JPH05152719A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH05152719A
JPH05152719A JP33772291A JP33772291A JPH05152719A JP H05152719 A JPH05152719 A JP H05152719A JP 33772291 A JP33772291 A JP 33772291A JP 33772291 A JP33772291 A JP 33772291A JP H05152719 A JPH05152719 A JP H05152719A
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JP
Japan
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photoresist film
electrodeposition coating
polymer
printed wiring
carboxyl group
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JP33772291A
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Hirokane Taguchi
裕務 田口
Yasushi Niitsuma
裕史 新妻
Masaru Kato
勝 加藤
Osahiro Nakagawa
修太 中川
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 得られるポジ型フォトレジスト膜が、成膜
性、基板に対する密着性及び柔軟性等に優れ、ランド幅
及びライン幅を小さくして高密度のプリント配線板を得
る方法を提供する。 【構成】 p−ビニルフェノール又はこれと2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートを構成単量体とし、カ
ルボキシル基を有しない重合体に、0.5meq/g以
上で2.5meq/g以下のo−キノンジアジド基と、
0.3meq/g以上で2.5meq/g以下のカルボ
キシル基を導入した感光性樹脂を主成分とする電着塗料
を用いて、電着塗装法により銅張積層板にポジ型フォト
レジスト膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スルーホールカバーリ
ング性やファインパターン形成性に優れたポジ型フォト
レジスト膜形成用電着塗料を用いて、プリント配線板を
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の多くは、銅箔を張った
積層板(以下「銅張積層板」と略す)の表面に感光性フ
ィルムをラミネートした後、配線パターン形成用マスク
を重ねて露光及び現像を行いエッチングレジスト膜を形
成した後、エッチングによって回路パターン以外の不要
な銅箔を除去し、しかるのち前記エッチングレジスト膜
を脱膜することによって製造されている。しかし、最近
ではプリント配線板の高密度化を図る一環として、スル
ーホールのランド幅やライン幅を小さくする試みが行な
われ、感光性フィルムを用いる方法では限界に近づきつ
つある。即ち、感光性フィルムを用いる従来法、いわゆ
るテンティング法では、スルーホール部をエッチング液
より保護するために、スルーホール部に硬化した感光層
よりなる蓋を形成するが、その蓋を銅張積層板上に密着
させる接触部として、ある一定の幅以上のランドを必要
とするため、プリント配線板の高密度化に対応しにくい
という問題がある。また、感光性フィルムは、2枚のフ
ィルムの間に感光層を挟み込むという構造に起因して、
技術上、感光層の厚みを小さくしにくく、感光性フィル
ムの感光層は通常約20μm以上の厚みがあるため、プ
リント配線板を製造する際の露光、現像及びエッチング
の各工程において、解像度やラインの密着性及び精度等
に種々の障害が発生し、更には銅箔上の傷に追従しにく
いこともあって、ライン幅が数十μm以下のファインパ
ターンの形成に不適当であるという問題もある。
【0003】一方、電着塗装法は複雑な形状を有する導
電性の金属上に、均一な薄膜を形成するのに適した方法
として知られており、フォトレジスト膜を形成するのに
適した電着塗料を用いて、スルーホールを有する銅張積
層板に電着塗装すれば、テンティング法を利用する感光
性フィルムとは異なり、スルーホール内部まで均一にフ
ォトレジスト膜を形成できる。電着塗装法により形成さ
れたフォトレジスト膜は、希アルカリ性の現像液及び酸
性のエッチング液に対しスルーホール内部の銅箔を直接
保護することができるため、電着塗装法によりフォトレ
ジスト膜を形成すれば、ランドレス化が可能となり、プ
リント配線板を高密度化することができる。又、電着塗
装法では複雑な形状を有する導電性の金属、例えば銅等
に数μmから十数μm程度のレジスト薄膜を均一かつ容
易に形成できるため、フォトレジスト膜の解像度、現像
によりファインパターン化したフォトレジスト膜の銅箔
への密着性及び銅箔の傷部分へのフォトレジスト膜の追
従性等において電着塗装法は優れており、これらの特長
もプリント配線板の高密度化に大きく寄与する。
【0004】以上のように、電着塗装法は種々の点で高
密度のプリント配線板を得るための手段として有利であ
ることから、電着塗装法によりポジ型フォトレジスト膜
を形成するための電着塗料組成物が種々提案されてお
り、例えば酸性基を有するα,β−エチレン性不飽和化
合物と水酸基を有する重合性単量体を共重合した後、該
重合体の水酸基にキノンジアジドスルホン酸化合物をエ
ステル化反応で付加し、更にα,β−エチレン性不飽和
化合物の酸性基をアルカリ中和し、水中に分散すること
によって得られる電着塗料組成物(特開昭61−206
293)、特定の酸価を有するカルボキシル基含有ポリ
マーとp−ビニルフェノールを構成単量体とするポリマ
ーにキノンジアジド類を導入せしめたポリマーとを含有
する電着塗料組成物(特開平3−100073)及び特
定の酸価を有するカルボキシル基含有ポリマーとキノン
ジアジド基を有する芳香族化合物からなる電着塗料組成
物等が知られている(特開平3−100074)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電着塗料組成物を用いて銅張積層板にポジ型フォトレジ
スト膜を形成すると、得られるポジ型フォトレジスト膜
は、成膜性、基板に対する密着性及び柔軟性等が不十分
であり、ランド幅及びライン幅を小さくして高密度のプ
リント配線板を得るためには、さらにフォトレジスト膜
の特性を改善することが望まれている。本発明は、電着
塗装法により得られるポジ型フォトレジスト膜に関する
上記欠点を解消した高密度のプリント配線板の製造方法
を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高密度の
プリント配線板を製造するのに適したポジ型フォトレジ
スト膜形成用電着塗料を得るべく、鋭意検討を重ねた結
果、水酸基を有する特定の重合性単量体からなる重合体
にキノンジアジド基及びカルボキシル基を導入した感光
性樹脂を主成分とする電着塗料が極めて有効であること
を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は
電着塗装法により銅張積層板にポジ型フォトレジスト膜
を形成した後、配線パターン形成用マスクを介して当該
ポジ型フォトレジスト膜に活性光線を照射し、次いで希
アルカリ水溶液と接触させることにより当該ポジ型フォ
トレジスト膜の現像を行い、現像により露出させた銅箔
を除去するエッチング工程及び配線パターン上のポジ型
フォトレジスト膜を脱膜する工程を経て、所望の配線パ
ターンを形成するプリント配線板の製造方法において、
ポジ型フォトレジスト膜形成用電着塗料として、p−ビ
ニルフェノール又はこれと2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートを構成単量体とし、カルボキシル基を
有しない重合体に、0.5meq/g以上で2.5me
q/g以下のo−キノンジアジド基と、0.3meq/
g以上で2.5meq/g以下のカルボキシル基を導入
した感光性樹脂を主成分とする電着塗料を用いることを
特徴とするプリント配線板の製造方法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。なお、本
明細書においてアクリート及び/又はメタクリレートを
(メタ)アクリレートと表す。本発明において用いる電
着塗料は、p−ビニルフェノール又はこれと2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートを構成単量体とし、カ
ルボキシル基を有しない重合体Aにカルボキシル基及び
o−キノンジアジド基を導入した感光性樹脂を主成分と
する。
【0008】本発明における重合体Aには、所望により
他の単量体を構成単量体として組み入れることもでき、
好ましい他の構成単量体として具体的には以下の単量体
がある。即ち、スチレン、p−ビニルトルエン、N−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、ベンジルメ
タクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、メチルアクリレート、トリフルオロエチルメタク
リレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチ
ルマレエート、エチルフマレート、アクリロニトリル、
アクリルアミド、ジエチルフマレート、フェニルマレイ
ミド、ブチルアクリレート、マレイミド、ジメチルマレ
エート、ジエチルマレエート及びブチルメタクリレート
等の単量体である。
【0009】本発明における重合体Aは、p−ビニルフ
ェノールの単独重合体、p−ビニルフェノールと2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートとの共重合体、p
−ビニルフェノールと2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート以外の共重合性単量体との共重合体、又はp
−ビニルフェノール、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート以外の共重合性単量体との共重合体であり、これら
の重合体又は共重合体における各構成単量体の割合につ
いては、特に制限はないが、所定量のo−キノンジアジ
ド基を効率よく重合体Aに導入するには、重合体Aを構
成する全単量体の10mol%以上をp−ビニルフェノ
ールとするのがよく、その他の単量体の割合は必要に応
じて適宜調整すれば良い。
【0010】本発明における重合体Aの分子量は特に限
定されないが、重量平均分子量が約1500から350
00のものが好ましく、電着塗装後の成膜性や銅箔に対
する密着性を考慮すると、重量平均分子量は10000
から35000のものがより好ましい。本発明における
重合体Aの市販品として、例えばポリp−ビニルフェノ
ールであるマルカリンカーM(丸善石油化学株式会社製
商品名)及びp−ビニルフェノールと2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの共重合体であるCHM(丸善石油
化学株式会社製商品名)等がある。
【0011】本発明における感光性樹脂を得るには、重
合体Aにカルボキシル基とo−キノンジアジド基を導入
する必要がある。これらの官能基を導入する反応に特に
制限はないが、一般にカルボキシル基を導入する反応の
温度はo−キノンジアジド基を導入する反応の温度に比
較して高温であることが多く、一方o−キノンジアジド
基は高温では不安定な官能基であることから、まず重合
体Aにカルボキシル基を導入して重合体A’を合成し、
その後重合体A’にo−キノンジアジド基を導入して感
光性樹脂を得る方法が好ましい。
【0012】重合体Aにカルボキシル基を導入するに
は、重合体Aの水酸基と反応性を有する官能基とカルボ
キシル基を有する化合物を、常法により重合体Aと反応
させればよく、カルボキシル基を導入するために用いる
好ましい化合物の具体例としては、分子中にカルボキシ
ル基を2個以上有する多塩基カルボン酸又はその無水物
があり、反応を緩やかな条件下で行うことができること
から多塩基カルボン酸無水物がより好ましい。
【0013】多塩基カルボン酸無水物の具体例として、
例えば無水コハク酸、ノネニル無水コハク酸、ドデセニ
ル無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、
無水イタコン酸、無水フタル酸、メチル無水フタル酸、
テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸及び無水トリメリット酸等がある。本発
明における多塩基カルボン酸無水物として、上記化合物
の1種類又は2種類以上を組み合わせて用いることがで
き、電着塗装後の成膜性や銅箔に対する密着性等を考慮
すると、ドデセニル無水コハク酸、メチル無水フタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びメチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸の中から選ばれる少なくとも1種
類以上の化合物は好ましいものである。特に、ドデセニ
ル無水コハク酸等の長鎖の炭素鎖を有する化合物を使用
すると、得られるフォトレジスト膜は柔軟性を有する傾
向があり、その結果成膜性及び銅箔に対する密着性に優
れたフォトレジスト膜を得ることができる。
【0014】感光性樹脂におけるカルボキシル基の含有
割合は、電着塗装効率や希アルカリ水溶液による現像性
等に優れたフォトレジスト膜を形成させるためには、
0.3〜2.4meq/gの範囲でなければならない。
【0015】重合体Aへのカルボキシル基の導入は、適
当な反応促進剤と溶媒を用いて重合体Aと多塩基カルボ
ン酸無水物とを反応させることにより、容易に行なうこ
とができる。反応の一例を示せば、例えば100重量部
(以下単に部と略す)の重合体Aに対し、50部から4
00部の溶媒を加え、70℃から150℃に加熱して均
一な溶液とし、この溶液に所定量の多塩基カルボン酸無
水物と多塩基カルボン酸無水物に対し0.01モル%か
ら5モル%の反応促進剤を加え、70℃から150℃で
1時間から10時間反応させる。
【0016】反応促進剤の好ましい具体例としては、テ
トラエチルアンモニウムブロマイドあるいはテトラブチ
ルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩やト
リエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミ
ン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルトルイ
ジンあるいはピリジン等の3級アミン等を用いることが
できるが、特に限定されるものではない。
【0017】溶媒としては、多塩基カルボン酸無水物と
反応しうる活性な官能基例えば水酸基等を有しないもの
が好ましく、具体例としてテトラヒドロフラン、ジオキ
サン、エチレングリコールジエチルエーテルあるいはジ
エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、
酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルカルビトールアセテー
トあるいはブチルカルビトールアセテート等のエステル
類又ははアセトン、メチルエチルケトンあるいはメチル
イソブチルケトン等のケトン類がある。
【0018】o−キノンジアジド基を導入した感光性樹
脂を得るには、重合体Aの水酸基との反応性を有する官
能基とo−キノンジアジド基を有する化合物を、重合体
Aと、より好ましくは重合体A’と反応させればよく、
o−キノンジアジド基を導入するための化合物の好まし
い具体例としては、o−キノンジアジド類のスルホニル
ハライド等がある。
【0019】o−キノンジアジド類のスルホニルハライ
ドの好ましい具体例としては、1,2−ベンゾキノンジ
アジド−4−スルホニルクロライド、1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホニルクロライド及び1,2−
ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロライド等が
ある。
【0020】感光性や希アルカリ水溶液による現像性等
に優れたフォトレジスト膜を形成するためには、感光性
樹脂におけるo−キノンジアジド基の含有割合を0.5
〜2.4meq/gの範囲としなければならない。
【0021】o−キノンジアジド基を導入した感光性樹
脂を得るには、例えば以下のように反応させれば良い。
即ち、o−キノンジアジド類のスルホニルハライドと重
合体A’を適当な溶剤に溶かし、均一な溶液とした後、
10℃〜50℃に保ちながらアルカリを加えて、脱ハロ
ンゲン化水素反応を行なう。なお、ここで使用する重合
体A’は、溶液としてではなく、単離したものとして使
用してよい。但し、重合体A’を溶かす溶剤としては水
酸基を有しないものが好ましい。又、o−キノンジアジ
ド類のスルホニルハライドを反応させるときの反応溶剤
は水酸基を有しないものであることが好ましく、例えば
アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン及びジエチ
レングリコールジメチルエーテル等を用いることができ
る。好ましいアルカリの具体例としては、水酸化ナトリ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカ
リ水溶液やトリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロ
ヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジ
メチルトルイジンあるいはピリジン等の3級アミンを使
用でき、反応によって生成するハロゲン化水素の当量以
上用いることが好ましい。脱ハロンゲン化水素反応の反
応時間は通常数分から5時間でよく、その後酸を加えて
反応系を酸性にし、脱溶剤するかあるいは析出した樹脂
を濾別することによって反応生成物を単離し、更に水洗
後乾燥することによって容易に感光性樹脂を得ることが
できる。
【0022】上記のようにして得た感光性樹脂のカルボ
キシル基をアミン等のアルカリを用いて常法により部分
中和することにより、感光性樹脂に水溶性又は水分散性
を付与し、感光性樹脂を主成分とするポジ型アニオン性
電着塗料を得ることができる。
【0023】このフォトレジスト膜形成用電着塗料を用
いれば、常法の電着操作によりフォトレジスト膜を銅張
積層板上に容易に形成できる。銅張積層板上に電着塗装
により形成したフォトレジスト膜は、通常50℃〜12
0℃で加熱乾燥し、紫外線等の活性光線で露光後、例え
ば1%の炭酸ナトリウム水溶液等の希アルカリ水溶液で
現像してレジストパターンを形成した後、塩化第2鉄又
は塩化第2銅等のエッチング液で銅箔をエッチングし、
例えば10%の水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水
溶液を用いた脱膜工程を経ることにより所望の配線パタ
ーンを有する高密度のプリント配線板を得ることができ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明する。 参考例1 ポリp−ビニルフェノール(重量平均分子量1200
0)100部にジエチレングリコールジメチルエーテル
200部を加え、100℃で溶解させ、均一な溶液とし
た。これにジメチルベンジルアミン40部とテトラヒド
ロ無水フタル酸38部を加え、120℃で5時間反応さ
せ、カルボキシル基を導入したポリp−ビニルフェノー
ルのジエチレングリコールジメチルエーテル溶液を得
た。次に、カルボキシル基を導入したポリp−ビニルフ
ェノールのジエチレングリコール溶液100部とo−ナ
フトキノンジアジドスルホニルクロライド17.7部に
アセトンを200部加えて均一な溶液とした後、20℃
に保ちながら、10%炭酸ナトリウム水溶液200部を
加えた後、15分反応させた。この反応液を2500部
の水で希釈し、更に希塩酸を加えてpHを3に調節する
ことによって感光性樹脂〔1〕を析出させた。上記のよ
うにして得た感光性樹脂〔1〕の酸価は1.20meq
/gであり、o−ナフトキノンジアジド基の当量は1.
10meq/gであった。この感光性樹脂〔1〕をよく
水洗した後、アルカリで部分中和することにより、固形
分が74wt%の電着塗料用原料樹脂〔1〕を得た。1
35部の電着塗料用原料樹脂〔1〕を175部のエチル
セロソルブに溶解させた後、6.1部のトリエチルアミ
ンを加えて充分に混合し、不揮発分の重量が10wt%
となるように、攪拌しながら徐々に脱イオン水を加え
て、ポジ型アニオン性電着塗料〔1〕を調製した。
【0025】参考例2 p−ビニルフェノールと2−ヒドロキシエチルメタクリ
レートの1:1共重合体(重量平均分子量10000)
100部にジエチレングリコールジメチルエーテル21
0部を加え、100℃で溶解させ、均一な溶液とした。
これにジメチルベンジルアミン2.4部と無水コハク酸
40部を加え、120℃で5時間反応させ、カルボキシ
ル基を導入したp−ビニルフェノールと2−ヒドロキシ
エチルメタクリレートの1:1共重合体のジエチレング
リコールジメチルエーテル溶液を得た。次に、カルボキ
シル基を導入したポリp−ビニルフェノールと2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートの1:1共重合体のジエチ
レングリコールジメチルエーテル溶液100部とo−ナ
フトキノンジアジドスルホニルクロライド18.2部に
アセトンを200部加えて均一な溶液とした後、20℃
に保ちながら、10%炭酸ナトリウム水溶液200部を
加えた後、60分反応させた。この反応液を2500部
の水で希釈し、更に希塩酸を加えてpHを3に調節する
ことによって感光性樹脂〔2〕を析出させた。上記のよ
うにして得た感光性樹脂〔2〕の酸価は1.99meq
/gであり、o−ナフトキノンジアジド基の当量は1.
17meq/gであった。この感光性樹脂〔2〕をよく
水洗した後、アルカリで部分中和することにより、固形
分が77wt%の電着塗料用原料樹脂〔2〕を得た。1
30部の電着塗料用原料樹脂〔2〕を175部のエチル
セロソルブに溶解させた後、10.1部のトリエチルア
ミンを加えて充分に混合し、不揮発分の重量が10%と
なるように、攪拌しながら徐々に脱イオン水を加えて、
ポジ型アニオン性電着塗料〔2〕を調製した。
【0026】実施例1 電着塗料〔1〕を用いて、スルーホールを有するプリン
ト配線板用の銅張積層板を陽極とし、塗料温度を25℃
とし、電流密度を40mA/dm2 に設定して3分間通
電することにより電着塗装を行なった。電着塗装後、塗
膜の析出した銅張積層板を水洗し、エアーナイフで風乾
した後、100℃で5分間加熱乾燥して、厚みが8μm
の粘着性の無い平滑なフォトレジスト膜を得た。次に、
このフォトレジスト膜上に配線パターン形成用マスクを
真空装置によって密着させ、5KWの超高圧水銀灯を用
いて、照射線量200mJ/cm2 で露光を行なった。
露光後、配線パターン形成用マスクを除去したところ、
未露光部は黄色のままだったのに対し、露光部は脱色
し、充分に配線パターンが識別できた。続いて、1%炭
酸ナトリウム水溶液で現像した後、塩化第2鉄水溶液で
エッチングを行ない、更に10%水酸化ナトリウム水溶
液で残存フォトレジスト膜を除去し、ライン幅及びスペ
ース幅がそれぞれ50μm及び50μmである配線パタ
ーン及びスルーホールを有するプリント配線板を得た。
【0027】実施例2 電着塗料〔2〕を用いて、実施例1と同様な操作を行な
い、ライン及びスペース幅がそれぞれ50μm及び50
μmである配線パターン及びスルーホールを有するプリ
ント配線板を得た。
【0028】
【発明の効果】本発明にかかわるポジ型フォトレジスト
膜形成用電着塗料は、小径スルーホールやランドレスス
ルーホール及びファインパターンの形成に適したもので
あり、この電着塗料を用いることにより高密度プリント
配線板を効率よく製造することができ、本発明の製造方
法は実用上多大な利点を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内 (72)発明者 中川 修太 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成化学工業株式会社名古屋総合研究所 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着塗装法により銅張積層板にポジ型フ
    ォトレジスト膜を形成した後、配線パターン形成用マス
    クを介して当該ポジ型フォトレジスト膜に活性光線を照
    射し、次いで希アルカリ水溶液と接触させることにより
    当該ポジ型フォトレジスト膜の現像を行い、現像により
    露出させた銅箔を除去するエッチング工程及び配線パタ
    ーン上のポジ型フォトレジスト膜を脱膜する工程を経
    て、所望の配線パターンを形成するプリント配線板の製
    造方法において、ポジ型フォトレジスト膜形成用電着塗
    料として、p−ビニルフェノール又はこれと2−ヒドロ
    キシエチル(メタ)アクリレートを構成単量体とし、カ
    ルボキシル基を有しない重合体に、0.5meq/g以
    上で2.5meq/g以下のo−キノンジアジド基と、
    0.3meq/g以上で2.5meq/g以下のカルボ
    キシル基を導入した感光性樹脂を主成分とする電着塗料
    を用いることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
JP33772291A 1991-11-27 1991-11-27 プリント配線板の製造方法 Pending JPH05152719A (ja)

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