JPH05153975A - 耐熱性カタラーゼ - Google Patents

耐熱性カタラーゼ

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JPH05153975A
JPH05153975A JP32348291A JP32348291A JPH05153975A JP H05153975 A JPH05153975 A JP H05153975A JP 32348291 A JP32348291 A JP 32348291A JP 32348291 A JP32348291 A JP 32348291A JP H05153975 A JPH05153975 A JP H05153975A
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誠治 蝦名
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Abstract

(57)【要約】 【構成】アスペルギルス・テレウス、アクレモニウム・
アラバメンシスまたはサーモアスカス・オーランチアカ
スに由来し、80℃、pH7、保持時間30分の条件下
において少なくとも60%以上の残存活性を有する耐熱
性カタラーゼ。 【効果】本発明のカタラーゼは高温でも安定であるか
ら、高温の水溶液中の過酸化水素を分解除去するのに有
用であり、特に水溶液の液性がアルカリ性の場合には、
特に効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた新規な
カタラーゼに関する。本発明のカタラーゼは高温条件下
での過酸化水素分解能を持つため、例えば高温の廃液処
理や過酸化水素の分解を必要とする食品加工等に有利に
用いられる。
【0002】
【従来の技術,発明が解決しようとする課題】従来、カ
タラーゼとして、微生物由来のもの(特開昭55−13
5588,特開昭60−83579,特公昭63−37
88,特公昭49−4956,特公平2−76579)
及び豚・牛の肝臓などの動物由来のカタラーゼなどが知
られている。しかしながら、これら従来のカタラーゼで
は、その使用条件によっては耐熱性の点で充分ではな
い。本発明の目的は、従来のカタラーゼと比較して一段
と優れた耐熱性を有するカタラーゼを提供するにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱性カ
タラーゼについて鋭意検討を行い、自然界より種々の微
生物をスクリーニングに供試した。その結果、糸状菌で
あるアクレモニウム・アラバメンシス,サーモアスカス
・オーランチアカスおよびアスペルギルス・テレウス由
来のカタラーゼが耐熱性に優れていることを発見し本発
明に至った。
【0004】本発明のカタラーゼは、いずれも80℃,
pH7,保持時間30分の条件下において60%以上の
残存活性を示し、特に、サーモアスカス・オーランチア
カス由来のカタラーゼは90%の残存活性を示した。
【0005】また、本発明のカタラーゼの至適温度は3
0〜50℃であるが、85℃においても至適温度(30
℃)における活性の30%以上の活性を示し、特に、ア
クレモニウム・アラバメンシス由来のカタラーゼは55
%の活性を示した。
【0006】本発明の耐熱性カタラーゼは、従来のカタ
ラーゼとほぼ同様の特性を持ちながら、高温下での耐性
がきわめて大きいことに特徴がある。いくつかの特性を
以下に示す。
【0007】(イ)熱安定性 前述の通り、種々の温度において、pH7で30分間保
持した後の残存活性は、80℃においてはアクレモニウ
ム・アラバメンシスおよびアスペルギルス・テレウス由
来のカタラーゼが66%,サーモアスカス・オーランチ
アカス由来のカタラーゼが90%の残存活性を示した。
因みに、耐熱性カタラーゼとして知られているアスペル
ギルス・ニガー由来のカタラーゼ(市販品、商品名「カ
タザイム」)は同じ処理で、残存活性0%となった。ま
た、85℃,30分間保持した後の残存活性は、アスペ
ルギルス・テレウス由来のカタラーゼでは0%となった
が、アクレモニウム・アラバメンシス由来のカタラーゼ
で36%,サーモアスカス・オーランチアカス由来のカ
タラーゼでは47%の残存活性を示した。
【0008】(ロ)至適温度 従来のアスペルギルス・ニガー由来のカタラーゼ(市販
品、商品名「カタザイム」)は60℃に至適温度を持つ
のに対し、本発明のカタラーゼはいずれも30〜50℃
に至適温度を有する。しかしながら、従来品は高温にお
ける酵素活性が非常に低く、30℃に於ける酵素活性に
比べ85℃では10%以下となるのに対し、アスペルギ
ルス・テレウス由来のカタラーゼでは30%、アクレモ
ニウム・アラバメンシス由来のカタラーゼでは55%,
サーモアスカス・オーランチアカス由来のカタラーゼで
は46%の活性を示した。
【0009】(ハ)pH安定性 本発明のカタラーゼはアルカリ性での安定性に優れ、1
00U/mlの酵素液をpH12で30℃,60分保持し
た後の残存活性はアスペルギルス・テレウス由来のカタ
ラーゼで100%、アクレモニウム・アラバメンシスお
よびサーモアスカス・オーランチアカス由来のカタラー
ゼでは80%を示した。一方、従来のアスペルギルス・
ニガー由来のカタラーゼ(市販品、商品名「カタザイ
ム」)では、同じ処理条件で46%の残存活性しかなか
った。
【0010】(ニ)至適pH 本発明のカタラーゼはいずれもpH6〜9に至適を持
ち、pH11でもpH7における活性の86〜92%の
活性を示す。
【0011】(ホ)高温・高アルカリ条件での活性 pH11,70℃での活性はpH7,30℃での活性に
比べ、従来のアスペルギルス・ニガー由来のカタラーゼ
(市販品、商品名「カタザイム」)が10%であるのに
対し、アスペルギルス・テレウスが30〜40%,サー
モアスカス・オーランチアカスは35〜40%,アクレ
モニウム・アラバメンシスは64%の活性を示した。
【0012】(ヘ)分子量 いずれの菌株も約360,000であった。なお、カタ
ラーゼの活性は5分間反応後の残存基質過酸化水素をチ
オ硫酸ナトリウムで滴定することにより、カタラーゼに
よって分解された過酸化水素を求める。活性は、1分間
に1マイクロモルの過酸化水素を分解する時を1単位
(U)とした。
【0013】本発明の耐熱性カタラーゼは、耐熱性カタ
ラーゼ生産能を有するアスペルギルス・テレウス(Aspe
rgillus terreus )、アクレモニウム・アラバメンシス
(Acremonium alabamensis)またはサーモアスカス・オ
ーランチアカス(Thermoascus aurantiacus )を、好気
的に培養して得られた菌体及びその培養上清から採取さ
れる。
【0014】本発明の耐熱性カタラーゼ生産菌として
は、アスペルギルス・テレウス,アクレモニウム・アラ
バメンシス,サーモアスカス・オーランチアカスが挙げ
られ、アスペルギルス・テレウスの代表的な保存菌株と
しては、アスペルギルス・テレウス IFO 410
0,アスペルギルス・テレウス IFO 6123,ア
スペルギルス・テレウス ATCC 32587,アス
ペルギルス・テレウス ATCC 32589等が挙げ
られる。アクレモニウム・アラバメンシスの代表的な保
存菌株としては、アクレモニウム・アラバメンシス A
TCC 26796が挙げられる。サーモアスカス・オ
ーランチアカスの代表的な保存菌株としては、サーモア
スカス・オーランチアカス IFO 6766,サーモ
アスカス・オーランチアカス IFO 9748,サー
モアスカス・オーランチアカス IFO 9862,サ
ーモアスカス・オーランチアカス IFO 3169
3,サーモアスカス・オーランチアカス IFO 31
910等が挙げられる。
【0015】これらのカタラーゼ生産菌は、それぞれの
菌株が活発に増殖しうる条件下で、常法により培養され
る。例えば、炭素源としてはこれらの微生物が資化しう
るものであればいずれでも良いが、グルコース、可溶性
デンプンなどが好ましい。炭素源の他、窒素源,ミネラ
ル類及びビタミン類などを含有させることが望ましい。
窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類,硝酸塩
類,ペプトン,酵母エキス,コーン・スチープ・リカー
などが好適に利用される。ミネラル類としては、例え
ば、燐酸塩類,マグネシウム塩類,カリウム塩類,カル
シウム塩類,コバルト塩類,亜鉛塩類及び鉄塩類などを
使用することができる。
【0016】培養温度は、微生物の種類によって異な
り、一概には特定し得ないが、例えば、アスペルギルス
・テレウスについては、通常15〜37℃、好ましくは
24〜34℃である。アクレモニウム・アラバメンシス
については、通常26〜53℃、好ましくは37〜48
℃である。サーモアスカス・オーランチアカスについて
は、通常30〜55℃、好ましくは37〜50℃であ
る。
【0017】培養pHについても微生物の種類により異
なり、例えば、アスペルギルス・テレウスについては通
常pH3〜10、好ましくはpH6〜9である。アクレ
モニウム・アラバメンシスについては通常pH3〜7.
5、好ましくはpH3〜6である。サーモアスカス・オ
ーランチアカスについては通常pH3〜10、好ましく
はpH5〜9である。実際の培養においては、培養pH
を一定に保つのが好ましく、pH調整には苛性ソーダ,
アンモニア水などのアルカリや硫酸等の酸が用いられ
る。
【0018】培養終了後、培養液から耐熱性カタラーゼ
を採取するには、通常の方法を用いることができる。す
なわち、培養液から、例えば遠心分離または濾過などに
より培養菌体を濃縮分離する。得られた菌体を、超音
波,フレンチプレスまたは機械的な磨砕などによる破
壊、またはシクロヘキサン,トルエン,酢酸エチルなど
による自己消化を行うことによって、カタラーゼを菌体
外に排出,可溶化させ、粗酵素標品が得られる。なお、
菌体を除いた培養液中にもカタラーゼが多量に存在し、
培養上清液そのものも粗酵素標品として得られる。
【0019】これをさらに精製するには、例えばDEA
E−セルロース等によるイオン交換クロマトグラフィ
ー、ハイドロキシアパタイトによるクロマトグラフィ
ー、または各種ゲルを用いるゲル濾過、あるいは硫安な
どによる塩析、エタノール及びアセトンなどによる有機
溶媒沈澱などの酵素精製技術から適宜選択し、これらの
方法を単独または組み合わせることにより、精製採取が
可能である。また、用途のよっては、精製を行わない粗
酵素標品も、そのままカタラーゼ含有物としての使用が
可能である。
【0020】このようにして得られた耐熱性カタラーゼ
は、10℃以下の低温から80℃以上の高温に至るま
で、その水溶液に含有される過酸化水素の分解除去が可
能である。このときのカタラーゼ濃度および使用量は、
処理水溶液の温度,pHにより適宜選択される。また、
その使用条件については、本発明の耐熱性カタラーゼの
活性が残存する条件であればよく、前記の本発明耐熱性
カタラーゼの性質を勘案して決定される。
【0021】
【実施例】実施例により本発明を更に具体的に説明す
る。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1アスペルギルス・テレウス IFO4100由来カタラ
ーゼの調製 ポテトデキストロース斜面培地で生育させた菌体を、下
記組成培地200mlを入れた1L三角フラスコに4〜5
白金耳植菌し、24℃で2〜3日間振とう培養した。 培地組成 シュクロース 50g/L 麦芽エキス 20g/L 酵母エキス 5g/L pH4.5(無調整) 121℃,20分間滅菌した。ペレット状に生育した菌
体を吸引濾過して集め、pH7の50mM燐酸緩衝液で
洗浄した。同一緩衝液で菌体を懸濁、超音波で均一化し
た後フレンチプレス(アミコン社製)で破砕した。得ら
れた菌体破砕液を遠心分離にかけ不溶物を除去し、カタ
ラーゼの粗酵素液を得た。この粗酵素液を5℃に保ちつ
つ、エタノール濃度55%になるようにエタノールを徐
々に添加してカタラーゼを沈澱させた。このカタラーゼ
含有画分をpH7,50mM燐酸緩衝液で再溶解した
後、不溶物を遠心分離で除き上清液を採取した。この上
清液をアミコン社製YM−100の限外濾過膜で濃縮し
て部分精製カタラーゼを調整した。菌体内のカタラーゼ
は10,000U/g dry cell,エタノール
沈澱収率100%,限外濾過収率95%となり、9,0
00U/mg蛋白の比活性の酵素液を得た。
【0022】実施例2アクレモニウム・アラバメンシス ATCC26796
由来のカタラーゼの調製 実施例1と同様の培地に植菌し、37℃で3〜5日間振
とう培養する。微細ペレットがわずかに存在するほぼ均
一の菌液を実施例1と同様に処理して3,000U/g
dry cellのカタラーゼ粗酵素液を得た。この
粗酵素液を55%エタノール沈澱により回収率60%で
100U/mg蛋白の比活性の部分精製酵素液を得た。
【0023】実施例3サーモアスカス・オーランチアカス IFO9862由
来のカタラーゼ調製 下記の培地に植菌し、37℃で13日振とう培養した菌
液のペレットを除く均一液を同一培地に10ml移植
し、更に37℃で4日振とう培養した。 培地組成 グルコース 20g/L 麦芽エキス 20g/L ペプトン 1g/L コーンスチープリカー 10g/L pH4.5(無調整) 121℃,20分間滅菌した。このように培養すること
により得られたパルプ状の菌液を実施例1と同様に処理
し、20,000U/g dry cellの粗酵素液
を得た。この粗酵素液を55%エタノール沈澱により回
収率100%で500U/mg蛋白の部分精製酵素を得
た。
【0024】実施例4カタラーゼの耐熱性 (イ)実施例1で得たカタラーゼ (ロ)実施例2で得たカタラーゼ (ハ)実施例3で得たカタラーゼ (ニ)市販カタラーゼ(アスペルギルス・ニガー由来,
商品名「カタザイム」,ノボ・インダストリー社製) (ホ)市販カタラーゼ(豚肝臓由来,商品名「SPAT
−L」,天野製薬社製) 上記5種類のカタラーゼをそれぞれ500U/mlにな
るようにpH7の燐酸緩衝液で調整し、30分間各温度
で保温した後、酵素の残存活性を測定した。カタラーゼ
の活性は次の方法によって測定した。
【0025】H2 2 基質〔燐酸緩衝液(pH7)10
0mlに30%H2 2 125μlを加えたもの〕を反
応バイアルに5ml入れ30℃の水浴中で20分保温し
ておく。これに同一緩衝液で約10U/mlに希釈した
酵素試料1mlを添加し正確に5分間反応させる。5分
反応後、1N硫酸2mlを添加し反応を止め残存H2
2 を1/200Nチオ硫酸ナトリウム(factor=
1.000)で滴定して求める。ブランクは試料のかわ
りに燐酸緩衝液1mlを添加した。以下の計算方法でカ
タラーゼの力価をもとめた。 1/200Nチオ硫酸ナトリウム1ml=2.5μMH
2 2 カタラーゼ力価(U/ml)=X×n n:希釈倍数 X:標準曲線のグラフよりy=(To −Ts )×24.
5/To ×2.5×f のx軸の値Xを求める。 f=1/200Nチオ硫酸ナトリウムのファクター(=
1) To =ブランクの滴定値(ml) Ts =サンプルの滴定値(ml) 24.5/To =初発基質濃度による活性測定変化に対
する補正値 カタラーゼの残存活性は下記表1のとおりであった。
【0026】
【表1】 表1 耐熱性 酵素 各保持温度での残存活性(%) 10℃ 30℃ 60℃ 70℃ 80℃ 85℃ 本発明品−1* 107 100 102 76 66 0 本発明品−2* 95 90 74 70 66 36 本発明品−3* 102 102 102 100 90 47 市販品−1* 93 92 59 10 0 0市販品−2* 94 100 15 0 0 0 * 本発明品−1: アスペルギルス・テレウス由来
(実施例1) 本発明品−2: アクレモニウム・アラバメンシス由来
(実施例2) 本発明品−3: サーモアスカス・オーランチアカス由
来(実施例3) 市販品−1 : アスペルギルス・ニガー由来,商品名
「カタザイム」 市販品−2 : 豚肝臓由来,商品名「SPAT−L」
【0027】表1に示されるとおり、本発明のカタラー
ゼは従来のカタラーゼと比較して高温下にさらされても
著しく高い安定性を示した。すなわち、70℃で30分
保温した後でも本発明カタラーゼは70〜100%の残
存活性を有し、高い安定性を示した。一方、従来品は1
0%以下と低いものであった。なお、本発明品は80℃
においても66%以上の残存活性を有し、高い安定性を
示した。
【0028】実施例5各種カタラーゼの至適温度 実施例4で示した5種類のカタラーゼについて、各温
度,5分間の活性を測定した。
【表2】 表2 至適温度 酵素 各温度における相対活性(%) 10℃ 30℃ 60℃ 70℃ 80℃ 85℃ 本発明品−1* 66 100 84 76 62 30 本発明品−2* 42 100 83 70 61 55 本発明品−3* 80 100 85 77 50 46 市販品−1* 72 100 118 72 61 10市販品−2* 91 100 25 5 0 0 * 本発明品−1: アスペルギルス・テレウス由来
(実施例1) 本発明品−2: アクレモニウム・アラバメンシス由来
(実施例2) 本発明品−3: サーモアスカス・オーランチアカス由
来(実施例3) 市販品−1 : アスペルギルス・ニガー由来,商品名
「カタザイム」 市販品−2 : 豚肝臓由来,商品名「SPAT−L」
【0029】表2に示されるとおり、60℃に至適温度
を持つ市販のアスペルギルス・ニガー由来品と比べ、至
適温度は30〜50℃であるが高温下でも酵素活性は高
く、85℃,5分間の反応で従来品が10%と低下する
のに対し30%以上の活性を示した。
【0030】実施例6各種カタラーゼのアルカリ安定性 実施例4で示した6種類のカタラーゼを100U/ml
となるように各pH緩衝液で希釈し、所定pHに調整し
た。これらを30℃,60分保温した後、残存活性をp
H7にて測定した。尚、アルカリ側はグリシン−NaO
H緩衝液を使用した。結果を表3に示す。
【0031】
【表3】 表3 アルカリ安定性 酵素 各保持pHでの残存活性(%) 7.0 11.0 12.0 本発明品−1* 100 100 100 本発明品−2* 80 80 80 本発明品−3* 102 100 86 市販品−1* 100 100 46市販品−2* 100 0 0 * 本発明品−1: アスペルギルス・テレウス由来
(実施例1) 本発明品−2: アクレモニウム・アラバメンシス由来
(実施例2) 本発明品−3: サーモアスカス・オーランチアカス由
来(実施例3) 市販品−1 : アスペルギルス・ニガー由来,商品名
「カタザイム」 市販品−2 : 豚肝臓由来,商品名「SPAT−L」
【0032】表3に示すとおり、アルカリ性でも安定で
ある従来のアスペルギルス・ニガー由来カタラーゼもp
H12で50%以下まで低下する。これに対し、本発明
品は80%以上の高い安定性を示した。
【0033】
【発明の効果】本発明のカタラーゼは高温環境下で高い
カタラーゼ活性を示し、従来のアスペルギルス由来のカ
タラーゼの3〜5倍と高く、又、その安定性も高い。さ
らに、アルカリ性においても非常に安定で、特に高温,
高アルカリ性下では従来のカタラーゼに比べ著しく安定
であった。従って、本発明のカタラーゼは高温の水溶液
中の過酸化水素を分解除去するのに有用であり、特にそ
の液性が高アルカリ性である場合にはより有効である。
フロントページの続き (72)発明者 家坂 博幸 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アスペルギルス・テレウス(Aspergillus
    terreus )、アクレモニウム・アラバメンシス(Acremo
    niumalabamensis)またはサーモアスカス・オーランチ
    アカス(Thermoascus aurantiacus )に由来し、80
    ℃、pH7、保持時間30分の条件下において少なくと
    も60%以上の残存活性を示す耐熱性カタラーゼ。
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