JPH05152131A - 薄膜形磁気誘導装置 - Google Patents

薄膜形磁気誘導装置

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JPH05152131A
JPH05152131A JP4048940A JP4894092A JPH05152131A JP H05152131 A JPH05152131 A JP H05152131A JP 4048940 A JP4048940 A JP 4048940A JP 4894092 A JP4894092 A JP 4894092A JP H05152131 A JPH05152131 A JP H05152131A
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thin
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film
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Akira Saito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜構造のインダクタや変成器などの磁気誘導
装置の面積あたりのインダクタンス値を増加させて、電
流容量を上げた場合にも集積回路のチップ上に容易に組
み込めるように小形化する。 【構成】強磁性体からなる複数層の磁性薄膜21〜23と、
磁性薄膜22を挟んで2層に配設された複数条の導電体薄
膜31と32からなり両層間が磁性薄膜22に巻き付くように
相互接続された薄膜コイル30を磁性薄膜21〜23と導電体
薄膜31, 32が交互に配設されるように積層することによ
り、薄膜コイル30と鎖交する磁性薄膜22内に外部コイル
形磁束φo を発生させ、かつ磁性薄膜21〜23の相互間に
も内部コイル形磁束φi を発生させて磁気誘導装置の面
積あたりのインダクタンス値を増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体技術を利用して集
積回路装置に組み込むに適する高周波用等のインダクタ
や変成器を含む磁気誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的簡単な電子装置,例えばチョッパ
装置やスイッチング電源はインダクタや変成器等の磁気
誘導装置に制御用集積回路を組み合わせて構成される
が、集積回路装置と比べ磁気誘導装置の体格がかなり大
きくなるので、これを小形化するためにチョッピングや
スイッチングの動作周波数の高周波化が進められてい
る。最近ではこの動作周波数を数百kHz〜数MHzに高め
ることにより磁気誘導装置の相当な小形化が可能になっ
ているが、さらにこれを一層進めるために半導体製造技
術を利用した薄膜化が試みられている。以下、かかる小
形化に適する磁気誘導装置の従来の代表例を図6以降を
参照して説明する。
【0003】図6は内部コイル形と呼ばれる薄膜形イン
ダクタの例であり、同図(a) の一部切り欠き上面図に示
すように薄膜コイル91を1対の磁性薄膜92の間に挟んだ
構造をもち、薄膜コイル91はつづら折れ状に形成されて
いる。同図(b) の断面に示すように、絶縁93により磁性
薄膜92から絶縁された薄膜コイル91の各導体に流れる電
流が一つ置きに逆向きに流れ、これによって発生する磁
束φi によりインダクタンスが発生する。内部コイル形
のインダクタには、このほかに薄膜コイル91を渦巻き状
に形成したものが知られている。
【0004】図7に示された特開昭61-219114 号公報に
よる従来技術では、磁性体からなる磁性繊維94を縦糸と
し, 極細銅線95を横糸として編んだ織物でインダクタが
形成される。容易にわかるように、銅線95を流れる電流
により磁性繊維94内に交互に磁束φo が発生してこれに
より高インダクタンスが得られる。また、図8に示す特
開平1-276708号公報による従来例は図7の構造を薄膜化
したもので、ガラス等の基板の上に2層の導電層96と図
の前後方向に複数条に並んだ磁心層97とを間に絶縁層98
を介して積層し、下側導電層96aに対して磁心層97上に
配設された上側導電層96bを図7の銅線95を形成するよ
う接続してなる。この図8のインダクタでは、導電層97
に流れる電流によりインダクタンス用の磁束が磁心層97
内に図の左右方向に発生する。なお、この従来技術では
磁心層97が2層の導電層96により両側から挟み込まれる
構造なので、図6の内部コイル形に対して外部コイル形
と呼ばれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の内部および外部
コイル形の磁気誘導装置の従来構造でも、数〜数十MHz
までの高周波領域でかなり良好な周波数特性のインダク
タンス値が得られるが、磁気回路内に強い磁束を発生さ
せて小形の磁気誘導装置に大きなインダクタンス値をも
たせ、あるいはこれに実用に適する電流容量をもたせる
のはまだ必ずしも容易でないのが実情である。
【0006】すなわち、図6の内部コイル形では磁束φ
の通路に非磁性の絶縁93を含むので強い磁束を発生させ
てインダクタンス値を高めるのが原理上困難である。ま
た、集積回路装置に作り込むには面積を縮小する必要が
あるので、所望の電流容量を持たせながら面積を縮小す
るには薄膜コイル91の導体の厚みを増し幅を縮小する必
要があり、それにより磁気抵抗が増加して磁束φの強さ
が減少するので、面積あたりのインダクタンス値に限界
がある。薄膜コイル91を渦巻き状に形成すればこの難点
を若干緩和できるが改善の程度は僅かであり、かつ磁性
薄膜92内の磁束分布に不利になるので高周波損が増加し
インダクタンス値の周波数特性の悪化が避けられない。
【0007】図8の外部コイル形では磁束が主には磁心
層97内のみを通るので内部コイル形より磁気抵抗が低
く、小電流領域では電流あたりの発生磁束が大きくなっ
て面積あたりのインダクタンス値が内部コイル形より大
幅に増加する。しかし、前述のチョッパ装置やスイッチ
ング電源に適する電流容量を持たせようとすると、この
外部コイル形でも電流あたりの発生磁束, 従って面積あ
たりのインダクタンス値が小電流領域より低下して来る
ので、磁気誘導素子を集積回路装置のチップ上に作り込
める程度にまで小形化するのは依然困難である。
【0008】なお、かかる大電流領域で電流あたりの発
生磁束を増加させるには磁心層97の厚みを増すのが有効
なはずではあるが、実際にはこの厚みに比例して発生磁
束が増加しないのでこの解決法にも限界がある。さら
に、磁心層97の厚みをある限度以上に増すと高周波損が
増してインダクタンス値の周波数特性がMHz領域で低下
するので、高周波領域で大電流容量と高インダクタンス
値を両立させるのは困難である。さらに、図8の積層構
造を多段に積み上げる解決手段も原理上は可能である
が、各層内の段差が元々大きいので多段構造は実際の製
造面で困難が多い。本発明はかかる現状に立脚して、実
用的な電流容量範囲内において面積あたりのインダクタ
ンス値が高く, かつインダクタンス値の周波数特性が良
好な磁気誘導装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明によれ
ば、強磁性体からなる複数層の磁性薄膜と, 磁性薄膜を
間に挟んで2層に配設された複数条の導電体薄膜からな
り両層が磁性薄膜に巻き付くように相互接続された薄膜
コイルとを備えてなり、磁性薄膜層と薄膜コイルの導電
体薄膜層とが交互に積層された薄膜積層形の磁気誘導装
置によって上述の目的が達成される。なお、上記の積層
構造において、薄膜コイルと鎖交する磁性薄膜と鎖交し
ない磁性薄膜とは交互に配設されるものとする。
【0010】なお上記磁気誘導装置の周波数特性を高め
るには、薄膜コイルの導電体薄膜の層間に挟まれる磁性
薄膜を複数の互いに平行な磁路部分に分割し、薄膜コイ
ルの導電体薄膜の条を磁路部分と平織状に入り組むよう
その層間で相互接続するのが非常に有利であり、このた
め上下2層の導電体薄膜を相互接続するには中断個所を
もつ屈曲パターンに形成された下層側に対して短冊状の
パターンに形成された上層側を磁路部分を跨いで中断個
所を橋絡するように設けるのがよい。
【0011】磁性薄膜用の強磁性体には Fe-Ni系や Fe-
Co系金属を用いてスパッタや蒸着法で成膜することでよ
いが、とくにアモルファスの状態で成膜するのが望まし
い。薄膜コイルの導電体薄膜にはAl,Cu,Ag等の高導電性
金属を用いるのがよい。この導電体薄膜と磁性薄膜との
間に介在させる絶縁膜にはSiO 2 等を用いるのがよく、
導電体薄膜の上側に配設する絶縁膜にはシラノール系の
液状材料を塗布かつ焼成したいわゆる平坦化膜を利用す
るのがとくに有利である。
【0012】本願の第2発明によれば、渦巻き状の薄膜
コイルに形成された導電体薄膜と、薄膜コイルのターン
と交差する形状の複数の磁路部分に分割された強磁性体
からなる磁性薄膜とを備え、磁性薄膜の隣接する磁路部
分を薄膜コイルの複数ターンを間に挟んで平面の籠状構
造を構成するよう形成した薄膜形磁気誘導装置により前
述の目的が達成される。なお、上記の籠状構造は磁性薄
膜が2層に配設されてそれらの対応する1対の磁路部分
が薄膜コイルの複数ターンを間に挟み込む形状に形成さ
れる場合を含むものとする。
【0013】この磁気誘導装置を集積回路装置上に組み
込むには、導電体薄膜と磁性薄膜とからなる籠状構造面
の少なくとも片側, とくに集積回路装置側に別の平坦面
状の磁性薄膜を配設するのが有利である。薄膜コイルの
複数ターンと磁性薄膜の磁路部分とを籠状構造にするに
は、第1発明の場合と同様に薄膜コイルの導電体薄膜を
磁性薄膜を間に挟むよう上下2層に配設し、下層側を磁
性薄膜の所定磁路部分の個所で中断された断続した渦巻
きコイルのパターンに形成してその中断個所に対応する
パターンに形成した上層側により磁路部分を跨いで下層
側の中断個所を接続することでよく、あるいは逆に磁性
薄膜の方を薄膜コイルを間に挟むように上下2層に配設
して、両層の磁路部分の端部を相互に磁気的に密に結合
することでもよい。なお、この第2発明の導電体薄膜と
磁性薄膜に用いる材料はもちろん第1発明の場合と同じ
でよい。
【0014】本願の第1と第2発明のいずれにおいて
も、磁気誘導装置は単一の薄膜コイルを備えるインダク
タのほか、複数個の薄膜コイルを備える変成器や変圧器
として構成できる。これらを集積回路装置と組み合わせ
て使用する場合はそのチップの表面を覆う絶縁膜ないし
は保護膜の上側に組み込むのが有利であり、この際その
薄膜コイルを絶縁膜に開口された窓を介して集積回路の
配線膜等と直接接続した状態で作り込むのが有利であ
り、かつ第1発明における積層構造中の薄膜コイルと鎖
交しない磁性薄膜および第2発明における上述の別の磁
性薄膜はチップ側に配設するのが磁気誘導を防止する上
で有利である。
【0015】
【作用】本願の第1発明は、磁性薄膜と導電性薄膜の積
層構造では高周波磁束の分布が必ずしも磁性薄膜の内部
に限らず外部にもかなり広がる点に着目し、従来の外部
コイル形が持つ特長に内部コイル形の利点を加味するこ
とにより問題を解決するものである。すなわち、外部コ
イル形は前述のように内部コイル形に比べて面積あたり
のインダクタンス値を高くできる特長があるが、磁性薄
膜の内部の膜面に平行な方向の磁束のほかにかなりの磁
束が外部に漏洩しており、この漏洩磁束を内部コイル形
の磁束のように導いて利用すれば導電性薄膜に鎖交する
磁束を増加させて面積あたりのインダクタンス値を一層
高めることができ、とくに電流容量が大な外部コイル形
では内部磁束に対する外部漏洩磁束の割合が元々多いの
で、インダクタンス値を増加させる上で有利になる。
【0016】本発明の前項にいう構成はかかるねらいに
適合するよう高周波用の磁気回路を構成するもので、外
部コイル形と同様に磁性薄膜を間に挟んで2層に配設さ
れた導電性薄膜を磁性薄膜に巻き付くように相互接続す
るが、磁性薄膜と導電性薄膜とを交互に積層することに
より薄膜コイルと鎖交する磁性薄膜と鎖交しない磁性薄
膜を交互に配設し、薄膜コイルと鎖交する磁性薄膜から
外部に漏洩した磁束を内部コイル形と同様に隣の磁性薄
膜に導いて、導電性薄膜と鎖交する磁束として利用する
ことにより面積あたりのインダクタンス値を増加させ
る。
【0017】換言すれば、磁気回路上では従来の外部コ
イル形がいわゆる内鉄形であるのに対して第1発明の磁
気誘導装置はいわば外鉄形であり、磁束の利用効率を向
上,ないし磁束通路の実効的な磁気抵抗を減少させるこ
とにより、有用な鎖交磁束を強めてインダクタンス値を
増加させる。また、磁性薄膜が磁路部分に分割された高
周波用に適した構造なので、磁気誘導装置のインダクタ
ンス値の周波数特性は数十MHz程度まで良好である。さ
らに、薄膜コイルと鎖交しない磁性薄膜は磁気遮蔽効果
を備え、集積回路のチップ上に磁気誘導装置を組み込む
際に半導体層に対する磁気的な影響を大幅に減少させ得
る利点がある。
【0018】本願の第2発明は原理的には前述の外部コ
イル形に近い内鉄形であるが、薄膜コイルを渦巻き状に
形成しかつその複数ターンを磁性薄膜を分割した磁路部
分によりいわば挟み込んだ一種の籠状構造を構成して、
隣接する磁路部分により薄膜コイルの複数ターンを囲む
磁路抵抗の小な磁気の閉回路を形成することにより、各
磁路部分を流れる磁束を従来の外部コイル形よりも強め
て小形の磁気誘導装置でも大なインダクタンス値が得ら
れるようにし、さらに磁性薄膜を幅の狭い磁路部分に分
割しかつ磁束がこれらの磁路部分にほぼ均等な分布で流
れるようにすることにより、磁性薄膜の高周波損失を減
少させてインダクタンス値の周波数特性を良好にするも
のである。この第2発明では籠状構造面の少なくとも片
側に別の平坦面状の磁性薄膜を配設することにより、イ
ンダクタンス値を一層増加させるとともに、集積回路の
チップ上に磁気誘導装置を組み込む際これに磁気遮蔽効
果を持たせて半導体層に対する磁気的な影響を減少させ
ることができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本願発明の実施例を説
明する。図1と図2は本願の第1発明による薄膜形磁気
誘導装置をそれぞれインダクタと変圧器に適用した実施
例を示し、両図とも同図(a) が断面図、同図(b) が磁性
薄膜と薄膜コイルの上面図であって、同図(a) は同図
(b) のX−X矢視断面に相当する。図3は第2発明によ
る薄膜形磁気誘導装置の実施例の上面図、図4はその製
造方法を例示する要部の上面図、図5は第2発明の異な
る実施例の部分上面図である。
【0020】図1の磁気誘導装置はインダクタであっ
て、同図(a) に示すように集積回路のチップ10の半導体
領域11の表面を覆う酸化シリコンや燐シリケートガラス
等からなる絶縁膜12の上に組み込まれる。このインダク
タは図の例では3層の磁性薄膜21〜23および2層の導電
性薄膜31と32を図のように積層してなり、上下の導電性
薄膜31と32は中央の磁性薄膜22に巻き付くように相互接
続されて薄膜コイル30を構成する。磁性薄膜21〜23およ
び導電性薄膜31と32は各層間に酸化シリコン等の絶縁膜
61〜64を介在させて積層される。
【0021】磁性薄膜21〜23用の強磁性体としては Fe-
Ni系や Fe-Co系等の保持力が小さく透磁率が大きな軟磁
性の金属を用いて、スパッタ法や蒸着法等により望まし
くはアモルファスの状態で成膜するのがよく、1MHz以
上の高周波用ではその膜厚は10μm以下とするのがよ
い。導電性薄膜31と32にはAl,Cu,Ag等の高導電性金属を
用い、この場合もスパッタ法や蒸着法等で成膜した後に
フォトエッチングにより図1(b) に示すような条ないし
はストライプのパターンに形成する。その膜厚は電流容
量によりもちろん異なるが、インダクタが例えばチョッ
パ装置用の場合はふつう30μm以上が必要であり、条の
幅は必要な電流容量に応じ数十〜数百μmの範囲に設定
される。
【0022】磁性薄膜21と22の上側の絶縁膜61と63用に
は例えばSiO 2 をプラズマCVD法によって1〜2μm
の厚みに成膜し、導電性薄膜31と32の上側の絶縁膜62と
64には例えばシラノール系の液状材料を塗布かつ焼成し
たいわゆる平坦化膜を利用するのがよい。さらに、SiO
2 とSi3 N 4 からなる通常の保護膜13を上述の接続層構
造とチップ10の表面を共通に覆うように設けるのがよ
い。
【0023】図1(b) は同図(a) の積層構造中の上下の
磁性薄膜21と23を除く外部コイル形の構造部分のみを取
り出して示すもので、中央の磁性薄膜22はこのインダク
タの周波数特性を高めるため複数個, 図では3個の互い
に平行な磁路部分22aに分割され、これを上下から挟む
込む導電性薄膜31と32の条が磁路部分22aに平織状に巻
き付くように相互接続される。このため、下側の導電性
薄膜31は全体としては屈曲状のパターンであるが、所々
に中断個所がある導電性薄膜部分31aと31bに分離され
たパターンに形成され、これに対し上側の導電性薄膜32
は下側の導電性薄膜31の中断個所を図のように磁路部分
22aを跨いで橋絡する短冊状パターンに形成され、その
下側の絶縁膜に明けた窓63aの中で上述の導電性薄膜部
分31aと32bに接続される。
【0024】かかる構造の磁気誘導装置では、薄膜コイ
ル30に電流Iを流した時それと鎖交する磁性薄膜22の複
数の磁路部分22aに図1(b) に示すよう交互に逆方向に
外部コイル形磁束φo が発生し、かつ図1(a) に示すよ
うに中央の磁性薄膜22とその上下の磁性薄膜21, 23の相
互間に内部コイル形磁束φi が発生する。このように薄
膜コイル30によって2種の磁束φo とφi を発生させる
のが第1発明の特徴である。なお、高周波用では中央の
磁性薄膜22を50μm以下の幅の磁路部分22aに分割する
のがよく、かつそれらの端部を図1(b) に示すよう連結
部分22bにより相互に連結するのが望ましい。磁路部分
22aの相互間隔はふつう数十〜100 μmの範囲内に設定
される。
【0025】なお、図1(a) と図1(b) とを対照すれば
容易にわかるように、磁性薄膜22の各磁路部分22a内で
は外部コイル形磁束φo と内部コイル形磁束φi が同方
向に通過する。これから、第1発明の磁気誘導装置では
これら両磁束φo とφi とが相互に強め合いインダクタ
ンス値を増加させることがわかる。磁性薄膜21と23は内
部コイル形磁束φi を導けばよいので磁気回路の構成上
は磁路部分に分割する必要はないが、高周波用ではこれ
らにごく細いスリットを入れて磁性薄膜22側の磁路部分
22aに対応する部分に分割するのがよい。
【0026】以上のように構成された第1発明による磁
気誘導装置では、2種の磁束φo とφi を利用すること
により、面積あたりのインダクタンス値を従来の外部コ
イル形より一層強めて数mm角の小形チップ10の上に数百
mA以上の電流容量と数μHのインダクタンス値をもつ数
十MHzの高周波用インダクタを半導体製造技術を利用し
て作り込むことができる。チョッパ装置用の場合、薄膜
コイル30の全体長さは0.5〜1m, 抵抗値は1Ω以下と
され、その両端が製造工程中に絶縁膜10の窓を介してチ
ップ10内の集積回路と接続される。
【0027】図2の実施例は磁気誘導装置が変成器であ
る点のみが前実施例と異なり、図1と同じ部分に同じ符
号が付されているので重複部分の説明を省略する。変成
器は例えばスイッチング電源用の高周波変圧器であっ
て、最低でも一次コイルと二次コイルが必要なので、同
図(a) のように2個の薄膜コイル40と50がチップ10上の
積層構造中に並べて作り込まれる。これらの薄膜コイル
40と50用の下側の導電性薄膜41と51に対し上側の導電性
薄膜42と52をそれぞれ接続する要領は、同図(b)に示す
ように下側の導電性薄膜41と51の断続した屈曲パターン
を図の上下方向に互いに逆向けの形状に形成して、短冊
状パターンの上側の導電性薄膜42と52を前実施例と同じ
要領でそれらに接続することでよい。
【0028】この図2の変圧器でも、中央の磁性薄膜22
内に外部コイル形磁束, それと上下の磁性薄膜21と23と
の間に内部コイル形磁束がそれぞれ発生するのは前実施
例と全く同じなので、面積あたりのインダクタンス値を
従来の外部コイル形より増加させて変圧器を小形化する
ことができる。なお、図2の実施例では一次側の薄膜コ
イル40と二次側の薄膜コイル50の巻数が同じであるが、
例えば図2(b) の薄膜コイル50の下側の導電性薄膜51の
多数の屈曲パターン中の若干を符号Sで簡略に示すよう
に省略することにより二次コイルの巻数を適宜減らして
変圧器に所望の変圧比をもたせることができる。
【0029】以上説明した図1と図2の実施例のいずれ
でも、積層構造中の最も下側の磁性薄膜21はチップ10内
の集積回路に対する磁気遮蔽として利用される。すなわ
ち、磁気誘導素子の電流容量が大きくて例えば図1の薄
膜コイル30の導電性薄膜31に大きな電流が流れると、そ
れによる漏洩磁束が近接するチップ10内の集積回路の動
作に悪影響を及ぼすことがあるが、この第1発明では下
側の磁性薄膜21がもつ磁気遮蔽効果によりこのおそれを
なくすことができる。
【0030】なお、前述のいずれの実施例でも積層構造
内の磁性薄膜を3層としたが、より多層構造とすること
もできる。もちろん、この場合でも磁性薄膜と導電性薄
膜は交互に積層される。磁性薄膜の層数は奇数にするの
がよく、偶数番目の磁性薄膜に薄膜コイルを鎖交させて
外部コイル形磁束を通し、奇数番目の磁性薄膜を内部コ
イル形磁束の通路に利用する。この際、図1(a) からわ
かるように奇数番目の磁性薄膜21と23に同じ方向に内部
コイル形磁束φi が通るので、偶数番目の磁性薄膜との
間に強い内部コイル形磁束を発生させることができる。
【0031】かかる積層構造を多層に積み上げるには、
絶縁膜62と64に平坦化膜を利用するのが有利である。す
なわち、例えば図1(a) の導電性薄膜31や32の配設後の
表面は大きな段差のある凹凸面になるが、平坦化膜によ
り図示のような平坦面にすることによりその上に磁性薄
膜等をむりが掛からない状態で多層に積み上げることが
できる。積層数の少ない場合は必ずしもその必要はな
く、絶縁膜62や64に薄いSiO2膜等を用いて磁性薄膜21〜
23の相互間隔を狭め、内部コイル形磁束を強める方が有
利な場合もある。
【0032】図3に本願の第2発明による磁気誘導装置
をインダクタの場合について上面図で示す。この第2発
明では薄膜コイル70が渦巻きないしハニカム状に形成さ
れ、図3の例では左右の端部は円形であるが全体として
はほぼ矩形の面積内に納まるやや偏平な渦巻きの形状に
形成されている。この薄膜コイル70用の導電体薄膜71は
第1発明と同様な高導電性金属からなる5〜40μmの膜
厚の薄膜であり、そのフォトエッチングにより高周波用
では30μm以下の幅の渦巻きにパターンニングされる。
なお、渦巻きのターンの間隔はかなり狭くしてよく、例
えば5〜10μmとされる。この薄膜コイル70の両端部に
は、集積回路装置等との接続用に広幅の端子72と73が図
の例では渦巻きの外側と内側にそれぞれ形成される。
【0033】磁性薄膜80は第1発明と同様な強磁性体か
らなり、1MHz以上の高周波用ではその膜厚は10μm以
下とするのがよい。第2発明では、この磁性薄膜80をフ
ォトエッチングすることにより薄膜コイル70のターンと
ほぼ直角に交差する狭い幅,高周波用では10μm以下の
幅のストライプ状の磁路部分80aに分割し、かつこの図
3の例ではこれら磁路部分80の端部をそれぞれ相互に連
結する外周部分80bと内周部分80cを形成するととも
に、隣合う2個の磁路部分80により薄膜コイル70の複数
個のターンを図示のように間に挟んでないしは取り囲ん
で磁束φが流れる磁気回路を構成させる。第2発明で
は、このように薄膜コイル70の複数ターンと磁性薄膜80
の磁路部分80aとにより平面的ではあるが一種の籠状構
造を構成するのが特徴である。
【0034】かかる籠状構造を構成するには、図1(a)
で説明した第1発明の場合と同様に薄膜コイル70の導電
体薄膜71を磁性薄膜80を間に挟むように上下2層に配設
し、図3の構造ではその下層側を一つおきの磁路部分80
の個所で中断された断続した渦巻きコイルのパターンに
形成して、上層側をその中断個所に対応するパターンに
形成して磁路部分80aを跨いで下層側の中断個所を接続
することでもよいが、図4に逆に磁性薄膜の方を薄膜コ
イルを間に挟むように上下2層に配設する例が示されて
いるので、以下これについて簡単に説明する。
【0035】図4は図3の一部の拡大上面図である。図
4(a) の工程では下側磁性薄膜81を磁路部分81aと外周
部分81bと内周部分81cとからなるパターンに形成し、
次の図4(b) の工程ではその磁路部分81aの上に薄膜コ
イル70の導電体薄膜71を複数ターンを形成するパターン
で配設する。図4(c) の工程ではさらにその上に上側磁
性薄膜82を下側とはずらせた磁路部分82aおよび下側と
重なる外周部分82bと内周部分82cからなるパターンで
配設して、下側磁性薄膜81と上側磁性薄膜82を内外周部
で磁気的に密に結合し、下側磁路部分81aと上側磁路部
分82aとともに閉じた磁気回路を形成させて図3の状態
とする。
【0036】このように構成された第2発明による図3
のインダクタでは、籠状構造により隣接する1対の磁路
部分80aを含む多数の閉じた磁気回路にそれぞれ渦巻き
状の薄膜コイル70の複数ターンが鎖交する。この点では
第1発明と同じ外部コイル形であるが、図1(b) と比較
するとわかるようにそれより磁気回路の磁路長が短くそ
の磁気抵抗が小さいので、薄膜コイル70を流れる電流I
により各磁気回路内に大きな磁束φを発生させてインダ
クタンス値を増加させることができる。また、従来は薄
膜コイルを渦巻き状にすると磁界集中が発生する問題が
あったが、この第2発明では各磁気回路の磁束φがほぼ
均等なのでこの問題がない。すなわち、図6(a) の内部
コイル形の薄膜コイル91を渦巻き状にすると中央部に磁
界集中が起きてその漏洩磁束により集積回路が悪影響を
受けやすいが、第2発明では磁界集中がないのでそのお
それは非常に少なくなる。
【0037】第2発明の異なる実施例を示す図5には図
3のインダクタの右半分に相当する部分が示されてい
る。図の右側の円形部の構造は図3と同じであるが図の
左側の直線部では磁性薄膜80の内周部分80cが省略さ
れ、そのかわりに薄膜コイル70の1ターン分が追加され
ている。このため、円形部の磁路部分80aが図3では奇
数であったが図5では偶数にされ、直線部の磁路部分80
aは上下の外周部分80bの相互間に差し渡すように設け
られる。直線部の1対の磁路部分80aを含む閉じた各磁
気回路内に薄膜コイル70に流れる電流Iによって磁束φ
が生じる点は図3の場合となんら変わりはない。この実
施例では同じ面積の中にターン数の多い薄膜コイル70を
組み込んでインダクタンス値を一層増加させることがで
きる。
【0038】以上説明した第2発明の磁気誘導装置で
は、磁性薄膜80が細い磁路部分80aに分割されているの
で高周波損が少なく、従ってインダクタンス値の周波数
特性は良好で数十MHzの高周波領域での使用に適する。
漏洩磁束は前述のように従来の渦巻きコイル形に比較す
れば少ないが、原理的には内鉄形の構造なので集積回路
装置の上に組み込むには籠状構造面の少なくとも片側,
とくに集積回路側に別の磁性薄膜を磁気遮蔽用に配設す
るのが望ましい。この別の磁性薄膜は単純な平坦面状の
ものでよい。第2発明は外部コイル形磁束を利用するも
のであるが、この別の磁性薄膜の追加により第1発明と
同様に内部コイル形磁束を発生させてそのインダクタン
ス値を一層増加させることも可能である。
【0039】本願の第1発明と第2発明のいずれにおい
ても、以上説明した実施例に限らず種々の態様で実施を
することができる。例えば、図4で説明した第2発明の
籠状構造を構成する際、下側磁性薄膜81と上側磁性薄膜
82を同じパターンで形成して下側磁路部分81aと上側磁
路部分82aを重ね合わせれば両磁路部分だけで閉じた磁
気回路を形成することができ、従ってこの場合は外周部
分81b, 82bと内周部分81c, 82cをすべて省略してしまう
ことが可能である。さらに、実施例中で挙げた寸法等の
数値はもちろんあくまで例示であって、必要ないし場合
に応じて適宜に選択すべきものである。
【0040】
【発明の効果】以上のとおり本願の第1発明の磁気誘導
装置では、強磁性体からなる複数層の磁性薄膜と, 磁性
薄膜を挟んで2層に配設した複数条の導電体薄膜からな
り両層間を磁性薄膜に巻き付くように相互接続した薄膜
コイルとを設け、磁性薄膜層と薄膜コイルの導電体薄膜
層とを交互に積層して薄膜コイルと鎖交する磁性薄膜と
薄膜コイルとそれに鎖交しない磁性薄膜とを交互に配設
することによって、次の効果を上げることができる。
【0041】(a) 薄膜コイルに流れる領域によりそれと
鎖交する磁性薄膜内に外部コイル形磁束を発生させると
ともに、鎖交しない磁性薄膜との間にも内部コイル形磁
束を発生させることによって、面積あたりのインダクタ
ンス値を従来の外部コイル形より増加させて、磁気誘導
装置を集積回路装置の数mm角の小形チップ上に容易に組
み込める程度にまで小形化することができる。
【0042】(b) 従来から磁気誘導装置の電流容量を上
げると磁束が磁性薄膜から漏洩してインダクタンス値が
下がる問題があったが、第1発明では漏洩磁束を内部コ
イル形磁束として利用しながら薄膜コイルと鎖交する磁
束を強めるので、大電流容量の場合にも面積当たりのイ
ンダクタンス値を高く維持できる。 (c) 磁気誘導素子が外鉄形になりその外鉄部の磁性薄膜
がもつ磁気遮蔽効果を利用することにより、集積回路の
チップ上に組み込んだ時に薄膜コイルに流れる電流によ
り発生する磁束が集積回路の動作に悪影響を及ぼさない
よう磁束の漏洩をほぼ完全に防止することができる。
【0043】(d) 外部コイル形では高周波になるほど磁
性薄膜から漏洩しやすい磁束を内部コイル形磁束として
有効利用するので周波数特性が良好になり、磁気誘導装
置に数十MHzの高周波電流内で高インダクタンス値を持
たせることができる。 (e) 薄膜コイルを配設した後の積層構造の表面に生じや
すい段差ないし凹凸かその上に配設する薄膜コイルと鎖
交しない磁性薄膜により緩和されるので、磁気誘導素子
を集積回路のチップ上に組み込む際などに積層構造の積
み上げが容易になり、積層数を増やして高インダクタン
ス値を持たせることができる。
【0044】さらに本願の第2発明の磁気誘導装置で
は、渦巻き状の薄膜コイルに形成した導電体薄膜と、薄
膜コイルのターンと交差する形状の複数の磁路部分に分
割した磁性薄膜とによりこれを構成して、磁性薄膜の隣
接する磁路部分を薄膜コイルの複数ターンを間に挟んで
平面の籠状構造を構成するように形成することにより、
次の効果を得ることができる。
【0045】(a) 薄膜コイルの導電体薄膜と磁性薄膜を
分割した磁路部分とにより籠状構造を構成し、隣接する
1対の磁路部分により渦巻き状の薄膜コイルの複数ター
ンを囲む磁路抵抗のごく小さい閉じた磁気回路を形成す
ることにより、薄膜コイルに流れる電流により磁気回路
内に発生する磁束を従来の外部コイル形より強めて、小
形の磁気誘導装置に大なインダクタンス値を持たせるこ
とができる。
【0046】(b) 磁性薄膜が幅の狭い磁路部分に分割さ
れかつすべての磁路部分にほぼ均等な分布で磁束が発生
するので、磁性薄膜の高周波損失が減少してインダクタ
ンス値の周波数特性が良好になり、磁気誘導装置を数十
MHzの高周波領域で使用可能にしてその一層の小形化を
図ることができる。 (c) 1対の磁路部分からなる多数の磁気回路のすべてに
磁束がほぼ均等に発生するので、渦巻き状の薄膜コイル
を用いるにも拘らず従来のように磁気誘導装置の中央部
に磁界集中が起きることがなく、集積回路のチップ上に
磁気誘導装置を組み込む際にその漏洩磁束が集積回路に
及ぼす悪影響を減少させ、かつ渦巻き形の薄膜コイルの
特長を生かして磁気誘導装置を小形化できる。
【0047】(d) 磁性薄膜を2層に配設して間に薄膜コ
イルの導電体薄膜を挟み込む構造とすれば、面積利用効
率を上げて磁気誘導装置を一層小形化できる。
【0048】なお、本願の第1と第2発明がもつこれら
の特長は集積回路のチップ上に電流容量の大きい磁気誘
導装置を組み込む際にとくに有利に発揮される。本願発
明はチョッパ制御装置もスイッチング電源装置に適用し
てインダクタや変圧器をその駆動制御用の集積回路装置
と一体化した極小形のワンチップ化装置の開発を可能に
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の第1発明の薄膜形磁気誘導装置をインダ
クタに適用した実施例を示し、同図(a) はその周縁部の
拡大断面図、同図(b) はその積層構造中の薄膜コイルと
それが鎖交する磁性薄膜を抜き出して示す上面図であ
り、同図(a) は同図(b) のX−X矢視断面に相当する。
【図2】本願の第1発明を変成器に適用した実施例を図
1と同要領で示し、同図(a) はその周縁部の拡大断面
図、同図(b) はその積層構造中の薄膜コイルとそれが鎖
交する磁性薄膜を抜き出して示す上面図であり、同図
(a) は同図(b) のX−X矢視断面に相当する。
【図3】本願の第2発明の薄膜形磁気誘導装置をインダ
クタに適用した実施例の上面図である。
【図4】図3の磁気誘導装置の導電体薄膜と磁性薄膜か
らなる籠状構造を構成する要領例を図3の一部について
示し、同図(a) は下側磁性薄膜、同図(b) は薄膜コイル
の導電体薄膜、同図(c) は下側磁性薄膜をそれぞれ配設
する工程中の状態を示す磁気誘導装置の要部の上面図で
ある。
【図5】本願の第2発明の薄膜形磁気誘導装置の異なる
実施例を図3の右側部について示す上面図である。
【図6】従来の内部コイル形の薄膜形インダクタを示
し、同図(a) はその一部切り欠き上面図、同図(b) は一
部拡大断面図である。
【図7】従来の外部コイル形の織物形構造のインダクタ
の模式斜視図である
【図8】従来の外部コイル形の薄膜形インダクタの一部
拡大断面図である。
【符号の説明】
10 磁気誘導装置が組み込まれる集積回路装置のチ
ップ 21 磁性薄膜 22 磁性薄膜 22a 磁路部分 23 磁性薄膜 30 薄膜コイル 31 導電性薄膜 32 導電性薄膜 70 薄膜コイル 71 導電体薄膜 80 磁性薄膜 80a 磁路部分 81 下側磁性薄膜 81a 下側磁路部分 82 上側磁性薄膜 82a 上側磁路部分 φ 第2発明における磁束 φi 第1発明における内部コイル形磁束 φo 第1発明における外部コイル形磁束

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性体からなる複数層の磁性薄膜と、磁
    性薄膜を間に挟んで2層に配設された複数条の導電体薄
    膜からなる両層間が磁性薄膜に巻き付くよう相互接続さ
    れた薄膜コイルとを備え、磁性薄膜層と薄膜コイルの導
    電体薄膜層とが交互に積層されたことを特徴とする薄膜
    形磁気誘導装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、薄膜コイ
    ルの導電体薄膜層の間に挟まれる磁性薄膜が複数個の互
    いに平行な磁路部分に分割され、薄膜コイルの導電体薄
    膜の条が磁路部分と平織状に入り組むようその層間が相
    互接続されたことを特徴とする薄膜形磁気誘導装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の装置において、誘導装置
    が単一の薄膜コイルを備えるインダクタであることを特
    徴とする薄膜形磁気誘導装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の装置において、誘導装置
    が複数の薄膜コイルを備える変成器であることを特徴と
    する薄膜形磁気誘導装置。
  5. 【請求項5】渦巻き状の薄膜コイルに形成された導電体
    薄膜と、薄膜コイルのターンと交差する形状の複数の磁
    路部分に分割された磁性薄膜とを備え、磁性薄膜の隣接
    する磁路部分が薄膜コイルの複数ターンを間に挟んで平
    面の籠状構造を構成するように形成されたことを特徴と
    する薄膜形磁気誘導装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の装置において、導電体薄
    膜と磁性薄膜とからなる籠状構造面の少なくとも片側に
    別の磁性薄膜が配設されることを特徴とする薄膜形磁気
    誘導装置。
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