JPH05152172A - チツプ状固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

チツプ状固体電解コンデンサおよびその製造方法

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JPH05152172A
JPH05152172A JP2773192A JP2773192A JPH05152172A JP H05152172 A JPH05152172 A JP H05152172A JP 2773192 A JP2773192 A JP 2773192A JP 2773192 A JP2773192 A JP 2773192A JP H05152172 A JPH05152172 A JP H05152172A
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cathode
anode
layer
anode lead
exterior resin
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Application number
JP2773192A
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English (en)
Inventor
Koji Kamioka
浩二 上岡
Hideo Hashimoto
英雄 橋本
Yasuhiro Kobashi
康博 小橋
Junichi Kurita
淳一 栗田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント基板への実装後の絶縁不良やTan
δの増大による不良を低減させることができるチップ状
固体電解コンデンサおよびその製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 コンデンサ素子11aあるいはコンデンサ素
子11aと陰極導電体層16を陽極導出線12が片側に
引き出されるように外装樹脂18で被覆し、その後、外
装樹脂18のみ、外装樹脂18と陽極導出線12、陰極
導電体層16のみ、外装樹脂18と陽極導出線12およ
び陰極導電体層16のいずれかの表面を粗面化し、さら
にその後、外装樹脂18の陽極導出面12aおよび陰極
導出面16aに陽極金属層19および陰極金属層20を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチップ状固体電解コンデ
ンサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のチップ状タンタル固体電解コンデ
ンサは図4に示すような構造となっていた。すなわち陽
極導出線1を具備した弁作用金属であるタンタル金属か
らなる多孔質の陽極体の表面に陽極酸化による誘電体性
酸化皮膜を形成し、この表面に二酸化マンガンなどの電
解質層を形成し、さらにカーボン層および陰極層2を順
次積層形成することによりコンデンサ素子3を構成し、
このコンデンサ素子3は陽極導出線1の突出した先端部
1aと陰極層2の露出部2aを除いて外装樹脂4にて外
装され、陽極導出線1の突出部1aを含む外装樹脂4の
陽極導出線1の引出し面とこの面に隣接する周面に陽極
金属層5を被覆形成するとともに、陰極層2の露出部2
aを含む外装樹脂4の陰極側端部およびこの面に隣接す
る周面に陰極金属層6を被覆形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成されたチップ状タンタル固体電解コンデンサで
は、陽極導出線1および外装樹脂4と、外装樹脂4の陽
極導出面に形成される陽極金属層5との密着強度および
外装樹脂4の陰極導出面に形成される陰極金属層6と、
前記外装樹脂4および陰極導出面との密着強度が弱いも
ので、この場合チップ状タンタル固体電解コンデンサの
外形形状が小さくなるに伴い、陽極金属層5および陰極
金属層6の形成面積も小さくなるため、このチップ状タ
ンタル固体電解コンデンサをプリント基板に実装した
後、プリント基板のたわみや熱ストレスが発生した場
合、特に前記陰極金属層6が剥離して絶縁不良が発生し
やすいという問題点を有していた。また前記陽極導出線
1の表面に酸化物が付着していたり、成形樹脂バリがあ
った場合、Tanδが増大するという問題点を有してい
た。
【0004】本発明はこのような問題点を解決するもの
で、プリント基板への実装後の絶縁不良やTanδの増
大による不良を低減させることができるチップ状固体電
解コンデンサおよびその製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のチップ状固体電解コンデンサおよびその製造
方法は、陽極導出線を具備した弁作用金属からなる陽極
体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を順次
積層してコンデンサ素子を構成し、このコンデンサ素子
における陰極層の陽極導出線と反対側に位置する部分に
は陰極導電体層を形成し、さらに前記コンデンサ素子お
よび陰極導電体層を前記陽極導出線が片側に引き出され
るように外装樹脂で被覆し、その後、外装樹脂のみ、外
装樹脂と陽極導出線、陰極導電体層のみ、外装樹脂と陽
極導出線および陰極導電体層のいずれかの表面を粗面化
し、さらにその後、外装樹脂の陽極導出面および陰極導
出面に陽極金属層および陰極金属層を形成するようにし
たものである。
【0006】
【作用】上記した構成によれば、陽極導出線の表面、外
装樹脂の表面および陰極導電体層のいずれかの表面に微
細な凹凸の引っかかり部が形成されるため、陽極金属層
および陰極金属層との接合強度を高めることができると
ともに、陽極導出線の表面の酸化皮膜および樹脂バリも
除去することができるため、Tanδ特性の向上にも寄
与し、これにより、高品質で、かつ小形大容量のチップ
状固体電解コンデンサを製造することができる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0008】図1は本発明の実施例1におけるチップ状
タンタル固体電解コンデンサの断面図を示し、また図2
は図1に示すチップ状タンタル状固体電解コンデンサの
陰極導電体層を分厚く形成した状態を示したものであ
る。
【0009】図1,図2において、11は弁作用金属で
あるタンタル金属粉末を成形焼結した多孔質の陽極体
で、この陽極体11の表面に陽極酸化により誘電体性酸
化皮膜を形成し、さらにこの表面に二酸化マンガンなど
の電解質層を形成している。また陽極導出線12はタン
タル線からなり、前記陽極体11から導出しているもの
である。
【0010】そしてこの陽極体11の表面への一連の処
理工程は金属リボン13に陽極導出線12を接続した状
態で行われる。14は陽極導出線12に装着したテフロ
ン板で、このテフロン板14は前記陽極体11への電解
質層の形成時に陽極導出線12へ二酸化マンガンが這い
上がって付着するのを防止する絶縁板である。また前記
陽極体11の電解質層の上には浸漬法によりカーボン層
および銀塗料層よりなる陰極層15を順次積層形成して
コンデンサ素子11aを構成している。
【0011】16は陰極導電体層で、この陰極導電体層
16は、コンデンサ素子11aにおける陰極層15のう
ち、陽極導出線12と反対側に位置する対向面17と、
この対向面17に隣接する隣接面の陰極層15の一部に
形成される。この場合、陰極導電体層16は銀粉末を主
成分とする熱硬化性樹脂からなる導電材料で、かつ適正
な粘度に調整した粘稠液にコンデンサ素子11aを浸漬
して、恒温槽で乾燥硬化させることにより形成してい
る。
【0012】なお、この導電材料はPd,Ni,Cuの
いずれか1種または2〜3種よりなる金属混合粉体であ
ってもよく、かつ熱硬化性樹脂は150℃〜180℃に
加熱して硬化するものである。このような浸漬と乾燥を
2〜3回繰り返して図2に示すように分厚く凸状に付着
させることができる。
【0013】またこの陰極導電体層16は吸水性、吸湿
性が小さく、かつ耐湿性の優れたものが望ましく、一
方、ニッケル等の金属板よりなる金属材料であってもよ
い。すなわち、この導電材料は後の金属層形成に使用す
る処理液がコンデンサ素子11aの内部に浸入しないも
のでなければならない。
【0014】上記陰極層15のバインダーとしてはポリ
エーテルアミド系が優れており、さらに陰極層15を含
む陰極導電体層16にシリコーンオイル等を含浸させる
ことにより、処理液のコンデンサ素子11aの内部への
浸入をさらに抑えることができる。これは、LC、ショ
ート、Tanδ、ΔC等の特性劣化を軽減する効果を有
するものである。図1における18は外装樹脂で、この
外装樹脂18は、陽極導出線12が片側に引き出される
ようにコンデンサ素子11aを金型にセットし、トラン
スファーモールド方式により、図2の陰極導電体層16
等を含むコンデンサ素子11aをエポキシ樹脂で樹脂外
装するものである。
【0015】図3(a),(b),(c),(d),
(e),(f)は本発明の一実施例におけるチップ状タ
ンタル固体電解コンデンサの製造工程を示したもので、
図3(a)において、12aは外装樹脂18における陽
極導出面で、この陽極導出面12aは外装樹脂18の成
形体において陽極導出線12の近傍に位置して凹形状に
構成されており、この凹形状により、陽極導出線12が
外装樹脂18の成形体の外形寸法からはみだすことはな
くなり、露出面積を多く取ることができる。
【0016】一方、陽極導出線12と反対側に位置する
対向面17に形成した陰極導電体層16は製品の外形寸
法より長くなっているため、外装樹脂18の成形体は長
くなっているものである。
【0017】図3(b)は図3(a)における外装樹脂
18の成形体を製品規格の外形寸法にカットまたは研削
した状態を示す。この図3(b)において、16aは陰
極導出面で、この陰極導出面16aは外装樹脂18と陰
極導電体層16をカットすることにより図1に示すよう
に表出するもので、この図1における外装樹脂18の成
形体の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれ
か一方、もしくは両方で研磨することにより、表面の粗
面化を行って、微細な凹凸による引っかかりと表面活性
化を行っている。
【0018】この外装樹脂18はエポキシ樹脂のみか、
あるいは粒径1〜200μm、または直径2〜20μ
m、長さ10〜1000μmの繊維状の酸化珪素を含有
するエポキシ樹脂から構成されている。なお、上記した
酸化珪素の他にポリイミド樹脂を含有させても良い。
【0019】また、サンドブラストはガラス、アルミ
ナ、酸化チタンを用い、そのときの粒径は図3(a)の
凹形状の溝内に入るように100μ以下とする。そして
また化学エッチングは、エポキシ樹脂およびエポキシ樹
脂内のフィラーである酸化珪素を粗面化する目的でフッ
酸、過マンガン酸塩、水酸化ナトリウムを用いる。この
時サンドブラストおよび化学エッチングの組み合わせに
よる粗面化を行うことにより、外装樹脂18の表面と陽
極金属層19および陰極金属層20との接合強度をさら
に高めることができる。
【0020】また、外装樹脂18の表面の粗面化は、上
記以外に、あらかじめ圧痕を設けた外装樹脂成形用の金
型を使用して、外装樹脂18の表面を梨地状に加工する
ようにしても、本発明の実施例と同様の作用効果を奏す
るものである。
【0021】図3(c)は陽極導出線12を陽極導出面
12aの凹形状内で上方に折り曲げた状態を示したもの
で、このように陽極導出線12を陽極導出面12aの凹
形状内で上方に折り曲げることにより、陽極導出線12
の表面積を大きくとることができるとともに、陽極導出
線12を陽極導出面12aの凹形状の内部に納めること
ができるため、外観形状についても均整のとれた直方体
にまとめることができる。
【0022】この場合、前記陽極導出線12に、陽極導
出面12aの凹形状の内部において圧延または切り込み
等によるウイークポイントを設ければ、折り曲げ位置が
定まり、かつ折り曲げ形状が安定するため、ストレスを
与えないで陽極導出線12を陽極導出面12aの凹形状
の内部に納めることができる。またレーザマーキング表
示を採用することにより、センサーによる読み取り整列
が可能になるため、個片化工法も採用できる。
【0023】図3(d)は金属層の形成状態を示したも
ので、この金属層は図1に示すように、陽極導出線12
と陽極導出面12aおよび外装樹脂18の成形体の一部
の表面に形成される陽極金属層19と、陽極導出面16
aおよび外装樹脂18の成形体の一部の表面に形成され
る陰極金属層20とよりなり、これらの金属層19,2
0はアルカリ樹脂、化学エッチングと触媒付与の前処理
をした後、無電解Niメッキにより陽極導出線12、陽
極導出面12a、陰極導出面16aおよび外装樹脂18
の成形体のそれぞれの表面に形成される。この場合の陽
極金属層19および陰極金属層20の膜厚は0.5〜
4.0μmの範囲が下地との接合強度において優れてい
るものである。
【0024】図3(e)はネガタイプのフォトレジスト
樹脂を塗布して被覆した状態を示したもので、21はレ
ジスト樹脂層で、このレジスト樹脂層21の中で、前記
残すべき陽極導出線12を含む陽極導出面12a、陰極
導出面16aおよびこれらに隣接する外装樹脂18の成
形体の一部を紫外線照射により反応させて残し、その
後、まだ紫外線照射を行っていないレジスト樹脂層21
の部分を溶解し、続いて前記陽極金属層19および陰極
金属層20でない金属層の部分を酸溶解させる。
【0025】そして最後に、紫外線照射により反応させ
たレジスト樹脂層21の部分をアルカリ溶解によって除
去することにより、陽極導出線12を含む陽極導出面1
2a、陰極導出面16aおよびこれらに隣接する外装樹
脂18の成形体の一部と反応する陽極金属層19と陰極
金属層20が露出する。この場合、外装樹脂18の成形
体の一部に露出した陽極金属層19と陰極金属層20は
絶縁帯域を形成し、かつ電気的に完全に分離された両極
部分を構成している。
【0026】図3(f)は両極を半田金属層で被覆した
状態を示したもので、22は陽極側の半田金属層、23
は陰極側の半田金属層である。そしてこれらの半田金属
層22,23は溶融半田浴中の半田コーティングにより
形成されるが、陽極側の半田金属層22は図1に示すよ
うに陽極金属層19の表面を被覆し、一方、陰極側の半
田金属層23は図1に示すように陰極金属層20の表面
を被覆する。
【0027】そしてこのようにして製造したものをエー
ジングし、かつ熱処理等をした後、陽極導出線12をチ
ップ状タンタル固体電解コンデンサの外形製品寸法とな
るように切断して金属リボン13より個片化し、それを
検査後、完成させる。
【0028】上記した本発明の一実施例における製造方
法においては、陽極金属層19と陰極金属層20の形成
時において、ストレスがコンデンサ素子11aにかかる
ことはないため、電気的特性ならびに歩留まりにおいて
も優れたものを得ることができる。
【0029】また図4に示す従来における外部取り出し
用の陽極端子5および陰極端子6を省くことができるた
め、従来における陽極端子5、陰極端子6の板厚100
μmを最大4.0μmのメッキ厚に変更でき、これによ
り端子材料としての使用量を大幅に減少させることがで
きる。
【0030】そしてまた従来における外部取り出し用の
陽極端子5の溶接スペースと折り曲げスペースをそれぞ
れ省けるため、体積のより大きい、つまり2ランクぐら
い容量がアップしたコンデンサ素子11aを外装樹脂1
8内に収容することができ、これにより、従来のものに
比べ、1/2.6に小形化することができる。
【0031】(実施例2)以下、本発明の実施例2につ
いて図面を参照しながら説明する。この実施例2は、実
施例1と同様に図1に示すように、まず、陽極導出線1
2を具備した弁作用金属からなる陽極体11の表面に誘
電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を順次積層してコン
デンサ素子11aを構成し、そしてこのコンデンサ素子
11aにおける陰極層15の陰極導出線12と反対側に
位置する部分には陰極導電体層16を形成し、さらに前
記コンデンサ素子11aおよび陰極導電体層16を前記
陽極導出線12が片側に引き出されるように外装樹脂1
8で被覆し、その後、外装樹脂18の表面をサンドブラ
ストと化学エッチングのいずれか一方、もしくは両方に
より粗面化し、さらにその後、外装樹脂18の陽極導出
面12aおよび陰極導出面16aに陽極金属層19およ
び陰極金属層20を形成するようにしたチップ状固体電
解コンデンサにおいて、外装樹脂18を粗面化する際、
陽極導出線12の表面もサンドブラストと化学エッチン
グのいずれか一方、もしくは両方で粗面化するようにし
たものである。
【0032】また陽極導出線12の表面の粗面化は、上
記以外に、切り込み、切削、引っかき傷のいずれかによ
り行うようにしても、本発明の実施例と同様の作用効果
を奏するものである。
【0033】このように外装樹脂18および陽極導出線
12を研磨することにより、表面の粗面化と一部酸化皮
膜および樹脂バリの除去を行うことができるため、微細
な凹凸による引っかかりと表面活性化により、陽極金属
層19および陰極金属層20との接合強度をさらに高
め、かつTanδ特性も向上させることができる。
【0034】(実施例3)以下、本発明の実施例3につ
いて図面を参照しながら説明する。この実施例3は、実
施例1と同様に図1に示すように、まず陽極導出線12
を具備した弁作用金属からなる陽極体11の表面に誘電
体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を順次積層してコンデ
ンサ素子11aを構成し、そしてこのコンデンサ素子1
1aにおける陰極層15の陰極導出線12と反対側に位
置する部分には陰極導電体層16を形成し、さらに前記
コンデンサ素子11aおよび陰極導電体層16を前記陽
極導出線12が片側に引き出されるように外装樹脂18
で被覆し、その後、外装樹脂18の表面をサンドブラス
トと化学エッチングのいずれか一方、もしくは両方によ
り粗面化し、さらにその後、外装樹脂18の陽極導出面
12aおよび陰極導出面16aに陽極金属層19および
陰極金属層20を形成するチップ状固体電解コンデンサ
において、外装樹脂18を粗面化する際、陽極導出線1
2および陰極導電体層16の表面もサンドブラストと化
学エッチングのいずれか一方、もしくは両方で粗面化す
るようにしたものである。なお、この時、陰極導電体層
16は陰極層15と同様に酸化珪素を含んでも良い。
【0035】このように外装樹脂18、陽極導出線12
および陰極導電体層16を研磨することにより、表面の
粗面化と一部酸化皮膜および樹脂バリの除去を行うこと
ができるため、微細な凹凸による引っかかりと表面活性
化により、陽極金属層19および陰極金属層20との接
合強度をさらに高め、かつTanδ特性も向上させるこ
とができる。
【0036】なお、前記本発明の一実施例においては、
コンデンサ素子11aの陰極層15とは別個に陰極導電
体層16を設けたものについて説明したが、コンデンサ
素子11aを外装樹脂18で被覆した場合、前記陰極層
15が外装樹脂18の端面より直接露出するように構成
してもよいものである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外装樹脂
のみ、外装樹脂と陽極導出線、陰極導電体層のみ、外装
樹脂と陽極導出線および陰極導電体層のいずれかの表面
を粗面化するようにしているため、陽極導出線の表面、
外装樹脂の表面および陰極導電体層のいずれかの表面に
は微細な凹凸の引っかかりが形成されることになり、こ
れにより、陽極金属層および陰極金属層との接合強度を
高めることができるとともに、陽極導出線の表面の酸化
皮膜および樹脂バリも除去することができるため、Ta
nδ特性の向上にも寄与し、これにより、高品質で、か
つ小形大容量のチップ状固体電解コンデンサを製造する
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるチップ状タンタル固体
電解コンデンサの断面図
【図2】同チップ状タンタル固体電解コンデンサの陰極
導電体層を分厚く形成した状態を示す断面図
【図3】(a)〜(f)同チップ状タンタル固体電解コ
ンデンサの製造工程を示す外観斜視図
【図4】従来のチップ状タンタル固体電解コンデンサの
断面図
【符号の説明】
11 陽極体 11a コンデンサ素子 12 陽極導出線 12a 陽極導出面 15 陰極層 16 陰極導電体層 16a 陰極導出面 18 外装樹脂 19 陽極金属層 20 陰極金属層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗田 淳一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陽極導出線を具備した弁作用金属からなる
    陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を
    順次積層して構成したコンデンサ素子と、このコンデン
    サ素子を前記陽極導出線と陰極部が相対向する方向に露
    出するように被覆する外装樹脂と、表面を粗面化した外
    装樹脂の陽極導出面および陰極部導出面に形成される陽
    極金属層および陰極金属層とを備えたチップ状固体電解
    コンデンサ。
  2. 【請求項2】外装樹脂の表面の粗面化は、サンドブラス
    トと化学エッチングのいずれか一方、もしくは両方で行
    った請求項1記載のチップ状固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】外装樹脂の表面の粗面化は、あらかじめ圧
    痕を設けた外装樹脂成形用の金型を使用して、外装樹脂
    表面を梨地状に加工することにより行った請求項1記載
    のチップ状固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】陽極導出線の表面を粗面化した請求項1記
    載のチップ状固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】陽極導出線の表面の粗面化は、サンドブラ
    ストと化学エッチングのいずれか一方、もくしは両方で
    行った請求項4記載のチップ状固体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】陽極導出線の表面の粗面化は、切り込み、
    切削、引っかき傷のいずれかにより行った請求項4記載
    のチップ状固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】陽極導出線を具備した弁作用金属からなる
    陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を
    順次積層してコンデンサ素子を構成し、さらにこのコン
    デンサ素子を前記陽極導出線と陰極部が相対向する方向
    に露出するように外装樹脂で被覆し、その後、外装樹脂
    の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれか一
    方、もしくは両方により粗面化し、さらにその後、外装
    樹脂の陽極導出面および陰極部導出面に陽極金属層およ
    び陰極金属層を形成することを特徴とするチップ状固体
    電解コンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】陽極導出線を具備した弁作用金属からなる
    陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を
    順次積層してコンデンサ素子を構成し、さらにこのコン
    デンサ素子を前記陽極導出線と陰極部が相対向する方向
    に露出するように外装樹脂で被覆し、その後、外装樹脂
    および陽極導出線の表面をサンドブラストと化学エッチ
    ングのいずれか一方、もしくは両方により粗面化し、さ
    らにその後、陽極導出線を含む外装樹脂の陽極導出面お
    よび陰極部導出面に陽極金属層および陰極金属層を形成
    することを特徴とするチップ状固体電解コンデンサの製
    造方法。
  9. 【請求項9】陽極導出線を具備した弁作用金属からなる
    陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層を
    順次積層して構成したコンデンサ素子と、このコンデン
    サ素子における陰極層の陽極導出線と反対側に位置する
    部分に形成され、かつその表面を粗面化した陰極導電体
    層と、前記コンデンサ素子および陰極導電体層を前記陽
    極導出線が片側に引き出されるように被覆する外装樹脂
    と、この外装樹脂の陽極導出面および陰極導出面に形成
    される陽極金属層および陰極金属層とを備えたチップ状
    固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】陰極導電体層の表面を粗面化した請求項
    1または請求項4記載のチップ状固体電解コンデンサ。
  11. 【請求項11】陰極導電体層の表面の粗面化は、サンド
    ブラストと化学エッチングのいずれか一方、もしくは両
    方で行った請求項9記載のチップ状固体電解コンデン
    サ。
  12. 【請求項12】陽極導出線を具備した弁作用金属からな
    る陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層
    を順次積層してコンデンサ素子を構成し、このコンデン
    サ素子における陰極層の陽極導出線と反対側に位置する
    部分には陰極導電体層を形成し、その後、陰極導電体層
    の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれか一
    方、もしくは両方により粗面化し、さらに前記コンデン
    サ素子および陰極導電体層を前記陽極導出線が片側に引
    き出されるように外装樹脂で被覆し、さらにその後、外
    装樹脂の陽極導出面および陰極導出面に陽極金属層およ
    び陰極金属層を形成することを特徴とするチップ状固体
    電解コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】陽極導出線を具備した弁作用金属からな
    る陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層
    を順次積層してコンデンサ素子を構成し、このコンデン
    サ素子における陰極層の陽極導出線と反対側に位置する
    部分には陰極導電体層を形成し、その後、陰極導電体層
    の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれか一
    方、もしくは両方により粗面化し、さらに前記コンデン
    サ素子および陰極導電体層を前記陽極導出線が片側に引
    き出されるように外装樹脂で被覆し、その後、外装樹脂
    の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれか一
    方、もしくは両方により粗面化し、さらにその後、外装
    樹脂の陽極導出面および陰極導出面に陽極金属層および
    陰極金属層を形成することを特徴とするチップ状固体電
    解コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】陽極導出線を具備した弁作用金属からな
    る陽極体の表面に誘電体性酸化皮膜、電解質層、陰極層
    を順次積層してコンデンサ素子を構成し、このコンデン
    サ素子における陰極層の陽極導出線と反対側に位置する
    部分には陰極導電体層を形成し、その後、陰極導電体層
    の表面をサンドブラストと化学エッチングのいずれか一
    方、もしくは両方により粗面化し、さらに前記コンデン
    サ素子および陰極導電体層を前記陽極導出線が片側に引
    き出されるように外装樹脂で被覆し、その後、外装樹脂
    の表面および陽極導出線の表面をサンドブラストと化学
    エッチングのいずれか一方、もしくは両方により粗面化
    し、さらにその後、外装樹脂の陽極導出面および陰極導
    出面に陽極金属層および陰極金属層を形成することを特
    徴とするチップ状固体電解コンデンサの製造方法。
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