JPH05151955A - 非水電解液電池及びその製造方法 - Google Patents
非水電解液電池及びその製造方法Info
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- JPH05151955A JPH05151955A JP3315687A JP31568791A JPH05151955A JP H05151955 A JPH05151955 A JP H05151955A JP 3315687 A JP3315687 A JP 3315687A JP 31568791 A JP31568791 A JP 31568791A JP H05151955 A JPH05151955 A JP H05151955A
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- battery
- negative electrode
- aluminum
- electrolytic solution
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電池特性が低下するのを防止しつつ、生産性
を向上させることができる非水電解液電池及びその製造
方法の提供を目的としている。 【構成】 リチウム−アルミニウム合金を含む負極2
と、正極5とを備えた非水電解液電池において、上記負
極は、リチウム2aと、このリチウムにおける上記正極
5側の表面に分散状態で形成されたリチウム−アルミニ
ウム合金2bとから構成されていることを特徴とする。
を向上させることができる非水電解液電池及びその製造
方法の提供を目的としている。 【構成】 リチウム−アルミニウム合金を含む負極2
と、正極5とを備えた非水電解液電池において、上記負
極は、リチウム2aと、このリチウムにおける上記正極
5側の表面に分散状態で形成されたリチウム−アルミニ
ウム合金2bとから構成されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウムを活物質とす
る負極と、金属の酸化物,硫化物或いはハロゲン化物等
を活物質とする正極と、非水系電解液とを備えた非水電
解液電池及びその製造方法に関し、特に負極の改良に関
する。
る負極と、金属の酸化物,硫化物或いはハロゲン化物等
を活物質とする正極と、非水系電解液とを備えた非水電
解液電池及びその製造方法に関し、特に負極の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】リチウムは電気陰性度が高く且つ単位重
量当たりの電気容量が大きいため、このリチウムを負極
活動質とする非水電解液電池は、高電圧を得ることがで
きると共に、高エネルギー密度を有するという利点があ
る。また、該非水電解液電池はアルカリ電池など他の電
池系に比較して、保存特性に優れるという利点を有して
いることから、長期にわたって信頼性が必要とされる電
子ウォッチの電源や、ICメモリのバックアップ電源と
して利用されている。
量当たりの電気容量が大きいため、このリチウムを負極
活動質とする非水電解液電池は、高電圧を得ることがで
きると共に、高エネルギー密度を有するという利点があ
る。また、該非水電解液電池はアルカリ電池など他の電
池系に比較して、保存特性に優れるという利点を有して
いることから、長期にわたって信頼性が必要とされる電
子ウォッチの電源や、ICメモリのバックアップ電源と
して利用されている。
【0003】ところが、このような利点を有する非水電
解液電池であっても、高温、高湿下で保存した場合に
は、内部抵抗の増大が生じるという問題がある。そし
て、このように内部抵抗の増大が生じると、電池の放電
時に電池電圧の低下を来たし、必要な電流が取り出せな
いことになる。ここで、上記内部抵抗増大の要因は、以
下のように考えられる。即ち、プロピレンカーボネート
などの有機溶媒に、過塩素酸リチウムなどの溶質を溶解
した、非電解液中において、リチウムは一般に安定であ
る。しかし、電池を高温、高湿の条件下で保存した場合
には電池内部に水分が侵入し、極めて活性な金属である
リチウムは、徐々に上記水分や電解液と反応する。この
ため、リチウムの表面に酸化物や有機物の不活性被膜が
形成されるという理由によるものと考えられる。
解液電池であっても、高温、高湿下で保存した場合に
は、内部抵抗の増大が生じるという問題がある。そし
て、このように内部抵抗の増大が生じると、電池の放電
時に電池電圧の低下を来たし、必要な電流が取り出せな
いことになる。ここで、上記内部抵抗増大の要因は、以
下のように考えられる。即ち、プロピレンカーボネート
などの有機溶媒に、過塩素酸リチウムなどの溶質を溶解
した、非電解液中において、リチウムは一般に安定であ
る。しかし、電池を高温、高湿の条件下で保存した場合
には電池内部に水分が侵入し、極めて活性な金属である
リチウムは、徐々に上記水分や電解液と反応する。この
ため、リチウムの表面に酸化物や有機物の不活性被膜が
形成されるという理由によるものと考えられる。
【0004】この対策として、リチウムより化学的に反
応性の低いリチウム−アルミニウム合金を負極に用いる
ことが提案されている。このような構成とすれば、負極
と電解液等との反応が抑制できるので、負極表面に不活
性被膜の生成を減少させることが可能となり、保存特性
は向上する。ところで、このようなリチウム−アルミニ
ウム合金の製造方法としては、特開昭61−74264
号公報や、特開昭62−123664号公報等に示され
るように、円板状リチウム負極の表面に、円板状アルミ
ニウム箔を配した積層物をリチウム塩が溶解した有機溶
媒からなる非水電解液に接触させる方法が一般的に用い
られる。
応性の低いリチウム−アルミニウム合金を負極に用いる
ことが提案されている。このような構成とすれば、負極
と電解液等との反応が抑制できるので、負極表面に不活
性被膜の生成を減少させることが可能となり、保存特性
は向上する。ところで、このようなリチウム−アルミニ
ウム合金の製造方法としては、特開昭61−74264
号公報や、特開昭62−123664号公報等に示され
るように、円板状リチウム負極の表面に、円板状アルミ
ニウム箔を配した積層物をリチウム塩が溶解した有機溶
媒からなる非水電解液に接触させる方法が一般的に用い
られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法でリチウム−アルミニウム合金を作製する場合に
は、リチウムとアルミニウムとの間に非水電解液が存在
できない部分が生じることがあるため、合金化に長時間
を必要としたり、合金化が全く進行しない状態が生じる
という課題がある。加えて、リチウム表面やアルミニウ
ム表面に存在する酸化物等の不純物の皮膜によっても、
合金化が妨げられることがある。このようにして、合金
化に長時間を必要としたり、合金化が全く進行しない状
態が生じると、電解液の分解による電池特性の劣化や、
生産性の低下を生じる。具体的には、以下の通りであ
る。
方法でリチウム−アルミニウム合金を作製する場合に
は、リチウムとアルミニウムとの間に非水電解液が存在
できない部分が生じることがあるため、合金化に長時間
を必要としたり、合金化が全く進行しない状態が生じる
という課題がある。加えて、リチウム表面やアルミニウ
ム表面に存在する酸化物等の不純物の皮膜によっても、
合金化が妨げられることがある。このようにして、合金
化に長時間を必要としたり、合金化が全く進行しない状
態が生じると、電解液の分解による電池特性の劣化や、
生産性の低下を生じる。具体的には、以下の通りであ
る。
【0006】即ち、非水電解液電池を製造する場合に
は、一般に、正極の放電特性が劣化するのを防止すべ
く、電池を組み立てた後に外部から電流を流して電池容
量の数%を強制的に放電する、所謂予備放電が必要とな
る(特公昭61−46948号公報等参照)。そして、
この予備放電処理は、電池を組み立て後、できるだけ早
い時期に行う必要がある。しかしながら、前記の方法で
リチウム−アルミニウム合金を作製した場合には、合金
化が完全に進行するまでは負極表面がアルミニウムの皮
膜で被われているため、この状態で予備放電処理する
と、電解液が分解してガス発生し、電池特性が劣化して
しまう。
は、一般に、正極の放電特性が劣化するのを防止すべ
く、電池を組み立てた後に外部から電流を流して電池容
量の数%を強制的に放電する、所謂予備放電が必要とな
る(特公昭61−46948号公報等参照)。そして、
この予備放電処理は、電池を組み立て後、できるだけ早
い時期に行う必要がある。しかしながら、前記の方法で
リチウム−アルミニウム合金を作製した場合には、合金
化が完全に進行するまでは負極表面がアルミニウムの皮
膜で被われているため、この状態で予備放電処理する
と、電解液が分解してガス発生し、電池特性が劣化して
しまう。
【0007】したがって、合金化が完全に進行するまで
数日間電池を放置した後に、予備放電処理を行わなけれ
ばならず、生産性が低下するという課題を有していた。
本発明は係る現状を考慮してなされたものであって、電
池特性が低下するのを防止しつつ、生産性を向上させる
ことができる非水電解液電池及びその製造方法の提供を
目的としている。
数日間電池を放置した後に、予備放電処理を行わなけれ
ばならず、生産性が低下するという課題を有していた。
本発明は係る現状を考慮してなされたものであって、電
池特性が低下するのを防止しつつ、生産性を向上させる
ことができる非水電解液電池及びその製造方法の提供を
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、リチウム−アルミニウム合金を含む負極
と、正極とを備えた非水電解液電池において、上記負極
は、リチウムと、このリチウムにおける上記正極側の表
面に分散状態で形成されたリチウム−アルミニウム合金
とから構成されていることを特徴とする。
するために、リチウム−アルミニウム合金を含む負極
と、正極とを備えた非水電解液電池において、上記負極
は、リチウムと、このリチウムにおける上記正極側の表
面に分散状態で形成されたリチウム−アルミニウム合金
とから構成されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、リチウム板表面にアルミ
ニウム箔を載置した後、両者を加圧して圧延成形する第
1ステップと、上記圧延板が内設された電池缶内に電解
液を注入する第2ステップとを有することを特徴とす
る。
ニウム箔を載置した後、両者を加圧して圧延成形する第
1ステップと、上記圧延板が内設された電池缶内に電解
液を注入する第2ステップとを有することを特徴とす
る。
【0010】
【作用】上記第1発明の構成の如く、リチウムの表面に
リチウム−アルミニウム合金が分散状態で形成されてい
れば、リチウム−アルミニウム合金の合理化が完全に終
了していない場合でも、分散したアルミニウムの間にリ
チウム表面が存在することになる。したがって、合金化
の終了を待つことなく(即ち、電池組立後直ちに)予備
放電を行うことができるので、電池の生産性を向上させ
ることができる。
リチウム−アルミニウム合金が分散状態で形成されてい
れば、リチウム−アルミニウム合金の合理化が完全に終
了していない場合でも、分散したアルミニウムの間にリ
チウム表面が存在することになる。したがって、合金化
の終了を待つことなく(即ち、電池組立後直ちに)予備
放電を行うことができるので、電池の生産性を向上させ
ることができる。
【0011】そして、このような構造の電池は、第2発
明の方法により作製することができる。また、第2発明
の方法で作製すれば、上記と同様の作用を奏する他、以
下のような作用を奏することになる。即ち、第2発明の
方法で作製すれば、リチウムブロックとアルミ箔とが圧
着されると共に径方向に圧延される。そして、この圧着
の際に、リチウム表面の不純物層が破れて不純物層の無
いリチウム表面が露出すると共に、アルミ箔は粉々に破
れ、この破れた部分に不純物層のないアルミ表面が露出
し、更に粉々に破れたアルミ箔がリチウム表面層にめり
込むことになる。このように、リチウムとアルミニウム
とにおいて不純物の無い面が露出すると、これらの表面
で両者が溶解して、リチウムとアルミニウムとが円滑に
反応するため、合金化が促進されることになる。尚、こ
の第2発明の方法で作製すれば、電解液を電池内に注液
する以前から合理化現象が生じていることを、実験によ
り確認した。
明の方法により作製することができる。また、第2発明
の方法で作製すれば、上記と同様の作用を奏する他、以
下のような作用を奏することになる。即ち、第2発明の
方法で作製すれば、リチウムブロックとアルミ箔とが圧
着されると共に径方向に圧延される。そして、この圧着
の際に、リチウム表面の不純物層が破れて不純物層の無
いリチウム表面が露出すると共に、アルミ箔は粉々に破
れ、この破れた部分に不純物層のないアルミ表面が露出
し、更に粉々に破れたアルミ箔がリチウム表面層にめり
込むことになる。このように、リチウムとアルミニウム
とにおいて不純物の無い面が露出すると、これらの表面
で両者が溶解して、リチウムとアルミニウムとが円滑に
反応するため、合金化が促進されることになる。尚、こ
の第2発明の方法で作製すれば、電解液を電池内に注液
する以前から合理化現象が生じていることを、実験によ
り確認した。
【0012】また、第2発明の方法で作製すれば、アル
ミニウムが分散状態で存在するため、電解液とアルミニ
ウムとリチウムとが接する部分が多く存在するので、こ
れによっても合理化が促進されることになる。
ミニウムが分散状態で存在するため、電解液とアルミニ
ウムとリチウムとが接する部分が多く存在するので、こ
れによっても合理化が促進されることになる。
【0013】
【実施例】本発明の第1実施例を、図1〜図5に基づい
て、以下に説明する。 〔実施例1〕図1は本発明電池の一実施例としての偏平
形非水電解液電池の断面図であり、ステンレススチール
から成る負極缶1の内底面には負極2が圧着されてお
り、この負極2は、リチウム2aとこのリチウム2aの
表面に分散状態で存在するリチウム−アルミニウム合金
2bとから構成されている。上記負極缶1の周端はポリ
オレフィン製の絶縁パッキング3に固定されており、こ
の絶縁パッキング3の外周にはステンレススチールから
成る正極缶4が固定されている。この正極缶4の内底面
には二酸化マンガンを活物質とする正極5が固定されて
おり、この正極5と前記負極2との間には、ポリオレフ
ィン製不織布より成り電解液が含浸されたセパレータ6
が介挿されている。上記電解液には、プロピレンカーボ
ネートとジメトキシエタンとの混合溶媒に、溶質として
の過塩素酸リチウムを1モル/lの割合で溶解させたも
のを用いている。尚、本電池の寸法は、外径20.0m
m、厚み1.6mmである。
て、以下に説明する。 〔実施例1〕図1は本発明電池の一実施例としての偏平
形非水電解液電池の断面図であり、ステンレススチール
から成る負極缶1の内底面には負極2が圧着されてお
り、この負極2は、リチウム2aとこのリチウム2aの
表面に分散状態で存在するリチウム−アルミニウム合金
2bとから構成されている。上記負極缶1の周端はポリ
オレフィン製の絶縁パッキング3に固定されており、こ
の絶縁パッキング3の外周にはステンレススチールから
成る正極缶4が固定されている。この正極缶4の内底面
には二酸化マンガンを活物質とする正極5が固定されて
おり、この正極5と前記負極2との間には、ポリオレフ
ィン製不織布より成り電解液が含浸されたセパレータ6
が介挿されている。上記電解液には、プロピレンカーボ
ネートとジメトキシエタンとの混合溶媒に、溶質として
の過塩素酸リチウムを1モル/lの割合で溶解させたも
のを用いている。尚、本電池の寸法は、外径20.0m
m、厚み1.6mmである。
【0014】ここで、上記負極2と正極5とを、以下の
ようにして作製した。先ず、負極2は、負極缶1の内底
面上に、1辺8mm角,厚み0.8mmのリチウムブロック
を載置した後、このブロック上の中央部に直径6mm,厚
み0.02mmのアルミニウム箔を載置する。次いで、ア
ルミニウム箔上からパンチにより加圧して、アルミニウ
ム箔とリチウムブロックとを圧延成形し、図2に示す圧
延板10(直径15mm,厚み0.5mm)を作製する。こ
の圧延板10は、具体的には、リチウム10aとこのリ
チウム10aの表面部分に分散状態で存在するアルミニ
ウム10bとから構成される。そして、この圧延板がセ
パレータ6に含浸された電解液と接触すると、リチウム
10aとアルミニウム10bとが反応してリチウム−ア
ルミニウム合金となり、この合金がリチウム10aの表
面に分散状態で存在する負極が作製される。
ようにして作製した。先ず、負極2は、負極缶1の内底
面上に、1辺8mm角,厚み0.8mmのリチウムブロック
を載置した後、このブロック上の中央部に直径6mm,厚
み0.02mmのアルミニウム箔を載置する。次いで、ア
ルミニウム箔上からパンチにより加圧して、アルミニウ
ム箔とリチウムブロックとを圧延成形し、図2に示す圧
延板10(直径15mm,厚み0.5mm)を作製する。こ
の圧延板10は、具体的には、リチウム10aとこのリ
チウム10aの表面部分に分散状態で存在するアルミニ
ウム10bとから構成される。そして、この圧延板がセ
パレータ6に含浸された電解液と接触すると、リチウム
10aとアルミニウム10bとが反応してリチウム−ア
ルミニウム合金となり、この合金がリチウム10aの表
面に分散状態で存在する負極が作製される。
【0015】一方、前記正極5は、活物質である二酸化
マンガンと、導電剤としての炭素粉末と、接着剤として
の樹脂とを90:8:2の重量比で混合したものを、直
径16mm,厚み0.5mmに加圧成型することにより作製
した。このようにして作製した電池を、以下(A)電池
と称する。 〔比較例〕負極2を、図3及び図4に示す方法で作製す
る他は、上記実施例と同様にして電池を作製した。尚、
図3及び図4において、上記実施例と同一の機能を有す
る部材には同一の符号を付している。
マンガンと、導電剤としての炭素粉末と、接着剤として
の樹脂とを90:8:2の重量比で混合したものを、直
径16mm,厚み0.5mmに加圧成型することにより作製
した。このようにして作製した電池を、以下(A)電池
と称する。 〔比較例〕負極2を、図3及び図4に示す方法で作製す
る他は、上記実施例と同様にして電池を作製した。尚、
図3及び図4において、上記実施例と同一の機能を有す
る部材には同一の符号を付している。
【0016】図4に示すように、直径15mm,厚み0.
5mmのリチウム10a表面に、直径15mm,厚み0.0
2mmのアルミニウム箔10bを載置する(リチウム10
aとアルミニウム箔10bとを圧延しない)ことにより
負極2を作製した。このようにして作製した電池を、以
下(X)電池と称する。尚、このようにして作製した電
池は、電解液の注液後、図3に示すように、リチウム2
aの全面にリチウム−アルミニウム合金層2bが形成さ
れることになる。 〔実験〕上記本発明の(A)電池及び比較例の(X)電
池において、電池組立後予備放電を施す時期と電池の内
部抵抗との関係を調べたので、その結果を図5に示す。
尚、上記予備放電の量は電池容量の3%であり、且つ電
池の内部抵抗の測定は、予備放電を終えた電池を60℃
で20時間エージングした後室温に戻し、室温で測定
(1KHz交流法)した。また、各条件における試料数
は10個であり、また図5においては、最大値と平均値
と最小値とをプロットしている。
5mmのリチウム10a表面に、直径15mm,厚み0.0
2mmのアルミニウム箔10bを載置する(リチウム10
aとアルミニウム箔10bとを圧延しない)ことにより
負極2を作製した。このようにして作製した電池を、以
下(X)電池と称する。尚、このようにして作製した電
池は、電解液の注液後、図3に示すように、リチウム2
aの全面にリチウム−アルミニウム合金層2bが形成さ
れることになる。 〔実験〕上記本発明の(A)電池及び比較例の(X)電
池において、電池組立後予備放電を施す時期と電池の内
部抵抗との関係を調べたので、その結果を図5に示す。
尚、上記予備放電の量は電池容量の3%であり、且つ電
池の内部抵抗の測定は、予備放電を終えた電池を60℃
で20時間エージングした後室温に戻し、室温で測定
(1KHz交流法)した。また、各条件における試料数
は10個であり、また図5においては、最大値と平均値
と最小値とをプロットしている。
【0017】図5から明らかなように、本発明の(A)
電池は比較例の(X)電池に比べて、内部抵抗が低くな
っており、特に電池組立直後に予備放電を施した場合の
内部抵抗が著しく低下している。加えて、(A)電池は
(X)電池に比べて、内部抵抗のバラツキの飛躍的に減
少していることが認められる。これは、以下に示す理由
によるものと考えられる。
電池は比較例の(X)電池に比べて、内部抵抗が低くな
っており、特に電池組立直後に予備放電を施した場合の
内部抵抗が著しく低下している。加えて、(A)電池は
(X)電池に比べて、内部抵抗のバラツキの飛躍的に減
少していることが認められる。これは、以下に示す理由
によるものと考えられる。
【0018】即ち、本発明の(A)電池では、リチウム
とアルミニウムとの合金化が迅速に進む他、リチウム表
面が露出している部分が存在するので、例え合金化が完
全に完了していなくても予備放電を施した際に通常の放
電反応が生じることになる。したがって、予備放電時の
電流により電解液が分解するのを防止できる。これに対
して、比較例の(X)電池では、合金化が完了していな
ければ負極表面がアルミニウムの被膜で覆われることに
なり、この状態で予備放電を施すと通常の放電反応が生
じない。この結果、予備放電時の電流により電解液が分
解してしまうという理由によるものと考えられる。
とアルミニウムとの合金化が迅速に進む他、リチウム表
面が露出している部分が存在するので、例え合金化が完
全に完了していなくても予備放電を施した際に通常の放
電反応が生じることになる。したがって、予備放電時の
電流により電解液が分解するのを防止できる。これに対
して、比較例の(X)電池では、合金化が完了していな
ければ負極表面がアルミニウムの被膜で覆われることに
なり、この状態で予備放電を施すと通常の放電反応が生
じない。この結果、予備放電時の電流により電解液が分
解してしまうという理由によるものと考えられる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、分
散したリチウム−アルミニウム合金間にリチウム表面が
存在するので、合金化の終了を待つことなく予備放電を
行うことができる。したがって、電池の生産性を向上さ
せることができる。加えて、本発明の製造方法によれ
ば、リチウムとアルミニウムとにおいて不純物層のない
面が露出するので、リチウムとアルミニウムとがスムー
ズに反応し、且つアルミニウムが分散状態で存在するた
め、電解液とアルミニウムとリチウムとが接する部分が
多く存在する。これらのことから、リチウム−アルミニ
ウム合金の合金化が促進されるといった優れた効果を奏
する。
散したリチウム−アルミニウム合金間にリチウム表面が
存在するので、合金化の終了を待つことなく予備放電を
行うことができる。したがって、電池の生産性を向上さ
せることができる。加えて、本発明の製造方法によれ
ば、リチウムとアルミニウムとにおいて不純物層のない
面が露出するので、リチウムとアルミニウムとがスムー
ズに反応し、且つアルミニウムが分散状態で存在するた
め、電解液とアルミニウムとリチウムとが接する部分が
多く存在する。これらのことから、リチウム−アルミニ
ウム合金の合金化が促進されるといった優れた効果を奏
する。
【図1】本発明の一実施例に係る非水電解液電池の断面
図である。
図である。
【図2】本発明の電池におけるリチウム−アルミニウム
負極体を負極缶に圧着した状態を示す断面図である。
負極体を負極缶に圧着した状態を示す断面図である。
【図3】比較例に係る非水電解液電池の断面図である。
【図4】比較例の電池におけるリチウム−アルミニウム
負極体を負極缶に圧着した状態を示す断面図である。
負極体を負極缶に圧着した状態を示す断面図である。
【図5】本発明の(A)電池と比較例の(X)電池とに
おける、電池組立後予備放電を施す時期と電池の内部抵
抗との関係を示すグラフである。
おける、電池組立後予備放電を施す時期と電池の内部抵
抗との関係を示すグラフである。
1 負極缶 2 負極 2a リチウム 2b リチウム−アルミニウム合金 5 正極 10a リチウム 10b アルミニウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 一成 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機株 式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 リチウム−アルミニウム合金を含む負極
と、正極とを備えた非水電解液電池において、 上記負極は、リチウムと、このリチウムにおける上記正
極側の表面に分散状態で形成されたリチウム−アルミニ
ウム合金とから構成されていることを特徴とする非水電
解液電池。 - 【請求項2】 リチウム板表面にアルミニウム箔を載置
した後、両者を加圧して圧延成形する第1ステップと、 上記圧延板が内設された電池缶内に電解液を注入する第
2ステップと、 を有することを特徴とする非水電解液電池の製造方法。
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JP31568791A JP3238935B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 非水電解液電池及びその製造方法 |
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JP31568791A JP3238935B2 (ja) | 1991-11-29 | 1991-11-29 | 非水電解液電池及びその製造方法 |
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JPH05151955A true JPH05151955A (ja) | 1993-06-18 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022210393A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 住友化学株式会社 | リチウム二次電池及びリチウム二次電池の製造方法 |
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1991
- 1991-11-29 JP JP31568791A patent/JP3238935B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2022210393A1 (ja) * | 2021-03-31 | 2022-10-06 | 住友化学株式会社 | リチウム二次電池及びリチウム二次電池の製造方法 |
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