受ける荷重を、高精度に検出することができる。そして、このときの荷重検出値(平均値)は、受皿33内で粉末化粧料32が受ける正味の打型圧力として検出できるものである。
35はロードセル34で検出した荷重を表示する荷重表示器で、該荷重表示器35は、例えば図1に示すようにケーシング1の前面右側に設けられ、例えば前記打型圧力に相当する荷重の検出値をデジタル表示すると共に、そのピーク値(最大荷重値)の表示を適宜に保持するデジタルピークホルダとしての機能を有しているものである。
36はタッチパネル式の入力装置で、該入力装置36は、図1に示す如く荷重表示器35の上側に位置してケーシング1の上面側に設置されている。そして、入力装置36は、オペレータが指先で接触することにより、図6に示す後述のコントローラ38に対して打型作業に必要なデータを入力したり、後述する打型パターンの設定、選択等を行ったりするものである。
37はマイクロコンピュータ等により構成されるモータ制御手段としての制御装置で、該制御装置37は、図6に示すコントローラ38とサーボドライバ39等を含んで構成される。そして、コントローラ38は、その入力側が図3に示す原点センサ14、中間センサ15、減速センサ16、ラクガンセンサ17、上限センサ18、図6に示す圧力センサ27,29、圧力スイッチ28、図4に示すロードセル34、図1に示す入力装置36等に接続されている。
また、コントローラ38は、その出力側がサーボドライバ39等に接続され、前記センサ14〜18、圧力センサ27,29、ロードセル34および入力装置36等からの信号に基づいてサーボモータ21を正,逆転、停止させるための制御信号をサーボドライバ39に出力する。
そして、サーボドライバ39は、前記制御信号に従ってサーボモータ21に駆動電流を給電し、エンコーダ40からのフィードバック信号に基づいたサーボモータ21の正転,逆転または停止制御等を実行する。これにより、油圧ポンプ22が正,逆方向に回転駆動または停止され、油圧シリンダ12は、図7、図8に例示するような打型パターンで作動されるものである。
本実施の形態による化粧料32の粉末打型装置は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、打型作業の準備工程では、油圧シリンダ12のロッド12Cを最縮小させ、原点センサ14により連結プレート11、可動台8が原点位置(最下降位置)にあることを検出する。そして、この状態で可動台8の載置テーブル8B上に金型31を図3、図4に示す如く載置する。
次に、この状態で予備の試し打ち作業等を行うときには、予め決められたストロークをもって油圧シリンダ12のロッド12Cを伸長させ、支持ブラケット4のロッド摺動筒4B,ガイド筒4Cに沿って昇降ロッド9,ガイドロッド10を矢示A方向に摺動変位させる。これにより、可動台8を金型31と一緒にプレス台6に向けて駆動し、プレス台6と可動台8との間で金型31を、図5に示す如く上,下方向に加圧する。
そして、このときにプレス台8の各支柱7に設けたロードセル34からそれぞれの荷重検出信号を読込み、それぞれの検出値にバラツキがあるか否かを判定する。そして、規定以上のバラツキが存在するときには、例えば可動台8の昇降テーブル8Aがプレス台6に対して斜めに傾いている可能性があり、金型31内の粉末化粧料32(打型品)に加圧ムラ等が発生する虞れがある。
そこで、このような場合には、可動台8を前記原点位置まで戻して金型31を取出した状態で、可動台8側の各ボルト10Aを工具等で廻し、その締結力を僅かに調整する水平均し作業を行う。これにより、可動台8をプレス台6に対して平行に正対する状態(水平な状態)に簡単に調整でき、前記加圧ムラ等の発生を容易に抑えることができる。
そして、このような可動台8の水平均し作業は、当該打型装置の設置作業時等に一度行っておけば、可動台8をプレス台6に対して平行に正対する状態(水平な状態)に保持することができ、その後はこのような水平均し作業を不要にできるものである。
次に、原点位置にある可動台8上に金型31を載置した状態で、例えば図7に示す打型パターンによる本打ち作業を行う場合を説明する。
まず、図6に示すサーボモータ21を予め決められた速度で正転させ、油圧ポンプ22を正方向に回転駆動すると、油圧ポンプ22から油圧シリンダ12に向けて矢示A1 方向に圧油が給排される。これにより、油圧シリンダ12のロッド12Cが伸長し、図3に示す連結プレート11、可動台8を金型31と一緒に矢示A方向に駆動する。
そして、連結プレート11側の被検出部11Aが中間センサ15の位置に達すると、該中間センサ15が中間のストローク位置S1 (図7参照)を検出するので、この位置でサーボモータ21を回転停止させて油圧ポンプ22の回転を停止させることにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを時間Ta 〜Tb にわたり一時的に停止させる。
次に、図7に示す時間Tb に達した段階でサーボモータ21を、前回(時間0〜Ta )よりも僅かに遅い速度で回転(正転)させ、油圧ポンプ22を再び回転駆動することにより油圧シリンダ12のロッド12Cを伸長させ、可動台8を金型31と一緒に矢示A方向に駆動する。そして、可動台8により金型31を図5に示す如くプレス台6との間で加圧し、油圧シリンダ12のボトム側圧力を打型圧力として圧力センサ29で検出する。
そして、圧力センサ29の検出圧が圧力P1 (図7に示す時間Tc )に達した段階で、サーボモータ21の回転の圧力制御を行っている。油圧ポンプ22の駆動を止めることにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを図7に示す時間Tc 〜Td にわたって停止した状態に保持する。
このため、金型31内の粉末化粧料32は、図5に示すようにプレス台6と可動台8との間で予め決められた時間(例えば、図7に示す時間Tc 〜Td )にわたり加圧状態を保持される。これにより、粉末化粧料32を受皿33内で予め設定された打型圧力で圧縮成形することができる。
次に、図7に示す時間Td に達した段階では、サーボモータ21を逆方向に高速で回転(逆転)させ、油圧ポンプ22を逆向きに回転駆動する。これにより、油圧ポンプ22からの圧油は、油圧シリンダ12に対して図6中の矢示B1 方向に給排される。このため、油圧シリンダ12はロッド12Cが縮小し、可動台8を金型31と一緒に矢示B方向に下降させる。
そして、油圧シリンダ12のロッド12Cがストローク位置S2 (図7に示す時間Te 参照)まで縮小すると、図3に示す減速センサ16により減速制御用のストローク位置S2 を検出するので、この位置でサーボモータ21(油圧ポンプ22)の回転を減速させ、油圧シリンダ12の縮小速度を図7中の時間Te 〜Tf にわたり低い速度に抑える。
そして、図3に示す中間センサ15が中間のストローク位置S1 (図7に示す時間Tf )を検出した段階で、サーボモータ21(油圧ポンプ22)の回転を停止させることにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを時間Tf 〜Tg にわたり一時的に停止させる。
次に、図7に示す時間Tg に達した段階でサーボモータ21を予め決められた速度で回転(逆転)させ、油圧ポンプ22を再び回転駆動することにより油圧シリンダ12のロッド12Cを縮小させ、可動台8を金型31と一緒に矢示B方向に下降させる。そして、可動台8(連結プレート11)が図3に示す原点位置まで下降した段階(図7に示す時間Th )で打型作業が完了するので、可動台8から金型31を取出し、次なる打型作業に備えるようにする。
一方、金型31内の粉末化粧料32をより一層硬めに打型する場合には、例えば図8に示すような打型パターンを採用することができる。
そして、このような場合も時間Tb の段階までは図7に示す打型パターンと同様に制御する。しかし、この場合には、図8に示す時間Tb に達した段階でサーボモータ21を、前回(時間0〜Ta )よりも速い速度で回転(正転)させ、油圧ポンプ22を回転駆動する。
これにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを伸長させ、可動台8を金型31と一緒に矢示A方向に駆動する。そして、可動台8により金型31を図5に示す如くプレス台6との間で加圧し、油圧シリンダ12のボトム側圧力を打型圧力として圧力センサ29で検出する。
そして、圧力センサ29の検出圧が圧力P2 (図8に示す時間Tc1)に達した段階で、サーボモータ21(油圧ポンプ22)の回転を一旦は停止し、その後は時間Tc1〜Tc2の間で複数回わたって間欠的に正,逆転させることにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを小さなストロークで伸縮させ、所謂加圧ハンマーとして作動させる。
即ち、図8に示す時間Tc1〜Tc2では、金型31内の粉末化粧料32が図5に示すプレス台6と可動台8との間でハンマー打ちされ、この間の打型圧力は、圧力P2 からΔP(例えば、0.5MPa程度)分だけ減圧された後、再び圧力P2 まで増圧されるように、減圧、保持、増圧、保持の制御を繰り返す。
そして、その後は予め決められた時間(例えば、図8に示す時間Tc2〜Td1)にわたり圧力P2 の打型圧力で加圧状態を保持する。これにより、粉末化粧料32を受皿33内で比較的硬めに打型でき、粉末化粧料32を所望の形状に圧縮成形することができる。
次に、図8に示す時間Td1に達した段階では、サーボモータ21を逆方向に高速で回転(逆転)させ、油圧ポンプ22を逆向きに回転駆動する。これにより、油圧ポンプ22からの圧油は、油圧シリンダ12に対して図6中の矢示B1 方向に給排されるので、油圧シリンダ12のロッド12Cが縮小し、可動台8を金型31と一緒に矢示B方向に下降させる。
そして、油圧シリンダ12のロッド12Cがストローク位置S2 (図8に示す時間Te1参照)まで縮小すると、図3に示す減速センサ16により減速制御用のストローク位置S2 を検出するので、この位置でサーボモータ21(油圧ポンプ22)の回転を減速させ、油圧シリンダ12の縮小速度を図8中の時間Te1〜Tf1にわたり低い速度に抑える。
そして、図3に示す中間センサ15が中間のストローク位置S1 (図8に示す時間Tf1)を検出した段階で、サーボモータ21(油圧ポンプ22)の回転を停止させることにより、油圧シリンダ12のロッド12Cを時間Tf1〜Tg1にわたり一時的に停止させる。
次に、図8に示す時間Tg1に達した段階でサーボモータ21を予め決められた速度で回転(逆転)させ、油圧ポンプ22を再び回転駆動することにより油圧シリンダ12のロッド12Cを縮小させ、可動台8を金型31と一緒に矢示B方向に下降させる。そして、可動台8(連結プレート11)が図3に示す原点位置まで下降した段階(図8に示す時間Th1)で打型作業が完了する。
かくして、本実施の形態によれば、可動台8を駆動する油圧シリンダ12と油圧源である油圧ポンプ22との間を主管路23A,23Bからなる油圧閉回路により接続し、油圧ポンプ22を駆動するサーボモータ21を、コントローラ38とサーボドライバ39とからなる制御装置37により、原点センサ14、中間センサ15、減速センサ16および圧力センサ29等からの検出信号に基づいて制御する構成としている。
これにより、例えばサーボモータ21の正転時には油圧ポンプ22から油圧シリンダ12に向けて図6中の矢示A1 方向に圧油を給排し、油圧シリンダ12のロッド12Cを伸長方向に駆動することができる。また、サーボモータ21を逆転させたときには、油圧ポンプ22から油圧シリンダ12に向けて図6中の矢示B1 方向に圧油を給排し、油圧シリンダ12のロッド12Cを縮小方向に駆動することができる。
そして、サーボモータ21を停止させたときには、油圧ポンプ22による圧油の給排を即座に中断させることができ、これによって油圧シリンダ12の作動を停止させ、ロッド12Cの伸縮動作、即ちプレス台6に対する可動台8の昇降を瞬時に止めることができる。
従って、原点センサ14、中間センサ15、減速センサ16および圧力センサ29等からの検出信号に基づいてサーボモータ21を正,逆転または停止させることにより、油圧ポンプ22から油圧シリンダ12に向けた圧油の給排または停止を、高い応答性をもって迅速に制御することができる。
この結果、金型31の上型31Aと下型31Bとの間で粉末化粧料32を打型するときの打型圧力(例えば、図7,図8に示す圧力P1 ,P2 等)を、低圧力から高圧力にわたって広い圧力範囲で細かく制御することが可能となり、打型圧力の変更、切換制御等を短時間で迅速に行うことができる。
そして、図7および図8に示す打型パターンに限らず、打型時間ー打型圧力のパターンを変えた種々の多様なパターンが可能となるので、油・水分含有量、粒度、粘性、弾性等の性質が異なる種々の粉末化粧料32に対して、それぞれの処方に適正に対応した打型品を製造することができ、打型品としての品質を安定化することができる。
また、油圧ポンプ22と油圧シリンダ12との間を油圧閉回路で接続しているために、サーボモータ21の動力(回転力)を油圧力に効率的に変換することができ、エネルギ効率を高めることができると共に、生産性を確実に向上でき、安価な粉末打型装置を実現することができる。
また、支持ブラケット4の固定台座4Aとプレス台6との間に設置した合計4本の支柱7にそれぞれロードセル34を設け、プレス台6と可動台8との間で金型31内の粉末化粧料32を打型するときに、プレス台6を介して各支柱7に付加される荷重を、ロードセル34により各支柱7毎に個別に検出する構成としている。
このため、各ロードセル34から出力される荷重の検出値にバラツキがあるときには、前述の如く水平均し作業を行うことにより、金型31内の粉末化粧料32に加圧ムラ等が発生するのを抑えることができ、打型品としての品質を向上することができる。
そして、ロードセル34で検出した荷重は、例えば油圧配管(主管路23A)の途中に設けた圧力センサ29に比較して配管抵抗等の影響を受けることがないので、粉末化粧料32の打型圧力をほぼ正確に反映した検出値として取出すことができる。
これにより、前記圧力センサ29の検出値が配管抵抗等の影響で正味の打型圧力から外れるような場合でも、ロードセル34による荷重の検出値によって圧力センサ29の検出圧力を容易に補正でき、正味の打型圧力に基づいた制御を行うことができる。
また、圧力センサ29による検出圧力に替えて、ロードセル34による荷重検出値を用いることにより、粉末化粧料32を打型するときの打型圧力(例えば、図7,図8に示す圧力P1 ,P2 等)を正味の圧力として検出することができ、この場合には粉末打型装置を作動させる上での条件設定等を、より短時間で容易に行うことが可能となる。
従って、本実施の形態によれば、複数のロードセル34を用いることにより、粉末化粧料32を打型するときの正味の打型圧力を正確に検出することができ、油・水分含有量、粒度、粘性、弾性等の性質が異なる種々の粉末化粧料32に対しても、それぞれの処方に適正に対応した打型品を製造することができ、安定した品質の打型品を実現することができる。
また、金型内に複数の受皿33等を配置し、各受皿33毎に粉末化粧料32を一括して複数の打型品(製品)として打型するような場合にも、各支柱7のロードセル34により加圧状態のバランス(例えば、プレス台6と可動台8との間の相対的な傾き等)を確認しながら条件設定を行うことができ、加圧ムラ等の発生を抑え、打型品の品質を向上することができる。
なお、前記実施の形態では、図7、図8に示す打型パターンの如く圧力センサ29による検出圧力(圧力P1 ,P2 )に従って打型制御を行う場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばラクガンセンサ17を用いることにより、油圧シリンダ12のストローク位置に従って打型制御を行う構成としてもよい。
そして、この場合には、例えばロードセル34による荷重検出値(打型圧力)と油圧シリンダ12のストローク位置との関係を予めデータとして格納しておくようにすれば、このデータに従ってラクガンセンサ17からのストローク位置検出信号により、粉末化粧料32の打型制御を種々の打型パターンで安定して行うことができるものである。
また、前記実施の形態では、粉末化粧料32を打型する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば粉末食品または薬品等を打型する場合にも用いてもよく、種々の製造工場における粉末打型装置にも適用できるものである。
本発明の実施の形態による粉末打型装置を示す正面図である。 図1に示す粉末打型装置の左側面図である。 粉末打型装置のプレス台、可動台および油圧シリンダ等を図2中の矢示 III−III 方向から拡大してみた断面図である。 図3中の可動台上に金型を配置した状態を示す要部拡大図である。 粉末打型装置のプレス台と可動台との間で金型を加圧する状態を示す図4と同様の要部拡大図である。 粉末打型装置の回路構成図である。 粉末打型装置の打型パターンを示す特性線図である。 図7とは異なる打型パターンを示す特性線図である。
符号の説明
1 ケーシング
4 支持ブラケット
5 安全カバー
6 プレス台(固定台)
7 支柱
8 可動台
9 昇降ロッド
10 ガイドロッド
11 連結プレート
11A,11B 被検出部
12 油圧シリンダ
13 シリンダブラケット
14 原点センサ(位置センサ)
15 中間センサ(位置センサ)
16 減速センサ(位置センサ)
17 ラクガンセンサ(位置センサ)
18 上限センサ(位置センサ)
20 圧力ゲージ
21 サーボモータ
22 油圧ポンプ
27,29 圧力センサ
31 金型(成形型)
32 粉末化粧料(粉末材料)
33 受皿(容器)
34 ロードセル(荷重検出手段)
35 荷重表示器
36 入力装置(タッチパネル)
37 制御装置(モータ制御手段)

Claims (3)

  1. 粉末材料が充填された成形型を固定台と可動台との間で加圧することにより、前記成形型内の粉末材料を予め決められた形状に打型してなる粉末打型装置において、
    装置のケーシングに固定して設けられ前記固定台と可動台の下方に位置して水平に配置された支持ブラケットと、
    前記可動台を固定台に向けて上,下に昇降するため該支持ブラケットに摺動可能に挿嵌して設けられた昇降ロッドと、
    該昇降ロッドの径方向外側に位置して前記支持ブラケットに摺動可能に挿嵌して設けられ、前記昇降ロッドの周囲で前記可動台を水平状態に保つように上端側が該可動台にそれぞれボルトを介して取付けられた複数のガイドロッドと、
    該複数のガイドロッドよりも外側に位置して前記支持ブラケットに設けられ、上端側で前記固定台を水平状態に支持する複数の支柱と、
    前記支持ブラケットから下向きに垂下して設けられ、圧油が給排されることにより前記固定台に対して前記可動台と一緒に前記昇降ロッドおよび各ガイドロッドを昇降駆動する油圧シリンダと、
    該油圧シリンダに対し油圧閉回路を用いて接続され、サーボモータで正,逆転されることにより前記圧油を該油圧シリンダに向けて一方向または逆方向に給排するサーボモータ駆動式の油圧ポンプと、
    該油圧ポンプから油圧シリンダに給排する前記圧油の圧力を検出する圧力センサと、
    前記油圧シリンダのストローク位置を検出する位置センサと、
    前記複数の支柱にそれぞれ設けられ、前記油圧シリンダにより可動台が駆動されるときに該可動台から前記成形型を介して固定台が受ける荷重を前記支柱毎に個別に検出する複数の荷重検出手段と、
    該各荷重検出手段、前記位置センサおよび圧力センサからの検出信号に基づいて前記サーボモータを正,逆転または停止させ、前記油圧ポンプから油圧シリンダに向けた圧油の給排,停止を制御するモータ制御手段とを備える構成としたことを特徴とする粉末打型装置。
  2. 前記荷重検出手段はロードセルにより構成してなる請求項に記載の粉末打型装置。
  3. 前記位置センサは、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの中間のストローク位置を検出する中間センサと、前記油圧シリンダのロッドが伸縮するときの速度を減速するため該中間センサよりも僅かに上側となる位置に配置された減速センサとを含んで構成してなる請求項1または2に記載の粉末打型装置。
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